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JPH06182528A - シール構造を有する耐火性ノズル - Google Patents

シール構造を有する耐火性ノズル

Info

Publication number
JPH06182528A
JPH06182528A JP4337604A JP33760492A JPH06182528A JP H06182528 A JPH06182528 A JP H06182528A JP 4337604 A JP4337604 A JP 4337604A JP 33760492 A JP33760492 A JP 33760492A JP H06182528 A JPH06182528 A JP H06182528A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
enclosed chamber
outside air
closed chamber
molten metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4337604A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyuki Ueno
和志 上野
Toshimitsu Taira
利光 平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Krosaki Harima Corp
Original Assignee
Kurosaki Refractories Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurosaki Refractories Co Ltd filed Critical Kurosaki Refractories Co Ltd
Priority to JP4337604A priority Critical patent/JPH06182528A/ja
Publication of JPH06182528A publication Critical patent/JPH06182528A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浸漬ノズルやロングノズルのような長尺ノズ
ルの耐火物胴体からの外気侵入を確実に防止するための
構造の提供。 【構成】 ノズル胴部を形成する耐火材内部に溶融金属
注出孔の全周で且つほぼ全長にわたり囲繞したスリット
のような密閉室を形成し、この密閉室に外部の脱気装置
に通じた減圧のための管路を設けた構造を有する。密閉
室とノズル外周面との間隔は10mm以上とし、さら
に、密閉室が、ノズル孔側を通気率が60×10-5cm
3 ・cm/cm2 ・cmH2 O・sec以下の耐火物で
形成され、且つ、外周側を20×10-5cm3 ・cm/
cm2 ・cmH2 O・sec以下の耐火物で形成され、
且つ、700〜380Torrの減圧下に維持する。密
閉室の圧力を、鋳造中の溶融金属注出孔内の圧力より低
く保持することによって注出孔内への外気の侵入は完全
に阻止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属を鋳造する際
使用するノズル、とくに、ノズル孔の外気遮断用構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】溶融金属を鋳造する場合に使用する機構
として、流量調整用のストッパーやスライディングノズ
ル等があり、また、外気遮断のために、浸漬ノズルやロ
ングノズルのような長尺ノズルがある。
【0003】近年、溶融金属の清浄化が強く望まれる中
で、外気のノズル内への侵入は溶融金属の品質の低下に
つながるため、完全なる外気遮断が要求されている。
【0004】このノズル内への外気侵入は、耐火性ノズ
ル同志の接合面からの侵入と、耐火材自体が多孔性であ
るためのノズル胴体部の壁を通しての侵入とがある。
【0005】この中、ノズル接合部分からの外気の侵入
の防止対策については、本願の出願人が、先に特開平4
−228256号公報において、ノズル構造体における
溶融金属注出孔の周囲に脱気用の溝を形成し、この脱気
用溝を外部の脱気装置に通じる連通孔と連通した構造と
することを開示した。これによって、接合面からの外気
侵入は略完全に防止できる。
【0006】しかしながら、接合部分のシールを改善し
たところで、ノズルを構成する耐火材自体が多少なりと
も通気性を有し、しかも、鋳造中ノズル孔内は外気圧力
に対して負圧となり、ノズル胴部からの微量の外気侵入
は阻止することができない。このノズル胴部からの外気
の侵入を防止するために、従来、比較的低温でガラス化
する酸化物からなる防止材を外面に塗布し、ノズルの予
熱の際、表面にガラス層を形成する方法がある。しか
し、このノズルの予熱の際に、ガラス層が形成されず、
十分な外気遮断が得られないために、溶湯内に空気が侵
入する場合がある。
【0007】特開昭62−279059号公報には、溶
融金属注出孔の詰まりを防止するためにノズル壁にAr
ガス供給通路を設け、この供給通路からノズル孔内にA
rガスを排出するようにしたノズル構造が開示されてお
り、この構造を耐火性ノズル胴体部の壁を通しての外気
の侵入を防止するために適用することも考えられる。し
かしながら、これによって外気の侵入を防止するために
は、Arガスの多量の使用と、ノズル孔内の溶融金属内
に吹き込まれたArガスの気泡によって鋳片欠陥を発生
する問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、浸漬
ノズルやロングノズルのような長尺ノズルの耐火物本体
胴部からの外気侵入を確実に防止するための構造を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズル本体の
胴部内部のノズル孔を流下する溶融金属をほぼ包囲する
密閉室をノズル本体の外周面より10mm以上抽出孔中
心寄りに設け、同密閉室に減圧排気用口金具を設けたシ
ール構造を有する耐火性ノズルである。
【0010】この密閉室は、ノズル孔側を通気率が60
×10-5cm3 ・cm/cm2 ・cmH2 O・sec以
下の耐火物で形成され、且つ、外周側を20×10-5
3・cm/cm2 ・cmH2 O・sec以下の耐火物
で形成され、且つ、760〜380Torrの減圧下に
維持される。
【0011】
【作用】密閉室に設けられた減圧管路を介して脱気吸引
することにより、密閉室を積極的に負の圧力にすること
ができる。密閉室の圧力を鋳造中の溶融金属注出孔内の
圧力より低く保持することによって、注出孔内への外気
の侵入は完全に阻止できる。
【0012】この際、密閉室が外周に近いと外周面の気
孔から外気を吸引し、密閉室の減圧度が維持できなくな
るので、密閉室はノズル本体胴部の外周面から10mm
以上はなす必要がある。
【0013】また、密閉室の減圧度が大きくなり過ぎる
と、ノズル本体の僅かな欠陥から外気が吸引されて、酸
化が進む。そのため、密閉室内は700〜380Tor
rに維持する必要がある。
【0014】耐火ノズルそのものも、ある程度の緻密さ
が要求される。ロングノズル,浸漬ノズルでは、カーボ
ンボンドの耐火材料が多く、カーボンの酸化防止のた
め、酸素を含む空気曝露を極力抑える必要がある。
【0015】また、700〜380Torrの密閉室内
圧力を維持するためには、吸引経路,吸引口,吸引ホー
ス等の制約を考慮すると、自ずと吸引ガス量を抑制する
必要がある。この2つの観点より、ノズルの大小が変わ
ってくるが、密閉室より吸引する総量で20Nl/mi
n、空気を吸引する側の量で5Nl/min以内に抑え
たい。これを実形状に適用すると、平均的な通気率でノ
ズル孔側で60×10-5cm3 ・cm/cm2 ・cmH
2 O・sec以下、外周側で20×10-5cm3 ・cm
/cm2 ・cmH2 O・sec以下に抑えないと、本発
明の効果は小さくなる。なお、平均的な通気率とは、耐
火ノズルの緻密さのバラツキ、あるいは酸化防止材等の
表面処理による見掛け上の通気率変化も包括したもので
ある。
【0016】
【実施例】
実施例1 図1は、本発明に係るノズルをストッパー方式に適用し
た例を示す。
【0017】同図において、1は、タンディッシュAの
羽口に直接取付けられたアルミナ・黒鉛製の浸漬ノズル
本体であって、ノズル孔2の上部開口はストッパー3の
下動によって閉塞可能となっており、その下端は鋳型内
溶湯M内に浸漬されている。
【0018】4は浸漬ノズル本体1の胴体内部に形成さ
れた円筒状のスリット状の空間を有する密閉室を示し、
密閉室4と浸漬ノズル本体1の胴体外周面との間隔dは
10mm以上に形成され、その下端は鋳型内溶湯M内に
あり、また、その上端はタンディッシュAの溶湯注出口
に至る浸漬ノズル本体1の略全長にわたって設けられて
いる。この密閉室4のノズル孔2側の材質としては通気
率が30×10-5cm3 ・cm/cm2 ・cmH2 O・
secのアルミナ・グラファイト質のものを使用し、ま
た、外側は通気率が4×10-5cm3 ・cm/cm2
cmH2 O・secのアルミナ・グラファイト質の母材
と12×10-5cm3 ・cm/cm2 ・cmH2 O・s
ecのジルコニア−グラファイトを使用した。
【0019】ここで用いたノズルの製法は、以下の通り
である。
【0020】1mm〜40μmのアルミナ粉末が80
%、黒鉛が20%、フェノールレジン+10%を混練し
た混練物をノズル孔2側に、1mm〜0mmのジルコニ
ア粉末が85%、黒鉛が15%、フェノールレジン+8
%を混練した混練物を外側パウダーライン部になるよう
に、所定のゴム型にスリットを形成する材料と共に充填
し、1t/cm2 でCIPを用いて加圧成形した。その
のち、1000℃還元雰囲気で焼成し、所定の形状に加
工し、減圧排気用口金具5を埋め込みセットし、本発明
のノズルを得た。
【0021】同密閉室4の上部分には排気路を形成し、
ホースとの着脱を自在にした減圧排気用口金具5が設け
られ、それに取付けられた耐熱性を有するメタルホース
からなる連通管6を介して、例えば、200リットル/
minの排気能力を有する真空ポンプ7の作動によって
密閉室4の内部は減圧排気される。減圧排気用口金具5
は、通常金属製でノズル本体1に埋めこまれており、耐
熱性と気密性が満足できれば、セラミッス製でも構わな
い。
【0022】吸引量が多くなり真空ポンプ7入口の温度
が高くなりすぎるような場合、連通管6の途中にガス冷
却器を設けてもよい。
【0023】上記構造のストッパー3と浸漬ノズル本体
1の構造において、ストッパー3を上下動作して、ノズ
ル本体1との間で溶融金属の流量制御を行った。この場
合、ノズル孔2内の圧力は、530Torrであるのに
対して、密閉室4内の圧力は450Torrで実施し
た。
【0024】吸引量が0.24Nl/minのオーダー
では、ノズルを構成する耐火物の材質劣化の問題はなか
った。
【0025】このようにして得られた鋳片の製品欠陥率
が従来0.6%であったものが、0.08%まで改善さ
れた。
【0026】実施例2 図2は、実施例1と同様にストッパー3による鋳造の断
面を表すが、ノズルが短尺ノズル8と長尺のノズル本体
1に分割されている場合を示している。長尺のノズル本
体1の胴部内部には、実施例1と同様に、円筒状の密閉
室4が設けられており、同密閉室4につながる減圧排気
用口金具5を通して、密閉室4に侵入してきた外気をノ
ズル外部に排出する。この場合の短尺ノズル8とノズル
本体1との接合部の構造として、前記特開平4−228
256号公報に記載のとおり、ノズルとの接合部に脱気
用管路を形成し、これを脱気装置に通じる連通孔と連通
した構造とすることもできる。
【0027】実施例3 図3は、スライディングノズルによる鋳造の断面を表わ
し、スライディングノズル用耐火物9に長尺のノズル本
体1が接合されている状態を示す。
【0028】本実施例についても、実施例1の場合と同
様に、長尺のノズル本体1の胴体内部に円筒状の密閉室
4が設けられており、同密閉室4につながる減圧排気用
口金具5を通して、侵入してきた外気をノズル外部に排
出する。
【0029】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
【0030】(1)溶鋼を鋳造した場合、外気侵入によ
る酸化物系介在物の増加、およびバブリングガスにより
発生する気泡欠陥の発生を、防止抑制できると共に、鋳
造中のノズル閉塞減少も緩和できる。
【0031】(2)密閉室内を減圧状態に維持しても、
ノズルの構成材料を傷めることがなくノズルの耐久性は
十分である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示し、ストッパー方
式に、直接本発明のノズルを用いた例を示す。
【図2】 第2の実施例を示し、ストッパー方式に、短
ノズルと本発明の長ノズルを適用した例を示す。
【図3】 第3の実施例を示し、スライディングノズル
方式に本発明の長ノズルを適用した例を示す。
【符号の説明】
A タンディッシュ M 鋳型内溶湯 d 密閉室と胴体外周面との間隔 1 浸漬ノズル本体 2 ノズル孔 3 ストッパー 4 密閉室 5 減圧排気用口金具 6 連通管 7 真空ポンプ 8 上ノズル、または短ノズル 9 スライディングノズル用耐火物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属を鋳造するための耐火性ノズル
    において、ノズル本体の胴部内部のノズル孔を流下する
    溶融金属をほぼ包囲する密閉室をノズル本体の外周面よ
    り10mm以上抽出孔中心寄りに設け、同密閉室に減圧
    排気用口金具を設けたシール構造を有する耐火性ノズ
    ル。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、密閉室が、ノ
    ズル孔側を通気率が60×10-5cm3 ・cm/cm2
    ・cmH2 O・sec以下の耐火物で形成され、且つ、
    外周側を20×10-5cm3 ・cm/cm2 ・cmH2
    O・sec以下の耐火物で形成され、且つ、700〜3
    80Torrの減圧下に維持されるシール構造を有する
    耐火性ノズル。
JP4337604A 1992-12-17 1992-12-17 シール構造を有する耐火性ノズル Pending JPH06182528A (ja)

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JP4337604A JPH06182528A (ja) 1992-12-17 1992-12-17 シール構造を有する耐火性ノズル

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JP (1) JPH06182528A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020184320A1 (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 黒崎播磨株式会社 ノズル及びノズルとストッパーの構造体
CN114075082A (zh) * 2020-10-27 2022-02-22 上海劲远高温材料有限公司 一种炼钢长水口用塑性高温陶瓷密封垫及其制备方法

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