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JPH06227819A - 複合金属酸化物の調製方法 - Google Patents

複合金属酸化物の調製方法

Info

Publication number
JPH06227819A
JPH06227819A JP5015474A JP1547493A JPH06227819A JP H06227819 A JPH06227819 A JP H06227819A JP 5015474 A JP5015474 A JP 5015474A JP 1547493 A JP1547493 A JP 1547493A JP H06227819 A JPH06227819 A JP H06227819A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal oxide
composite metal
preparing
organic solvent
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5015474A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ushikubo
孝 牛窪
Yukio Koyasu
幸夫 小安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP5015474A priority Critical patent/JPH06227819A/ja
Publication of JPH06227819A publication Critical patent/JPH06227819A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G39/00Compounds of molybdenum

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 モリブデン化合物及びバナジウム化合物をモ
リブデン原子とバナジウム原子との原子比(V/Mo)
が0.01〜10の範囲で混合し、有機溶媒中で加熱す
ることを特徴とする複合金属酸化物の調製方法。 【効果】 モリブデン、バナジウムを含有する複合金属
酸化物を、比較的低温において簡便な操作のみで良好な
収率にて調製することができる。また、該複合金属酸化
物は触媒として有用であり、特にアルカンのアンモ酸化
反応用の触媒として好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モリブデン−バナジウ
ム系の複合金属酸化物の調製方法に関する。該複合金属
酸化物は、触媒、特に炭化水素の気相部分酸化触媒とし
て知られている他、電極材料等としても注目されてい
る。
【0002】
【従来の技術】モリブデン−バナジウム系の複合金属酸
化物の公知の調製方法としては主に次の2つが挙げられ
る。第1は、複合金属酸化物の構成金属元素の酸化物を
所定量づつ採取し、混合粉砕し、高温固相反応により調
製する方法である(Journal of Catal
ysis,3,406−413(1964)、特開昭6
3−88754、USP4,751,157等)。
【0003】第2は、各金属元素の水溶性塩の混合水溶
液又はスラリーを調製後、蒸発乾固あるいはpH調整に
より共沈させた後、回収固形分を焼成する方法である
(特開平2−257、Bull.Soc.Chim.F
r,5−6,Pt.1,209−217(1980)
等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
第1の固相反応による方法では、一般に焼成条件が通常
600〜1000℃の高温で、かつ、通常1日から1週
間といった長時間実施することが必要である。また、こ
の方法で調製した複合金属酸化物は、通常、比表面積が
低く、触媒として供する目的には不向きである。また、
上記の第2の方法は、一旦水溶液とした後に得た固体を
焼成するという多段の操作が必要となるため、操作上、
煩雑な点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決すべく鋭意検討の結果、モリブデン−バナジウ
ム系の複合金属酸化物を調製する場合において、該複合
金属酸化物を構成する各金属元素の化合物を有機溶媒中
にて加熱することにより比較的低温にて簡便な操作で複
合金属酸化物が得られることを見出し、本発明に到達し
た。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、モリブデン化
合物及びバナジウム化合物をモリブデン原子とバナジウ
ム原子との原子比(V/Mo)が0.01〜10の範囲
で混合し、有機溶媒中で加熱することを特徴とする複合
金属酸化物の調製方法に存する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる複合金属酸化物の必須原料であるモリブデン化合
物、バナジウム化合物としては、モリブデン、バナジウ
ムの各々のカルボン酸塩、カルボン酸アンモニウム塩、
ハロゲン化アンモニウム塩、酸化物、ハロゲン化物、水
素酸、アセチルアセトナート、アルコキシド、ハロゲン
化物等を使用することができる。以上の原料化合物は、
モリブデン原子とバナジウム原子との原子比(V/M
o)が0.01〜10、好ましくは0.1〜2となるよ
うに混合される。
【0008】また、モリブデンとバナジウム以外の任意
金属成分として、後述するようなテルル、ニオブ等の金
属の化合物を原料として用いることができ使用される具
体的化合物は、モリブデン、バナジウム同様にカルボン
酸塩、アンモニウム塩、カルボン酸アンモニウム塩、水
素酸、アルコキシド等である。この任意金属をMとした
場合、モリブデン原子との原子比(M/Mo)は通常0
〜1.0の範囲で混合される。
【0009】次に、本発明で用いられる有機溶媒として
は特に制限はないが、炭素数5〜20の脂肪族炭化水
素、炭素数6〜20の芳香族炭化水素、炭素数1〜20
のアルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、カルボ
ン酸及びこれらの混合物である。このうち、好ましくは
アルコールであり、特にジオールのエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等
が好適に用いられる。有機溶媒の使用量は、生成する複
合金属酸化物の、通常2〜100重量倍量、好ましくは
10〜40重量倍量使用される。
【0010】以上の原料金属化合物と有機溶媒の混合液
を加熱する時の状態は均一の溶液でも、スラリー状の懸
濁液でもよい。この際、加熱温度に対応する有機溶媒、
および原料化合物の分解等により生成する化合物の蒸気
圧を考慮した耐圧容器にて反応を進行させることが好ま
しい。また、反応系は有機溶媒を用いるので、反応器内
は窒素ガス等の不活性ガスで置換しておくことが好まし
く、有機溶媒中で加熱する際に不活性ガスを系内に共存
させてもよい。
【0011】加熱温度は特に限定されるものではない
が、通常100℃〜350℃、特に120〜290℃が
操作し易い。なお、反応系は攪拌することにより、より
均一に保たれるが、特に攪拌する必要はなく、攪拌方法
についても特に限定はない。加熱反応時間は、通常1〜
30時間であるが、しばしば2〜6時間程度で後述する
ような特定の構造を有する結晶性の複合金属酸化物が生
成される。このようにして生成した複合金属酸化物は通
常黒色の粉体であり、有機溶媒、および水に対して安定
であり、デカンテーション、濾過、あるいは遠心分離等
の操作により分離し、必要に応じて洗浄された後、乾燥
される。
【0012】本発明の方法においては、有機溶媒中にて
加熱することにより、溶媒中で均質反応又は部分溶解に
より均質な反応が進行するために比較的低温で複合金属
酸化物が生成すると考えられる。また、上記の加熱処理
のみでは、複合金属酸化物の原料組成や有機溶媒での加
熱条件の差異により結晶化が充分に進行しない場合ある
いは、無定形晶の場合がある。
【0013】かかる場合は、必要に応じて、生成した複
合金属酸化物を焼成することが好ましく、該焼成により
結晶化を促進させることができる。焼成の条件として
は、焼成の雰囲気を空気中、あるいは、窒素、アルゴ
ン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気中とし、そのガス中
に水素、炭化水素等の還元性ガスあるいは水蒸気を含ん
でいてもよく、あるいは、真空中で、通常前述の有機溶
媒中での加熱温度以上700℃以下、好ましくは400
〜650℃の温度で、通常0.5〜30時間、好ましく
は1〜10時間実施される。
【0014】このようにして得られた複合金属酸化物の
組成は、通常、以下のような式(1)で示される。 Moa b x n (1) (式(1)において、XはTe,Nb,Ta,W,T
i,Al,Zr,Cr,Mn,Fe,Ru,Co,R
h,Ni,Pd,Pt,Sb,Bi,B,In及びCe
の中から選ばれた1つ又はそれ以上の元素を表し、a=
1とするとき、b=0.01〜10、好ましくは0.1
〜2.0、x=0〜1.0であり、また、nは他の元素
の酸化状態により決定される。)
【0015】なお、上記の式(1)の各原子の係数a,
b及びxは、原料金属化合物の仕込みの際の原子比と実
質的にほぼ一致する。また、上記の複合金属酸化物が特
に結晶化した場合は以下のような粉末X線回折(X線源
としてCu−Kα線を使用)のパターンを有する。
【0016】
【表2】 X線格子面回折角2θ(°) 相対強度 22.1±0.5 100 28.2±0.5 0〜150、特に5〜120 36.2±0.5 2〜80 、特に5〜60 45.2±0.5 2〜40 、特に5〜30 50.0±0.5 0〜40 、特に5〜30
【0017】本発明の方法で調製された複合金属酸化物
は、その用途の一つとして触媒が挙げられ、特に炭化水
素の気相接触酸化反応があげられる。例えば、アルカン
のアンモ酸化反応によるニトリルの製造、特にプロパン
からアクリロニトリルを製造する際に使用される触媒と
して用いることができる。該触媒として用いる場合は、
複合金属酸化物の組成が以下の式(2)で示されるもの
が好ましい。
【0018】Moa b Tec y n (2) (式(2)において、YはNb,Ta,W,Ti,A
l,Zr,Cr,Mn,Fe,Ru,Co,Rh,N
i,Pd,Pt,Sb,Bi,B,In及びCeの中か
ら選ばれた1つ又はそれ以上の元素を表し、a=1とす
るとき、b=0.01〜1.0、好ましくは0.1〜
0.6、c=0.01〜1.0、好ましくは0.05〜
0.4、y=0.01〜1.0、好ましくは0.1〜
0.6、であり、また、nは他の元素の酸化状態により
決定される。)アルカンのアンモ酸化反応においてこの
複合金属酸化物を用いる場合では、前述の特定の結晶構
造を有するものは特に優れた触媒作用を示す。
【0019】以上の複合金属酸化物を、ニトリルの製造
用触媒として用いる場合、以下のような反応条件が採用
される。アルカンとしてプロパンを、酸素源として空気
を使用する場合、反応に供給する空気の割合は、通常プ
ロパンに対して25モル倍量以下、特に1〜15モルの
範囲が高いアクリロニトリル選択率を示す。また、反応
に供与するアンモニアの割合は、プロパンに対して0.
2〜5モル倍量、特に0.5〜3モル倍量の範囲が好適
である。なお、本反応は通常大気圧下で実施されるが、
低度の加圧下または減圧下で行なうこともできる。他の
アルカンについても、プロパンの場合の反応条件に準じ
て供給ガスの組成が選択される。また、反応温度は、通
常340〜480℃、好ましくは400〜450℃であ
り、ガス空間速度SVは、通常100〜10000
-1、好ましくは、300〜2000h-1である。な
お、空間速度と酸素分圧を調整するための希釈ガスとし
て、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いる
ことができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を、実施例および比較例を挙げ
て更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない
限りこれらの実施例に限定されるものではない。なお、
以下の実施例および比較例における金属酸化物収率
(%)およびプロパンの気相接触酸化反応におけるプロ
パン転化率(%)、アクリロニトリル選択率(%)、ア
クリロニトリル収率(%)は、各々次式で示される。
【0021】
【数1】金属酸化物収率(%)=(生成複合金属酸化物
の重量(g)/仕込金属元素の最高酸化度の酸化物とし
ての重量の和(g))×100 プロパンの転化率(%)=(消費プロパンのモル数/供
給プロパンのモル数)×100 アクリロニトリルの選択率(%)=(生成アクリロニト
リルのモル数/消費プロパンのモル数)×100 アクリロニトリルの収率(%)=(生成アクリロニトリ
ルのモル数/供給プロパンのモル数)×100
【0022】実施例1 1,4−ブタンジオール100mlに4.29gのVO
(O−nBu)3 と2.75gのNb(O−nBu)5
を溶解させ、次いで16.30gのMoO2 (aca
c)2 、2.64gのH6 TeO6 を分散させ、200
ml容量のSUS316製オートクレーブにいれて窒素
置換(80KG)した後に攪拌しながら265℃に昇
温、2時間加熱攪拌した。冷却後生成したスラリーは遠
心分離器(3500rpm、20分)で分離後、アセト
ンで洗浄と遠心分離を洗液の着色がなくなるまで繰り返
し、風乾した後乾燥器で150℃で乾燥した。その結
果、組成式がMo1.0 0.30Nb0.10Te0.23n の黒
色の固体が9.95g得られた(金属酸化物収率88.
8%)。
【0023】このようにして得た複合金属酸化物の粉末
X線回折測定を行ったところ、回折角2θ(°)とし
て、22.1(100)、28.2(60.0)、3
6.2(16.3)、45.1(10.2)、50.0
(6.1)に主要回折ピークが観察された(カッコ内の
数字は、22.1°のピークを100としたときの相対
ピーク強度を示す。以下の実施例でも同様)。
【0024】実施例2 エチレングリコール200mlに32.62gのMoO
2 (acac)2 、5.28gのH6 TeO6 を分散さ
せ、500ml容量の4つ口フラスコにいれて窒素置換
した後に攪拌しながら100℃に昇温して均一な溶液と
した。次いで、8.62gのVO(O−nBu)3
5.66gのNb(O−nBu)5 を注入、溶解させ、
130℃で2時間加熱攪拌した。生成したスラリーを冷
却後濾過し分離後、アセトン洗浄と濾過を洗液の着色が
なくなるまで繰り返し、次いで水で2回洗浄−濾過を繰
り返した後、風乾し乾燥器で150℃で乾燥した。その
結果、組成式がMo1.0 0.30Nb0.10Te0.23n
黒色の固体が16.9g得られた(金属酸化物収率7
5.4%)。
【0025】次に、該複合金属酸化物を打錠成型器を用
いて5mmφ×3mmLに成型した後、粉砕し、16〜
28メッシュに篩別し、窒素気流中600℃で2時間焼
成した。このようにして得た複合金属酸化物の粉末X線
回折測定を行ったところ、回折角2θ(°)として、2
2.1(100)、28.2(59.7)、36.2
(18.1)、45.1(13.9)、50.0(9.
7)に主要回折ピークが観察された。
【0026】実施例3 エチレングリコール100mlに1.99gのVO(a
cac)2 、1.36gのシュウ酸ニオブアンモニウ
ム、8.15gのMoO2 (acac)2 、1.32g
のH6 TeO6 を溶解させて均一溶液とした。この溶液
を200ml容量のSUS316製オートクレーブにい
れて窒素置換(80KG)した後に攪拌しながら280
℃に昇温、2時間加熱攪拌した。冷却後生成したスラリ
ーは遠心分離器(3500rpm、20分)で分離後、
アセトンで洗浄と遠心分離を洗液の着色がなくなるまで
繰り返し、風乾した後乾燥器で150℃で乾燥した。そ
の結果、組成式がMo1.0 0.3 Nb0.10Te0.23n
の黒色の固体が4.74g得られた(金属酸化物収率8
4.6%)。
【0027】このようにして得た複合金属酸化物の粉末
X線回折測定を行ったところ、回折角2θ(°)とし
て、22.1(100)、28.2(60.0)、3
6.2(18.0)、45.1(10.0)、50.0
(6.0)に主要回折ピークが観察された。
【0028】実施例4 バナジウム原料をメタバナジン酸アンモニウム1.76
g、シュウ酸ニオブアンモニウム2.72g、モリブデ
ン原料をパラモリブデン酸アンモン8.83g、2.6
4gのH6 TeO6 を原料として用いた以外は実施例3
と同様に複合金属酸化物を調製した。その結果、組成式
がMo1.0 0.3 Nb0.10Te0.23nの黒色の固体が
3.67g得られたが(金属酸化物収率65.5%)、
粉末X線回折パターン上は無定形晶であった。
【0029】実施例5 V2 5 1.36gをバナジウム原料として用いた以外
は実施例4と同様に複合金属酸化物を調製した。その結
果、組成式がMo1.0 0.3 Nb0.10Te0.23n の黒
色の固体が8.23g得られた(金属酸化物収率88.
2%)。このようにして得た複合金属酸化物の粉末X線
回折測定を行ったところ、回折角2θ(°)として、2
2.1(100)、28.2(82.6)、36.2
(26.1)、45.1(13.0)、50.0(1
6.5)に主要回折ピークが観察された。
【0030】実施例6 有機溶媒を1,4−ブタンジオール100mlとした以
外は実施例5と同様に複合金属酸化物を調製した。その
結果、組成式がMo1.0 0.3 Nb0.10Te0. 23n
黒色の固体が6.41g得られたが(金属酸化物収率7
0.8%)、粉末X線回折パターン上は無定形晶であっ
た。
【0031】実施例7 H6 TeO6 を2.29gとした他は実施例1と同様に
複合金属酸化物を調製した。その結果、組成式がMo
1.0 0.3 Nb0.10Te0.20n の黒色の固体が10.
0g得られた(金属酸化物収率87.8%)。このよう
にして得た複合金属酸化物の粉末X線回折測定を行った
ところ、回折角2θ(°)として、22.1(10
0)、28.2(60.6)、36.2(18.2)、
45.1(13.6)、50.0(7.6)に主要回折
ピークが観察された。
【0032】実施例8 H6 TeO6 を1.95gとした他は実施例1と同様に
複合金属酸化物を調製した。その結果、組成式がMo
1.0 0.3 Nb0.10Te0.17n の黒色の固体が9.2
6g得られた(金属酸化物収率81.0%)。このよう
にして得た複合金属酸化物の粉末X線回折測定を行った
ところ、回折角2θ(°)として、22.1(10
0)、28.2(69.2)、36.2(23.1)、
45.1(13.8)、50.0(12.3)に主要回
折ピークが観察された。
【0033】実施例9 H6 TeO6 を1.61gとした他は実施例1と同様に
複合金属酸化物を調製した。その結果、組成式がMo
1.0 0.3 Nb0.10Te0.14n の黒色の固体が8.3
8g得られた(金属酸化物収率80.0%)。このよう
にして得た複合金属酸化物の粉末X線回折測定を行った
ところ、回折角2θ(°)として、22.1(10
0)、28.2(67.2)、36.2(40.3)、
45.1(14.9)、50.0(11.9)に主要回
折ピークが観察された。
【0034】実施例10 H6 TeO6 を3.45gとした他は実施例1と同様に
複合金属酸化物を調製した。その結果、組成式がMo
1.0 0.3 Nb0.10Te0.30n の黒色の固体が11.
0g得られた(金属酸化物収率93.4%)。このよう
にして得た複合金属酸化物の粉末X線回折測定を行った
ところ(Cu−Kα線を使用)、回折角2θ(°)とし
て、22.1(100)、28.2(68.0)、3
6.2(20.0)、45.1(13.1)、50.0
(10.1)に主要回折ピークが観察された。
【0035】実施例11 H6 TeO6 を添加しなかった他は実施例1と同様に複
合金属酸化物を調製した。その結果、組成式がMo1.0
0.3 Nb0.10n の黒色の固体が8.32g得られた
(金属酸化物収率88.9%)。このようにして得た複
合金属酸化物の粉末X線回折測定を行ったところ、回折
角2θ(°)として、22.1(100)、36.2
(17.2)、45.3(13.8)、50.0(5.
2)に主要回折ピークが観察された。
【0036】実施例12 Nb(O−nBu)5 を添加しなかった他は実施例1と
同様に複合金属酸化物を調製した。その結果、組成式が
Mo1.0 0.3 Te0.23n の黒色の固体が9.90g
得られた(金属酸化物収率95.2%)。このようにし
て得た複合金属酸化物の粉末X線回折測定を行ったとこ
ろ、回折角2θ(°)として、22.1(100)、2
8.4(102.5)、36.5(36.3)、45.
1(12.5)、50.1(17.5)に主要回折ピー
クが観察された。
【0037】実施例13 Nb(O−nBu)5 とH6 TeO6 とを添加しなかっ
た他は実施例1と同様に複合金属酸化物を調製した。そ
の結果、組成式がMo1.0 0.5 n の黒色の固体が
6.90g得られた(金属酸化物収率92.3%)。こ
のようにして得た複合金属酸化物の粉末X線回折測定を
行ったところ、回折角2θ(°)として、22.1(1
00)、36.2(80.0)、45.1(8.5)に
主要回折ピークが観察された。
【0038】実施例14 有機溶媒をエチレングリコールとした以外は実施例1と
同様に複合金属酸化物を調製した。その結果、組成式が
Mo1.0 0.3 Nb0.10Te0.23n の黒色の固体が1
0.5g得られた(金属酸化物収率94.0%)。この
ようにして得た複合金属酸化物の粉末X線回折測定を行
ったところ、回折角2θ(°)として、22.1(10
0)、28.2(68.8)、36.2(18.7)、
45.1(11.5)、50.0(10.4)に主要回
折ピークが観察された。
【0039】実施例15 実施例1で得られた複合金属酸化物を打錠成型器を用い
て5mmφ×3mmLに成型した後、粉砕し、16〜2
8メッシュに篩別し、触媒として供した。触媒1.0m
lを反応器に充填し、反応温度420℃、空間速度SV
を500h-1にて、プロパン:アンモニア:空気=1:
3.0:15のモル比でガスを供給し、気相接触反応を
行った結果を表−1に示す。
【0040】実施例16 実施例2で得られた打錠、焼成後の複合金属酸化物1.
67mlを反応器に充填し、反応温度450℃、空間速
度SVを300h-1にて、プロパン:アンモニア:空気
=1:3.0:15のモル比でガスを供給し、気相接触
反応を行った結果を表−1に示す。
【0041】比較例1 温水100mlに1170mgのメタバナジン酸アンモ
ニウム塩を溶解し、これに12.5mlのシュウ酸ニオ
ブアンモニウム塩水溶液(0.2Nb原子/1)、1
0.0mlのテルル酸水溶液(0.5Te原子/1)及
び25.0mlのパラモリブデン酸アンモニウム塩水溶
液(1.0Mo原子/1)を順次添加し均一な水溶液を
調製して加熱した後、乾燥器中において130℃で蒸発
乾固して組成式がMo1.0 0.4 Nb0.1 Te0.2 n
の固形物を得た。このようにして得た複合金属酸化物に
ついて粉末X線回折測定を行ったところ、複数の回折ピ
ークが観察されたが、そのパターンは実施例1のものと
は全く異なっていた。
【0042】この複合金属酸化物を350℃で空気流通
下に焼成し、打錠成型器を用いて5mmφ×3mmLに
成型した後、粉砕し、16〜28メッシュに篩別した触
媒を得た。触媒1.0mlを反応器に充填し、反応温度
420℃、空間速度SVを500h-1にて、プロパン:
アンモニア:空気=1:1.2:10のモル比でガスを
供給し、気相接触反応を行った結果を表−1に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、モリブデン、バナジウ
ムを含有する複合金属酸化物を、比較的低温において簡
便な操作で良好な収率にて調製することができる。ま
た、本発明の方法で得られる複合金属酸化物は触媒とし
て有用であり、特にアルカンのアンモ酸化反応用の触媒
として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 253/24 255/08 9357−4H

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モリブデン化合物及びバナジウム化合物
    をモリブデン原子とバナジウム原子との原子比(V/M
    o)が0.01〜10の範囲で混合し、有機溶媒中で加
    熱することを特徴とする複合金属酸化物の調製方法。
  2. 【請求項2】 有機溶媒がアルコール類であることを特
    徴とする請求項1の複合金属酸化物の調製方法。
  3. 【請求項3】 加熱温度が100〜350℃であること
    を特徴とする請求項1の複合金属酸化物の調製方法。
  4. 【請求項4】 有機溶媒中で加熱することにより得られ
    た固体を、該加熱温度以上700℃以下で焼成すること
    を特徴とする請求項1の複合金属酸化物の調製方法。
  5. 【請求項5】 複合金属酸化物のX線回折線において、
    下記に示す回折角2θにX線回折ピークを示すことを特
    徴とする請求項1の複合金属酸化物の調製方法。 【表1】回折角2θ(°) 相対強度 22.1±0.5 100 28.2±0.5 0〜150 36.2±0.5 2〜80 45.2±0.5 2〜40 50.0±0.5 0〜40
  6. 【請求項6】 複合金属酸化物が下記の式で示されるこ
    とを特徴とする請求項1の複合金属酸化物の調製方法。 Moa b x n (1) (式(1)において、XはTe,Nb,Ta,W,T
    i,Al,Zr,Cr,Mn,Fe,Ru,Co,R
    h,Ni,Pd,Pt,Sb,Bi,B,In及びCe
    の中から選ばれた1つ又はそれ以上の元素を表し、 a=1とするとき、 b=0.01〜10 x=0〜1.0 であり、また、nは他の元素の酸化状態により決定され
    る。)
  7. 【請求項7】 モリブデン,バナジウム及びテルルの化
    合物と、ニオブ,タンタル,タングステン,チタン,ア
    ルミニウム,ジルコニウム,クロム,マンガン,鉄,ル
    テニウム,コバルト,ロジウム,ニッケル,パラジウ
    ム,白金,アンチモン,ビスマス,ホウ素,インジウム
    及びセリウムの中から選ばれた1つ又はそれ以上の元素
    から成る化合物とを混合し、有機溶媒中で加熱すること
    を特徴とする下記の式で示される複合金属酸化物から成
    るアルカンよりニトリルを製造するための触媒の調製方
    法。 Moa b Tec y n (2) (式(2)において、YはNb,Ta,W,Ti,A
    l,Zr,Cr,Mn,Fe,Ru,Co,Rh,N
    i,Pd,Pt,Sb,Bi,B,In及びCeの中か
    ら選ばれた1つ又はそれ以上の元素を表し、 a=1とするとき、 b=0.01〜1.0 c=0.01〜1.0 y=0.01〜1.0 であり、また、nは他の元素の酸化状態により決定され
    る。)
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