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JPH06176954A - 積層型粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ - Google Patents

積層型粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ

Info

Publication number
JPH06176954A
JPH06176954A JP32392492A JP32392492A JPH06176954A JP H06176954 A JPH06176954 A JP H06176954A JP 32392492 A JP32392492 A JP 32392492A JP 32392492 A JP32392492 A JP 32392492A JP H06176954 A JPH06176954 A JP H06176954A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic capacitor
external electrode
grain boundary
internal electrode
varistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32392492A
Other languages
English (en)
Inventor
Iwao Ueno
巌 上野
Keiichi Noi
慶一 野井
Yoichi Ogose
洋一 生越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP32392492A priority Critical patent/JPH06176954A/ja
Publication of JPH06176954A publication Critical patent/JPH06176954A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/30Stacked capacitors
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
    • H01G4/08Inorganic dielectrics
    • H01G4/12Ceramic dielectrics

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子機器で発生するノイズ、パルス、静電気
などの異常電圧から半導体及び電子機器を保護する目的
で使用されるNiを内部電極とした積層型粒界絶縁型半
導体セラミックコンデンサを提供することを目的とす
る。 【構成】 低原子価のLi,Na,K原子の内の少なく
とも一種類以上をNiまたはNi原子を含む化合物に固
溶させた内部電極ペーストを出発原料とするNi内部電
極2aをこれらが成型体4の交互に対向する端縁に至る
ように設け、かつこの成型体4の両端縁に、TiをNi
またはNi原子を含む化合物に添加混合させた外部電極
3aを設けた構成とすることにより、優れた性能を有す
る積層型粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサを提供
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通常はコンデンサとし
て電圧の低いノイズや高周波のノイズを吸収する働きを
し、一方パルスや静電気などの高い電圧が侵入した時は
バリスタ機能を発揮することによって、異常電圧から半
導体素子及び電子機器を保護する目的で使用される積層
型粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器は多機能、軽薄短小化を
実現するためにIC,LSIなどの半導体素子が広く用
いられ、それに伴って機器のノイズ耐力は低下しつつあ
る。そこで、このような電子機器のノイズ耐力を確保す
るために、各種IC,LSIの電源ラインに、バイパス
コンデンサとしてフィルムコンデンサ、積層セラミック
コンデンサ、半導体セラミックコンデンサなどが使用さ
れている。しかし、これらのコンデンサは、電圧の低い
ノイズや高周波のノイズの吸収に対しては優れた性能を
示すが、これらのコンデンサ自体に高い電圧を持つパル
スや同じく高い電圧を持つ静電気を吸収する機能を持た
ないため、高い電圧を持つパルスや静電気が侵入する
と、機器の誤動作や半導体素子の破壊、さらにはコンデ
ンサの破壊を起こすことが大きな問題となっている。
【0003】そこでこのような用途に、ノイズ吸収性が
良好で温度や周波数に対しても安定していることに加え
て、高いパルス耐力と優れたパルス吸収性を持つ新しい
タイプのコンデンサとして、SrTiO3系半導体セラ
ミックコンデンサにバリスタ機能を持たせた粒界絶縁型
半導体セラミックコンデンサ(以下、バリスタ機能付セ
ラミックコンデンサという)が開発され、すでに特開昭
57−27001号公報、特開昭57−35303号公
報などにより公知となっている。
【0004】このバリスタ機能付セラミックコンデンサ
は、通常はコンデンサとして電圧の低いノイズや高周波
のノイズを吸収するが、パルスや静電気などの高い電圧
が侵入した時はバリスタとして機能し、異常電圧から半
導体素子及び電子機器を保護するという特徴を有してお
り、その使用はますます拡大されている。
【0005】一方、電子部品分野においては、軽薄短小
化、高性能化がますます進み、このバリスタ機能付セラ
ミックコンデンサに至っても、小型化、高性能の要請が
強まっている。しかし、従来のバリスタ機能付セラミッ
クコンデンサは単板型であるため、小型化すると電極面
積が小さくなり、その結果として容量が低下したり、信
頼性が低下するという問題を招くことになる。従って、
その解決策として、電極面積を実質的に大きくすること
ができる積層化への展開が予想される。
【0006】しかし、バリスタ機能付セラミックコンデ
ンサは、通常、SrTiO3系半導体素子の表面に酸化
物を塗布し、熱拡散により粒界層を絶縁化する工程を有
するため、一般に用いられているBaTiO3系積層セ
ラミックコンデンサと比べ、バリスタ機能付セラミック
コンデンサ材料を内部電極材料と同時に焼成して積層型
のバリスタ機能付コンデンサ(以下、バリスタ機能付積
層セラミックコンデンサという)を形成することは非常
に困難であると考えられていた。
【0007】そこで、バリスタ機能付積層セラミックコ
ンデンサ材料と内部電極材料との同時焼成の課題を解決
する手法として、特開昭54−53248号公報、特開
昭54−53250号公報などを応用し、内部電極に当
たる部分に有機バインダー量を多くしたセラミックペー
ストを印刷し、この部分に焼結過程で多孔層を形成し、
焼結した後にその多孔層に適当な圧力下で導電性金属を
注入させる方法、またはメッキ法や溶融法によって内部
電極を形成し、バリスタ機能付積層セラミックコンデン
サを形成させる方法が開発、提供されている。しかし、
これらはプロセス的にかなり困難であり、未だに実用化
へのレベルに達していない。
【0008】また、特開昭59−215701号公報
に、非酸化雰囲気中で仮焼した粉末を原料にした生シー
トの上に粒界層を絶縁化することが可能な熱拡散物質を
混入した導電性ペーストを印刷し、酸化性雰囲気中で焼
結させる方法、さらに特開昭63−219115号公報
に、予め半導体化させた粉末を主成分とし、この主成分
に絶縁層を形成させるため酸化剤及び/またはガラス成
分を含む拡散剤を混合した生シートと内部電極を交互に
積層した成型体を、空気中または酸化雰囲気中で焼成す
る方法が報告されている。
【0009】しかし、これら2つの方法では焼成温度が
1000〜1200℃と比較的低く、セラミックの焼結
が起こりにくいため、結晶粒子は面接触しにくく、でき
上がった素子は完全な焼結体に至っていないために容量
が低く、かつバリスタとしての代表特性である電圧非直
線指数αが小さく、バリスタ電圧が不安定であり、さら
に信頼性が劣るという問題点を有するものである。さら
にまた、後者の特開昭63−219115号公報では、
添加剤としてガラス成分を添加した場合、結晶粒界にガ
ラス相が析出し、上記の電気特性が悪化しやすく、信頼
性が劣るものであり、これもまた実用化へのレベルに達
していないものである。
【0010】そこで、本発明者らは特願平1−3675
7号公報などに記載したように、Ti過剰のSrTiO
3に半導体成分とMnO2−SiO2系をベース材料とし
たセラミック組成及びその製造方法において、Au,P
t,Rh,PdまたはNiを内部電極とするバリスタ機
能付積層セラミックコンデンサの開発を可能なものとし
た。さらにまた、特願平3−152991号公報に記載
したように、低原子価のLi,Na,K原子の内の少な
くとも一種類以上をNiまたはNi原子を含む化合物に
固溶させた内部電極組成及びその製造方法において、N
iを内部電極とするバリスタ機能付積層セラミックコン
デンサの開発をより可能なものとした。
【0011】また、積層型バリスタに関しては、既に特
公昭58−23921号公報により、ZnO,Fe
23,TiO2系を用いた積層型電圧非直線素子が開示
されている。しかし、この素子は容量をほとんど持たな
いため、比較的高い電圧を持つパルスや静電気の吸収に
対しては優れた性能を示すが、バリスタ電圧以下の低い
電圧を持つノイズや高周波のノイズに対しては、ほとん
ど効果を示さないという課題を有したものであった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記Ti過剰のSrT
iO3に半導体成分とMnO2−SiO2系をベース材料
としたセラミック組成及び低原子価のLi,Na,K原
子の内の少なくとも一種類以上をNiまたはNi原子を
含む化合物に固溶させた内部電極組成、そして製造方法
によりNiを内部電極とするバリスタ機能付積層セラミ
ックコンデンサの開発をより可能なものとしたが、外部
電極組成については内部電極組成ほど深く検討されてお
らず、外部電極の劣化によりコンデンサとしての機能と
バリスタとしての機能のどちらか一方が劣化したり、直
列等価抵抗値ESRが大きくなったりすることがある等
の課題を有したものであった。
【0013】本発明は上記課題を解決し、通常はコンデ
ンサとして電圧の低いノイズや高周波のノイズを吸収す
る働きをし、一方パルスや静電気などの高い電圧が侵入
した時はバリスタ機能を発揮するバリスタ機能付積層セ
ラミックコンデンサに関し、Niを内部電極とし、しか
もプロセス的にはセラミックコンデンサ材料と内部電極
材料との同時焼成を可能にしたSrTiO3を主成分と
する積層型粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサを提
供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、内部電極は、低原子価のLi,Na,K原
子の内の少なくとも一種類以上をNiまたはNi原子を
含む化合物に固溶させた内部電極ペーストを出発原料と
するNi内部電極とし、外部電極は、TiをNiまたは
Ni原子を含む化合物に添加混合させた外部電極ペース
トを出発原料とするNi外部電極としたものである。
【0015】
【作用】この構成により低原子価のLi,Na,K原子
の内の少なくとも一種類以上をNiまたはNi原子を含
む化合物に固溶させることによって、Ni内部電極の耐
酸化性を向上させることが出来ると同時に、セラミック
素子の結晶粒界部分の酸化性を向上させることができ
る。また、外部電極としてTiをNiまたはNi原子を
含む化合物に添加混合させることによって形成すると、
上記Ni内部電極と外部電極の接触が良好となり、さら
に酸化速度が低減し、外部電極の酸化を極力抑えること
ができ、バリスタ機能付積層セラミックコンデンサを容
易に提供することが可能となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明による第1の実施例について実
施例を挙げて具体的に説明する。
【0017】(実施例1)まず、図3,図4に示すよう
に、SrTiO3(Sr/Ti=0.97)97mol
%,Nb25:0.5mol%,Ta25:0.5mo
l%,MnO2:1.0mol%,SiO2:1.0mo
l%の組成でドクター・ブレード法などによって作製さ
れた30μm程度の厚さの生シートを所定の大きさに切
断し、この切断された生シート1の上にNiO:99.
5mol%,Li2CO3:0.5mol%の組成の内部
電極ペースト2を所定の大きさに応じてスクリーン印刷
によりパターン印刷した。なお、図4から明らかなよう
に、無効層となる最上層及び最下層の生シート1aには
Niを主成分とする内部電極ペースト2は印刷しないも
のとする。また、この時、中間に積層させる生シート1
の上に印刷されたNiを主成分とする内部電極ペースト
2は、周知のように交互に対向する(異なる)端縁に至
るように印刷した。その後、上下に生シート1aを配
し、(通常それぞれ複数層積層される)、その間に上記
内部電極ペースト2の印刷された生シート1を複数層積
層し、加熱しながら加圧、圧着し、図1のごとく成型体
4を得た。
【0018】次に、平均粒径が0.5μm以下で純度9
0%以上のNiOに平均粒径が0.5μm以下のTiO
2粉末を添加した粉末を外部電極用出発原料とし、この
粉末をブチラール樹脂などの有機バインダーと共に溶媒
中に分散させ、外部電極ペーストとした。そして図1に
示すごとく成型体の内部電極ペースト2を交互に異なる
端縁に露出させた成型体4の両端面にこのNiを主成分
とする外部電極ペーストを塗布し、空気中で1050
℃、2時間空気中で脱脂、仮焼を行った。その後、
2:H2=99:1の還元雰囲気中で1250℃、2時
間で焼成した。この焼成後、空気中で900℃で再酸化
し、さらにN2:H2=99:1の還元雰囲気中で400
℃、30分で外部電極3aを再還元した。この様にして
形成されたバリスタ機能付積層セラミックコンデンサ
は、図1に示すように複数層の内部電極2aが、それら
の内部電極2aが交互に異なる端縁に至るように設けら
れ、かつこれらの内部電極2aは成型体4の両端縁にお
いてNiを主成分とする外部電極3aに電気的に接続さ
れた状態となっている。
【0019】なお、本実施例でのバリスタ機能付積層セ
ラミックコンデンサの形状は図1における横幅L×縦幅
W×高さHが1.60×3.20×1.20mmの1.3
タイプと呼ばれるもので、内部電極2aの形成されたセ
ラミックシートを30層積層したものである。
【0020】このようにして得られたバリスタ機能付積
層セラミックコンデンサについて、その容量、tan
δ、バリスタ電圧、電圧非直線指数α、直列等価抵抗値
ESRなどの各種電気特性を、下記の(表1)に記載す
る。なお、各種電気特性については以下の測定値を記載
している。
【0021】◇容量Cは測定電圧1.0V、周波数1.
0kHzでの値。 ◇バリスタ電圧V0.1mAは測定電流0.1mAでの値。
【0022】◇電圧非直線指数αは、測定電流0.1m
Aと1.0mAでの値から、 α=1/log(V1mA0.1mA)の式より算出した。
【0023】◇直列等価抵抗値ESRは、測定電圧1.
0Vでの共振点での抵抗値。
【0024】
【表1】
【0025】上記(表1)について解説すると、ここで
資料番号に*印をつけたものは比較例であり、本発明の
請求範囲外である。即ち、これらの焼結体素子では、外
部電極3aの酸化が激しく起こり、コンデンサとしての
電圧の低いノイズや高周波のノイズを吸収する機能と、
バリスタとしてのパルス、静電気などの高い電圧を吸収
する機能の両方を同時に持ち合わせていないものや、直
列等価抵抗値ESRが大きく周波数特性がよくないもの
である。従って、これらの試料は電子機器で発生するノ
イズ、パルス、静電気などから、半導体及び電子機器を
保護するバリスタ機能付セラミックコンデンサとして適
さないものである。
【0026】これに対し、その他の試料番号で示す本発
明のものでは、容量が大きく、かつ電圧非直線指数αが
大きく、さらに直列等価抵抗値ESRが小さいため、コ
ンデンサとしての電圧の低いノイズや高周波のノイズを
吸収する機能と、バリスタとしてのパルス、静電気など
の高い電圧を吸収する機能の両方を同時に持ち合わせて
おり、さらに容量温度変化率とバリスタ電圧温度係数が
小さく、信頼性や電気特性が温度に影響を受けにくい特
徴を有している。従って、これらの試料は電子機器で発
生するノイズ、パルス、静電気などから半導体及び電子
機器を保護するためのバリスタ機能付セラミックコンデ
ンサとして適しているものである。
【0027】また、外部電極3aの材料としてNiOに
TiO2を添加して作製されたバリスタ機能付積層セラ
ミックコンデンサでは、外部電極3aの酸化が抑制さ
れ、tanδ、直列等価抵抗値ESR値の低下が確認さ
れた。この原因は添加したTiが還元剤として作用し、
外部電極3aの表面層の酸化を抑制し、電極の抵抗値を
下げるためであると考えられる。
【0028】(実施例2)次に、図2においては、本発
明の第2の実施例として外部電極3aの上層部に、新た
にAgまたはAg−Pd系の外部電極3bを形成したも
のを示す。
【0029】上記実施例1と同様のセラミック材料組成
で、内部電極組成を用いて得られた積層した成型体4の
両端に、NiOにTiO2を添加混合した外部電極ペー
ストを塗布し、空気中で1050℃、2時間空気中で脱
脂、仮焼を行った。その後、N2:H2=99:1の還元
雰囲気中で1250℃、2時間で焼成した。焼成後、A
g−Pd系(Pd:10wt%添加)外部電極ペースト
をNiを主成分とする外部電極3aの上に塗布し、空気
中で900℃で焼付けた。そしてこれにより得られたも
のは、図2に一部切欠斜視図で示すように複数層の内部
電極2aを、それらの内部電極2aが成型体4の交互に
異なる端縁に至るように設けられ、かつこれらの内部電
極2aと電気的外部電極3aが接続され、その上にAg
またはAg−Pd系の外部電極3bが設けられたバリス
タ機能付積層セラミックコンデンサ4aとなる。また、
図5に本実施例の製造工程を示す。
【0030】このようにして得られたバリスタ機能付積
層セラミックコンデンサについて、その容量、tan
δ、バリスタ電圧、電圧非直線指数α、直列等価抵抗値
ESRなどの各種電気特性を、下記の(表2),(表
3)に記載する。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】上記実施例2について解説すると、(表
2),(表3)で資料番号に*印が記載されているもの
は比較例であり、本発明の請求範囲外である。(表2)
に示すAg外部電極を形成した方が(表3)に示すAg
−Pd系外部電極を形成した試料に比べ、直列等価抵抗
値ESRの値が若干低かった。これはPdの非抵抗値が
Agの非抵抗値よりも若干高いためであると考えられ
る。
【0034】そしてまた、NiOにTiO2を添加混合
したバリスタ機能付積層セラミックコンデンサを作製し
た場合、tanδ、直列等価抵抗値ESRの低下を確認
した。この時、Tiを添加していない場合では下層部の
外部電極3aと上層部のAgもしくはAg−Pd系外部
電極3bとの境界に比較的抵抗の高い層が形成されるこ
とを観察したが、下層部の外部電極ペーストにTiを添
加しておくと境界層が形成されないことを確認した。即
ち、Tiを介してNiとAgもしくはAg−Pdが合金
を作るためと考えられる。しかし、この現象はTiを下
層部の外部電極ペーストに添加する時だけに効果があ
り、上層部の外部電極ペーストにTiを添加しても効果
が得られなかった。
【0035】以上、実施例1及び2に記載してきた構成
により、バリスタ機能付積層セラミックコンデンサを容
易に作製することが可能になり、このようにして得られ
たバリスタ機能付積層セラミックコンデンサは、大容量
で、かつ電圧非直線指数αが大きく、バリスタ電圧、直
列等価抵抗値ESRが小さく、さらに温度特性、周波数
特性、ノイズ特性が優れているため、通常はコンデンサ
として電圧の低いノイズや高周波のノイズを吸収する働
きをし、一方パルスや静電気などの高い電圧が侵入した
時はバリスタ機能を発揮し、ノイズ、パルス、静電気な
どに対して優れた応答性を示し、従来のフィルムコンデ
ンサ、積層セラミックコンデンサ、半導体セラミックコ
ンデンサに変わるものとして期待されるものである。
【0036】さらに、本発明の内部電極2aを有するバ
リスタ機能付積層セラミックコンデンサは、従来の単板
型のバリスタ機能付セラミックコンデンサに比べて小型
でありながら大容量であり、かつ高性能であるために、
実装部品としての応用も大いに期待されるものである。
さらにPd,Agなどの貴金属を内部電極とするバリス
タ機能付積層セラミックコンデンサに比べ、低コストの
Niを内部電極とするために原料コストの低減が期待さ
れるものである。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によるバリスタ機能
付セラミックコンデンサは、コンデンサ機能とバリスタ
機能を同時に有し、通常はコンデンサとして電圧の低い
ノイズや高周波のノイズを吸収する働きをし、一方パル
スや静電気などの高い電圧が侵入した時はバリスタ機能
を発揮するため、電子機器で発生するノイズ、パルス、
静電気などから半導体及び電子機器を保護する働きを持
ち、従来の単板型のバリスタ機能付セラミックコンデン
サに比べ小型でありながら大容量であり、かつ高性能で
あるため面実装部分としての応用も大いに期待され、ビ
デオカメラ、通信機器などの高密度実装用素子としても
使用できるものであるなど、その効果は極めて大きいも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例により得られたバリスタ
機能付積層セラミックコンデンサを示す一部切欠斜視図
【図2】本発明の第2の実施例により得られたバリスタ
機能付積層セラミックコンデンサを示す一部切欠斜視図
【図3】本発明の第1の実施例におけるバリスタ機能付
積層セラミックコンデンサの製造工程図
【図4】本発明の第2の実施例により得られたバリスタ
機能付積層セラミックコンデンサの分解斜視図
【図5】本発明の第2の実施例におけるバリスタ機能付
積層セラミックコンデンサの製造工程図
【符号の説明】
1,1a 生シート 2 内部電極ペースト 2a 内部電極 3a 下層の外部電極 3b 上層の外部電極 4 成型体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ni、またはNi原子を含む化合物にL
    i,Na,K原子の内の少なくとも一種類以上を固溶さ
    せたペーストを出発原料とするNi内部電極を設けたセ
    ラミック生シートを、上記Ni内部電極が交互に対向す
    る異なる端面に接するように複数枚積層して成型体を形
    成し、この成型体の上記対向する端面に、上記Ni内部
    電極がそれぞれ電気的に接続されるようにTiをNiま
    たはNi原子を含む化合物に添加混合させてなる外部電
    極を設けた積層型粒界絶縁型半導体セラミックコンデン
    サ。
  2. 【請求項2】外部電極を下層部外部電極とし、この下層
    部外部電極上に、さらにAgまたはAg−Pd系の上層
    部外部電極を設けた請求項1記載の積層型粒界絶縁型半
    導体セラミックコンデンサ。
JP32392492A 1992-12-03 1992-12-03 積層型粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ Pending JPH06176954A (ja)

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JP32392492A JPH06176954A (ja) 1992-12-03 1992-12-03 積層型粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ

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JP (1) JPH06176954A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6160472A (en) * 1995-03-24 2000-12-12 Tdk Corporation Multilayer varistor
WO2001033588A1 (fr) * 1999-11-02 2001-05-10 Tdk Corporation Condensateur multicouche
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