JPH06176725A - イオン源 - Google Patents
イオン源Info
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- JPH06176725A JPH06176725A JP4325641A JP32564192A JPH06176725A JP H06176725 A JPH06176725 A JP H06176725A JP 4325641 A JP4325641 A JP 4325641A JP 32564192 A JP32564192 A JP 32564192A JP H06176725 A JPH06176725 A JP H06176725A
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- JP
- Japan
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- ion
- control
- current
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- plasma
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- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 イオン源は、プラズマチャンバー3内で生成
されたプラズマ中のイオンをイオン放出面から引出スリ
ット部8のスリット口3aを介して外部に引き出す引出
電極系7を有し、イオンビームのビーム量を所定値に制
御するものである。イオン源は、任意の制御電圧を引出
スリット部8のスリット口3aから外部側に存在させる
制御電極9および制御電源14と、プラズマのイオン放
出面をプラズマチャンバー3内に位置させるデバイ長制
御手段とを有している。 【効果】 イオン放出面がプラズマチャンバー3内側に
位置されているため、引出電極10によるイオンや電子
に対する影響が制御電圧による影響と共に大きなため、
電子や制御電圧とは逆極性のイオンが大量に制御電源1
4に流入することがなく、制御時の信頼性が向上する。
されたプラズマ中のイオンをイオン放出面から引出スリ
ット部8のスリット口3aを介して外部に引き出す引出
電極系7を有し、イオンビームのビーム量を所定値に制
御するものである。イオン源は、任意の制御電圧を引出
スリット部8のスリット口3aから外部側に存在させる
制御電極9および制御電源14と、プラズマのイオン放
出面をプラズマチャンバー3内に位置させるデバイ長制
御手段とを有している。 【効果】 イオン放出面がプラズマチャンバー3内側に
位置されているため、引出電極10によるイオンや電子
に対する影響が制御電圧による影響と共に大きなため、
電子や制御電圧とは逆極性のイオンが大量に制御電源1
4に流入することがなく、制御時の信頼性が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン注入装置等にお
いて使用されるイオンビームを生成するイオン源に関す
るものである。
いて使用されるイオンビームを生成するイオン源に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】通常、AsやB等の金属イオンビームを
取り出すイオン源のうち比較的電流量の大きなイオンビ
ームを取り出すことができるイオン源には、固体蒸気や
化合物ガス(BF3 やBCl3 等)等の動作ガスを気中
放電させてプラズマを生成させる方式が用いられてい
る。この方式のイオン源には、例えば電子衝撃型や高周
波型、PIG(Penning Ionization Gauge)型等の多く
の種類が存在しており、これらの各種のイオン源は、必
要とされるイオンやエネルギー、ビーム電流等に応じて
最適な機種が選択されるようになっている。
取り出すイオン源のうち比較的電流量の大きなイオンビ
ームを取り出すことができるイオン源には、固体蒸気や
化合物ガス(BF3 やBCl3 等)等の動作ガスを気中
放電させてプラズマを生成させる方式が用いられてい
る。この方式のイオン源には、例えば電子衝撃型や高周
波型、PIG(Penning Ionization Gauge)型等の多く
の種類が存在しており、これらの各種のイオン源は、必
要とされるイオンやエネルギー、ビーム電流等に応じて
最適な機種が選択されるようになっている。
【0003】例えば電子衝撃型イオン源の一種であるフ
リーマンイオン源は、プラズマチャンバーの側壁に形成
されたスリットの近傍に棒状の熱フィラメントを配設し
た構造を有しており、熱フィラメントから熱電子を放出
させることによりプラズマを生成させ、プラズマ中のイ
オンを引出電極系によりスリットを介して引き出すこと
によりイオンビームを生成するようになっている。そし
て、従来、このフリーマンイオン源におけるイオンビー
ムのビーム量の制御は、フィラメント電流やアーク電
圧、ガス流量、オーブン温度等の制御パラメータを用い
てプラズマ中の飽和イオン電流密度を制御することによ
り行われるようになっている。
リーマンイオン源は、プラズマチャンバーの側壁に形成
されたスリットの近傍に棒状の熱フィラメントを配設し
た構造を有しており、熱フィラメントから熱電子を放出
させることによりプラズマを生成させ、プラズマ中のイ
オンを引出電極系によりスリットを介して引き出すこと
によりイオンビームを生成するようになっている。そし
て、従来、このフリーマンイオン源におけるイオンビー
ムのビーム量の制御は、フィラメント電流やアーク電
圧、ガス流量、オーブン温度等の制御パラメータを用い
てプラズマ中の飽和イオン電流密度を制御することによ
り行われるようになっている。
【0004】また、例えば高周波型イオン源の一種であ
るECR(Electron Cyclotron Resonance)イオン源
は、磁場が印加されたプラズマチャンバーに導波管を介
してマイクロ波発生器を接続した構造を有しており、マ
イクロ波発生器から出力されたマイクロ波と磁場とによ
ってプラズマを生成させ、プラズマ中のイオンを引出電
極系によりスリットを介して引き出すことによりイオン
ビームを生成するようになっている。そして、従来、こ
のECRイオン源におけるイオンビームのビーム量の制
御は、マイクロ波発生器に供給される高周波電力やガス
流量、オーブン温度、磁場等の制御パラメータを用いて
プラズマ中の飽和イオン電流密度を制御することにより
行われるようになっている。
るECR(Electron Cyclotron Resonance)イオン源
は、磁場が印加されたプラズマチャンバーに導波管を介
してマイクロ波発生器を接続した構造を有しており、マ
イクロ波発生器から出力されたマイクロ波と磁場とによ
ってプラズマを生成させ、プラズマ中のイオンを引出電
極系によりスリットを介して引き出すことによりイオン
ビームを生成するようになっている。そして、従来、こ
のECRイオン源におけるイオンビームのビーム量の制
御は、マイクロ波発生器に供給される高周波電力やガス
流量、オーブン温度、磁場等の制御パラメータを用いて
プラズマ中の飽和イオン電流密度を制御することにより
行われるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の各
種のイオン源は、プラズマ中の飽和イオン電流密度を用
いてイオンビームのビーム量を制御するようになってい
る。しかしながら、飽和イオン電流密度による制御だけ
では、近年要望されている精度内にビーム量を安定化さ
せることが困難であるという問題がある。
種のイオン源は、プラズマ中の飽和イオン電流密度を用
いてイオンビームのビーム量を制御するようになってい
る。しかしながら、飽和イオン電流密度による制御だけ
では、近年要望されている精度内にビーム量を安定化さ
せることが困難であるという問題がある。
【0006】即ち、イオン源は、例えばイオン注入装置
に使用される場合、イオンビームのビーム量がイオン照
射対象物の物性に大きな影響を与えるため、ビーム量を
所望の値に高精度に維持できることが望まれている。従
って、ビーム量は、例えばプラズマチャンバーからの引
出電流を用いてフィードバック制御されるようになって
おり、従来のイオン源は、引出電流の変化を検知したと
きに、制御パラメータを操作して飽和イオン電流密度を
変化させることによって、ビーム量を所望の値にフィー
ドバック制御するようになっている。
に使用される場合、イオンビームのビーム量がイオン照
射対象物の物性に大きな影響を与えるため、ビーム量を
所望の値に高精度に維持できることが望まれている。従
って、ビーム量は、例えばプラズマチャンバーからの引
出電流を用いてフィードバック制御されるようになって
おり、従来のイオン源は、引出電流の変化を検知したと
きに、制御パラメータを操作して飽和イオン電流密度を
変化させることによって、ビーム量を所望の値にフィー
ドバック制御するようになっている。
【0007】ところが、上記のフィードバック制御で
は、引出電流の変化を検知して制御パラメータを操作し
てから飽和イオン電流密度が変化量に対応するまでに所
定の時間を要するため、追従性が低下したものになって
いる。これにより、従来のイオン源では、フィードバッ
ク制御の追従性が不十分であるため、ビーム量を所望の
値に高精度に維持することが困難になっている。
は、引出電流の変化を検知して制御パラメータを操作し
てから飽和イオン電流密度が変化量に対応するまでに所
定の時間を要するため、追従性が低下したものになって
いる。これにより、従来のイオン源では、フィードバッ
ク制御の追従性が不十分であるため、ビーム量を所望の
値に高精度に維持することが困難になっている。
【0008】さらに、高周波型イオン源においては、プ
ラズマを安定して生成させる飽和イオン電流密度の範囲
が狭いため、飽和イオン電流密度を広範囲に制御するこ
とができず、フリーマンイオン源が飽和イオン電流密度
を制御することにより広範囲(1〜10-5)に制御でき
るのに対し、1〜10-2程度の狭い範囲でしかビーム量
を制御することができない。
ラズマを安定して生成させる飽和イオン電流密度の範囲
が狭いため、飽和イオン電流密度を広範囲に制御するこ
とができず、フリーマンイオン源が飽和イオン電流密度
を制御することにより広範囲(1〜10-5)に制御でき
るのに対し、1〜10-2程度の狭い範囲でしかビーム量
を制御することができない。
【0009】これにより、従来の高周波型イオン源は、
イオン照射対象物(ターゲット)に照射されるビーム量
を広範囲に制御しようとすると、ビーム輸送系に電流制
限スリットを設けたり、或いはビーム光学系を制御して
イオンビームの発散角を広げる等の手段を採ることが必
要になっている。ところが、これらの手段は、制御性が
低下したものであると共に、ビーム輸送系におけるコン
タミネーションの発生量を増大させるという問題を有し
ている。
イオン照射対象物(ターゲット)に照射されるビーム量
を広範囲に制御しようとすると、ビーム輸送系に電流制
限スリットを設けたり、或いはビーム光学系を制御して
イオンビームの発散角を広げる等の手段を採ることが必
要になっている。ところが、これらの手段は、制御性が
低下したものであると共に、ビーム輸送系におけるコン
タミネーションの発生量を増大させるという問題を有し
ている。
【0010】そこで、高周波型イオン源は、プラズマチ
ャンバーからイオンビームを引き出す引出電極系に制御
電極を追加し、この制御電極に正ないし負の制御電圧を
印加可能な制御電源を接続した構成(実開平3−607
41号公報)を採用することによって、プラズマチャン
バーから引き出されるイオンビームのビーム量を容易に
制御することが可能になると共に、イオンの電荷の逆電
圧を加えて、イオンビームのオンオフが可能になる。
ャンバーからイオンビームを引き出す引出電極系に制御
電極を追加し、この制御電極に正ないし負の制御電圧を
印加可能な制御電源を接続した構成(実開平3−607
41号公報)を採用することによって、プラズマチャン
バーから引き出されるイオンビームのビーム量を容易に
制御することが可能になると共に、イオンの電荷の逆電
圧を加えて、イオンビームのオンオフが可能になる。
【0011】さらに、この場合には、引出電流の変化を
検知して制御電源を操作してからビーム量が変化するま
での時間が短縮化されるため、フィードバック制御の追
従性が向上し、ビーム量を所望の値に高精度に維持する
ことが可能になる。尚、フィードバック制御の追従性の
向上は、上記の構成を他の各種のイオン源に採用した場
合でも同様に得ることができるものである。
検知して制御電源を操作してからビーム量が変化するま
での時間が短縮化されるため、フィードバック制御の追
従性が向上し、ビーム量を所望の値に高精度に維持する
ことが可能になる。尚、フィードバック制御の追従性の
向上は、上記の構成を他の各種のイオン源に採用した場
合でも同様に得ることができるものである。
【0012】このように、上記の構成を採用したイオン
源は、従来の問題を解決することが可能になっている。
ところが、この構成によるビーム量の制御だけでは、例
えば正電荷のイオンビームを引き出す場合、プラズマ中
の電子や負電荷のイオンが制御電極に引き寄せられ、大
量の電流が制御電源に流入して制御電源を短絡状態にさ
せることがあり、信頼性が不十分であるという問題があ
る。従って、本発明においては、常に安定した制御電圧
によってビーム量を制御することができるイオン源を提
供することを目的としている。
源は、従来の問題を解決することが可能になっている。
ところが、この構成によるビーム量の制御だけでは、例
えば正電荷のイオンビームを引き出す場合、プラズマ中
の電子や負電荷のイオンが制御電極に引き寄せられ、大
量の電流が制御電源に流入して制御電源を短絡状態にさ
せることがあり、信頼性が不十分であるという問題があ
る。従って、本発明においては、常に安定した制御電圧
によってビーム量を制御することができるイオン源を提
供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のイオン源は、上
記課題を解決するために、プラズマチャンバー内で生成
されたプラズマ中のイオンをイオン放出面から、加速電
圧の印加された第1電極のスリット口を介して外部に引
き出す引出電極系を有し、上記イオンからなるイオンビ
ームのビーム量を所定値に制御するものであり、下記の
特徴を有している。
記課題を解決するために、プラズマチャンバー内で生成
されたプラズマ中のイオンをイオン放出面から、加速電
圧の印加された第1電極のスリット口を介して外部に引
き出す引出電極系を有し、上記イオンからなるイオンビ
ームのビーム量を所定値に制御するものであり、下記の
特徴を有している。
【0014】即ち、イオン源は、引出電極系に設けら
れ、任意の制御電圧を第1電極のスリット口から外部側
に存在させる制御電圧手段である制御電極および制御電
源と、上記プラズマのイオン放出面をプラズマチャンバ
ー内に位置させるデバイ長制御手段とを有していること
を特徴としている。
れ、任意の制御電圧を第1電極のスリット口から外部側
に存在させる制御電圧手段である制御電極および制御電
源と、上記プラズマのイオン放出面をプラズマチャンバ
ー内に位置させるデバイ長制御手段とを有していること
を特徴としている。
【0015】
【作用】上記の構成によれば、デバイ長制御手段により
プラズマのイオン放出面をプラズマチャンバー内に位置
させながら、制御電圧手段により任意の制御電圧を第1
電極のスリット口から外部側に存在させるようになって
いる。よって、スリット口から放出されたイオンからな
るイオンビームのビーム量は、イオンが電荷を有したも
のであるため、引出電極系内の制御電圧を任意に変化さ
せることによって広範囲に制御することが可能になる。
プラズマのイオン放出面をプラズマチャンバー内に位置
させながら、制御電圧手段により任意の制御電圧を第1
電極のスリット口から外部側に存在させるようになって
いる。よって、スリット口から放出されたイオンからな
るイオンビームのビーム量は、イオンが電荷を有したも
のであるため、引出電極系内の制御電圧を任意に変化さ
せることによって広範囲に制御することが可能になる。
【0016】この際、イオン放出面は、プラズマチャン
バー内に位置されており、スリット口を有する第1電極
によるイオンや電子に対する影響は、制御電圧の影響と
共に大きなものになっている。よって、電子や制御電圧
とは逆極性のイオンが大量に制御電圧手段に流入して短
絡状態となることがないため、制御時の信頼性が向上し
たものになっている。これにより、このイオン源は、ビ
ーム量を所定値に高い信頼性でもって広範囲に制御する
ことが可能になっている。
バー内に位置されており、スリット口を有する第1電極
によるイオンや電子に対する影響は、制御電圧の影響と
共に大きなものになっている。よって、電子や制御電圧
とは逆極性のイオンが大量に制御電圧手段に流入して短
絡状態となることがないため、制御時の信頼性が向上し
たものになっている。これにより、このイオン源は、ビ
ーム量を所定値に高い信頼性でもって広範囲に制御する
ことが可能になっている。
【0017】さらに、ビーム量の制御をフィードバック
制御にした場合には、ビーム量の変化を検知して制御電
圧手段を操作してから制御電圧が変化量に対応するまで
の時間が短時間で完了するため、追従性が向上したもの
になり、結果としてビーム量を所定値に高い信頼性でも
って広範囲かつ高精度に維持することが可能になる。
制御にした場合には、ビーム量の変化を検知して制御電
圧手段を操作してから制御電圧が変化量に対応するまで
の時間が短時間で完了するため、追従性が向上したもの
になり、結果としてビーム量を所定値に高い信頼性でも
って広範囲かつ高精度に維持することが可能になる。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図10に基づ
いて説明すれば、以下の通りである。
いて説明すれば、以下の通りである。
【0019】本実施例に係るイオン源は、BF3 やA
r、金属蒸気等の動作ガスをマイクロ波放電によりプラ
ズマ化させてイオンを生成する高周波型イオン源であ
り、例えば図1に示すように、イオン注入装置に搭載さ
れるようになっている。このイオン源は、例えば2.45
GHzのマイクロ波を出力するマグネトロン1と、絶縁
部を有した中空状の導波管2と、この導波管2を介して
マグネトロン1に接続されたプラズマチャンバー3と、
プラズマチャンバー3の周囲に配設された一対のソース
マグネット6・6とを有している。そして、プラズマチ
ャンバー3内には、マグネトロン1から出力されたマイ
クロ波が導波管2を介して導入されるようになっている
と共に、ソースマグネット6・6によりECR磁場が生
成されるようになっている。
r、金属蒸気等の動作ガスをマイクロ波放電によりプラ
ズマ化させてイオンを生成する高周波型イオン源であ
り、例えば図1に示すように、イオン注入装置に搭載さ
れるようになっている。このイオン源は、例えば2.45
GHzのマイクロ波を出力するマグネトロン1と、絶縁
部を有した中空状の導波管2と、この導波管2を介して
マグネトロン1に接続されたプラズマチャンバー3と、
プラズマチャンバー3の周囲に配設された一対のソース
マグネット6・6とを有している。そして、プラズマチ
ャンバー3内には、マグネトロン1から出力されたマイ
クロ波が導波管2を介して導入されるようになっている
と共に、ソースマグネット6・6によりECR磁場が生
成されるようになっている。
【0020】また、プラズマチャンバー3には、図示し
ない動作ガス供給手段が接続されており、この動作ガス
供給手段は、固体状の不純物を金属蒸気発生炉によって
蒸発させた動作ガスやガスボンベに充填されていた気体
状の不純物からなる動作ガスをプラズマチャンバー3内
に供給するようになっている。
ない動作ガス供給手段が接続されており、この動作ガス
供給手段は、固体状の不純物を金属蒸気発生炉によって
蒸発させた動作ガスやガスボンベに充填されていた気体
状の不純物からなる動作ガスをプラズマチャンバー3内
に供給するようになっている。
【0021】さらに、プラズマチャンバー3の導波管2
側の内壁面には、例えばセラミックス等により形成され
たウインドウが配設されている。そして、このウインド
ウは、導波管2とプラズマチャンバー3内とを隔離する
ようになっていると共に、マグネトロン1から導波管2
を介して出力されたマイクロ波をプラズマチャンバー3
内に導入させるようになっている。一方、プラズマチャ
ンバー3の他の内壁面には、図2に示すように、BF3
等の腐食性の動作ガスに対して耐蝕性を有したライナー
5…が設けられており、これらのライナー5…は、プラ
ズマチャンバー3の内壁面部を構成するようになってい
る。
側の内壁面には、例えばセラミックス等により形成され
たウインドウが配設されている。そして、このウインド
ウは、導波管2とプラズマチャンバー3内とを隔離する
ようになっていると共に、マグネトロン1から導波管2
を介して出力されたマイクロ波をプラズマチャンバー3
内に導入させるようになっている。一方、プラズマチャ
ンバー3の他の内壁面には、図2に示すように、BF3
等の腐食性の動作ガスに対して耐蝕性を有したライナー
5…が設けられており、これらのライナー5…は、プラ
ズマチャンバー3の内壁面部を構成するようになってい
る。
【0022】また、プラズマチャンバー3の隔壁には、
イオンをプラズマチャンバー3内から外部に放出させる
スリット口3aが形成されている。このスリット口3a
は、長辺距離がbおよび短辺距離がaの長方形状に形成
されており、このスリット口3aを有した隔壁は、引出
スリット部8として引出電極系7の第1電極として用い
られている。引出電極系7は、上記の第1電極である引
出スリット部8と、第2電極である制御電極9と、第3
電極である引出電極10と、第4電極である接地電極1
1とを有しており、制御電極9、引出電極10、および
接地電極11には、イオンビームを通過させる通過口9
a・10a・11aがそれぞれ形成されている。そし
て、引出電極系7を構成する引出スリット部8、制御電
極9、引出電極10、および接地電極11は、図1にも
示すように、スリット口3aから外部側(イオン放出方
向)にこの順に配設されている。
イオンをプラズマチャンバー3内から外部に放出させる
スリット口3aが形成されている。このスリット口3a
は、長辺距離がbおよび短辺距離がaの長方形状に形成
されており、このスリット口3aを有した隔壁は、引出
スリット部8として引出電極系7の第1電極として用い
られている。引出電極系7は、上記の第1電極である引
出スリット部8と、第2電極である制御電極9と、第3
電極である引出電極10と、第4電極である接地電極1
1とを有しており、制御電極9、引出電極10、および
接地電極11には、イオンビームを通過させる通過口9
a・10a・11aがそれぞれ形成されている。そし
て、引出電極系7を構成する引出スリット部8、制御電
極9、引出電極10、および接地電極11は、図1にも
示すように、スリット口3aから外部側(イオン放出方
向)にこの順に配設されている。
【0023】上記の引出スリット部8を有するプラズマ
チャンバー3には、引出電源12の正極側が接続されて
おり、引出電源12により引出電圧が印加されるように
なっている。また、引出電源12の正極側には、抵抗器
13および制御電源14も接続されており、制御電源1
4は、制御電圧を正電圧から負電圧までの範囲で任意に
出力可能になっている。そして、制御電源14は、制御
電極9に制御電圧を印加するようになっている。
チャンバー3には、引出電源12の正極側が接続されて
おり、引出電源12により引出電圧が印加されるように
なっている。また、引出電源12の正極側には、抵抗器
13および制御電源14も接続されており、制御電源1
4は、制御電圧を正電圧から負電圧までの範囲で任意に
出力可能になっている。そして、制御電源14は、制御
電極9に制御電圧を印加するようになっている。
【0024】一方、引出電極10には、減速電源15の
負極側が接続されており、減速電源15によって減速電
圧が印加されるようになっている。この減速電源15の
正極側は、接地電極11および引出電源12の負極側に
接続されていると共に分析マグネット筐体に接地されて
おり、接地電極11には、接地電圧が印加されるように
なっている。これにより、プラズマチャンバー3および
引出電極系7の電位分布は、例えば図2に示すような状
態になっている。
負極側が接続されており、減速電源15によって減速電
圧が印加されるようになっている。この減速電源15の
正極側は、接地電極11および引出電源12の負極側に
接続されていると共に分析マグネット筐体に接地されて
おり、接地電極11には、接地電圧が印加されるように
なっている。これにより、プラズマチャンバー3および
引出電極系7の電位分布は、例えば図2に示すような状
態になっている。
【0025】また、イオン源は、図示しないフィードバ
ック制御手段およびデバイ長制御手段を有している。上
記のフィードバック制御手段は、プラズマチャンバー3
から検出される引出電流Iexやファラデー部18から検
出されるビーム電流Ib を基にして制御電源14等を操
作することによってビーム量を制御するようになってい
る。尚、ビーム量の制御は、フィードバック制御に限定
されるものではなく、他の制御方法が採用されていても
良い。
ック制御手段およびデバイ長制御手段を有している。上
記のフィードバック制御手段は、プラズマチャンバー3
から検出される引出電流Iexやファラデー部18から検
出されるビーム電流Ib を基にして制御電源14等を操
作することによってビーム量を制御するようになってい
る。尚、ビーム量の制御は、フィードバック制御に限定
されるものではなく、他の制御方法が採用されていても
良い。
【0026】一方、デバイ長制御手段は、マイクロ波パ
ワーを決定するマグネトロン1の高周波電力と、プラズ
マチャンバー3内のガス圧力を決定する動作ガスのガス
流量と、ECR磁場強度および分布を決定するソースマ
グネット6・6のコイル電流Coil1・Coil2とからなる
デバイ長制御パラメータを制御可能になっている。そし
て、デバイ長制御手段は、下記の条件の下にデバイ長制
御パラメータを制御することによって、プラズマ20の
イオン放出面20aをプラズマチャンバー3内に位置さ
せるようになっている。
ワーを決定するマグネトロン1の高周波電力と、プラズ
マチャンバー3内のガス圧力を決定する動作ガスのガス
流量と、ECR磁場強度および分布を決定するソースマ
グネット6・6のコイル電流Coil1・Coil2とからなる
デバイ長制御パラメータを制御可能になっている。そし
て、デバイ長制御手段は、下記の条件の下にデバイ長制
御パラメータを制御することによって、プラズマ20の
イオン放出面20aをプラズマチャンバー3内に位置さ
せるようになっている。
【0027】即ち、デバイ長制御手段は、引出電流Iex
をスリット口3aの開口面積(a×b)で除算すること
によって飽和イオン電流密度js (mA/cm2 )を算
出可能になっていると共に、静電プローブ等により予め
測定したり、或いは静電プローブをイオン源内に常時取
り付けて電子温度kTe(eV)を算出可能になってお
り、これらの飽和イオン電流密度js および電子温度k
Teを下記の計算式(1)に代入してデバイ長λD (m
m)を算出可能になっている。
をスリット口3aの開口面積(a×b)で除算すること
によって飽和イオン電流密度js (mA/cm2 )を算
出可能になっていると共に、静電プローブ等により予め
測定したり、或いは静電プローブをイオン源内に常時取
り付けて電子温度kTe(eV)を算出可能になってお
り、これらの飽和イオン電流密度js および電子温度k
Teを下記の計算式(1)に代入してデバイ長λD (m
m)を算出可能になっている。
【0028】 デバイ長λD =(ε0 kTe/ne e2 )1/2 =(ε0 /ejs )1/2 ・kTe3/4 /mi 1/4 …(1) 但し、ε0 は真空中の誘電率(8.85×10-12 )、e
は電荷量(1.6×10-19 )、mi はイオンの質量、n
e は電子密度(プラズマ密度)である。
は電荷量(1.6×10-19 )、mi はイオンの質量、n
e は電子密度(プラズマ密度)である。
【0029】さらに、デバイ長制御手段は、上記の計算
式(1)から求めたデバイ長λD と、スリット口3aの
短辺距離a(スリット長)とを比較し、デバイ長λD と
短辺距離aとが下記の条件式(2)を満足するように、
上述のデバイ長制御パラメータを制御することによっ
て、図3に示すように、プラズマ20のイオン放出面2
0aをプラズマチャンバー3内に位置させるようになっ
ている。これは、条件式(2)を満足するデバイ長λD
を有するイオン放出面20aがスリット口3aの加速電
圧により遮られることによって、イオン放出面20aの
スリット口3aを介した外部への漏洩が防止されるため
である。
式(1)から求めたデバイ長λD と、スリット口3aの
短辺距離a(スリット長)とを比較し、デバイ長λD と
短辺距離aとが下記の条件式(2)を満足するように、
上述のデバイ長制御パラメータを制御することによっ
て、図3に示すように、プラズマ20のイオン放出面2
0aをプラズマチャンバー3内に位置させるようになっ
ている。これは、条件式(2)を満足するデバイ長λD
を有するイオン放出面20aがスリット口3aの加速電
圧により遮られることによって、イオン放出面20aの
スリット口3aを介した外部への漏洩が防止されるため
である。
【0030】 λD >a・k (1>k≧0.1) … (2) 尚、kは、使用条件(電子密度ne 、電子温度kTe、
動作ガス等)により変動する値である。
動作ガス等)により変動する値である。
【0031】上記のデバイ長制御パラメータを用いてデ
バイ長λD を制御する際には、電子密度ne を変更する
ように、ソースマグネット6・6へのコイル電流Coil1
・Coil2を操作してECR磁場強度および分布を制御す
ることが望ましい。これは、ECR磁場強度および分布
を制御すると、制御範囲が1eV≦kTe≦20eV程
度の電子温度kTeによる制御の場合よりも、電子密度
ne を広範囲(2桁程度)に制御できるからである。
尚、磁場強度分布による制御は、スリット口3a近傍の
磁場をゼロに近づけることにより電子密度ne を低減さ
せることができるが、磁場が負になると、プラズマ20
が不安定となって安定したビーム量のイオンビーム17
を生成することができない。
バイ長λD を制御する際には、電子密度ne を変更する
ように、ソースマグネット6・6へのコイル電流Coil1
・Coil2を操作してECR磁場強度および分布を制御す
ることが望ましい。これは、ECR磁場強度および分布
を制御すると、制御範囲が1eV≦kTe≦20eV程
度の電子温度kTeによる制御の場合よりも、電子密度
ne を広範囲(2桁程度)に制御できるからである。
尚、磁場強度分布による制御は、スリット口3a近傍の
磁場をゼロに近づけることにより電子密度ne を低減さ
せることができるが、磁場が負になると、プラズマ20
が不安定となって安定したビーム量のイオンビーム17
を生成することができない。
【0032】上記の構成において、イオン源の動作につ
いて説明する。
いて説明する。
【0033】先ず、図1に示すように、所望のビーム量
を有するイオンビーム17が得られるように、フィード
バック制御手段にビーム量設定値が登録された後、プラ
ズマチャンバー3内が図示しない真空排気手段によって
減圧されて高真空状態にされることになる。この後、プ
ラズマチャンバー3内に動作ガスが導入されることにな
ると共に、電力がマグネトロン1に供給されることによ
ってマグネトロン1が作動され、マイクロ波が導波管2
を介してプラズマチャンバー3内に導入されることにな
る。また、ソースマグネット6・6にコイル電流Coil1
・Coil2が通電されることによって、プラズマチャンバ
ー3内にECR磁場が生成されることになる。
を有するイオンビーム17が得られるように、フィード
バック制御手段にビーム量設定値が登録された後、プラ
ズマチャンバー3内が図示しない真空排気手段によって
減圧されて高真空状態にされることになる。この後、プ
ラズマチャンバー3内に動作ガスが導入されることにな
ると共に、電力がマグネトロン1に供給されることによ
ってマグネトロン1が作動され、マイクロ波が導波管2
を介してプラズマチャンバー3内に導入されることにな
る。また、ソースマグネット6・6にコイル電流Coil1
・Coil2が通電されることによって、プラズマチャンバ
ー3内にECR磁場が生成されることになる。
【0034】上記のマイクロ波およびECR磁場は、プ
ラズマチャンバー3内に存在する電子を磁場方向を中心
にして旋回させ、電子と動作ガスとを衝突させることに
よってプラズマ20を生成させることになる。この後、
プラズマ20中の正電荷を有したイオンは、引出電極系
7に引き寄せられ、スリット口3aを介して外部に放出
されることによりイオンビーム17にされることにな
る。そして、イオンビーム17は、質量分析器19によ
り所定の質量からなるイオンに質量分析され、ファラデ
ー部18に存在するイオン照射対象物16に照射される
ことになる。尚、イオンビーム17は、引出電極系7を
操作することによって、負電荷のイオンからなっていて
も良い。
ラズマチャンバー3内に存在する電子を磁場方向を中心
にして旋回させ、電子と動作ガスとを衝突させることに
よってプラズマ20を生成させることになる。この後、
プラズマ20中の正電荷を有したイオンは、引出電極系
7に引き寄せられ、スリット口3aを介して外部に放出
されることによりイオンビーム17にされることにな
る。そして、イオンビーム17は、質量分析器19によ
り所定の質量からなるイオンに質量分析され、ファラデ
ー部18に存在するイオン照射対象物16に照射される
ことになる。尚、イオンビーム17は、引出電極系7を
操作することによって、負電荷のイオンからなっていて
も良い。
【0035】上記のプラズマチャンバー3内からイオン
ビーム17が外部に放出されると、このイオンビーム1
7のビーム量に相当する引出電流Iexがプラズマチャン
バー3からフィードバック制御手段に供給されることに
なる。また、質量分析後のイオンビーム17がファラデ
ー部18内に照射されると、ビーム電流Ib がフィード
バック制御手段に供給されることになる。そして、フィ
ードバック制御手段は、これらの引出電流Iexおよびビ
ーム電流Ib とビーム量設定値とを基にして制御電源1
4を操作し、制御電圧を制御電極9に印加させることに
よりビーム量をフィードバック制御することになる。
ビーム17が外部に放出されると、このイオンビーム1
7のビーム量に相当する引出電流Iexがプラズマチャン
バー3からフィードバック制御手段に供給されることに
なる。また、質量分析後のイオンビーム17がファラデ
ー部18内に照射されると、ビーム電流Ib がフィード
バック制御手段に供給されることになる。そして、フィ
ードバック制御手段は、これらの引出電流Iexおよびビ
ーム電流Ib とビーム量設定値とを基にして制御電源1
4を操作し、制御電圧を制御電極9に印加させることに
よりビーム量をフィードバック制御することになる。
【0036】ところで、デバイ長制御手段は、引出電流
Iexをスリット口3aの開口面積(a×b)で除算する
ことによって飽和イオン電流密度js (mA/cm2 )
を求めると共に、電子温度kTe(eV)を求めてい
る。そして、これらの飽和イオン電流密度js および電
子温度kTeを上述の計算式(1)に代入してデバイ長
λD (mm)を算出し、さらに、このデバイ長λD とス
リット口3aの短辺距離aとが上述の条件式(2)を満
足するように、ソースマグネット6・6のコイル電流Co
il1・Coil2を操作してECR磁場強度および分布を制
御している。これにより、プラズマ20のイオン放出面
20aは、図3に示すように、プラズマチャンバー3内
に位置することになり、ビーム量の制御の信頼性が向上
したものになっている。
Iexをスリット口3aの開口面積(a×b)で除算する
ことによって飽和イオン電流密度js (mA/cm2 )
を求めると共に、電子温度kTe(eV)を求めてい
る。そして、これらの飽和イオン電流密度js および電
子温度kTeを上述の計算式(1)に代入してデバイ長
λD (mm)を算出し、さらに、このデバイ長λD とス
リット口3aの短辺距離aとが上述の条件式(2)を満
足するように、ソースマグネット6・6のコイル電流Co
il1・Coil2を操作してECR磁場強度および分布を制
御している。これにより、プラズマ20のイオン放出面
20aは、図3に示すように、プラズマチャンバー3内
に位置することになり、ビーム量の制御の信頼性が向上
したものになっている。
【0037】即ち、例えばデバイ長制御手段が条件式
(2)を満足させずに制御している場合には、図4に示
すように、プラズマ20がスリット口3aよりも外部に
漏洩することになる。そして、イオン放出面20aと制
御電極9とが接近することによって、制御電極9の電位
の影響が引出スリット部8の電位の影響よりも過大とな
るため、プラズマ20中の電子や負電荷のイオンが制御
電源14に引き寄せられ、大量の電流が制御電源14に
流入して短絡状態になる。
(2)を満足させずに制御している場合には、図4に示
すように、プラズマ20がスリット口3aよりも外部に
漏洩することになる。そして、イオン放出面20aと制
御電極9とが接近することによって、制御電極9の電位
の影響が引出スリット部8の電位の影響よりも過大とな
るため、プラズマ20中の電子や負電荷のイオンが制御
電源14に引き寄せられ、大量の電流が制御電源14に
流入して短絡状態になる。
【0038】これに対し、デバイ長制御手段が条件式
(2)を満足させながら制御している場合には、図3に
示すように、プラズマ20のイオン放出面20aがプラ
ズマチャンバー3内に位置することになる。そして、こ
の場合には、引出スリット部8に印加された加速電圧が
イオン放出面20aに大きな影響を与えるため、プラズ
マ20中から放出された電子や負電荷のイオンの大部分
が制御電極9へ到達する前にプラズマチャンバー3方向
に引き戻されることになる。従って、デバイ長制御手段
が条件式(2)を満足させながら制御している場合に
は、プラズマ20中の電子や負電荷のイオンが引出スリ
ット部8に引き寄せられ、大量の電流が制御電源14に
流入して制御電源14を短絡状態にさせることがないた
め、ビーム量の制御の信頼性が向上したものになる。
(2)を満足させながら制御している場合には、図3に
示すように、プラズマ20のイオン放出面20aがプラ
ズマチャンバー3内に位置することになる。そして、こ
の場合には、引出スリット部8に印加された加速電圧が
イオン放出面20aに大きな影響を与えるため、プラズ
マ20中から放出された電子や負電荷のイオンの大部分
が制御電極9へ到達する前にプラズマチャンバー3方向
に引き戻されることになる。従って、デバイ長制御手段
が条件式(2)を満足させながら制御している場合に
は、プラズマ20中の電子や負電荷のイオンが引出スリ
ット部8に引き寄せられ、大量の電流が制御電源14に
流入して制御電源14を短絡状態にさせることがないた
め、ビーム量の制御の信頼性が向上したものになる。
【0039】この後、ビーム量を低下させる場合には、
先ず、プラズマ20の飽和イオン電流密度を所定値まで
下げ、この後、制御電圧によって所望のビーム量に再設
定されることになる。
先ず、プラズマ20の飽和イオン電流密度を所定値まで
下げ、この後、制御電圧によって所望のビーム量に再設
定されることになる。
【0040】このように、本実施例のイオン源は、プラ
ズマ20のイオン放出面20aをプラズマチャンバー3
内に位置させながら、制御電極9に印加される制御電圧
によりイオンビーム17のビーム量を制御する構成を有
している。従って、ビーム量のフィードバック制御は、
引出電流Iexおよびビーム電流Ib の変化を検知して制
御電源14を操作してから制御電圧が変化量に対応する
までの時間が短時間で完了するため、追従性が向上した
ものになっている。また、イオン放出面20aからの電
子や負電荷のイオンが大量に制御電極9を介して制御電
源14に流入することがないため、フィードバック制御
時の信頼性が向上したものになっている。これにより、
本実施例のイオン源は、ビーム量を所望の値に高い信頼
性でもって高精度に維持することが可能になっている。
ズマ20のイオン放出面20aをプラズマチャンバー3
内に位置させながら、制御電極9に印加される制御電圧
によりイオンビーム17のビーム量を制御する構成を有
している。従って、ビーム量のフィードバック制御は、
引出電流Iexおよびビーム電流Ib の変化を検知して制
御電源14を操作してから制御電圧が変化量に対応する
までの時間が短時間で完了するため、追従性が向上した
ものになっている。また、イオン放出面20aからの電
子や負電荷のイオンが大量に制御電極9を介して制御電
源14に流入することがないため、フィードバック制御
時の信頼性が向上したものになっている。これにより、
本実施例のイオン源は、ビーム量を所望の値に高い信頼
性でもって高精度に維持することが可能になっている。
【0041】さらに、本実施例のイオン源は、高周波型
イオン源に制御電極9を設けてビーム量を制御するよう
になっているため、ビーム量の制御範囲が従来の範囲
(1〜10-2)よりも広範囲(1〜10-5)になり、1
011〜1016P/cm2 の範囲でもって注入量を制御可
能になっていると共に、従来ビーム量の制御時に生じて
いたビーム輸送系におけるコンタミネーションの発生を
抑制することが可能になっている。
イオン源に制御電極9を設けてビーム量を制御するよう
になっているため、ビーム量の制御範囲が従来の範囲
(1〜10-2)よりも広範囲(1〜10-5)になり、1
011〜1016P/cm2 の範囲でもって注入量を制御可
能になっていると共に、従来ビーム量の制御時に生じて
いたビーム輸送系におけるコンタミネーションの発生を
抑制することが可能になっている。
【0042】次に、本実施例のイオン源を下記の条件1
〜4下で動作させた際の測定結果を示す。
〜4下で動作させた際の測定結果を示す。
【0043】先ず、条件1としてArガスを動作ガスと
して使用した。そして、Arガス流量とECR磁場分布
とを操作し、電子温度kTeを+10eV、ソースマグ
ネット6・6へのコイル電流Coil1・Coil2を69.7A
および20.7Aに設定し、M.W.P(マイクロ波パワ
ー)を141.3watt/60.5wattに設定するこ
とによって、デバイ長λD が10λD 〜短辺距離a(1.
5mm)の範囲に存在するように飽和イオン電流密度j
s を調整した。この後、制御電源14の制御電圧を0V
から400Vまで上昇させ、引出電流Iexとビーム電流
Ib とを測定することによって、図5の測定結果を得
た。
して使用した。そして、Arガス流量とECR磁場分布
とを操作し、電子温度kTeを+10eV、ソースマグ
ネット6・6へのコイル電流Coil1・Coil2を69.7A
および20.7Aに設定し、M.W.P(マイクロ波パワ
ー)を141.3watt/60.5wattに設定するこ
とによって、デバイ長λD が10λD 〜短辺距離a(1.
5mm)の範囲に存在するように飽和イオン電流密度j
s を調整した。この後、制御電源14の制御電圧を0V
から400Vまで上昇させ、引出電流Iexとビーム電流
Ib とを測定することによって、図5の測定結果を得
た。
【0044】これにより、上記の測定結果から、Arガ
スを動作ガスとして使用し、デバイ長λD を10λD 〜
短辺距離a(1.5mm)の範囲に存在させた条件下にお
いては、0V〜400Vの制御電圧を制御電極9に印加
することによって、引出電流Iexを800μA〜20μ
Aの範囲、ビーム電流Ib を320μA〜1μAの範囲
で制御できることが判明した。
スを動作ガスとして使用し、デバイ長λD を10λD 〜
短辺距離a(1.5mm)の範囲に存在させた条件下にお
いては、0V〜400Vの制御電圧を制御電極9に印加
することによって、引出電流Iexを800μA〜20μ
Aの範囲、ビーム電流Ib を320μA〜1μAの範囲
で制御できることが判明した。
【0045】次いで、条件2としてBF3 ガスを動作ガ
スとして使用した。そして、電子温度kTeを+10e
V、ソースマグネット6・6へのコイル電流Coil1・Co
il2を68.2Aおよび53.0Aに設定することによっ
て、M.W.Pを241.7watt/20.9wattに
設定し、Arガス流量とECR磁場分布とを操作するこ
とによって、デバイ長λD が10λD 〜短辺距離a(1.
5mm)の範囲に存在するように飽和イオン電流密度j
s を調整した。この後、制御電源14の制御電圧を0V
から1,000Vまで上昇させ、引出電流Iexとビーム電
流Ib とを測定することによって、図6の測定結果を得
た。
スとして使用した。そして、電子温度kTeを+10e
V、ソースマグネット6・6へのコイル電流Coil1・Co
il2を68.2Aおよび53.0Aに設定することによっ
て、M.W.Pを241.7watt/20.9wattに
設定し、Arガス流量とECR磁場分布とを操作するこ
とによって、デバイ長λD が10λD 〜短辺距離a(1.
5mm)の範囲に存在するように飽和イオン電流密度j
s を調整した。この後、制御電源14の制御電圧を0V
から1,000Vまで上昇させ、引出電流Iexとビーム電
流Ib とを測定することによって、図6の測定結果を得
た。
【0046】これにより、上記の測定結果から、BF3
ガスを動作ガスとして使用し、デバイ長λD を10λD
〜短辺距離a(1.5mm)の範囲に存在させた条件下に
おいては、0V〜1,000Vの制御電圧を制御電極9に
印加することによって、引出電流Iexを4mA〜600
μAの範囲、ビーム電流Ib を350μA〜0.25μA
の範囲で制御できることが判明した。
ガスを動作ガスとして使用し、デバイ長λD を10λD
〜短辺距離a(1.5mm)の範囲に存在させた条件下に
おいては、0V〜1,000Vの制御電圧を制御電極9に
印加することによって、引出電流Iexを4mA〜600
μAの範囲、ビーム電流Ib を350μA〜0.25μA
の範囲で制御できることが判明した。
【0047】また、制御電圧を0Vから1,000Vまで
上昇させる際の引出電流Iexとビーム電流Ib との関係
は、引出電流Iexの減少がビーム電流Ib の減少よりも
顕著である。そして、制御電圧が400Vを越えると、
引出電流Iexが620μAで一定になると共に、ビーム
電流Ib の減少割合が小さくなっていることも判明し
た。
上昇させる際の引出電流Iexとビーム電流Ib との関係
は、引出電流Iexの減少がビーム電流Ib の減少よりも
顕著である。そして、制御電圧が400Vを越えると、
引出電流Iexが620μAで一定になると共に、ビーム
電流Ib の減少割合が小さくなっていることも判明し
た。
【0048】さらに、引出電流Iexが4mAよりも増大
するように、マグネトロン1からの高周波電力を増加さ
せた場合には、引出スリット部8と制御電極9との間に
短絡が生じて制御電圧を上昇させることができなかっ
た。この際、電子温度kTeが10eV、引出電流Iex
/(短辺距離a×長辺距離b)(スリットサイズ)から
得られる4.4mA/cm2 が飽和イオン電流密度js に
等しいとして算出したデバイ長λD は、0.14mmとな
る。従って、少なくとも10λD >短辺距離aの関係が
成立している場合には、引出スリット部8と制御電極9
との短絡が生じないことが明らかになった。
するように、マグネトロン1からの高周波電力を増加さ
せた場合には、引出スリット部8と制御電極9との間に
短絡が生じて制御電圧を上昇させることができなかっ
た。この際、電子温度kTeが10eV、引出電流Iex
/(短辺距離a×長辺距離b)(スリットサイズ)から
得られる4.4mA/cm2 が飽和イオン電流密度js に
等しいとして算出したデバイ長λD は、0.14mmとな
る。従って、少なくとも10λD >短辺距離aの関係が
成立している場合には、引出スリット部8と制御電極9
との短絡が生じないことが明らかになった。
【0049】次に、条件3としてBF3 ガスを動作ガス
として使用し、電子温度kTeを+10eV、ソースマ
グネット6・6へのコイル電流Coil1・Coil2を67.2
Aおよび57.0Aに設定することによって、M.W.P
を241.9watt/3.0wattに設定し、デバイ長
λD が10λD 〜短辺距離a(1.5mm)の範囲に存在
するように飽和イオン電流密度js を調整した。
として使用し、電子温度kTeを+10eV、ソースマ
グネット6・6へのコイル電流Coil1・Coil2を67.2
Aおよび57.0Aに設定することによって、M.W.P
を241.9watt/3.0wattに設定し、デバイ長
λD が10λD 〜短辺距離a(1.5mm)の範囲に存在
するように飽和イオン電流密度js を調整した。
【0050】この後、制御電源14の制御電圧を0Vか
ら1,000Vまで上昇させ、引出電流Iexとビーム電流
Ib とを測定することによって、図7の測定結果を得
た。そして、この測定結果から、BF3 ガスを動作ガス
として使用し、デバイ長λD を10λD 〜短辺距離a
(1.5mm)の範囲に存在させた条件下においては、0
V〜1,000Vの制御電圧を制御電極9に印加すること
によって、引出電流Iexを4mA〜620μAの範囲、
ビーム電流Ib を420μA〜0.25μAの範囲で制御
できることが判明した。
ら1,000Vまで上昇させ、引出電流Iexとビーム電流
Ib とを測定することによって、図7の測定結果を得
た。そして、この測定結果から、BF3 ガスを動作ガス
として使用し、デバイ長λD を10λD 〜短辺距離a
(1.5mm)の範囲に存在させた条件下においては、0
V〜1,000Vの制御電圧を制御電極9に印加すること
によって、引出電流Iexを4mA〜620μAの範囲、
ビーム電流Ib を420μA〜0.25μAの範囲で制御
できることが判明した。
【0051】また、制御電圧を0Vから1,000Vまで
上昇させる際の引出電流Iexとビーム電流Ib との関係
は、条件2の場合と同様に、引出電流Iexの減少がビー
ム電流Ib の減少よりも顕著であり、制御電圧が400
Vを越えると、引出電流Iexが620μAで一定になる
と共に、ビーム電流Ib の減少割合が小さくなることも
判明した。
上昇させる際の引出電流Iexとビーム電流Ib との関係
は、条件2の場合と同様に、引出電流Iexの減少がビー
ム電流Ib の減少よりも顕著であり、制御電圧が400
Vを越えると、引出電流Iexが620μAで一定になる
と共に、ビーム電流Ib の減少割合が小さくなることも
判明した。
【0052】次に、条件4としてBF3 ガスを動作ガス
として使用し、電子温度kTeを+10eV、ソースマ
グネット6・6へのコイル電流Coil1・Coil2を68.2
Aおよび38.8Aに設定することによって、M.W.P
を107.7watt/8.3wattに設定し、デバイ長
λD が10λD 〜短辺距離a(1.5mm)の範囲に存在
するように飽和イオン電流密度js を調整した。
として使用し、電子温度kTeを+10eV、ソースマ
グネット6・6へのコイル電流Coil1・Coil2を68.2
Aおよび38.8Aに設定することによって、M.W.P
を107.7watt/8.3wattに設定し、デバイ長
λD が10λD 〜短辺距離a(1.5mm)の範囲に存在
するように飽和イオン電流密度js を調整した。
【0053】この後、制御電源14の制御電圧を0Vか
ら4,000Vまで上昇させ、引出電流Iexとビーム電流
Ib とを測定することによって、図8の測定結果を得
た。そして、この測定結果から、BF3 ガスを動作ガス
として使用し、デバイ長λD を10λD 〜短辺距離a
(1.5mm)の範囲に存在させた条件下においては、0
V〜4,000Vの制御電圧を制御電極9に印加すること
によって、引出電流Iexを160μA〜10μAの範
囲、ビーム電流Ib を3μA〜0.03μAの範囲で制御
できることが判明した。
ら4,000Vまで上昇させ、引出電流Iexとビーム電流
Ib とを測定することによって、図8の測定結果を得
た。そして、この測定結果から、BF3 ガスを動作ガス
として使用し、デバイ長λD を10λD 〜短辺距離a
(1.5mm)の範囲に存在させた条件下においては、0
V〜4,000Vの制御電圧を制御電極9に印加すること
によって、引出電流Iexを160μA〜10μAの範
囲、ビーム電流Ib を3μA〜0.03μAの範囲で制御
できることが判明した。
【0054】次いで、制御電圧を0Vとした状態でもっ
て、引出電流Iexが160μA未満となるように、コイ
ル電流Coil1・Coil2による飽和イオン電流密度js を
用いて引出電流Iexを制御した。ところが、この場合に
は、プラズマを安定に生成させることができなかった。
これにより、プラズマの生成条件を用いた制御のみで
は、制御電圧を用いた制御のように、引出電流Iexを充
分に制御することができないことが判明した。尚、図9
および図10に、制御電圧を用いてビーム電流Ib を0.
35μAおよび35nAに制御した場合の安定性を示
す。
て、引出電流Iexが160μA未満となるように、コイ
ル電流Coil1・Coil2による飽和イオン電流密度js を
用いて引出電流Iexを制御した。ところが、この場合に
は、プラズマを安定に生成させることができなかった。
これにより、プラズマの生成条件を用いた制御のみで
は、制御電圧を用いた制御のように、引出電流Iexを充
分に制御することができないことが判明した。尚、図9
および図10に、制御電圧を用いてビーム電流Ib を0.
35μAおよび35nAに制御した場合の安定性を示
す。
【0055】以上の条件2および条件6における測定結
果から、プラズマの生成条件と制御電圧とによって、引
出電流Iexを4mA〜10μA、ビーム電流Ib を35
0μA〜0.03μAまでそれぞれ安定に制御できること
が明らかになった。さらに、制御電圧を負電圧に設定し
た場合には、引出電流Iexを30mA、ビーム電流Ib
を3mAまで増大することも確認され、ビーム電流Ib
の制御範囲を極めて増大できることが明らかになった。
果から、プラズマの生成条件と制御電圧とによって、引
出電流Iexを4mA〜10μA、ビーム電流Ib を35
0μA〜0.03μAまでそれぞれ安定に制御できること
が明らかになった。さらに、制御電圧を負電圧に設定し
た場合には、引出電流Iexを30mA、ビーム電流Ib
を3mAまで増大することも確認され、ビーム電流Ib
の制御範囲を極めて増大できることが明らかになった。
【0056】尚、本実施例において、イオン注入装置
は、引出電源のみでビームエネルギーを決めるいわゆる
大電流イオン注入装置に搭載された高周波型イオン源を
用いて説明しているが、分析マグネットの下流に加速管
を設けた中電流型イオン注入装置に適用しても良い。ま
た、他種類のイオン源であっても良いし、イオン注入装
置以外の他の装置に搭載されていても良い。また、制御
電極9および制御電源14は、ビーム量を増減させる制
御に用いると共に、イオンビーム17の出射および停止
に用いられるようになっていても良い。また、本実施例
におけるデバイ長λD と比較されるスリット長は、スリ
ット口3aの短辺距離aが用いられているが、スリット
口3aの形状が中心部を通過する直線の2点間の距離が
複数存在するものである場合、最小の距離に設定される
ものである。
は、引出電源のみでビームエネルギーを決めるいわゆる
大電流イオン注入装置に搭載された高周波型イオン源を
用いて説明しているが、分析マグネットの下流に加速管
を設けた中電流型イオン注入装置に適用しても良い。ま
た、他種類のイオン源であっても良いし、イオン注入装
置以外の他の装置に搭載されていても良い。また、制御
電極9および制御電源14は、ビーム量を増減させる制
御に用いると共に、イオンビーム17の出射および停止
に用いられるようになっていても良い。また、本実施例
におけるデバイ長λD と比較されるスリット長は、スリ
ット口3aの短辺距離aが用いられているが、スリット
口3aの形状が中心部を通過する直線の2点間の距離が
複数存在するものである場合、最小の距離に設定される
ものである。
【0057】
【発明の効果】本発明のイオン源は、以上のように、プ
ラズマチャンバー内で生成されたプラズマ中のイオンを
イオン放出面から第1電極のスリット口を介して外部に
引き出す引出電極系を有し、上記イオンからなるイオン
ビームのビーム量を所定値に制御するものである。そし
て、イオン源は、引出電極系に設けられ、任意の制御電
圧を第1電極のスリット口から外部側に存在させる制御
電圧手段と、プラズマのイオン放出面をプラズマチャン
バー内に位置させるデバイ長制御手段とを有している構
成である。
ラズマチャンバー内で生成されたプラズマ中のイオンを
イオン放出面から第1電極のスリット口を介して外部に
引き出す引出電極系を有し、上記イオンからなるイオン
ビームのビーム量を所定値に制御するものである。そし
て、イオン源は、引出電極系に設けられ、任意の制御電
圧を第1電極のスリット口から外部側に存在させる制御
電圧手段と、プラズマのイオン放出面をプラズマチャン
バー内に位置させるデバイ長制御手段とを有している構
成である。
【0058】これにより、イオン放出面がプラズマチャ
ンバー内に位置されているため、第1電極によるイオン
や電子に対する影響が制御電圧による影響と共に大きな
ため、電子や制御電圧とは逆極性のイオンが大量に制御
電圧手段に流入することがなく、制御時の信頼性が向上
し、ビーム量を広い電流量制御範囲を持った所定値に高
い信頼性でもって制御することが可能であるという効果
を奏する。
ンバー内に位置されているため、第1電極によるイオン
や電子に対する影響が制御電圧による影響と共に大きな
ため、電子や制御電圧とは逆極性のイオンが大量に制御
電圧手段に流入することがなく、制御時の信頼性が向上
し、ビーム量を広い電流量制御範囲を持った所定値に高
い信頼性でもって制御することが可能であるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を示すものであり、イオン注入装置に搭
載されたイオン源の状態を示す説明図である。
載されたイオン源の状態を示す説明図である。
【図2】イオン源の電位分布を示す説明図である。
【図3】プラズマのイオン放出面の状態を示す説明図で
ある。
ある。
【図4】プラズマのイオン放出面の状態を示す説明図で
ある。
ある。
【図5】制御電圧と引出電流およびビーム電流との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図6】制御電圧と引出電流およびビーム電流との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図7】制御電圧と引出電流およびビーム電流との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図8】制御電圧と引出電流およびビーム電流との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図9】制御電圧により制御された0.35μAのビーム
電流と時間との関係を示すグラフである。
電流と時間との関係を示すグラフである。
【図10】制御電圧により制御された35nAのビーム
電流と時間との関係を示すグラフである。
電流と時間との関係を示すグラフである。
1 マグネトロン 2 導波管 3 プラズマチャンバー 3a スリット口 5 ライナー 6 ソースマグネット(デバイ長制御手段) 7 引出電極系 8 引出スリット部(第1電極) 9 制御電極(制御電圧手段) 10 引出電極 11 接地電極 12 引出電源 13 抵抗器 14 制御電源(制御電圧手段) 15 減速電源 16 イオン照射対象物 17 イオンビーム 18 ファラデー部 19 質量分析器 20 プラズマ 20a イオン放出面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 義則 京都府京都市右京区梅津高畝町47番地 日 新電機株式会社内 (72)発明者 内藤 勝男 京都府京都市右京区梅津高畝町47番地 日 新電機株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】プラズマチャンバー内で生成されたプラズ
マ中のイオンをイオン放出面から第1電極のスリット口
を介して外部に引き出す引出電極系を有し、上記イオン
からなるイオンビームのビーム量を所定値に制御するイ
オン源において、 上記引出電極系に設けられ、任意の制御電圧を第1電極
のスリット口から外部側に存在させる制御電圧手段と、 上記プラズマのイオン放出面をプラズマチャンバー内に
位置させるデバイ長制御手段とを有していることを特徴
とするイオン源。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4325641A JPH06176725A (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | イオン源 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4325641A JPH06176725A (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | イオン源 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06176725A true JPH06176725A (ja) | 1994-06-24 |
Family
ID=18179107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4325641A Pending JPH06176725A (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | イオン源 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06176725A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005038821A2 (en) | 2003-10-17 | 2005-04-28 | Fei Company | Charged particle extraction device and method of design there for |
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US8076650B2 (en) | 2006-07-14 | 2011-12-13 | Fei Company | Multi-source plasma focused ion beam system |
US8087379B2 (en) | 2004-08-27 | 2012-01-03 | Fei Company | Localized plasma processing |
US8147705B2 (en) * | 2005-10-20 | 2012-04-03 | Nissin Ion Equipment Co., Ltd. | Method of operating ion source and ion implanting apparatus |
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US8642974B2 (en) | 2009-12-30 | 2014-02-04 | Fei Company | Encapsulation of electrodes in solid media for use in conjunction with fluid high voltage isolation |
JP2014154250A (ja) * | 2013-02-05 | 2014-08-25 | Japan Atomic Energy Agency | イオンの生成方法 |
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US9818584B2 (en) | 2011-10-19 | 2017-11-14 | Fei Company | Internal split faraday shield for a plasma source |
JP2020057510A (ja) * | 2018-10-02 | 2020-04-09 | 株式会社アルバック | イオン銃の制御装置、および、イオン銃の制御方法 |
-
1992
- 1992-12-04 JP JP4325641A patent/JPH06176725A/ja active Pending
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