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JPH06160100A - 振動ジャイロの信号処理回路 - Google Patents

振動ジャイロの信号処理回路

Info

Publication number
JPH06160100A
JPH06160100A JP4310569A JP31056992A JPH06160100A JP H06160100 A JPH06160100 A JP H06160100A JP 4310569 A JP4310569 A JP 4310569A JP 31056992 A JP31056992 A JP 31056992A JP H06160100 A JPH06160100 A JP H06160100A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
circuit
angular velocity
output voltage
vibration gyro
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4310569A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Moribayashi
敏之 盛林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP4310569A priority Critical patent/JPH06160100A/ja
Publication of JPH06160100A publication Critical patent/JPH06160100A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動ジャイロにおける感度調整、零点電圧温
度補正および感度温度補正を、効率的にかつ完全に行う
ことができる振動ジャイロの信号処理回路を提供する。 【構成】 振動ジャイロの振動子21の左右2辺の圧電
素子22および圧電素子23からの出力電圧は、差動増
幅回路31、同期検波回路33を介して、回転角速度に
比例した出力電圧に変換される。この出力電圧は、アナ
ログ/デジタル変換回路36に入力され、デジタル信号
に変換される。マイクロコンピュータ35は、このデジ
タル信号を予め設定されたプログラム処理によって零点
電圧温度補正および感度温度補正などの補正を行い、デ
ジタル/アナログ変換回路40を介して、アナログ信号
に変換して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体の回転角速度を
検出するジャイロ、特に正三角形音片形振動ジャイロの
信号処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】振動ジャイロは、移動体の回転角速度な
どを検出するために用いられる。たとえば、ナビゲーシ
ョンシステムにおいて、自動車の回転角速度を求める場
合などに用いられている。振動ジャイロは、いくつかの
種類があるけれども、その中で「正三角形音片形振動ジ
ャイロ」が高感度で優れている。
【0003】図6は、従来の正三角形音片形振動ジャイ
ロ(以下「振動ジャイロ」と略称する。)における信号
処理回路の概略的な電気的構成を示すブロック図であ
る。振動ジャイロの振動子1の左右2辺の圧電素子2お
よび圧電素子3は駆動用として用い、残る1辺の圧電素
子4を帰還用としてその出力を発振回路5に入力する。
また、圧電素子2および圧電素子3は、検出用として兼
用する。発振回路5から、位相補正回路6を介して、圧
電素子および圧電素子3に駆動信号を印加して振動子1
を励振させる。その状態で、振動子1を参照符7の方向
に回転させると、回転角速度に比例したコリオリ力によ
って発生した電圧が駆動信号に重畳し、圧電素子2の出
力電圧8および圧電素子3の出力電圧9を発生させる。
そのとき、コリオリ力による左右の検出電圧が逆位相と
なるため、出力電圧8および出力電圧9のように、電圧
に差が生じる。圧電素子の出力電圧8および出力電圧9
を、振幅補正回路10で補正を行い、差動増幅回路11
によって差動増幅すると、圧電素子2および圧電素子3
の駆動信号は相殺されるので、コリオリ力によって発生
した電圧12のみを取出すことができる。このコリオリ
力によって発生した電圧12を、同期検波回路13によ
って半波整流を行い、出力電圧14が得られる。この出
力電圧14を、直流増幅回路15によって平滑して、回
転角速度に比例した出力電圧16を得ることができる。
ダイアグ回路17は、発振回路の発振が停止するなどの
異常を検出し、その異常信号の出力を行う。
【0004】ここで、差動増幅回路11には、零点調整
回路を含み、直流増幅回路15には、感度調整回路、零
点温度補正回路および感度温度補正回路を含む。振動ジ
ャイロの特性は、製品によるバラツキがあり、また温度
によって変化するので、これらの調整回路および補正回
路によって補正を行う。零点調整回路は、振動ジャイロ
の回転角速度が0で、温度が基準温度25℃のときにお
いて、差動増幅回路11の回転角速度の検出レベルを表
す出力電圧(以下「角速度検出レベル電圧」と略称す
る。)Voffsetを基準値に調整する。感度調整回
路は、振動子1の回転角速度が任意の値で、気温が25
℃において、直流増幅回路の角速度検出レベル電圧にお
ける単位角速度当たりの変化量を基準値に調整する。
【0005】たとえば、振動ジャイロの回転角速度がω
のときの角速度検出レベル電圧をV(ω)とし、振動ジ
ャイロの回転角速度が0のときの角速度検出レベル電圧
をVoffsetとすると、感度ΔVは次式で表すこと
ができる。
【0006】
【数1】
【0007】零点温度補正回路は、零点電圧を予め定め
る温度範囲にわたって補正したものである。また、感度
温度補正回路は、感度を予め定める温度範囲にわたっ
て、補正したものである。
【0008】図7は、振動ジャイロNo.1〜No.3
の各特性を示すグラフである。図7(a)は各振動ジャ
イロの零点電圧Voffsetを示し、破線で示した基
準値に調整する必要がある。図7(b)は、各振動ジャ
イロの感度ΔVを示し、破線で示した基準値に調整する
必要がある。図7(c)は、各振動ジャイロの零点電圧
Voffsetの温度特性を示し、零点電圧の理想値を
実線で示す。理想値は温度の変化に対して常に一定であ
り、零点電圧の温度特性の調整では、その理想値を基準
にして補正を行う。図7(d)は、各振動ジャイロの感
度ΔVの温度特性を示し、感度ΔVの理想値を実線で示
す。理想値は任意の温度に対して常に一定であり、感度
温度特性の調整では、理想値を基準にして調整を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の振動ジャイロの
信号処理回路において、零点調整、感度調整、零点電圧
温度補正および感度温度補正をするために、前述のよう
にそれぞれ独立した複雑なアナログ回路を構成し、調整
を行っていた。しかし、振動ジャイロの零点電圧特性お
よび感度温度特性は、図7に示すように製品によるバラ
ツキがあり、その特性は直線に近似して表すことができ
ないので、アナログ回路によって完全に調整することは
できない。
【0010】本発明の目的は、振動ジャイロにおける零
点調整、感度調整、零点電圧補正および感度温度補正
を、効率的にかつ完全に行うことができる信号処理回路
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、正三角形音片
形振動ジャイロの左右圧電素子からの出力電圧のうち、
コリオリ力によるものを検出し、コリオリ力に対応して
角速度を検出する振動ジャイロの信号処理回路におい
て、左右圧電素子からの出力電圧の差を増幅する差動増
幅回路と、差動増幅回路からの出力を同期検波する同期
検波回路と、振動ジャイロの温度を検出する温度検出手
段と、同期検波回路および温度検出手段からの出力をデ
ジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路と、
アナログ/デジタル変換回路からのデジタル信号に応答
して、検出温度によって補正して予めプログラムされた
処理を行う処理手段とを含むことを特徴とする振動ジャ
イロの信号処理回路である。
【0012】また本発明は、正三角形音片形振動ジャイ
ロの左右圧電素子からの出力電圧のうち、コリオリ力に
よるものを検出し、コリオリ力に対応して角速度を検出
する振動ジャイロの信号処理回路において、振動ジャイ
ロの温度を検出する温度検出手段と、左右圧電素子から
の出力電圧および温度検出手段からの出力電圧をそれぞ
れデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路
と、アナログ/デジタル変換回路からのデジタル信号に
応答して、予め定められたプログラムに従って、検出温
度によって補正された信号処理を行うデジタル信号処理
プロセッサとを含むことを特徴とする振動ジャイロの信
号処理回路である。
【0013】
【作用】本発明に従えば、差動増幅回路と、同期検出回
路と、温度検出手段と、アナログ/デジタル変換回路
と、処理手段とを含む振動ジャイロの信号処理回路が用
いられる。差動増幅回路は、左右圧電素子からの出力電
圧の差を増幅する。同期検出回路は、差動増幅回路から
の出力を同期検波する。温度特性手段は、振動ジャイロ
の温度を検出する。アナログ/デジタル変換回路は、同
期検波回路および温度検出手段からの出力をデジタル信
号に変換する。処理手段は、アナログ/デジタル変換回
路からのデジタル信号に応答して、検出温度によって補
正して予めプログラムされた処理を行う。
【0014】また本発明に従えば、温度検出手段と、ア
ナログ/デジタル変換回路と、デジタル信号処理プロセ
ッサとを含む振動ジャイロの信号処理回路が用いられ
る。温度検出手段は、振動ジャイロの温度を検出する。
アナログ/デジタル変換回路は、左右圧電素子からの出
力電圧および温度検出手段からの出力電圧をそれぞれデ
ジタル信号に変換する。デジタル信号処理プロセッサ
は、アナログ/デジタル変換回路からのデジタル信号に
応答して、予め定められたプログラムに従って検出温度
によって補正された信号処理を行う。したがって、振動
ジャイロにおける零点調整、感度調整、零点電圧温度補
正および感度温度補正を処理手段およびデジタル信号プ
ロセッサによってデジタル信号に変換して、プログラム
処理することができるので、それらの調整を効率的に、
かつ完全に行うことができる。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の正三角形音片形
振動ジャイロ(以下「振動ジャイロ」と略称する。)に
おける信号処理回路の概略的な電気的構成を示すブロッ
ク図である。振動ジャイロの振動子21の左右2辺の圧
電素子22および圧電素子23は駆動用として用い、残
る1辺の圧電素子24を帰還用としてその出力を発振回
路25に入力する。また圧電素子22および圧電素子2
3は、検出用として兼用する。発振回路25から、位相
補正回路26を介して、圧電素子22および圧電素子2
3に駆動信号を印加して振動子21を励振させる。その
状態で、振動子21を参照符27の方向に回転させる
と、回転角速度に比例したコリオリ力によって発生した
電圧が駆動信号に重畳し、圧電素子22および圧電素子
23からその電圧が出力される。そのとき、コリオリ力
によって左右の検出電圧が逆位相となるため、圧電素子
22の出力電圧と圧電素子23の出力電圧との間に差が
生じる。圧電素子22および圧電素子23の出力電圧
を、振幅補正回路26で補正を行い、差動増幅回路31
によって差動増幅すると、圧電素子22および圧電素子
23の駆動信号は相殺されるので、コリオリ力によって
発生した電圧のみを取出すことができる。このコリオリ
力によって発生した電圧を、同期検波回路33によって
半波整流を行い、マイクロコンピュータ35のアナログ
/デジタル変換回路(以下「A/D変換回路」と略称す
る)36に出力する。同期検波回路33からの出力電圧
のアナログ値は、A/D変換回路36によってデジタル
値に変換され、マイクロコンピュータ35によって平滑
処理され、振動ジャイロの回転角速度に比例した角速度
検出レベル電圧Vinを得ることができる。また、振動
ジャイロの環境温度を測定する温度センサ37は、温度
に対応したレベルを表す電圧をA/D変換回路36へ出
力する。その出力電圧は、A/D変換回路36によって
デジタル値に変換され、温度センサ出力電圧Vtaを得
ることができる。温度センサ出力電圧Vtaは、マイク
ロコンピュータ35によって、温度データTaに変換さ
れる。
【0016】パーソナルコンピュータ38は、シリアル
通信回線を介してマイクロコンピュータ35と接続さ
れ、振動ジャイロの調整時にのみ使用する。たとえば、
振動ジャイロの零点温度補正を行う場合、予めパーソナ
ルコンピュータ38からその指示をマイクロコンピュー
タ35に行う。次に、振動ジャイロの回転角速度を0に
設定し、環境温度一定の範囲で変化させ、そのときの温
度データをパーソナルコンピュータより入力する。マイ
クロコンピュータ35は、その温度データと対応する温
度センサ出力電圧Vtaおよび角速度出力電圧Vinの
値を読込み、演算処理して電気的に書込みおよび消去可
能な読出し専用メモリ(以下「EEPROM」と略称す
る)39に、零点電圧の温度特性として記憶する。また
パーソナルコンピュータ38において、その補正された
零点電圧の温度特性データを読込み、その特性をモニタ
して、確認することができる。振動ジャイロを通常使用
する場合は、パーソナルコンピュータとの接続を取外
す。振動ジャイロからの角速度検出レベル電圧Vinが
入力された場合、そのときの温度出力電圧VtaとEE
PROM39に記憶されている零点電圧温度特性とか
ら、零点電圧の補正が行われる。その零点電圧のデジタ
ルデータは、D/A変換回路40によってアナログ電圧
に変換され、その電圧はバッファ41によって増幅さ
れ、出力される。また、発振回路の発振が停止するなど
の異常が検出されると、マイクロコンピュータ35によ
って処理され、ダイアグ信号としてバッファ42によっ
て増幅され、出力される。
【0017】図1で示される振動ジャイロの処理回路に
よって零点電圧温度補正を行う方法を以下に説明する。
パーソナルコンピュータ38をシリアル通信回線を介し
てマイクロコンピュータ35と接続する。振動ジャイロ
の回転角速度ωを0に設定し、その環境温度を任意の温
度Taに設定する。設定した角速度データの値0と温度
データTaをパーソナルコンピュータ38に入力する
と、そのデータはシリアル通信回線を介してマイクロコ
ンピュータ35に送信される。マイクロコンピュータ3
5は、送信された角速度データが0であるので、零点電
圧温度補正の調整モードと判定する。次に、入力された
角速度検出レベル電圧Vinと温度センサ出力電圧Vt
aのデータは、マイクロコンピュータ35によって処理
され、温度データTaと結合される。次に、環境温度を
Ta1,Ta2,Ta3,…,Tanに順次設定し、そ
の温度データをパーソナルコンピュータ38から入力す
ると、マイクロコンピュータ38は各温度データと各温
度データに対応する角速度検出レベル電圧Vinおよび
温度センサ出力電圧Vtaのデータとの結合処理を行
い、図2に示すようなグラフを作成する。図2(a)
は、零点出力電圧Voffsetと温度データTaとの
関係を表す零点電圧温度特性データを示している。零点
出力電圧Voffsetは、振動ジャイロの回転角速度
ωが0のときの角速度検出レベル電圧Vinを示す。ま
た、図2(b)は温度データTaと温度センサ電圧Vt
aとの関係を表す。図2に示されたグラフのデータ内容
は、マイクロコンピュータ35によってEEPROM3
9に格納される。
【0018】次に、振動ジャイロを通常使用する場合、
パーソナルコンピュータ38とマイクロコンピュータ3
5との通信回線の接続を取外す。たとえば、振動ジャイ
ロにおける角速度検出レベル電圧Vinの値がVsで、
温度センサ出力電圧Vtaの値がVtasのとき、マイ
クロコンピュータ35は、図2(b)で示されるグラフ
から温度センサ出力電圧Vtasに対応する温度データ
25℃を求める。次に、マイクロコンピュータ35は、
図2(a)のグラフから温度データ25℃に対応する零
点電圧Voffsetsを求めることができる。環境温
度25℃における振動ジャイロの零点調整後の角速度出
力電圧Voutは、一般に次式で求められる。
【0019】 Vout=(Vin−Voffset)×G+Vref …(2) Vref:振動ジャイロの回転角速度ωが0のときの零
点基準電圧 G:処理回路の増幅率(温度25℃) 処理回路の増幅率Gの求め方については後述する。
【0020】したがって式2において、VinにVsの
値、VoffsetにVoffsetsの値を代入する
ことによって、零点調整後の角速度出力電圧Voutを
得ることができる。
【0021】図1で示される振動ジャイロの処理回路に
おいて感度調整を行う方法について以下に説明する。パ
ーソナルコンピュータ38をシリアル通信回線を介して
マイクロコンピュータ35と接続する。振動ジャイロの
振動子21の回転角速度ωを任意の値ω1に設定し、そ
の環境温度Taを基準温度である25℃に設定する。設
定した回転角速度データω1と温度データ25℃をパー
ソナルコンピュータ38に入力すると、そのデータはシ
リアル通信回線を介してマイクロコンピュータ35に送
信される。マイクロコンピュータ35は、送信された温
度データが25℃であるので、感度調整モードと判定す
る。そのとき、マイクロコンピュータ35に入力された
角速度検出レベル電圧Vinの値がV1とすると、その
データV1と回転角速度データω1は結合される。次に
振動ジャイロの回転角速度ωを任意の値ω2に設定し、
前述の処理を繰返す。そのとき、マイクロコンピュータ
35に入力された振動ジャイロの出力電圧Vinの値が
V2とすると、そのデータV2と回転角速度のデータω
2は結合される。マイクロコンピュータ35は、以上の
データから図3に示すようなグラフを作成する。図3で
示されるグラフは、振動ジャイロの角速度検出レベル電
圧Vinと回転角速度ωとの関係を表し、感度特性を示
している。その特性はほぼ直線になるので、任意の2点
のデータを求めるだけで感度特性のグラフを作成するこ
とができる。図3で示されるグラフのデータ内容は、マ
イクロコンピュータ35によってEEPROM39に格
納される。図3で示されるグラフにおいて、振動ジャイ
ロの感度ΔVは次式で求められる。
【0022】
【数2】
【0023】すなわち、感度ΔVは、単位角速度当たり
の振動ジャイロ出力電圧Vinを示している。また、単
位角速度当たりの角速度出力電圧Voutは、予めΔV
outに決められているため補正する必要があり、ΔV
に次式で求められる信号回路の増幅率Gを乗ずる。
【0024】
【数3】
【0025】この処理回路の増幅率Gを求めることによ
って、角速度検出レベル電圧Vinに対する角速度電圧
Voutは、前述の式2で求めることができる。
【0026】図1で示される振動ジャイロの処理回路に
おいて、感度の温度補正を行う方法について以下に説明
する。パーソナルコンピュータ38をシリアル通信回線
を介してマイクロコンピュータ35と接続する。振動ジ
ャイロの零点電圧Voffsetの温度特性を、前述の
方法で求め、図4で示される波形Aを求める。波形D
は、回転角速度ωが0のときの零点電圧Voffset
の理想値を表す波形で、温度Taの値にかかわらず、常
に一定になっている。次に、振動ジャイロの回転角速度
ωを任意の値ω0に設定し、そのときの角速度検出レベ
ル電圧Vinの温度特性を零点電圧Voffsetの温
度特性と同様に求め、図4で示される波形Bを求める。
角速度検出レベル電圧Vinから零点電圧Voffse
tを減算し、零点電圧補正を行うと、図4で示される波
形Cが求められる。波形Dは、回転角速度ωがω0のと
き角速度検出レベル電圧Vinの理想値を表す波形で、
温度Taの値にかかわらず、常に一定になっている。次
に、振動ジャイロの回転角速度に対する角速度出力電圧
の理想値Voutは予め定められており、次式で求めら
れる。
【0027】 Vout(理想値)=k・G・Vin(零点温度補正後の値) …(5) k:温度補正係数 式5において、Gは処理回路による増幅率で前述のよう
に求めることができ、またVin(零点温度補正後の
値)は、図4で示される波形Cから求めることができ
る。したがって、任意の温度Taに対応する温度補正係
数kの値を、式5より求めることができる。以上の処理
内容は、マイクロコンピュータ35によって行われ、図
4で示されるグラフの波形A,B、Cのデータおよび温
度Taに対応する温度補正係数kのデータは、EEPR
OM39に格納される。
【0028】次に、振動ジャイロの通常に使用する場
合、パーソナルコンピュータ38とマイクロコンピュー
タ35との通信回線を取外す。たとえば、振動ジャイロ
において角速度検出レベル電圧Vinの値がVm1で,
温度センサの出力電圧Vtaの値がVtamのとき、マ
イクロコンピュータ35は、前述の図2(a)で示され
るグラフからVtamに対応する温度データTamを求
める。次にマイクロコンピュータ35は、図4で示され
るグラフから温度データTamに対応する零点電圧Vo
ffsetmを求め、角速度検出レベル電圧Vm1より
零点電圧Voffsetmを減算し、感度温度補正を行
い、出力電圧Vm2を求める。
【0029】さらにマイクロコンピュータ35は、角速
度検出レベル電圧Vm2に、予め求まっている処理回路
の増幅率Gおよび温度データTamに対応する温度補正
係数kを乗じると、理論値である角速度出力電圧Vou
tを求めることができる。このように補正することによ
って、この振動ジャイロの処理回路は温度の値にかかわ
らず、常に一定の角速度出力電圧Voutの理想値を出
力することができる。
【0030】図5は、本発明の他の実施例の正三角形音
片形振動ジャイロにおける信号処理回路の概略的な電気
的構成を示すブロック図である。この実施例は、図1で
示される実施例に類似し、対応する部分には同一の参照
符を付す。この実施例では、中央演算処理装置にデジタ
ルシグナルプロセッサ(略称「DSP」)50を使用し
ている。DSP50は、マイクロコンピュータに比べて
高速に処理することができるので、図1で示される差動
増幅回路31および同期検波回路33の処理を、DSP
50内部で処理している。この場合、DSP50は、圧
電素子22の出力電圧VinLと圧電素子23の出力電
圧VinRとを、A/Dコンバータを介してデジタル信
号に変換し、差動増幅および同期検波の処理を行ってい
る。同期検波以後の処理は、図1で示される実施例と同
一なので説明は省略する。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、同期検波
回路および温度検出手段からの出力をアナログ/デジタ
ル変換回路によってデジタル信号に変換し、そのデジタ
ル信号を処理手段によってプログラム処理することによ
り、感度調整、零点電圧補正および感度温度補正を行う
ことができる振動ジャイロの処理回路を得ることができ
る。
【0032】また本発明によれば、圧電素子からの出力
電圧および温度検出手段からの出力とをアナログ/デジ
タル変換回路によって、デジタル信号に変換し、そのデ
ジタル信号をデジタル信号処理プロセッサによってプロ
グラム処理することによって、感度調整、零点電圧補
正、および感度温度補正を行うことができる振動ジャイ
ロの処理回路を得ることができる。したがって、この振
動ジャイロの処理回路を用いることによって振動ジャイ
ロにおける感度調整、零点電圧補正および感度温度補正
をすべてデジタル信号に変換しプログラム処理すること
ができるので、効率的にかつ完全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の振動ジャイロの信号処理回
路における概略的な電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図2】振動ジャイロの零点電圧特性および温度センサ
電圧特性を示す図である。
【図3】振動ジャイロの感度特性を示す図である。
【図4】振動ジャイロの感度温度特性を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例の振動ジャイロの信号処理
回路における概略的な電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図6】従来の振動ジャイロの信号処理回路における概
略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図7】振動ジャイロの零点電圧、感度などの特性を示
す図である。
【符号の説明】
21 振動子 22〜24 圧電素子 25 発振回路 26 位相補正回路 31 差動増幅回路 33 同期検波回路 35 マイクロコンピュータ 36 A/D変換回路 37 温度センサ 38 パーソナルコンピュータ 39 EEPROM 40 D/A変換回路 41,42 バッファ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正三角形音片形振動ジャイロの左右圧電
    素子からの出力電圧のうち、コリオリ力によるものを検
    出し、コリオリ力に対応して角速度を検出する振動ジャ
    イロの信号処理回路において、 左右圧電素子からの出力電圧の差を増幅する差動増幅回
    路と、 差動増幅回路からの出力を同期検波する同期検波回路
    と、 振動ジャイロの温度を検出する温度検出手段と、 同期検波回路および温度検出手段からの出力をデジタル
    信号に変換するアナログ/デジタル変換回路と、 アナログ/デジタル変換回路からのデジタル信号に応答
    して、検出温度によって補正して予めプログラムされた
    処理を行う処理手段とを含むことを特徴とする振動ジャ
    イロの信号処理回路。
  2. 【請求項2】 正三角形音片形振動ジャイロの左右圧電
    素子からの出力電圧のうち、コリオリ力によるものを検
    出し、コリオリ力に対応して角速度を検出する振動ジャ
    イロの信号処理回路において、 振動ジャイロの温度を検出する温度検出手段と、 左右圧電素子からの出力電圧および温度検出手段からの
    出力電圧をそれぞれデジタル信号に変換するアナログ/
    デジタル変換回路と、 アナログ/デジタル変換回路からのデジタル信号に応答
    して、予め定められたプログラムに従って、検出温度に
    よって補正された信号処理を行うデジタル信号処理プロ
    セッサとを含むことを特徴とする振動ジャイロの信号処
    理回路。
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