JPH0621521Y2 - 油水分離装置 - Google Patents
油水分離装置Info
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- JPH0621521Y2 JPH0621521Y2 JP3472792U JP3472792U JPH0621521Y2 JP H0621521 Y2 JPH0621521 Y2 JP H0621521Y2 JP 3472792 U JP3472792 U JP 3472792U JP 3472792 U JP3472792 U JP 3472792U JP H0621521 Y2 JPH0621521 Y2 JP H0621521Y2
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- container
- coarse
- layer
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、船舶におけるビルジ等
のように油分を含んだ水又は海水(以下単に原水と称す
る)を、水と油分とに分離するようにした装置に関する
ものである。
のように油分を含んだ水又は海水(以下単に原水と称す
る)を、水と油分とに分離するようにした装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、油水の分離には、.油と水と
の比重差を利用した重力分離法、.油分を粗大粒子化
する油分粗粒化法、及び.油分を活性炭又は繊維等の
層に吸着捕集させる吸着捕集法等の方法がある。 例えば、先行技術としての特公昭58−41887号公
報又は特公昭55−16687号公報は、油分粗粒化繊
維層、重力分離室及び吸着捕集繊維層の三者を組み合せ
た形態にすることを提案している。
の比重差を利用した重力分離法、.油分を粗大粒子化
する油分粗粒化法、及び.油分を活性炭又は繊維等の
層に吸着捕集させる吸着捕集法等の方法がある。 例えば、先行技術としての特公昭58−41887号公
報又は特公昭55−16687号公報は、油分粗粒化繊
維層、重力分離室及び吸着捕集繊維層の三者を組み合せ
た形態にすることを提案している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、この先行技術
の分離方法は、原水を重力分離室及び油分粗粒化繊維層
を通過させることによって油分を分離したのち、原水中
に未だ残存する微小油滴を最終的に吸着捕集繊維層にお
いて、当該吸着捕集繊維層の組織内に吸着捕集するよう
にしたもので、吸着捕集繊維層の組織内には、油分が逐
次蓄積されることになるから、吸着捕集繊維層に目詰が
発生して、原水が吸着捕集繊維層を通過するときの通過
抵抗が急激に増大することに加えて、組織内に蓄積され
る油分が一定量以上になると、原水中の微小油滴は吸着
捕集繊維層にて吸着捕集されないまま処理水と一緒に吸
着捕集繊維層を素通りすることになるから、高い分離効
率のもとで長期間にわたって運転することは不可能であ
って、前記吸着捕集繊維層の組織内に吸着捕集されてい
る油分を洗浄除去する再生操作を頻繁に行わねばならな
い点に問題がある。
の分離方法は、原水を重力分離室及び油分粗粒化繊維層
を通過させることによって油分を分離したのち、原水中
に未だ残存する微小油滴を最終的に吸着捕集繊維層にお
いて、当該吸着捕集繊維層の組織内に吸着捕集するよう
にしたもので、吸着捕集繊維層の組織内には、油分が逐
次蓄積されることになるから、吸着捕集繊維層に目詰が
発生して、原水が吸着捕集繊維層を通過するときの通過
抵抗が急激に増大することに加えて、組織内に蓄積され
る油分が一定量以上になると、原水中の微小油滴は吸着
捕集繊維層にて吸着捕集されないまま処理水と一緒に吸
着捕集繊維層を素通りすることになるから、高い分離効
率のもとで長期間にわたって運転することは不可能であ
って、前記吸着捕集繊維層の組織内に吸着捕集されてい
る油分を洗浄除去する再生操作を頻繁に行わねばならな
い点に問題がある。
【0004】特にこの問題は、油分濃度の高い原水の場
合とか、C重油のように粘度の高い油分を含む原水の場
合において顕著に表れるのであった。また、他の先行技
術としての特開昭53−54176号公報には、水透過
性を有する油水分離用布を使用し、この油水分離用布の
一面に含油水を接触して、前記油水分離用布の一面にお
いて油分と水分を分離し、水分を前記油水分離用布の他
面より排水することによって、油分の分離を行うことが
記載されている。
合とか、C重油のように粘度の高い油分を含む原水の場
合において顕著に表れるのであった。また、他の先行技
術としての特開昭53−54176号公報には、水透過
性を有する油水分離用布を使用し、この油水分離用布の
一面に含油水を接触して、前記油水分離用布の一面にお
いて油分と水分を分離し、水分を前記油水分離用布の他
面より排水することによって、油分の分離を行うことが
記載されている。
【0005】しかし、前記油水分離用布における一面に
は、含油水に浮遊する固形物等が付着・堆積するもので
あり、この一面における固形物等の付着量が多くなるに
つれて水が当該油水分離用布を透過することに要する通
過抵抗が増大するから、前記油水分離用布の一面に作用
する含油水の圧力が高くなる。そして、前記油水分離用
布の一面に作用する含油水の圧力が高くなると、この圧
力によって、前記油水分離用布の一面において分離した
油分が当該油水分離用布を透過することになるから、こ
れまた、高い分離効率のもとで長期間にわたって運転す
ることができないのである。
は、含油水に浮遊する固形物等が付着・堆積するもので
あり、この一面における固形物等の付着量が多くなるに
つれて水が当該油水分離用布を透過することに要する通
過抵抗が増大するから、前記油水分離用布の一面に作用
する含油水の圧力が高くなる。そして、前記油水分離用
布の一面に作用する含油水の圧力が高くなると、この圧
力によって、前記油水分離用布の一面において分離した
油分が当該油水分離用布を透過することになるから、こ
れまた、高い分離効率のもとで長期間にわたって運転す
ることができないのである。
【0006】本考案は、油分の最終的な分離に撥水性及
び撥油性の性質を有する材料製の多孔質膜を使用し、高
い分離効率のもとで長期間にわたって連続運転できるよ
うにした分離装置を提供することあう技術的課題とする
ものである。
び撥油性の性質を有する材料製の多孔質膜を使用し、高
い分離効率のもとで長期間にわたって連続運転できるよ
うにした分離装置を提供することあう技術的課題とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成す
るため本考案は、密閉型の容器内における上層部に、外
周に底板を備えた円筒状の仕切り体を、その軸線が上下
方向に延びるように設けて、この円筒状仕切り体の外側
に環状の重力分離室を形成し、該重力分離室には、その
側面に原水の供給管を接線状に接続すると共に、底部に
スラッジ出口を開口する一方、前記容器内における中層
部には、金属又は合成樹脂の繊維にて多孔質に構成した
油分粗粒化層を、当該油分粗粒化層にて容器内を前記上
層部と下層部とに区画するように設け、この油分粗粒化
層より下方における下層部には、撥水性及び撥油性の性
質を有する材料製の多孔質膜にて円筒状に形成し、且
つ、底板を備えた油分粗粒化体を、その軸線が上下方向
に延びると共に、その内部が前記油分粗粒化層の下面側
に連通するように設け、更に、前記容器には、その下層
部における底部に処理水出口管を、その上層部における
頂部に油出口管を各々設ける構成にした。
るため本考案は、密閉型の容器内における上層部に、外
周に底板を備えた円筒状の仕切り体を、その軸線が上下
方向に延びるように設けて、この円筒状仕切り体の外側
に環状の重力分離室を形成し、該重力分離室には、その
側面に原水の供給管を接線状に接続すると共に、底部に
スラッジ出口を開口する一方、前記容器内における中層
部には、金属又は合成樹脂の繊維にて多孔質に構成した
油分粗粒化層を、当該油分粗粒化層にて容器内を前記上
層部と下層部とに区画するように設け、この油分粗粒化
層より下方における下層部には、撥水性及び撥油性の性
質を有する材料製の多孔質膜にて円筒状に形成し、且
つ、底板を備えた油分粗粒化体を、その軸線が上下方向
に延びると共に、その内部が前記油分粗粒化層の下面側
に連通するように設け、更に、前記容器には、その下層
部における底部に処理水出口管を、その上層部における
頂部に油出口管を各々設ける構成にした。
【0008】
【作 用】この構成において、接線状の供給管より重
力分離室内に流入した原水は、重力分離室内を円周方向
に流れるとき、当該原水中に含まれるスラッジは重力分
離室の底部に沈降分離したのちスラッジ出口から器外へ
排出される一方、原水中の粗大油滴は、容器内の頂部に
向かって浮上分離する。
力分離室内に流入した原水は、重力分離室内を円周方向
に流れるとき、当該原水中に含まれるスラッジは重力分
離室の底部に沈降分離したのちスラッジ出口から器外へ
排出される一方、原水中の粗大油滴は、容器内の頂部に
向かって浮上分離する。
【0009】このようにして重力分離室内においてスラ
ッジ及び粗大油滴が分離された原水は、円筒状仕切り体
の内部を通って流下するときにおいて、油分が容器内の
頂部に向かって浮上分離し、次いで、油分粗粒化層の箇
所に到り、この油分粗粒化層を通過するとき、前記重力
分離室内及び円筒状仕切り体内において分離できなかっ
た比較的小さい油滴は、互いに凝集して粗大油滴に成長
することにより、前記円筒状仕切り体の内部を通って、
容器内の頂部に向かって浮上分離される。
ッジ及び粗大油滴が分離された原水は、円筒状仕切り体
の内部を通って流下するときにおいて、油分が容器内の
頂部に向かって浮上分離し、次いで、油分粗粒化層の箇
所に到り、この油分粗粒化層を通過するとき、前記重力
分離室内及び円筒状仕切り体内において分離できなかっ
た比較的小さい油滴は、互いに凝集して粗大油滴に成長
することにより、前記円筒状仕切り体の内部を通って、
容器内の頂部に向かって浮上分離される。
【0010】そして、この油分粗粒化層を通過したあと
の原水は、多孔質膜にて円筒状に形成した油分粗粒化体
内に流入したのち、この油分粗粒化体における多孔質膜
を通過する。このとき多孔質膜は、撥油性の性質を有す
る材料にて構成されていることにより、前記重力分離
室、円筒状仕切り体及び油分粗粒化層において分離でき
なかった微小油滴は、原水と一緒に多孔質膜を通過しよ
うとするときに、多孔質膜が有する撥油の作用にて、当
該多孔質膜の内表面において互いに凝集して粗大油滴に
成長し、やがてこの多孔質膜における内表面から剥離し
て前記油分粗粒化層に向かって浮上し、この油分粗粒化
層において更に大きい油滴に成長したのち、容器内の頂
部に向かって浮上分離されるのであり、油分が分離しさ
れたあとの原水は、容器の底部における処理水出口管か
ら器外に排出される一方、容器内の頂部に浮上分離した
油分は、油出口管から器外に排出されるのである。
の原水は、多孔質膜にて円筒状に形成した油分粗粒化体
内に流入したのち、この油分粗粒化体における多孔質膜
を通過する。このとき多孔質膜は、撥油性の性質を有す
る材料にて構成されていることにより、前記重力分離
室、円筒状仕切り体及び油分粗粒化層において分離でき
なかった微小油滴は、原水と一緒に多孔質膜を通過しよ
うとするときに、多孔質膜が有する撥油の作用にて、当
該多孔質膜の内表面において互いに凝集して粗大油滴に
成長し、やがてこの多孔質膜における内表面から剥離し
て前記油分粗粒化層に向かって浮上し、この油分粗粒化
層において更に大きい油滴に成長したのち、容器内の頂
部に向かって浮上分離されるのであり、油分が分離しさ
れたあとの原水は、容器の底部における処理水出口管か
ら器外に排出される一方、容器内の頂部に浮上分離した
油分は、油出口管から器外に排出されるのである。
【0011】この油分の最終的な分離を行うための油分
粗粒化体を、撥水性及び撥油性の性質を有する材料製の
多孔質膜にて円筒状に形成して、その軸線が上下方向に
延びるように配設したことにより、原水中の微細油滴
は、多孔質膜を通過することなく、当該多孔質膜の内表
面において互いに凝集して粗大する一方、この多孔質膜
の内表面において粗大した油滴は、当該内表面が縦向き
であることにより、多孔質膜の内表面から容易に隔離し
て浮上するのであり、しかも、この多孔質膜を通過する
原水は、これ以前における重力分離室及び油分粗粒化層
においてズラッジ及び大きい油滴が略完全に除かれてい
ることにより、前記多孔質膜に目詰まりが発生すること
を確実に改善できるから、この多孔質膜を通過するとき
における通過抵抗が、時間の経過に伴って増大すること
を大幅に低減できるのである。
粗粒化体を、撥水性及び撥油性の性質を有する材料製の
多孔質膜にて円筒状に形成して、その軸線が上下方向に
延びるように配設したことにより、原水中の微細油滴
は、多孔質膜を通過することなく、当該多孔質膜の内表
面において互いに凝集して粗大する一方、この多孔質膜
の内表面において粗大した油滴は、当該内表面が縦向き
であることにより、多孔質膜の内表面から容易に隔離し
て浮上するのであり、しかも、この多孔質膜を通過する
原水は、これ以前における重力分離室及び油分粗粒化層
においてズラッジ及び大きい油滴が略完全に除かれてい
ることにより、前記多孔質膜に目詰まりが発生すること
を確実に改善できるから、この多孔質膜を通過するとき
における通過抵抗が、時間の経過に伴って増大すること
を大幅に低減できるのである。
【0012】
【考案の効果】このように本考案は、原水中の油分及び
スラッジを先づ重力分離法により、次いで繊維質の油分
粗粒化層によって分離し、油分を最後に精分離すること
を撥水性及び撥油性の性質を有する材料にて構成した多
孔質膜によって行うもので、この多孔質膜に対する原水
の通過抵抗が時間の経過と共に急激に増大することを回
避できると共に、多孔質膜における水及び油の浸透によ
る膨潤を防止できて耐久性が高いから、その分離効率を
向上できると共に、高い分離効率による運転を長期間に
わたって維持でき、特に、C重油等のように粘度の高い
を油を含む場合とか、油分濃度の高い場合において顕著
な効果を発揮することができる。
スラッジを先づ重力分離法により、次いで繊維質の油分
粗粒化層によって分離し、油分を最後に精分離すること
を撥水性及び撥油性の性質を有する材料にて構成した多
孔質膜によって行うもので、この多孔質膜に対する原水
の通過抵抗が時間の経過と共に急激に増大することを回
避できると共に、多孔質膜における水及び油の浸透によ
る膨潤を防止できて耐久性が高いから、その分離効率を
向上できると共に、高い分離効率による運転を長期間に
わたって維持でき、特に、C重油等のように粘度の高い
を油を含む場合とか、油分濃度の高い場合において顕著
な効果を発揮することができる。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例をの図面について説明
する。 図において符号1は、密閉型の容器を示し、該容器1
は、上部容器1aと下部容器1bとをフランジ部1cに
て着脱自在に接合することによって構成され、上部容器
1a内の頂部には、油出口管2が開口している。
する。 図において符号1は、密閉型の容器を示し、該容器1
は、上部容器1aと下部容器1bとをフランジ部1cに
て着脱自在に接合することによって構成され、上部容器
1a内の頂部には、油出口管2が開口している。
【0014】符号3は、前記上部容器1a内に、外周面
に底板を備えた円筒状の仕切り体4をその軸線が上下方
向に延びるように設けることによって当該円筒状仕切り
体4の外側に形成した環状の重力分離室を示し、該重力
分離室3内には、原水の供給管5が接線状に開口すると
共に、前記円筒状仕切り体4に穿設した通孔6と前記原
水供給管5との間を区成する仕切り板7を設けて、前記
原水供給管5より流入した原水が重力分離室3内を円周
方向に流れたのち、通孔6から円筒状仕切り体4内に入
るように構成する。
に底板を備えた円筒状の仕切り体4をその軸線が上下方
向に延びるように設けることによって当該円筒状仕切り
体4の外側に形成した環状の重力分離室を示し、該重力
分離室3内には、原水の供給管5が接線状に開口すると
共に、前記円筒状仕切り体4に穿設した通孔6と前記原
水供給管5との間を区成する仕切り板7を設けて、前記
原水供給管5より流入した原水が重力分離室3内を円周
方向に流れたのち、通孔6から円筒状仕切り体4内に入
るように構成する。
【0015】なお、前記重力分離室3内には、当該重力
分離室3内を流れる原水が越えて流れるようにした堰板
8が設けられている。 前記上部容器1a内には、前記重力分離室3の下部に例
えば線径20〜70ミクロンの金属繊維を250〜30
0Kg/m3の充填密度で厚さ30〜100mmに充填して成
る繊維質の油分粗粒化層9を設ける。この油分粗粒化層
9は、金属製の繊維にて構成することに代えて、合成樹
脂製の繊維によって構成しても良く、また、この油分粗
粒化層9は、線径の太いものの上面に、線径の細いもの
を重ねる等、積層型にしても良い。
分離室3内を流れる原水が越えて流れるようにした堰板
8が設けられている。 前記上部容器1a内には、前記重力分離室3の下部に例
えば線径20〜70ミクロンの金属繊維を250〜30
0Kg/m3の充填密度で厚さ30〜100mmに充填して成
る繊維質の油分粗粒化層9を設ける。この油分粗粒化層
9は、金属製の繊維にて構成することに代えて、合成樹
脂製の繊維によって構成しても良く、また、この油分粗
粒化層9は、線径の太いものの上面に、線径の細いもの
を重ねる等、積層型にしても良い。
【0016】また、前記下部容器1b内には、前記上部
容器1aと下部容器1bとの接合フランジ1cに着脱自
在に挿入の仕切り板10に対して着脱自在に取付けた円
筒状の油分粗粒化体11を、その軸線が上下方向に延び
るようにすると共に、その内部が前記油分粗粒化層9に
大して連通するようにして配設すると共に、下部容器1
bの底部に処理水の出口管12を接続する。
容器1aと下部容器1bとの接合フランジ1cに着脱自
在に挿入の仕切り板10に対して着脱自在に取付けた円
筒状の油分粗粒化体11を、その軸線が上下方向に延び
るようにすると共に、その内部が前記油分粗粒化層9に
大して連通するようにして配設すると共に、下部容器1
bの底部に処理水の出口管12を接続する。
【0017】前記円筒状の油分粗粒化体11は、例えば
ポリエチレンテレフタレートのように撥水性及び撥油性
の性質を有する材料製の多孔質膜13を、金網等の多孔
板製の保持内筒14と、該保持内筒14の外側に被嵌し
た金網等の多孔板製の保持外筒15との間に介挿するこ
とによって円筒形のカートリッジ状に構成され、前記保
持内筒14及び保持外筒15は、天井面に油流出孔16
を側面に原水の流入孔17を有するヘッダー18に対し
てステーボルト19にて着脱自在に締結され、そして、
前記ヘッダー18を、前記仕切板10に対してボルト2
0にて着脱自在に取付けるように構成されている。ま
た、前記円筒状の油分粗粒化体11の下端には、その内
部を塞ぐための底板が設けられている。
ポリエチレンテレフタレートのように撥水性及び撥油性
の性質を有する材料製の多孔質膜13を、金網等の多孔
板製の保持内筒14と、該保持内筒14の外側に被嵌し
た金網等の多孔板製の保持外筒15との間に介挿するこ
とによって円筒形のカートリッジ状に構成され、前記保
持内筒14及び保持外筒15は、天井面に油流出孔16
を側面に原水の流入孔17を有するヘッダー18に対し
てステーボルト19にて着脱自在に締結され、そして、
前記ヘッダー18を、前記仕切板10に対してボルト2
0にて着脱自在に取付けるように構成されている。ま
た、前記円筒状の油分粗粒化体11の下端には、その内
部を塞ぐための底板が設けられている。
【0018】この場合において、油分粗粒化体11にお
ける多孔質膜13の表面積を増大するには、前記のよう
に円筒形のカートリッジ状に構成した油分粗粒化体11
の複数個を設るようにするか、或いは、多孔質膜13
を、第4図に示すようにジグザグ状に折り曲げるように
すれば良い。 更に、前記上部容器1a内の上部には、油面検出センサ
ー21を設け、該油面検出センサー21が油面を感知す
ると、前記油出口管2における電磁弁22が開くように
構成され、前記繊維質の油分粗粒化層9の下側に設けた
油出口23を、弁24及び逆止弁25を備えた管路26
を介して前記油出口管2に接続する一方、前記下部容器
1bの上部には、弁27付き油出口管28を、前記重力
分離室3の底部には、弁29付きスラッジ出口管30を
各々設ける。
ける多孔質膜13の表面積を増大するには、前記のよう
に円筒形のカートリッジ状に構成した油分粗粒化体11
の複数個を設るようにするか、或いは、多孔質膜13
を、第4図に示すようにジグザグ状に折り曲げるように
すれば良い。 更に、前記上部容器1a内の上部には、油面検出センサ
ー21を設け、該油面検出センサー21が油面を感知す
ると、前記油出口管2における電磁弁22が開くように
構成され、前記繊維質の油分粗粒化層9の下側に設けた
油出口23を、弁24及び逆止弁25を備えた管路26
を介して前記油出口管2に接続する一方、前記下部容器
1bの上部には、弁27付き油出口管28を、前記重力
分離室3の底部には、弁29付きスラッジ出口管30を
各々設ける。
【0019】この構成において、前記原水供給管5より
重力分離室3内に流入した原水は、重力分離室3内を円
周方向に流れるとき、当該原水中に含まれるスラッジは
重力分離室3の底部に沈降分離して、弁29付きスラッ
ジ出口管30から定期的に器外へ排出される一方、原水
中の粗大油滴が上部容器1a内の頂部に向って浮上分離
する。
重力分離室3内に流入した原水は、重力分離室3内を円
周方向に流れるとき、当該原水中に含まれるスラッジは
重力分離室3の底部に沈降分離して、弁29付きスラッ
ジ出口管30から定期的に器外へ排出される一方、原水
中の粗大油滴が上部容器1a内の頂部に向って浮上分離
する。
【0020】このようにして重力分離室3内においてス
ラッジ及び粗大油滴が分離された原水は、円筒状仕切り
体4に設けた通孔6から、当該円筒状仕切り体4内に流
入して、円筒状仕切り体4内を下降するときにおいても
油滴が上部容器1a内の頂部に向って浮上分離される。
上部容器1a内の頂部に浮上した油は、油面検出センサ
ー21による油面の検出に伴って油出口管2における電
磁弁22が開くことにより、器外に排出される。
ラッジ及び粗大油滴が分離された原水は、円筒状仕切り
体4に設けた通孔6から、当該円筒状仕切り体4内に流
入して、円筒状仕切り体4内を下降するときにおいても
油滴が上部容器1a内の頂部に向って浮上分離される。
上部容器1a内の頂部に浮上した油は、油面検出センサ
ー21による油面の検出に伴って油出口管2における電
磁弁22が開くことにより、器外に排出される。
【0021】一方、前記円筒状仕切り体4内を下降した
原水は、重力分離室3の下部に設けた繊維質の油分粗粒
化層9を通過するとき、前記重力分離室3内及び円筒状
仕切り体4内において分離できなかった比較的小さい油
滴は、互いに凝集して粗大油滴に成長することにより、
上部容器1a内の頂部に向って浮上分離される。この繊
維質の油分粗粒化層9を通過したあとの原水は、ヘッダ
ー18における流入孔17から、円筒状油分粗粒化体1
1における多孔質膜13の内側に流入して、多孔質膜1
3を通過する。
原水は、重力分離室3の下部に設けた繊維質の油分粗粒
化層9を通過するとき、前記重力分離室3内及び円筒状
仕切り体4内において分離できなかった比較的小さい油
滴は、互いに凝集して粗大油滴に成長することにより、
上部容器1a内の頂部に向って浮上分離される。この繊
維質の油分粗粒化層9を通過したあとの原水は、ヘッダ
ー18における流入孔17から、円筒状油分粗粒化体1
1における多孔質膜13の内側に流入して、多孔質膜1
3を通過する。
【0022】このとき多孔質膜13は、撥油性の性質を
有する材料にて構成されていることにより、前記重力分
離室3内、円筒状仕切り体4内及び及び繊維質の油分粗
粒化層9において分離できなかった微小油滴は、多孔質
膜13を通過しようとするときに、多孔質膜が有する撥
油の作用にて、多孔質膜13の表面で互いに凝集し粗大
油滴に成長して浮上分離することになるから、油分を精
分離することができ、油分を精分離したあとの処理水は
出口管12から器外に排出される一方、前記多孔質膜1
3の内側表面において粗大化した油滴は、ヘッダー18
における油流出孔16を通って浮上し、前記多孔質膜1
3の外側表面において粗大化した油滴は、仕切板10の
下側面に向って浮上したのち、弁27付き油出口管28
から定期的に器外へ排出される。
有する材料にて構成されていることにより、前記重力分
離室3内、円筒状仕切り体4内及び及び繊維質の油分粗
粒化層9において分離できなかった微小油滴は、多孔質
膜13を通過しようとするときに、多孔質膜が有する撥
油の作用にて、多孔質膜13の表面で互いに凝集し粗大
油滴に成長して浮上分離することになるから、油分を精
分離することができ、油分を精分離したあとの処理水は
出口管12から器外に排出される一方、前記多孔質膜1
3の内側表面において粗大化した油滴は、ヘッダー18
における油流出孔16を通って浮上し、前記多孔質膜1
3の外側表面において粗大化した油滴は、仕切板10の
下側面に向って浮上したのち、弁27付き油出口管28
から定期的に器外へ排出される。
【0023】なお、前記繊維質の油分粗粒化層9の下側
面に溜る油は、弁24を定期的に開くことにより、管路
26を通り油出口管2から器外へ排出されるのであり、
この場合において、管路26中に設けた逆止弁25は、
油出口管2における電磁弁22が閉じているとき弁24
を開くと、上部容器1a内の頂部に溜る油が、繊維質の
油分粗粒化層9の下側面に流入することになるから、こ
れを防止するためのものである。
面に溜る油は、弁24を定期的に開くことにより、管路
26を通り油出口管2から器外へ排出されるのであり、
この場合において、管路26中に設けた逆止弁25は、
油出口管2における電磁弁22が閉じているとき弁24
を開くと、上部容器1a内の頂部に溜る油が、繊維質の
油分粗粒化層9の下側面に流入することになるから、こ
れを防止するためのものである。
【0024】本考案者の実験によると、前記装置を使用
してC重油を混合した原水と、軽油を混合した原水とに
ついて分離試験を行い、繊維質の油分粗粒化層9に入る
前のA箇所における油分濃度(ppm )、繊維質の油分粗
粒化層9を通過した後におけるB箇所の油分濃度(ppm
)、及び油分粗粒化体11における多孔質膜13を通
過した後におけるC箇所の油分濃度(ppm )を各々測定
した結果は、「表1」の通りであった。
してC重油を混合した原水と、軽油を混合した原水とに
ついて分離試験を行い、繊維質の油分粗粒化層9に入る
前のA箇所における油分濃度(ppm )、繊維質の油分粗
粒化層9を通過した後におけるB箇所の油分濃度(ppm
)、及び油分粗粒化体11における多孔質膜13を通
過した後におけるC箇所の油分濃度(ppm )を各々測定
した結果は、「表1」の通りであった。
【0025】
【表1】
【図1】本考案による実施例による分離装置の縦断正面
図である。
図である。
【図2】図1のII−II視断面図である。
【図3】図1のIII −III 視断面図である。
【図4】別の実施例における図3と同じ箇所の断面図で
ある。
ある。
1 密閉型容器 1a 上部容器 1b 下部容器 2 油出口管 3 重力分離室 4 円筒状仕切り体 5 原水供給管 9 油分粗粒化層 11 油分粗粒化部 13 多孔質膜 12 処理水出口管 30 スラッジ出口
Claims (1)
- 【請求項1】密閉型の容器(1)内における上層部に、
外周に底板を備えた円筒状の仕切り体(4)を、その軸
線が上下方向に延びるように設けて、この円筒状仕切り
体(4)の外側に環状の重力分離室(3)を形成し、該
重力分離室(3)には、その側面に原水の供給管(5)
を接線状に接続すると共に、底部にスラッジ出口(3
0)を開口する一方、前記容器(1)内における中層部
には、金属又は合成樹脂の繊維にて多孔質に構成した油
分粗粒化層(9)を、当該油分粗粒化層(9)にて容器
(1)内を前記上層部と下層部とに区画するように設
け、この油分粗粒化層(9)より下方における下層部に
は、撥水性及び撥油性の性質を有する材料製の多孔質膜
(13)にて円筒状に形成し、且つ、底板を備えた油分
粗粒化体(11)を、その軸線が上下方向に延びると共
にその内部が前記油分粗粒化層(9)の下面側に連通す
るように設け、更に、前記容器(1)には、その下層部
における底部に処理水の出口管(12)を、その上層部
における頂部に油出口管(2)を各々設けたことを特徴
とする油水分離装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3472792U JPH0621521Y2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 油水分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3472792U JPH0621521Y2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 油水分離装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH057302U JPH057302U (ja) | 1993-02-02 |
JPH0621521Y2 true JPH0621521Y2 (ja) | 1994-06-08 |
Family
ID=12422356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3472792U Expired - Lifetime JPH0621521Y2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 油水分離装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0621521Y2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4577773B2 (ja) * | 2004-03-10 | 2010-11-10 | 株式会社ササクラ | 油水分離装置 |
JP3827707B2 (ja) * | 2004-12-22 | 2006-09-27 | 芙蓉パーライト株式会社 | 油吸着カートリッジ、油水分離装置及び油水分離方法 |
JP4568611B2 (ja) * | 2005-01-18 | 2010-10-27 | 株式会社ササクラ | 油水分離装置 |
JP2018122230A (ja) * | 2017-01-31 | 2018-08-09 | 三菱マテリアル電子化成株式会社 | 油水分離装置 |
CN108888999A (zh) * | 2018-09-06 | 2018-11-27 | 江苏瑞尔丽新材料科技有限公司 | 一种油水分离设备 |
CN113262526A (zh) * | 2021-04-22 | 2021-08-17 | 中冶焦耐(大连)工程技术有限公司 | 一种剩余氨水分离槽 |
-
1992
- 1992-05-25 JP JP3472792U patent/JPH0621521Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH057302U (ja) | 1993-02-02 |
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