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JPH06217690A - ゲル状食品およびその製造方法 - Google Patents

ゲル状食品およびその製造方法

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Publication number
JPH06217690A
JPH06217690A JP2845693A JP2845693A JPH06217690A JP H06217690 A JPH06217690 A JP H06217690A JP 2845693 A JP2845693 A JP 2845693A JP 2845693 A JP2845693 A JP 2845693A JP H06217690 A JPH06217690 A JP H06217690A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
milk
food
membrane
gel
fat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2845693A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Hiramatsu
優 平松
Ikue Kanbara
伊久恵 神原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAKANASHI NYUGYO KK
Original Assignee
TAKANASHI NYUGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TAKANASHI NYUGYO KK filed Critical TAKANASHI NYUGYO KK
Priority to JP2845693A priority Critical patent/JPH06217690A/ja
Publication of JPH06217690A publication Critical patent/JPH06217690A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Dairy Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 乳脂肪を0.2〜0.5%、乳タンパク質を
7.7〜15.5%含有する乳由来のゲル状食品。 【効果】 本発明のゲル状食品は、タンパク質含量が高
いため、ゲル化性が向上しており型崩れしにくく、組織
もなめらかで舌触りもよい。また、通常の加熱調理をし
ても溶解や分散などの品質劣化をすることがないため、
そのまま食品としても食品素材としても幅広い利用が可
能である。しかも極めて低脂肪であるため乳幼児から中
高齢者、病人向けの健康食品としても有用である。さら
に、乳臭がほとんどないため牛乳が嫌いな人や中高齢者
にとっても和食の形で抵抗なく美味しく食することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゲル状食品およびその
製造方法に関し、さらに詳細には、乳由来のカルシウム
並びに栄養価の高い乳タンパク質を豊富に含む一方、脂
肪分が極めて低く、しかも乳臭さのない、新規なゲル状
食品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】牛乳等の乳飲料中には、カルシウムが多
く含まれており、老齢者の骨粗鬆症等の骨疾患を防ぐう
えで極めて有効なものである。 しかしながら、十分な
カルシウムを得るためには多量の牛乳を摂取しなければ
ならず、また、特有の乳臭さがあるなどのことから乳飲
料の摂取を嫌う老齢者も多かった。
【0003】そこで近年、乳成分等を原料としてゲル化
させた、例えば豆腐様の外観および触感を有する食品
(以下、「ゲル状食品」という)を利用し、乳成分を摂
取することがおこなわれている。
【0004】これらのゲル状食品としては、豆乳を素材
とし、これに牛乳または粉乳を配合した後、凝固剤を加
えて凝固せしめたもの(特開平1−71452号)、牛
乳または粉乳を基材として加熱処理を施したもの(特開
昭63−258533号)、ホエー濃縮物を乳に加えた
もの(特開平3−143358号、特開平4−1691
5号)等が知られている。
【0005】しかしながら、豆乳を使用するゲル状食品
は、乳を素材とした本格的な乳製品とはいえず、乳成分
の摂取量が低いという欠点があった。
【0006】また、乳または粉乳のみ用いるゲル状食品
は、乳中のタンパク質量が豆乳と比較すると低いため、
その組織が崩れたり、すだつなどの欠点があった。
【0007】そこで、前記のようにゲル状食品に粉乳や
ホエー濃縮物等を加え、乳タンパク質を増強することも
提案されているが、この場合、乳糖の含量も増加してし
まうことがあり、また、乳特有の乳臭さを強調する結果
となる欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、カルシウムや
乳タンパク質には富むが脂肪や乳糖の含量は低く、しか
も風味が良い、乳由来のゲル状食品の開発が望まれてい
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、乳由来の
ゲル状食品について鋭意研究を行なっていたところ、脱
脂乳を膜濃縮することにより得られる成分は、カルシウ
ムと乳タンパク質を多く含む一方、乳糖や水溶性塩類の
含量が増加することはないため、この成分をもとに製造
されるゲル状食品は、十分な強度を有し、しかもほとん
ど乳臭さのないものであることを見出し、本発明を完成
した。
【0010】すなわち本発明は、乳脂肪を0.2〜0.5
%、乳タンパク質を7.7〜15.5%含有する乳由来の
ゲル状食品を提供するものである。
【0011】本発明のゲル状食品は、例えば原料脱脂乳
を膜濃縮することにより得られる成分(以下、「脱脂乳
濃縮物」という)を常法に従い、凝固させることにより
調製される。
【0012】脱脂乳濃縮物は、原料である脱脂粉乳を限
外濾過膜等の膜により2.5倍〜4倍程度まで濃縮する
ことにより容易に得られる。
【0013】本発明で原料として用いることのできる脱
脂乳は、獣乳、例えば牛乳、馬乳、山羊乳等から乳脂肪
を常法により除去したものであり、脱脂粉乳を水に溶解
させたものでもよい。
【0014】膜濃縮に使用される膜としては、精密濾過
膜、逆浸透膜、限外濾過膜等が挙げられる。これらの膜
は、乳タンパク質およびカルシウムが通過しない程度の
分画分子量を有するもの、例えば、分画分子量が100
0〜50000の範囲であることが好ましい。これらの
膜のうち、限外濾過膜を用いることがより好ましい。
【0015】この膜濃縮は、好ましくは、10℃以下の
温度、4kg/cm2程度の加圧条件下で実施される。
【0016】上記のようにして得られた脱脂乳濃縮物の
凝固は、ゲル状食品の組織をち密にかつ滑らかにするた
め、これを85〜90℃程度に加熱した後、凝固剤を添
加することにより行われる。
【0017】使用する凝固剤としては、通常食品の製造
に凝固剤として使用されているものであれば特に限定は
なく、例えば、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石
酸、コハク酸などの有機酸、硫酸カルシウム、塩化マグ
ネシウム、グルコノデルタラクトン、コーンスターチ、
ペクチン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、
カラギーナン、寒天、ゼラチン、グアガム、ローカスト
ビーンガム、キサンタンガム等の1種または2種以上を
組合せて使用することが可能である。これらのうち、特
に硫酸カルシウム、塩化マグネシウム、グルコノデルタ
ラクトンを好適に用いることができる。
【0018】この凝固剤の添加量は、使用する凝固剤の
種類により異なるが、例えば硫酸カルシウムの場合、脱
脂乳濃縮物に対し0.5〜0.7%程度、塩化マグネシウ
ムの場合は、0.4〜0.6%程度、グルコノデルタラク
トンの場合は、0.5〜0.7%程度、それぞれ添加する
ことが好ましい。
【0019】叙上の如くして調製された本発明のゲル状
食品は、以後、常法に従って充填、殺菌、冷却等の工程
を行うことにより、目的とする商品とすることができ
る。
【0020】かくして得られた本発明のゲル状食品は、
そのまま豆腐様食品として食してもよく、また、他の材
料を加えて、例えば、卵豆腐、ゼリー、プリン、ババロ
ア、ヨーグルトなどのように加工して食することも可能
である。更に、通常の加熱調理をしても溶解や分散など
の品質劣化をすることがないので、加熱調理用素材とし
ても幅広い利用が可能であり、豆腐様食品として鍋物な
どの材料とすることもでき、あるいはマーボー豆腐など
に加工することもできる。
【0021】
【作用】本発明のゲル状食品が、例えば豆腐等と同様の
ゲル強度を有し、しかも乳中の必要栄養成分を高濃度で
含むものである理由は、原料として脱脂乳濃縮物を利用
したことによるものである。すなわち、脱脂乳を膜で処
理すると、主として水分、乳糖、水溶性塩類等の成分は
膜を通過するため濃縮されないが、乳タンパク質、カル
シウム等の成分は膜を通過せずに濃縮され、高濃度で残
存することとなる。
【0022】従って、脱脂乳濃縮物を利用する本発明ゲ
ル状食品は、牛乳や豆腐と比較した場合、表1のように
タンパク質、カルシウムは数倍含有しているにもかかわ
らず、脂肪分は極めて低いものとなり、適度のゲル強度
と、必要栄養成分のみを高濃度で含むことが可能になる
のである。
【0023】 * 四訂日本食品標準分析表による数値 ** 脱脂乳を2.5〜4倍まで濃縮して、豆腐様食品を調
製した場合の数値
【0024】
【実施例】次に、実施例、試験例を挙げ、本発明を更に
詳しく説明するが、本発明はこれら実施例、試験例にな
んら制約されるものではない。
【0025】実 施 例 1 豆腐様食品の製造:脱脂乳を、分画分子量20,000
の限外濾過膜(デンマークDDS社製、 GR61−P
P式、4kg/cm2)にかけて濃縮し、脱脂乳濃縮物
(濃縮倍率 3倍)を得た。この脱脂乳濃縮物を85℃
で5分間加温した後、凝固剤としてグルコノデルタラク
トンを0.5%添加し、容器に充填した。充填後、水浴
中で85〜90℃で30分間加熱・凝固させ10℃以下
に冷却し、豆腐様のゲル状食品を得た。
【0026】得られたゲル状食品は、ほぼ、豆腐と同じ
食感、風味を有しており、乳脂肪を0.3%、乳糖を4.
5%、乳タンパク質を9.3%、カルシウムを260m
g/100g含有していた。
【0027】実 施 例 2 プリン様食品の製造:脱脂乳を、分画分子量20,00
0の限外濾過膜(デンマークDDS社製、 GR61−
PP式、4kg/cm2)にかけて濃縮し、脱脂乳濃縮
物(濃縮倍率 3倍)を得た。この脱脂乳濃縮物850
gに砂糖80gとゲル化剤(カラギーナン、ローカスト
ビーンガム)3gを加え、充分混合した後、85〜90
℃で30分間加熱した。次に、容器に充填して10℃以
下に冷却し、凝固させ、ミルクプリンを得た。
【0028】得られたミルクプリンは、滑らかな食感を
持ち、風味的には乳臭さのないフラットなものであっ
た。また、このミルクプリンは、乳脂肪を0.3%、乳
糖を4.1%、乳タンパク質を8.5%、カルシウムを2
40mg/100g含有していた。
【0029】試 験 例 1 硬度の比較:実施例1において製造したゲル状食品につ
いて、その硬度をレオメーター(不動工業株式会社製)
を用いて測定し、木綿豆腐および絹ごし豆腐と比較し
た。その結果を表2に示す。
【0030】
【0031】以上の結果から、本発明のゲル状食品は物
性の比較においても本物の豆腐に近いものであることが
明かである。
【0032】試 験 例 2 官能試験による比較:実施例1において製造したゲル状
食品について、その食感、風味、乳臭さをを脱脂粉乳を
脱脂乳に加えることにより乳タンパク質を強化して製造
したゲル状食品(乳脂肪0.2%、乳糖8.2%、乳タン
パク質5.2%、カルシウム175mg/100g)と
比較した。 その結果を表3に示す。
【0033】
【0034】以上の官能試験結果から、本発明のゲル状
食品は、従来の豆腐様食品に比べ、より本物の豆腐に近
似した風味や食感を有することが明かである。
【0035】
【発明の効果】本発明のゲル状食品は、タンパク質含量
が高いため、ゲル化性が向上しており型崩れしにくく、
組織もなめらかで舌触りもよい。また、通常の加熱調理
をしても溶解や分散などの品質劣化をすることがないた
め、そのまま食品としても食品素材としても幅広い利用
が可能である。
【0036】また、例えば、本発明ゲル状食品を豆腐様
食品とした場合、本物の豆腐に比較しても風味的に遜色
なく、良質の動物性タンパク質、カルシウム、ビタミン
2などの栄養素を豊富に含むため栄養価が高い。しか
も超低脂肪であるため乳幼児から中高齢者、病人向けの
健康食品としても有用である。さらに、本発明食品は、
乳臭がほとんどないため、牛乳が嫌いな人や中高齢者が
抵抗なく美味しく食することができるものであり、特に
食が細くなる中高齢者が和食の形で違和感なく乳タンパ
ク質やカルシウムを摂取できる点において優れているも
のである。 以 上

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳脂肪を0.2〜0.5%、乳タンパク質
    を7.7〜15.5%含有する乳由来のゲル状食品。
  2. 【請求項2】 カルシウムを100g当り220〜41
    0mg含有する請求項第1項記載のゲル状食品。
  3. 【請求項3】 原料脱脂乳を、限外濾過膜、逆浸透膜、
    精密濾過膜から選ばれる膜で濃縮して得られたものであ
    る請求項第1項または第2項記載のゲル状食品。
  4. 【請求項4】 膜が限外濾過膜であり、その分画分子量
    が1000から50000の範囲内である請求項第1項
    ないし第3項のいずれかの項記載のゲル状食品。
  5. 【請求項5】 豆腐様食品である請求項第1項ないし第
    4項のいずれかの項記載のゲル状食品。
  6. 【請求項6】 脱脂乳を膜濃縮した後、これを凝固させ
    ることを特徴とするゲル状食品の製造方法。
  7. 【請求項7】 膜濃縮を分画分子量1000から500
    00の範囲内の限外濾過膜で行うことを特徴とする請求
    項6記載のゲル状食品の製造方法。
JP2845693A 1993-01-26 1993-01-26 ゲル状食品およびその製造方法 Pending JPH06217690A (ja)

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JP (1) JPH06217690A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0766151A3 (de) * 1995-09-29 1998-03-25 Braun Aktiengesellschaft Verfahren zum Betreiben einer Information anzeigenden Einrichtung und Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens
JP2017169488A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 不二製油株式会社 卵様焼成凝固食品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0766151A3 (de) * 1995-09-29 1998-03-25 Braun Aktiengesellschaft Verfahren zum Betreiben einer Information anzeigenden Einrichtung und Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens
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