JPH06205983A - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents
排気ガス浄化用触媒Info
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- JPH06205983A JPH06205983A JP5001180A JP118093A JPH06205983A JP H06205983 A JPH06205983 A JP H06205983A JP 5001180 A JP5001180 A JP 5001180A JP 118093 A JP118093 A JP 118093A JP H06205983 A JPH06205983 A JP H06205983A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- exhaust gas
- catalyst
- honeycomb carrier
- honeycomb
- carrier
- Prior art date
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- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】タンデム型の排気ガス浄化用触媒において、エ
ンジン始動時の浄化性能を一層向上させる。 【構成】タンデム型の排気ガス浄化用触媒において、少
なくとも排気ガス流の上流側に配置されたハニカム担体
1には、入口側端面から軸方向に10〜20mmの範囲
の部分に触媒金属が他の部分より高濃度で担持された高
担持部10をもつことを特徴とする。高担持部を入口側
端面から10〜20mmの範囲とすることにより、触媒
担持層による熱容量の増大を最小限とし、かつ排気ガス
の熱が真先に伝わることから暖機性能に優れ、低温始動
時の浄化性能は極大値を示す。
ンジン始動時の浄化性能を一層向上させる。 【構成】タンデム型の排気ガス浄化用触媒において、少
なくとも排気ガス流の上流側に配置されたハニカム担体
1には、入口側端面から軸方向に10〜20mmの範囲
の部分に触媒金属が他の部分より高濃度で担持された高
担持部10をもつことを特徴とする。高担持部を入口側
端面から10〜20mmの範囲とすることにより、触媒
担持層による熱容量の増大を最小限とし、かつ排気ガス
の熱が真先に伝わることから暖機性能に優れ、低温始動
時の浄化性能は極大値を示す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの排気系に
装着されて排気ガスを浄化する排気ガス浄化用触媒に関
し、詳しくは複数のハニカム担体が列設されたタンデム
型の排気ガス浄化用触媒に関する。
装着されて排気ガスを浄化する排気ガス浄化用触媒に関
し、詳しくは複数のハニカム担体が列設されたタンデム
型の排気ガス浄化用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車エンジンからの排ガスを浄
化するための排ガス浄化用触媒として、セラミック製あ
るいは金属製のハニカム担体に活性アルミナなどの担持
層を形成し、その担持層に白金やロジウムなどの触媒金
属を担持させたものが多く用いられている。ところが触
媒金属は、約300℃より低い温度では触媒活性が得ら
れないという現実がある。そのためエンジン始動直後な
どにはハニカム担体の温度が低く、排気ガスの熱により
約300℃以上に加熱されるまでの間は有害物質がほと
んど浄化されぬまま排出されるという問題があった。
化するための排ガス浄化用触媒として、セラミック製あ
るいは金属製のハニカム担体に活性アルミナなどの担持
層を形成し、その担持層に白金やロジウムなどの触媒金
属を担持させたものが多く用いられている。ところが触
媒金属は、約300℃より低い温度では触媒活性が得ら
れないという現実がある。そのためエンジン始動直後な
どにはハニカム担体の温度が低く、排気ガスの熱により
約300℃以上に加熱されるまでの間は有害物質がほと
んど浄化されぬまま排出されるという問題があった。
【0003】このような不具合を改善するために、セラ
ミックスより熱伝導率が高く昇温特性に優れた金属製の
メタル担体が主流となりつつある。また、例えば実開昭
63−141632号公報や実開平2−83320号公
報などには、排気ガス上流側に体積が小さく熱容量の小
さなメタルハニカム担体を配置したタンデム型担体構造
が開示されている。このように上流側のハニカム担体の
熱容量を小さくすることで、上流側のハニカム担体の温
度を速やかに上昇させることができる。そして上流側の
ハニカム担体内の反応熱により、下流側のメインのハニ
カム担体を暖機することができる。またタンデム型とす
ることにより、低温活性の高い触媒金属を上流側の担体
に多く担持させるなど、触媒設計の自由度も向上する。
ミックスより熱伝導率が高く昇温特性に優れた金属製の
メタル担体が主流となりつつある。また、例えば実開昭
63−141632号公報や実開平2−83320号公
報などには、排気ガス上流側に体積が小さく熱容量の小
さなメタルハニカム担体を配置したタンデム型担体構造
が開示されている。このように上流側のハニカム担体の
熱容量を小さくすることで、上流側のハニカム担体の温
度を速やかに上昇させることができる。そして上流側の
ハニカム担体内の反応熱により、下流側のメインのハニ
カム担体を暖機することができる。またタンデム型とす
ることにより、低温活性の高い触媒金属を上流側の担体
に多く担持させるなど、触媒設計の自由度も向上する。
【0004】例えば実開平2−19818号公報には、
上流側のハニカム担体に低温活性に優れた白金触媒を担
持したタンデム型の排気ガス浄化用触媒が開示されてい
る。また特開昭64−7935号公報には、単位体積当
たりの触媒金属担持量を上流側のハニカム担体で多くし
たタンデム型の排気ガス浄化用触媒が開示されている。
上流側のハニカム担体に低温活性に優れた白金触媒を担
持したタンデム型の排気ガス浄化用触媒が開示されてい
る。また特開昭64−7935号公報には、単位体積当
たりの触媒金属担持量を上流側のハニカム担体で多くし
たタンデム型の排気ガス浄化用触媒が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】エンジン始動時の排気
ガス中のHC,COなどを浄化するためには、ハニカム
担体を早期に暖機し触媒により燃焼除去することが必要
である。上記した従来の排気ガス浄化用触媒では、上流
側のハニカム担体の触媒反応が比較的低温で生じ、その
反応熱によりさらに反応が促進されるため、低温始動時
であっても比較的早期にHC,COなどの排出量が低減
される。また反応熱が加わってさらに温度の高くなった
排気ガスが、ハニカム担体どうしの間の空間部で乱流と
なって下流側のハニカム担体に流入する。これにより下
流側のハニカム担体の昇温特性も向上する。
ガス中のHC,COなどを浄化するためには、ハニカム
担体を早期に暖機し触媒により燃焼除去することが必要
である。上記した従来の排気ガス浄化用触媒では、上流
側のハニカム担体の触媒反応が比較的低温で生じ、その
反応熱によりさらに反応が促進されるため、低温始動時
であっても比較的早期にHC,COなどの排出量が低減
される。また反応熱が加わってさらに温度の高くなった
排気ガスが、ハニカム担体どうしの間の空間部で乱流と
なって下流側のハニカム担体に流入する。これにより下
流側のハニカム担体の昇温特性も向上する。
【0006】ところがこの従来の排気ガス浄化用触媒で
あっても、ハニカム担体の材質、容量、触媒金属の担持
量などの最適化がなされておらず、始動時の浄化性能が
満足のいくものとはいえなかった。本発明はこのような
事情に鑑みてなされたものであり、タンデム型の排気ガ
ス浄化用触媒において、エンジン始動時の浄化性能を一
層向上させることを目的とする。
あっても、ハニカム担体の材質、容量、触媒金属の担持
量などの最適化がなされておらず、始動時の浄化性能が
満足のいくものとはいえなかった。本発明はこのような
事情に鑑みてなされたものであり、タンデム型の排気ガ
ス浄化用触媒において、エンジン始動時の浄化性能を一
層向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の排気ガス浄化用触媒は、ハニカム通路を有する複数
個のハニカム担体を両端が開口したケース内に互いに間
隔を隔てて直列に列設してなるタンデム型の排気ガス浄
化用触媒において、少なくとも排気ガス流の上流側に配
置されたハニカム担体には、入口側端面から軸方向に1
0〜20mmの範囲の部分に触媒金属が他の部分より高
濃度で担持された高担持部をもつことを特徴とする。
明の排気ガス浄化用触媒は、ハニカム通路を有する複数
個のハニカム担体を両端が開口したケース内に互いに間
隔を隔てて直列に列設してなるタンデム型の排気ガス浄
化用触媒において、少なくとも排気ガス流の上流側に配
置されたハニカム担体には、入口側端面から軸方向に1
0〜20mmの範囲の部分に触媒金属が他の部分より高
濃度で担持された高担持部をもつことを特徴とする。
【0008】高担持部は少なくとも上流側のハニカム担
体に設けられるが、下流側のハニカム担体にも設けるこ
とができる。この場合、下流側のハニカム担体の高担持
部も、入口側端面から軸方向に10〜20mmの範囲の
部分に設けることが望ましい。
体に設けられるが、下流側のハニカム担体にも設けるこ
とができる。この場合、下流側のハニカム担体の高担持
部も、入口側端面から軸方向に10〜20mmの範囲の
部分に設けることが望ましい。
【0009】
【作用】排気ガスは先ずハニカム担体の入口側端面に衝
突して乱流化されてハニカム通路へ進入し、ハニカム通
路壁と衝突しながらハニカム通路を移動する。これによ
り排気ガスの熱がハニカム担体に伝達され、ハニカム担
体が昇温されるのである。
突して乱流化されてハニカム通路へ進入し、ハニカム通
路壁と衝突しながらハニカム通路を移動する。これによ
り排気ガスの熱がハニカム担体に伝達され、ハニカム担
体が昇温されるのである。
【0010】ところが排気ガスは、ハニカム担体の入口
から約20mm程度進入する間に熱伝達率が急激に低下
することが明らかとなった。これはハニカム通路内で排
気ガス流が整流されてほぼ層流となることを示してい
る。層流となった排気ガスは、ハニカム通路壁と衝突す
る確率が小さく、熱が伝達されないままにハニカム担体
出口から排出されてしまい昇温特性の向上が不十分とな
るからである。
から約20mm程度進入する間に熱伝達率が急激に低下
することが明らかとなった。これはハニカム通路内で排
気ガス流が整流されてほぼ層流となることを示してい
る。層流となった排気ガスは、ハニカム通路壁と衝突す
る確率が小さく、熱が伝達されないままにハニカム担体
出口から排出されてしまい昇温特性の向上が不十分とな
るからである。
【0011】そこで本発明の排気ガス浄化用触媒では、
排気ガス流の最上流部の位置すなわち上流側のハニカム
担体の入口側端面から10〜20mmの位置に、触媒金
属が高濃度で担持された高担持部をもつ。したがってま
だ層流とならない排気ガスの通路壁への衝突により、高
担持部は触媒活性温度まで速やかに昇温して反応が生じ
る。そして反応熱により昇温が促進され、さらなる反応
が生じるため低温始動時の浄化性能が向上する。
排気ガス流の最上流部の位置すなわち上流側のハニカム
担体の入口側端面から10〜20mmの位置に、触媒金
属が高濃度で担持された高担持部をもつ。したがってま
だ層流とならない排気ガスの通路壁への衝突により、高
担持部は触媒活性温度まで速やかに昇温して反応が生じ
る。そして反応熱により昇温が促進され、さらなる反応
が生じるため低温始動時の浄化性能が向上する。
【0012】高担持部の軸方向の長さが、入口側端面か
ら10mmの範囲より短くなると、触媒金属の絶対量の
不足による反応確率の低下によって低温始動時の暖機性
能が低下し、低温始動時の高い浄化性能が得られない。
また20mmより長くなると、排気ガスが層流となって
通路壁との衝突確率が低下する他、触媒金属を多く担持
させるためのアルミナなどの触媒担持層の厚さがその分
厚く必要となり、熱容量が大きくなることによる昇温特
性の低下が触媒金属を多く担持したことによる効果を上
回って、低温始動時の浄化性能が低下するようになる。
高担持部を入口側端面から10〜20mmの範囲とする
ことにより両者のバランスが最適となり、低温始動時の
浄化性能は極大値を示す。
ら10mmの範囲より短くなると、触媒金属の絶対量の
不足による反応確率の低下によって低温始動時の暖機性
能が低下し、低温始動時の高い浄化性能が得られない。
また20mmより長くなると、排気ガスが層流となって
通路壁との衝突確率が低下する他、触媒金属を多く担持
させるためのアルミナなどの触媒担持層の厚さがその分
厚く必要となり、熱容量が大きくなることによる昇温特
性の低下が触媒金属を多く担持したことによる効果を上
回って、低温始動時の浄化性能が低下するようになる。
高担持部を入口側端面から10〜20mmの範囲とする
ことにより両者のバランスが最適となり、低温始動時の
浄化性能は極大値を示す。
【0013】上流側のハニカム担体から出た排気ガス
は、ハニカム担体どうしの間の空間部で下流側のハニカ
ム担体端面と衝突し、再度乱流化されて下流側のハニカ
ム担体に流入する。この排気ガスは上流側のハニカム担
体による反応熱が加わって高温であり、下流側のハニカ
ム担体はその熱を受けて早期に暖機されるため、低温始
動時の浄化性能がさらに向上する。
は、ハニカム担体どうしの間の空間部で下流側のハニカ
ム担体端面と衝突し、再度乱流化されて下流側のハニカ
ム担体に流入する。この排気ガスは上流側のハニカム担
体による反応熱が加わって高温であり、下流側のハニカ
ム担体はその熱を受けて早期に暖機されるため、低温始
動時の浄化性能がさらに向上する。
【0014】
【実施例】以下、実施例及び比較例により具体的に説明
する。 (実施例1)図1に本発明の一実施例の排気ガス浄化用
触媒の概略断面図を示す。この触媒は、直径86mmで
軸方向の長さが40mmの第1ハニカム担体1と、直径
86mmで軸方向の長さが100mmの第2ハニカム担
体2とから構成され、軸方向に間隔を隔ててケース3内
に直列に収納されている。
する。 (実施例1)図1に本発明の一実施例の排気ガス浄化用
触媒の概略断面図を示す。この触媒は、直径86mmで
軸方向の長さが40mmの第1ハニカム担体1と、直径
86mmで軸方向の長さが100mmの第2ハニカム担
体2とから構成され、軸方向に間隔を隔ててケース3内
に直列に収納されている。
【0015】第1ハニカム担体1及び第2ハニカム担体
2は、それぞれAl含有フェライト系ステンレス製の板
厚約50μmの箔から形成された平板と波板からなるメ
タル担体基材をもつ。そしてそれぞれのメタル担体基材
表面には、活性アルミナからなる触媒担持層が形成さ
れ、その触媒担持層に白金(Pt)及びロジウム(R
h)が担持されている。
2は、それぞれAl含有フェライト系ステンレス製の板
厚約50μmの箔から形成された平板と波板からなるメ
タル担体基材をもつ。そしてそれぞれのメタル担体基材
表面には、活性アルミナからなる触媒担持層が形成さ
れ、その触媒担持層に白金(Pt)及びロジウム(R
h)が担持されている。
【0016】ここで表1にも示すように、第1ハニカム
担体1では、ケース3の開口に向かう一端面から10m
mの部分にPtが10.0g/lとRhが0.3g/l
担持され、残りの30mmの部分にはPtが1.5g/
lとRhが0.3g/l担持されている。すなわち、一
端面から10mmの部分にはPtが高濃度で担持された
高担持部10が形成されている。なお高担持部10で
は、Ptを高濃度で担持させるために、触媒担持層の厚
さが他の部分より約1.5倍厚くされている。
担体1では、ケース3の開口に向かう一端面から10m
mの部分にPtが10.0g/lとRhが0.3g/l
担持され、残りの30mmの部分にはPtが1.5g/
lとRhが0.3g/l担持されている。すなわち、一
端面から10mmの部分にはPtが高濃度で担持された
高担持部10が形成されている。なお高担持部10で
は、Ptを高濃度で担持させるために、触媒担持層の厚
さが他の部分より約1.5倍厚くされている。
【0017】また第2ハニカム担体2には、全体に均一
にPtが1.5g/lとRhが0.3g/l担持されて
いる。この触媒は図2に示すように、エンジン本体4の
排気マニホールド5の直下に第1ハニカム担体1が上流
側となるように配置されている。なお、排気マニホール
ド5には二次空気を供給するための導管50が設けら
れ、さらに集合部には酸素センサ51が設けられてい
る。また触媒の下流側の排気管52の途中には、エンジ
ン暖機後における排気ガスを充分に浄化するための3元
触媒を内蔵した触媒コンバータ6が設けられている。
にPtが1.5g/lとRhが0.3g/l担持されて
いる。この触媒は図2に示すように、エンジン本体4の
排気マニホールド5の直下に第1ハニカム担体1が上流
側となるように配置されている。なお、排気マニホール
ド5には二次空気を供給するための導管50が設けら
れ、さらに集合部には酸素センサ51が設けられてい
る。また触媒の下流側の排気管52の途中には、エンジ
ン暖機後における排気ガスを充分に浄化するための3元
触媒を内蔵した触媒コンバータ6が設けられている。
【0018】この排気システムによれば、エンジン本体
4の低温始動の際には、第1ハニカム担体1は体積が小
さく熱容量が小さいので昇温が早く、さらには高担持部
10が上流側に位置しているために素早く活性化され、
その反応熱により第1ハニカム担体1は全体がほとんど
瞬時に活性化される。したがって始動直後に排出される
多量のHC,COなどは、第1ハニカム担体1により浄
化が進行する。
4の低温始動の際には、第1ハニカム担体1は体積が小
さく熱容量が小さいので昇温が早く、さらには高担持部
10が上流側に位置しているために素早く活性化され、
その反応熱により第1ハニカム担体1は全体がほとんど
瞬時に活性化される。したがって始動直後に排出される
多量のHC,COなどは、第1ハニカム担体1により浄
化が進行する。
【0019】また第1ハニカム体1は反応熱が加わって
高温になり、第2ハニカム担体の暖機時間を短縮するた
め、第2ハニカム担体2も早期に活性化される。したが
って第1ハニカム担体1及び第2ハニカム担体2の素早
い活性化により、始動直後の排気ガスの浄化率が向上す
る。さらに、第2ハニカム担体2から出る排気ガスは充
分高温であり、触媒コンバータ6の暖機も早めることが
できる。
高温になり、第2ハニカム担体の暖機時間を短縮するた
め、第2ハニカム担体2も早期に活性化される。したが
って第1ハニカム担体1及び第2ハニカム担体2の素早
い活性化により、始動直後の排気ガスの浄化率が向上す
る。さらに、第2ハニカム担体2から出る排気ガスは充
分高温であり、触媒コンバータ6の暖機も早めることが
できる。
【0020】第1ハニカム担体1、第2ハニカム担体2
及びケース3からなる本実施例の触媒について、エンジ
ンベンチにて入ガス温度900℃で100時間保持する
耐久試験を行った後、暖機性能を評価した。この暖機性
能は、エンジンの排気系に触媒を装備し、400℃の排
気ガスを流入させた時の触媒から排出される排気ガス中
のHC濃度を始動直後から測定して、出ガス中のHC濃
度が入ガス中のHC濃度の50%となるまでの時間(秒
数)を測定した。結果を図4に示す。 (実施例2)高担持部10を上流側端面から20mmの
範囲としたこと以外は実施例1と同様の構成である。こ
の触媒についても実施例1と同様に暖機性能を評価し、
結果を図4に示す。 (実施例3)図3に示すように、第2ハニカム担体2の
第1ハニカム担体1に向かう上流側端面から10mmの
部分にも高担持部20を設けたこと以外は実施例1と同
様の構成である。この触媒についても実施例1と同様に
暖機性能を評価し、結果を図4に示す。 (比較例1)高担持部10を設けず、第1ハニカム担体
1の全体に均一にPtを1.5g/lとRhを0.3g
/l担持したこと以外は実施例1と同様の構成である。
この触媒についても実施例1と同様に暖機性能を評価
し、結果を図4に示す。 (比較例2〜4)高担持部10の上流側端面からの長さ
をそれぞれ5mm,30mm,40mmとしたこと以外
は実施例1と同様の構成である。これらの触媒について
も実施例1と同様に暖機性能を評価し、結果を図4に示
す。
及びケース3からなる本実施例の触媒について、エンジ
ンベンチにて入ガス温度900℃で100時間保持する
耐久試験を行った後、暖機性能を評価した。この暖機性
能は、エンジンの排気系に触媒を装備し、400℃の排
気ガスを流入させた時の触媒から排出される排気ガス中
のHC濃度を始動直後から測定して、出ガス中のHC濃
度が入ガス中のHC濃度の50%となるまでの時間(秒
数)を測定した。結果を図4に示す。 (実施例2)高担持部10を上流側端面から20mmの
範囲としたこと以外は実施例1と同様の構成である。こ
の触媒についても実施例1と同様に暖機性能を評価し、
結果を図4に示す。 (実施例3)図3に示すように、第2ハニカム担体2の
第1ハニカム担体1に向かう上流側端面から10mmの
部分にも高担持部20を設けたこと以外は実施例1と同
様の構成である。この触媒についても実施例1と同様に
暖機性能を評価し、結果を図4に示す。 (比較例1)高担持部10を設けず、第1ハニカム担体
1の全体に均一にPtを1.5g/lとRhを0.3g
/l担持したこと以外は実施例1と同様の構成である。
この触媒についても実施例1と同様に暖機性能を評価
し、結果を図4に示す。 (比較例2〜4)高担持部10の上流側端面からの長さ
をそれぞれ5mm,30mm,40mmとしたこと以外
は実施例1と同様の構成である。これらの触媒について
も実施例1と同様に暖機性能を評価し、結果を図4に示
す。
【0021】
【表1】 (評価)図4より、第1ハニカム担体1に高担持部10
をもつことにより、それのない比較例1に比べて到達時
間が短く暖機性能が向上していることが明らかである。
そして高担持部10の長さが上流側端面から10〜20
mmのものが特に暖機性能に優れていることがわかる。
なお比較例3,4では、高担持部10の長さが長すぎ
て、触媒担持層の量が増大することによる熱容量の増大
により、暖機性能が実施例に比べて劣っている。
をもつことにより、それのない比較例1に比べて到達時
間が短く暖機性能が向上していることが明らかである。
そして高担持部10の長さが上流側端面から10〜20
mmのものが特に暖機性能に優れていることがわかる。
なお比較例3,4では、高担持部10の長さが長すぎ
て、触媒担持層の量が増大することによる熱容量の増大
により、暖機性能が実施例に比べて劣っている。
【0022】また、実施例3のように下流側の第2ハニ
カム担体2にも高担持部20を設けることにより、暖機
性能がさらに向上することも確認された。
カム担体2にも高担持部20を設けることにより、暖機
性能がさらに向上することも確認された。
【0023】
【発明の効果】すなわち本発明の排気ガス浄化用触媒に
よれば、低温始動時の暖機性能に極めて優れているため
早期に触媒活性温度域に昇温され、始動時の有害成分の
排出を抑制することができる。
よれば、低温始動時の暖機性能に極めて優れているため
早期に触媒活性温度域に昇温され、始動時の有害成分の
排出を抑制することができる。
【図1】本発明の一実施例の排気ガス浄化用触媒の断面
図である。
図である。
【図2】本発明の一実施例の排気ガス浄化用触媒をエン
ジンの排気系に装着した排気システムの説明図である。
ジンの排気系に装着した排気システムの説明図である。
【図3】本発明の第3の実施例の排気ガス浄化用触媒の
断面図である。
断面図である。
【図4】実施例及び比較例の触媒のHC50%浄化到達
時間を示す棒グラフである。
時間を示す棒グラフである。
1:第1ハニカム担体 2:第2ハニカム担体
3:ケース 10:高担持部 20:高担持部
3:ケース 10:高担持部 20:高担持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾澤 照彦 静岡県小笠郡大東町千浜7800番地 キャタ ラー工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 ハニカム通路を有する複数個のハニカム
担体を両端が開口したケース内に互いに間隔を隔てて直
列に列設してなるタンデム型の排気ガス浄化用触媒にお
いて、 少なくとも排気ガス流の上流側に配置された該ハニカム
担体には、入口側端面から軸方向に10〜20mmの範
囲の部分に触媒金属が他の部分より高濃度で担持された
高担持部をもつことを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5001180A JPH06205983A (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 排気ガス浄化用触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
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