JPH062177A - 冷間圧延ステンレス鋼板の連続焼鈍酸洗方法及び装置 - Google Patents
冷間圧延ステンレス鋼板の連続焼鈍酸洗方法及び装置Info
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- JPH062177A JPH062177A JP16505092A JP16505092A JPH062177A JP H062177 A JPH062177 A JP H062177A JP 16505092 A JP16505092 A JP 16505092A JP 16505092 A JP16505092 A JP 16505092A JP H062177 A JPH062177 A JP H062177A
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- JP
- Japan
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- stainless steel
- cold
- steel sheet
- rolled stainless
- annealing
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- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ステンレス冷延鋼板の焼鈍前に表面を十分に清
浄でき、焼鈍後の酸洗いで再び清浄な表面にすることに
より、表面光沢の優れたステンレス冷延鋼板を得る。 【構成】冷間圧延ステンレス鋼板を焼鈍する前に、重量
濃度で0.5%以上5.0%以下のアルカリ物質及び5
0ppm以上1.0%以下のキレート剤を含有する溶液
に浸漬して粗洗浄し、この粗洗浄された冷間圧延ステン
レス鋼板に付着している付着物を、重量濃度で0.5%
以上5.0%以下のアルカリ物質及び50ppm以上
1.0%以下のキレート剤を含有する溶液で電解除去し
て仕上洗浄し、この仕上洗浄された冷間圧延ステンレス
鋼板に付着している溶液を除去し、溶液が除去された冷
間圧延ステンレス鋼板を乾燥する。
浄でき、焼鈍後の酸洗いで再び清浄な表面にすることに
より、表面光沢の優れたステンレス冷延鋼板を得る。 【構成】冷間圧延ステンレス鋼板を焼鈍する前に、重量
濃度で0.5%以上5.0%以下のアルカリ物質及び5
0ppm以上1.0%以下のキレート剤を含有する溶液
に浸漬して粗洗浄し、この粗洗浄された冷間圧延ステン
レス鋼板に付着している付着物を、重量濃度で0.5%
以上5.0%以下のアルカリ物質及び50ppm以上
1.0%以下のキレート剤を含有する溶液で電解除去し
て仕上洗浄し、この仕上洗浄された冷間圧延ステンレス
鋼板に付着している溶液を除去し、溶液が除去された冷
間圧延ステンレス鋼板を乾燥する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷間圧延後のステンレ
ス鋼板の連続焼鈍酸洗方法及び装置に関する。
ス鋼板の連続焼鈍酸洗方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】冷間圧延後のステンレス鋼板は、従来A
PL(ステンレス鋼板連続焼鈍酸洗装置)によって焼鈍
−酸洗処理が施されている。この従来のAPLを使用し
た連続焼鈍酸洗について図2を参照して説明する。図示
しないペイオフリールと入り側ルーパを経由してきた冷
間圧延ステンレス鋼板は、焼鈍炉10において所定の温
度で焼鈍される。この焼鈍炉は直火型炉であり、酸化性
雰囲気となっている。
PL(ステンレス鋼板連続焼鈍酸洗装置)によって焼鈍
−酸洗処理が施されている。この従来のAPLを使用し
た連続焼鈍酸洗について図2を参照して説明する。図示
しないペイオフリールと入り側ルーパを経由してきた冷
間圧延ステンレス鋼板は、焼鈍炉10において所定の温
度で焼鈍される。この焼鈍炉は直火型炉であり、酸化性
雰囲気となっている。
【0003】一般に焼鈍温度は、オーステナイト系ステ
ンレスの場合は1100〜1200℃の範囲、フェライ
ト系ステンレスの場合は800〜900℃の範囲であ
る。上記温度範囲で焼鈍された冷間圧延ステンレス鋼板
は、冷却帯12で冷却された後、中性塩、硫酸、硝弗
酸、硝弗酸等の組み合わせからなる酸を含んだ酸洗設備
14により酸化スケールが除去され、図示しない出側ル
ーパを経て巻き取られる。
ンレスの場合は1100〜1200℃の範囲、フェライ
ト系ステンレスの場合は800〜900℃の範囲であ
る。上記温度範囲で焼鈍された冷間圧延ステンレス鋼板
は、冷却帯12で冷却された後、中性塩、硫酸、硝弗
酸、硝弗酸等の組み合わせからなる酸を含んだ酸洗設備
14により酸化スケールが除去され、図示しない出側ル
ーパを経て巻き取られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ステンレス
の冷延鋼板は優れた表面光沢が要求され、表面の一部に
でも光沢の悪い部分があるときは商品価値が低下するた
め、従来から優れた表面光沢を得るために種々の方法が
試みられている。しかし、従来のAPLを使用した場合
は、冷間圧延時にステンレス鋼板表面に圧延油、水、鉄
粉、スケール等が不均一に付着しているため、焼鈍時に
はこのステンレス鋼板表面が不均一に酸化され、焼鈍後
に酸洗いを行っても模様となって残存し、表面光沢が低
下して製品の欠陥となる。この模様を除去するために酸
洗いの程度を強くすると、粒界が酸化されて粒界模様が
生じる。
の冷延鋼板は優れた表面光沢が要求され、表面の一部に
でも光沢の悪い部分があるときは商品価値が低下するた
め、従来から優れた表面光沢を得るために種々の方法が
試みられている。しかし、従来のAPLを使用した場合
は、冷間圧延時にステンレス鋼板表面に圧延油、水、鉄
粉、スケール等が不均一に付着しているため、焼鈍時に
はこのステンレス鋼板表面が不均一に酸化され、焼鈍後
に酸洗いを行っても模様となって残存し、表面光沢が低
下して製品の欠陥となる。この模様を除去するために酸
洗いの程度を強くすると、粒界が酸化されて粒界模様が
生じる。
【0005】また、冷間圧延ステンレス鋼板表面に付着
した鉄粉、スケール等が焼鈍炉のハースロールに付着す
ることがあるため、焼鈍炉内での押し込みキズとなり製
品欠陥となる場合がある。このような問題を解消するた
めに、脱脂装置、洗浄装置を設置し、焼鈍前に冷間圧延
ステンレス鋼板の表面を清浄にする方法が検討されてい
るが、いずれもあまり効果を上げていないのが実情であ
る。
した鉄粉、スケール等が焼鈍炉のハースロールに付着す
ることがあるため、焼鈍炉内での押し込みキズとなり製
品欠陥となる場合がある。このような問題を解消するた
めに、脱脂装置、洗浄装置を設置し、焼鈍前に冷間圧延
ステンレス鋼板の表面を清浄にする方法が検討されてい
るが、いずれもあまり効果を上げていないのが実情であ
る。
【0006】本発明は、上記事情に鑑み、冷間圧延ステ
ンレス鋼板の焼鈍前に表面を十分に清浄にし、焼鈍後の
酸洗いで再び清浄な表面にすることにより、表面光沢の
優れたステンレス冷延鋼板を得る冷間圧延ステンレス鋼
板の連続焼鈍酸洗方法及び装置を提供することを目的と
する。
ンレス鋼板の焼鈍前に表面を十分に清浄にし、焼鈍後の
酸洗いで再び清浄な表面にすることにより、表面光沢の
優れたステンレス冷延鋼板を得る冷間圧延ステンレス鋼
板の連続焼鈍酸洗方法及び装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成するために種々の実験・研究を行った結果、焼鈍前の
冷間圧延ステンレス鋼板を特定成分のアルカリ溶液で洗
浄することにより十分清浄な表面が得られるため、焼鈍
時はこの表面が均一に酸化されて焼鈍後の酸洗いにより
酸化物が均一に除去され、この結果、表面光沢の優れた
ステンレス冷延鋼板が得られることを見い出し、本発明
をなすに至った。
成するために種々の実験・研究を行った結果、焼鈍前の
冷間圧延ステンレス鋼板を特定成分のアルカリ溶液で洗
浄することにより十分清浄な表面が得られるため、焼鈍
時はこの表面が均一に酸化されて焼鈍後の酸洗いにより
酸化物が均一に除去され、この結果、表面光沢の優れた
ステンレス冷延鋼板が得られることを見い出し、本発明
をなすに至った。
【0008】具体的には、本発明の冷間圧延ステンレス
鋼板の連続焼鈍酸洗方法は、冷間圧延ステンレス鋼板を
焼鈍する前に、 (1)重量濃度で0.5%以上5.0%以下のアルカリ
物質及び50ppm以上1.0%以下のキレート剤を含
有する溶液に浸漬して粗洗浄する工程 (2)粗洗浄された冷間圧延ステンレス鋼板に付着して
いる付着物を、重量濃度で0.5%以上5.0%以下の
アルカリ物質及び50ppm以上1.0%以下のキレー
ト剤を含有する溶液で電解除去して仕上洗浄する工程 (3)仕上洗浄された冷間圧延ステンレス鋼板に付着し
ている溶液を除去する工程 (4)溶液が除去された冷間圧延ステンレス鋼板を乾燥
する工程を含むことを特徴とするものである。
鋼板の連続焼鈍酸洗方法は、冷間圧延ステンレス鋼板を
焼鈍する前に、 (1)重量濃度で0.5%以上5.0%以下のアルカリ
物質及び50ppm以上1.0%以下のキレート剤を含
有する溶液に浸漬して粗洗浄する工程 (2)粗洗浄された冷間圧延ステンレス鋼板に付着して
いる付着物を、重量濃度で0.5%以上5.0%以下の
アルカリ物質及び50ppm以上1.0%以下のキレー
ト剤を含有する溶液で電解除去して仕上洗浄する工程 (3)仕上洗浄された冷間圧延ステンレス鋼板に付着し
ている溶液を除去する工程 (4)溶液が除去された冷間圧延ステンレス鋼板を乾燥
する工程を含むことを特徴とするものである。
【0009】この方法を行うための本発明の冷間圧延ス
テンレス鋼板の連続焼鈍酸洗装置は、焼鈍炉の冷間圧延
ステンレス鋼板通路上流側に、 (1)冷間圧延ステンレス鋼板を浸漬して洗浄するアル
カリ浸漬槽 (2)この浸漬槽で洗浄された冷間圧延ステンレス鋼板
をさらに洗浄するアルカリ電解槽 (3)このアルカリ電解槽で仕上洗浄された冷間圧延ス
テンレス鋼板に付着しているアルカリ溶液を除去するリ
ンス槽 (4)このリンス槽でアルカリ溶液を除去された冷間圧
延ステンレス鋼板を乾燥する乾燥機を備えたことを特徴
とするものである。
テンレス鋼板の連続焼鈍酸洗装置は、焼鈍炉の冷間圧延
ステンレス鋼板通路上流側に、 (1)冷間圧延ステンレス鋼板を浸漬して洗浄するアル
カリ浸漬槽 (2)この浸漬槽で洗浄された冷間圧延ステンレス鋼板
をさらに洗浄するアルカリ電解槽 (3)このアルカリ電解槽で仕上洗浄された冷間圧延ス
テンレス鋼板に付着しているアルカリ溶液を除去するリ
ンス槽 (4)このリンス槽でアルカリ溶液を除去された冷間圧
延ステンレス鋼板を乾燥する乾燥機を備えたことを特徴
とするものである。
【0010】また、次に、本発明の基礎となった実験に
ついて、表1及び表2を参照して説明する。表1及び表
2は、アルカリ浸漬槽及びアルカリ電解槽のアルカリ濃
度、キレート剤濃度をさまざまに変更し、乾燥機出側か
ら出たステンレス鋼板表面の調査結果を示したものであ
る。
ついて、表1及び表2を参照して説明する。表1及び表
2は、アルカリ浸漬槽及びアルカリ電解槽のアルカリ濃
度、キレート剤濃度をさまざまに変更し、乾燥機出側か
ら出たステンレス鋼板表面の調査結果を示したものであ
る。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】表1及び表2から、圧延油、鉄、スケール
をいずれも効率よく除去でき、鋼板表面を清浄にできる
のは次のような濃度条件になることが判明した。 (1)アルカリ濃度 0.5%以上5.0%以下(重
量濃度) (2)キレート濃度 50ppm以上1.0%以下
(重量濃度) なお、特に限定していないが、界面活性剤は本実験では
微量に溶液中に入っていればよく、濃度の上限も特にな
い。
をいずれも効率よく除去でき、鋼板表面を清浄にできる
のは次のような濃度条件になることが判明した。 (1)アルカリ濃度 0.5%以上5.0%以下(重
量濃度) (2)キレート濃度 50ppm以上1.0%以下
(重量濃度) なお、特に限定していないが、界面活性剤は本実験では
微量に溶液中に入っていればよく、濃度の上限も特にな
い。
【0014】
【作用】冷間圧延後のステンレス鋼板は、焼鈍前に、ア
ルカリ浸漬槽に浸漬され粗洗浄される。さらに、その
後、アルカリ電解槽で仕上洗浄され、リンス槽でこの鋼
板に付着したアルカリ溶液が除去され、乾燥機で乾燥さ
れる。その後、焼鈍炉で焼鈍が施され、酸洗いされる。
ルカリ浸漬槽に浸漬され粗洗浄される。さらに、その
後、アルカリ電解槽で仕上洗浄され、リンス槽でこの鋼
板に付着したアルカリ溶液が除去され、乾燥機で乾燥さ
れる。その後、焼鈍炉で焼鈍が施され、酸洗いされる。
【0015】上記のアルカリ浸漬槽とアルカリ電解槽に
は、それぞれ重量濃度で0.5%以上5%以下のアルカ
リ物質及び50ppm以上1.0%以下のキレート剤を
含有する溶液が収容されているため、焼鈍前の冷間圧延
ステンレス鋼板の表面は清浄度が高く圧延油、水、鉄
粉、スケール等の付着はない。このため、焼鈍時には均
一に酸化され、焼鈍後の酸洗いにより酸化物が均一に除
去されるため、表面光沢の優れたステンレス冷延鋼板が
得られる。しかも、上述のように焼鈍前の冷間圧延ステ
ンレス鋼板の表面には鉄粉、スケール等の付着がないた
め、焼鈍炉のハースロールにこれらが付着することもな
く、焼鈍炉内で鋼板表面に押し込みキズが生じることも
ない。
は、それぞれ重量濃度で0.5%以上5%以下のアルカ
リ物質及び50ppm以上1.0%以下のキレート剤を
含有する溶液が収容されているため、焼鈍前の冷間圧延
ステンレス鋼板の表面は清浄度が高く圧延油、水、鉄
粉、スケール等の付着はない。このため、焼鈍時には均
一に酸化され、焼鈍後の酸洗いにより酸化物が均一に除
去されるため、表面光沢の優れたステンレス冷延鋼板が
得られる。しかも、上述のように焼鈍前の冷間圧延ステ
ンレス鋼板の表面には鉄粉、スケール等の付着がないた
め、焼鈍炉のハースロールにこれらが付着することもな
く、焼鈍炉内で鋼板表面に押し込みキズが生じることも
ない。
【0016】
【実施例】次に本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本実施例の冷間圧延ステンレス鋼板の連
続焼鈍酸洗装置20の概略構成を示す概略構成図であ
る。図中の矢印Aは冷間圧延ステンレス鋼板が送られる
方向を示す。
する。図1は、本実施例の冷間圧延ステンレス鋼板の連
続焼鈍酸洗装置20の概略構成を示す概略構成図であ
る。図中の矢印Aは冷間圧延ステンレス鋼板が送られる
方向を示す。
【0017】ペイオフリール(図示せず)を出た冷間圧
延ステンレス鋼板22は、まずアルカリ溶液24が収容
されたアルカリ浸漬槽26に浸漬され、その表面に付着
している圧延油、水、鉄粉、スケール等が大まかに除去
される。この浸漬槽26から出た冷間圧延ステンレス鋼
板は、ナイロン製の柔らかいブラシを有した装置28に
より、その表面の付着物が強制的に除去される。次に、
アルカリ溶液30が収容されたアルカリ電解槽32に浸
漬される。このアルカリ電解槽32では、浸漬槽26で
除去されずに鋼板表面に残っていた付着物が、電気分解
により発生したH2 、O2 ガスの撹拌力によりこの表面
から除去される。このアルカリ電解槽32から出た冷間
圧延ステンレス鋼板は、ナイロン製の柔らかいブラシを
有した装置34により、その表面に付着物があるときは
強制的に除去される。
延ステンレス鋼板22は、まずアルカリ溶液24が収容
されたアルカリ浸漬槽26に浸漬され、その表面に付着
している圧延油、水、鉄粉、スケール等が大まかに除去
される。この浸漬槽26から出た冷間圧延ステンレス鋼
板は、ナイロン製の柔らかいブラシを有した装置28に
より、その表面の付着物が強制的に除去される。次に、
アルカリ溶液30が収容されたアルカリ電解槽32に浸
漬される。このアルカリ電解槽32では、浸漬槽26で
除去されずに鋼板表面に残っていた付着物が、電気分解
により発生したH2 、O2 ガスの撹拌力によりこの表面
から除去される。このアルカリ電解槽32から出た冷間
圧延ステンレス鋼板は、ナイロン製の柔らかいブラシを
有した装置34により、その表面に付着物があるときは
強制的に除去される。
【0018】この2つの槽26、32で付着物を除去さ
れた鋼板は、リンス槽36内を通過する。このリンス槽
36内では、鋼板に付着しているアルカリ溶液の除去が
行われる。その後、鋼板はドライヤ38で乾燥され、焼
鈍炉(図示せず)に送られ所定の温度で焼鈍が施され
る。焼鈍が終了した後には酸洗いが施され、焼鈍中に生
じたスケール等が除去される。
れた鋼板は、リンス槽36内を通過する。このリンス槽
36内では、鋼板に付着しているアルカリ溶液の除去が
行われる。その後、鋼板はドライヤ38で乾燥され、焼
鈍炉(図示せず)に送られ所定の温度で焼鈍が施され
る。焼鈍が終了した後には酸洗いが施され、焼鈍中に生
じたスケール等が除去される。
【0019】次に、連続焼鈍酸洗装置を使用して、下記
の(1)〜(5)の条件で冷間圧延ステンレス鋼板を連
続焼鈍酸洗した例を示す(濃度は重量%で示す)。 (1)アルカリ浸漬槽 アルカリ濃度 3.0% キレート濃度 200ppm 温度 80℃ (2)アルカリ電解槽 アルカリ濃度 1.5% キレート濃度 200ppm 温度 80℃ (3)リンス槽 温度 85℃ (4)ドライヤー 温風温度 90℃ (5)ライン速度 80mpm 上記の条件で連続焼鈍酸洗した結果、水ぬれ性100%
良好な鋼板表面が得られた。しかも、鋼板表面のミクロ
分析の結果、鉄粉、スケール、油成分の検出は全く認め
られなかった。
の(1)〜(5)の条件で冷間圧延ステンレス鋼板を連
続焼鈍酸洗した例を示す(濃度は重量%で示す)。 (1)アルカリ浸漬槽 アルカリ濃度 3.0% キレート濃度 200ppm 温度 80℃ (2)アルカリ電解槽 アルカリ濃度 1.5% キレート濃度 200ppm 温度 80℃ (3)リンス槽 温度 85℃ (4)ドライヤー 温風温度 90℃ (5)ライン速度 80mpm 上記の条件で連続焼鈍酸洗した結果、水ぬれ性100%
良好な鋼板表面が得られた。しかも、鋼板表面のミクロ
分析の結果、鉄粉、スケール、油成分の検出は全く認め
られなかった。
【0020】また、焼鈍後、酸洗後の鋼板表面には、付
着物に起因する模様は全く見られず、表面光沢の優れた
ステンレス冷延鋼板が得られた。なお、上記実施例で
は、アルカリ液としてNaOH水溶液、キレートとして
エチレンジアミル四酢酸(EDTA)を用いた。
着物に起因する模様は全く見られず、表面光沢の優れた
ステンレス冷延鋼板が得られた。なお、上記実施例で
は、アルカリ液としてNaOH水溶液、キレートとして
エチレンジアミル四酢酸(EDTA)を用いた。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、冷
間圧延ステンレス鋼板の焼鈍前にこの表面を清浄にする
ため、付着物起因による焼鈍、酸洗後の異常酸化、模様
が皆無になる。また、付着物起因による焼鈍炉ハースロ
ール疵が皆無になる。しかも、アルカリ濃度、キレート
濃度を管理することにより、アルカリ物質やキレート剤
の原単位が改善される。
間圧延ステンレス鋼板の焼鈍前にこの表面を清浄にする
ため、付着物起因による焼鈍、酸洗後の異常酸化、模様
が皆無になる。また、付着物起因による焼鈍炉ハースロ
ール疵が皆無になる。しかも、アルカリ濃度、キレート
濃度を管理することにより、アルカリ物質やキレート剤
の原単位が改善される。
【図1】本発明の一実施例の冷間圧延ステンレス鋼板の
連続焼鈍酸洗装置の概略構成を示す概略構成図である。
連続焼鈍酸洗装置の概略構成を示す概略構成図である。
【図2】従来のステンレス鋼板連続焼鈍酸洗装置を示す
概略構成図である。
概略構成図である。
20 連続焼鈍酸洗装置 22 冷間圧延ステンレス鋼板 24 アルカリ溶液 26 アルカリ浸漬槽 28,34 ナイロン製の柔らかいブラシを有した装置 30 アルカリ溶液 32 アルカリ電解槽 36 リンス槽 38 ドライヤ
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 邦昭 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内 (72)発明者 磯部 敏樹 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内 (72)発明者 園山 光吉 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内
Claims (2)
- 【請求項1】 冷間圧延ステンレス鋼板の連続焼鈍酸洗
方法において、 該冷間圧延ステンレス鋼板を焼鈍する前に、 (1)重量濃度で0.5%以上5.0%以下のアルカリ
物質及び50ppm以上1.0%以下のキレート剤を含
有する溶液に浸漬して粗洗浄する工程と、 (2)前記粗洗浄された冷間圧延ステンレス鋼板に付着
している付着物を、重量濃度で0.5%以上5.0%以
下のアルカリ物質及び50ppm以上1.0%以下のキ
レート剤を含有する溶液で電解除去して仕上洗浄する工
程と、 (3)前記仕上洗浄された冷間圧延ステンレス鋼板に付
着している溶液を除去する工程と、 (4)前記溶液が除去された冷間圧延ステンレス鋼板を
乾燥する工程とを含むことを特徴とする冷間圧延ステン
レス鋼板の連続焼鈍酸洗方法。 - 【請求項2】 焼鈍炉を備えた冷間圧延ステンレス鋼板
の連続焼鈍酸洗装置において、 前記焼鈍炉の前記冷間圧延ステンレス鋼板通路上流側
に、 (1)前記冷間圧延ステンレス鋼板を洗浄するアルカリ
浸漬槽と、 (2)該浸漬槽で洗浄された冷間圧延ステンレス鋼板を
さらに洗浄するアルカリ電解槽と、 (3)該アルカリ電解槽で洗浄された冷間圧延ステンレ
ス鋼板に付着しているアルカリ溶液を除去するリンス槽
と、 (4)該リンス槽でアルカリ溶液を除去された冷間圧延
ステンレス鋼板を乾燥する乾燥機とを備えたことを特徴
とする冷間圧延ステンレス鋼板の連続焼鈍酸洗装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16505092A JPH062177A (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 冷間圧延ステンレス鋼板の連続焼鈍酸洗方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16505092A JPH062177A (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 冷間圧延ステンレス鋼板の連続焼鈍酸洗方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH062177A true JPH062177A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=15804885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16505092A Pending JPH062177A (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 冷間圧延ステンレス鋼板の連続焼鈍酸洗方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH062177A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH067498A (ja) * | 1993-03-30 | 1994-01-18 | L I C:Kk | 回胴式遊戯機 |
US7226358B2 (en) | 1994-09-23 | 2007-06-05 | Igt | Method, apparatus and system for gaming using a rotatable payout indicator |
US20100072076A1 (en) * | 2008-09-25 | 2010-03-25 | Shenzhen Futaihong Precision Industry Co., Ltd. | Surface treatment method for housings |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5075529A (ja) * | 1973-11-08 | 1975-06-20 | ||
JPS55141577A (en) * | 1979-04-21 | 1980-11-05 | Asahi Kagaku Kogyo Kk | Detergent for steel material |
-
1992
- 1992-06-23 JP JP16505092A patent/JPH062177A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5075529A (ja) * | 1973-11-08 | 1975-06-20 | ||
JPS55141577A (en) * | 1979-04-21 | 1980-11-05 | Asahi Kagaku Kogyo Kk | Detergent for steel material |
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JPH067498A (ja) * | 1993-03-30 | 1994-01-18 | L I C:Kk | 回胴式遊戯機 |
US7226358B2 (en) | 1994-09-23 | 2007-06-05 | Igt | Method, apparatus and system for gaming using a rotatable payout indicator |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19970729 |