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JPH06211933A - 含フッ素重合体の製造方法 - Google Patents

含フッ素重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH06211933A
JPH06211933A JP652193A JP652193A JPH06211933A JP H06211933 A JPH06211933 A JP H06211933A JP 652193 A JP652193 A JP 652193A JP 652193 A JP652193 A JP 652193A JP H06211933 A JPH06211933 A JP H06211933A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
ethylene
tetrafluoroethylene
fluorine
perfluorocyclobutane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP652193A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyuki Fukuda
和幸 福田
Takayuki Hirao
隆行 平尾
Toshio Sogabe
利雄 曽我部
Yoshikazu Nakano
嘉計 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP652193A priority Critical patent/JPH06211933A/ja
Priority to PCT/JP1994/000036 priority patent/WO1994017109A1/ja
Publication of JPH06211933A publication Critical patent/JPH06211933A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C17/42Use of additives, e.g. for stabilisation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F14/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F14/18Monomers containing fluorine

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 含フッ素オレフィンを(共)重合させて含フ
ッ素(共)重合体を製造する場合に、従来溶媒として用
いられてきたR−113やR−114の代替物となるべ
き物質を提供すると共にこれらフロン物質を用いて製造
した含フッ素(共)重合体に生じる着色の問題を解決す
ること、並びに重合を安全に行う方策を提供する。 【構成】 溶媒としてパーフルオロシクロブタンを用い
て含フッ素オレフィンを(共)重合させる。溶液重合、
懸濁重合、乳化重合等に適用できる。また自己爆発性の
含フッ素オレフィンにパーフルオロシクロブタンを加え
ておけば貯蔵や移送中の爆発を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含フッ素重合体の製造方
法に関する。更に詳しくは含フッ素オレフィンまたは含
フッ素オレフィンとエチレンとを重合または共重合させ
て含フッ素重合体を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より含フッ素重合体の製造方法とし
ては、塊状,溶液懸濁,乳化重合などが知られており、特
に溶液重合法あるいは懸濁重合法が一般によく採用され
ている。これら溶液重合、懸濁重合においては重合溶媒
としてはクロロフルオロカーボンなどの不活性溶媒が通
常用いられ、ラジカル開始剤を用いて重合反応が行なわ
れている。該クロロフルオロカーボンとしては例えばト
リクロロトリフルオロエタン(以下R−113と略
す)、ジクロロテトラフルオロエタン(以下R−114
と略す)等があげられる。しかしながら、これらR−1
13,R−114は近年その安定性からオゾン層の破壊
を招くものとして、その使用が制限され、近い将来全廃
されるものである。従って、これらR−113,R−1
14などの規制フロンにかわる溶媒の使用の検討が必要
である。近年、規制フロンの代替化の検討の一環とし
て、分子内に多数の塩素原子を含ない化合物を対象に検
討し、オゾン層を破壊させないようにすることが行なわ
れている。この種の代替フロン化合物としては、例えば
ハイドロフルオロカーボンの一種であるR−134a
(CH3CHF2)ハイドロクロロフルオロカーボンの一
種であるR−142b(CH3CClF2)、R−141b
(CH3CCl2F)などが挙げられる。ところが、この
ような代替フロンの分子内に存在する水素は、含フッ素
オレフィンの重合に対して連鎖移動活性を示すので、含
フッ素オレフィンの重合溶媒としては必ずしも適さない
ことが明らかになった。また、汎用の有機溶媒も連鎖移
動活性を示すので、含フッ素オレフィンの重合溶媒とし
ては適さない。一方、近年、含フッ素重合体においても
高純度化が、半導体、医薬品産業分野で要求されてい
る。高純度化の一つに、ポリマー中に含まれる塩素量を
低減することがあげられる。これは特にポリマーの金属
との接触による金属の塩素腐食による着色、劣化を抑制
する意味で効果的である。その意味で、重合溶媒として
R−113,R−114を用いる場合、極僅かではある
が、連鎖移動した塩素がポリマー中に含有されるため好
ましくはない。さらに重合体の製造は安全に行われるべ
きであるとの当然の要請が存在する。これは不飽和炭化
水素、フッ化炭素類の単独、または混合物の高圧圧縮ガ
スにおいてしばしば自己爆発が生起するので、これを極
力抑制する必要があるという意味である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は含フッ素重合
体の製造に用いられる溶媒としてのR−113やR−1
14の代替物となるべき物質を提供して、環境破壊の防
止に寄与すると共に、これらフロン物質を用いて製造し
た含フッ素重合体の不純結合物である塩素の含有量を低
下させること、並びに重合を安全に行う方策を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題点を解決するため種々検討した。その結果、含フッ素
オレフィンを主成分とする含フッ素重合体の製造におい
て、重合をパーフルオロシクロブタン存在下に行うこと
により上記問題点を解決することを見出し、かかる知見
に基づいて本発明を完成させた。すなわち本発明は、
式:CF2=CF2、CH2=CF2、CF2=CF−C
3、CF2=CFClおよびCF2=CFORf(式中、
Rfは炭素数1〜9のフルオロアルキル基またはフルオ
ロポリエーテル基を表す)で表される含フッ素オレフィ
ンよりなる群より選択される少なくとも一種のモノマー
をパーフルオロシクロブタン存在下に重合させて含フッ
素重合体を製造する方法を要旨とする。また本発明は上
記式で表される含フッ素オレフィンよりなる群より選択
される少なくとも一種のモノマーとエチレンをパーフル
オロシクロブタン存在下に共重合させることをも要旨と
する。本発明はさらに、上記含フッ素オレフィンまたは
そのエチレンとの混合物にパーフルオロシクロブタンを
加えることよりなる当該モノマーの爆発防止方法をも要
旨とする。以下本発明を詳細に説明する。
【0005】本発明において用いる含フッ素オレフィン
は、上記式で表されるものであるが、一般式CF2=C
FORfで表される含フッ素オレフィンとしては例えば
【化1】 等が挙げられる。これらの含フッ素オレフィンを単独で
重合させる場合のみならず、含フッ素オレフィンの2種
以上を共重合させる場合にも本発明を適用できる。共重
合中、好ましい含フッ素オレフィンの組合わせとして
は、テトラフルオロエチレン/ビニリデンフルオリド、
テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニル
エーテル等を挙げることができる。共重合の場合、用い
る含フッ素モノマーのモル比は限定されるものではな
い。得られる重合体の物性上、特に好ましい範囲を例示
すれば、上記テトラフルオロエチレン/ビニリデンフル
オリド共重合体においてモル比で5:95〜95:5、い
っそう好ましくは18:82〜22:78であり、テトラ
フルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体ではパーフルオロアルキルビニルエーテルの
含有量が1.0〜50.0重量%であるものである。
【0006】本発明は上記の含フッ素オレフィンとエチ
レンの共重合の場合にも適用できる。この場合、2以上
の含フッ素オレフィンを使用してもよい。好ましいモノ
マーの組合わせとしては、テトラフルオロエチレン/エ
チレン、クロロトリフルオロエチレン/エチレンを挙げ
ることができる。共重合におけるエチレンと含フッ素オ
レフィンのモル比としては、一般に70:30〜30:7
0の範囲である。得られる重合体の物性上、特に好まし
い組成を例示すれば、上記エチレン/テトラフルオロエ
チレン共重合体およびエチレン/クロロトリフルオロエ
チレン共重合体において、モル比で30:70〜70:3
0である。
【0007】本発明の含フッ素重合体の製造に際しては
高温機械特性等の物性を改良するため、変性剤としての
種々のモノマーを添加し、共重合させることができる。
かかる変性剤としては、式:CH2=CFR'f(式中、
R'fは炭素数1〜10のフルオロアルキル基を表す)、
CH2=C(CF3)2、CH2=CFOCH2(CF2)nX
(式中、Xは水素、フッ素あるいは塩素、nは1〜10
の整数を表す)で表されるモノマーが例示できる。これ
らの単量体は、用いる全モノマーの0.5〜20重量
%、好ましくは1.0〜10.0重量%の範囲で使用す
る。
【0008】また本発明の共重合体の製造に際しては、
分子量調節の為、通常の連鎖移動剤、例えばシクロヘキ
サン、n−ペンタン、n−ヘキサン、イソペンタン、メタ
ノール、エタノールを用いることができ、また必要な場
合には四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、塩化
メチルなどを用いることもできる。
【0009】本発明は上記含フッ素オレフィンの重合あ
るいはエチレンと上記含フッ素オレフィンとの共重合
を、パーフルオロシクロブタン(以下C−318と略す
ことがある)の存在下に行うことを特徴とするものであ
る。C−318はテトラフルオロエチレン製造工程ある
いはヘキサフルオロプロピレン製造工程中の副生物とし
て豊富に生成するので、かかる工程中からC−318純
品を得て本発明に利用できる。ヘキサフルオロプロピレ
ン製造工程中に副生するものは、C−318の外に、パ
ーフルオロ−1−ブテン、パーフルオロ−2−ブテンな
どがある。しかしながらこれらは精留により分離するこ
とが困難である。そこで分離方法としては二重結合を有
するパーフルオロ−1−ブテン、パーフルオロ−2−ブ
テンに水素、塩素、臭素、フッ素、フッ化水素、メタノ
ールなどを付加することにより飽和化合物とすると、目
的物C−318と精留により分離することができる。
【0010】重合方式としては溶液重合、懸濁重合、乳
化重合等公知の方法を採用できる。すなわち溶液重合で
はパーフルオロシクロブタンを溶媒として用い、これに
含フッ素オレフィンまたはエチレン/含フッ素混合物か
らなるモノマーを溶解させた系について重合を行う。懸
濁重合あるいは乳化重合ではモノマーをパーフルオロシ
クロブタンに溶解させた溶液を水にそれぞれ分散または
乳化させた系について重合を行う。モノマーにパーフル
オロシクロブタンを加えて気相で重合を行う場合もあ
る。工業的には水性媒体中での懸濁重合が好ましい。C
−318の使用量は水に対し10〜100重量%とする
のが懸濁分散性、経済性の面から好ましい。本発明の方
法において、媒体を入れた重合容器に使用するすべての
モノマーを一時に加えることも可能であるが、用いるモ
ノマーの一部のみを仕込み、重合を行わせ、消費された
モノマーに見合うモノマーを補給しながら重合を行うの
が好ましい。具体的には、一定の圧力を維持するようモ
ノマーを重合系に供給する方法を採用できる。
【0011】重合開始剤としては有機過酸化物を用い
る。好ましい有機過酸化物としては、一般式:
【化2】 (式中、Yは水素、フッ素または塩素を表し、mは2〜
8の整数である)で示される過酸化物が挙げられ、具体
的にはジパーフルオロプロピオニルパーオキサイド、ジ
(ω−ヒドロパーフルオロヘキサノイル)パーオキサイ
ド、ジ(ω−クロロパーフルオロプロピオニル)パーオキ
サイドなどが例示できる。また式:
【化3】 (式中、nは1〜10の整数である)で示される過酸化
物、たとえばジ(トリクロロパーフルオロヘキサノイル)
パーオキサイドなども好ましい。さらにジイソブチルパ
ーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジノルマルプロピルパーオキシジカーボネート、イ
ソブチリルパーオキサイドなどのハイドロカーボン系の
有機過酸化物も適当なものとして挙げられる。重合開始
剤は全モノマーに対して一般に0.01〜1重量%用い
る。
【0012】重合温度は特に限定されたものではないが
一般的には0〜100℃である。テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体にお
いては、重合温度が高くなると下式のような末端のβ−
解離が起こりやすく不安定末端が生成しやすくなる。
【化4】 (式中、Rfはフルオロアルキル基を表す)このような
ケースでは特に開始剤の分解性及び末端安定性を考慮に
入れると比較的低温、例えば0〜25℃程度が好まし
い。エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体におい
ては、エチレン−エチレン連鎖生成による耐熱性の低下
を避ける為には一般に低温が好ましい。
【0013】重合圧力は通常0〜50kg/cm2Gであっ
てよく重合操作上は1〜20kg/cm2Gの比較的低圧が
望ましい。ただし、重合圧力は用いる溶媒の量ならびに
蒸気圧、重合温度などの他の重合条件に応じて適宜定め
られる。
【0014】本発明の含フッ素オレフィンの重合、ある
いはエチレンと含フッ素オレフィンとの共重合におい
て、自己分解爆発を起こすことがあるが、本発明のパー
フルオロシクロブタンは、かかる爆発を防止する効果を
有する。例えば、エチレン−テトラフルオロエチレンの
組成が50:50〜40:60モル%の比の範囲では約8
kg/cm2Gで爆発範囲に属するため重合圧力が8kg/cm2
G以上では安全な操業が保証できない。パーフルオロシ
クロブタンを全モノマーに対して、5モル%添加するこ
とにより爆発限界が18kg/cm2G以上に上昇した。さ
らに、かかる混合ガスにC−318を10モル%添加す
ることにより20kg/cm2Gでも爆発範囲に入らないこ
とが明らかになった。これらのことより追加モノマー混
合ガスにC−318を合計量に対して1〜20モル%添
加することにより、重合圧力10〜50kg/cm2Gにお
いても安全に重合反応を行うことが可能になった。
【0015】爆発はモノマーの貯蔵および移送時にも起
こり得るが、本発明のパーフルオロシクロブタンはかか
る場合の爆発をも防止できる。従って原料となる含フッ
素オレフィン(混合物である場合を含む)、またはエチ
レンと含フッ素オレフィン(混合物である場合を含む)
にあらかじめパーフルオロシクロブタンを混合しておけ
ばモノマーの貯蔵および移送中の爆発が防止できるのみ
ならず、重合中の爆発をも防止できる。この目的で使用
するパーフルオロシクロブタンは使用条件から、特に好
ましくはモノマーの1〜20モル%である。
【0016】
【実施例】次に実施例を示し、本発明を具体的に説明す
る。なお共重合体の物性値は、次の様にして測定した。 融点:パーキン−エルマーII型 DSC装置を用い、1
0℃/分の速度で昇温した時の融解ピークを記録し、極
大値に対応する温度を融点とする。 メルトフローレート(M.F.R値):高化式フローテスタ
ーを使用し、荷重5kgの下に、内径2mmおよび長さ8mm
のノズルを通して、エチレン−テトラフルオロエチレン
共重合体に対しては300℃、ビニリデンフルオリド−
テトラフルオロエチレン共重合体に対しては230℃で
押出し、単位時間当たりの押出量を測定した。 溶融粘度:高化式フローテスターを使用し、荷重7kgの
下に、内径2mmおよび長さ8mmのノズルを通し、380
℃で押出すことにより測定した。 塩素分析:放射化分析法にて測定した。
【0017】実施例1 内容積4lのガラスライニング製オートクレーブに脱酸
素した水1040gを入れ真空にし、溶媒C−318 8
00gを入れて槽内温度を15℃に保った。パーフルオ
ロ(プロピルビニルエーテル)40gを仕込み、撹拌下テ
トラフルオロエチレンを3.6kg/cm2Gまで圧入した。
次いでジ(ω−ヒドロパーフルオロヘキサノイル)パーオ
キサイド3.2gを仕込んで重合を開始した。重合の進行
と共に圧力が低下するので、0.5kg/cm2G低下したと
き、すなわち槽内圧力が3.1kg/cm2Gになった所でテ
トラフルオロエチレンを3.6kg/cm2Gまで圧入する。
この操作を40回行い重合を終了した。重合時間は2.
1時間であった。重合終了後内容物を回収し、テトラフ
ルオロエチレン−パーフルオロ(プロピルビニルエーテ
ル)共重合体粉末270gを得た。共重合体中のパーフル
オロ(プロピルビニルエーテル)含有量は3.2重量%で
あった。融点309.4℃、溶融粘度4.09×106
イズ(380℃)、塩素含有量0ppm。
【0018】比較例1〜6 表1に示す種類の溶媒を用いて実施例1と同様にして含
フッ素重合体を製造した。結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】この表からも明らかなように分子内に水素
を有する含フッ素溶媒は、いずれもテトラフルオロエチ
レン−パーフルオロプロピルビニルエーテル共重合体の
分子量を低下せしめる。本発明の方法重合溶媒としてC
−318を使用すればR−114に匹敵する収率、溶融
粘度で必要な場合高分子量の重合体を得ることができる
という本質的優位性を理解できる。次にテトラフルオロ
エチレン−エチレン共重合体及びビニリデンフルオリド
−テトラフルオロエチレン共重合体の製造に対して、C
−318を重合溶媒とすることを特徴とする方法の実施
例及びそれに対する比較例について説明する。
【0021】実施例2 内容積500lのガラスライニング製オートクレーブに
脱酸素した水200lを入れ真空にし、C−318 20
0kgを入れて槽の温度を35℃に保った。これにCH2
=CF(CF2)3H 830g及びシクロヘキサン400g
を仕込み、撹拌下テトラフルオロエチレン/エチレン/
C−318混合ガス(モル比73.8:16.2:10)を
8.5kg/cm2Gまで圧入した。次いでジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネート400gを仕込んで重合を開始
した。重合の進行と共に圧力が低下するので、テトラフ
ルオロエチレン/エチレン/CH2=CF(CF2)3H/
C−318(モル比47.9:41.6:1.5:9.0)を
追加圧入して重合圧力を8.5kg/cm2Gに保った。重合
を81時間行った。重合終了後、内容物を回収し重合体
粉末143.9kgを得た。得られた共重合体の組成はテ
トラフルオロエチレン:エチレン:CH2:CF(CF2)3
=54.1:44.5:1.4(モル比)であった。融点2
65.0℃、M.F.R(300℃)=22.3g/10
分、塩素含有量0ppm。
【0022】実施例3 内容積4lのガラスライニング製オートクレーブに脱酸
素した水1lを入れ、真空にしC−318 0.84kgを
入れて槽内温度を35℃に保った。これにCH2=CF
(CF2)3H 6.1g及びシクロヘキサン2.8gを仕込
み、撹拌下テトラフルオロエチレン/エチレン/C−3
18混合ガス(モル比73.5:16.5:10)を12kg
/cm2Gまで圧入した。次いでジイソプロピルパーオキ
シジカーボネート4gを仕込んで重合を開始した。重合
の進行と共に圧力が低下するのでテトラフルオロエチレ
ン/エチレン/CH2=CF(CF2)3H/C−318
(モル比47.1:40.2:3.5:9.3)を追加圧入し
て重合圧力を12kg/cm2Gに保った。重合を7時間行
った。重合終了後内容物を回収し、重合体粉末246g
を得た。共重合体の組成はテトラフルオロエチレン:エ
チレン:CH2=CF(CF2)3H=52.0:44.4:3.
6(モル比)であった。融点268.5℃、M.F.R
(300℃)=12.4g/10分、塩素含有量0ppm。
【0023】比較例7 内容積500lのガラスライニング製オートクレーブに
脱酸素した水200lを入れ真空にし、R−114(ジ
クロロテトラフルオロエタン) 200kgを入れて槽内
温度を35℃に保った。これにCH2=CF(CF2)3
930g、シクロヘキサン1300gを仕込み撹拌下テト
ラフルオロエチレン/エチレン混合ガス(モル比81.
7:18.3)を7.5kg/cm2Gまで圧入した。次いでジ
イソプロピルパーオキシジカーボネート400gを仕込
んで重合を開始した。重合の進行と共に圧力が低下する
ので、テトラフルオロエチレン/エチレン/CH2=C
F(CF2)3H(モル比51.5:46.3:2.2)を追加
圧入して重合圧力を7.5kg/cm2Gに保った。重合を3
8時間行った。重合終了後内容物を回収し、重合体粉末
140kgを得た。共重合の組成はテトラフルオロエチレ
ン:エチレン:CH2=CF(CF2)3H=51.5:46.
3:2.2(モル比)であった。融点268.4℃、M.
F.R(300℃)=4.3g/10分、塩素含有量3.2
ppm。
【0024】比較例8 内容積4lのガラスライニング製オートクレーブに脱酸
素した水1lを入れ、真空にし、R−114 1kgを入れ
て槽内温度を35℃に保った。これにCH2=CF(CF
2)3H 5.5g、シクロヘキサン4.0gを仕込み撹拌下テ
トラフルオロエチレン/エチレン混合ガス(モル比8
2:18)を7.5kg/cm2Gまで圧入した。次いでジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート4gを仕込んで重
合を開始した。重合の進行と共に圧力が低下するのでテ
トラフルオロエチレン/エチレン/CH2=CF(CF2)
3H(モル比50.4:46.6:3.0)を追加圧入して重
合圧力を7.5kg/cm2Gに保った。重合を3.5時間行
った。重合終了後内容物を回収し、重合体粉末100g
を得た。共重合の組成はテトラフルオロエチレン:エチ
レン:CH2=CF(CF2)3H=50.4:46.6:3.0
(モル比)であった。融点268.4℃、M.F.R(3
00℃)=9.28g/10分、塩素含有量3.8ppm。
【0025】実施例4 内容積500lのガラスライニング製オートクレーブに
脱酸素した水250lを入れ真空にし、C−318 25
0kgを入れて槽内温度を37℃に保った。撹拌下テトラ
フルオロエチレン−ビニリデンフルオリド/C−318
混合ガス(モル比18:72:10)を12.0kg/cm2
まで圧入した。次いでイソブチリルパーオキサイド32
0gを仕込んで重合を開始した。重合の進行と共に圧力
が低下するのでテトラフルオロエチレン/ビニリデンフ
ルオリド/C−318(モル比18.2:72.7:9.
1)混合ガスを追加圧入し、重合圧力を12.0kg/cm2
Gに保った。5時間毎にイソブチリルパーオキサイド1
50gを追加圧入した。重合を24時間行なった。重合
体粉末140kgを得た。共重合体の組成はテトラフルオ
ロエチレン:ビニリデンフルオリド=20:80(モル
比)であった。融点130℃、M.F.R(230℃)=
20g/10分、塩素含有量0ppm。
【0026】比較例9 内容積500lのガラスライニング製オートクレーブに
脱酸素した水250lを入れ真空にし、R−114 25
0kgを入れて槽内温度を37℃に保った。撹拌下テトラ
フルオロエチレン−ビニリデンフルオリド混合ガス(モ
ル比20:80)を8.5kg/cm2Gまで圧入した。次い
でイソブチリルパーオキサイド320gを仕込んで重合
を開始した。重合の進行と共に圧力が低下するのでテト
ラフルオロエチレン/ビニリデンフルオリド(モル比2
0:80)混合ガスを追加圧入し、重合圧力を8.5kg/
cm2Gに保った。5時間毎にイソブチリルパーオキサイ
ド150gを追加圧入した。重合を25時間行なった。
重合体終了後内容物を回収し重合体粉末140kgを得
た。共重合体の組成はテトラフルオロエチレン:ビニリ
デンフルオリド=20:80(モル比)であった。融点
130℃、M.F.R(230℃)=19.8g/10分、
塩素含有量4.2ppm。
【0027】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のパー
フルオロシクロブタンを用いると含フッ素オレフィンを
重合させ、またはエチレンと含フッ素オレフィンを共重
合させて含フッ素重合体を製造する場合に高重合度の重
合体を得ることができる。したがって従来用いられてき
たR−113やR−114の代替物として使用できる。
またR−113等で認められる重合体中への塩素の混入
を回避することができる。さらに本発明の方法によれば
重合の安全性が高まる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 2/18 MBF 7442−4J 2/22 MBM 7442−4J ZAB 7442−4J (72)発明者 曽我部 利雄 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 中野 嘉計 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式:CF2=CF2、CH2=CF2、CF
    2=CF−CF3、CF2=CFClおよびCF2=CFO
    Rf(式中、Rfは炭素数1〜9のフルオロアルキル基ま
    たはフルオロポリエーテル基を表す)で表される含フッ
    素オレフィンよりなる群より選択される少なくとも一種
    のモノマーをパーフルオロシクロブタンの存在下に重合
    させることを特徴とする含フッ素重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1のモノマーとエチレンをパーフ
    ルオロシクロブタンの存在下に共重合させることを特徴
    とする含フッ素重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 さらにCH2=CFR'f(式中、R'fは
    炭素数2〜10のフルオロアルキル基を表す)、CH2
    =C(CF3)2、またはCH2=CFOCH2(CF2)nX
    (式中、Xは水素、フッ素あるいは塩素を表し、nは1
    〜10の整数である)を加えて共重合させる請求項1ま
    たは2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 重合または共重合が水を媒体とする懸濁
    重合または乳化重合である請求項1〜3のいずれかに記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 含フッ素オレフィンまたは含フッ素オレ
    フィンとエチレンの混合物を含んでなるモノマーにパー
    フルオロシクロブタンを加えることよりなる当該モノマ
    ーの自己爆発防止方法。
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