JPH06214236A - 液晶装置及びそれを用いた情報伝達装置 - Google Patents
液晶装置及びそれを用いた情報伝達装置Info
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- JPH06214236A JPH06214236A JP2360693A JP2360693A JPH06214236A JP H06214236 A JPH06214236 A JP H06214236A JP 2360693 A JP2360693 A JP 2360693A JP 2360693 A JP2360693 A JP 2360693A JP H06214236 A JPH06214236 A JP H06214236A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】大きな自発分極を有し、ユニフォーム配向状態
を達成した強誘電性液晶を用いた液晶装置の焼き付きを
防止しする。 【構成】配向制御膜13a,13bの下層に凹凸部20
を有する凹凸部材10a,10bを設け、この凹凸部2
0の傾斜角をβとし、配向制御膜13a,13b界面で
の強誘電性液晶14のプレチルト角を傾斜角βと逆方向
に測ってαとした時、傾斜角βとプレチルト角αとが、
|β−α|<10° 且つ β>5°を満たすようにす
る。
を達成した強誘電性液晶を用いた液晶装置の焼き付きを
防止しする。 【構成】配向制御膜13a,13bの下層に凹凸部20
を有する凹凸部材10a,10bを設け、この凹凸部2
0の傾斜角をβとし、配向制御膜13a,13b界面で
の強誘電性液晶14のプレチルト角を傾斜角βと逆方向
に測ってαとした時、傾斜角βとプレチルト角αとが、
|β−α|<10° 且つ β>5°を満たすようにす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置や液晶シ
ャッター等で用いられる液晶装置及びそれを用いた情報
伝達装置に係り、特にカイラルスメクティック液晶の強
誘電性液晶に用いて好適で有り、詳しくは、液晶分子の
配向状態を改善方法に関する。
ャッター等で用いられる液晶装置及びそれを用いた情報
伝達装置に係り、特にカイラルスメクティック液晶の強
誘電性液晶に用いて好適で有り、詳しくは、液晶分子の
配向状態を改善方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、強誘電性液晶の屈折率異方性を利
用して偏光素子と組み合わせることにより透過光線を制
御する型の液晶装置がクラーク(Clark)およびラ
ガウォール(Lagerwall)により提案されてい
る。(特開昭56−107216号公報、米国特許第4
367924号明細書等)。この強誘電性液晶は、一般
に特定の温度域において、非らせん構造のカイラルスメ
クティックC相(SmC* )又はH相(SmH* )を有
している。この状態において、印加される電界に応答し
て第1の光学的安定状態と第2の光学的安定状態とのい
ずれかを取り、且つ、電界が印加されていないときは状
態を維持する性質、即ち双安定性を示す。また電界の変
化に対する応答も速やかであり、高速並びに記憶型の液
晶装置としての広い利用が期待され、特にその特性から
大画面・高精細なディスプレーへの応用が期待されてい
る。
用して偏光素子と組み合わせることにより透過光線を制
御する型の液晶装置がクラーク(Clark)およびラ
ガウォール(Lagerwall)により提案されてい
る。(特開昭56−107216号公報、米国特許第4
367924号明細書等)。この強誘電性液晶は、一般
に特定の温度域において、非らせん構造のカイラルスメ
クティックC相(SmC* )又はH相(SmH* )を有
している。この状態において、印加される電界に応答し
て第1の光学的安定状態と第2の光学的安定状態とのい
ずれかを取り、且つ、電界が印加されていないときは状
態を維持する性質、即ち双安定性を示す。また電界の変
化に対する応答も速やかであり、高速並びに記憶型の液
晶装置としての広い利用が期待され、特にその特性から
大画面・高精細なディスプレーへの応用が期待されてい
る。
【0003】この双安定性を有する強誘電性液晶が所定
の駆動特性を発揮するためには、一対の透明基板間に挟
持された強誘電性液晶の液晶分子が、双安定状態相互の
変換が効率良く生じるように配列していることが必要で
あり、そのために双安定な2状態間をスイッチングする
しきい値がほぼ等しいことが必要である。
の駆動特性を発揮するためには、一対の透明基板間に挟
持された強誘電性液晶の液晶分子が、双安定状態相互の
変換が効率良く生じるように配列していることが必要で
あり、そのために双安定な2状態間をスイッチングする
しきい値がほぼ等しいことが必要である。
【0004】この液晶を配列させるために、配向規制力
が付与された2枚の透明基板間に液晶を狭持することが
行われている。
が付与された2枚の透明基板間に液晶を狭持することが
行われている。
【0005】なお、上述した強誘電性液晶がコレステリ
ック相を持たない場合には、ラビング処理等により配向
規制力が付与された透明基板で液晶を挟持しても均一な
配向状態が得られないことが知られ、片面の透明基板に
のみラビング処理する非対称配向処理が効果的であるこ
とが報告されている。
ック相を持たない場合には、ラビング処理等により配向
規制力が付与された透明基板で液晶を挟持しても均一な
配向状態が得られないことが知られ、片面の透明基板に
のみラビング処理する非対称配向処理が効果的であるこ
とが報告されている。
【0006】また、強誘電性液晶の複屈折率を利用した
液晶装置の場合、クロス二コル下での透過率は、 I/ I0=Sin24 θSin2( Δn・d π/ λ) で表される。ここで、I0は入射光強度、I は透過光強
度、θはチルト角、Δn は屈折率異方性、dは液晶層の
厚み、λは入射光の波長を現している。前述の非らせん
構造におけるチルト角θは、第1と第2の光学的安定状
態における配向状態での捩じれ配列した液晶分子の平均
分子軸方向の角度として現れることになる。上式によれ
ば、このチルト角θが22.5°の角度のとき最大の透
過率となり、従って双安定性を実現する非らせん構造で
のチルト角を22.5°に出来る限り近いことが必要と
されている。
液晶装置の場合、クロス二コル下での透過率は、 I/ I0=Sin24 θSin2( Δn・d π/ λ) で表される。ここで、I0は入射光強度、I は透過光強
度、θはチルト角、Δn は屈折率異方性、dは液晶層の
厚み、λは入射光の波長を現している。前述の非らせん
構造におけるチルト角θは、第1と第2の光学的安定状
態における配向状態での捩じれ配列した液晶分子の平均
分子軸方向の角度として現れることになる。上式によれ
ば、このチルト角θが22.5°の角度のとき最大の透
過率となり、従って双安定性を実現する非らせん構造で
のチルト角を22.5°に出来る限り近いことが必要と
されている。
【0007】上記のようなチルト角を持つ液晶装置を得
る方法として交流を印加して配向を変化させることが提
案されている(特開昭62−161123)。この技術
により非らせん構造におけるチルト角θを増大させるこ
とができ、さらに液晶の配列を透明基板間でツイスト配
向からほぼ同じコーン−ダイレクタを有するパラレル配
向(ユニフォーム配向)にできることからクロス二コル
下における暗状態の透過率を少なくすることができ高い
コントラストが得られている。
る方法として交流を印加して配向を変化させることが提
案されている(特開昭62−161123)。この技術
により非らせん構造におけるチルト角θを増大させるこ
とができ、さらに液晶の配列を透明基板間でツイスト配
向からほぼ同じコーン−ダイレクタを有するパラレル配
向(ユニフォーム配向)にできることからクロス二コル
下における暗状態の透過率を少なくすることができ高い
コントラストが得られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た強誘電性液晶を用いた液晶装置では、下記に示す様な
問題があった。
た強誘電性液晶を用いた液晶装置では、下記に示す様な
問題があった。
【0009】 [放置単安定] 先に述べた“双安定性”は強誘電性液晶の特異な特性
で、一方の安定状態から他方の安定状態に状態遷移(ス
イッチング)させることにより特性の利用が図られてい
る。通常このスイッチングは電圧を印加することにより
行われ、所定電圧(閾値電圧)に達した時にスイッチン
グする様になっている。従って、この閾値電圧が変動す
ると液晶装置の駆動特性が大きく変動してしまう問題が
ある。
で、一方の安定状態から他方の安定状態に状態遷移(ス
イッチング)させることにより特性の利用が図られてい
る。通常このスイッチングは電圧を印加することにより
行われ、所定電圧(閾値電圧)に達した時にスイッチン
グする様になっている。従って、この閾値電圧が変動す
ると液晶装置の駆動特性が大きく変動してしまう問題が
ある。
【0010】一般に、強誘電性液晶を用いた液晶装置は
“焼き付き(surface memory)”と言わ
れる課題を持っている。この現象は先の閾値電圧の変動
原因となり、特に階調表示の可能な液晶装置を製作する
ためには解決しなければならない重要な問題である。
“焼き付き(surface memory)”と言わ
れる課題を持っている。この現象は先の閾値電圧の変動
原因となり、特に階調表示の可能な液晶装置を製作する
ためには解決しなければならない重要な問題である。
【0011】なお、焼き付きを防止するためには液晶が
接すると透明基板界面でのプレチルト角αを大きくする
ことが有効とされるが、ブックシエルフ層構造の場合
は、プレチルトは0°に近いほうが界面でのコーンダイ
レクタがコ−ンエッジに近くなり、コントラスト、駆動
マージン特性が飛躍的に向上する。
接すると透明基板界面でのプレチルト角αを大きくする
ことが有効とされるが、ブックシエルフ層構造の場合
は、プレチルトは0°に近いほうが界面でのコーンダイ
レクタがコ−ンエッジに近くなり、コントラスト、駆動
マージン特性が飛躍的に向上する。
【0012】 [ツイスト状態の発生] 強誘電性液晶のユニフォーム配向状態は、2枚の透明基
板間で液晶分子が殆ど捩じれていない状態である。この
配向状態では、高いコントラストを得ることが出来、ま
た画像のチラツキ等も少なく優れた配向状態である。し
かし、強誘電性液晶には、ユニホーム配向状態以外にツ
イスト配向状態が存在する。このツイスト配向状態は透
明基板間で液晶分子が捩じれている状態であり、この配
向状態がユニフォーム配向状態に混在してくるとコント
ラストの低下及びユニフォーム配向でのスイッチング特
性の劣化を招く問題があった。
板間で液晶分子が殆ど捩じれていない状態である。この
配向状態では、高いコントラストを得ることが出来、ま
た画像のチラツキ等も少なく優れた配向状態である。し
かし、強誘電性液晶には、ユニホーム配向状態以外にツ
イスト配向状態が存在する。このツイスト配向状態は透
明基板間で液晶分子が捩じれている状態であり、この配
向状態がユニフォーム配向状態に混在してくるとコント
ラストの低下及びユニフォーム配向でのスイッチング特
性の劣化を招く問題があった。
【0013】 [スイッチング不良] 高輝度、高スピードのスイッチング特性を実現するため
には、大きな自発分極を有する強誘電性液晶を用いる必
要がある。ところが、シェブロン構造を有する配向状態
では、その自発分極が生み出す逆電界の影響によりスイ
ッチング速度が損なわれて易く、液晶装置として機能し
なくなる場合がある。スイッチング速度は、電極の間の
配向制御膜及び液晶層等の電気容量及び電気抵抗に依存
し、電気容量が小さい方が、また電気抵抗が高い方が、
自発分極による逆電界の影響が大きくなりスイッチング
速度が損なわれる。
には、大きな自発分極を有する強誘電性液晶を用いる必
要がある。ところが、シェブロン構造を有する配向状態
では、その自発分極が生み出す逆電界の影響によりスイ
ッチング速度が損なわれて易く、液晶装置として機能し
なくなる場合がある。スイッチング速度は、電極の間の
配向制御膜及び液晶層等の電気容量及び電気抵抗に依存
し、電気容量が小さい方が、また電気抵抗が高い方が、
自発分極による逆電界の影響が大きくなりスイッチング
速度が損なわれる。
【0014】 [層構造(AC印加処理)] これまでに行われている交流印加処理における印加電圧
は、通常±20〜30V/μmであり、交流印加処理が
±10V/μm付近で行えれば情報信号の発生回路を兼
用してAC印加処理が行えない。そのために交流印加処
理を駆動波形発生用の回路を用いて行うことが困難であ
った。
は、通常±20〜30V/μmであり、交流印加処理が
±10V/μm付近で行えれば情報信号の発生回路を兼
用してAC印加処理が行えない。そのために交流印加処
理を駆動波形発生用の回路を用いて行うことが困難であ
った。
【0015】そこで、本発明は、これらの課題を解決し
た信頼性のある液晶装置及びそれを用いた情報伝達装置
を提供することを目的とする。
た信頼性のある液晶装置及びそれを用いた情報伝達装置
を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、一軸性配向処理が施された配
向制御膜を有する2枚の透明基板を所定間隙を保って対
向させ、且つ、該間隙に液晶が挟持されてなる液晶装置
において、前記配向制御膜下の前記透明基板面上に多数
の鋸歯状の凹凸部を有する凹凸部材を設け、該凹凸部材
の凹凸部が所定の傾きを持ち、且つ、同一方向に傾斜し
てなる、ことを特徴とする。
みなされたものであって、一軸性配向処理が施された配
向制御膜を有する2枚の透明基板を所定間隙を保って対
向させ、且つ、該間隙に液晶が挟持されてなる液晶装置
において、前記配向制御膜下の前記透明基板面上に多数
の鋸歯状の凹凸部を有する凹凸部材を設け、該凹凸部材
の凹凸部が所定の傾きを持ち、且つ、同一方向に傾斜し
てなる、ことを特徴とする。
【0017】例えば、前記凹凸部の傾斜角をβとし、前
記配向制御膜界面での液晶のプレチルト角を前記傾斜角
βと逆方向に測ってαとした時、前記傾斜角βと前記プ
レチルト角αとが、|β−α|<10° 且つ β>5
°を満たしてなる。
記配向制御膜界面での液晶のプレチルト角を前記傾斜角
βと逆方向に測ってαとした時、前記傾斜角βと前記プ
レチルト角αとが、|β−α|<10° 且つ β>5
°を満たしてなる。
【0018】また、前記液晶がカイラルスメクティック
液晶の強誘電性液晶からなる。
液晶の強誘電性液晶からなる。
【0019】また、前記強誘電性液晶がカイラルスメク
ティックC相を有し、且つ、らせんピッチが1μm以
下、0.1μm以上を有してなる。
ティックC相を有し、且つ、らせんピッチが1μm以
下、0.1μm以上を有してなる。
【0020】さらに、前記強誘電性液晶の自発分極が2
5nC/cm2 以上、200nC/cm2 以下を有して
なる。
5nC/cm2 以上、200nC/cm2 以下を有して
なる。
【0021】また、本発明に係る液晶装置を用いた情報
伝達装置として、データ信号及び走査方式信号を出力す
るグラフィックコントローラと、走査線アドレスデータ
及び走査方式信号を出力する走査信号制御回路と、表示
データ及び走査方式信号を出力する情報信号制御回路
と、請求項1乃至5いずれか1記載の液晶装置と、を有
して、情報を表示・伝達してなる、ことを特徴とする。
伝達装置として、データ信号及び走査方式信号を出力す
るグラフィックコントローラと、走査線アドレスデータ
及び走査方式信号を出力する走査信号制御回路と、表示
データ及び走査方式信号を出力する情報信号制御回路
と、請求項1乃至5いずれか1記載の液晶装置と、を有
して、情報を表示・伝達してなる、ことを特徴とする。
【0022】
【作用】以上構成に基づき、透明基板面上に凹凸部材を
設け、凹凸部の傾斜角βと、配向制御膜界面での強誘電
性液晶のプレチルト角αとして、βとαの関係が|β−
α|<10°、且つ、β>5°を満足させる。
設け、凹凸部の傾斜角βと、配向制御膜界面での強誘電
性液晶のプレチルト角αとして、βとαの関係が|β−
α|<10°、且つ、β>5°を満足させる。
【0023】
【実施例】図1は、液晶装置の断面を示す模式図で、図
2は発明要部の部分断面図である。液晶装置は、1.1
mm厚のガラス基板(透明基板)10a,10b上に
は、Niスタンパーと光硬化樹脂(アクリル系UV硬化
樹脂等)を用いる方法或は斜方蒸着によるカラム形成等
の方法により作られた傾斜角βの凹凸部20を有する鋸
歯状の凹凸部材11a,11bが設けられ、その上に
は、150nm厚のIn2 O3 及びITO(Indiu
m Tin Oxide)等からなる帯状の透明電極1
2a,12bが被着されている。本実施例では、この凹
凸部20の傾斜角βを試料作成条件の1つとした(表1
参照)。さらに、透明電極12a,12b上には、配向
制御膜13a,13bが5nm以下の膜厚で成膜されて
いる。この配向制御膜13a,13bとして、含フッソ
ポリアミック酸を、NMP(N−メチルピロリドン):
n−プチルパネルソルプ:n−プチルカルビトール=
5:1:3の4%の混合溶媒を印刷塗布後、270℃で
焼成し、5nmの膜厚の(含フッソ)ポリイミド配向制
御層とした。この配向制御膜13a,13bには、透明
電極12a,12bと略平行にラビング等の配向処理が
施してある。ラビング処理はナイロン製ラビング布を用
い、ガラス基板10a,10bの基板送り速度50mm
/secのもと押し込み量、ローラ回転数を変えた試料
を作成した(表1参照)。
2は発明要部の部分断面図である。液晶装置は、1.1
mm厚のガラス基板(透明基板)10a,10b上に
は、Niスタンパーと光硬化樹脂(アクリル系UV硬化
樹脂等)を用いる方法或は斜方蒸着によるカラム形成等
の方法により作られた傾斜角βの凹凸部20を有する鋸
歯状の凹凸部材11a,11bが設けられ、その上に
は、150nm厚のIn2 O3 及びITO(Indiu
m Tin Oxide)等からなる帯状の透明電極1
2a,12bが被着されている。本実施例では、この凹
凸部20の傾斜角βを試料作成条件の1つとした(表1
参照)。さらに、透明電極12a,12b上には、配向
制御膜13a,13bが5nm以下の膜厚で成膜されて
いる。この配向制御膜13a,13bとして、含フッソ
ポリアミック酸を、NMP(N−メチルピロリドン):
n−プチルパネルソルプ:n−プチルカルビトール=
5:1:3の4%の混合溶媒を印刷塗布後、270℃で
焼成し、5nmの膜厚の(含フッソ)ポリイミド配向制
御層とした。この配向制御膜13a,13bには、透明
電極12a,12bと略平行にラビング等の配向処理が
施してある。ラビング処理はナイロン製ラビング布を用
い、ガラス基板10a,10bの基板送り速度50mm
/secのもと押し込み量、ローラ回転数を変えた試料
を作成した(表1参照)。
【0024】透明電極12a,12bと配向制御膜13
a,13bとの間には低抵抗のショート防止層を積層し
てもよく、また低抵抗の配向制御膜13a,13bであ
れば5nm以上の膜厚でもよい。
a,13bとの間には低抵抗のショート防止層を積層し
てもよく、また低抵抗の配向制御膜13a,13bであ
れば5nm以上の膜厚でもよい。
【0025】こられの2枚のガラス基板10a,10b
を3μmのシリカビーズ15を介して互いのラビング方
向が平行になるように所定間隙を保持して張り合わせ
(詳細は表1を参照)、この間隙には強誘電性液晶14
が注入され、そしてガラス基板11a,11bを挟む様
に偏光板16a,16bが設けられている。強誘電性液
晶14は、下記のものを用いた。
を3μmのシリカビーズ15を介して互いのラビング方
向が平行になるように所定間隙を保持して張り合わせ
(詳細は表1を参照)、この間隙には強誘電性液晶14
が注入され、そしてガラス基板11a,11bを挟む様
に偏光板16a,16bが設けられている。強誘電性液
晶14は、下記のものを用いた。
【0026】真のチルト角Θ=21° 自発分極Ps=30nC/cm2 C* ピッチ=8.6μm このような構成において、プレチルト角αと界面の傾斜
角βとの間に、 |β−α|<10° 且つ β>5° の関係を満たすことにより放置単安定(焼き付き)の無
い、高速かつ高いコントラストを持つ液晶装置を制作す
ることが可能になる。
角βとの間に、 |β−α|<10° 且つ β>5° の関係を満たすことにより放置単安定(焼き付き)の無
い、高速かつ高いコントラストを持つ液晶装置を制作す
ることが可能になる。
【0027】なお、前記強誘電性液晶はカイラルスメク
ティック液晶であり、さらにカイラルスメクティックC
相を有し、且つ、らせんピッチが1μm以下、0.1μ
m以上を有する。また、自発分極は25nC/cm2 以
上、200nC/cm2 以下の範囲であれば良い。
ティック液晶であり、さらにカイラルスメクティックC
相を有し、且つ、らせんピッチが1μm以下、0.1μ
m以上を有する。また、自発分極は25nC/cm2 以
上、200nC/cm2 以下の範囲であれば良い。
【0028】次に各特性値の測定方法について説明す
る。 [焼き付き(放置単安定)の測定]焼き付けの測定は、
図3に示すように評価領域Px1,Px2を用い、この
評価領域Px1,Px2が初期状態として正常であり、
且つ、双安定性を有していることを確認した後、放置試
験を行った。
る。 [焼き付き(放置単安定)の測定]焼き付けの測定は、
図3に示すように評価領域Px1,Px2を用い、この
評価領域Px1,Px2が初期状態として正常であり、
且つ、双安定性を有していることを確認した後、放置試
験を行った。
【0029】双安定性の確認は、1つの安定状態Aから
他の安定状態Bへの閾値電圧、及び安定状態Bから安定
状態Aへの閾値電圧を測定することにより行い、また、
放置試験は評価領域Px1,Px2をそれぞれ安定状態
A及び安定状態Bにして、30℃の環境温度の条件で3
日間放置した後、評価領域Px1,Px2の閾値電圧の
を測定して下式により評価した。
他の安定状態Bへの閾値電圧、及び安定状態Bから安定
状態Aへの閾値電圧を測定することにより行い、また、
放置試験は評価領域Px1,Px2をそれぞれ安定状態
A及び安定状態Bにして、30℃の環境温度の条件で3
日間放置した後、評価領域Px1,Px2の閾値電圧の
を測定して下式により評価した。
【0030】 P<AB>={VA<AB> −VB<AB> }/VI<AB> P<BA>={VB<BA> −VA<BA> }/VI<BA> ここで、VA<AB> は安定状態Aに放置した後、安定状態
Aから安定状態Bに反転させるのに必要な閾値電圧、V
B<AB> は安定状態Bに放置した後、安定状態Aから安定
状態Bに反転させるのに必要な閾値電圧、またVI<AB>
は初期状態で安定状態Aから安定状態Bへの閾値電圧、
VI<BA> は、初期状態で安定状態Bから安定状態A閾値
電圧を表している。従って、P<AB>,P<BA>の値が小さ
いほど焼き付きが少ないことを表している。 [真のチルト角の測定]液晶装置の閾値電圧より十分に
大きな双極性パルス(例えば単発パルスでの閾値電圧が
50μsec,10Vの場合、10Hz,10Vの交流
パルスを用いる)を印加し、クロスニコル下、その間に
配置された液晶装置を偏向板と水平に回転させ第1の消
光位をさがし、次に上記の単発パルスと逆極性のパルス
を印加した後、無電界下、第2の消光位をさがす。この
ときの第1の消光位までの角1/2を真のチルト角θを
求めた。 [みかけのチルト角の測定]液晶装置の閾値電圧以上の
単発パルスを印加した後、無電界下、且つクロスニコル
下、その間に配置された液晶装置を偏向板と水平に回転
させ第1の消光位をさがし、次に蒸気の単発パルスと逆
極性のパルスを印加した後、無電界下、第2の消光位を
さがす、このときの第1の消光位までの角度1/2をみ
かけのチルト角θaとした。 [プレチルト角αの測定]プレチルト角αの測定は、ク
リスタルローテーション法により求めた。測定法は、液
晶装置をガラス基板面で回転させながら、回転軸と45
°の角度をなす偏向面を持つヘリウム・ネオンレーザ光
を回転軸に垂直な方向から照射して、その反対側で入射
偏向面と平行な透過軸を持つ偏向板を通してフォトダイ
オードで透過光強度を測定した。そして、干渉によって
できた透過光強度の双曲線群の中心となる角と液晶装置
に垂直な線とのなす角度をΦxとし、下式に代入してプ
レチルト角αを求めた。
Aから安定状態Bに反転させるのに必要な閾値電圧、V
B<AB> は安定状態Bに放置した後、安定状態Aから安定
状態Bに反転させるのに必要な閾値電圧、またVI<AB>
は初期状態で安定状態Aから安定状態Bへの閾値電圧、
VI<BA> は、初期状態で安定状態Bから安定状態A閾値
電圧を表している。従って、P<AB>,P<BA>の値が小さ
いほど焼き付きが少ないことを表している。 [真のチルト角の測定]液晶装置の閾値電圧より十分に
大きな双極性パルス(例えば単発パルスでの閾値電圧が
50μsec,10Vの場合、10Hz,10Vの交流
パルスを用いる)を印加し、クロスニコル下、その間に
配置された液晶装置を偏向板と水平に回転させ第1の消
光位をさがし、次に上記の単発パルスと逆極性のパルス
を印加した後、無電界下、第2の消光位をさがす。この
ときの第1の消光位までの角1/2を真のチルト角θを
求めた。 [みかけのチルト角の測定]液晶装置の閾値電圧以上の
単発パルスを印加した後、無電界下、且つクロスニコル
下、その間に配置された液晶装置を偏向板と水平に回転
させ第1の消光位をさがし、次に蒸気の単発パルスと逆
極性のパルスを印加した後、無電界下、第2の消光位を
さがす、このときの第1の消光位までの角度1/2をみ
かけのチルト角θaとした。 [プレチルト角αの測定]プレチルト角αの測定は、ク
リスタルローテーション法により求めた。測定法は、液
晶装置をガラス基板面で回転させながら、回転軸と45
°の角度をなす偏向面を持つヘリウム・ネオンレーザ光
を回転軸に垂直な方向から照射して、その反対側で入射
偏向面と平行な透過軸を持つ偏向板を通してフォトダイ
オードで透過光強度を測定した。そして、干渉によって
できた透過光強度の双曲線群の中心となる角と液晶装置
に垂直な線とのなす角度をΦxとし、下式に代入してプ
レチルト角αを求めた。
【0031】 ここで、nO は常光屈折率、ne は異常光屈折率であ
る。なお詳細は、J.J.Appl.Phys.Vo
l.119(1980)NO.10,Short No
tes 2013に記載されている。
る。なお詳細は、J.J.Appl.Phys.Vo
l.119(1980)NO.10,Short No
tes 2013に記載されている。
【0032】本実施例では、プレチルト角αの測定値と
して以下の2種類について測定を行った。 (タイプ1)ガラス基板上10a,10bに凹凸部材1
1a,11bを作成せず、また透明電極12a,12b
がマトリックス状にパターニングされていない。そして
上下のガラス基板10a,10b界面での液晶分子の傾
きが平行、且つ、同一方向になるように2枚のガラス基
板10a,10bを張り合わせて作成した液晶装置での
プレチルト角をα1とした。 (タイプ2)タイプ1に対し、ガラス基板上10a,1
0bに凹凸部材11a,11bを作成したもののプレチ
ルト角をα2とした。
して以下の2種類について測定を行った。 (タイプ1)ガラス基板上10a,10bに凹凸部材1
1a,11bを作成せず、また透明電極12a,12b
がマトリックス状にパターニングされていない。そして
上下のガラス基板10a,10b界面での液晶分子の傾
きが平行、且つ、同一方向になるように2枚のガラス基
板10a,10bを張り合わせて作成した液晶装置での
プレチルト角をα1とした。 (タイプ2)タイプ1に対し、ガラス基板上10a,1
0bに凹凸部材11a,11bを作成したもののプレチ
ルト角をα2とした。
【0033】またプレチルト角αの測定用の液晶(チッ
ソ社製強誘電性液晶CS−1014)は下記の構造式で
示される化合物を重量比で20%混合したものを標準液
晶として用いた。
ソ社製強誘電性液晶CS−1014)は下記の構造式で
示される化合物を重量比で20%混合したものを標準液
晶として用いた。
【0034】
【化1】 なお、この混合した液晶組織物は、10〜55℃でSm
A相を示した。以上説明した試料の諸元及び評価結果を
表1に示す。
A相を示した。以上説明した試料の諸元及び評価結果を
表1に示す。
【0035】
【表1】 試料1ではα1=12°、α2=1°であった。この液
晶装置に±40V/μm、10Hzの矩形波を5分、3
0℃の環境下で印加し、みかけのチルト角θαを測定し
たところ9.4°が20.0°に拡がった。次に焼き付
き(放置単安定)の測定をパルス幅ΔT=40μsの単
発パルスで閾値電圧を測定したところP<AB>=0.0
4、P<BA>=0.05であり、ほとんど焼き付きは確認
されなかった。このことは、試料2,2,4においても
同様であった。また、試料5は、2枚のガラス基板10
a,10bのラビング方向が反平行に貼り合わされた以
外試料1と同じである。この試料5では、交流印加後の
θaは22°であり、P<AB>=0.04、P<BA>=0.
04であり、ほとんど焼き付きは確認されなかった。
晶装置に±40V/μm、10Hzの矩形波を5分、3
0℃の環境下で印加し、みかけのチルト角θαを測定し
たところ9.4°が20.0°に拡がった。次に焼き付
き(放置単安定)の測定をパルス幅ΔT=40μsの単
発パルスで閾値電圧を測定したところP<AB>=0.0
4、P<BA>=0.05であり、ほとんど焼き付きは確認
されなかった。このことは、試料2,2,4においても
同様であった。また、試料5は、2枚のガラス基板10
a,10bのラビング方向が反平行に貼り合わされた以
外試料1と同じである。この試料5では、交流印加後の
θaは22°であり、P<AB>=0.04、P<BA>=0.
04であり、ほとんど焼き付きは確認されなかった。
【0036】試料6は、凹凸部材11a,11bが形成
されていおらず、且つ、配向制御膜13a,13bにナ
イロンを用いた以外試料1と同じである。プレチルト角
α1はα1=1°であった(α2=α1)。また、液晶
装置に±40V/μm、10Hzの矩形波を5分、30
℃の環境下で印加し、みかけのチルト角θαを測定した
ところ8.9°が19.8°に拡がった。次に焼き付き
(放置単安定)の測定をパルス幅ΔT=40μsの単発
パルスで閾値電圧の測定を行った結果、P<AB>=0.2
3、P<BA>=0.25であり、顕著な焼き付きが確認さ
れた。
されていおらず、且つ、配向制御膜13a,13bにナ
イロンを用いた以外試料1と同じである。プレチルト角
α1はα1=1°であった(α2=α1)。また、液晶
装置に±40V/μm、10Hzの矩形波を5分、30
℃の環境下で印加し、みかけのチルト角θαを測定した
ところ8.9°が19.8°に拡がった。次に焼き付き
(放置単安定)の測定をパルス幅ΔT=40μsの単発
パルスで閾値電圧の測定を行った結果、P<AB>=0.2
3、P<BA>=0.25であり、顕著な焼き付きが確認さ
れた。
【0037】一方試料7は、凹凸部材11a,11bが
形成されていない他は試料1と同じで、プレチルト角α
1は、α1=12°であった(α2=α1)。そしてこ
の液晶装置に±40V/μm、10Hzの矩形波を5
分、30℃の環境下で印加し、みかけのチルト角θaを
測定したところ9.0°が18.2°に拡がった。しか
しユニフォーム配向の2状態間をスイッチングさせてい
ると消光位のない水色に見える配向状態(ツイスト状
態)が出現して特性が変化した。
形成されていない他は試料1と同じで、プレチルト角α
1は、α1=12°であった(α2=α1)。そしてこ
の液晶装置に±40V/μm、10Hzの矩形波を5
分、30℃の環境下で印加し、みかけのチルト角θaを
測定したところ9.0°が18.2°に拡がった。しか
しユニフォーム配向の2状態間をスイッチングさせてい
ると消光位のない水色に見える配向状態(ツイスト状
態)が出現して特性が変化した。
【0038】また、試料8は、凹凸部材11a,11b
の傾斜角β及びラビング条件を変えた以外は試料1と同
じである。プレチルト角α1は、α1=20°、α2=
12°であった。この液晶装置に±40V/μm、10
Hzの矩形はを5分、30℃の環境下で印加し、みかけ
のチルト角θaを測定したところ9.4°が19.2°
に拡がった。しかしユニフォーム配向の2状態間をスイ
ッチングさせていると消光位のない水色に見える配向状
態(ツイスト状態)が出現して特性が変化した。
の傾斜角β及びラビング条件を変えた以外は試料1と同
じである。プレチルト角α1は、α1=20°、α2=
12°であった。この液晶装置に±40V/μm、10
Hzの矩形はを5分、30℃の環境下で印加し、みかけ
のチルト角θaを測定したところ9.4°が19.2°
に拡がった。しかしユニフォーム配向の2状態間をスイ
ッチングさせていると消光位のない水色に見える配向状
態(ツイスト状態)が出現して特性が変化した。
【0039】さらに、試料9は試料8と同様に、凹凸部
材11a,11bの傾斜角β及びラビング条件を変えた
以外は試料1と同じである。プレチルト角は、α1=7
°、α2=3°であった。この液晶装置に±40V/μ
m、10Hzの矩形波を5分、30℃の環境下で印加
し、みかけのチルト角θaを測定したところ9.4°が
20.0°に拡がった。次に焼き付き(放置単安定)の
測定をパルス幅ΔT=40μsの単発パルスで閾値電圧
を測定した結果P<AB>=0.34、P<BA>=0.30で
あり、顕著な焼き付きが確認された。
材11a,11bの傾斜角β及びラビング条件を変えた
以外は試料1と同じである。プレチルト角は、α1=7
°、α2=3°であった。この液晶装置に±40V/μ
m、10Hzの矩形波を5分、30℃の環境下で印加
し、みかけのチルト角θaを測定したところ9.4°が
20.0°に拡がった。次に焼き付き(放置単安定)の
測定をパルス幅ΔT=40μsの単発パルスで閾値電圧
を測定した結果P<AB>=0.34、P<BA>=0.30で
あり、顕著な焼き付きが確認された。
【0040】なお、強誘電性液晶としてはカイラルスメ
クティック層状態のものを用いることができ、具体的に
はカイラルスメクティックC相(SmC* )、H相(S
mH* )、I相(SmI* )、K相(SmK* )やG相
(SmG* )の液晶を用いることができる。特に、好ま
しい強誘電性液晶として、高温側でコレステリック相を
示し、下記の相転移温度および物質値を示すピリミジン
系混合液晶があげられる。
クティック層状態のものを用いることができ、具体的に
はカイラルスメクティックC相(SmC* )、H相(S
mH* )、I相(SmI* )、K相(SmK* )やG相
(SmG* )の液晶を用いることができる。特に、好ま
しい強誘電性液晶として、高温側でコレステリック相を
示し、下記の相転移温度および物質値を示すピリミジン
系混合液晶があげられる。
【0041】
【外1】 この強誘電性液晶は真のチルト角Θ=22°、自発分極
Ps=30nC/cm2であった。図4はピリミジン系
混合液晶及び含フッソポリイミド(3nm)を用いた液
晶装置の交流印加前の液晶分子の配向状態(この配向状
態をA1の符号で表す)を示す図面に変わる写真であ
る。また図5はこの状態で、交流±10V.10Hzを
印加した時の液晶分子の配向状態(この配向状態をA2
の符号で表す)を示す図面に変わる写真である。配向状
態A1の非らせん構造におけるチルト角θは14°であ
ったが、配向状態A2の非らせん構造におけるチルト角
θは22°であった。
Ps=30nC/cm2であった。図4はピリミジン系
混合液晶及び含フッソポリイミド(3nm)を用いた液
晶装置の交流印加前の液晶分子の配向状態(この配向状
態をA1の符号で表す)を示す図面に変わる写真であ
る。また図5はこの状態で、交流±10V.10Hzを
印加した時の液晶分子の配向状態(この配向状態をA2
の符号で表す)を示す図面に変わる写真である。配向状
態A1の非らせん構造におけるチルト角θは14°であ
ったが、配向状態A2の非らせん構造におけるチルト角
θは22°であった。
【0042】また、X線解析により層構造の変化を測定
した。図6は配向状態A1の測定結果であり、図7は配
向状態A2の測定結果である。図6から配向状態A1は
ガラス基板10a,10b間に1つ以上屈曲を有する配
向であることがわかる。そして、その配向状態A1が交
流印加によって、疑似ブックシエルフ構造になっている
ことが図7の結果から理解することが出来る。
した。図6は配向状態A1の測定結果であり、図7は配
向状態A2の測定結果である。図6から配向状態A1は
ガラス基板10a,10b間に1つ以上屈曲を有する配
向であることがわかる。そして、その配向状態A1が交
流印加によって、疑似ブックシエルフ構造になっている
ことが図7の結果から理解することが出来る。
【0043】次に本発明に係る液晶装置を用いた情報伝
達装置の実施例を図8に沿って説明する。情報伝達装置
は、グラフィックコントローラ30と、駆動制御回路3
1と、走査信号制御回路32と、情報信号制御回路33
と、走査信号印加回路34と、情報信号印加回路35
と、本発明による液晶装置36を有している。
達装置の実施例を図8に沿って説明する。情報伝達装置
は、グラフィックコントローラ30と、駆動制御回路3
1と、走査信号制御回路32と、情報信号制御回路33
と、走査信号印加回路34と、情報信号印加回路35
と、本発明による液晶装置36を有している。
【0044】グラフィックコントローラ30から出力さ
れるデータと走査方式信号は駆動制御回路31により走
査信号制御回路32と情報信号制御回路33とに出力さ
れる。この際データはアドレスデータと表示データに変
換され、走査方式信号は、そのまま走査信号印加回路3
4と情報信号印加回路35に送られる。走査信号印加回
路34は、走査方式信号によって決まる走査信号波形
を、アドレスデータによって決まる走査電極(不図示)
に出力し、また情報信号印加回路35は、走査方式信号
と表示データによって送られる白又は黒の表示内容との
2つによって決まる情報信号波形を情報電極(不図示)
に出力して、液晶装置36に情報を表示する。
れるデータと走査方式信号は駆動制御回路31により走
査信号制御回路32と情報信号制御回路33とに出力さ
れる。この際データはアドレスデータと表示データに変
換され、走査方式信号は、そのまま走査信号印加回路3
4と情報信号印加回路35に送られる。走査信号印加回
路34は、走査方式信号によって決まる走査信号波形
を、アドレスデータによって決まる走査電極(不図示)
に出力し、また情報信号印加回路35は、走査方式信号
と表示データによって送られる白又は黒の表示内容との
2つによって決まる情報信号波形を情報電極(不図示)
に出力して、液晶装置36に情報を表示する。
【0045】本発明の、液晶装置を用いることにより、
情報伝達装置の信頼性を高めることが可能となった。
情報伝達装置の信頼性を高めることが可能となった。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、凹凸部材を設け、
また自発分極を25nC/cm2 以上とすることによ
り、大きなプレチルト角を得ることができると共にユニ
フォーム配向状態が得られ、また高速・高輝度特性を発
揮することが可能になった。これのより、液晶装置の信
頼性が著しく高まった。
また自発分極を25nC/cm2 以上とすることによ
り、大きなプレチルト角を得ることができると共にユニ
フォーム配向状態が得られ、また高速・高輝度特性を発
揮することが可能になった。これのより、液晶装置の信
頼性が著しく高まった。
【図1】本発明の実施例の説明に適用される液晶装置の
断面図。
断面図。
【図2】本発明の実施例の説明に適用される凹凸部材が
設けられたガラス基板の断面図。
設けられたガラス基板の断面図。
【図3】本発明の実施例の説明に適用される液晶装置の
放置単安定性の評価領域を示す図。
放置単安定性の評価領域を示す図。
【図4】本発明の実施例の説明に適用される強誘電性液
晶分子の配向状態A1の組織を示す図面に代わる写真。
晶分子の配向状態A1の組織を示す図面に代わる写真。
【図5】本発明の実施例の説明に適用される強誘電性液
晶分子の配向状態A2の組織を示す図面に代わる写真。
晶分子の配向状態A2の組織を示す図面に代わる写真。
【図6】本発明の実施例の説明に適用される強誘電性液
晶分子の配向状態A1の構造を示すX線解析図。
晶分子の配向状態A1の構造を示すX線解析図。
【図7】本発明の実施例の説明に適用される強誘電性液
晶分子の配向状態A2の構造を示すX線解析図。
晶分子の配向状態A2の構造を示すX線解析図。
【図8】本発明に係る液晶装置を用いた情報伝達装置の
説明に適用されるブロック図。
説明に適用されるブロック図。
10a,10b ガラス基板(透明基板) 11a,11b 凹凸部材 13a,13b 配向制御膜 14 強誘電性液晶(液晶) 20 凹凸部 30 グラフィックコントローラ 32 走査信号印加回路 33 情報信号印加回路 36 液晶装置
Claims (6)
- 【請求項1】 一軸性配向処理が施された配向制御膜を
有する2枚の透明基板を所定間隙を保って対向させ、且
つ、該間隙に液晶が挟持されてなる液晶装置において、 前記配向制御膜下の前記透明基板面上に多数の鋸歯状の
凹凸部を有する凹凸部材を設け、 該凹凸部材の凹凸部が所定の傾きを有し、且つ、同一方
向に傾斜してなる、 ことを特徴とする液晶装置。 - 【請求項2】 前記凹凸部の傾斜角をβとし、前記配向
制御膜界面での液晶のプレチルト角を前記傾斜角βと逆
方向に測ってαとした時、前記傾斜角βと前記プレチル
ト角αとが、 |β−α|<10°、且つ、β>5° を満たしてなる、 請求項1記載の液晶装置。 - 【請求項3】 前記液晶がカイラルスメクティック液晶
の強誘電性液晶からなる、 請求項1又は2記載の液晶装置 - 【請求項4】 前記強誘電性液晶がカイラルスメクティ
ックC相を有し、且つ、らせんピッチが1μm以下、
0.1μm以上を有してなる、 請求項3記載の液晶装置。 - 【請求項5】 前記強誘電性液晶の自発分極が25nC
/cm2 以上、200nC/cm2 以下を有してなる、 請求項3記載の液晶装置。 - 【請求項6】 データ信号及び走査方式信号を出力する
グラフィックコントローラと、 走査線アドレスデータ及び走査方式信号を出力する走査
信号制御回路と、 表示データ及び走査方式信号を出力する情報信号制御回
路と、 請求項1乃至5いずれか1記載の液晶装置と、を有し
て、 情報を表示・伝達してなる、 ことを特徴とする情報伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2360693A JPH06214236A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 液晶装置及びそれを用いた情報伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2360693A JPH06214236A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 液晶装置及びそれを用いた情報伝達装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06214236A true JPH06214236A (ja) | 1994-08-05 |
Family
ID=12115275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2360693A Pending JPH06214236A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 液晶装置及びそれを用いた情報伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06214236A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6362863B1 (en) * | 1998-09-18 | 2002-03-26 | Fujitsu Limited | Liquid crystal display device with saw-tooth alignment control layer |
JP2004163867A (ja) * | 2002-04-30 | 2004-06-10 | Hewlett Packard Co <Hp> | 双安定ネマチック液晶デバイス |
CN110515245A (zh) * | 2019-08-07 | 2019-11-29 | 陈凯淇 | 一种激光扫描液晶器件的制作方法及一种液晶器件 |
-
1993
- 1993-01-19 JP JP2360693A patent/JPH06214236A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6362863B1 (en) * | 1998-09-18 | 2002-03-26 | Fujitsu Limited | Liquid crystal display device with saw-tooth alignment control layer |
JP2004163867A (ja) * | 2002-04-30 | 2004-06-10 | Hewlett Packard Co <Hp> | 双安定ネマチック液晶デバイス |
CN110515245A (zh) * | 2019-08-07 | 2019-11-29 | 陈凯淇 | 一种激光扫描液晶器件的制作方法及一种液晶器件 |
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