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JPH06226830A - プリフォームの離型方法 - Google Patents

プリフォームの離型方法

Info

Publication number
JPH06226830A
JPH06226830A JP50A JP3479093A JPH06226830A JP H06226830 A JPH06226830 A JP H06226830A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 3479093 A JP3479093 A JP 3479093A JP H06226830 A JPH06226830 A JP H06226830A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
preform
injection
core
releasing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP50A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyoshi Nakajima
徳義 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissei ASB Machine Co Ltd
Original Assignee
Nissei ASB Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissei ASB Machine Co Ltd filed Critical Nissei ASB Machine Co Ltd
Priority to JP50A priority Critical patent/JPH06226830A/ja
Publication of JPH06226830A publication Critical patent/JPH06226830A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 離型温度が高い場合にあっても、離型不良を
生ずることのないプリフォームの離型方法を提供するこ
と。 【構成】 まず射出コア型40の上方駆動が行われる。
この離型工程の初期段階において、コアピン44および
プリフォーム10の内壁の間にエアが導入される。プリ
フォーム10の周囲に配置された射出キャビティ型30
のキャビティ面32により、プリフォーム10がその半
径方向に変形することを規制できる。またリップ型20
の環状テーパ部22および射出キャビティ型30のテー
パ穴38の係合により、リップ型20の型開きが規制さ
れることなどの理由により、プリフォーム10が変形す
ることなく、コアピン44の先端面46がプリフォーム
10の底部内壁16に対して非接触な状態が得られ離型
容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、離型不良を防止するこ
とのできるプリフォームの離型方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ボトルなどの中空容器をブロー成形する
ために、予めプリフォームを射出成形する必要がある。
図4は、プリフォーム10を射出成形するための金型の
型締め状態を示している。このプリフォーム10は、開
口したリップ部12と、その下端側の有底筒状の胴部1
4とから構成される。このプリフォーム10を射出成形
するために、同図に示すリップ型20、射出キャビティ
型30および射出コア型40が用いられる。リップ型2
0は、図4の左右方向に型開き可能な一対の割型20
a,20bを有し、プリフォーム10のリップ部の外壁
を規定するキャビティ面を有している。射出キャビティ
型30は、プリフォーム10の胴部14の外壁を規定す
るキャビティ面32を有し、その下端にはキャビティ面
32に連通するゲート34を有している。射出キャビテ
ィ型30は、その内部に冷媒通路36を形成しており、
射出成形されたプリフォーム10を所定温度まで冷却可
能である。射出コア型40は基端部42およびコアピン
44からなり、コアピン44がプリフォーム10の内壁
を規定する。この射出コア型にも同様に冷媒通路(図示
せず)が設けられている。
【0003】上記各金型20,30および40を図4の
ように型締めした後、ゲート34より樹脂を充填するこ
とで、プリフォーム10の射出成形が行われる。また、
射出キャビティ型30および射出コア型40には冷媒が
循環供給されるので、射出成形後プリフォーム10はた
だちに冷却され、離型可能な温度まで冷却された後に、
各金型を型開きしてプリフォーム10の離型が行われ
る。
【0004】プリフォーム10の離型工程は、図5に示
すように、射出コア型40およびプリフォーム10の相
対位置関係が維持されたままで、まず、射出キャビティ
型30が例えば下降駆動により型開きされていた。ま
た、射出コア型40の上昇駆動と、射出キャビティ型3
0の下降駆動とを、たとえ同時に行ったとしても、下記
の理由により射出キャビティ型30がまず型開き駆動さ
れていた。
【0005】その理由の一つは、射出キャビティ型30
の型開き方向が重力方向であるのに対し、射出コア型4
0の型開き方向が重力方向と反する方向であるからであ
る。さらに加えて、射出キャビティ型40は射出コア型
30に比べて体積が大きく、重量も相当となるため、こ
の相当重量が射出キャビティ型30の型開き方向である
重力方向に作用することで、射出キャビティ型30が先
に型開き駆動されていた。
【0006】他の理由は、プリフォーム10が成形収縮
されることで、射出コア型40の型開き駆動の抵抗とな
るのに対し、射出キャビティ型30にはその種の抵抗が
少ないからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、射出
キャビティ型30の型開き駆動が最初に行われると、図
6に示すように、その後の射出コア型40の離型駆動の
際に、プリフォーム10がコアピン44と一体的に上昇
することに起因して離型不良が生じていた。この原因に
関する本発明者の分析結果は下記の通りである。 (1)離型工程の初期段階にて、図5に示すようにリッ
プ型20の下面と射出キャビティ型30の上面との間に
生じたギャップに周囲のエアが同図の矢印A方向より入
り込み、このエア圧力によってプリフォーム10がコア
ピン44側に密着する状態を助長してしまうからであ
る。射出キャビティ型30のキャビティ面32には抜き
テーパが形成されているため、このキャビティ面32と
プリフォーム10の外壁との間にもギャップが生じ、上
述したエア圧力による密着状態の助長がプリフォーム1
0の軸方向全域にて生じている。
【0008】一般に、プリフォーム10はコアピン44
側に密着し易く、その理由の一つは、プリフォーム10
がその半径方向に熱収縮することでコアピン44と密着
するからである。本発明者の実験によれば、プリフォー
ム10をポリプロピレン(PP)にて射出成形した場合
に、ポリエチレンテレフタレート(PET)製プリフォ
ーム10に比べて上述の離型不良が増発していた。これ
は、PPの熱収縮率がほぼ15/1000であり、PE
Tの熱収縮率であるほぼ5/1000に対してかなり大
きいからである。
【0009】プリフォーム10がコアピン44側に密着
しやすい他の理由として、射出コア型40に比べて射出
キャビティ型30の冷却効率が高いことに起因してい
る。これは射出キャビティ型30のプリフォーム10に
対する接触面積が広いからである。この理由により、プ
リフォーム10の樹脂壁の横断面における熱分布は、外
側スキン層、内側スキン層およびコア層に大別される。
外側スキン層は射出キャビティ型30の高い冷却効率に
より、比較的低い温度となっており、この外側スキン層
の厚さは内側スキン層よりも厚くなっている。これに対
し、射出コア型40の冷却効率が低いため、内側スキン
層は外側スキン層よりもかなり高い温度となっている。
この二つのスキン層にて挟まれたコア層が最も高い温度
となる。このように、射出コア型40のコアピン44と
接触する内側スキン層の温度が比較的高いため、コアピ
ン44の離型時にプリフォーム10が密着したまま上昇
してしまうのである。
【0010】ここで、ブロー成形用PP製プリフォーム
10の熱伝導率は2〜4×10-4cal/cm・sec
・℃であり、PET製プリフォーム10の熱伝導率であ
る5.8〜7.8×10-4cal/cm・sec・℃と
比較してかなり低くなっている。それゆえ、PP製プリ
フォーム10の内側スキン層の温度が比較的高く、PP
製プリフォーム10の離型不良が増発する理由の一つと
なっている。 (2)図6に示すような離型不良は、プリフォーム10
の胴部14がその半径方向に変形することで行われる
が、射出キャビティ型30を先に離型駆動した場合に
は、このプリフォーム10の胴部14の半径方向への変
形を防止できないからである。 (3)離型不良の一つとして、プリフォーム10のリッ
プ部12がリップ型20より離脱してしまうことがあ
る。一般に、一対の割型20a,20bで構成されるリ
ップ型20の閉鎖状態はスプリングなどの付勢力により
行われるが、図6に示す状態では、リップ型20の閉鎖
状態を維持できるのは付勢力のみであり、このリップ型
20が開放駆動されやすいため上述の離型不良が生ず
る。 (4)PP製のプリフォーム10の離型不良が生じやす
い理由の一つとして、その離型温度がPETと比較して
かなり高いことも大きな理由となっている。PPはPE
Tに比べて一般に結晶化速度が速いため、PETと同様
の離型温度とすると離型の時から結晶化が進み、ブロー
成形時に伸びにくくなるからである。この離型温度が高
いために、プリフォーム10がコアピン44に密着し易
く、上述の離型不良が生じやすい。もし、離型温度を下
げるとすれば、その分冷却時間を十分取らなければなら
ず、サイクルタイムが長くなり、ボトルの透明性やブロ
ー特性も悪化してしまう。
【0011】上述した各問題は、プリフォーム10の射
出成形工程及びその後のブロー成形工程を連続して行う
いわゆる1ステージ方式に限らず、射出成形工程および
ブロー成形工程を他のステージで行ういわゆる2ステー
ジ方式の場合も同様に生じている。
【0012】この種の離型不良は、プリフォーム10の
全長に対してリップ部12の開口径が比較的小さいいわ
ゆる細口タイプであって、かつ、プリフォーム10の抜
きテーパ角が小さい場合により顕著に生ずる。
【0013】従来では、この種の離型不良を防止するた
めに、コアピン44の外表面に凹凸パターンを形成した
り、あるいは離型をスムーズにするためのコーティング
材を塗布していた。しかしながら、コアピン44に形成
した凹凸パターンが最終成形品の内壁面に筋として残
り、透明容器の場合にはそれが外観不良の原因の一つと
なっていた。また、コーティング材を塗布する場合に
は、そのコーティング材の耐久性にも限度があるため、
頻繁に塗布を繰り返し行わなければならず、成形コスト
が増大していた。
【0014】そこで、本発明の目的とするところは、離
型工程でのシークエンスの順序を変えるという簡易な手
法により、プリフォームの離型不良を大幅に低減するこ
とができる離型方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、射出キャビテ
ィ型および射出コア型の型締めにより形成されるキャビ
ティ内に樹脂を射出してプリフォームを成形し、このプ
リフォームを前記各型より離型するに際し、離型工程の
初期段階にて、前記プリフォームおよび射出キャビティ
型の相対的位置関係を維持したまま、前記プリフォーム
に対して相対的に前記射出コア型を移動させて、少なく
とも前記射出コア型の先端を前記プリフォームの底部内
壁と非接触とする工程を有することを特徴としている。
【0016】上記方法を実施するに際して、前記プリフ
ォームのリップ部外壁を規定する一対の割型から成るリ
ップ型が設けられ、このリップ型はテーパ状突起部を有
し、前記射出キャビティ型は型締時に前記テーパ状突起
部に接触するテーパ穴を有し、前記テーパ状突起部およ
びテーパ穴の接触状態を維持したまま、前記射出コア型
の先端を前記プリフォームの底部内壁と非接触とするこ
とが望ましい。
【0017】上記方法は、プリフォームがポリプロピレ
ンにより射出成形された場合に特に有効である。
【0018】
【作用】離型工程の初期段階において、プリフォームと
射出キャビティ型の相対位置関係は型締時の状態を維持
したまま、まず射出コア型がプリフォームに対して相対
的に移動される。この離型工程の初期段階において、射
出コア型とプリフォーム内壁の間にギャップが形成さ
れ、このギャップにエアが導入されることで、射出コア
型の先端とプリフォームの底部内壁間を非接触とする駆
動時の抵抗を緩和できる。また、この時、プリフォーム
の周囲に配置された射出キャビティ型のキャビティ面に
より、プリフォームがその半径方向に変形することを規
制できる。射出コア型の先端とプリフォームの底部内壁
間を非接触とする駆動時に抵抗が最大となることに起因
して離型不良が生ずるが、この最大抵抗が作用する際に
プリフォームの変形を防止できるので、その後にプリフ
ォームの離型不良はほとんど発生しない。
【0019】また、離型工程の初期段階においても、型
締め時と同様にリップ型のテーパ状突部および射出キャ
ビティ型のテーパ穴の係合させておけば、リップ型の型
開きが規制され、プリフォームのリッブ部がリップ型よ
り離脱する離型不良をも防止できる。
【0020】本発明は、熱収縮率が比較的高くかつ熱伝
導率が比較的低く、さらに、ブロー成形特性の観点から
離型温度を高くしなければならないポリプロピレン製の
プリフォームの離型に特に有効である。ここで、ポリプ
ロピレンとは、プロピレンの単独重合体およびプロピレ
ンと他のα−オレフィンとの共重合体を意味する。
【0021】
【実施例】以下、本発明方法を、PET製プリフォーム
の離型工程に適用した一実施例について図1〜図3を参
照して具体的に説明する。
【0022】図1は、プリフォーム10の離型工程の初
期段階を示しており、図4と同一機能を有する部材につ
いては同一符号を付している。この実施例においては、
射出コア型40が上昇駆動され、射出キャビティ型30
が下降駆動されて離型工程が実現され、リップ型20の
位置は不動である。
【0023】本実施例方法において特徴的なことは、離
型工程の初期段階において、射出コア型40を先に離型
駆動していることである。図1に示す離型工程の初期段
階では、射出コア型40のコアピン44の先端面46
が、プリフォーム10の底部内壁16に対して非接触な
状態までコアピン44が引き抜かれている。
【0024】また、リップ型22の下端面側には環状テ
ーパ部22が突出形成され、射出キャビティ型30には
これに対応するテーパ穴38が形成されている。この環
状テーパ部22およびテーパ穴38は、図4に示すよう
に、各金型の型締め状態時に接触状態となっている。こ
の接触状態を確保することで、リップ型20が図4の左
右方向に型開きすることが防止される。これにより、プ
リフォーム10の射出工程時において、充填圧力により
リップ型20が左右に型開きされることが防止される。
図1に示す離型工程の初期段階においても、環状テーパ
部22およびテーパ穴38の接触状態が確保されてい
る。
【0025】図2は、射出コア型40および射出キャビ
ティ型30の駆動タイミングを示している。同図に示す
通り、まず射出コア型40が上方に離型駆動され、その
後時間Δtだけ遅れたタイミングで射出キャビティ型3
0の下方への離型駆動が開始される。この時間差Δtと
しては、少なくとも0.1〜0.3秒が必要である。
【0026】時間差Δt後の射出キャビティ型30の離
型駆動が開始された後については、射出コア型40の離
型駆動としては、図2の実線に示すように離型駆動を一
旦停止しその後再開させてもよいし、あるいは破線に示
すように離型駆動を中断せずに連続して行ってもよい。
【0027】図3は、射出キャビティ型30および射出
コア型40の離型駆動が終了する直前の状態を示してい
る。最終的には、射出キャビティ型30はその上面がプ
リフォーム10の下端部より下方になる位置まで下降駆
動され、射出コア型40はそのコアピン44の先端面4
6がリップ型20の上面よりも上方に位置するまで引き
抜かれる。その結果、リップ型20がプリフォーム10
のリップ部12を保持した状態で水平搬送が可能とな
り、次工程である温調あるいはブロー成形ステーション
への搬入が可能となる。
【0028】本実施例方法によれば、コアピン44の先
端面46がプリフォーム10の底部内壁16と非接触と
なるための駆動を、離型工程の初期段階にて実現してい
る。コアピン44の先端面46がプリフォーム10の底
部内壁46と非接触とするための引き抜き駆動時には、
コアピン44に作用する引き抜き抵抗が最大となるが、
図6に示すような離型不良が下記の理由から発生しな
い。 (1)射出コア型40を最初に引き抜き駆動すると、射
出コア型40の基端部42の環状テーパ部42aと、リ
ップ型20のテーパ穴24との対向面間にギャップが生
ずる。また、射出コア型40のコアピン44およびその
外壁面によって規定されるプリフォーム10の内壁面に
はそれぞれ抜きテーパが形成されている。したがって、
射出コア型40を最初に上方駆動することで、コアピン
44およびプリフォーム10の内壁面における各抜きテ
ーパ面間にもギャップが生ずることになる。このよう
に、射出コア型40の引き抜き駆動の当初の段階にて上
述したギャップが形成されるので、図1の矢印A方向よ
りエアが導入され、コアピン44およびプリフォーム1
0の内壁の間にエアが入り込むことになる。このエアが
導入されることで、コアピン44の先端面46とプリフ
ォーム10の底部内壁16とを非接触とするための駆動
時に発生する抵抗を緩和することができる。
【0029】このように、本実施例方法によれば、離型
工程の初期段階において、コアピン44およびプリフォ
ーム10の内壁間にエアを導入していることが、従来の
ようにコアピン44およびプリフォーム10の密着状態
を増長させるようなエアの導入状態(図5参照)と顕著
に相違している。 (2)図6に示す従来の離型不良が生ずるためには、プ
リフォーム10の外壁がその半径方向に変形する自由度
がなければならない。これに対して図1に示す本実施例
方法では、コアピン44に最大の引き抜き抵抗が生ずる
際に、プリフォーム10は射出キャビティ型30のキャ
ビティ面32によって半径方向への変形の自由度が持た
ない。したがって、この状態にてコアピン44を引き抜
き駆動しても、その先端面46とプリフォーム10の底
部内壁16とが密着してともに上方駆動されることを防
止できる。 (3)本実施例方法によれば、コアピン44に最大の引
き抜き抵抗が作用する際に、プリフォーム10のリップ
部12がリップ型20より脱落して、コアピン44とと
もに上方駆動されることを防止できる。これは、この離
型工程の初期段階においても、型締め状態と同様に、リ
ップ型20の環状テーパ部22と、射出キャビティ型3
0のテーパ穴38との接触状態が確保されるからであ
る。この接触状態が確保されることで、一対の割型20
a,20bにて構成されたリップ型20が、図1の左右
方向に型開きされることが規制される。
【0030】本実施例方法によれば、上述した(1)〜
(3)の理由により、PETに比べて熱収縮率が高く、
かつ、熱伝導率の低いPP製のプリフォーム10を離型
する場合にも、図6に示すようないわゆる巻き上げと称
される離型不良を生ずることなく、射出成形時の原形を
維持したままプリフォーム10の離型を実現することが
できた。
【0031】また、PP製プリフォーム10の場合に
は、PETに比べてプリフォーム10の離型温度が数十
度高く(例えば120〜130℃)、コアピン44とプ
リフォーム10とが密着しやすい条件となるが、上記実
施例方法の採用により、比較的高い離型温度にてプリフ
ォーム10を離型不良を生ずることなく離型駆動するこ
とができた。この結果、その後のブロー成形工程におい
ては、PPの延伸適温にてブロー成形を行うことがで
き、付形性および透明性等の優れた品質の高い中空体を
成形することができる。
【0032】さらに加えて、このように高い離型温度に
てプリフォーム10の離型駆動を行うことができるた
め、プリフォーム10の射出成形後に型締め状態を維持
したまま行われる冷却工程のための時間を短縮でき、特
に射出成形ステーションでの処理時間によってサイクル
タイムが決定されるいわゆる1ステージの射出延伸吹込
成形装置において、そのサイクルタイムを大幅に短縮す
ることができる。
【0033】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が
可能である。上述した実施例では、プリフォーム10を
PPにて射出成形する実施例について適用したが、それ
以外の樹脂を用いてプリフォーム10を射出成形する場
合にも同様に適用できる。この場合には、現状の離型温
度よりも、より高い温度にて離型工程を実現でき、射出
成形ステーションでの冷却時間を短縮できるため大幅な
サイクルタイムの短縮が期待できる。また、本発明は、
コアピン44に対する引き抜き抵抗の高い場合、すなわ
ち、プリフォーム10の軸方向長さに対してリップ部1
2の開口径が比較的狭い細口タイプであって、かつ、引
き抜きテーパ角の比較的小さな場合により効果的である
が、それ以外の形状のプリフォームの場合にも同様に離
型不良を低減することが可能である。
【0034】上述した実施例では、射出コア型40を上
方に離型駆動し、射出キャビティ型0を下方に離型駆動
する場合を例にとり説明したが、これ以外の離型駆動に
も同様に適用できる。例えば、射出キャビティ型30を
固定とし、リップ型20および射出コア型40を上方に
離型駆動する場合にあっては、従来のようにリップ型2
0および射出コア型40を一体的に離型駆動するのでな
く、まず射出コア型40のみを上方に離型駆動すればよ
い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明方法によれ
ば、比較的高い離型温度にてプリフォームの離型を行う
場合にあっても、コアピンと共にプリフォームが引き抜
かれることに起因して生ずる離型不良を大幅に低減する
ことができる。また、より高い離型温度でのプリフォー
ムの離型を実現できることで、射出成形のサイクルタイ
ム、さらには射出からブロー成形に至る一連のサイクル
タイムを短縮することができる。さらに加えて、各種樹
脂に適合したブロー成形適温にてプリフォームの離型が
実現できるため、ブロー成形される中空体の品質を向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例における離型工程の初
期段階を示す概略断面図である。
【図2】図1の離型工程を実施するための射出コア型お
よび射出キャビティ型離型駆動タイミングを示すタイミ
ングチャートである。
【図3】図1に示す実施例方法での離型工程の終期段階
を示す概略断面図である。
【図4】射出成形ステーションでの型締め状態を示す概
略断面図である。
【図5】従来方法による離型工程の初期段階を示す概略
断面図である。
【図6】図5に示す従来方法により生ずる離型不良を説
明するための概略断面図である。
【符号の説明】
10 プリフォーム 12 リップ部 14 胴部 16 底部内壁部 20 リップ型 22 環状テーパ部 30 射出キャビティ型 38 テーパ穴 40 射出コア型 44 コアピン 46 先端面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出キャビティ型および射出コア型の型
    締めにより形成されるキャビティ内に樹脂を射出してプ
    リフォームを成形し、このプリフォームを前記各型より
    離型するに際し、 離型工程の初期段階にて、前記プリフォームおよび射出
    キャビティ型の相対的位置関係を維持したまま、前記プ
    リフォームに対して相対的に前記射出コア型を移動させ
    て、少なくとも前記射出コア型の先端を前記プリフォー
    ムの底部内壁と非接触とする工程を有することを特徴と
    するプリフォームの離型方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記プリフォームのリップ部外壁を規定する一対の割型
    から成るリップ型が設けられ、このリップ型はテーパ状
    突起部を有し、前記射出キャビティ型は型締時に前記テ
    ーパ状突起部に接触するテーパ穴を有し、前記テーパ状
    突起部およびテーパ穴の接触状態を維持したまま、前記
    射出コア型の先端を前記プリフォームの底部内壁と非接
    触とすることを特徴とするプリフォームの離型方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 前記プリフォームがポリプロピレンにより射出成形され
    ることを特徴とするプリフォームの離型方法。
JP50A 1993-01-29 1993-01-29 プリフォームの離型方法 Pending JPH06226830A (ja)

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JP (1) JPH06226830A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009072446A1 (ja) * 2007-12-05 2009-06-11 Bridgestone Corporation 液入り防振装置
JP2011183796A (ja) * 2010-02-15 2011-09-22 Maruzen Petrochem Co Ltd 機能性容器成形方法、成形用金型およびこれらを用いて製造した機能性容器

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