JPH06216814A - データキャリアシステム - Google Patents
データキャリアシステムInfo
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- JPH06216814A JPH06216814A JP4332247A JP33224792A JPH06216814A JP H06216814 A JPH06216814 A JP H06216814A JP 4332247 A JP4332247 A JP 4332247A JP 33224792 A JP33224792 A JP 33224792A JP H06216814 A JPH06216814 A JP H06216814A
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- data carrier
- fixed
- fixed facility
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 複数の固定施設と、これらと通信するデータ
キャリアからなるデータキャリアシステムにおいて相互
の干渉を防止し、且つ一つの固定施設に落雷しても、他
の固定施設にその電撃が及ばないようにすることであ
る。 【構成】 固定施設から発せられる交流磁界を、全ての
固定施設で同一になるよう特定の固定施設に同期信号発
生手段を設け、且つ同期信号発生手段と他の固定施設の
間の同期信号伝達経路に絶縁手段を設けた。更に同期信
号発生手段を内蔵した特定の固定施設の電源を二つ以上
の手段で供給する。 【効果】 落雷などによって統べての固定施設の機能が
停止するということがなくなった。
キャリアからなるデータキャリアシステムにおいて相互
の干渉を防止し、且つ一つの固定施設に落雷しても、他
の固定施設にその電撃が及ばないようにすることであ
る。 【構成】 固定施設から発せられる交流磁界を、全ての
固定施設で同一になるよう特定の固定施設に同期信号発
生手段を設け、且つ同期信号発生手段と他の固定施設の
間の同期信号伝達経路に絶縁手段を設けた。更に同期信
号発生手段を内蔵した特定の固定施設の電源を二つ以上
の手段で供給する。 【効果】 落雷などによって統べての固定施設の機能が
停止するということがなくなった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無電源の電磁結合方式
データキャリアを使用するデータキャリアシステムに係
わるもので、特に、データキャリアと固定施設との間で
双方向のデータ通信を行なう場合に、近接配置された複
数の固定施設間の相互干渉を防止し、且つ一つの固定施
設が落雷した際に他の固定施設にその電撃が及ばないよ
うにする技術に関するものである。
データキャリアを使用するデータキャリアシステムに係
わるもので、特に、データキャリアと固定施設との間で
双方向のデータ通信を行なう場合に、近接配置された複
数の固定施設間の相互干渉を防止し、且つ一つの固定施
設が落雷した際に他の固定施設にその電撃が及ばないよ
うにする技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無電源の電磁結合方式データキャリアを
使用したデータキャリアシステムではデータキャリアと
固定施設の間で双方向のデータ通信が出来るものは実現
されていなかったが、本出願人は極めて低消費電力でか
つ高性能なCMOS・ICにMONOSと呼ばれる不揮
発性メモリを搭載し、様々な工夫をしてメモリ書き換え
可能な電磁結合方式データキャリアおよび、前記電磁結
合方式データキャリア用固定施設を開発し、特願平4ー
60917号として既に出願した。
使用したデータキャリアシステムではデータキャリアと
固定施設の間で双方向のデータ通信が出来るものは実現
されていなかったが、本出願人は極めて低消費電力でか
つ高性能なCMOS・ICにMONOSと呼ばれる不揮
発性メモリを搭載し、様々な工夫をしてメモリ書き換え
可能な電磁結合方式データキャリアおよび、前記電磁結
合方式データキャリア用固定施設を開発し、特願平4ー
60917号として既に出願した。
【0003】従来無電源の電磁結合方式データキャリア
を使用したシステムが、データキャリアから固定施設に
向かっての一方向通信のみを行なうもので、これらのシ
ステムの多くは固定施設が発生する交流磁界が無変調の
電力用信号で有るので定常状態にあり、複数の固定施設
が作る交流磁界の合成場も定常状態にあるので、固定施
設が互いに干渉しあってデータ通信がうまくいかなくな
ることが無い。しかし先願発明のごとく、 固定施設か
ら発せられる交流磁界を変調することによってデータキ
ャリアに向けてデータを送出するシステムの場合は、極
めて大きな交流磁界の変動が起きるので、かなり遠方に
ある隣接固定施設のアンテナコイルにも誘導起電力の変
化を生じてしまい、データキャリアが発生する交流磁界
の周波数が固定施設から発せられる交流磁界の周波数と
同じ場合、隣接固定施設からの誘導起電力の変化とデー
タキャリアから発せられた交流磁界による誘導起電力の
変化との区別は大変困難であり、隣接固定施設からの混
信によりデータキャリアから正しいデータを読み出すこ
とが困難となる欠点がある。先願発明はこの問題を克服
する為、複数の固定施設のうち特定の固定施設にのみ同
期信号発生手段を設け、この特定の固定施設に内蔵した
同期信号発生手段から他の複数の固定施設にケーブルに
よって同期信号を伝達供給し、全ての固定施設を同一の
同期信号にて動作させる事で前記混信問題を解決したも
のである。
を使用したシステムが、データキャリアから固定施設に
向かっての一方向通信のみを行なうもので、これらのシ
ステムの多くは固定施設が発生する交流磁界が無変調の
電力用信号で有るので定常状態にあり、複数の固定施設
が作る交流磁界の合成場も定常状態にあるので、固定施
設が互いに干渉しあってデータ通信がうまくいかなくな
ることが無い。しかし先願発明のごとく、 固定施設か
ら発せられる交流磁界を変調することによってデータキ
ャリアに向けてデータを送出するシステムの場合は、極
めて大きな交流磁界の変動が起きるので、かなり遠方に
ある隣接固定施設のアンテナコイルにも誘導起電力の変
化を生じてしまい、データキャリアが発生する交流磁界
の周波数が固定施設から発せられる交流磁界の周波数と
同じ場合、隣接固定施設からの誘導起電力の変化とデー
タキャリアから発せられた交流磁界による誘導起電力の
変化との区別は大変困難であり、隣接固定施設からの混
信によりデータキャリアから正しいデータを読み出すこ
とが困難となる欠点がある。先願発明はこの問題を克服
する為、複数の固定施設のうち特定の固定施設にのみ同
期信号発生手段を設け、この特定の固定施設に内蔵した
同期信号発生手段から他の複数の固定施設にケーブルに
よって同期信号を伝達供給し、全ての固定施設を同一の
同期信号にて動作させる事で前記混信問題を解決したも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの技術
においては複数の固定施設が同期信号を伝達供給する為
のケーブルによって接続されているため、全部の固定施
設が直流的に結合されてしまう結果となり、一つの固定
施設に落雷すると電撃が他の固定施設にも伝導され全部
の固定施設が破壊されてしまういう問題がある。更に特
定の固定施設の電源が故障して電源供給がたたれると、
前記同期信号発生手段が機能停止を起こして複数の固定
施設全てが動作不能になるという問題もある。
においては複数の固定施設が同期信号を伝達供給する為
のケーブルによって接続されているため、全部の固定施
設が直流的に結合されてしまう結果となり、一つの固定
施設に落雷すると電撃が他の固定施設にも伝導され全部
の固定施設が破壊されてしまういう問題がある。更に特
定の固定施設の電源が故障して電源供給がたたれると、
前記同期信号発生手段が機能停止を起こして複数の固定
施設全てが動作不能になるという問題もある。
【0005】本発明の目的は上記先願発明の問題点を解
決し、共通の同期信号によって隣接固定施設からの混信
を防止すると共に、一つの固定施設に落雷した場合にも
電撃が他の固定施設及ぶことを防止する事が可能なデー
タキャリアシステムを提供することにあり、更に他の目
的は特定の固定施設に設けられた前記同期信号発生手段
が機能停止を起こさないデータキャリアシステムを提供
することにある。
決し、共通の同期信号によって隣接固定施設からの混信
を防止すると共に、一つの固定施設に落雷した場合にも
電撃が他の固定施設及ぶことを防止する事が可能なデー
タキャリアシステムを提供することにあり、更に他の目
的は特定の固定施設に設けられた前記同期信号発生手段
が機能停止を起こさないデータキャリアシステムを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、無電源の電磁結合方式データキャリアと該データキ
ャリアとの間で双方向のデータ通信を行なう固定施設と
からなり、固定施設からデータキャリアに対して電力と
データを伝送するために発せられる交流磁界の周波数と
位相を複数の固定施設の間で同一にするため、特定の固
定施設に内蔵した同期信号発生手段から他の複数の固定
施設に同期信号を伝達供給するデータキャリアシステム
において、前記特定の固定施設に内蔵した同期信号発生
手段から直流的に絶縁された絶縁手段によって他の固定
施設に同期信号を伝達供給する。更に、特定の固定施設
に内蔵した同期信号発生手段を少なくとも2種以上の異
なる電源によって駆動する。
め、無電源の電磁結合方式データキャリアと該データキ
ャリアとの間で双方向のデータ通信を行なう固定施設と
からなり、固定施設からデータキャリアに対して電力と
データを伝送するために発せられる交流磁界の周波数と
位相を複数の固定施設の間で同一にするため、特定の固
定施設に内蔵した同期信号発生手段から他の複数の固定
施設に同期信号を伝達供給するデータキャリアシステム
において、前記特定の固定施設に内蔵した同期信号発生
手段から直流的に絶縁された絶縁手段によって他の固定
施設に同期信号を伝達供給する。更に、特定の固定施設
に内蔵した同期信号発生手段を少なくとも2種以上の異
なる電源によって駆動する。
【0007】
【作用】上記の構成において、固定施設からデータキャ
リアに対して電力とデータを伝送するために発せられる
交流磁界の周波数と位相を、複数の固定施設の間で同一
にするため特定の固定施設に内蔵した同期信号発生手段
から直流的に絶縁された絶縁手段によって他の固定施設
に同期信号を伝達供給するようにしたので一つの固定施
設に落雷しても電撃はその固定施設のみに生じ、他の固
定施設に及ぶことはない。又同期手段の電源は2つ以上
の手段で供給されるため、一方の供給が停止しても他の
電源で動作が確保されるため同期信号の供給は維持され
複数の固定施設全部が機能停止することもない。
リアに対して電力とデータを伝送するために発せられる
交流磁界の周波数と位相を、複数の固定施設の間で同一
にするため特定の固定施設に内蔵した同期信号発生手段
から直流的に絶縁された絶縁手段によって他の固定施設
に同期信号を伝達供給するようにしたので一つの固定施
設に落雷しても電撃はその固定施設のみに生じ、他の固
定施設に及ぶことはない。又同期手段の電源は2つ以上
の手段で供給されるため、一方の供給が停止しても他の
電源で動作が確保されるため同期信号の供給は維持され
複数の固定施設全部が機能停止することもない。
【0008】
【実施例】図3は、本発明のデータキャリアシステムに
おいて使用される電磁結合方式データキャリアの実施例
を示す回路ブロック線図である。本実施例のデータキャ
リアは共振条件制御型と呼ばれ、固定施設との間で磁気
結合をしているコイル18とコンデンサ19とからなる
LC共振回路を有している。固定施設から発せられる交
流磁界により、共振回路に誘導される電力を整流回路2
2で整流してデータキャリア主回路23の電源電圧Vd
dとしている。本データキャリアの近傍にある固定施設
から、交流磁界に重畳して送出されたデータ信号は、前
記共振回路の端子電圧を検波回路21で検波することに
より復調され、入力信号Dinとしてデータキャリア主
回路へ伝送される。一方、データキャリア主回路は出力
データDoutを変調回路20に伝送し、該変調回路2
0のインピーダンスを変化させ、前記共振回路の共振条
件を変えてコイル18を流れる電流を増減させる。この
電流の変化によりデータキャリア周辺の交流磁界を変化
させ、該交流磁界の変化が前記固定施設のアンテナコイ
ルに誘導される電力に変化を与えるのである。
おいて使用される電磁結合方式データキャリアの実施例
を示す回路ブロック線図である。本実施例のデータキャ
リアは共振条件制御型と呼ばれ、固定施設との間で磁気
結合をしているコイル18とコンデンサ19とからなる
LC共振回路を有している。固定施設から発せられる交
流磁界により、共振回路に誘導される電力を整流回路2
2で整流してデータキャリア主回路23の電源電圧Vd
dとしている。本データキャリアの近傍にある固定施設
から、交流磁界に重畳して送出されたデータ信号は、前
記共振回路の端子電圧を検波回路21で検波することに
より復調され、入力信号Dinとしてデータキャリア主
回路へ伝送される。一方、データキャリア主回路は出力
データDoutを変調回路20に伝送し、該変調回路2
0のインピーダンスを変化させ、前記共振回路の共振条
件を変えてコイル18を流れる電流を増減させる。この
電流の変化によりデータキャリア周辺の交流磁界を変化
させ、該交流磁界の変化が前記固定施設のアンテナコイ
ルに誘導される電力に変化を与えるのである。
【0009】図2は、本発明のデータキャリアシステム
における固定施設のアンテナコイルに流れる交流電流の
位相関係を、データキャリアの特性との関係の中で説明
するための回路図である。図面上、左側の回路は固定施
設のアンテナコイルとその駆動回路を表しており、右側
の回路はデータキャリアの共振回路を表している。固定
施設において、アンテナ駆動回路の出力電圧(以下、駆
動電圧と称す)v1を次式で定義する。ここに、V1は
電圧振幅、ω0は角周波数、tは時間を表している。
における固定施設のアンテナコイルに流れる交流電流の
位相関係を、データキャリアの特性との関係の中で説明
するための回路図である。図面上、左側の回路は固定施
設のアンテナコイルとその駆動回路を表しており、右側
の回路はデータキャリアの共振回路を表している。固定
施設において、アンテナ駆動回路の出力電圧(以下、駆
動電圧と称す)v1を次式で定義する。ここに、V1は
電圧振幅、ω0は角周波数、tは時間を表している。
【0010】
【数1】 v1=V1sin(ω0t)
【0011】アンテナコイルのインダクタンスをL1、
アンテナコイルに直列接続された共振コンデンサのキャ
パシタンスをC1、アンテナコイルの抵抗をR1とし、
データキャリアが発生する交流磁界によってこのアンテ
ナコイルに誘導される起電力Δv1を一旦無視すれば、
アンテナコイルを流れる電流i1は次式の様になる。
アンテナコイルに直列接続された共振コンデンサのキャ
パシタンスをC1、アンテナコイルの抵抗をR1とし、
データキャリアが発生する交流磁界によってこのアンテ
ナコイルに誘導される起電力Δv1を一旦無視すれば、
アンテナコイルを流れる電流i1は次式の様になる。
【0012】
【数2】 i1=v1= V1sin(ω0t)Z
1 R1+jωL1+ 1 jωC1
1 R1+jωL1+ 1 jωC1
【0013】ここでZ1はアンテナ駆動回路の負荷イン
ピーダンスである。今アンテナコイルと共振コンデンサ
の直列回路が駆動電圧v1の周波数に共振するようにL
1とC1を選択すると、Z1=R1となるので数2は次
式の様になり、アンテナコイルの電流i1の位相は駆動
電圧v1の位相に等しくなることがわかる。
ピーダンスである。今アンテナコイルと共振コンデンサ
の直列回路が駆動電圧v1の周波数に共振するようにL
1とC1を選択すると、Z1=R1となるので数2は次
式の様になり、アンテナコイルの電流i1の位相は駆動
電圧v1の位相に等しくなることがわかる。
【0014】
【数3】 i1=V1sin(ω0t)R1
【0015】アンテナコイルによって発せられる交流磁
界の強さφ1はアンテナコイルの電流i1に比例するか
ら次式のようになり、その位相は駆動電圧v1の位相と
等しい。ここにαはアンテナコイルの形状やアンテナコ
イルからの距離などによって決まる定数であり、Φ1は
アンテナコイルの交流磁界の振幅である。
界の強さφ1はアンテナコイルの電流i1に比例するか
ら次式のようになり、その位相は駆動電圧v1の位相と
等しい。ここにαはアンテナコイルの形状やアンテナコ
イルからの距離などによって決まる定数であり、Φ1は
アンテナコイルの交流磁界の振幅である。
【0016】
【数4】 φ1=αV1sin(ω0t)=Φ1s
in(ω0t)R1
in(ω0t)R1
【0017】上記の交流磁界によりデータキャリアの共
振回路に誘導される起電力v2は、交流磁界の強さφ1
の微分値に比例するから数4より次式が導かれる。但
し、βはデータキャリアのコイルの形状等から決められ
る定数であり、V2は起電力v2の振幅である。
振回路に誘導される起電力v2は、交流磁界の強さφ1
の微分値に比例するから数4より次式が導かれる。但
し、βはデータキャリアのコイルの形状等から決められ
る定数であり、V2は起電力v2の振幅である。
【0018】
【数5】 v2=dφ1=βd〔Φ1sin(ω0
t)〕dt dt=V2cos(ω0
t)=V2sin(ω0t+π/2)
t)〕dt dt=V2cos(ω0
t)=V2sin(ω0t+π/2)
【0019】上式から明らかなようにデータキャリアの
共振回路に誘導される起電力v2の位相は固定施設の駆
動電圧v1の位相より90゜進んでいる。今データキャ
リアにおいて、コイルのインダクタンスをL2、共振コ
ンデンサのキャパシタンスをC2、コイルの抵抗をR2
とし、更にL2とC2を共振条件を満足するように選べ
ば、コイルを流れる電流i2は次式の様になる。
共振回路に誘導される起電力v2の位相は固定施設の駆
動電圧v1の位相より90゜進んでいる。今データキャ
リアにおいて、コイルのインダクタンスをL2、共振コ
ンデンサのキャパシタンスをC2、コイルの抵抗をR2
とし、更にL2とC2を共振条件を満足するように選べ
ば、コイルを流れる電流i2は次式の様になる。
【0020】
【数6】 i2=V2sin(ω0t+π/2)R
2+jωL2+ 1jωC2=V2sin(ω0t+
π/2)R2
2+jωL2+ 1jωC2=V2sin(ω0t+
π/2)R2
【0021】データキャリアのコイルを流れる電流が発
生する交流磁界の強さφ2は次のようになる。但しΦ2
はデータキャリアが発生する交流磁界の振幅である。
生する交流磁界の強さφ2は次のようになる。但しΦ2
はデータキャリアが発生する交流磁界の振幅である。
【0022】
【数7】 φ2=Φ2sin(ω0t+π/2)
【0023】この交流磁界によって固定施設のアンテナ
コイルに誘導される起電力Δv1はその振幅をΔV1と
して次式の様になる。
コイルに誘導される起電力Δv1はその振幅をΔV1と
して次式の様になる。
【0024】
【数8】 Δv1=dφ2=ΔV1cos(ω0t
+π/2)dt=ΔV1sin(ω0t+π)=−ΔV
1sin(ω0t)
+π/2)dt=ΔV1sin(ω0t+π)=−ΔV
1sin(ω0t)
【0025】数8は、データキャリアによって固定施設
のアンテナコイルに誘導される起電力の位相がアンテナ
コイル自身の駆動電圧の位相に対し180゜進んでいる
ことを示している。固定施設のアンテナコイルを駆動す
る電圧は上記の駆動電圧v1と数8で表される起電力の
合算値である。従って、正しくは、数2及び数3ではΔ
v1を考慮しなければならないのであるが、駆動電圧v
1は起電力Δv1に比較して非常に大きいので実際上無
視できる。
のアンテナコイルに誘導される起電力の位相がアンテナ
コイル自身の駆動電圧の位相に対し180゜進んでいる
ことを示している。固定施設のアンテナコイルを駆動す
る電圧は上記の駆動電圧v1と数8で表される起電力の
合算値である。従って、正しくは、数2及び数3ではΔ
v1を考慮しなければならないのであるが、駆動電圧v
1は起電力Δv1に比較して非常に大きいので実際上無
視できる。
【0026】次に、上述した第一の固定施設と隣接する
第二の固定施設との関係について考える。本発明のデー
タキャリアシステムにおいては、近接する固定施設の間
では基準となる交流電圧は同期手段によって供給される
のでその周波数と位相は同一しであるので、第二の固定
施設が第一の固定施設に及ぼす雑音交流磁界φnは数4
と同様に次式のように表される。ここに、Φnは雑音交
流磁界の振幅である。
第二の固定施設との関係について考える。本発明のデー
タキャリアシステムにおいては、近接する固定施設の間
では基準となる交流電圧は同期手段によって供給される
のでその周波数と位相は同一しであるので、第二の固定
施設が第一の固定施設に及ぼす雑音交流磁界φnは数4
と同様に次式のように表される。ここに、Φnは雑音交
流磁界の振幅である。
【0027】
【数9】 φn=Φnsin(ω0t)
【0028】第一の固定施設のアンテナコイルに誘導さ
れる雑音の起電力vnは数9を微分して得られ、次式の
ようになる。ここにVnは雑音の起電力の振幅である。
れる雑音の起電力vnは数9を微分して得られ、次式の
ようになる。ここにVnは雑音の起電力の振幅である。
【0029】
【数10】 vn=dφn=Vncos(ω0t)d
t=Vnsin(ω0t+π/2)
t=Vnsin(ω0t+π/2)
【0030】数10より明らかなように近接する固定施
設によって誘導される雑音の起電力の位相は駆動電圧v
1の位相より90゜進んでいる。以上に説明したよう
に、固定施設のアンテナコイルには、駆動電圧v1と、
データキャリアによって誘導される起電力Δv1と、近
傍の固定施設による雑音の起電力vnとが直列に印加さ
れている。従ってアンテナコイルの総合的な駆動電圧v
は数1、数8、及び数10より、次のように表される。
設によって誘導される雑音の起電力の位相は駆動電圧v
1の位相より90゜進んでいる。以上に説明したよう
に、固定施設のアンテナコイルには、駆動電圧v1と、
データキャリアによって誘導される起電力Δv1と、近
傍の固定施設による雑音の起電力vnとが直列に印加さ
れている。従ってアンテナコイルの総合的な駆動電圧v
は数1、数8、及び数10より、次のように表される。
【0031】
【数11】 v=V1sin(ω0t)−ΔV1si
n(ω0t)+Vnsin(ω0t+π/2)
n(ω0t)+Vnsin(ω0t+π/2)
【0032】又、アンテナコイルを流れる電流iは次の
ように表される。
ように表される。
【0033】
【数12】 i= v =V1sin(ω0t)R1
R1−ΔV1sin(ω0t)R1+Vnsin(ω
0t+π/2)R1
R1−ΔV1sin(ω0t)R1+Vnsin(ω
0t+π/2)R1
【0034】数11及び数12より明らかなように、電
流iでも電圧vでも第一項及び第二項の位相は駆動電圧
v1の位相と同じであるので、駆動電圧と同位相の信号
を同期信号として同期整流をすることにより整流収率を
100%にすることが出来る。一方、第三項の収率は0
%になり、雑音の影響を全く消去できる。}
流iでも電圧vでも第一項及び第二項の位相は駆動電圧
v1の位相と同じであるので、駆動電圧と同位相の信号
を同期信号として同期整流をすることにより整流収率を
100%にすることが出来る。一方、第三項の収率は0
%になり、雑音の影響を全く消去できる。}
【0035】図1は本発明のデータキャリアシステムの
固定施設の実施例を示すブロック線図である。1は同期
信号発生手段である発振器であり他の複数の固定施設に
伝達供給する同期信号を発生する。2は切り換えスイッ
チであり、発振器1の出力信号かACin端子に外部か
ら供給される信号かを選択し、本固定施設の交流信号A
Cとする。18は絶縁手段であり外部から供給された信
号と本固定施設を直流的に絶縁する。該交流信号ACは
信号出力端子ACoutから近接する他の固定施設のA
Cin端子に供給される。他の固定施設のACin端子
も同様に絶縁手段が設けられており交流信号は直流的に
絶縁されて供給される。これによって当該の二つの固定
施設は全く同一の交流信号ACを使用することが出来、
且つ二つの固定施設は直流的に絶縁されるので、一方の
固定施設に生じた、例えば落雷などによる異常電撃はも
う一方に伝導されなることはない。 本実施例におい
て、交流信号ACは変調回路3と、電圧調整回路7と、
位相調整回路11に分配されている。
固定施設の実施例を示すブロック線図である。1は同期
信号発生手段である発振器であり他の複数の固定施設に
伝達供給する同期信号を発生する。2は切り換えスイッ
チであり、発振器1の出力信号かACin端子に外部か
ら供給される信号かを選択し、本固定施設の交流信号A
Cとする。18は絶縁手段であり外部から供給された信
号と本固定施設を直流的に絶縁する。該交流信号ACは
信号出力端子ACoutから近接する他の固定施設のA
Cin端子に供給される。他の固定施設のACin端子
も同様に絶縁手段が設けられており交流信号は直流的に
絶縁されて供給される。これによって当該の二つの固定
施設は全く同一の交流信号ACを使用することが出来、
且つ二つの固定施設は直流的に絶縁されるので、一方の
固定施設に生じた、例えば落雷などによる異常電撃はも
う一方に伝導されなることはない。 本実施例におい
て、交流信号ACは変調回路3と、電圧調整回路7と、
位相調整回路11に分配されている。
【0036】変調回路3は情報処理回路17から与えら
れる出力データDATAout、即ちデータキャリアに
送るデータに従って前記交流信号ACに変調をくわえ
る。該変調方式には、周波数変調、位相変調、振幅変調
等があり、そのどれを使っても良いが本発明の効果を最
も有効に生かせるのは2値の振幅変調方式であり、以下
の説明はその方式によるものとした。
れる出力データDATAout、即ちデータキャリアに
送るデータに従って前記交流信号ACに変調をくわえ
る。該変調方式には、周波数変調、位相変調、振幅変調
等があり、そのどれを使っても良いが本発明の効果を最
も有効に生かせるのは2値の振幅変調方式であり、以下
の説明はその方式によるものとした。
【0037】アンテナ駆動回路4は前記変調回路3の出
力信号を電力増幅し、電流電圧変換器5を介してアンテ
ナ6を駆動する。該アンテナ6はアンテナコイルとコン
デンサの直列共振回路で構成され、その共振周波数は前
記交流信号ACの周波数に一致している。上述の説明の
ようにアンテナ6からは交流磁界φ1が出力され、その
エネルギーを受け取ったデータキャリア16からは交流
磁界φ2が返される。アンテナ6の電流は、電流電圧変
換器5によって電圧に変換され、引き算回路8の第一の
入力電圧Voになる。該第一の入力電圧Voは前記数1
1又は、数12に係数を乗じて得られ次式のように表さ
れる。
力信号を電力増幅し、電流電圧変換器5を介してアンテ
ナ6を駆動する。該アンテナ6はアンテナコイルとコン
デンサの直列共振回路で構成され、その共振周波数は前
記交流信号ACの周波数に一致している。上述の説明の
ようにアンテナ6からは交流磁界φ1が出力され、その
エネルギーを受け取ったデータキャリア16からは交流
磁界φ2が返される。アンテナ6の電流は、電流電圧変
換器5によって電圧に変換され、引き算回路8の第一の
入力電圧Voになる。該第一の入力電圧Voは前記数1
1又は、数12に係数を乗じて得られ次式のように表さ
れる。
【0038】
【数13】 Vo=kV1sin(ω0t)−kΔV
1sin(ω0t)+kVnsin(ω0t−π/2)
1sin(ω0t)+kVnsin(ω0t−π/2)
【0039】引き算回路8の第二の入力電圧は前記交流
信号ACを電圧調整回路7で電圧調整して得られた交流
電圧Vsである。該交流電圧Vsが数13の第一項に等
しくなるよう電圧調整回路7を合わせ込めば、固定施設
からデータ送出をしていない時の引き算回路8の出力電
圧は、数13の第二項と第三項だけで表される。即ち、
アンテナ駆動回路4によって直接駆動される電流に相当
する電圧を含まない。従ってその電圧振幅は小さくな
り、増幅回路9によって増幅することが出来る。該増幅
回路9の出力電圧は、前記位相調整回路11の出力電圧
Vrを同期信号とする同期整流回路10に導かれ、整流
検波される。この時、数13の第三項の収率は原理的に
は0%であるが、増幅器9等の回路の誤差要因のため位
相ズレが生じていることがある。この位相ズレを補償し
て雑音項の収率を0%にするため、位相調整回路11を
調整して同期信号の位相を変化させる。これにより同期
整流回路10の出力信号はデータキャリアによって誘導
された成分だけを含むように出来るのである。
信号ACを電圧調整回路7で電圧調整して得られた交流
電圧Vsである。該交流電圧Vsが数13の第一項に等
しくなるよう電圧調整回路7を合わせ込めば、固定施設
からデータ送出をしていない時の引き算回路8の出力電
圧は、数13の第二項と第三項だけで表される。即ち、
アンテナ駆動回路4によって直接駆動される電流に相当
する電圧を含まない。従ってその電圧振幅は小さくな
り、増幅回路9によって増幅することが出来る。該増幅
回路9の出力電圧は、前記位相調整回路11の出力電圧
Vrを同期信号とする同期整流回路10に導かれ、整流
検波される。この時、数13の第三項の収率は原理的に
は0%であるが、増幅器9等の回路の誤差要因のため位
相ズレが生じていることがある。この位相ズレを補償し
て雑音項の収率を0%にするため、位相調整回路11を
調整して同期信号の位相を変化させる。これにより同期
整流回路10の出力信号はデータキャリアによって誘導
された成分だけを含むように出来るのである。
【0040】仮に、引き算回路8がなく、電流電圧変換
器5の出力電圧をそのまま増幅回路9の入力にするとす
れば、増幅回路の出力がたちまち飽和してしまうから増
幅度を大きく出来ない.そればかりでなく、同期整流に
おける同期信号の位相精度のわずかなズレにより、数1
3の第一項に対する収率が大きく変化し、これにより発
生する誤差が相対的に大きくなってしまう。従って、上
記の電圧調整回路7と引き算回路8の役割りは、データ
キャリアから送信されて来るデータの復調における信頼
性を上げるうえで、極めて重要になっている。
器5の出力電圧をそのまま増幅回路9の入力にするとす
れば、増幅回路の出力がたちまち飽和してしまうから増
幅度を大きく出来ない.そればかりでなく、同期整流に
おける同期信号の位相精度のわずかなズレにより、数1
3の第一項に対する収率が大きく変化し、これにより発
生する誤差が相対的に大きくなってしまう。従って、上
記の電圧調整回路7と引き算回路8の役割りは、データ
キャリアから送信されて来るデータの復調における信頼
性を上げるうえで、極めて重要になっている。
【0041】図4は同期整流回路10の出力信号を示
す。検波出力は図4(波形イ)に示されるような波形を
有するが、ローパスフィルター12によって搬送波成分
を除去され、図4の(波形ロ)に示されるような低周波
成分と矩形波の合成波形になる。まだこの段階では信号
にデータキャリアと固定施設の間の距離の情報が重畳し
ている。この距離の情報は、具体的には起電力Δv1の
大きさであり、それに比例した大きさの直流電圧が重畳
しているのである。この重畳直流電圧はデータキャリア
と固定施設の間の距離の変化につれて変わるので、波形
整形用コンパレータ回路の入力動作点が定まらない原因
になる。
す。検波出力は図4(波形イ)に示されるような波形を
有するが、ローパスフィルター12によって搬送波成分
を除去され、図4の(波形ロ)に示されるような低周波
成分と矩形波の合成波形になる。まだこの段階では信号
にデータキャリアと固定施設の間の距離の情報が重畳し
ている。この距離の情報は、具体的には起電力Δv1の
大きさであり、それに比例した大きさの直流電圧が重畳
しているのである。この重畳直流電圧はデータキャリア
と固定施設の間の距離の変化につれて変わるので、波形
整形用コンパレータ回路の入力動作点が定まらない原因
になる。
【0042】本実施例では上記の重畳直流電圧を取り除
くためにローパスフィルター12の出力信号を微分回路
13によって微分するように構成されている。これによ
り、データキャリアが固定施設に近づいたり離れたりす
るような比較的ゆっくりした変化による低周波の信号は
取り除くことが出来るが、データキャリアが送出するデ
ジタルデータのビット変化のような急峻な変化は劣化す
ることなく伝達され、図4の(波形ハ)のような微分波
形になるのである。
くためにローパスフィルター12の出力信号を微分回路
13によって微分するように構成されている。これによ
り、データキャリアが固定施設に近づいたり離れたりす
るような比較的ゆっくりした変化による低周波の信号は
取り除くことが出来るが、データキャリアが送出するデ
ジタルデータのビット変化のような急峻な変化は劣化す
ることなく伝達され、図4の(波形ハ)のような微分波
形になるのである。
【0043】上記微分波形はゲート回路14を介して波
形整形回路15に伝えらる。この時ゲート回路14は情
報処理回路17から出力されるゲート制御信号MASK
によって制御され、固定施設がデータを送信している
時、即ち、情報処理回路17が出力データDATAou
tを送出している時は信号を通過させない。これにより
波形整形回路15に入力する信号はデータキャリアから
送られて来たものだけになる。波形整形回路15では微
分波形のプラスパルスで信号の立ち上げをし、マイナス
パルスで立ち下げをすることにより図4の(波形ニ)に
示されるような矩形波のデータ信号を発生する。該デー
タ信号は入力データDATAinとして情報処理回路1
7に送られる。
形整形回路15に伝えらる。この時ゲート回路14は情
報処理回路17から出力されるゲート制御信号MASK
によって制御され、固定施設がデータを送信している
時、即ち、情報処理回路17が出力データDATAou
tを送出している時は信号を通過させない。これにより
波形整形回路15に入力する信号はデータキャリアから
送られて来たものだけになる。波形整形回路15では微
分波形のプラスパルスで信号の立ち上げをし、マイナス
パルスで立ち下げをすることにより図4の(波形ニ)に
示されるような矩形波のデータ信号を発生する。該デー
タ信号は入力データDATAinとして情報処理回路1
7に送られる。
【0044】図5は図1の実施例をより具体的な回路図
で示したものである。発振器1はC−MOSインバータ
をアンプとする水晶発振器とバンドパスフィルターとか
ら構成され、水晶発振器の発信出力に含まれる波形の歪
みをバンドパスフィルターで除去することによって極め
てコヒーレントな交流信号を発生することが出来る。
で示したものである。発振器1はC−MOSインバータ
をアンプとする水晶発振器とバンドパスフィルターとか
ら構成され、水晶発振器の発信出力に含まれる波形の歪
みをバンドパスフィルターで除去することによって極め
てコヒーレントな交流信号を発生することが出来る。
【0045】2は切替えスイッチで内部の交流信号と外
部からの同期信号を切替える。18は絶縁手段でトラン
スによる実施例を示す。 変調回路3は演算増幅器を用
いた反転増幅器で実現されており、帰還抵抗の一部をト
ランスミッションゲートでオンオフし、増幅度を変化さ
せることによって交流信号の振幅を2段階に変調する。
この時、トランスミッションゲートの制御信号は出力デ
ータDATAoutである。
部からの同期信号を切替える。18は絶縁手段でトラン
スによる実施例を示す。 変調回路3は演算増幅器を用
いた反転増幅器で実現されており、帰還抵抗の一部をト
ランスミッションゲートでオンオフし、増幅度を変化さ
せることによって交流信号の振幅を2段階に変調する。
この時、トランスミッションゲートの制御信号は出力デ
ータDATAoutである。
【0046】アンテナ駆動回路4は電力用演算増幅器の
電圧フォロアー回路で構成されている。
電圧フォロアー回路で構成されている。
【0047】電流電圧変換回路5はトランスで実現され
ている。このトランスの一次巻き線数はあまり多くな
く、アンテナ6への電力供給の妨げにならないよう配慮
されなければならない。
ている。このトランスの一次巻き線数はあまり多くな
く、アンテナ6への電力供給の妨げにならないよう配慮
されなければならない。
【0048】アンテナ6は同軸ケーブルを使って固定施
設の本体から離れた場所に設置されており、アンテナコ
イルとコンデンサの直列共振回路で構成されている。該
コンデンサは固定コンデンサと可変コンデンサの並列接
続からなり、可変コンデンサによって共振条件を調整で
きるようになっている。
設の本体から離れた場所に設置されており、アンテナコ
イルとコンデンサの直列共振回路で構成されている。該
コンデンサは固定コンデンサと可変コンデンサの並列接
続からなり、可変コンデンサによって共振条件を調整で
きるようになっている。
【0049】電圧調整回路7は演算増幅器の反転増幅回
路で構成されているがその帰還抵抗が可変抵抗になって
おりこれを調節することで出力電圧の振幅を変化させる
ことが出来る。
路で構成されているがその帰還抵抗が可変抵抗になって
おりこれを調節することで出力電圧の振幅を変化させる
ことが出来る。
【0050】引き算回路8は2個の演算増幅器を使って
構成された高入力インピーダンス作動増幅器である。該
作動増幅器は引き算機能と共に増幅回路9の働きも兼ね
備えている。
構成された高入力インピーダンス作動増幅器である。該
作動増幅器は引き算機能と共に増幅回路9の働きも兼ね
備えている。
【0051】同期整流回路10は、同期信号Vrを飽和
増幅して矩形波の同期信号を発生する演算増幅器回路
と、該同期信号を、立ち上がり特性の良い互いに相補関
係にある二つのゲート制御信号に変換する2個のC−M
OSインバータと、該ゲート制御信号によりオンオフす
る2個のトランスミッションゲートと、演算増幅器で構
成された作動増幅器とから成り立っている。この同期整
流回路の出力信号の波形が、前述した図4の(波形イ)
のように全波整流波形になるためには、二つのゲート制
御信号の位相が同期整流回路10の入力信号の位相と一
致していなければならない。そのため同期信号Vrの位
相を調整する手段が必要になるのである。
増幅して矩形波の同期信号を発生する演算増幅器回路
と、該同期信号を、立ち上がり特性の良い互いに相補関
係にある二つのゲート制御信号に変換する2個のC−M
OSインバータと、該ゲート制御信号によりオンオフす
る2個のトランスミッションゲートと、演算増幅器で構
成された作動増幅器とから成り立っている。この同期整
流回路の出力信号の波形が、前述した図4の(波形イ)
のように全波整流波形になるためには、二つのゲート制
御信号の位相が同期整流回路10の入力信号の位相と一
致していなければならない。そのため同期信号Vrの位
相を調整する手段が必要になるのである。
【0052】位相調整回路11は演算増幅器で構成され
た二つの位相送り回路から成り立っている。最初の位相
送り回路は交流信号ACの位相を90゜遅らせ、後段の
位相送り回路では一旦遅らせた信号を90゜進め、トー
タルでは位相のシフトがないようになっている。しかし
後段の位相送り回路の定数を可変にすることによって、
シフト量が0゜の付近でプラス方向へもマイナス方向へ
も調整できるように構成されているのである。
た二つの位相送り回路から成り立っている。最初の位相
送り回路は交流信号ACの位相を90゜遅らせ、後段の
位相送り回路では一旦遅らせた信号を90゜進め、トー
タルでは位相のシフトがないようになっている。しかし
後段の位相送り回路の定数を可変にすることによって、
シフト量が0゜の付近でプラス方向へもマイナス方向へ
も調整できるように構成されているのである。
【0053】ローパスフィルター12は演算増幅器を使
用した二重帰還型のアクティブローパスフィルターを2
段直結して構成され、微分回路13はコンデンサ入力型
の微分回路と演算増幅器の電圧フォロアー回路とから成
り立っている。
用した二重帰還型のアクティブローパスフィルターを2
段直結して構成され、微分回路13はコンデンサ入力型
の微分回路と演算増幅器の電圧フォロアー回路とから成
り立っている。
【0054】ゲート回路14は情報処理回路17から出
力されるゲート制御信号MASKによってオンオフする
トランスミッションゲートで構成され、微分回路13の
出力をマイナスの電源V−に直結することによって微分
波形を遮断することが出来るようになっている。
力されるゲート制御信号MASKによってオンオフする
トランスミッションゲートで構成され、微分回路13の
出力をマイナスの電源V−に直結することによって微分
波形を遮断することが出来るようになっている。
【0055】波形整形回路15は演算増幅器を使用した
コンパレーターである。該コンパレーターにはヒステリ
シス特性が付与されているので、微分回路13から交互
に出力されるプラスパルスとマイナスパルスによって、
出力を立ち上げたり下げたりする。又、固定施設からデ
ータを送出しているときには、ゲート回路14によって
コンパレーターにはマイナスの電源電圧が入力するの
で、その出力電圧はローレベルに保たれる。従って、デ
ータキャリアからのデータの受信は常にローレベルから
始まるようになっている。
コンパレーターである。該コンパレーターにはヒステリ
シス特性が付与されているので、微分回路13から交互
に出力されるプラスパルスとマイナスパルスによって、
出力を立ち上げたり下げたりする。又、固定施設からデ
ータを送出しているときには、ゲート回路14によって
コンパレーターにはマイナスの電源電圧が入力するの
で、その出力電圧はローレベルに保たれる。従って、デ
ータキャリアからのデータの受信は常にローレベルから
始まるようになっている。
【0056】図6は特定の固定施設に内蔵した同期信号
発生手段、即ち発振器1を駆動する電源回路である。図
において19は直流電源であり、通常の商用電源から同
期信号発生手段である発振器を駆動する直流電圧を発生
する。20は電池であり直流電源19がなんらかの原因
で機能を停止した場合、変わって発振器1に直流電圧を
供給する。21はスイッチで直流電源19と電池20を
手動もしくは自動で切り換える。
発生手段、即ち発振器1を駆動する電源回路である。図
において19は直流電源であり、通常の商用電源から同
期信号発生手段である発振器を駆動する直流電圧を発生
する。20は電池であり直流電源19がなんらかの原因
で機能を停止した場合、変わって発振器1に直流電圧を
供給する。21はスイッチで直流電源19と電池20を
手動もしくは自動で切り換える。
【0057】図7は固定施設Aに内蔵した発振器の出力
信号をACoutから取り出し、その他の固定施設B,
C,及びDのACin端子に配分する手法である。この
形の接続方法は固定施設Aに内蔵した発振器の出力余力
を大きくしておく必要があるが各固定施設の同期精度を
高くすることが出来る。一方、図8は固定施設Aに内蔵
した発振器の出力信号をACout端子から取り出して
固定施設BのACin端子に分配し、固定施設BのAC
in端子を固定施設CのACin端子に接続するように
した芋づる式の接続をする方法である。この方法では各
固定施設に中継増幅器を装備することによって非常に多
くの固定施設を一連のものとして使用できるが中継増幅
器による位相のズレが累積する欠点がある。 図7、図
8いずれの方式においても絶縁手段をACin端子の直
後に設ければ同期信号の直流的絶縁が出来ることは明ら
かである。
信号をACoutから取り出し、その他の固定施設B,
C,及びDのACin端子に配分する手法である。この
形の接続方法は固定施設Aに内蔵した発振器の出力余力
を大きくしておく必要があるが各固定施設の同期精度を
高くすることが出来る。一方、図8は固定施設Aに内蔵
した発振器の出力信号をACout端子から取り出して
固定施設BのACin端子に分配し、固定施設BのAC
in端子を固定施設CのACin端子に接続するように
した芋づる式の接続をする方法である。この方法では各
固定施設に中継増幅器を装備することによって非常に多
くの固定施設を一連のものとして使用できるが中継増幅
器による位相のズレが累積する欠点がある。 図7、図
8いずれの方式においても絶縁手段をACin端子の直
後に設ければ同期信号の直流的絶縁が出来ることは明ら
かである。
【0058】以上に図5にしたがって本発明の実施例を
詳細に説明したが、本発明の実現回路は他にも様々なも
のが考えられる。即ち、18絶縁手段は他に、例えば発
光素子と受光素子による光結合方式、超音波などを用い
た音結合方式、電波を用いた無線方式など、要は非接触
状態で同期信号を伝達供給すれば良いわけで方法はトラ
ンスに限らないことはいうまでもない。又、電池は他の
系統の商用電源から得た直流電源で置き換えてもその目
的は達成される。
詳細に説明したが、本発明の実現回路は他にも様々なも
のが考えられる。即ち、18絶縁手段は他に、例えば発
光素子と受光素子による光結合方式、超音波などを用い
た音結合方式、電波を用いた無線方式など、要は非接触
状態で同期信号を伝達供給すれば良いわけで方法はトラ
ンスに限らないことはいうまでもない。又、電池は他の
系統の商用電源から得た直流電源で置き換えてもその目
的は達成される。
【0059】
【発明の効果】本発明により、複数の固定施設を持つデ
ータキャリアシステムにおいて、隣接する他の固定施設
が発生する交流磁界により誘導される雑音を、圧縮し、
排除することが可能なうえにさらに 上記の構成におい
て、固定施設からデータキャリアに対して電力とデータ
を伝送するために発せられる交流磁界の周波数と位相
を、複数の固定施設の間で同一にするための同期信号発
生手段を有すると共に、データキャリアが発生する交流
磁界によって固定施設に誘導される電力を、前期同期信
号発生手段によって制御された同期信号によって同期整
流するようにしたので複数の固定施設がそれぞれデータ
キャリアから受ける交流磁界は統べて同相に、又複数の
固定施設相互に発生する誤差成分である誘導起電力はこ
れも又統べて同相になり前者のデータキャリアの交流磁
界の位相と後者の誘導起電力の位相とは異なるため同期
信号発生手段によって制御された同期信号によって同期
整流すればデータキャリアの信号のみを検出でき、且つ
特定の固定施設に内蔵した同期信号発生手段から直流的
に絶縁された絶縁手段によって他の固定施設に同期信号
を伝達供給するようにしたので一つの固定施設に落雷し
ても電撃はその固定施設のみに生じ、他の固定施設に及
ぶことはない。又同期信号発生手段の電源は2つ以上の
手段で供給されるため、一方の供給が停止しても他の電
源で動作が確保されるため同期信号の供給は維持され複
数の固定施設全部が機能停止することもない。このこと
は例えば屋外に設置された場合に極めて有用である。
ータキャリアシステムにおいて、隣接する他の固定施設
が発生する交流磁界により誘導される雑音を、圧縮し、
排除することが可能なうえにさらに 上記の構成におい
て、固定施設からデータキャリアに対して電力とデータ
を伝送するために発せられる交流磁界の周波数と位相
を、複数の固定施設の間で同一にするための同期信号発
生手段を有すると共に、データキャリアが発生する交流
磁界によって固定施設に誘導される電力を、前期同期信
号発生手段によって制御された同期信号によって同期整
流するようにしたので複数の固定施設がそれぞれデータ
キャリアから受ける交流磁界は統べて同相に、又複数の
固定施設相互に発生する誤差成分である誘導起電力はこ
れも又統べて同相になり前者のデータキャリアの交流磁
界の位相と後者の誘導起電力の位相とは異なるため同期
信号発生手段によって制御された同期信号によって同期
整流すればデータキャリアの信号のみを検出でき、且つ
特定の固定施設に内蔵した同期信号発生手段から直流的
に絶縁された絶縁手段によって他の固定施設に同期信号
を伝達供給するようにしたので一つの固定施設に落雷し
ても電撃はその固定施設のみに生じ、他の固定施設に及
ぶことはない。又同期信号発生手段の電源は2つ以上の
手段で供給されるため、一方の供給が停止しても他の電
源で動作が確保されるため同期信号の供給は維持され複
数の固定施設全部が機能停止することもない。このこと
は例えば屋外に設置された場合に極めて有用である。
【図1】本発明の実施例を示すブロック線図である。
【図2】本発明の動作原理を説明するための電圧電流分
布図である。
布図である。
【図3】本発明のデータキャリアシステムに使用される
電磁結合方式データキャリアの実施例を示す回路ブロッ
ク線図である。
電磁結合方式データキャリアの実施例を示す回路ブロッ
ク線図である。
【図4】図1に示した実施例を説明するための波形図で
ある。
ある。
【図5】本発明の第一のより具体的な実施例を示す回路
図である。
図である。
【図6】本発明の同期信号発生手段を駆動する電源回路
図である。
図である。
【図7】本発明のデータキャリアシステムにおける複数
の固定施設の接続方法を示すブロック図である。
の固定施設の接続方法を示すブロック図である。
【図8】本発明のデータキャリアシステムにおける複数
の固定施設の接続方法を示すブロック図である。
の固定施設の接続方法を示すブロック図である。
1 発振器 2 スイッチ 3 変調回路 4 アンテナ駆動回路 5 電流電圧変換器 6 アンテナ 7 電圧調整回路 8 引き算回路 9 増幅回路 10 同期整流回路 11 位相調整回路 12 ローパスフィルター 13 微分回路 14 ゲート回路 15 波形整形回路 16 データキャリア 17 情報処理回路 18 絶縁手段 19 直流電源 20 電池 21 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守角 俊昭 東京都目黒区碑文谷2丁目1番24号 日本 オリベッティ株式会社内 (72)発明者 荒井 博光 東京都目黒区碑文谷2丁目1番24号 日本 オリベッティ株式会社内 (72)発明者 大村 隆 東京都目黒区碑文谷2丁目1番24号 日本 オリベッティ株式会社内 (72)発明者 野尻 泰伸 東京都目黒区碑文谷2丁目1番24号 日本 オリベッティ株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 無電源の電磁結合方式データキャリアと
該データキャリアとの間で双方向のデータ通信を行なう
固定施設とからなり、固定施設からデータキャリアに対
して電力とデータを伝送するために発せられる交流磁界
の周波数と位相を複数の固定施設の間で同一にするた
め、特定の固定施設に内蔵した同期信号発生手段から他
の複数の固定施設に同期信号を伝達供給するデータキャ
リアシステムにおいて、前記特定の固定施設に内蔵した
同期信号発生手段から直流的に絶縁された絶縁手段を介
して他の固定施設に同期信号を伝達供給することを特徴
とするデータキャリアシステム。 - 【請求項2】 前記特定の固定施設に内蔵した同期信号
発生手段を少なくとも2種以上の異なる電源によって駆
動する事を特徴とした請求項1記載のデータキャリアシ
ステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4332247A JPH06216814A (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | データキャリアシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4332247A JPH06216814A (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | データキャリアシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06216814A true JPH06216814A (ja) | 1994-08-05 |
Family
ID=18252820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4332247A Pending JPH06216814A (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | データキャリアシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06216814A (ja) |
-
1992
- 1992-11-19 JP JP4332247A patent/JPH06216814A/ja active Pending
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