JPH0617399A - 印刷用塗工紙用原紙 - Google Patents
印刷用塗工紙用原紙Info
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- JPH0617399A JPH0617399A JP19464592A JP19464592A JPH0617399A JP H0617399 A JPH0617399 A JP H0617399A JP 19464592 A JP19464592 A JP 19464592A JP 19464592 A JP19464592 A JP 19464592A JP H0617399 A JPH0617399 A JP H0617399A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 塗工損紙を利用して、インキ着肉性に優れた
印刷用塗工紙を製造するための原紙を提供する。 【構成】 塗工損紙を離解したパルプスラリーに水溶性
ジルコニウム化合物を加え、叩解してフリーネスを20
〜200ml(CSF)低下させたパルプが、全パルプ成
分の3〜30重量%(絶乾)を占める印刷用塗工紙用原
紙。 【効果】 塗工原紙用抄紙機の操業性に優れ、グラビア
印刷インキ着肉性に優れる。
印刷用塗工紙を製造するための原紙を提供する。 【構成】 塗工損紙を離解したパルプスラリーに水溶性
ジルコニウム化合物を加え、叩解してフリーネスを20
〜200ml(CSF)低下させたパルプが、全パルプ成
分の3〜30重量%(絶乾)を占める印刷用塗工紙用原
紙。 【効果】 塗工原紙用抄紙機の操業性に優れ、グラビア
印刷インキ着肉性に優れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷用塗工紙のための原
紙に関し、詳しくは、セルロースパルプからなる原紙の
片面または両面に、顔料と接着剤を主成分とする塗工液
をコーターを用いて塗工してなる印刷用塗工紙に使用す
る原紙に関し、さらに詳しくは塗工原紙用抄紙機の操業
性に優れ、グラビア印刷に関してのインキ着肉性に優れ
た印刷用塗工紙を製造するための原紙に関するものであ
る。
紙に関し、詳しくは、セルロースパルプからなる原紙の
片面または両面に、顔料と接着剤を主成分とする塗工液
をコーターを用いて塗工してなる印刷用塗工紙に使用す
る原紙に関し、さらに詳しくは塗工原紙用抄紙機の操業
性に優れ、グラビア印刷に関してのインキ着肉性に優れ
た印刷用塗工紙を製造するための原紙に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】印刷用塗工紙のための原紙(以下、単に
塗工原紙という)はリグノセルロース、特に木材チップ
を原料とするセルロースパルプから抄造されている。セ
ルロースパルプを構成するパルプは針葉樹晒クラフトパ
ルプ、広葉樹晒クラフトパルプの他、顔料と接着剤を主
成分とする塗工液をコーターを用いて塗工原紙に塗工し
た紙(以下、塗工紙という)が製品毎に決められた寸法
に断裁された後に残る断裁くずよりなる塗工損紙を再生
したパルプ、印刷適性、不透明度や経済性を改良するた
めなどに用いられる高歩留りパルプ及び古紙を原料とし
た脱墨古紙パルプである。
塗工原紙という)はリグノセルロース、特に木材チップ
を原料とするセルロースパルプから抄造されている。セ
ルロースパルプを構成するパルプは針葉樹晒クラフトパ
ルプ、広葉樹晒クラフトパルプの他、顔料と接着剤を主
成分とする塗工液をコーターを用いて塗工原紙に塗工し
た紙(以下、塗工紙という)が製品毎に決められた寸法
に断裁された後に残る断裁くずよりなる塗工損紙を再生
したパルプ、印刷適性、不透明度や経済性を改良するた
めなどに用いられる高歩留りパルプ及び古紙を原料とし
た脱墨古紙パルプである。
【0003】塗工損紙を離解したパルプ中には、顔料と
接着剤に由来する0.01〜5mm程度の大きさの粘着性
を有する白色のピッチ(主成分はラテックス、少量の炭
酸カルシウム等、以下、単に「ピッチ」という)が多数
混在し、塗工損紙を離解したパルプを含む紙料を用いて
塗工原紙を抄紙すると、抄紙機のフェルト、ワイヤー、
プレスロールなどにピッチが付着し、抄紙機の操業性の
低下や塗工原紙に穴があくなどの問題が発生する。しか
し、ピッチは、繊維成分との比重差があまりないためパ
ルプから機械的に完全に除去することは困難である。
接着剤に由来する0.01〜5mm程度の大きさの粘着性
を有する白色のピッチ(主成分はラテックス、少量の炭
酸カルシウム等、以下、単に「ピッチ」という)が多数
混在し、塗工損紙を離解したパルプを含む紙料を用いて
塗工原紙を抄紙すると、抄紙機のフェルト、ワイヤー、
プレスロールなどにピッチが付着し、抄紙機の操業性の
低下や塗工原紙に穴があくなどの問題が発生する。しか
し、ピッチは、繊維成分との比重差があまりないためパ
ルプから機械的に完全に除去することは困難である。
【0004】そのため、原料パルプに混在するピッチを
無害化する技術が従来より研究されており、界面活性剤
を用いてピッチを細かく分散しパルプに吸着させて系外
へ除去する方法、タルク、カチオン系樹脂を用いてピッ
チを吸着させ紙として系外へ除去する方法、水溶性ジル
コニウム化合物を用いてピッチの粘着性をなくし紙とし
て系外へ除去する方法(特開昭55−122094号公
報,「 ALPHA」1991年9月号83〜85頁)などが
知られている。
無害化する技術が従来より研究されており、界面活性剤
を用いてピッチを細かく分散しパルプに吸着させて系外
へ除去する方法、タルク、カチオン系樹脂を用いてピッ
チを吸着させ紙として系外へ除去する方法、水溶性ジル
コニウム化合物を用いてピッチの粘着性をなくし紙とし
て系外へ除去する方法(特開昭55−122094号公
報,「 ALPHA」1991年9月号83〜85頁)などが
知られている。
【0005】しかし、界面活性剤、タルク、カチオン系
樹脂を用いる方法は、イオン的にピッチ粒子を安定化し
たり、物理的な吸着力によってピッチを安定化する方法
であって、抄紙機のワイヤー上でパルプスラリーからパ
ルプと白水がろ過(抄紙)される時の剪断力などで容易
に凝集するためピッチに起因する問題を解決する効果的
な方法とは言い難い。
樹脂を用いる方法は、イオン的にピッチ粒子を安定化し
たり、物理的な吸着力によってピッチを安定化する方法
であって、抄紙機のワイヤー上でパルプスラリーからパ
ルプと白水がろ過(抄紙)される時の剪断力などで容易
に凝集するためピッチに起因する問題を解決する効果的
な方法とは言い難い。
【0006】これに対して、水溶性ジルコニウム化合物
を用いる方法は、水溶性ジルコニウム化合物がピッチ成
分中のカルボキシル基、水酸基などの官能基と反応する
ことによってピッチが粘着性をなくすということを利用
したものである。この方法は製紙工場で発生するほとん
どの粘着性凝集性ピッチに効果が認められるものであ
り、ピッチの粘着付着による問題を解決する上で極めて
有効な方法であるために、現在、この水溶性ジルコニウ
ム化合物を用いる方法がピッチ対策のための最も一般的
な方法となりつつある。
を用いる方法は、水溶性ジルコニウム化合物がピッチ成
分中のカルボキシル基、水酸基などの官能基と反応する
ことによってピッチが粘着性をなくすということを利用
したものである。この方法は製紙工場で発生するほとん
どの粘着性凝集性ピッチに効果が認められるものであ
り、ピッチの粘着付着による問題を解決する上で極めて
有効な方法であるために、現在、この水溶性ジルコニウ
ム化合物を用いる方法がピッチ対策のための最も一般的
な方法となりつつある。
【0007】水溶性ジルコニウム化合物を用いる前記方
法では、水溶性ジルコニウム化合物の添加方法は、抄紙
される15〜30分前の工程で、かつ充分パルプと攪拌
混合できれば添加方法などは問わないが、それ以前の工
程、例えば塗工損紙を離解するパルパーなどへ添加する
と、所望の効果を得るために水溶性ジルコニウム化合物
の大巾な増添加を伴ないコスト上の問題を引き起こすこ
ととなる。従って抄紙する15〜30分前の工程でパル
プへ水溶性ジルコニウム化合物を添加するのが一般的に
なっている。
法では、水溶性ジルコニウム化合物の添加方法は、抄紙
される15〜30分前の工程で、かつ充分パルプと攪拌
混合できれば添加方法などは問わないが、それ以前の工
程、例えば塗工損紙を離解するパルパーなどへ添加する
と、所望の効果を得るために水溶性ジルコニウム化合物
の大巾な増添加を伴ないコスト上の問題を引き起こすこ
ととなる。従って抄紙する15〜30分前の工程でパル
プへ水溶性ジルコニウム化合物を添加するのが一般的に
なっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記の水溶性ジルコニ
ウム化合物を添加する方法では、塗工損紙を離解したパ
ルプ中のピッチは水溶性ジルコニウム化合物と反応して
粘着性を失ない、抄紙機へ付着することなくピッチの一
部または全部がパルプに混ざって抄紙され、塗工原紙中
に抄き込まれることによって抄紙工程系外へ除去される
こととなる。このように、ピッチが塗工原紙中に抄き込
まれると、抄き込まれた部分は塗工原紙の表面からわず
かに出っぱった状態となる。このわずかな出っぱりをな
くすため、従来においてはマシンカレンダー処理の強化
を行なっていたが、微小な出っぱりまですべてつぶせる
わけではなく、このような塗工原紙表面に塗工液をコー
ターで塗工すると塗工原紙表面には微細なふくれが残
る。そして、この微小のふくれ部分がグラビア印刷イン
キ着肉不良の原因となり、印刷用塗工紙の製品価値を低
下させていた。
ウム化合物を添加する方法では、塗工損紙を離解したパ
ルプ中のピッチは水溶性ジルコニウム化合物と反応して
粘着性を失ない、抄紙機へ付着することなくピッチの一
部または全部がパルプに混ざって抄紙され、塗工原紙中
に抄き込まれることによって抄紙工程系外へ除去される
こととなる。このように、ピッチが塗工原紙中に抄き込
まれると、抄き込まれた部分は塗工原紙の表面からわず
かに出っぱった状態となる。このわずかな出っぱりをな
くすため、従来においてはマシンカレンダー処理の強化
を行なっていたが、微小な出っぱりまですべてつぶせる
わけではなく、このような塗工原紙表面に塗工液をコー
ターで塗工すると塗工原紙表面には微細なふくれが残
る。そして、この微小のふくれ部分がグラビア印刷イン
キ着肉不良の原因となり、印刷用塗工紙の製品価値を低
下させていた。
【0009】本発明は塗工損紙よりのパルプを含む塗工
原紙であって塗工損紙よりのパルプに混入しているピッ
チの粘着性を失なわせしめることによって抄紙機の操業
安定化が図れ、しかも得られた印刷用塗工紙が優れたグ
ラビア印刷インキ着肉性を有している、印刷用塗工紙の
ための原紙を提供することを目的としてなされたもので
ある。
原紙であって塗工損紙よりのパルプに混入しているピッ
チの粘着性を失なわせしめることによって抄紙機の操業
安定化が図れ、しかも得られた印刷用塗工紙が優れたグ
ラビア印刷インキ着肉性を有している、印刷用塗工紙の
ための原紙を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる現状に鑑み、本発
明者等は塗工損紙を離解して発生するピッチの無害化に
ついて鋭意研究した結果、塗工原紙を抄紙する抄紙機の
操業性を確保するためには、水溶性ジルコニウム化合物
を塗工損紙よりのパルプへ用いることが不可欠であるこ
と、粘着性を有するピッチは細かく分断するのが難かし
いが、粘着性を失なったピッチは細かく分断しやすいこ
と、粘着性を失なったピッチを細かく分断することによ
って塗工紙のグラビア印刷インキ着肉性が向上すること
及びピッチを細かく分断する方法はリファイナーによる
叩解処理が最も効果が高いことを見い出し本発明を完成
するに到った。
明者等は塗工損紙を離解して発生するピッチの無害化に
ついて鋭意研究した結果、塗工原紙を抄紙する抄紙機の
操業性を確保するためには、水溶性ジルコニウム化合物
を塗工損紙よりのパルプへ用いることが不可欠であるこ
と、粘着性を有するピッチは細かく分断するのが難かし
いが、粘着性を失なったピッチは細かく分断しやすいこ
と、粘着性を失なったピッチを細かく分断することによ
って塗工紙のグラビア印刷インキ着肉性が向上すること
及びピッチを細かく分断する方法はリファイナーによる
叩解処理が最も効果が高いことを見い出し本発明を完成
するに到った。
【0011】本発明は印刷用塗工紙用原紙であって、該
原紙を構成するパルプ成分中の3〜30重量%(絶乾)
が塗工損紙を離解したパルプスラリーに水溶性ジルコニ
ウム化合物を加え、次いで叩解によってフリーネスを2
0〜200ml(CSF)低下せしめたものであることを
特徴とする印刷用塗工紙用原紙に関するものである。
原紙を構成するパルプ成分中の3〜30重量%(絶乾)
が塗工損紙を離解したパルプスラリーに水溶性ジルコニ
ウム化合物を加え、次いで叩解によってフリーネスを2
0〜200ml(CSF)低下せしめたものであることを
特徴とする印刷用塗工紙用原紙に関するものである。
【0012】本発明の塗工原紙の抄造に使用される塗工
損紙は、セルロースパルプの他に、タルク、カオリン、
クレー、炭酸カルシウムなどの無機顔料と、スチレン・
ブタジエン共重合体ラテックス(SBR)、メチルメタ
アクリレート・ブタジエン共重合体ラテックス(MB
R)などのラテックスを含む、普通の印刷用塗工紙であ
る。
損紙は、セルロースパルプの他に、タルク、カオリン、
クレー、炭酸カルシウムなどの無機顔料と、スチレン・
ブタジエン共重合体ラテックス(SBR)、メチルメタ
アクリレート・ブタジエン共重合体ラテックス(MB
R)などのラテックスを含む、普通の印刷用塗工紙であ
る。
【0013】本発明の塗工原紙の抄造過程で行われる塗
工損紙の離解工程は、通常の損紙処理に使用されるパル
パーや離解機によって行われる。この離解工程から得ら
れるパルプスラリー中には、前記印刷用塗工紙に用いら
れているラテックスが少量の無機物と共に、前記した
0.01〜5mmの粘着性を有する球形で白色のピッチを
形成して含まれている。
工損紙の離解工程は、通常の損紙処理に使用されるパル
パーや離解機によって行われる。この離解工程から得ら
れるパルプスラリー中には、前記印刷用塗工紙に用いら
れているラテックスが少量の無機物と共に、前記した
0.01〜5mmの粘着性を有する球形で白色のピッチを
形成して含まれている。
【0014】本発明の塗工原紙は、原料パルプの一部と
して、前記のパルプスラリーに水溶性ジルコニウム化合
物を加えてピッチの粘着性を失なわしめた後、叩解した
ものを使用するものである。パルプスラリーへ添加する
水溶性ジルコニウム化合物としては、炭酸アンモニウム
ジルコニウム(ammonium zirconium carbonate)、酢酸
ジルコニウム、酸塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウ
ム、硝酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、ヨウ化ジル
コニウム、フッ化ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウ
ム、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウ
ム、オキシ臭化ジルコニウムが適用できるが、価格、取
扱いやすさ、粘着性を失なわせしめる効果、効果発現ま
での時間などのバランスから炭酸アンモニウムジルコニ
ウムが、本発明に最も適している。水溶性ジルコニウム
化合物の添加割合は、絶乾パルプ重量当り酸化ジルコニ
ウム(ZrO2 )換算0.001〜0.3重量%であ
る。
して、前記のパルプスラリーに水溶性ジルコニウム化合
物を加えてピッチの粘着性を失なわしめた後、叩解した
ものを使用するものである。パルプスラリーへ添加する
水溶性ジルコニウム化合物としては、炭酸アンモニウム
ジルコニウム(ammonium zirconium carbonate)、酢酸
ジルコニウム、酸塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウ
ム、硝酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、ヨウ化ジル
コニウム、フッ化ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウ
ム、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウ
ム、オキシ臭化ジルコニウムが適用できるが、価格、取
扱いやすさ、粘着性を失なわせしめる効果、効果発現ま
での時間などのバランスから炭酸アンモニウムジルコニ
ウムが、本発明に最も適している。水溶性ジルコニウム
化合物の添加割合は、絶乾パルプ重量当り酸化ジルコニ
ウム(ZrO2 )換算0.001〜0.3重量%であ
る。
【0015】水溶性ジルコニウム化合物の添加率が絶乾
パルプ重量当り、酸化ジルコニウムとして0.001重
量%未満ではピッチが粘着性を失わず本発明の効果が得
られない。0.3重量%を越えると効果に差がなく炭酸
アンモニウムジルコニウムが無駄になるので好ましくは
0.003〜0.25重量%である。
パルプ重量当り、酸化ジルコニウムとして0.001重
量%未満ではピッチが粘着性を失わず本発明の効果が得
られない。0.3重量%を越えると効果に差がなく炭酸
アンモニウムジルコニウムが無駄になるので好ましくは
0.003〜0.25重量%である。
【0016】炭酸アンモニウムジルコニウムを添加する
場所は、添加後抄紙されるまで、15分以上好ましくは
20分以上滞留時間(反応時間)が設けられれば特に添
加場所は問わない。またパルプスラリー中に炭酸アンモ
ニウムジルコニウムを充分分散させなければ所望の効果
が得られないので、例えばパルプスラリーを移送するポ
ンプのサクションへ添加する方法などによって攪拌、混
合を充分に期す必要がある。
場所は、添加後抄紙されるまで、15分以上好ましくは
20分以上滞留時間(反応時間)が設けられれば特に添
加場所は問わない。またパルプスラリー中に炭酸アンモ
ニウムジルコニウムを充分分散させなければ所望の効果
が得られないので、例えばパルプスラリーを移送するポ
ンプのサクションへ添加する方法などによって攪拌、混
合を充分に期す必要がある。
【0017】炭酸アンモニウムジルコニウムを添加する
際のパルプスラリーの濃度は0.3〜15重量%であ
り、0.3重量%未満では炭酸アンモニウムジルコニウ
ムがパルプスラリーの水で薄まりすぎて所望の効果が得
られず、15重量%を越えるとパルプスラリーと均一に
混合することが難かしい。好ましくは0.5〜12重量
%である。
際のパルプスラリーの濃度は0.3〜15重量%であ
り、0.3重量%未満では炭酸アンモニウムジルコニウ
ムがパルプスラリーの水で薄まりすぎて所望の効果が得
られず、15重量%を越えるとパルプスラリーと均一に
混合することが難かしい。好ましくは0.5〜12重量
%である。
【0018】ついで、塗工損紙よりのパルプ中の粘着性
を失なったピッチを除去するためには、まず公知の形状
で異物を除去するスクリーンや、比重差で異物を除去す
るクリーナーで処理することが行われる。しかし1mm以
下のピッチはスクリーンでの除去が難かしく、またパル
プの比重とピッチの比重があまり変わらないためクリー
ナーによっても充分ピッチを除去できない。この大きさ
のピッチが抄紙原料パルプへ混り込んだ抄き込まれる
と、ピッチが抄き込まれた塗工原紙より製造した塗工紙
はグラビア印刷インキ着肉性が悪くなる。
を失なったピッチを除去するためには、まず公知の形状
で異物を除去するスクリーンや、比重差で異物を除去す
るクリーナーで処理することが行われる。しかし1mm以
下のピッチはスクリーンでの除去が難かしく、またパル
プの比重とピッチの比重があまり変わらないためクリー
ナーによっても充分ピッチを除去できない。この大きさ
のピッチが抄紙原料パルプへ混り込んだ抄き込まれる
と、ピッチが抄き込まれた塗工原紙より製造した塗工紙
はグラビア印刷インキ着肉性が悪くなる。
【0019】前記したように、塗工損紙よりのパルプに
炭酸アンモニウムジルコニウムを添加し、粘着性を失な
わせてもピッチを完全に除去することは無理である。
炭酸アンモニウムジルコニウムを添加し、粘着性を失な
わせてもピッチを完全に除去することは無理である。
【0020】それ故、本発明は、前記の粘着性を失わし
めたピッチを、長径がパルプの繊維巾より小さい0.0
5mm未満の大きさへ細裂化して塗工紙のグラビア印刷イ
ンキ着肉性の低下を引き起こすことがない粒子としてい
るものである。該ピッチの細裂化は、塗工損紙よりのパ
ルプに炭酸アンモニウムジルコニウムを添加後、15分
以上好ましくは20分以上経過した後パルプごと叩解を
行うことによって行われる。
めたピッチを、長径がパルプの繊維巾より小さい0.0
5mm未満の大きさへ細裂化して塗工紙のグラビア印刷イ
ンキ着肉性の低下を引き起こすことがない粒子としてい
るものである。該ピッチの細裂化は、塗工損紙よりのパ
ルプに炭酸アンモニウムジルコニウムを添加後、15分
以上好ましくは20分以上経過した後パルプごと叩解を
行うことによって行われる。
【0021】塗工損紙よりのパルプはフリーネス350
〜500ml(CSF)程度である。叩解後のパルプのフ
リーネスの低下量が多い程ピッチは細裂化し、フリーネ
スの低下が20ml(CSF)未満ではピッチは充分細裂
化しないので好ましくなく、200mlを越えるとピッチ
は0.05mm未満に細裂するものの、パルプ繊維も微細
化し塗工紙の品質低下を引き起こしかねないのでこれも
好ましくない。叩解はフリーネスの低下を20〜200
ml(CSF)、好ましくは30〜180ml(CSF)の
範囲で調節し、ピッチを細裂化し、無害化させるのが好
ましい。
〜500ml(CSF)程度である。叩解後のパルプのフ
リーネスの低下量が多い程ピッチは細裂化し、フリーネ
スの低下が20ml(CSF)未満ではピッチは充分細裂
化しないので好ましくなく、200mlを越えるとピッチ
は0.05mm未満に細裂するものの、パルプ繊維も微細
化し塗工紙の品質低下を引き起こしかねないのでこれも
好ましくない。叩解はフリーネスの低下を20〜200
ml(CSF)、好ましくは30〜180ml(CSF)の
範囲で調節し、ピッチを細裂化し、無害化させるのが好
ましい。
【0022】粘着性を有するピッチをリファイナーで処
理しても所望の大きさまで細裂化しないので、リファイ
ナー処理の前工程での炭酸アンモニウムジルコニウムを
添加して粘着性を失なわせしめることが本発明に不可欠
である。
理しても所望の大きさまで細裂化しないので、リファイ
ナー処理の前工程での炭酸アンモニウムジルコニウムを
添加して粘着性を失なわせしめることが本発明に不可欠
である。
【0023】なお、塗工損紙よりのパルプはスクリーン
処理後フリーネスが350〜500ml(CSF)程度で
あり、塗工原紙は抄紙原料パルプのフリーネス320〜
500ml(CSF)に近いため叩解処理を施さないのが
一般的である。しかし、本発明の場合、前記した叩解を
行うことによって、塗工損紙よりのパルプのフリーネス
が一定に保たれることとなった結果、紙料のフリーネス
が安定し塗工原地の地合いの改良などの副次的効果をも
達成し得たものである。
処理後フリーネスが350〜500ml(CSF)程度で
あり、塗工原紙は抄紙原料パルプのフリーネス320〜
500ml(CSF)に近いため叩解処理を施さないのが
一般的である。しかし、本発明の場合、前記した叩解を
行うことによって、塗工損紙よりのパルプのフリーネス
が一定に保たれることとなった結果、紙料のフリーネス
が安定し塗工原地の地合いの改良などの副次的効果をも
達成し得たものである。
【0024】前記のように、叩解処理し無害化したピッ
チを含むパルプは、塗工原紙を構成するパルプ成分中の
3〜30重量%(絶乾)を占めるように配合される。3
重量%未満では前記叩解処理したパルプを含まない塗工
原紙と同じ程度性能が優れているので本発明を適用する
必要はなく、30重量%を越えると塗工原紙よりのパル
プに含まれる填料(前記、無機分)などの影響が大きく
なり、塗工原紙用紙料に含まれる填料の配合率を所望の
範囲に調節できず、塗工原紙の層間強度の低下や不透明
度の低下など品質の低下を引き起こすから、配合量は、
前記したように、3〜30重量%であることが重要であ
り、好ましくは5〜25重量%である。
チを含むパルプは、塗工原紙を構成するパルプ成分中の
3〜30重量%(絶乾)を占めるように配合される。3
重量%未満では前記叩解処理したパルプを含まない塗工
原紙と同じ程度性能が優れているので本発明を適用する
必要はなく、30重量%を越えると塗工原紙よりのパル
プに含まれる填料(前記、無機分)などの影響が大きく
なり、塗工原紙用紙料に含まれる填料の配合率を所望の
範囲に調節できず、塗工原紙の層間強度の低下や不透明
度の低下など品質の低下を引き起こすから、配合量は、
前記したように、3〜30重量%であることが重要であ
り、好ましくは5〜25重量%である。
【0025】本発明の塗工原紙を抄造するに際しては、
原料パルプとして塗工損紙をパルプ化し、さらにピッチ
を無害化したパルプの他に、針葉樹や広葉樹チップ等の
リグノセルロース材料やバガス、ケナフ、アシ、ワラ等
の一年生植物からの非木材セルロースをクラフト蒸解法
のごときアルカリ蒸解して得られるパルプを漂白したパ
ルプ、高歩止りパルプを漂白したパルプ等を使用するこ
とができる。塗工損紙よりのパルプ以外の各種晒パルプ
の使用割合は、塗工原紙に要求される品質に応じて適宜
選定することができる。
原料パルプとして塗工損紙をパルプ化し、さらにピッチ
を無害化したパルプの他に、針葉樹や広葉樹チップ等の
リグノセルロース材料やバガス、ケナフ、アシ、ワラ等
の一年生植物からの非木材セルロースをクラフト蒸解法
のごときアルカリ蒸解して得られるパルプを漂白したパ
ルプ、高歩止りパルプを漂白したパルプ等を使用するこ
とができる。塗工損紙よりのパルプ以外の各種晒パルプ
の使用割合は、塗工原紙に要求される品質に応じて適宜
選定することができる。
【0026】炭酸アンモニウムジルコニウムを添加し、
15分以上、好ましくは20分以上保持(反応)させた
塗工損紙よりのパルプと前記他のパルプを混合後叩解す
る方法によっても本発明の効果を得ることができる。
15分以上、好ましくは20分以上保持(反応)させた
塗工損紙よりのパルプと前記他のパルプを混合後叩解す
る方法によっても本発明の効果を得ることができる。
【0027】本発明の塗工原紙の抄紙方法は特に限定さ
れることはなく、従来から慣用されている抄紙法を採用
することができる。例えば抄紙pHが4.5付近で行う
酸性抄紙法や、炭酸カルシウム等のアルカリ性填料を主
成分として含む、抄紙pHが約6〜9といった弱酸性〜
弱アルカリ性で行う、いわゆる中性抄紙法を採用しても
よい。 本発明の塗工原紙は、その用途や目的に応じ
て、米坪が20〜400g/m2 程度となるように抄造
することができる。
れることはなく、従来から慣用されている抄紙法を採用
することができる。例えば抄紙pHが4.5付近で行う
酸性抄紙法や、炭酸カルシウム等のアルカリ性填料を主
成分として含む、抄紙pHが約6〜9といった弱酸性〜
弱アルカリ性で行う、いわゆる中性抄紙法を採用しても
よい。 本発明の塗工原紙は、その用途や目的に応じ
て、米坪が20〜400g/m2 程度となるように抄造
することができる。
【0028】また、本発明の塗工原紙の抄造に際して
は、必要に応じて従来から一般的に慣用されている内添
用填料を使用することができる。例えば、タルク、カオ
リン、クレー、焼成カオリン、デラミカオリン、重質炭
酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、硅酸マグネシ
ウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、サチンホワ
イト、ホワイトカーボン、アルミノ硅酸塩、シリカ、ベ
ントナイト等の鉱物質填料や、ポリスチレン樹脂微粒
子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子等の有機
合成填料(プラスチックピグメント)の中から一種又は
二種以上を適宜選択して使用でき、さらに古紙やプロー
ク(損紙)、共紙等に含まれる填料も有効に使用でき
る。
は、必要に応じて従来から一般的に慣用されている内添
用填料を使用することができる。例えば、タルク、カオ
リン、クレー、焼成カオリン、デラミカオリン、重質炭
酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、硅酸マグネシ
ウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、サチンホワ
イト、ホワイトカーボン、アルミノ硅酸塩、シリカ、ベ
ントナイト等の鉱物質填料や、ポリスチレン樹脂微粒
子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子等の有機
合成填料(プラスチックピグメント)の中から一種又は
二種以上を適宜選択して使用でき、さらに古紙やプロー
ク(損紙)、共紙等に含まれる填料も有効に使用でき
る。
【0029】これらの他に、従来から使用されている各
種のアニオン性、カチオン性、ノニオン性又は両性の歩
留向上剤、ろ水性向上剤、紙力増強剤等の抄紙用内添助
剤を必要に応じてパルプスラリー中に適宜添加してもよ
い。抄紙用内添助剤としては、例えば硫酸バンド、塩化
アルミニウム、アルミン酸ソーダ及び塩基性塩化アルミ
ニウム、塩基性ポリ水酸化アルミニウム等の塩基性アル
ミニウム化合物や水に易分散性のアルミナゾル等の水溶
性アルミニウム化合物、或いは各種澱粉類、ポリアクリ
ルアミド、ポリエチレンイミン、ポリアミン、ポリアミ
ド・ポリアミン、ポリエチレンオキサイド、植物ガム、
尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂、ポリビ
ニルアルコール、ラテックス、ポリアミド樹脂、親水性
架橋ポリマー粒子分散物等及びこれらの誘導体又は変性
物やベントナイト等の化合物が挙げられる。さらにま
た、染料、pH調整剤、ピッチコントロール剤、スライ
ムコントロール剤、消泡剤等を必要に応じて適宜添加す
ることもできる。
種のアニオン性、カチオン性、ノニオン性又は両性の歩
留向上剤、ろ水性向上剤、紙力増強剤等の抄紙用内添助
剤を必要に応じてパルプスラリー中に適宜添加してもよ
い。抄紙用内添助剤としては、例えば硫酸バンド、塩化
アルミニウム、アルミン酸ソーダ及び塩基性塩化アルミ
ニウム、塩基性ポリ水酸化アルミニウム等の塩基性アル
ミニウム化合物や水に易分散性のアルミナゾル等の水溶
性アルミニウム化合物、或いは各種澱粉類、ポリアクリ
ルアミド、ポリエチレンイミン、ポリアミン、ポリアミ
ド・ポリアミン、ポリエチレンオキサイド、植物ガム、
尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂、ポリビ
ニルアルコール、ラテックス、ポリアミド樹脂、親水性
架橋ポリマー粒子分散物等及びこれらの誘導体又は変性
物やベントナイト等の化合物が挙げられる。さらにま
た、染料、pH調整剤、ピッチコントロール剤、スライ
ムコントロール剤、消泡剤等を必要に応じて適宜添加す
ることもできる。
【0030】印刷用塗工紙は、本発明の塗工原紙の片面
又は両面に、顔料と接着剤を主成分とする塗工液を塗工
して製造される。この塗工液組成物は、一般に固形分濃
度が40〜75重量%、好ましくは45〜70重量%程
度の範囲に調整される。塗工原紙上に塗工液を塗工して
塗工層を形成するに当たっては、塗工液を一度塗りした
塗工層を形成してもよく、或いは下塗り層及び上塗り層
に分けて多層構造として形成してもよい。多層構造の場
合には、下塗り層と上塗り層の塗工液組成が同一である
必要はなく、要求される品質レベルに応じて塗工液組成
を適宜変化させることもできる。
又は両面に、顔料と接着剤を主成分とする塗工液を塗工
して製造される。この塗工液組成物は、一般に固形分濃
度が40〜75重量%、好ましくは45〜70重量%程
度の範囲に調整される。塗工原紙上に塗工液を塗工して
塗工層を形成するに当たっては、塗工液を一度塗りした
塗工層を形成してもよく、或いは下塗り層及び上塗り層
に分けて多層構造として形成してもよい。多層構造の場
合には、下塗り層と上塗り層の塗工液組成が同一である
必要はなく、要求される品質レベルに応じて塗工液組成
を適宜変化させることもできる。
【0031】塗工層を形成する方法としては、従来から
慣用されている塗工装置、例えばブレードコーター、エ
アーナイフコーター、ロールコーター、リバースロール
コーター、バーコーター、カーテンコーター、ダイスロ
ットコーター、グラビアコーター、チャンプレックスコ
ーター、ブラシコーター、サイズプレスコーター等の各
種コーターを用いて塗工液を塗工原紙表面に塗工する。
これらの塗工装置はオンマシン或いはオフマシンコータ
ーのいずれの形式で使用してもよい。塗工原紙への塗工
液の塗工量は、通常乾燥重量で片面当たり2〜50g/
m2程度であるが、得られる塗工紙の白紙品質、印刷適
性等を考慮すると5〜30g/m2 程度の範囲で調節す
るのが望ましい。また、このようにして得られた印刷用
塗工紙は、水分が通常3〜10重量%程度の範囲となる
よう乾燥した後、オン又はオフのスーパーカレンダー等
に通紙して加圧仕上げが行われる。
慣用されている塗工装置、例えばブレードコーター、エ
アーナイフコーター、ロールコーター、リバースロール
コーター、バーコーター、カーテンコーター、ダイスロ
ットコーター、グラビアコーター、チャンプレックスコ
ーター、ブラシコーター、サイズプレスコーター等の各
種コーターを用いて塗工液を塗工原紙表面に塗工する。
これらの塗工装置はオンマシン或いはオフマシンコータ
ーのいずれの形式で使用してもよい。塗工原紙への塗工
液の塗工量は、通常乾燥重量で片面当たり2〜50g/
m2程度であるが、得られる塗工紙の白紙品質、印刷適
性等を考慮すると5〜30g/m2 程度の範囲で調節す
るのが望ましい。また、このようにして得られた印刷用
塗工紙は、水分が通常3〜10重量%程度の範囲となる
よう乾燥した後、オン又はオフのスーパーカレンダー等
に通紙して加圧仕上げが行われる。
【0032】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、勿論本発明はこれ等の実施例に
限定されるものではない。なお、特に断らない限り、実
施例、比較例中の%及び部はそれぞれ重量%及び重量部
を示している。
り具体的に説明するが、勿論本発明はこれ等の実施例に
限定されるものではない。なお、特に断らない限り、実
施例、比較例中の%及び部はそれぞれ重量%及び重量部
を示している。
【0033】塗工損紙からのパルプとして、塗工量が片
面当り10g/m2 の両面塗工紙であって米坪75g/
m2 の塗工損紙をパルパーで解繊しパルプ化したものを
用いた。このパルプのフリーネスは490ml(CS
F)、白色度79.5%(ハンター白色度)であり、径
が0.01〜5mmの大きさの白色ピッチの他、カオリン等
の顔料、炭酸カルシウム、タルクなどの填料が含まれて
いた。
面当り10g/m2 の両面塗工紙であって米坪75g/
m2 の塗工損紙をパルパーで解繊しパルプ化したものを
用いた。このパルプのフリーネスは490ml(CS
F)、白色度79.5%(ハンター白色度)であり、径
が0.01〜5mmの大きさの白色ピッチの他、カオリン等
の顔料、炭酸カルシウム、タルクなどの填料が含まれて
いた。
【0034】炭酸アンモニウムジルコニウムは日本軽金
属社製 BACOTE 20を使用した。
属社製 BACOTE 20を使用した。
【0035】他のパルプとしては、針葉樹チップ(ダグ
ラスファー15%及び国内産松85%)及び国内産広葉
樹チップからそれぞれカミヤ社製 連続蒸解釜でクラフ
ト蒸解液を用いて未晒パルプを製造し次いでこれを多段
漂白(C−E−H−D)して、ハンター白色度84.5
%、フリーネス710ml(CSF)の針葉樹晒パルプ
(NBKP)及びハンター白色度85.0%フリーネス
680ml(CSF)の広葉樹晒パルプ(LBKP)を製
造して使用した。
ラスファー15%及び国内産松85%)及び国内産広葉
樹チップからそれぞれカミヤ社製 連続蒸解釜でクラフ
ト蒸解液を用いて未晒パルプを製造し次いでこれを多段
漂白(C−E−H−D)して、ハンター白色度84.5
%、フリーネス710ml(CSF)の針葉樹晒パルプ
(NBKP)及びハンター白色度85.0%フリーネス
680ml(CSF)の広葉樹晒パルプ(LBKP)を製
造して使用した。
【0036】実施例1 塗工損紙よりのパルプを3.5重量%に濃度調節しチェ
ストへ移送するためのポンプのサクション口で炭酸アン
モニウムジルコニウムを0.04重量%(対絶乾パルプ
重量当りZrO2 として)添加した。チェスト内で20
分反応させた後、10カットスリットスクリーンでピッ
チの一部を除去した。その後3.2重量%にパルプを濃
度調節し、ダブルデスクリファイナーでフリーネスを4
65ml(CSF)へ調節した(フリーネス低下量25ml
(CSF))。前記塗工損紙よりのフリーネスが460
ml(CSF)のパルプとフリーネスを490ml(CS
F)に調節したNBKPとフリーネスを460ml(CS
F)に調節したLBKPを、塗工原紙を構成するパルプ
絶乾重量当り、5重量%:25重量%:70重量%混
ぜ、以下の填料、薬品を添加または塗工して長鋼多筒ド
ライヤー式抄紙機を用いて塗工原紙を製造した。
ストへ移送するためのポンプのサクション口で炭酸アン
モニウムジルコニウムを0.04重量%(対絶乾パルプ
重量当りZrO2 として)添加した。チェスト内で20
分反応させた後、10カットスリットスクリーンでピッ
チの一部を除去した。その後3.2重量%にパルプを濃
度調節し、ダブルデスクリファイナーでフリーネスを4
65ml(CSF)へ調節した(フリーネス低下量25ml
(CSF))。前記塗工損紙よりのフリーネスが460
ml(CSF)のパルプとフリーネスを490ml(CS
F)に調節したNBKPとフリーネスを460ml(CS
F)に調節したLBKPを、塗工原紙を構成するパルプ
絶乾重量当り、5重量%:25重量%:70重量%混
ぜ、以下の填料、薬品を添加または塗工して長鋼多筒ド
ライヤー式抄紙機を用いて塗工原紙を製造した。
【0037】塗工原紙は米坪41g/m2 、水分5.5
%であった。 填料(軽質炭酸カルシウム/タルク=80/20) : 12% アルケニル無水コハク酸系中性サイズ剤 (王子ナショナル社製、ファイブラン68) : 0.03% 硫酸バンド : 0.5% カチオン化デンプン(王子ナショナル社製,ケートF): 0.6% サイズプレス塗工酸化デンプン (王子コンスターチ社製,王子エースA) : 1.5g/m2 サイズプレス塗工アルキルケテンダイマー (花王社製,サイクリーン) : 0.02g/m2
%であった。 填料(軽質炭酸カルシウム/タルク=80/20) : 12% アルケニル無水コハク酸系中性サイズ剤 (王子ナショナル社製、ファイブラン68) : 0.03% 硫酸バンド : 0.5% カチオン化デンプン(王子ナショナル社製,ケートF): 0.6% サイズプレス塗工酸化デンプン (王子コンスターチ社製,王子エースA) : 1.5g/m2 サイズプレス塗工アルキルケテンダイマー (花王社製,サイクリーン) : 0.02g/m2
【0038】なお、以下の実施例、比較例のいずれにお
いても上記填料、薬品を添加した。得られた塗工原紙に
下記組成の塗工液をブレードコーターで両面塗工した
後、150℃エアーホイルドライヤーで乾燥し、さらに
スーパーカレンダー処理を行って米坪55.5g/
m2 、水分6%の塗工紙を製造した。 カオリン(EMC社製,HTクレー) : 70部 軽質炭酸カルシウム(平均粒子径 1.2μm) : 30部 酸化デンプン(王子コンスターチ社製, 王子エースA) : 1.5部 スチレンブタジエン系ラテックス (日本合成ゴム社製,JSR−2294) : 10.8部 その他分散剤,防腐剤,染料を含む なお、以下の実施例及び比較例のいずれにおいても上記
塗工液を使用した。
いても上記填料、薬品を添加した。得られた塗工原紙に
下記組成の塗工液をブレードコーターで両面塗工した
後、150℃エアーホイルドライヤーで乾燥し、さらに
スーパーカレンダー処理を行って米坪55.5g/
m2 、水分6%の塗工紙を製造した。 カオリン(EMC社製,HTクレー) : 70部 軽質炭酸カルシウム(平均粒子径 1.2μm) : 30部 酸化デンプン(王子コンスターチ社製, 王子エースA) : 1.5部 スチレンブタジエン系ラテックス (日本合成ゴム社製,JSR−2294) : 10.8部 その他分散剤,防腐剤,染料を含む なお、以下の実施例及び比較例のいずれにおいても上記
塗工液を使用した。
【0039】実施例2 塗工損紙よりのパルプを3.5重量%に濃度調節しチェ
ストへ移送するためのポンプのサクション口で炭酸アン
モニウムジルコニウムを0.2重量%(対絶乾パルプ重
量当りZrO2 として)添加した。チェスト内で20分
反応させた後、10カットスリットスクリーンでピッチ
の一部を除去した。その後3.2重量%にパルプを濃度
調節し、ダブルデスクリファイナーでフリーネスを31
0ml(CSF)へ調節した。(フリーネス低下量180
ml(CSF))前記塗工損紙よりのフリーネスが310
ml(CSF)のパルプとフリーネスを520ml(CS
F)に調節したNBKPとフリーネス(CSF)を48
0mlに調節したLBKPを、塗工原紙を構成するパルプ
絶乾重量当り、28重量%:7重量%:65重量%混ぜ
て塗工原紙を製造した以外、実施例1と同様にして塗工
紙を製造した。
ストへ移送するためのポンプのサクション口で炭酸アン
モニウムジルコニウムを0.2重量%(対絶乾パルプ重
量当りZrO2 として)添加した。チェスト内で20分
反応させた後、10カットスリットスクリーンでピッチ
の一部を除去した。その後3.2重量%にパルプを濃度
調節し、ダブルデスクリファイナーでフリーネスを31
0ml(CSF)へ調節した。(フリーネス低下量180
ml(CSF))前記塗工損紙よりのフリーネスが310
ml(CSF)のパルプとフリーネスを520ml(CS
F)に調節したNBKPとフリーネス(CSF)を48
0mlに調節したLBKPを、塗工原紙を構成するパルプ
絶乾重量当り、28重量%:7重量%:65重量%混ぜ
て塗工原紙を製造した以外、実施例1と同様にして塗工
紙を製造した。
【0040】実施例3 塗工損紙よりのパルプを3.5重量%に濃度調節し、チ
ェストへ移送するためのポンプのサクション口で炭酸ア
ンモニウムジルコニウムを0.2重量%(対絶乾パルプ
重量当りZrO2 として)添加した。チェスト内で20
分反応させた後10カットスリットスクリーンでピッチ
の一部を除去した。ピッチを一部除去した塗工損紙より
のパルプとNBKP,LBKPを塗工原紙を構成するパ
ルプ絶乾重量当り、5重量%:25重量%:70重量%
混ぜた後、ダブルデスクリファイナーで叩解し、フリー
ネス465ml(CSF)(フリーネス低下量25ml(C
SF))へ調節した。このパルプを用いた以外、実施例
1と同様にして塗工紙を製造した。
ェストへ移送するためのポンプのサクション口で炭酸ア
ンモニウムジルコニウムを0.2重量%(対絶乾パルプ
重量当りZrO2 として)添加した。チェスト内で20
分反応させた後10カットスリットスクリーンでピッチ
の一部を除去した。ピッチを一部除去した塗工損紙より
のパルプとNBKP,LBKPを塗工原紙を構成するパ
ルプ絶乾重量当り、5重量%:25重量%:70重量%
混ぜた後、ダブルデスクリファイナーで叩解し、フリー
ネス465ml(CSF)(フリーネス低下量25ml(C
SF))へ調節した。このパルプを用いた以外、実施例
1と同様にして塗工紙を製造した。
【0041】実施例4 実施例1において、炭酸アンモニウムジルコニウムに代
えて酢酸ジルコニウムを用いた以外、実施例1と同様に
して塗工紙を製造した。
えて酢酸ジルコニウムを用いた以外、実施例1と同様に
して塗工紙を製造した。
【0042】実施例5 実施例1において、炭酸アンモニウムジルコニウムに代
えて硫酸ジルコニウムを用いた以外、実施例1と同様に
して塗工紙を製造した。
えて硫酸ジルコニウムを用いた以外、実施例1と同様に
して塗工紙を製造した。
【0043】実施例6 実施例1において、炭酸アンモニウムジルコニウムに代
えて酸塩化ジルコニウムを用いた以外、実施例1と同様
にして塗工紙を製造した。
えて酸塩化ジルコニウムを用いた以外、実施例1と同様
にして塗工紙を製造した。
【0044】比較例1 実施例1において、塗工損紙よりのパルプを炭酸アンモ
ニウムジルコニウムでの処理及び叩解処理をせず、単に
スクリーンでピッチを除く処理を施し、塗工原紙の原料
パルプとして使用し、実施例1と同様にして塗工紙を製
造した。
ニウムジルコニウムでの処理及び叩解処理をせず、単に
スクリーンでピッチを除く処理を施し、塗工原紙の原料
パルプとして使用し、実施例1と同様にして塗工紙を製
造した。
【0045】比較例2 実施例1において、塗工損紙よりのパルプを炭酸アンモ
ニウムジルコニウムで処理し、次いでスクリーン処理し
てダブルデスクリファイナーでフリーネスを475ml
(CSF)へ調節後(フリーネス低下量15ml(CS
F))塗工原紙の原紙パルプとして使用し、実施例1と
同様にして塗工紙を製造した。
ニウムジルコニウムで処理し、次いでスクリーン処理し
てダブルデスクリファイナーでフリーネスを475ml
(CSF)へ調節後(フリーネス低下量15ml(CS
F))塗工原紙の原紙パルプとして使用し、実施例1と
同様にして塗工紙を製造した。
【0046】比較例3 実施例2において、塗工損紙よりのパルプを炭酸アンモ
ニウムジルコニウムで処理し、次いでスクリーン処理し
てダブルデスクリファイナーでフリーネスを270ml
(CSF)へ調節後(フリーネス低下量220ml(CS
F))、塗工原紙の原紙パルプとして使用し、実施例2
と同様にして塗工紙を製造した。
ニウムジルコニウムで処理し、次いでスクリーン処理し
てダブルデスクリファイナーでフリーネスを270ml
(CSF)へ調節後(フリーネス低下量220ml(CS
F))、塗工原紙の原紙パルプとして使用し、実施例2
と同様にして塗工紙を製造した。
【0047】比較例4 実施例2において、塗工損紙よりのパルプを炭酸アンモ
ニウムジルコニウムで処理し次いでスクリーン処理した
後叩解によってフリーネスが310ml(CSF)に調節
された塗工損紙よりのパルプとフリーネスを520ml
(CSF)に調節したNBKPとフリーネスを480ml
(CSF)に調節したLBKPを、全パルプ絶乾重量当
り、32重量%:7重量%:61重量%混ぜて実施例2
と同様にして塗工紙を製造した。
ニウムジルコニウムで処理し次いでスクリーン処理した
後叩解によってフリーネスが310ml(CSF)に調節
された塗工損紙よりのパルプとフリーネスを520ml
(CSF)に調節したNBKPとフリーネスを480ml
(CSF)に調節したLBKPを、全パルプ絶乾重量当
り、32重量%:7重量%:61重量%混ぜて実施例2
と同様にして塗工紙を製造した。
【0048】上記各実施例及び比較例で得られた塗工紙
について、塗工原紙を製造する抄紙機の操業性、塗工紙
のグラビア印刷インキ着肉性及び塗工原紙の層間強度を
下記の方法により測定して品質評価を行った。
について、塗工原紙を製造する抄紙機の操業性、塗工紙
のグラビア印刷インキ着肉性及び塗工原紙の層間強度を
下記の方法により測定して品質評価を行った。
【0049】抄紙機の操業性 抄紙機に付着した粘着物を除去するため抄紙機を止めざ
るを得なかった回数で評価する。 ◎ : 7日間全く抄紙機を止めなかった。 〇 : 7日間で1回抄紙機を止めた。 △ : 7日間で2〜3回抄紙機を止めた。 × : 7日間で4〜5回抄紙機を止めた。 ×× : 7日間で6回以上抄紙機を止めた。
るを得なかった回数で評価する。 ◎ : 7日間全く抄紙機を止めなかった。 〇 : 7日間で1回抄紙機を止めた。 △ : 7日間で2〜3回抄紙機を止めた。 × : 7日間で4〜5回抄紙機を止めた。 ×× : 7日間で6回以上抄紙機を止めた。
【0050】インキ着肉性 グラビア印刷適正試験方法〔印刷局式)により印刷した
印刷物の白ヌケの程度を目視により5段階で評価した。 ◎ : 特に優れている 〇 : 優れている △ : 普通 × : やや劣る ×× : 劣る
印刷物の白ヌケの程度を目視により5段階で評価した。 ◎ : 特に優れている 〇 : 優れている △ : 普通 × : やや劣る ×× : 劣る
【0051】層間強度 J.TAPPI NO. 19−77に準拠した以下の方法で測定
した。塗工原紙の両面に粘着テープ(Beiersdorf社製
(ドイツ)テサNo. 4863,巾38mm)を均等に圧着
し、巾15mmのたんざく状に断裁した後、たんざくの両
面の粘着テープをテンシロン万能型引張り試験機(東洋
ボールドイン社製)で引っ張り、塗工原紙の紙層をはが
すために必要であった引張り強さ(g)で塗工原紙の層
間強度を評価した。引っ張り強さ(g)が高い程塗工原
紙の層間強度が高い。結果を表1に示す。
した。塗工原紙の両面に粘着テープ(Beiersdorf社製
(ドイツ)テサNo. 4863,巾38mm)を均等に圧着
し、巾15mmのたんざく状に断裁した後、たんざくの両
面の粘着テープをテンシロン万能型引張り試験機(東洋
ボールドイン社製)で引っ張り、塗工原紙の紙層をはが
すために必要であった引張り強さ(g)で塗工原紙の層
間強度を評価した。引っ張り強さ(g)が高い程塗工原
紙の層間強度が高い。結果を表1に示す。
【0052】なお、塗工損紙を離解したパルプのフリー
ネスの測定は、塗工損紙を離解後のパルプスラリー(白
色ピッチの他、顔料、填料を含む)を所定濃度に水で希
釈してフリーネス(CSF)を測定した。
ネスの測定は、塗工損紙を離解後のパルプスラリー(白
色ピッチの他、顔料、填料を含む)を所定濃度に水で希
釈してフリーネス(CSF)を測定した。
【0053】
【表1】
【0054】表1から、実施例1〜6のものは、いづれ
も各評価項目の評価が優れていることを示している。こ
れに対して、水溶性ジルコニウム化合物を使用せず、又
叩解処理もしていない比較例1のものはインキ着肉性及
び抄紙機の操業性の評価が著しく劣っている。又、水溶
性ジルコニウム化合物は使用していても、叩解処理を十
分に行っておらず、したがってフリーネス低下量が15
ml(CSF)と少ない比較例2のものは、操業性と層間
強度の評価は良いものの、インキ着肉性の評価が低い結
果となっているし、比較例2とは逆に、叩解処理が過度
に行われた結果、フリーネス低下量が220ml(CS
F)と多くなり過ぎている比較例3のものと、使用して
いる塗工損紙からのパルプは本発明の要件を備えている
が、その全パルプ絶乾重量当りの混合量が本発明で規定
する混合量の範囲外である比較例4のものは、いづれも
層間強度の著しい低下を来すものであることが判る。
も各評価項目の評価が優れていることを示している。こ
れに対して、水溶性ジルコニウム化合物を使用せず、又
叩解処理もしていない比較例1のものはインキ着肉性及
び抄紙機の操業性の評価が著しく劣っている。又、水溶
性ジルコニウム化合物は使用していても、叩解処理を十
分に行っておらず、したがってフリーネス低下量が15
ml(CSF)と少ない比較例2のものは、操業性と層間
強度の評価は良いものの、インキ着肉性の評価が低い結
果となっているし、比較例2とは逆に、叩解処理が過度
に行われた結果、フリーネス低下量が220ml(CS
F)と多くなり過ぎている比較例3のものと、使用して
いる塗工損紙からのパルプは本発明の要件を備えている
が、その全パルプ絶乾重量当りの混合量が本発明で規定
する混合量の範囲外である比較例4のものは、いづれも
層間強度の著しい低下を来すものであることが判る。
【0055】
【発明の効果】以上の説明からわかるように本発明によ
れば、塗工損紙よりのパルプを水溶性ジルコニウム化合
物で処理し、次いで叩解してその中に含まれる粘着性を
失なったピッチを細裂化した後、この叩解済みの塗工損
紙よりのパルプを所定量用いて塗工原紙を抄造すること
によって抄紙機の粘着物付着による操業性の低下が改善
でき、塗工原紙表面への微小な出っぱりを効果的に減少
させられた結果、この塗工原紙を用いて製造した印刷用
塗工紙に、その層間強度を低下させることなく優れたグ
ラビア印刷インキ着肉性を付与することができる。
れば、塗工損紙よりのパルプを水溶性ジルコニウム化合
物で処理し、次いで叩解してその中に含まれる粘着性を
失なったピッチを細裂化した後、この叩解済みの塗工損
紙よりのパルプを所定量用いて塗工原紙を抄造すること
によって抄紙機の粘着物付着による操業性の低下が改善
でき、塗工原紙表面への微小な出っぱりを効果的に減少
させられた結果、この塗工原紙を用いて製造した印刷用
塗工紙に、その層間強度を低下させることなく優れたグ
ラビア印刷インキ着肉性を付与することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 原紙を構成するパルプ成分中の3〜30
重量%(絶乾)が、塗工損紙を離解したパルプスラリー
に水溶性ジルコニウム化合物を加え、次いで叩解によっ
てフリーネスを20〜200ml(CSF)低下せしめた
ものであることを特徴とする印刷用塗工紙用原紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19464592A JP2964785B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 印刷用塗工紙用原紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19464592A JP2964785B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 印刷用塗工紙用原紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0617399A true JPH0617399A (ja) | 1994-01-25 |
JP2964785B2 JP2964785B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=16327961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19464592A Expired - Fee Related JP2964785B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 印刷用塗工紙用原紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2964785B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001087585A1 (en) * | 1999-10-05 | 2001-11-22 | Hopton Technologies, Inc. | Inkjet papers incorporating zirconium salts |
US6409881B1 (en) | 1999-11-08 | 2002-06-25 | Sca Hygiene Products Gmbh | Metal-crosslinkable oxidized cellulose-containing fibrous materials and products made therefrom |
JP2003293293A (ja) * | 2002-03-29 | 2003-10-15 | Nippon Paper Industries Co Ltd | グラビア印刷用塗工紙 |
US6635755B1 (en) | 1999-11-08 | 2003-10-21 | Sca Hygiene Products Gmbh | Oxidized polymeric carbohydrates and products made thereof |
US6824645B2 (en) | 1999-02-24 | 2004-11-30 | Sca Hygiene Products Gmbh | Oxidized cellulose-containing fibrous materials and products made therefrom |
WO2022062762A1 (zh) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 | 刘玉芳 | 一种副产黄腐酸的棉秆模塑餐盒浆生产工艺 |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP19464592A patent/JP2964785B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6824645B2 (en) | 1999-02-24 | 2004-11-30 | Sca Hygiene Products Gmbh | Oxidized cellulose-containing fibrous materials and products made therefrom |
WO2001087585A1 (en) * | 1999-10-05 | 2001-11-22 | Hopton Technologies, Inc. | Inkjet papers incorporating zirconium salts |
US6409881B1 (en) | 1999-11-08 | 2002-06-25 | Sca Hygiene Products Gmbh | Metal-crosslinkable oxidized cellulose-containing fibrous materials and products made therefrom |
US6635755B1 (en) | 1999-11-08 | 2003-10-21 | Sca Hygiene Products Gmbh | Oxidized polymeric carbohydrates and products made thereof |
US6987181B2 (en) | 1999-11-08 | 2006-01-17 | Sca Hygiene Products Gmbh | Oxidized polymeric carbohydrates and products made thereof |
JP2003293293A (ja) * | 2002-03-29 | 2003-10-15 | Nippon Paper Industries Co Ltd | グラビア印刷用塗工紙 |
JP4501329B2 (ja) * | 2002-03-29 | 2010-07-14 | 日本製紙株式会社 | グラビア印刷用塗工紙 |
WO2022062762A1 (zh) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 | 刘玉芳 | 一种副产黄腐酸的棉秆模塑餐盒浆生产工艺 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2964785B2 (ja) | 1999-10-18 |
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