JPH0618848B2 - 耐熱性重合体の製造方法 - Google Patents
耐熱性重合体の製造方法Info
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- JPH0618848B2 JPH0618848B2 JP60293593A JP29359385A JPH0618848B2 JP H0618848 B2 JPH0618848 B2 JP H0618848B2 JP 60293593 A JP60293593 A JP 60293593A JP 29359385 A JP29359385 A JP 29359385A JP H0618848 B2 JPH0618848 B2 JP H0618848B2
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- acid
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸
あるいは多価カルボン酸無水物より得られる耐熱性重合
体の製造法に関するものである。かかる重合体は耐熱性
のほかに断熱性,耐放射線性,熱寸法安定性,機械特
性,電気特性,耐薬品性さらに難燃性等にも優れている
ため、各種の産業資材,防護材料,複合材,補強材,電
気絶縁材料等の高機能性工業材料さらに電気,電子分
野,自動車,車輛,航空機工業分野および衣料,インテ
リア分野で、成形品,フイルム,紙,繊維,ワニス,接
着剤等に広く利用することができる。
あるいは多価カルボン酸無水物より得られる耐熱性重合
体の製造法に関するものである。かかる重合体は耐熱性
のほかに断熱性,耐放射線性,熱寸法安定性,機械特
性,電気特性,耐薬品性さらに難燃性等にも優れている
ため、各種の産業資材,防護材料,複合材,補強材,電
気絶縁材料等の高機能性工業材料さらに電気,電子分
野,自動車,車輛,航空機工業分野および衣料,インテ
リア分野で、成形品,フイルム,紙,繊維,ワニス,接
着剤等に広く利用することができる。
有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸あるいは
有機多価カルボン酸無水物とを反応させて耐熱性重合体
を製造できることはよく知られているが、一般には繊
維,フイルム,成形品等の形態に加工して充分な物性を
発揮しうるような高分子量の重合体を得るのが困難であ
り、そのために接着剤,ワニス等の使用がほとんどであ
つた。また反応に使用する多価イソシアネートが反応
時、とくに高温下各種の副反応が生じ、その為にしばし
ば反応中にゲル化したり、また副反応物が重合体中に混
入したために重合体の耐熱性や諸物性を低下させる等の
問題があつた。この為、上記反応系には各種の触媒が開
発されている。例えば(1)金属アルコキシド,金属フエ
ノキシドを使用する方法:U.S.P.4,001,186,4,061,622
及び4,061,623(2)ラクタメートを使用する方法:U.S.P.
4,021,412,4,094,864及び4,094,866(3)環状ホスホラス
オキシドを使用する方法:U.S.P.4,156,065更に(4)多価
カルボン酸のアルカリ金属塩を使用する方法:特開昭5
7−151615、(5)アルカリ金属炭酸塩又は炭酸水
素塩を使用する方法:特開昭58−18629、(6)ア
ルカリ金属水酸化物を使用する方法:特開昭58−67
723等があげられる。しかるに上記の触媒を使用して
も、有機多価イソシアネートの副反応によりしばしばゲ
ル化したり、あるいはポリイソシアネートの生成等が生
じやすく、線状で高分子量の重合体が得られにくいため
に、良好な物性のポリマーが得られないなどの問題点が
あつた。
有機多価カルボン酸無水物とを反応させて耐熱性重合体
を製造できることはよく知られているが、一般には繊
維,フイルム,成形品等の形態に加工して充分な物性を
発揮しうるような高分子量の重合体を得るのが困難であ
り、そのために接着剤,ワニス等の使用がほとんどであ
つた。また反応に使用する多価イソシアネートが反応
時、とくに高温下各種の副反応が生じ、その為にしばし
ば反応中にゲル化したり、また副反応物が重合体中に混
入したために重合体の耐熱性や諸物性を低下させる等の
問題があつた。この為、上記反応系には各種の触媒が開
発されている。例えば(1)金属アルコキシド,金属フエ
ノキシドを使用する方法:U.S.P.4,001,186,4,061,622
及び4,061,623(2)ラクタメートを使用する方法:U.S.P.
4,021,412,4,094,864及び4,094,866(3)環状ホスホラス
オキシドを使用する方法:U.S.P.4,156,065更に(4)多価
カルボン酸のアルカリ金属塩を使用する方法:特開昭5
7−151615、(5)アルカリ金属炭酸塩又は炭酸水
素塩を使用する方法:特開昭58−18629、(6)ア
ルカリ金属水酸化物を使用する方法:特開昭58−67
723等があげられる。しかるに上記の触媒を使用して
も、有機多価イソシアネートの副反応によりしばしばゲ
ル化したり、あるいはポリイソシアネートの生成等が生
じやすく、線状で高分子量の重合体が得られにくいため
に、良好な物性のポリマーが得られないなどの問題点が
あつた。
本発明の目的は反応中にゲル化することのない、また有
機多価イソシアネートに帰因する副反応を抑制して線状
の高分子重合体を製造する方法を提供することにある。
機多価イソシアネートに帰因する副反応を抑制して線状
の高分子重合体を製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、かかる有機多価イソシアネートと有機多
価カルボン酸あるいは有機多価カルボン酸無水物とを反
応させて耐熱性重合体を製造する方法を検討した結果本
発明を完成させるに至つたものである。
価カルボン酸あるいは有機多価カルボン酸無水物とを反
応させて耐熱性重合体を製造する方法を検討した結果本
発明を完成させるに至つたものである。
即ち、本発明は有機多価イソシアネートと有機多価カル
ボン酸あるいは有機多価カルボン酸無水物から成る群か
ら選ばれる化合物の1種以上とを反応させて耐熱性重合
体を製造する方法において、一般式(I)で表わされるア
ルカリ金属弗化物と一般式(II)で表わされる第4ホスホ
ニウム塩を触媒として使用することを特徴とする耐熱性
重合体の製造方法である。
ボン酸あるいは有機多価カルボン酸無水物から成る群か
ら選ばれる化合物の1種以上とを反応させて耐熱性重合
体を製造する方法において、一般式(I)で表わされるア
ルカリ金属弗化物と一般式(II)で表わされる第4ホスホ
ニウム塩を触媒として使用することを特徴とする耐熱性
重合体の製造方法である。
(式中、Mはアルカリ金属を表わす。R1,R2,R3,R4はア
ルキル,シクロアルキル,アラルキルもしくはアリール
基を表わし、Xはハロゲン,ニトリルまたはヒドロキシ
ルを表わす。) 本発明に使用できる有機多価イソシアネートとしては、
一般公知の有機多価イソシアネートがすべて利用できる
が、特に以下のものが例示できる。ジイソシアネートと
しては特開昭57−151615号に記載されているも
の、例えば1,2−ジイソシアネートエタン,シクロヘ
キサン−1,4−ジイソシアネート,4,4′−メチレ
ンビス(シクロヘキシルイソシアネート),m−キシレ
ンジイソシアネート,フエニレン−1,4−ジイソシア
ネート,フエニレン−1,3−ジイソシアネート,トリ
レン−2,4−ジイソシアネート,トリレン−2,6−
ジイソシアネート,ジフエニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート,ジフエニルエーテル−4,4′−ジイソ
シアネート,1,5−ナフタリンジイソシアネートなどが
ある。
ルキル,シクロアルキル,アラルキルもしくはアリール
基を表わし、Xはハロゲン,ニトリルまたはヒドロキシ
ルを表わす。) 本発明に使用できる有機多価イソシアネートとしては、
一般公知の有機多価イソシアネートがすべて利用できる
が、特に以下のものが例示できる。ジイソシアネートと
しては特開昭57−151615号に記載されているも
の、例えば1,2−ジイソシアネートエタン,シクロヘ
キサン−1,4−ジイソシアネート,4,4′−メチレ
ンビス(シクロヘキシルイソシアネート),m−キシレ
ンジイソシアネート,フエニレン−1,4−ジイソシア
ネート,フエニレン−1,3−ジイソシアネート,トリ
レン−2,4−ジイソシアネート,トリレン−2,6−
ジイソシアネート,ジフエニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート,ジフエニルエーテル−4,4′−ジイソ
シアネート,1,5−ナフタリンジイソシアネートなどが
ある。
また本発明に使用できる有機多価カルボン酸あるいは有
機多価カルボン酸無水物には以下のものが例示できる。
例えば有機多価カルボン酸としては特開昭57−179
223号に記載されているもの、例えばジカルボン酸と
しては例えば、蓚酸,マロン酸,コハク酸,グルタル
酸,アジピン酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン
酸,セバシン酸,テレフタル酸,イソフタル酸,ヘキサ
ヒドロテレフタル酸,ジフエニルスルホン−4,4′−
ジカルボン酸,ビフエニル−4,4′−ジカルボン酸,
チオフエン−2,5−ジカルボン酸,ピリジン−2,6
−ジカルボン酸,ナフタレン−2,6−ジカルボン酸,
4,4′−ジフエニルメタン−ビス−トリメリテイック
イミド酸,4,4′−ジフエニルエーテル−ビス−トリ
メリテイックイミド酸等がある。またトリカルボン酸と
してはブタン−1,2,4−トリカルボン酸,シクロヘ
キサン−1,2,3−トリカルボン酸、シクロペンタジ
エニル−3,4,4′−トリカルボン酸,シクロペンタ
ジエニル−1,2,4−トリカルボン酸,ベンゼン−
1,2,4−トリカルボン酸,ナフタレン−1,4,5
−トリカルボン酸,ビフエニル−3,4,4′−トリカ
ルボン酸,ジフエニルスルホン−3,4,3′−トリカ
ルボン酸,ジフエニルエーテル−3,4,3′−トリカ
ルボン酸、ベンゾフエノン−3,4,4′−トリカルボ
ン酸等がある。テトラカルボン酸としては例えば、ブタ
ン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、ペンタン−
1,2,4,5−テトラカルボン酸,シクロヘキサン−
1,2,3,4−テトラカルボン酸,ベンゼン−1,
2,4,5−テトラカルボン酸,ナフタレン−2,3,
6,7−テトラカルボン酸,ビフエニル−3,3′,
4,4′−テトラカルボン酸、ベンゾフエノン3,
3′,4,4′−テトラカルボン酸、ジフエニルエーテ
ル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸,ジフエニ
ルスルホン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)プロパ
ン,フラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、ピリ
ジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸等がある。
機多価カルボン酸無水物には以下のものが例示できる。
例えば有機多価カルボン酸としては特開昭57−179
223号に記載されているもの、例えばジカルボン酸と
しては例えば、蓚酸,マロン酸,コハク酸,グルタル
酸,アジピン酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン
酸,セバシン酸,テレフタル酸,イソフタル酸,ヘキサ
ヒドロテレフタル酸,ジフエニルスルホン−4,4′−
ジカルボン酸,ビフエニル−4,4′−ジカルボン酸,
チオフエン−2,5−ジカルボン酸,ピリジン−2,6
−ジカルボン酸,ナフタレン−2,6−ジカルボン酸,
4,4′−ジフエニルメタン−ビス−トリメリテイック
イミド酸,4,4′−ジフエニルエーテル−ビス−トリ
メリテイックイミド酸等がある。またトリカルボン酸と
してはブタン−1,2,4−トリカルボン酸,シクロヘ
キサン−1,2,3−トリカルボン酸、シクロペンタジ
エニル−3,4,4′−トリカルボン酸,シクロペンタ
ジエニル−1,2,4−トリカルボン酸,ベンゼン−
1,2,4−トリカルボン酸,ナフタレン−1,4,5
−トリカルボン酸,ビフエニル−3,4,4′−トリカ
ルボン酸,ジフエニルスルホン−3,4,3′−トリカ
ルボン酸,ジフエニルエーテル−3,4,3′−トリカ
ルボン酸、ベンゾフエノン−3,4,4′−トリカルボ
ン酸等がある。テトラカルボン酸としては例えば、ブタ
ン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、ペンタン−
1,2,4,5−テトラカルボン酸,シクロヘキサン−
1,2,3,4−テトラカルボン酸,ベンゼン−1,
2,4,5−テトラカルボン酸,ナフタレン−2,3,
6,7−テトラカルボン酸,ビフエニル−3,3′,
4,4′−テトラカルボン酸、ベンゾフエノン3,
3′,4,4′−テトラカルボン酸、ジフエニルエーテ
ル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸,ジフエニ
ルスルホン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)プロパ
ン,フラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、ピリ
ジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸等がある。
また有機多価カルボン酸無水物としては例えばトリカル
ボン酸より誘導される酸無水物、この場合分子内に1ケ
のカルボキシル基と1ケの酸無水物基を含み、さらにテ
トラカルボン酸より誘導される酸無水物、この場合分子
内に2ケの酸無水物基を含むもの及び1ケの酸無水物基
と2ケのカルボキシル基を含むものがあり、以下のもの
が例示できる。有機多価カルボン酸無水物の例としては
例えば、トリメリト酸無水物,ベンゼン−1,2,3−
トリカルボン酸無水物,ブタン−1,2,3,4−テト
ラカルボン酸2無水物,ピロメリト酸2無水物、ジフエ
ニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸2無水
物,ナフタリン−2,3,6,7−テトラカルボン酸2
無水物,ナフタリン−1,4,5,8−テトラカルボン
酸2無水物、ジフエニルエーテル−3,3′,4,4′
−テトラカルボン酸2無水物、ジフエニルスルホン−
3,3′,4,4′−テトラカルボン酸2無水物,ジフ
エニルケトン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸
2無水物,2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフエニ
ル)プロパン2無水物,フラン−2,3,4,5−テト
ラカルボン酸2無水物,ピリジン−2,3,5,6−テ
トラカルボン酸2無水物などがある。
ボン酸より誘導される酸無水物、この場合分子内に1ケ
のカルボキシル基と1ケの酸無水物基を含み、さらにテ
トラカルボン酸より誘導される酸無水物、この場合分子
内に2ケの酸無水物基を含むもの及び1ケの酸無水物基
と2ケのカルボキシル基を含むものがあり、以下のもの
が例示できる。有機多価カルボン酸無水物の例としては
例えば、トリメリト酸無水物,ベンゼン−1,2,3−
トリカルボン酸無水物,ブタン−1,2,3,4−テト
ラカルボン酸2無水物,ピロメリト酸2無水物、ジフエ
ニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸2無水
物,ナフタリン−2,3,6,7−テトラカルボン酸2
無水物,ナフタリン−1,4,5,8−テトラカルボン
酸2無水物、ジフエニルエーテル−3,3′,4,4′
−テトラカルボン酸2無水物、ジフエニルスルホン−
3,3′,4,4′−テトラカルボン酸2無水物,ジフ
エニルケトン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸
2無水物,2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフエニ
ル)プロパン2無水物,フラン−2,3,4,5−テト
ラカルボン酸2無水物,ピリジン−2,3,5,6−テ
トラカルボン酸2無水物などがある。
また本発明に使用するアルカリ金属弗化物としては、弗
化リチウム,弗化ナトリウム,弗化カリウム,弗化セシ
ウム,弗化ルビジウム等があり、特に弗化カリウム,弗
化ルビジウムが好ましい。また前記一般式(II)で表わさ
れる第4ホスホニウム塩を更に詳細に説明すれば、R1,R
2,R3及びR4のアルキル基としては、C1〜C18のアルキ
ル基例えばメチル,エチル,プロピル,ブチル,ヘプチ
ル,ヘキシル,ドデシル及びオクタデシルなどがあり、
シクロアルキル基としてはC1〜C4のアルキル基で置換
されたシクロペンチル及びシクロヘキシル基があげら
れ、アラルキル基としてはC1〜C4アルキル基もしくは
メトキシ基またはハロゲンで置換されたベンジル基であ
り、アリール基としてはC1〜C4にアルキル基もしくは
C1〜C12アルコキシ基またはハロゲン原子で置換され
たフエニル基などである。そして代表的なものとしては
例えばテトラメチルホスホニウムヒドロキシド,トリフ
エニルベンジルホスホニウムブロマイド,n−ヘキサデ
シルトリブチルホスホニウムブロマイド,テトラブチル
ホスホニウムクロライド等がある。
化リチウム,弗化ナトリウム,弗化カリウム,弗化セシ
ウム,弗化ルビジウム等があり、特に弗化カリウム,弗
化ルビジウムが好ましい。また前記一般式(II)で表わさ
れる第4ホスホニウム塩を更に詳細に説明すれば、R1,R
2,R3及びR4のアルキル基としては、C1〜C18のアルキ
ル基例えばメチル,エチル,プロピル,ブチル,ヘプチ
ル,ヘキシル,ドデシル及びオクタデシルなどがあり、
シクロアルキル基としてはC1〜C4のアルキル基で置換
されたシクロペンチル及びシクロヘキシル基があげら
れ、アラルキル基としてはC1〜C4アルキル基もしくは
メトキシ基またはハロゲンで置換されたベンジル基であ
り、アリール基としてはC1〜C4にアルキル基もしくは
C1〜C12アルコキシ基またはハロゲン原子で置換され
たフエニル基などである。そして代表的なものとしては
例えばテトラメチルホスホニウムヒドロキシド,トリフ
エニルベンジルホスホニウムブロマイド,n−ヘキサデ
シルトリブチルホスホニウムブロマイド,テトラブチル
ホスホニウムクロライド等がある。
有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸あるいは
有機多価カルボン酸無水物より得る耐熱性重合体には
(1)有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸,(2)
有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸及び有機
多価カルボン酸無水物,(3)有機多価イソシアネートと
有機多価カルボン酸無水物,に大別できるが、いずれも
耐熱性重合体として有用であり、(1)により生成する重
合体は骨格がアミド基より形成され、(2)の場合はアミ
ド基とイミド基より形成され、(3)の場合はイミド基よ
り形成される。
有機多価カルボン酸無水物より得る耐熱性重合体には
(1)有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸,(2)
有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸及び有機
多価カルボン酸無水物,(3)有機多価イソシアネートと
有機多価カルボン酸無水物,に大別できるが、いずれも
耐熱性重合体として有用であり、(1)により生成する重
合体は骨格がアミド基より形成され、(2)の場合はアミ
ド基とイミド基より形成され、(3)の場合はイミド基よ
り形成される。
本発明の方法による反応は実質的に無水の状態で、不活
性有機溶媒中、有機多価イソシアネートと有機多価カル
ボン酸あるいは有機多価カルボン酸無水物及びアルカリ
金属弗化物の混合物を、不活性ガス、例えば窒素の雰囲
気下で、20℃〜250℃、好ましくは100℃〜20
0℃の温度で1〜20時間加熱する。反応に用いる有機
多価イソシアネートの有機多価カルボン酸あるいは有機
多価カルボン酸無水物に対するモル比は0.70〜1.30の範
囲で使用するが、特に0.95〜1.10の範囲で使用すること
が好ましい。この範囲以外では高分子量の耐熱性重合体
を得ることができない。触媒として使用するアルカリ金
属弗化物及び第4ホスホニウム塩の使用量の合計量は原
料のカルボン酸あるいは酸無水物の合計量に対して0.01
〜10モル%が好ましく、特に0.1〜5モル%が好まし
い。この範囲より少ない量では高分子量重合体が得られ
にくく、またこの範囲より多い量では生成重合体中に残
存する触媒残渣のために重合体の耐熱性を低下させるな
ど、品質低下の問題をもたらす。また、アルカリ金属弗
化物に対する第4ホスホニウム塩の使用量は1〜500
モル%の範囲で、好ましくは10〜300モル%、更に
好ましくは30〜200モル%の範囲である。原料であ
るイソシアネート及びカルボン酸あるいは酸無水物さら
にアルカリ金属弗化物及び第4ホスホニウム塩は同時に
反応系に仕込んでも良く、また任意の順序で反応系に添
加してもよいが、通常は室温で同時に、もしくは溶媒を
使用し、溶媒中に原料を供給させて行なうとよい。また
場合によつては原料であるイソシアネート及びカルボン
酸あるいは酸無水物のいずれか一方、好ましくはイソシ
アネートを所定の反応温度で連続的に添加反応させると
よい。また溶媒は最終重合体の性能及び反応温度により
適宜その使用量を選択できる。一般には重合途中の増粘
により攪拌に支障をきたさない条件を選ぶことが好まし
い。
性有機溶媒中、有機多価イソシアネートと有機多価カル
ボン酸あるいは有機多価カルボン酸無水物及びアルカリ
金属弗化物の混合物を、不活性ガス、例えば窒素の雰囲
気下で、20℃〜250℃、好ましくは100℃〜20
0℃の温度で1〜20時間加熱する。反応に用いる有機
多価イソシアネートの有機多価カルボン酸あるいは有機
多価カルボン酸無水物に対するモル比は0.70〜1.30の範
囲で使用するが、特に0.95〜1.10の範囲で使用すること
が好ましい。この範囲以外では高分子量の耐熱性重合体
を得ることができない。触媒として使用するアルカリ金
属弗化物及び第4ホスホニウム塩の使用量の合計量は原
料のカルボン酸あるいは酸無水物の合計量に対して0.01
〜10モル%が好ましく、特に0.1〜5モル%が好まし
い。この範囲より少ない量では高分子量重合体が得られ
にくく、またこの範囲より多い量では生成重合体中に残
存する触媒残渣のために重合体の耐熱性を低下させるな
ど、品質低下の問題をもたらす。また、アルカリ金属弗
化物に対する第4ホスホニウム塩の使用量は1〜500
モル%の範囲で、好ましくは10〜300モル%、更に
好ましくは30〜200モル%の範囲である。原料であ
るイソシアネート及びカルボン酸あるいは酸無水物さら
にアルカリ金属弗化物及び第4ホスホニウム塩は同時に
反応系に仕込んでも良く、また任意の順序で反応系に添
加してもよいが、通常は室温で同時に、もしくは溶媒を
使用し、溶媒中に原料を供給させて行なうとよい。また
場合によつては原料であるイソシアネート及びカルボン
酸あるいは酸無水物のいずれか一方、好ましくはイソシ
アネートを所定の反応温度で連続的に添加反応させると
よい。また溶媒は最終重合体の性能及び反応温度により
適宜その使用量を選択できる。一般には重合途中の増粘
により攪拌に支障をきたさない条件を選ぶことが好まし
い。
本発明で使用される有機溶媒としては、例えばN,N−
ジメチルアセトアミド,N,Nジメチルホルムアミド、
N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン,ヘキサメ
チル燐酸トリアミドの様は鎖状もしくは環状のアミド類
又はホスホリルアミド類、あるいはジメチルスルホキシ
ド,ジフエニルスルホン,テトラメチレンスルホンのよ
うなスルホキシドあるいはスルホン酸,テトラメチル尿
素,N,N′−ジメチルエチレン尿素のような尿素類、
あるいはベンゼン,ドルエン,キシレン,デカリン、シ
クロヘキサン,ヘプタン,ヘキサン,ペンタン,塩化メ
チレン,クロルベンゼン,ジクロルベンゼン,テトラヒ
ドロフランなどが用いられる。
ジメチルアセトアミド,N,Nジメチルホルムアミド、
N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン,ヘキサメ
チル燐酸トリアミドの様は鎖状もしくは環状のアミド類
又はホスホリルアミド類、あるいはジメチルスルホキシ
ド,ジフエニルスルホン,テトラメチレンスルホンのよ
うなスルホキシドあるいはスルホン酸,テトラメチル尿
素,N,N′−ジメチルエチレン尿素のような尿素類、
あるいはベンゼン,ドルエン,キシレン,デカリン、シ
クロヘキサン,ヘプタン,ヘキサン,ペンタン,塩化メ
チレン,クロルベンゼン,ジクロルベンゼン,テトラヒ
ドロフランなどが用いられる。
重合終了後、重合体を固体で分離するには、重合体の非
溶媒中に反応液を投入して重合体を沈澱させる。沈澱さ
せた重合体もさらに同様の非触媒で十分に洗浄して残存
する溶媒その他の不純物を除去する。洗浄後重合体は常
温または高温下、場合によつては減圧下で乾燥させる。
かくして得た重合体は溶融成形に供したり、場合によつ
ては溶媒に再溶解してワニス,接着剤として利用した
り、キャストフイルムは繊維の製造に供することができ
る。又重合液をそのまゝ紡糸用ドープとして供すること
もできる。
溶媒中に反応液を投入して重合体を沈澱させる。沈澱さ
せた重合体もさらに同様の非触媒で十分に洗浄して残存
する溶媒その他の不純物を除去する。洗浄後重合体は常
温または高温下、場合によつては減圧下で乾燥させる。
かくして得た重合体は溶融成形に供したり、場合によつ
ては溶媒に再溶解してワニス,接着剤として利用した
り、キャストフイルムは繊維の製造に供することができ
る。又重合液をそのまゝ紡糸用ドープとして供すること
もできる。
〔実施例〕 以下に本発明の方法を実施例によつて説明するが、これ
らによつて本発明が限定されるものではない。
らによつて本発明が限定されるものではない。
実施例1 攪拌機,温度計,コンデンサー,滴下ロート,窒素導入
管を備えた500mlセパラブルフラスコに、テレフタル
酸20.03g(0.1206モル),イソフタル酸6.679g(0.04
02モル),弗化カリウム0.0467g(8.0×10-4モ
ル),トリフエニルベンジルホスホニウムクロライド0.
3111g(8.0×10-4モル)及び無水スルホラン350m
lを仕込み、混合物を200℃に加熱する。この温度に
維持しながら、トリレン−2,4−ジイソシアネート2
8.14g(0.1616モル)を2時間で滴下した。さらに2時
間攪拌を続けた後室温迄冷却した。冷却途中でポリマー
が析出しはじめ、室温ではほとんどスラリー状となつ
た。ポリマーを濾別し、多量のメタノールで充分洗浄し
た後、150℃で3時間減圧乾燥して乳白色ポリマー粉
末を得た。得られたポリマーの対数粘度(溶媒として濃
硫酸を使用。ポリマー0.1g/100cc、30℃、以後
同一条件)は3.3であつた。このポリマーのIRスペク
トルは1660cm-1,1530cm-1にアシドの吸収を認
めた。この芳香族ポリアミドをジメチルアセトアミドに
溶解したドープ(10重量%)をガラス板上にキヤスト
し、50℃で1時間減圧乾燥したフイルムをガラス板か
ら剥離し、これをアルミ製枠に固定して280℃で3時
間減圧乾燥して透明乳白色の強靱なフイルムを得た。こ
のフイルムの引張強度は1310kg/cm2で伸び14%で
あつた。またフイルムのガラス転移温度,Tg,は27
3℃(TMA法)であつた。熱天秤測定(空気中、10
℃/min)から求めた5重量%減量温度は412℃であ
つた。
管を備えた500mlセパラブルフラスコに、テレフタル
酸20.03g(0.1206モル),イソフタル酸6.679g(0.04
02モル),弗化カリウム0.0467g(8.0×10-4モ
ル),トリフエニルベンジルホスホニウムクロライド0.
3111g(8.0×10-4モル)及び無水スルホラン350m
lを仕込み、混合物を200℃に加熱する。この温度に
維持しながら、トリレン−2,4−ジイソシアネート2
8.14g(0.1616モル)を2時間で滴下した。さらに2時
間攪拌を続けた後室温迄冷却した。冷却途中でポリマー
が析出しはじめ、室温ではほとんどスラリー状となつ
た。ポリマーを濾別し、多量のメタノールで充分洗浄し
た後、150℃で3時間減圧乾燥して乳白色ポリマー粉
末を得た。得られたポリマーの対数粘度(溶媒として濃
硫酸を使用。ポリマー0.1g/100cc、30℃、以後
同一条件)は3.3であつた。このポリマーのIRスペク
トルは1660cm-1,1530cm-1にアシドの吸収を認
めた。この芳香族ポリアミドをジメチルアセトアミドに
溶解したドープ(10重量%)をガラス板上にキヤスト
し、50℃で1時間減圧乾燥したフイルムをガラス板か
ら剥離し、これをアルミ製枠に固定して280℃で3時
間減圧乾燥して透明乳白色の強靱なフイルムを得た。こ
のフイルムの引張強度は1310kg/cm2で伸び14%で
あつた。またフイルムのガラス転移温度,Tg,は27
3℃(TMA法)であつた。熱天秤測定(空気中、10
℃/min)から求めた5重量%減量温度は412℃であ
つた。
比較例1 触媒としての弗化化合物と第4ホスホニウム塩を用いな
い以外は実施例1と同様の方法で重合を行なつた。
い以外は実施例1と同様の方法で重合を行なつた。
テレフタル酸20.14g(0.1212モル),イソフタル酸6.7
13g(0.0404モル)及び無水スルホラン350mlの混合
物を200℃に加熱し、この温度でトリレン−2,4−
ジイソシアネート28.17g(0.1618モル)を2時間で滴
下した。さらに2時間攪拌を続けた後室温迄冷却した。
冷却途中で重合液は乳濁して室温では懸濁状態となつ
た。このものを多量のメタノール中に投入して生成物を
濾過し、さらにメタノールで充分洗浄し、150℃で3
時間減圧乾燥した。得られたポリマーは白色微粉で、対
数粘度0.29の低分子量物であつた。
13g(0.0404モル)及び無水スルホラン350mlの混合
物を200℃に加熱し、この温度でトリレン−2,4−
ジイソシアネート28.17g(0.1618モル)を2時間で滴
下した。さらに2時間攪拌を続けた後室温迄冷却した。
冷却途中で重合液は乳濁して室温では懸濁状態となつ
た。このものを多量のメタノール中に投入して生成物を
濾過し、さらにメタノールで充分洗浄し、150℃で3
時間減圧乾燥した。得られたポリマーは白色微粉で、対
数粘度0.29の低分子量物であつた。
比較例2 触媒として第4ホスホニウム塩だけの効果をみた。
実施例1と同様の装置を用いてポリアミドの重合を行な
つた。
つた。
テレフタル酸20.09g(0.1209モル),イソフタル酸6.8
12g(0.0410モル)及び無水スルホラン350mlの混合
物を200℃に加熱し、この温度でトリレン−2,4−
ジイソシアネート28.20g(0.1619モル)を2時間で滴
下した。さらに2時間攪拌を続けた後、室温迄冷却し
た。冷却混合物は乳濁しており、これを多量のメタノー
ル中に投入して生成物を析出し、濾過物をメタノールで
充分洗浄し、150℃3時間減圧乾燥した。得られたポ
リマーは白色微粉で、対数粘度0.43の低分子量物であつ
た。
12g(0.0410モル)及び無水スルホラン350mlの混合
物を200℃に加熱し、この温度でトリレン−2,4−
ジイソシアネート28.20g(0.1619モル)を2時間で滴
下した。さらに2時間攪拌を続けた後、室温迄冷却し
た。冷却混合物は乳濁しており、これを多量のメタノー
ル中に投入して生成物を析出し、濾過物をメタノールで
充分洗浄し、150℃3時間減圧乾燥した。得られたポ
リマーは白色微粉で、対数粘度0.43の低分子量物であつ
た。
実施例2 実施例1と同様の装置を用いてポリアミドの重合を行な
つた。
つた。
イソフタル酸18.06g(0.1087モル),コハク酸6.211g
(0.0526モル),弗化セシウム0.2450g(1.6×10-3
モル),トリフエニルベンジルホスホニウムクロライド
0.6222g(1.6×10-3モル)及びN,N′−ジメチル
エチレン尿素350mlを仕込み、混合物を200℃に加
熱し、この温度でトリレン−2,4−ジイソシアネート
28.09g(0.1613モル)も2時間で滴下しさらに2時間
反応させた。室温に冷却した重合液の一部を多量のメタ
ノール中に投入してポリマーを凝固させ、続いてメタノ
ールで充分洗浄した後、150℃で3時間減圧乾燥して
乳白色ポリマー粉末を得た。このポリアミドの対数粘度
は1.5で、熱天秤測定による5重量%加熱原料温度は3
91℃であつた。また実施例1と同様にして作つたフイ
ルムのTgは232℃であつた。
(0.0526モル),弗化セシウム0.2450g(1.6×10-3
モル),トリフエニルベンジルホスホニウムクロライド
0.6222g(1.6×10-3モル)及びN,N′−ジメチル
エチレン尿素350mlを仕込み、混合物を200℃に加
熱し、この温度でトリレン−2,4−ジイソシアネート
28.09g(0.1613モル)も2時間で滴下しさらに2時間
反応させた。室温に冷却した重合液の一部を多量のメタ
ノール中に投入してポリマーを凝固させ、続いてメタノ
ールで充分洗浄した後、150℃で3時間減圧乾燥して
乳白色ポリマー粉末を得た。このポリアミドの対数粘度
は1.5で、熱天秤測定による5重量%加熱原料温度は3
91℃であつた。また実施例1と同様にして作つたフイ
ルムのTgは232℃であつた。
比較例3 弗化セシウムとトリフエニルベンジルホスホニウムクロ
ライドの代りにナトリウムメトキシドを用いてポリアミ
ドの重合を行なつた。
ライドの代りにナトリウムメトキシドを用いてポリアミ
ドの重合を行なつた。
イソフタル酸17.89g(0.1077モル),コハク酸6.181g
(0.0523モル),ナトリウムメトキシド0.0864g(1.6
×10-3モル)及びN,N′−ジメチルエチレン尿素3
50mlを仕込み、混合物を200℃に維持し、トリレン
−2,4−ジイソシアネート27.88g(0.1601モル)を
2時間で滴下しさらに2時間反応させた。この重合液を
実施例2と同様に処理してポリアミド粉末を得た。この
ポリアミドの対数粘度は0.29で極めて低分子量であつ
た。この粉末を280℃100kgで熱プレスして作つた
0.5mm厚のプレスシートは脆くて、物性測定に供しえな
かつた。
(0.0523モル),ナトリウムメトキシド0.0864g(1.6
×10-3モル)及びN,N′−ジメチルエチレン尿素3
50mlを仕込み、混合物を200℃に維持し、トリレン
−2,4−ジイソシアネート27.88g(0.1601モル)を
2時間で滴下しさらに2時間反応させた。この重合液を
実施例2と同様に処理してポリアミド粉末を得た。この
ポリアミドの対数粘度は0.29で極めて低分子量であつ
た。この粉末を280℃100kgで熱プレスして作つた
0.5mm厚のプレスシートは脆くて、物性測定に供しえな
かつた。
実施例3 実施例1と同様の装置を用いてポリアミドイミドの重合
を行なつた。トリメリト酸無水物20.11g(0.1047モ
ル)弗化セシウム0.1580g(0.0010モル)n−ヘキサデ
シルトリブチルホスホニウムクロライド0.0930g(2.0
×10-4モル)及び無水スルホラン350mlを仕込み、
混合物を窒素雰囲気下で攪拌しながら200℃に加熱し
た。この温度に維持し、ジフエニルメタン−4,4′−
ジイソシアネート13.09g(0.0523モル)を無水スルホ
ラン30mlに溶解した溶液を2時間で滴下した。更に1
時間反応を行なつた後に、トリレン−2,4−ジイソシ
アネート9.126g(0.0524モル)を無水スルホラン20m
lに溶解した溶液を1時間で滴下した。更に1時間反応
を行なつた後に、室温迄冷却した。冷却の途中約150
℃付近よりポリマーの析出が始まつて濁りを生じ、室温
に冷却したときはスラリー状を呈していた。この物を濾
過し、さらに多量の水で充分に洗浄し、後にメタノール
で洗浄してから生成物を150℃で3時間減圧乾燥し
た。得られたポリマーの対数粘度は1.33であつた。この
ポリマーのIRスペクトルは1780cm-1,1720cm
-1,1370cm-1にイミド結合の吸収と、1670c
m-1,1530cm-1にアミド結合の吸収を認めた。この
ポリマーをN−メチルピロリドンに溶解した溶液(10
重量%)から実施例1と同様の方法で作つたキヤストフ
イルムは淡黄緑色の強靱なフイルムであり、引張強度1
170kg/cm2,伸び17%で、フイルムのTg(TMA
法)は283℃であつた。またこのポリマーの熱天秤測
定による5重量%減量温度は448℃であつた。
を行なつた。トリメリト酸無水物20.11g(0.1047モ
ル)弗化セシウム0.1580g(0.0010モル)n−ヘキサデ
シルトリブチルホスホニウムクロライド0.0930g(2.0
×10-4モル)及び無水スルホラン350mlを仕込み、
混合物を窒素雰囲気下で攪拌しながら200℃に加熱し
た。この温度に維持し、ジフエニルメタン−4,4′−
ジイソシアネート13.09g(0.0523モル)を無水スルホ
ラン30mlに溶解した溶液を2時間で滴下した。更に1
時間反応を行なつた後に、トリレン−2,4−ジイソシ
アネート9.126g(0.0524モル)を無水スルホラン20m
lに溶解した溶液を1時間で滴下した。更に1時間反応
を行なつた後に、室温迄冷却した。冷却の途中約150
℃付近よりポリマーの析出が始まつて濁りを生じ、室温
に冷却したときはスラリー状を呈していた。この物を濾
過し、さらに多量の水で充分に洗浄し、後にメタノール
で洗浄してから生成物を150℃で3時間減圧乾燥し
た。得られたポリマーの対数粘度は1.33であつた。この
ポリマーのIRスペクトルは1780cm-1,1720cm
-1,1370cm-1にイミド結合の吸収と、1670c
m-1,1530cm-1にアミド結合の吸収を認めた。この
ポリマーをN−メチルピロリドンに溶解した溶液(10
重量%)から実施例1と同様の方法で作つたキヤストフ
イルムは淡黄緑色の強靱なフイルムであり、引張強度1
170kg/cm2,伸び17%で、フイルムのTg(TMA
法)は283℃であつた。またこのポリマーの熱天秤測
定による5重量%減量温度は448℃であつた。
比較例4 弗化セシウムとn−ヘキサデシルトリブチルホスホニウ
ムクロライドを用いない以外は実施例3と同様の方法で
ポリアミドイミドの重縮合を行なつた。使用した原料は
以下の如くである。トリメリト酸無水物20.08g(0.104
5モル),ジフエニルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート13.09g(0.0523モル),トリレン−2,4−ジイ
ソシアネート9.091g(0.0522モル),無水スルホラン
400ml。反応液は冷却中に乳濁した。このものの一部
を多量のメタノール中に投入してポリマーを凝固させ、
続いてメタノールで充分洗浄した後150℃で3時間減
圧乾燥して淡黄色ポリマーを得た。このポリマーの対数
粘度は0.24であつた。
ムクロライドを用いない以外は実施例3と同様の方法で
ポリアミドイミドの重縮合を行なつた。使用した原料は
以下の如くである。トリメリト酸無水物20.08g(0.104
5モル),ジフエニルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート13.09g(0.0523モル),トリレン−2,4−ジイ
ソシアネート9.091g(0.0522モル),無水スルホラン
400ml。反応液は冷却中に乳濁した。このものの一部
を多量のメタノール中に投入してポリマーを凝固させ、
続いてメタノールで充分洗浄した後150℃で3時間減
圧乾燥して淡黄色ポリマーを得た。このポリマーの対数
粘度は0.24であつた。
実施例4 実施例1と同様の装置を用いてポリイミドの重合を行な
つた。
つた。
ベンゾフエノンテトラカルボン酸2無水物25.09g(0.0
779モル),弗化カリウム0.0930g(0.0016モル),ト
リフエニルベンジルホスホニウムブロマイド0.3467g
(0.0008モル)及びN,N′−ジメチルエチレン尿素3
00mlを仕込み、混合物を窒素雰囲気下に攪拌しながら
200℃に加熱した。この温度に維持しながら、ジフエ
ニルメタン−4,4′−ジイソシアネート9.748g(0.3
90モル)をN,N′−ジメチルエチレン尿素20mlに溶
解した溶液を1時間で滴下した。更に1時間反応を行な
つた後に、トリレン−2,4−ジイソシアネート6.775
g(0.0389モル)を無水N,N′−ジメチルエチレンウ
レア20mlに溶解した溶液を1時間で滴下した。更に1
時間反応を行なつた後に室温迄冷却した。このものを1
の水中に強攪拌下に投入し、析出物を濾過し、さらに
水で充分に洗浄し、次にメタノールで洗浄した後、15
0℃で3時間減圧乾燥して淡黄色の粉末を得た。このポ
リマーの対数粘度は0.98であつた。このものをN−メチ
ルピロリドンに溶解して実施例1と同様の方法で調製し
たフイルムの引張強度は1,090kg/cm2で伸びは27%で
あつた。このポリマーの熱天秤測定による5重量%減量
温度は480℃であつた。
779モル),弗化カリウム0.0930g(0.0016モル),ト
リフエニルベンジルホスホニウムブロマイド0.3467g
(0.0008モル)及びN,N′−ジメチルエチレン尿素3
00mlを仕込み、混合物を窒素雰囲気下に攪拌しながら
200℃に加熱した。この温度に維持しながら、ジフエ
ニルメタン−4,4′−ジイソシアネート9.748g(0.3
90モル)をN,N′−ジメチルエチレン尿素20mlに溶
解した溶液を1時間で滴下した。更に1時間反応を行な
つた後に、トリレン−2,4−ジイソシアネート6.775
g(0.0389モル)を無水N,N′−ジメチルエチレンウ
レア20mlに溶解した溶液を1時間で滴下した。更に1
時間反応を行なつた後に室温迄冷却した。このものを1
の水中に強攪拌下に投入し、析出物を濾過し、さらに
水で充分に洗浄し、次にメタノールで洗浄した後、15
0℃で3時間減圧乾燥して淡黄色の粉末を得た。このポ
リマーの対数粘度は0.98であつた。このものをN−メチ
ルピロリドンに溶解して実施例1と同様の方法で調製し
たフイルムの引張強度は1,090kg/cm2で伸びは27%で
あつた。このポリマーの熱天秤測定による5重量%減量
温度は480℃であつた。
比較例5 弗化カリウムを用いない以外は実施例4と同様の方法で
ポリアミドイミドの重合を行なつた。使用した原料は以
下の如くである。
ポリアミドイミドの重合を行なつた。使用した原料は以
下の如くである。
ベンゾフエノンテトラカルボン酸2無水物24.97g(0.0
775モル),トリフエニルベンジルホスホニウムブロマ
イド0.3111g(8.0×10-4モル),ジフエニルメタン
−4,4′−ジイソシアネート9.685g(0.0387モ
ル),トリレン−2,4−ジイソシアネート6.757g
(0.0388モル),無水N,N′−ジメチルエチレン尿素
340ml。実施例4と同様に後処理して得たポリマーの
対数粘度は0.29であつた。
775モル),トリフエニルベンジルホスホニウムブロマ
イド0.3111g(8.0×10-4モル),ジフエニルメタン
−4,4′−ジイソシアネート9.685g(0.0387モ
ル),トリレン−2,4−ジイソシアネート6.757g
(0.0388モル),無水N,N′−ジメチルエチレン尿素
340ml。実施例4と同様に後処理して得たポリマーの
対数粘度は0.29であつた。
実施例5 実施例1と同様の装置を用いてポリイミドの重合を行な
つた。
つた。
ブタンテトラカルボン酸2無水物20.15g(0.1017モ
ル),弗化カリウム0.1772g(0.0030モル),トリフエ
ニルベンジルホスホニウムブロマイド0.4316g(0.0010
モル)及びN,N′−ジメチルエチレン尿素350mlを
仕込み、混合物を窒素雰囲気下に200℃に加熱した。
この温度に維持しながら、ジフエニルメタン−4,4′
−ジイソシアネート17.73g(0.1018モル)をN,N′
−ジメチルエチレン尿素50mlに溶解した溶液を2時間
で滴下した。さらに2時間反応を行なつた後室温迄冷却
した。反応液を1の水中に強攪拌下に投入し、析出ポ
リマーを濾過し、さらに多量の水で洗浄した後、150
℃で3時間減圧乾燥して淡黄色粉末を得た。このポリイ
ミドの対数粘度は1.14であり、実施例1と同様の方法で
作つたキヤストフイルムは強靱で引張強度890kg/c
m2、伸び35%であつた。
ル),弗化カリウム0.1772g(0.0030モル),トリフエ
ニルベンジルホスホニウムブロマイド0.4316g(0.0010
モル)及びN,N′−ジメチルエチレン尿素350mlを
仕込み、混合物を窒素雰囲気下に200℃に加熱した。
この温度に維持しながら、ジフエニルメタン−4,4′
−ジイソシアネート17.73g(0.1018モル)をN,N′
−ジメチルエチレン尿素50mlに溶解した溶液を2時間
で滴下した。さらに2時間反応を行なつた後室温迄冷却
した。反応液を1の水中に強攪拌下に投入し、析出ポ
リマーを濾過し、さらに多量の水で洗浄した後、150
℃で3時間減圧乾燥して淡黄色粉末を得た。このポリイ
ミドの対数粘度は1.14であり、実施例1と同様の方法で
作つたキヤストフイルムは強靱で引張強度890kg/c
m2、伸び35%であつた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水谷 一美 神奈川県横浜市中区錦町5 港湾団地8― 502 (56)参考文献 特開 昭60−72912(JP,A)
Claims (6)
- 【請求項1】有機多価イソシアネートと有機多価カルボ
ン酸あるいは有機多価カルボン酸無水物から成る群から
選ばれる化合物の1種以上とを反応させて耐熱性重合体
を製造する方法において、一般式(I)で表わされるアル
カリ金属弗化物と一般式(II)で表わされる第4ホスホニ
ウム塩とを触媒として使用することを特徴とする耐熱性
重合体の製造方法。 (式中、Mはアルカリ金属を表わす。R1,R2,R3,R4はア
ルキル,シクロアルキル,アラルキルもしくはアリール
基を表わし、Xはハロゲン,ニトリルまたはヒドロキシ
ルを表わす。) - 【請求項2】有機ジイソシアネートと有機ジカルボン酸
とを反応させてポリアミドを製造する特許請求の範囲第
1項記載の方法。 - 【請求項3】有機ジイソシアネートと有機トリカルボン
酸あるいはトリカルボン酸無水物から成る群から選ばれ
る化合物とを反応させてポリアミドあるいはポリアミド
イミドを製造する特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項4】有機ジイソシアネートと有機テトラカルボ
ン酸あるいはテトラカルボン酸2無水物から成る群から
選ばれる化合物とを反応させてポリアミドあるいはポリ
イミドを製造する特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項5】アルカリ金属弗化物が弗化カリウムあるい
は弗化セシウムである特許請求の範囲第1項記載の方
法。 - 【請求項6】第4ホスホニウム塩がトリフエニルベンジ
ルホスホニウムブロマイド,n−ヘキサデシルトリブチ
ルホスホニウムブロマイド,テトラブチルホスホニウム
クロライドである特許請求の範囲第1項記載の方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60293593A JPH0618848B2 (ja) | 1985-12-28 | 1985-12-28 | 耐熱性重合体の製造方法 |
US06/943,699 US4736008A (en) | 1985-12-28 | 1986-12-19 | Preparation process of heat-resistant polymers from polycarboxcylic acids and anhydrides in the presence of an alkali metal fluoride |
DE8686117834T DE3666827D1 (en) | 1985-12-28 | 1986-12-20 | Preparation process of heat-resistant polymers |
CA000526204A CA1258945A (en) | 1985-12-28 | 1986-12-23 | Preparation process of heat-resistant polymers |
KR1019860011435A KR900002824B1 (ko) | 1985-12-28 | 1986-12-29 | 내열성중합체의 제조방법 |
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- 1985-12-28 JP JP60293593A patent/JPH0618848B2/ja not_active Expired - Lifetime
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