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JPH06184952A - スウェード調化粧シート及びその製造方法 - Google Patents

スウェード調化粧シート及びその製造方法

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Publication number
JPH06184952A
JPH06184952A JP4355931A JP35593192A JPH06184952A JP H06184952 A JPH06184952 A JP H06184952A JP 4355931 A JP4355931 A JP 4355931A JP 35593192 A JP35593192 A JP 35593192A JP H06184952 A JPH06184952 A JP H06184952A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
decorative sheet
resin layer
suede
resin
Prior art date
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Granted
Application number
JP4355931A
Other languages
English (en)
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JP3133531B2 (ja
Inventor
Nobuyuki Tomizawa
伸行 富澤
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP04355931A priority Critical patent/JP3133531B2/ja
Publication of JPH06184952A publication Critical patent/JPH06184952A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3133531B2 publication Critical patent/JP3133531B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C59/00Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor
    • B29C59/02Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing
    • B29C59/04Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing using rollers or endless belts

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スウェードの如き良好な触感や優れた艶消し
効果を有する意匠が付与されたスウェード調化粧シート
及び該化粧シートの作業性に優れた製造方法を提供す
る。 【構成】 粒径分布が0.5μm〜200μmであり、
且つ最頻出粒径が10μm〜80μmであるビーズ顔料
3を熱可塑性樹脂100重量部に対して0.5〜100
重量部程度添加して練り込んだ熱可塑性樹脂をシート状
に製膜し、更にその表面にエンボス版を用いてJIS−
B−0610により規定される中心線平均粗さ(Ra)
が0.1μm〜100μm、且つJIS−Z−8741
に準じた鏡面光沢度測定法により測定される表面グロス
値(60°入射)が0.1%〜30%である凹凸パター
ン4を賦型してなる厚さ50μm以上の樹脂層2を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スウェードの如き艶消
し状態に表面を装飾するために用いられる化粧シートに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、家具、家電、建材等の広い分野
でそれらの製品の表面を艶消し状に形成することが行わ
れているが、近年特にスウェードの如き超艶消し(スウ
ェード調)の表面を製品に付与することが好まれてい
る。これらの製品の表面をスウェード調の艶消しに形成
するためには、種々の方法があるが、なかでも予め基材
シート等の表面にスウェード調の表面層を形成した所謂
スウェード調化粧シートを製品の表面に貼着する方法
が、種々の製品の表面に貼るだけという簡単な作業でス
ウェード調の表面を製品に付与することかできるために
好まれている。
【0003】従来、上記スウェード調化粧シートとして
は、ビーズ顔料を添加した塗料を塗工して形成された艶
消し層を表面側に有する構成のものが使用されている。
上記ビーズ顔料とは、顔料微粉末を合成樹脂に分散して
粒状にしたものであって、該ビーズ顔料を塗料に添加す
ることで、被塗工物の艶消し効果が高くなり、どの方向
から見ても艶消しに形成された表面を得ることができ、
スウェード調の艶消しを表現するための艶消し剤として
用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来のスウェード調化粧シートは、粗い粒状のビー
ズ顔料をビヒクル中に分散させ、これを基材シート等に
塗工してその表面に艶消し層を形成したものであるため
に、塗工時にビーズ顔料が分離、沈降してしまうという
不具合があり、更に基材シート表面に塗工される塗膜が
数μm〜10数μmと薄いため、艶ムラが生じ易く均一
で美麗な艶消し表面が得られないという加工性の悪さが
問題となっていた。また、このようなビーズ顔料が添加
された塗料は充分な艶をだすために、キシロール等の比
較的低揮発性の溶剤で希釈し、80度以上の高温で乾燥
させる必要があった。このため、例えばポリ塩化ビニル
等の汎用熱可塑性樹脂からなる基材シートを用いて、該
基材シートにビーズ顔料を添加した塗料を塗工する場合
は、塗工時の熱と溶剤とにより基材シートに白化、膨
潤、或いはたるみ、反り等の変形といった劣化が生じる
虞があった。
【0005】一方、このような問題を解決するために、
例えばビーズ顔料を添加した塗料を2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレート等の耐熱性、耐溶剤性フィルムに一旦
塗工製膜し、これを熱可塑性樹脂基材シートに転写して
該基材シート上に艶消し層を形成して、スウェード調化
粧シートを得るという方法が提案されている(特開平2
−26800号公報、特開平2−52796号公報)。
【0006】しかしながら、このような方法においては
基材シートの劣化が生じる虞がないものの、化粧シート
の表面に形成した艶消し層における艶ムラが生じ易いと
いう問題は充分には解決されなかった。
【0007】本発明は上記従来技術の欠点を解消するた
めになされたものであり、スウェードの如き良好な触感
や優れた艶消し効果を有する意匠が付与されたスウェー
ド調化粧シート、及び該化粧シートの作業性に優れた製
造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明スウェード調化粧
シートは、熱可塑性樹脂100重量部に対して、粒径分
布0.5μm〜200μm、最頻出粒径10μm〜80
μmのビーズ顔料を0.5重量部〜100重量部含有
し、更にJIS−B−0610により規定される中心線
平均粗さ(Ra)が0.1μm〜100μmであり、且
つJIS−Z−8741に準じた鏡面光沢度測定法によ
り測定される表面グロス値(60°入射)が0.1%〜
30%である艶消微凹凸が表面に形成された樹脂層を少
なくとも有することを特徴とする。
【0009】また、本発明スウェード調化粧シートの製
造方法は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、粒径分
布0.5μm〜200μm、最頻出粒径10μm〜80
μmのビーズ顔料を0.5重量部〜100重量部添加し
た組成物を製膜して樹脂層を形成し、しかる後に該樹脂
層を加熱軟化させつつエンボス版にて加圧して、JIS
−B−0610により規定される中心線平均粗さ(R
a)が0.1μm〜100μmであり、且つJIS−Z
−8741に準じた鏡面光沢度測定法により測定される
表面グロス値(60°入射)が0.1%〜30%である
艶消微凹凸を上記樹脂層表面に賦型することを特徴とす
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図面は本発明スウェード調化粧シート1を
示す断面図である。
【0011】本発明化粧シート1は、ビーズ顔料3を添
加して練り込んだ熱可塑性樹脂をシート状に製膜し、更
にその表面にエンボス版を用いて凹凸パターン4を賦型
してなる樹脂層2を少なくとも有する。尚、本発明化粧
シート1は図2に示すように、必要に応じて樹脂層2を
基材シート5上に積層せしめた構成とすることもでき
る。
【0012】本発明にて用いられるビーズ顔料3は樹脂
の球体微粒子よりなる顔料であって、必要に応じてその
内部に顔料、或いは染料等の着色剤を含むものである。
特に、艶消し効果、耐擦傷性に優れたものとして、例え
ばFe2 3 、TiO2 、CaCO3 、キナクリドン等
の通常の顔料の微粉末表面を、ポリウレタン、アクリ
ル、エポキシ、ポリエステル、ナイロン、フッ素樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の弾力性のある樹
脂、またはこれに必要に応じ可塑剤、安定剤、界面活性
剤等を加えた組成物中に分散させたものを球体状に形成
したり、或いは該組成物で上記したような顔料の周囲を
被覆したりして粒状に形成したもの等が挙げられる。
【0013】上記ビーズ顔料3の粒径は、粒径分布が
0.5μm〜200μmであり、且つ最頻出粒径が10
μm〜80μmであるものを用いる。尚、より好ましい
粒径としては、粒径分布1μm〜60μm、最頻出粒径
10μm〜30μmである。
【0014】また、熱可塑性樹脂に練り込むビーズ顔料
3の添加量は、得られる樹脂層2の艶消し意匠の程度、
或いは熱可塑性樹脂の表面物性等を考慮して、熱可塑性
樹脂100重量部に対して0.5〜100重量部であ
り、より好ましくは1〜30重量部である。このとき、
添加量が0.5重量部以下であると、スウェード調の艶
と触感が充分に得られない。また、添加量が100重量
部以上であると、熱可塑性樹脂を製膜して形成した樹脂
層2が脆くなる虞がある。
【0015】熱可塑性樹脂に添加されるビーズ顔料3
は、1色に限らず2色以上用いることもできる。また、
2色以上のビーズ顔料3を用いた場合、各色ごとにビー
ズ顔料3の粒径分布や最頻出粒径を異ならせることもで
きる。例えば、図2に示すように樹脂層2のビーズ顔料
3の色を赤色(3A)、黄色(3b)、黒色(3c)の
ように異なる3つの色から構成し、赤色のビーズ顔料
(3A)に最頻出粒径が大きなものを使用し、黄色(3
b)と黒色(3c)のビーズ顔料3に最頻出粒径の小さ
いものを使用する。このように組み合わせた場合、艶消
し層4において、赤色ビーズ顔料(3A):黄色ビーズ
顔料(3b)、又は赤色ビーズ顔料(3A):黒色ビー
ズ顔料(3c)との間でそれぞれ、立体感が得られる。
【0016】ビーズ顔料3を練り込ませる熱可塑性樹脂
としては、固体のシートとして製膜することができ、且
つエンボス加工適性のあるものを適宜選択する。このよ
うな熱可塑性樹脂として、例えばポリ塩化ビニル、塩化
ビニルとエチレン、酢酸ビニル、またはアクリル酸エス
テルとの共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等が挙げら
れる。
【0017】また、本発明において化粧シート1表面に
賦型される凹凸パターン4は、JIS−B−0610に
より規定される中心線平均粗さ(Ra)が0.1μm〜
100μm、より好ましくは1μm〜10μmであり、
且つJIS−Z−8741に準じた鏡面光沢度測定法に
より測定される表面グロス値(60°入射)が0.1%
〜30%、より好ましくは0.1%〜3.0%である。
【0018】次に、本発明スウェード調化粧シートの製
造方法を説明する。
【0019】本発明製造方法を実施するには、先ず熱可
塑性樹脂中に前述したようなビーズ顔料3を熱可塑性樹
脂100重量部に対して0.5重量部〜100重量部、
より好ましくは1重量部〜30重量部添加して充分に練
り込み、次いでカレンダー法、押出し法、キャスティン
グ法(ゾルコート法を含む)等の適宜方法により、上記
樹脂を製膜して樹脂層2を形成する。尚、樹脂層2は5
0μm以上の厚さで形成するのが好ましい。
【0020】このとき、樹脂層2の厚みが50μmより
も薄い場合には、ビーズ顔料3の樹脂中における分散不
良による艶ムラが目立ち易くなる。また、粗粒のビーズ
顔料3を添加するためシート状の樹脂層2の強度が不充
分となり、以下に説明するようなエンボス或いは必要に
応じて行う印刷等の加工時に樹脂層2が切断されてしま
ったり、或いは樹脂層2の伸び等が著しくなる。そのた
め、このような場合には後述するように、別の基材シー
ト上に樹脂層2を積層し、その後エンボス加工等を行
う。一方、樹脂層2の厚みの上限は、シート状樹脂層2
の製膜、或いは後加工等の方法にもよるが、樹脂を製膜
して帯状のシートに形成された樹脂層2をロール等に巻
き取って加工する場合には500μm程度が好ましい。
【0021】次に、得られた樹脂層2の表面に凹凸パタ
ーン4を賦型する。該凹凸パターン4を賦型する方法と
しては、公知の各種エンボス加工法が用いられる。これ
らは対象となる材料の表面に熱や圧力によりエンボス版
の凹凸形状を賦形する方法であり、平板プレス、ロール
エンボス機等のプレスエンボス機を用いることができ
る。尚、ロールエンボス法は、円筒状のエンボス版の凹
凸パターンを熱圧で賦形する方法である。
【0022】材料の加熱加圧条件は熱可塑性樹脂の熱圧
的挙動により異なるが、通常の熱可塑性樹脂の場合、軟
化点又は熱変形温度と融点又は熔融温度との間の適当な
温度に加熱し、エンボス版を押圧して賦形し、冷却して
形状を固定する。加熱方式としては赤外線照射、温風吹
付、加熱ローラからの熱伝導、誘電加熱等公知の方法を
用いる。
【0023】上記のエンボスロールには、前述のしたよ
うな化粧シート1表面に付与すべき所望の凹凸パターン
4に対応した凹凸形状が形成されていればよく、エンボ
スロールの代わりにエンボス版(平版)を用いてもよ
い。また、エンボス絞の形状としては、公知各種凹凸、
艶のものが使用できる。例えば、砂目、梨地等の天然の
凹凸形状を模写したもの、各種艶消し表面等が挙げられ
る。
【0024】また化粧シート1を製造するにあたって、
基材シート5を用意して、該基材シート5とシート状に
製膜した樹脂層2とを、ダブリングエンボスにより積層
一体化すると同時に樹脂層2の表面に凹凸パターン4を
形成し、凹凸パターン4が表面に形成された樹脂層2が
基材シート5上に積層された図2に示すような化粧シー
ト1を必要に応じて製造することもできる。また、基材
シート5上に公知の塗工法、転写印刷で樹脂層2を製膜
形成した後、エンボス加工により樹脂層2の表面に凹凸
パターン4を形成することもできる。このような方法で
は、50μm未満の薄膜状の樹脂層2にも、切断等の虞
なくエンボス加工を施すことができる。
【0025】ダブリングエンボスとは、樹脂層2と基材
シート5とを、樹脂層2側にエンボスロールが当接する
ようにして、エンボスロールと押さえロール版により両
者を挟み、熱及び圧力を加えて、上記樹脂層2及び基材
シート5を相互に融着せしめて貼り合せると同時に、エ
ンボスロール側の樹脂層2の表面に凹凸パターン4を形
成する方法である。
【0026】ダブリングエンボスにより樹脂層2と積層
一体化される基材シート5の材質は、樹脂層2と熱融着
可能な樹脂、例えば樹脂層2を形成する熱可塑性樹脂と
同様なもの等が挙げられる。尚、必要に応じて樹脂層2
と基材シート5とを積層する場合、該基材シート5に光
輝性顔料、着色顔料等の顔料を練り込むとさらに意匠性
が向上する。
【0027】ダブリングエンボスの加工条件は、使用す
る熱可塑性樹脂の材質に応じて適宜決めることができ
る。例えば、熱可塑性樹脂に塩化ビニルを用いた場合に
は、エンボス版の温度は30〜70°C、熱可塑性樹脂
の温度は120〜170°C、程度である。
【0028】更に、上記基材シート5には、必要に応じ
て装飾層を形成することができる。該装飾層は、化粧シ
ート1の装飾性を向上させる為に設けられるものであ
り、絵柄層6、金属蒸着層等からなり、絵柄層6は通常
の印刷インキ、例えば通常用いられる印刷インキにて、
基材シート5の表面に、絵柄、模様、図柄等の所望のパ
ターン又は全面にベタ刷りにより形成する。印刷方法は
グラビア、シルクスクリーン、オフセット等の方法があ
る。又、装飾層は通常のインクにより模様、絵柄、図柄
等を施した絵柄層6とする以外にも、ベタ刷層、或いは
金属蒸着層、部分金属蒸着層等の各層単独或いはこれら
の層の2層以上から形成してもよい。
【0029】また、特に図示しないが樹脂層2下層の基
材シート5の表面を隠蔽するため隠蔽層を設けることも
できる。該隠蔽層により基材シート5の材質の影響を受
けずに表面の艶消し層や装飾層を形成することができ
る。隠蔽層はベヒクル中に酸化チタン等の隠蔽性を有す
る顔料を添加したインキ等を用い印刷形成することがで
きる。
【0030】更に、化粧シート1の表面には、必要に応
じて着色或いは無色透明の透明保護層7を設けることが
できる。該透明保護層7としては、透明合成樹脂フィル
ムを熱融着或いは接着したり、または透明合成樹脂塗料
を塗工しても良い。樹脂の種類は、要求される表面物性
に応じて適宜選定されるが、特に耐摩耗性、耐汚染性を
要する場合は、例えばウレタンアクリレート、ポリエス
テルアクリレート、エポキシアクリレート等からなる電
離放射線硬化性樹脂、エポキシ、ポリウレタン、ポリシ
ロキサン等の熱硬化性樹脂、ポリ4フッ化エチレン、ポ
リフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂等、また耐候性を要
する場合は、例えば4フッ化エチレン、ポリフッ化ビニ
リデン等のフッ素樹脂、ポリメタアクリル酸メチル等の
アクリル樹脂、ポリシロキサン等の熱硬化性樹脂等が挙
げられ、これらの樹脂には必要に応じて各種添加剤を加
えることもできる。尚、透明保護層7は樹脂層2表面に
エンボス加工を施す前に設けておく必要がある。また、
該透明保護層7の厚みは樹脂層2に含有されるビーズ顔
料3による化粧シート1表面のスウェードの如き触感が
阻害されない程度とし、0.5μm〜10μmとなるよ
うに設けるのが好ましい。
【0031】本発明化粧シート1は、樹脂層2にビーズ
顔料を含有させることによって艶消しの意匠が付与さ
れ、更に樹脂層2表面に凹凸パターン4を賦型すること
により、樹脂層2に含有されたビーズ顔料3と相俟って
スウェードの如き触感、及び艶消しの効果が充分に得ら
れる。また、従来の塗工法、転写法のみの場合と比べ
て、艶ムラ、色ムラ等も大幅に緩和される。
【0032】また、本発明化粧シートの製造方法は、ビ
ーズ顔料3を練り込んだ熱可塑性樹脂をシート状に製膜
するため、ビーズ顔料の分散不良による艶ムラが生じる
虞がない。更に、艶消し層である樹脂層2を必要に応じ
て基材シート5上に積層する場合、ダブリングエンボス
により積層するため、熱や溶剤による基材シート5の劣
化は起こらない。
【0033】尚、本発明スウェード調化粧シート1を使
用するにあたっては、化粧シート1の裏面側に接着剤等
を塗工して貼り合せる等の手段を用いて、建材や家電製
品等の他の製品の表面に積層して使用する。また、本発
明化粧シート1は粘着剤層8を介して紙セパレーター等
の剥離基材9とラミネートし粘着化粧シート1として使
用することもできる。
【0034】具体的実施例を示し本発明を更に詳細に説
明する。 〔実施例1〕着色されたペースト状のポリ塩化ビニル
〔バンド化学:BWN配合〕に、平均粒径20μm、最
頻出粒径20μmのウレタン系黒色ビーズ顔料(a)と
平均粒径20μm、最頻出粒径20μmのウレタン系白
色ビーズ顔料(b)〔大日精化工業 (株) 製:ラブコロ
ール〕とをa:b=30:70の割合で混合したものを
20重量部添加し、ゾルキャスト法で上記ポリ塩化ビニ
ルをシート状に製膜して、0.15mmの厚さのポリ塩
化ビニルシート2を製造する。しかる後に、該シート2
を150度に加熱しエンボス版〔丸石ビニル製:梨地2
号〕を用いてその表面にエンボス加工を施し、Ra=1
4μm、表面グロス値(60°入射)=15%である梨
地凹凸パターン4が表面に形成された化粧シート1を得
た。
【0035】〔実施例2〕着色されていないペースト状
のポリ塩化ビニルに、実施例1と同様なビーズ顔料
(a)を同様に混合したものを20重量部添加し、ゾル
キャスト法で上記ポリ塩化ビニルをシート状に製膜し
て、0.09mmの厚さのポリ塩化ビニルシート2を製
造する。しかる後に、該シート2と着色ポリ塩化ビニル
シート(BWN配合、0.06mm)5を実施例1にお
いて用いたエンボス版でダブリングエンボスを行い、実
施例1と同様な凹凸パターン4が表面に形成された化粧
シート1を得た。
【0036】〔実施例3〕着色されたペースト状のポリ
塩化ビニルにグラビアロールで抽象柄を印刷してこれを
基材シート5とし、該基材シート5と実施例2において
製造されたポリ塩化ビニルシート2を実施例1において
用いたエンボス版でダブリングエンボスを行い、実施例
1と同様な凹凸パターン4が表面に形成された化粧シー
ト1を得た。
【0037】〔実施例4〕実施例1〜3において製造さ
れたポリ塩化ビニルシート2上に、シリコンアクリル系
樹脂〔昭和インク製:OP−3〕7をグラビアリバース
法で、2μm/dryコーティングし、しかる後に各実
施例と同様な方法によってエンボス加工を施して凹凸パ
ターン4が表面に形成された化粧シート1をそれぞれ得
た。
【0038】〔実施例5〕紙セパレーター〔王子化工:
OKC IIONC〕9に、粘着剤〔総研化学:SKダ
イン1307M〕8を40g/m2 ・dryコーティン
グし、実施例1〜4において得られた化粧シートの裏面
側にラミネートして粘着化粧シート1を得た。
【0039】上記実施例1〜5にて得られた化粧シート
1はいずれの場合も、樹脂層2形成時にビーズ顔料3の
分散不良による艶ムラが生じず、優れたスウェード調の
触感や艶消し効果が得られた。
【0040】特に、実施例4において得られた化粧シー
ト1は、耐摩耗性、耐汚染性等に優れたものであった。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、熱可塑性
樹脂に含有されるビーズ顔料によるスウェードの如き優
れた艶消し状態と、化粧シート表面に形成された凹凸パ
ターンとが相まって、従来のスウェード調化粧シートと
比較して、更に優れたスウェード調の触感や艶消し効果
が得られる。また本発明方法によれば、ビーズ顔料を添
加した熱可塑性樹脂をシート状に製膜するため、ビーズ
顔料の分散不良による艶ムラの発生を防ぐことができ
る。
【0042】更に本発明方法は、ビーズ顔料を添加した
熱可塑性樹脂をシート状に製膜することにより艶消し層
となる樹脂層が形成されるため、ビーズ顔料を添加した
塗料を基材シートに塗工して艶消し層を形成する従来の
方法のように、基材シートが劣化するという問題は生じ
ない。
【0043】本発明スウェード調化粧シートは、該化粧
シートを単に貼るだけの簡単な作業により、種々の製品
表面に容易に上記の如き優れたスウェードの如き意匠を
付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明スウェード調化粧シートの1例を示す断
面図である。
【図2】本発明スウェード調化粧シートの他の例を示す
断面図である。
【図3】本発明スウェード調化粧シートの他の例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 化粧シート 2 樹脂層 3 ビーズ顔料 4 凹凸パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/20 A 8413−4F 33/00 7639−4F // B32B 27/00 E 8413−4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂100重量部に対して、粒径
    分布0.5μm〜200μm、最頻出粒径10μm〜8
    0μmのビーズ顔料を0.5重量部〜100重量部含有
    し、更にJIS−B−0610により規定される中心線
    平均粗さ(Ra)が0.1μm〜100μmであり、且
    つJIS−Z−8741に準じた鏡面光沢度測定法によ
    り測定される表面グロス値(60°入射)が0.1%〜
    30%である艶消微凹凸が表面に形成された樹脂層を少
    なくとも有することを特徴とするスウェード調化粧シー
    ト。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂100重量部に対して、粒径
    分布0.5μm〜200μm、最頻出粒径10μm〜8
    0μmのビーズ顔料を0.5重量部〜100重量部添加
    した組成物を製膜して樹脂層を形成し、しかる後に該樹
    脂層を加熱軟化させつつエンボス版にて加圧して、JI
    S−B−0610により規定される中心線平均粗さ(R
    a)が0.1μm〜100μmであり、且つJIS−Z
    −8741に準じた鏡面光沢度測定法により測定される
    表面グロス値(60°入射)が0.1%〜30%である
    艶消微凹凸を上記樹脂層表面に賦型することを特徴とす
    るスウェード調化粧シートの製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH08281202A (ja) * 1995-04-10 1996-10-29 Dainippon Toryo Co Ltd 無機質化粧板の製造方法
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JP2020200561A (ja) * 2019-06-13 2020-12-17 タキロンシーアイ株式会社 化粧シート及び化粧シートの製造方法
KR20210087359A (ko) * 2020-01-02 2021-07-12 (주)엘엑스하우시스 인조가죽
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