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JPH06220052A - イミド誘導体の製造法 - Google Patents

イミド誘導体の製造法

Info

Publication number
JPH06220052A
JPH06220052A JP5027358A JP2735893A JPH06220052A JP H06220052 A JPH06220052 A JP H06220052A JP 5027358 A JP5027358 A JP 5027358A JP 2735893 A JP2735893 A JP 2735893A JP H06220052 A JPH06220052 A JP H06220052A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
added
compound
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5027358A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Nakamura
敏夫 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Pharma Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd filed Critical Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Priority to JP5027358A priority Critical patent/JPH06220052A/ja
Publication of JPH06220052A publication Critical patent/JPH06220052A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗精神病作用を有する式(1) 【化1】 で表される化合物を効率よく製造する。 【構成】 式 【化2】 の化合物を四級アンモニウム塩とした後、R1 基を除去
し、水酸基をスルホニル化してイミド化合物と反応させ
ることにより、式(1)の化合物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗精神病作用を有する
化合物(例えば特開昭62-123179 号公報、特開昭58-110
576 号公報)の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭58-110576 号公報には式
【化6】 で表されるスピロ四級塩をイミド化合物と反応させるこ
とが開示されている。しかしながら、同公報記載の方法
は反応時間が非常に長く、収率も満足できるものではな
い。また、本発明者らは一般式
【化7】 (式中、R2 およびR3 は同一あるいは異なって水素原
子、低級アルキル基、ハロゲン原子または低級アルコキ
シ基を表す。)で表される化合物をメタンスルホン酸ク
ロライドと反応させたところ、水酸基がメシル化された
化合物は得られず、瞬時に、前記式で表されるスピロ四
級塩に変化することを確認した。一方、3級アミンを保
護する場合に、メチルアンモニウム塩とする例(カナデ
ィアン・ジャーナル・オブ・ケミストリー(Can.J.Che
m.,54,3310(1976))) や、ベンジルアンモニウム塩とす
る例(ケミカル・レビューズ(Chem.Rev.,70,439(197
0)))が知られており、後者では、フタルイミドカリウム
との反応でベンジル基を除去している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は抗精神病作用
を有する化合物(例えば特開昭62-123179 号公報)を製
造するにあたり、一般式(1)
【化8】 (式中、R1 は水酸基の保護基を、R2 およびR3 は前
記と同じ意味を表す。)で表される化合物を原料とし
て、高収率で得る方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、3級アミンをアン
モニウム塩の形で保護して反応を行えば、分子内でアン
モニウム塩化しないために、イミド化反応がきわめてス
ムーズに進行し、しかも収率が向上することを見い出し
た。
【0005】すなわち、本発明の製造法は、前記一般式
(1)で表される1,2−ベンズイソチアゾール誘導体
を一般式(2) R4 −X (2) (式中、R4 はベンジル基、置換ベンジル基、ナフチル
メチル基、アリル基、置換アリル基またはメチル基を、
Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)で
表される化合物と反応させて一般式
【化9】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびXは前記と同じ
意味を表す。)で表される四級アンモニウム化合物と
し、次いで水酸基の保護基を除去した後、有機スルホン
酸ハライドと反応させて一般式
【化10】 (式中、R20は有機スルホン酸残基を、R2 、R3 、R
4 およびXは前記と同じ意味を表す。)で表されるスル
ホン酸エステルとし、さらに一般式(3)
【化11】 (式中、Aは酸素原子で架橋されていてもよい二価の炭
化水素基を表す。)で表される環状イミド化合物と反応
させることを特徴とする一般式(7)
【化12】 (式中、R2 、R3 およびAは前記と同じ意味を表
す。)で表されるイミド誘導体の製造法である。
【0006】前記式において、Aで表される酸素原子で
架橋されていてもよい二価の炭化水素基としては、例え
ば前記の特開昭62-123179 号公報に記載されている一般
式(4)
【化13】 (式中、Eは、メチレン基、エチレン基、または酸素原
子表し、−L−は単結合または二重結合を表す。)、一
般式(5)
【化14】 (式中、Fはメチレン基またはエチレン基を表し、−L
−は前記と同じ意味を表す。)および一般式(6)
【化15】 (式中、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 およびR10は水
素原子またはメチル基を表す。)で表される基を挙げる
ことができる。
【0007】低級アルキル基としては、例えば直鎖また
は分枝した炭素数6個以下のアルキル基が挙げられ、具
体的にはメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチ
ル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピ
ル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル等が
挙げられる。
【0008】ハロゲン原子としては、例えばフッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0009】低級アルコキシ基としては、例えば直鎖ま
たは分枝した炭素数6個以下のアルコキシ基が挙げら
れ、具体的にはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−
メチルプロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ
等が挙げられる。
【0010】置換ベンジル基の置換基はベンゼン環上に
存在し、例えば低級アルキル基、ハロゲン原子、低級ア
ルコキシ基等が挙げられる。置換ベンジル基としては、
具体的には4−クロロベンジル、2−メチルベンジル、
2−フルオロベンジル、3,4−ジメチルベンジル、
2,6−ジクロロベンジル、4−メトキシベンジル等が
挙げられる。
【0011】置換アリル基の置換基としては、例えば低
級アルキル基、アリール基(例えばフェニル、ナフチル
などの炭素数6以下のアリール基)が挙げられる。置換
アリル基としては、具体的には、シンナミル基、クロチ
ル基、3−メチルクロチル基等が挙げられる。
【0012】有機スルホン酸ハライドとしては、例えば
低級アルキルスルホン酸クロライド、アリールスルホン
酸クロライド、低級アルキルアリールスルホン酸クロラ
イド等が挙げられ、具体的にはメタンスルホン酸クロラ
イド、エタンスルホン酸クロライド、ベンゼンスルホン
酸クロライド、4−トルエンスルホン酸クロライド等が
挙げられる。
【0013】水酸基の保護基としては、例えばエーテル
型、エステル型およびシリルエーテル型の保護基が挙げ
られる。エーテル型の保護基としては、環状型保護基
(例えばテトラヒドロピラニル、テトラヒドロフルフリ
ルなど)、1,1−ジメチル低級アルキル基(例えば
1,1−ジメチルエチル、1,1−ジメチルプロピルな
ど)およびアルコキシアルキル基(例えばメトキシメチ
ル、1−エトキシエチルなど)等が挙げられる。エステ
ル型の保護基としては、炭素数6以下のアルカノイル基
(例えばホルミル、アセチル、ピバロイルなど)および
炭素数11以下のアロイル基(例えばベンゾイル)等が
挙げられる。シリルエーテル型の保護基としてはトリア
ルキルシリル基(例えばトリメチルシリル、トリエチル
シリル、(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリルな
ど)等が挙げられる。これらの中で好ましい保護基とし
ては、例えばテトラヒドロピラニル、1,1−ジメチル
エチル、アセチル、トリメチルシリル等が挙げられる。
【0014】前記一般式(1)で表される1,2−ベン
ズイソチアゾール誘導体は、以下に示す3種の合成法の
いずれかによって合成できる。
【化16】
【化17】
【化18】 (式中、R11はエーテル型の水酸基の保護基を、R1
2 、R3 およびXは前記と同じ意味を表す。)
【0015】まず、方法について説明する。アミン
(10)に有機リチウム化合物または有機マグネシウム
化合物を反応させた後に化合物(12)を反応させ、つ
づいて酸化剤を作用させる。さらに、水酸基の保護基が
エステル型あるいはシリルエーテル型の化合物を製造す
る場合には保護基の変換反応を行うことにより、前記式
(1)の1,2−ベンズイソチアゾール誘導体を得るこ
とができる。
【0016】有機リチウム化合物としては、例えば低級
アルキルリチウム、アリールリチウム等が挙げられ、具
体的にはメチルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリ
チウム等が挙げられる。有機マグネシウム化合物として
は、例えば低級アルキルマグネシウムハライド、低級ア
ルケニルマグネシウムハライド、アリールマグネシウム
ハライド等が挙げられ、具体的にはメチルマグネシウム
クロライド、エチルマグネシウムアイオダイド、プロピ
ルマグネシウムブロマイド、アリルマグネシウムクロラ
イド、フェニルマグネシウムブロマイド等が挙げられ
る。酸化剤としては、例えば2価の銅塩、ヨウ素が挙げ
られ、2価の銅塩としては、例えば塩化第2銅、臭化第
2銅、硫酸第2銅等が挙げられる。
【0017】水酸基の保護基の導入および脱保護は一般
的方法に従って行えばよく、例えばプロテクティブ・グ
ループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protecti
ve Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,I
nc.,New York,1981)10頁〜86頁に記載の方法が挙げ
られる。すなわち、例えばテトラヒドロピラニルあるい
は1,1−ジメチルエチルの導入は硫酸、メタンスルホ
ン酸、パラトルエンスルホン酸等の酸触媒存在下にジヒ
ドロピランあるいはイソブテンを反応させることで実施
できる。テトラヒドロピラニルあるいは1,1−ジメチ
ルエチルの脱保護は、例えば塩酸、硫酸等の鉱酸の水溶
液で処理することで実施できる。また、例えばアセチル
の導入は、ピリジン、トリエチルアミン等の塩基存在下
にアセチルクロライドあるいは無水酢酸を反応させるこ
とで実施できる。アセチルの脱保護は例えばメタノール
中で炭酸カリウム、アンモニアまたはナトリウムメトキ
シドを作用させるか、あるいは水酸化ナトリウム水溶液
を作用させることで実施できる。例えば、トリメチルシ
リルの導入は、トリエチルアミン等の塩基存在下、クロ
ロトリメチルシランを反応させることで実施できる。ま
た、トリメチルシリルの脱保護は、塩酸、硫酸等の鉱酸
の水溶液で処理することで実施できる。
【0018】アミン(10)は、例えば、ハライド(1
4)とピペラジンをオーガニック・シンセシス(Org.Sy
nth.,Coll.Vol.V.,88(1973))に記載の方法で、またはこ
の方法に準じて反応させ合成することができる。また、
ハライド(14)は対応するヒドロキシハライドの水酸
基を保護することで合成できる。
【0019】2,2’−ジチオジベンゾニトリル誘導体
(12)は、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミス
トリー(J.Org.Chem.Vol.43,1604(1978)) あるいはユス
タス・リービッヒス・アナーレン・デア・ケミー(Just
us Liebigs Ann.Chem.Vol.748,201(1971))に記載の方法
で、またはこれらの方法に準じて合成することができ
る。また、2,2’−ジチオジ安息香酸誘導体をアミド
化し、脱水することによっても合成できる。
【0020】次に方法について説明する。アミン(1
0)に対して有機リチウム化合物または有機マグネシウ
ム化合物を反応させた後にクロライド(13)を反応さ
せ、水酸基の保護基がエステル型あるいはシリルエーテ
ル型の化合物を製造する場合には、さらに保護基の変換
反応を行うことにより前記式(1)の化合物を得ること
ができる。
【0021】従来、一級あるいは二級のアミンとクロラ
イド(13)の反応は塩基を共存させずに反応していた
が、その際は1,2−ベンズイソチアゾール環が開環し
た化合物が副生し、収率が若干悪かった(特開昭58-110
576 号公報、西独特許明細書1,174,783,ユスタス・リー
ビッヒス・アナーレン・デア・ケミー(Justus Liebigs
Ann.Chem.,Vol.729,146(1969)) 。しかし、アミンをリ
チウムアミドまたはマグネシウムアミドに変換後、クロ
ライド(13)と反応させることで、副生物をほとんど
生成させずに高収率で化合物(1)を得ることができ
る。
【0022】クロライド(13)はケミッシェ・ベルヒ
テ(Chem.Ber.,99,2566(1966))あるいは特開昭61-11206
3 号公報に記載の方法によって合成できる。次に方法
について説明する。アミン(10)の合成と同様にし
て、ハライド(14)とアミン(15)を反応させ、水
酸基の保護基がエステル型あるいはシリルエーテル型の
化合物を製造する場合には、さらに保護基の変換反応を
行うことにより、前記式(1)の化合物を得ることがで
きる。アミン(15)は特開昭58-110576 号公報記載の
方法に従って合成することができる。イミド(3)は特
開昭62-123179 号公報記載の方法により合成することが
できる。
【0023】本発明の製造法は、以下に示す4つの操作
を連続して行うことで実施できる。 操作1:化合物(1)とハライド(2)を反応させてア
ンモニウム塩にする操作。 操作2:水酸基の保護基を脱保護する操作。 操作3:有機スルホン酸ハライドと反応させる操作。 操作4:イミド(3)と反応させる操作。 なお、以下の説明において、化合物のモル比および溶媒
量等は主原料である化合物(1)を基準として表す。
【0024】まず、操作1について説明する。ハライド
(2)の好ましい例としては、例えばベンジルブロマイ
ド、ベンジルクロライド、4−クロロベンジルクロライ
ド、2−メチルベンジルブロマイド、1−(クロロメチ
ル)ナフタレン、アリルブロマイド、クロチルクロライ
ド、シンナミルクロライド、ヨウ化メチル等が挙げら
れ、特に好ましい例としてはベンジルブロマイド、シン
ナミルクロライドが挙げられる。ハライド(2)は化合
物(1)に対して1〜5倍モル、好ましくは1〜2倍モ
ルを用いることができる。反応溶媒としては、例えばア
セトン、2−ブタノン、3−メチル−2−ブタノン等の
ケトン溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等のアミド溶媒、アセトニトリル等のニトリル類、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロ
フラン、ジメトキシエタン、ジグライム等のエーテル類
あるいはこれらの混合物が挙げられる。好ましい溶媒と
してはケトン溶媒あるいはアミド溶媒が挙げられる。溶
媒量は、化合物(1)に対し通常は1〜50重量倍、好
ましくは2〜20重量倍が用いられる。反応温度は、室
温から反応溶媒の沸点までの範囲で行われるが、好まし
い反応温度は50〜100℃の範囲である。なお、本反
応では炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩を共
存させて反応を行うこともできる。反応終了後はそのま
ま次の操作を行うか、あるいは次の操作を行う前にアン
モニアまたはアミンで処理するか、または水洗を行うこ
とができる。好ましくは、次の操作を行う前にアンモニ
アまたはアミンで処理する。アンモニアまたはアミンと
の処理の温度は、0℃から溶媒の沸点の範囲が挙げられ
る。アンモニアとしては、例えばアンモニアガス、アン
モニア水が、アミンとしては、例えばメチルアミン、エ
チルアミン、プロピルアミン等の1級アミン、ジメチル
アミン、ジエチルアミン等の2級アミンが挙げられる。
アンモニアまたはアミンは、ハライド(2)に対し1倍
モル以上に用いることが好ましい。水洗は酢酸エチル等
のエステル類、または塩化メチレン、クロロホルム等の
ハロゲン化炭化水素類を加えたのち、水で洗浄すること
で実施できる。
【0025】次に操作2について説明する。水酸基の保
護基の脱保護は前記と同様にして実施する。反応溶媒と
しては、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノ
ール等のアルコール系溶媒、アセトン、2−ブタノン、
3−メチル−2−ブタノン等のケトン溶媒、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド溶媒、ア
セトニトリル等のニトリル類、テトラヒドロフラン、ジ
メトキシエタン、ジグライム等のエーテル類、水あるい
はこれらの混合物が挙げられる。好ましい溶媒として
は、アルコール系溶媒、アルコール系溶媒と上記溶媒と
の混合溶媒、あるいは水と上記溶媒との混合溶媒が挙げ
られる。操作1で使用した溶媒と異なる溶媒を使用する
場合には、溶媒を留去し、新しい溶媒を加える。また、
操作1で使用した溶媒に、さらにアルコール系溶媒ある
いは水を加えて反応することもできる。溶媒量は、化合
物(1)に対し通常は2〜50重量倍の範囲で行われる
が、3〜20重量倍の範囲が適当である。反応温度は、
保護基の種類および脱保護に使用する試薬によって異な
る。例えば、保護基であるテトラヒドロピラニル、1,
1−ジメチルエチルあるいはトリメチルシリルを塩酸、
硫酸等の鉱酸の水溶液を用いて除去する場合には、反応
温度は室温から70℃の範囲が好ましい。また、例え
ば、保護基であるアセチルをナトリウムメトキシドを用
いて脱保護する場合には、反応温度は10〜40℃の範
囲が好ましい。反応終了後、反応溶媒の交換あるいは水
洗を行う。反応溶媒の交換は、反応液の溶媒を留去した
後、ピリジン、ピコリン、ルチジン等のピリジン類ある
いは塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水
素類を加えて再び溶媒を留去するという操作を、1回か
ら複数回行うことで実施できる。水洗は、塩化メチレ
ン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類を加えた
後、アンモニア水等の塩基性水溶液で1回から複数回洗
浄することで実施できる。
【0026】つづいて操作3について説明する。操作3
では、操作2で得られた化合物を、塩基の存在下、有機
スルホン酸ハライドと反応させてスルホン酸エステルを
合成する。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ト
リプロピルアミン等の3級アミン類、ピリジン、ピコリ
ン、ルチジン等のピリジン類、およびN,N−ジメチル
アミノピリジンが挙げられる。好ましい塩基としては、
例えばトリエチルアミンおよびピリジンが挙げられる。
塩基は化合物(1)に対して1当量以上用い、例えば、
反応溶媒として大過剰用いることもできる。有機スルホ
ン酸ハライドは化合物(1)に対して1〜3倍モル用い
ることが好ましい。特に好ましくは1〜2倍モルの範囲
が挙げられる。反応溶媒としては塩化メチレン、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン、ジグライム等のエーテル類、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン等の3級アミン
類、ピリジン、ピコリン、ルチジン等のピリジン類、あ
るいはこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましい溶媒と
してはハロゲン化炭化水素類、ピリジン類が挙げられ
る。溶媒量は化合物(1)に対し通常は2〜50重量
倍、好ましくは3〜20重量倍の範囲が挙げられる。反
応温度は、0℃から反応溶媒の沸点までの範囲で行われ
るが、0〜40℃の範囲が好ましい。反応終了後はアン
モニア水等の塩基性溶媒を加えて塩化メチレン、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素類で抽出を行うか、ある
いは反応溶媒を留去して、そのまま次の操作を行うこと
もできる。
【0027】続いて、操作4について説明する。操作4
では、操作3で得られたスルホン酸エステルに対し、塩
基存在下、イミド(3)を2当量反応させ、イミド化お
よびアンモニウム塩の脱保護を行うことで、イミド誘導
体(7)を合成する。塩基としては、例えばアルカリ金
属の炭酸塩等、具体的には炭酸カリウム、炭酸水素カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げら
れる。塩基は化合物(1)に対して1〜10倍モル用い
ることが好ましい。特に好ましくは2〜4倍モルの範囲
が挙げられる。イミド(3)は化合物(1)に対して2
〜10倍モル用いることが好ましい。特に好ましくは2
〜4倍モルの範囲が挙げられる。反応溶媒としては、例
えばアセトン、2−ブタノン、3−メチル−2−ブタノ
ン等のケトン溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド等のアミド溶媒、アセトニトリル等のニトリ
ル類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジグラ
イム等のエーテル類、ジメチルスルホキシドあるいはこ
れらの混合物が挙げられる。好ましい溶媒としては、ア
ミド溶媒が挙げられる。溶媒量は化合物(1)に対して
3〜50重量倍の範囲が適当であるが、好ましくは5〜
20重量倍の範囲が挙げられる。本反応は2ケ所の反応
点があるため、2段階で反応が進行する。したがって、
反応温度を2段階で変えて順次反応させることもできる
し、また、反応温度を初めから上げて一気に反応させる
こともできる。反応温度を2段階で上げる場合の一段階
目の反応は、例えば50〜100℃の範囲、好ましくは
70〜90℃の範囲で行われ、第二段階目の反応は、例
えば100〜140℃の範囲、好ましくは110〜13
0℃の範囲で行われる。反応温度を初めから上げる場合
の反応温度は上記の二段階目の反応温度と同じである。
この様に反応が2段階で進行することから、2段階目の
アンモニウム塩の脱保護反応を別のイミドを用いて行
い、イミド(3)の使用量を減量することもできる。別
のイミドとしては、例えばフタルイミド、コハク酸イミ
ド等が挙げられる。反応終了後は、抽出溶媒を加えて水
洗を行い、溶媒を留去し、そのまま、あるいは塩の形で
結晶化させるか、あるいはカラムクロマトグラフィーで
精製することでイミド誘導体(7)を単離することがで
きる。抽出溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−
ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル
等のエステル類、あるいはこれらの混合物が挙げられ
る。好ましい抽出溶媒としては、芳香族炭化水素類が挙
げられる。
【0028】イミド誘導体(7)の塩としては、例えば
塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩、硫酸塩等の無機
酸塩、および酢酸塩、蓚酸塩、くえん酸塩、りんご酸
塩、酒石酸塩、フマール酸塩、マレイン酸塩等の有機酸
塩が挙げられる。結晶化させる場合の溶媒としては、ヘ
キサン、ヘプタン等の炭化水素類、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、酢
酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール、2
−プロパノール等のアルコール系溶媒、水、あるいはこ
れらの混合物が挙げられる。好ましい溶媒としてはアル
コール系溶媒が挙げられる。
【0029】
【本発明の効果】本発明方法によれば、イミド誘導体
(7)を短い反応時間で、高収率に、工業的に製造する
ことができる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げ本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はもとよりこれらに限定されるもので
はない。 参考例1 2,2’−ジチオジベンゾニトリルの合成 2,2' −ジチオジ安息香酸91.8g(300mmo
l)、トルエン390g、ジメチルホルムアミド0.3
gの混合物を73〜77℃に加熱し、塩化チオニル8
2.2g(691mmol)を滴下した。滴下後、同温
度で3時間保温し、減圧濃縮し、トルエン180gを加
え氷冷下28%アンモニア水126g(2.07mo
l)を滴下した。滴下後20〜25℃で3時間反応した
後、水480gと48%水酸化ナトリウム水溶液129
g(1.55mol)を加え40〜45℃で3時間攪拌
した。反応液を分液し、水層を濃塩酸で酸析し、析出し
た結晶をろ取し、2,2' −ジチオジ安息香酸アミド8
7.8g(収率96%)を得た。 融点 250−253℃ 次に上記の2,2' −ジチオジ安息香酸アミド11.4
g(37.5mmol)をオキシ塩化リン37.5g
(245mmol)と混ぜ90〜95℃で1時間加熱し
た。反応液を冷却し、約1/2迄濃縮し、氷水中に注ぎ
トルエンで抽出した。トルエン層を5%水酸化ナトリウ
ム水溶液で洗浄し、水洗した。トルエン層を乾燥し、溶
媒を留去した。結晶性残渣をろ取し、標記化合物2,
2’−ジチオジベンゾニトリル6.0g(収率60%)
を得た。 融点 98−101℃1 H−NMR(CDCl3 )δ:7.33−7.45
(2H,m),7.53−7.65(2H,m),7.
66(2H,d,J=7.6Hz),7.78(2H,
d,J=7.8Hz)
【0031】参考例2 1−(4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ブチ
ル)ピペラジンの合成 ジヒドロピラン15.4g(183mmol)を塩化メ
チレン260mlにとかし、p−トルエンスルホン酸ピ
リジニウム塩1.9g(7.6mmol)を加え、氷冷
攪拌下に4−クロロ−1−ブタノール15.4g(14
2mmol)を滴下した。滴下後、室温で3時間攪拌
し、反応液を水洗し、乾燥した。溶媒を留去した後、残
渣油状物を減圧蒸留し、4−(2−テトラヒドロピラニ
ルオキシ)ブチル−1−クロライド21.9g(収率8
0.0%)を得た。 沸点 109℃/10mmHg 次にこの油状物19.3g(100mmol)をアセト
ニトリル800mlにとかしピペラジン43g(500
mmol)、カリウムアイオダイド43g(259mm
ol)、炭酸カリウム43g(311mmol)を順次
加え4時間加熱還流した。反応液を冷却し、アセトニト
リルを減圧留去し、残渣に氷水を加えクロロホルムで抽
出した。有機層を水洗し、乾燥し、溶媒を留去した。残
渣油状物を減圧蒸留し、標記化合物1−(4−(2−テ
トラヒドロピラニルオキシ)ブチル)ピペラジン18.
8g(収率77.6%)を得た。 沸点 137℃/1mmHg1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.4−1.9(10
H,m),2.3−2.5(6H,m),2.85−
2.95(4H,m),3.30−3.55(2H,
m),3.70−3.90(2H,m),4.55(1
H,s)
【0032】参考例3 1−(4−(1,1−ジメチルエトキシ)ブチル)ピペ
ラジンの合成 4−クロロ−1−ブタノール21.7g(0.20mo
l)を1,4−ジオキサン60mlに溶かし、メタンス
ルホン酸19.2g(0.20mol)を加え、室温で
イソブテンをバブリングさせながら1時間半攪拌し、4
−クロロ−1−(1,1−ジメチルエトキシ)ブタンの
ジオキサン溶液を得た。窒素雰囲気下、無水ピペラジン
86.1g(1.00mol)および水酸化ナトリウム
16.0g(0.40mol)を水200mlに加え、
還流させながら前記の4−クロロ−1−(1,1−ジメ
チルエトキシ)ブタンのジオキサン溶液を滴下し、1.
5時間還流した。反応液を冷却し、トルエン200ml
で2回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、トルエンを
留去し、1−(4−(1,1−ジメチルエトキシ)ブチ
ル)ピペラジンと1,4−ビス(4−(1,1−ジメチ
ルエトキシ)ブチル)ピペラジンの82対18*)の混合
物35.2g(4−クロロ−1−ブタノールからの収率
66%)を得た。本品は未精製のまま次工程に使用する
こともできるが、さらに減圧蒸留で精製することも可能
である。精製品の物性データは以下の通りである。(*)
ガスクロマトグラフィーによる分析) 沸点 142−144℃ 10mmHg1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.18(9H,
s),1.45−1.65(4H,m),2.33(2
H,t,J=7.4Hz),2.41(4H,br
s),2.85−2.95(4H,m),3.35(2
H,t,J=5.6Hz)
【0033】参考例4 4−(1,2−ベンズイソチアゾール−3−イル)−1
−(4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ブチル)
ピペラジンの合成 窒素雰囲気下、無水テトラヒドロフラン5mlにマグネシ
ウム203mg(8.3mmol) および1−ブロモプロバン75
9μl(8.4mmol)を加え、室温で40分間攪拌した。還流
下1−(4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ブチ
ル)ピペラジン2.02g(8.3mmol)の無水テトラヒドロフラ
ン(16ml)溶液を加え、20分間還流した。さらに還
流下、2,2’−ジチオジベンゾニトリル671mg(2.5
mmol) の無水テトラヒドロフラン(5ml)溶液を滴下
し、1.5 時間還流した。室温まで冷却した後、ヨウ素6
35mg(2.5mmol) を加え、1時間攪拌した。水20mlを
加え、酢酸エチル40mlで2回抽出し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム(体積
比))にて精製することで、4−(1,2−ベンズイソ
チアゾール−3−イル)−1−(4−(2−テトラヒド
ロピラニルオキシ)ブチル)ピペラジン1.84g(収率98.
2%)を得た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.40−1.90(10H,
m),2.47(2H,br.s),2.60-2.75 (4H,
m),3.35-3.67 (2H,m),3.50-3.65 (4H,
m),3.73-3.96 (2H,m),4.60(1H.s),7.
30-7.42 (1H,m),7.42-7.55 (1H,m),7.81
(1H,d,J=7.9 Hz),7.91(1H,d,J=8.3
Hz)
【0034】参考例5 4−(1,2−ベンズイソチアゾール−3−イル)−1
−(4−アセトキシブチル)ピペラジンの合成 窒素雰囲気下、無水テトラヒドロフラン45mlにマグネ
シウム790ml(32.5mmol)および1−ブロモプロパン2.
95ml(32.5mmol)を加え、室温で40分間攪拌した。還流
下、N−(4−(1,1−ジメチルエトキシ)ブチル)
ピペラジン6.60g(30.1mmol) を滴下し、10分間還流し
た。さらに、還流下、2,2’−ジチオジベンゾニトリ
ル3.36g(12.5mmol) の無水テトラヒドロフラン(12m
l)溶液を滴下し、2時間還流した。室温まで冷却した
後、塩化第二銅、二水和物4.27g(25.0mmol) の水(50
ml) 溶液を加え、室温で1時間攪拌した。濃塩酸50ml
を加え、30分間還流し、室温まで冷却後、塩化メチレ
ン100mlで洗浄した。29%アンモニア水100mlを
加えてアルカリ性とし、トルエン150mlで1回抽出
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、液量が60mlにな
るまで濃縮した。窒素雰囲気下、トリエチルアミン5.22
ml(37.5mmol)および無水酢酸4.72ml(50.0mmol)を加え、
60℃で2時間攪拌した。反応液を冷却し、室温でメタ
ノール5mlを加え、10分間攪拌し、5%炭酸ナトリウ
ム水溶液53mlおよび水50mlで洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を留去することで、4−
(1,2−ベンズイソチアゾール−3−イル)−1−
(4−アセトキシブチル)ピペラジン7.53g (収率90.3
%)を得た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.50−1.80(4H,
m),2.06(3H,s),2.46(2H,t,J=7.3 H
z) ,2.60-2.75 (4H,m),3.50-3.65 (4H,
m),4.11(2H,t,J=6.3 Hz),7.30-7.42 (1
H,m),7.42-7.53 (1H,m),7.81(1H,d,
J=7.9 Hz),7.91(1H,d,J=7.9 Hz)
【0035】参考例6 4−(1,2−ベンズイソチアゾール−3−イル)−1
−(4−(1,1−ジメチルエトキシ)ブチル)ピペラ
ジンの合成 参考例4および参考例5と同様にして、4−(1,2−
ベンズイソチアゾール−3−イル)−1−(4−(1,
1−ジメチルエトキシ)ブチル)ピペラジンを収率97.5
%で得た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.20(9H,s),1.5
0-1.75 (4H,m),2.45(2H,t,J=7.4 Hz)
,2.60-2.75 (4H,m),3.38(2H,t,J=6.1
Hz) ,3.50-3.65 (4H,m),7.31-7.42 (1H,
m),7.42-7.53 (1H,m),7.81(1H,d,J=
7.31Hz) ,7.91(1H,d,J=7.1 Hz)
【0036】参考例7 4−(1,2−ベンズイソチアゾール−3−イル)−1
−(4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ブチル)
ピペラジンの合成 窒素雰囲気下、1−(4−(2−テトラヒドロピラニル
オキシ)ブチル)ピペラジン1.45g(6.0mmol)をテトラヒ
ドロフラン6mlに溶かし、5℃で1.6 N,n−ブチルリ
チウムのヘキサン溶液3.75ml(6.0mmol) を滴下し、20
分間攪拌した。3−クロロ−1,2−ベンズイソチアゾ
ール849mg(5.0mmol) のテトラヒドロフラン(1ml)
溶液を30℃で滴下し、2時間攪拌した。水10mlを加
え、酢酸エチル10mlで2回抽出し、硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(5%メタノール/クロロホルム(体積
比))にて精製することで、4−(1,2−ベンズイソ
チアゾール−3−イル)−1−(4−(2−テトラヒド
ロピラニルオキシ)ブチル)ピペラジン1.83g(収率97.5
%) を得た。 1H−NMRにて、参考例4で得られた化
合物と一致した。
【0037】実施例1 シス−N−(4−(4−(1,2−ベンズイソチアゾー
ル−3−イル)−1−ピペラジニル)ブチル)シクロヘ
キサン−1,2−ジカルボキシイミドの合成 窒素雰囲気下、4−(1,2−ベンズイソチアゾール−
3−イル)−1−(4−アセトキシブチル)ピペラジン
1.00g(3.0mmol)をアセトン5mlに溶かし、ベンジルブロ
マイド714μl(6.0mmol)を加え、2時間還流した。2
9%アンモニア水10ml、メタノール3ml、水酸化ナト
リウム120mg(3.0mmol) を加え、室温で12時間攪拌
した。クロロホルム20mlで1回、10mlで3回抽出
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。
残渣を塩化メチレン10mlに溶かし、トリエチルアミン
1.26ml(9.0mmol) を加え、室温でメタンスルホン酸クロ
ライド464μl(6.0mmol)を加えて1時間攪拌した。2
9%アンモニア水10mlを加え、塩化メチレン10mlで
2回抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
留去後、N,N−ジメチルホルムアミド10mlに溶か
し、炭酸カリウム1.24g(9.0mmol)およびシス−シクロヘ
キサン−1,2−ジカルボキシイミド1.38g(9.0mmol)を
加え、90℃で45分間、130℃で4時間攪拌した。
トルエン30mlを加え、水20mlで2回洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル)にて精製することでシス−N−
(4−(4−(1,2−ベンズイソチアゾール−3−イ
ル)−1−ピペラジニル)ブチル)シクロヘキサン−
1,2−ジカルボキシイミド1.16g(収率91%)を得
た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.30−1.95(12H,
m),2.45(2H,t,J=7.1 Hz),2.60-2.75 (4
H,m),2.85(2H,t,J=4.5 Hz) ,3.47-3.65
(6H,m),7.30-7.42 (1H,m),7.42-7.53
(1H,m),7.81(1H,d,J=8.2 Hz) ,7.90
(1H,d,J=8.2 Hz)
【0038】実施例2 シス−N−(4−(4−(1,2−ベンズイソチアゾー
ル−3−イル)−1−ピペラジニル)ブチル)シクロヘ
キサン−1,2−ジカルボキシイミドの合成 窒素雰囲気下、4−(1,2−ベンズイソチアゾール−
3−イル)−1−(4−(1,1−ジメチルエトキシ)
ブチル)ピペラジン304mg(0.87mmol)をアセトン1.5m
l に溶かし、ベンジルブロマイド178μl(1.5mmol)を
加え、1.5 時間加熱還流した。メタノール2mlと濃塩酸
0.8ml を加えて30分間還流し、溶媒を留去した。ピリ
ジン2mlを加え溶媒を留去する操作を2回繰り返した
後、塩化メチレン2mlおよびピリジン1mlを加え、室温
でメタンスルホン酸クロライド233μl(3.0mmol)を加
えて30分間攪拌した。反応液に29%アンモニア水3
mlと塩化メチレン15mlを加え、攪拌した後分液し、有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
後、ジメチルホルムアミド5mlに溶かし、炭酸カリウム
552mg(4.0mmol) およびシス−シクロヘキサン−1,
2−ジカルボキシイミド612mg(4.0mmol) を加え、9
0℃で20分間、つづいて130℃で20分間攪拌し
た。トルエン20mlを加え、水20mlで2回洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製
することで、シス−N−(4−(4−(1,2−ベンズ
イソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル)ブチ
ル)シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド33
7mg(収率90%)を得た。 1H−NMRにて、実施例
1で得られた化合物と一致した。
【0039】実施例3 シス−N−(4−(4−(1,2−ベンズイソチアゾー
ル−3−イル)−1−ピペラジニル)ブチル)シクロヘ
キサン−1,2−ジカルボキシイミドの合成 窒素雰囲気下、4−(1,2−ベンズイソチアゾール−
3−イル)−1−(4−(2−テトラヒドロピラニルオ
キシ)ブチル)ピペラジン458mg(1.22mmol)をジメチ
ルホルムアミド1mlに溶かし、ベンジルクロライド28
8μl(2.94mmol) およびヨウ化ナトリウム188mg(1.2
5mmol)を加えて、50℃で2.5 時間攪拌した。水1mlを
加え、酢酸エチル1mlで3回抽出し、硫酸マグネシウム
で乾燥し、溶媒を留去した。窒素雰囲気下、得られた油
状物をメタノール10mlに溶かし、濃塩酸0.25ml(〜3m
mol) を加え、40℃で30分間攪拌した。溶媒を留去
し、塩化メチレン10mlを加え、再び溶媒を留去した
後、室温で塩化メチレン10mlおよびピリジン0.5ml(6.
2mmol)を加え、さらにメタンスルホン酸クロライド23
2μl(3.0mmol)を加え、1.5 時間攪拌した。反応終了
後、塩化メチレンを留去し、ジメチルホルムアミド5ml
を加え、炭酸カリウム1.38g(10mmol) およびシス−シ
クロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド1.53g(10
mmol) を加え、100℃で20分間、つづいて140℃
で20分間攪拌した。水20mlを加え、トルエン20ml
で2回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留
去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル)にて精製することで、シス−N−(4−(4−
(1,2−ベンズイソチアゾール−3−イル)−1−ピ
ペラジニル)ブチル)シクロヘキサン−1,2−ジカル
ボキシイミド405mg(収率78%)を得た。 1H−N
MRにて、実施例1で得られた化合物と一致した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、R1 は水酸基の保護基を、R2 およびR3 は同
    一あるいは異なって水素原子、低級アルキル基、ハロゲ
    ン原子または低級アルコキシ基を表す。)で表される化
    合物を一般式 R4 −X (式中、R4 はベンジル基、置換ベンジル基、ナフチル
    メチル基、アリル基、置換アリル基またはメチル基を、
    Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)で
    表される化合物と反応させて一般式 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびXは前記と同じ
    意味を表す。)で表される四級アンモニウム化合物と
    し、次いで水酸基の保護基を除去した後、有機スルホン
    酸ハライドと反応させて一般式 【化3】 (式中、R20は有機スルホン酸残基を、R2 、R3 、R
    4 およびXは前記と同じ意味を表す。)で表されるスル
    ホン酸エステルとし、さらに一般式 【化4】 (式中、Aは酸素原子で架橋されていてもよい二価の炭
    化水素基を表す。)で表される環状イミド化合物と反応
    させることを特徴とする一般式 【化5】 (式中、R2 、R3 およびAは前記と同じ意味を表
    す。)で表されるイミド誘導体の製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105669665A (zh) * 2016-03-15 2016-06-15 烟台贝森医药科技有限公司 哌罗匹隆的制备方法

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