JPH06170143A

JPH06170143A - 空気清浄機

Info

Publication number: JPH06170143A
Application number: JP5228005A
Authority: JP
Inventors: Takahiro Makino; 隆弘牧野; Kenji Watanabe; 研二渡辺
Original assignee: NEC Home Electronics Ltd; Nippon Electric Co Ltd
Current assignee: NEC Home Electronics Ltd; NEC Corp
Priority date: 1993-08-20
Filing date: 1993-08-20
Publication date: 1994-06-21

Abstract

(57)【要約】【目的】気液接触方式による家庭用の小型の空気清浄
機を得る。【構成】この空気清浄機は室内に配置される。気液接
触部１の円筒体２は、上部に接線方向をなす空気の導入
口５、下部に空気の導出口８ａを持つ。液滴分離部９の
円筒体１０は、上部に空気の導出口１２、下部に空気の
導入口８ａを持つ。導出口８ａと導出口８ｂとをつなぐ
連通管８は、上面から見て、両円筒体２、９の接線方向
をなす。ファン６で室内空気を取り入れる。空気は導入
口５から導入され、円筒体２内の内周面に沿って概略下
向き螺旋状に流れ、その間にノズル４から噴射された液
滴と接触する。空気中のダストが液滴に付着して空気の
清浄化がされる。連通管８を経て円筒体１０の内周面に
沿って概略上向き螺旋状に流れ、導出口１２から清浄空
気が排出される。全体がコンパクトにまとまる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、気液接触方式による
空気清浄機に関する。

【０００２】

【従来の技術】空気清浄装置には種々の方式があるが、
空気と液滴とを接触させて空気を清浄化する気液接触方
式のものとして図４に示すものがある（特開昭５７−１
９７０１８号参照）。この空気清浄装置１１は、閉じた
空間である冷蔵庫１に往復の空気導管３、３’を接続
し、冷蔵庫１内の空気を循環させて清浄化とともに冷却
を行うものである。すなわち、冷蔵庫１内の空気をファ
ンＦにより吸引し空気導管３を介して円筒状の噴霧冷却
機６に送り込み、噴霧冷却機６では冷水タンク１０内の
水をポンプＰにより冷水管８に圧送し、冷水管８に設け
た噴霧口９ａ〜９ｃから水滴を噴射する。これにより、
噴霧冷却機６内に送り込まれた空気は、噴霧口９ａ〜９
ｃから噴射された水滴と接触して冷却されるとともに、
空気中のダストが水滴に付着し清浄化される。続いて、
円筒状の噴霧冷却機６の中央の垂直な通路７ａを下から
上に昇り上部の導出口７ｂから還流管７を介してサイク
ロン４内にその側壁上部の導入口７ｃから入り、サイク
ロン４内で遠心力の作用で水滴が分離され、清浄空気は
サイクロン４の中央の垂直な通路７ａ’を下から上に昇
り上部の導出口７ｂ’から還流管７’を経て冷蔵庫１内
に戻る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の空気清浄装
置１１は、食料品等を冷蔵する冷蔵倉庫や、事務所、工
場、病室その他、大規模な空間に適用することを前提と
している設備であり、処理対象空間の外部に設置し空気
を循環させて清浄化を行う空気清浄化システムである。
このような空気清浄化システムを一般家庭において適用
しようとしても、設備が大規模で設置スペースもなく、
かつ高価であり実用性に欠ける。また、円筒状の噴霧冷
却機６とサイクロン４とを別個独立して設けた構成、お
よび、噴霧冷却機６の上部に空気の導出口７ｂを設けた
構成では、特に縦方向に大きなスペースを占め、全体を
コンパクトにまとめようとしても困難である。

【０００４】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、液滴接触方式を採用しつつ家庭用として十分採用可
能な小型の空気清浄機を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の空気清浄機は、室内空気を取り入れるファンと、上
部に前記ファンから送られる空気を導入するほぼ接線方
向をなす導入口、下部に空気の導出口をそれぞれ有する
第１の円筒体の中央部分に液体噴射用のノズルを配置し
てなる気液接触部と、上部に空気の導出口、下部に空気
の導入口をそれぞれ有する第２の円筒体を前記第１の円
筒体に隣接して併設してなる液滴分離部とを備え、前記
第１の円筒体の導出口と前記第２の円筒体の導入口とを
連通管にてそれぞれの円筒体のほぼ接線方向をなすよう
に接続したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】上記構成において、室内空気はファンにより吸
引され気液接触部の第１の円筒体内にその導入口から導
入される。導入された空気は、第１の円筒体の内周面に
沿って概略下向き螺旋状に流れながら、液体噴射用のノ
ズルから噴射された液滴と接触し、その際空気中のダス
トは液滴に付着する。第１の円筒体内の空気は下部の導
出口から連通管を通って隣接する第２の円筒体の導入口
より第２の円筒体内に流入し、概略上向き螺旋状に流
れ、上部の導出口から排出される。この過程において、
第１の円筒体において空気中のダストを付着させた液滴
は、第１の円筒体または第２の円筒体において、遠心力
により分離除去され、清浄空気のみが外部に排出され
る。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１〜図３を参照
して説明する。図１、図２において、符号１は気液接触
部である。この気液接触部１は、清浄化すべき空気と液
滴とを接触させる部分であり、第１の円筒体２の中心部
に底部を貫通し上方に垂直に立ち上がったパイプ３を有
し、このパイプ３に多数の液体噴射用のノズル４を放射
状に取り付けた構成であり、この第１の円筒体２は上部
に接線方向をなす導入口５を持ち、下部に空気の導出口
８ａを持つ。前記導出口５に向けて清浄機周囲の室内空
気を取り入れて圧送するファン６が設けられるととも
に、このファン６の入口側に集塵フィルタ装置７が設け
られている。

【０００８】前記気液接触部１に隣接して液滴分離部９
が設けられている。この液滴分離部９は、上端面に空気
の導出口１２を持ち、下部に空気の導入口８ｂを持つ第
２の円筒体１０を前記第１の円筒体２に隣接して一体に
併設した構造であり、この第２の円筒体１０の中心部に
空気を概略螺旋状に導くための円柱１１を垂直に固定し
ている。この第２の円筒体１０の導入口８ｂと前記第１
の円筒体２の導出口８ａとをつなぐ連通管８は、図２に
示すように、両円筒体２、１０に共通の接平面を管壁の
一部とする直線管により構成（つまり、図２の平面図で
見て連通管８の外側の線が両円筒体２、１０に共通の接
線となる）している。また、前記気液接触部１の円筒体
２および液滴分離部９の円筒体１０の下部は水槽部１８
とされ通路１４で互いに連通しており、前記パイプ３の
下端部に設けたポンプ１５の吸い込み管１６を水槽部１
８の底部に開口させている。また、水槽部１８に給水タ
ンク１７を接続している。

【０００９】前記集塵フィルタ装置７の一例を図３に示
す。この集塵フィルタ装置７は、大きなダストを取る単
なる網目状のプリフィルタ２０、図示は省略するが放電
線と対向電極板とを持ち通過する空気中のダストに放電
により帯電させる帯電部２１、ダストと逆極性に帯電し
ダストを電気力で吸着する集塵部２２、脱臭用の活性炭
フィルタ２３等を内蔵している。なお、この集塵フィル
タ装置７として、濾布、濾紙等の薄い濾材や濾過層を形
成する充填濾材による集塵フィルタ装置等を用いてもよ
い。

【００１０】上記の空気清浄機において、室内の空気
は、集塵フィルタ装置７を通過してある程度のダストを
除去される。この例では、プリフィルタ２０で大きなダ
ストを除去され、帯電部２１で帯電され、集塵部２２で
電気力により吸着され、次いで活性炭フィルタ２３で脱
臭される。この集塵フィルタ装置７を通過した空気は、
ファン６により導入口５を経て気液接触部１の円筒体２
内に接線方向から圧送され、円筒体２の内部を矢印のご
とくパイプ３の回りで円筒体２の内周面に沿って概略螺
旋状に旋回しながら下降すると同時に、ポンプ１５で圧
送されノズル４から噴射された微細な液滴と接触する。
なお、この微細な液滴としては円筒体２の内周面に当た
って微細化される液滴もある。この時集塵フィルタ装置
７で除去されなかったダストは液滴に付着し、凝集し、
遠心力により除去され、円筒体２の底部に沈降する。液
滴との接触でダストを除去された空気は、さらに連通管
８を介して液滴分離部９内に同じく接線方向から流入
し、円筒体１０の内部を矢印のごとく円柱１１の回りで
円筒体１０の内周面に沿って概略螺旋状に旋回しながら
上昇するが、その際に遠心力により粒径の大きな液滴が
除去されて液滴分離部９の円筒体１０の底部に沈降し、
微細な液滴を含む清浄空気が導出口１２から排出され
る。そして、気液接触部１および液滴分離部９の底部に
溜った液体は、ポンプ１５でパイプ３に圧送されノズル
４から噴射されることで循環する。また、気液接触部１
および液滴分離部９の底部に溜った液体が減少すると、
水タンク１７から補給される。

【００１１】なお、ファン６の入側に設けた集塵フィル
タ装置７は省略することも可能である。また、循環水の
汚れを少なくするために、循環の途中にフィルタを設け
てもよい。また、循環水を冷却する冷却機を設置して、
冷水で液体噴霧を行い、温度調節を可能にすることもで
きる。

【００１２】

【発明の効果】本発明によれば、単体の空気清浄機とし
て室内に配置し、室内空気を取り入れ、気液接触方式に
より清浄化した後、排出する構成であるから、従来のよ
うに、処理対象空間の外部に設置し空気を循環させて清
浄化を行う構成と比較して、構成が簡略化され、家庭用
としての実用化が可能になる。

【００１３】そして、２つの円筒体を隣接して併設し、
室内の空気が第１の円筒体の上部の導入口から入り下部
の連通管を経て第２の円筒体に送られて上部の導出口か
ら導出され、その際に両円筒体内で内周面に沿って概略
螺旋状に流れる構成であるから、特に縦方向にスペース
をとらず、全体をコンパクトにまとめることが容易であ
り、室内に配置可能な小型の家庭用空気清浄機とするこ
とができる。

【００１４】また、両円筒体を連通させる連通管を、両
円筒体の共通の接平面の内側に収まるように設けること
でも、装置の小形化が図られる。特に、連通管として両
円筒体の共通の接平面を管壁の一部とする直線管を用い
ると、極めて適切な空気の流れと小形化とが同時に図ら
れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す空気清浄機の断面図で
ある。

【図２】同平面図である。

【図３】図１における集塵フィルタ装置の断面図であ
る。

【図４】従来の空気清浄装置の一実施例を示す構成説明
図である。

【符号の説明】

１気液接触部２第１の円筒体３パイプ４液体噴射用のノズル５第１の円筒体の導入口６ファン８連通口８ａ第１の円筒体の導出口８ｂ第２の円筒体の導入口９液滴分離部１０第２の円筒体１１円柱１２第２の円筒体の導出口１５ポンプ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】室内空気を取り入れるファンと、上部に
前記ファンから送られる空気を導入するほぼ接線方向を
なす導入口、下部に空気の導出口をそれぞれ有する第１
の円筒体の中央部分に液体噴射用のノズルを配置してな
る気液接触部と、上部に空気の導出口、下部に空気の導
入口をそれぞれ有する第２の円筒体を前記第１の円筒体
に隣接して併設してなる液滴分離部とを備え、前記第１
の円筒体の導出口と前記第２の円筒体の導入口とを連通
管にてそれぞれの円筒体のほぼ接線方向をなすように接
続したことを特徴とする空気清浄機。
【請求項２】前記第１の円筒体の導出口と第２の円筒
体の導入口とをつなぐ連通管を、両円筒体の外面に接す
る共通の接平面の内側に設けたことを特徴とする請求項
１記載の空気清浄機。
【請求項３】前記第１の円筒体の導出口と第２の円筒
体の導入口とをつなぐ連通管を、両円筒体の外面に接す
る共通の接平面を管壁の一部とする直線管により構成し
たことを特徴とする請求項１記載の空気清浄機。
【請求項４】前記第１の円筒体の中央部分に液体供給
用のパイプを配置するとともに、このパイプの周面に前
記ノズルを設けたことを特徴とする請求項１記載の空気
清浄機。
【請求項５】前記パイプに液体供給経路を介してポン
プが接続されていることを特徴とする請求項４記載の空
気清浄機。
【請求項６】前記第２の円筒体の中央部分に円柱を配
置したことを特徴とする請求項１記載の空気清浄機。