JPH06147035A - キャニスタのベーパ吸着量検出装置 - Google Patents
キャニスタのベーパ吸着量検出装置Info
- Publication number
- JPH06147035A JPH06147035A JP29617992A JP29617992A JPH06147035A JP H06147035 A JPH06147035 A JP H06147035A JP 29617992 A JP29617992 A JP 29617992A JP 29617992 A JP29617992 A JP 29617992A JP H06147035 A JPH06147035 A JP H06147035A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- canister
- fuel vapor
- fuel
- sensor member
- activated carbon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000001179 sorption measurement Methods 0.000 title claims abstract description 37
- 239000000446 fuel Substances 0.000 claims abstract description 147
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims abstract description 110
- 230000008016 vaporization Effects 0.000 claims description 7
- 238000009834 vaporization Methods 0.000 claims description 6
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 4
- 229920006395 saturated elastomer Polymers 0.000 abstract description 17
- 239000007788 liquid Substances 0.000 abstract description 13
- 238000010926 purge Methods 0.000 description 32
- 239000002828 fuel tank Substances 0.000 description 18
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 17
- 238000003795 desorption Methods 0.000 description 4
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 238000011084 recovery Methods 0.000 description 3
- 150000001721 carbon Chemical class 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 2
- 230000020169 heat generation Effects 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
- Testing Of Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明はキャニスタ内の燃料ベーパ吸着量を
推算する、キャニスタのベーパ吸着量検出装置に関し、
燃料ベーパが飽和状態の活性炭分布を検出することによ
り燃料ベーパの吸着量を推算可能とすることを目的とす
る。 【構成】 活性炭2の中に、燃料ベーパ供給孔3から大
気導入孔5に向かう方向を長手方向としてセンサ部材2
1を挿入する。センサ部材21はヒータ21aと温度計
21bを備えている。ヒータ21aがセンサ駆動回路2
2から所定の通電エネルギを受けるとセンサ部材21全
体が昇温し、液体燃料が存在する部位だけが比較的低温
となる。吸着量推算回路23は、センサ駆動回路22か
ら供給される通電エネルギ情報と、温度計21bから供
給されるセンサ部材21の平均温度情報とを基にキャニ
スタ1内に吸着されている燃料ベーパの量を推算する。
推算する、キャニスタのベーパ吸着量検出装置に関し、
燃料ベーパが飽和状態の活性炭分布を検出することによ
り燃料ベーパの吸着量を推算可能とすることを目的とす
る。 【構成】 活性炭2の中に、燃料ベーパ供給孔3から大
気導入孔5に向かう方向を長手方向としてセンサ部材2
1を挿入する。センサ部材21はヒータ21aと温度計
21bを備えている。ヒータ21aがセンサ駆動回路2
2から所定の通電エネルギを受けるとセンサ部材21全
体が昇温し、液体燃料が存在する部位だけが比較的低温
となる。吸着量推算回路23は、センサ駆動回路22か
ら供給される通電エネルギ情報と、温度計21bから供
給されるセンサ部材21の平均温度情報とを基にキャニ
スタ1内に吸着されている燃料ベーパの量を推算する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はキャニスタのベーパ吸着
量検出装置に係り、特にキャニスタ内にどれだけの量の
燃料ベーパが吸着されているかを推算するキャニスタの
ベーパ吸着量検出装置に関する。
量検出装置に係り、特にキャニスタ内にどれだけの量の
燃料ベーパが吸着されているかを推算するキャニスタの
ベーパ吸着量検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関が十分暖機された状態で停止す
ると、同様に暖機されている燃料タンク内には、余熱に
より蒸気化した燃料ベーパが多量に発生する。このた
め、すでに内燃機関の燃焼室への燃料供給は停止してい
るにもかかわらず、燃料ベーパが吸気通路に流出する。
ると、同様に暖機されている燃料タンク内には、余熱に
より蒸気化した燃料ベーパが多量に発生する。このた
め、すでに内燃機関の燃焼室への燃料供給は停止してい
るにもかかわらず、燃料ベーパが吸気通路に流出する。
【0003】車載用内燃機関においては、頻繁に始動・
停止が繰り返されることもあって、この燃料ベーパが吸
気通路からエアフィルタ等を経由して大気中に放出され
るのを防止する必要がある。そこで、一般に車載用内燃
機関では、燃料タンクと内燃機関との間にキャニスタと
設け、燃料タンク内に発生した燃料ベーパをキャニスタ
で吸着する構成が用いられている。
停止が繰り返されることもあって、この燃料ベーパが吸
気通路からエアフィルタ等を経由して大気中に放出され
るのを防止する必要がある。そこで、一般に車載用内燃
機関では、燃料タンクと内燃機関との間にキャニスタと
設け、燃料タンク内に発生した燃料ベーパをキャニスタ
で吸着する構成が用いられている。
【0004】キャニスタは、内部に活性炭を収納してお
り、この活性炭を挟んで一方の側にはベーパ通路及びパ
ージ通路が、他方の側には大気導入孔が設けられてい
る。パージ通路は、燃料タンクとキャニスタとを連通す
るために設けた通路で、燃料タンク内に発生した燃料ベ
ーパはこのベーパ通路を介して供給される。
り、この活性炭を挟んで一方の側にはベーパ通路及びパ
ージ通路が、他方の側には大気導入孔が設けられてい
る。パージ通路は、燃料タンクとキャニスタとを連通す
るために設けた通路で、燃料タンク内に発生した燃料ベ
ーパはこのベーパ通路を介して供給される。
【0005】キャニスタに供給された燃料ベーパは活性
炭が吸着するため、大気への放出が防止される。そし
て、内燃機関が再び始動して、パージ通路内に吸気負圧
が供給されたら、これを利用して、大気導入孔から吸入
した空気と共に吸着していた燃料を内燃機関に放出す
る。
炭が吸着するため、大気への放出が防止される。そし
て、内燃機関が再び始動して、パージ通路内に吸気負圧
が供給されたら、これを利用して、大気導入孔から吸入
した空気と共に吸着していた燃料を内燃機関に放出す
る。
【0006】ところで近年では、車両の高性能化の要求
に伴って、このような燃料ベーパの回収利用について
も、単に停止時に燃料ベーパを吸着して始動時にパージ
するだけでなく、より効率良く回収利用することが要求
されている。
に伴って、このような燃料ベーパの回収利用について
も、単に停止時に燃料ベーパを吸着して始動時にパージ
するだけでなく、より効率良く回収利用することが要求
されている。
【0007】例えば、特開昭58−148259号公報
は、キャニスタの吸着能力を超えて燃料ベーパを供給し
た際に生ずる不具合の防止を目的として、キャニスタが
燃料ベーパで飽和したことを検知する装置について開示
している。
は、キャニスタの吸着能力を超えて燃料ベーパを供給し
た際に生ずる不具合の防止を目的として、キャニスタが
燃料ベーパで飽和したことを検知する装置について開示
している。
【0008】つまり、吸着能力を超える燃料ベーパがキ
ャニスタに供給された場合、活性炭が吸着しきれない燃
料に関しては、液体燃料としてキャニスタに設けられて
いる大気導入孔から外部に溢れ出てしまうことになる。
そこで、上記公報記載の装置では、活性炭の内部にサー
ミスタを挿入してその抵抗値を監視し、液体燃料が付着
することによりサーミスタが冷却されてその抵抗値が上
昇したら、燃料ベーパが飽和したものと判断している。
ャニスタに供給された場合、活性炭が吸着しきれない燃
料に関しては、液体燃料としてキャニスタに設けられて
いる大気導入孔から外部に溢れ出てしまうことになる。
そこで、上記公報記載の装置では、活性炭の内部にサー
ミスタを挿入してその抵抗値を監視し、液体燃料が付着
することによりサーミスタが冷却されてその抵抗値が上
昇したら、燃料ベーパが飽和したものと判断している。
【0009】そして、キャニスタ内において燃料ベーパ
が飽和したと判断したら、ベーパ通路を閉じてキャニス
タへの燃料ベーパの供給を停止し、燃料がキャニスタの
大気導入孔から外部へ流出するのを防止している。
が飽和したと判断したら、ベーパ通路を閉じてキャニス
タへの燃料ベーパの供給を停止し、燃料がキャニスタの
大気導入孔から外部へ流出するのを防止している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の構
成では、キャニスタ内の燃料ベーパが飽和しているか否
かを判定することができるだけであり、近年の燃料ベー
パの回収利用に対する要求を満たすには十分とはいえな
い。
成では、キャニスタ内の燃料ベーパが飽和しているか否
かを判定することができるだけであり、近年の燃料ベー
パの回収利用に対する要求を満たすには十分とはいえな
い。
【0011】近年の燃料ベーパの回収利用に対する要求
としては、例えば、内燃機関のアイドリング時や軽負荷
時においてキャニスタからパージされる燃料による空燃
比ずれを防止するため、パージされる燃料の量をある程
度推定可能とすることが挙げられる。
としては、例えば、内燃機関のアイドリング時や軽負荷
時においてキャニスタからパージされる燃料による空燃
比ずれを防止するため、パージされる燃料の量をある程
度推定可能とすることが挙げられる。
【0012】ところで、パージされる燃料の量は、キャ
ニスタ内に吸着されている燃料ベーパの量により決まる
量である。従って、このような要求を満たすためには、
キャニスタ内における燃料ベーパの飽和未飽和が検知で
きるだけでは足りず、キャニスタ内にどれだけの燃料ベ
ーパが吸着されているかを検出できることが要求され
る。
ニスタ内に吸着されている燃料ベーパの量により決まる
量である。従って、このような要求を満たすためには、
キャニスタ内における燃料ベーパの飽和未飽和が検知で
きるだけでは足りず、キャニスタ内にどれだけの燃料ベ
ーパが吸着されているかを検出できることが要求され
る。
【0013】この他に、キャニスタからのパージ燃料を
内燃機関の始動性向上のために用いようとする装置も知
られているが、この場合には、内燃機関の再始動時にお
けるキャニスタには、燃料ベーパが飽和していることが
好ましい。従って、パージ燃料をこのような用途に使用
する場合は、内燃機関運転中に吸着される燃料ベーパ
を、飽和直前の状態にコントロールしておく必要があ
る。
内燃機関の始動性向上のために用いようとする装置も知
られているが、この場合には、内燃機関の再始動時にお
けるキャニスタには、燃料ベーパが飽和していることが
好ましい。従って、パージ燃料をこのような用途に使用
する場合は、内燃機関運転中に吸着される燃料ベーパ
を、飽和直前の状態にコントロールしておく必要があ
る。
【0014】このため、この場合もやはり上記例の場合
と同様に、キャニスタ内にどれだけの燃料ベーパが吸着
されているかを検出できることが要求され、上記従来の
構成のように、燃料ベーパの飽和未飽和が検知できるだ
けでは要求を満たすことができない。
と同様に、キャニスタ内にどれだけの燃料ベーパが吸着
されているかを検出できることが要求され、上記従来の
構成のように、燃料ベーパの飽和未飽和が検知できるだ
けでは要求を満たすことができない。
【0015】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、キャニスタ内に存在する活性炭のどこまでが燃
料ベーパで満たされているかを推定することにより、吸
着されている燃料ベーパ量の検出を可能とするキャニス
タのベーパ吸着量検出装置を提供することを目的とす
る。
であり、キャニスタ内に存在する活性炭のどこまでが燃
料ベーパで満たされているかを推定することにより、吸
着されている燃料ベーパ量の検出を可能とするキャニス
タのベーパ吸着量検出装置を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の構
成のキャニスタのベーパ吸着量検出装置により達成され
る。
成のキャニスタのベーパ吸着量検出装置により達成され
る。
【0017】キャニスタ内部に、燃料ベーパを吸着する
ために活性炭を収納する。キャニスタには、この活性炭
をはさんで一方の側に燃料ベーパ供給孔を設け、他方の
側に大気導入孔を設ける。
ために活性炭を収納する。キャニスタには、この活性炭
をはさんで一方の側に燃料ベーパ供給孔を設け、他方の
側に大気導入孔を設ける。
【0018】活性炭の中に、燃料ベーパ供給孔から大気
導入孔に向かう方向を長手方向としてセンサ部材を挿入
する。センサ部材は、通電されることにより全長に渡っ
て発熱すると共に、自己の平均温度に応じた信号を出力
する部材で構成する。
導入孔に向かう方向を長手方向としてセンサ部材を挿入
する。センサ部材は、通電されることにより全長に渡っ
て発熱すると共に、自己の平均温度に応じた信号を出力
する部材で構成する。
【0019】センサ部材に所定の通電エネルギを供給す
るためにセンサ駆動手段を設ける。このセンサ駆動手段
は、センサ部材を適当に駆動すると共に、吸着量推算手
段に対して、センサ部材に供給している通電エネルギに
対する情報を提供する。
るためにセンサ駆動手段を設ける。このセンサ駆動手段
は、センサ部材を適当に駆動すると共に、吸着量推算手
段に対して、センサ部材に供給している通電エネルギに
対する情報を提供する。
【0020】吸着量推算手段は、センサ駆動手段から供
給される通電エネルギに関する情報と、センサ部材から
供給されるセンサ部材の平均温度に関する情報とを基
に、センサ部材がキャニスタ中に存在する燃料の気化熱
により冷却される量を検出し、この検出値に基づいて、
キャニスタ内に吸着されている燃料ベーパの量を推算す
る。
給される通電エネルギに関する情報と、センサ部材から
供給されるセンサ部材の平均温度に関する情報とを基
に、センサ部材がキャニスタ中に存在する燃料の気化熱
により冷却される量を検出し、この検出値に基づいて、
キャニスタ内に吸着されている燃料ベーパの量を推算す
る。
【0021】
【作用】上記構成のキャニスタのベーパ吸着量検出装置
において、前記燃料ベーパ供給孔から前記キャニスタに
燃料ベーパが供給されると、前記活性炭のうち前記燃料
ベーパ供給孔付近に存在する活性炭がいち早く飽和状態
に達する。さらに燃料ベーパの供給が続くと、飽和状態
に達した活性炭の分布が、徐々に前記大気孔に向けて進
行し、最終的にキャニスタ全体に広がる。
において、前記燃料ベーパ供給孔から前記キャニスタに
燃料ベーパが供給されると、前記活性炭のうち前記燃料
ベーパ供給孔付近に存在する活性炭がいち早く飽和状態
に達する。さらに燃料ベーパの供給が続くと、飽和状態
に達した活性炭の分布が、徐々に前記大気孔に向けて進
行し、最終的にキャニスタ全体に広がる。
【0022】また、前記キャニスタに吸着された燃料ベ
ーパがパージされる際には、前記大気孔から空気が流入
すると、それに伴って、いち早く前記大気孔付近の活性
炭に吸着されていた燃料ベーパが脱着される。そして、
さらに燃料のパージが続けられると、燃料ベーパが脱着
されることにより未飽和となった活性炭の分布が徐々に
前記燃料ベーパ供給孔に向けて進行する。
ーパがパージされる際には、前記大気孔から空気が流入
すると、それに伴って、いち早く前記大気孔付近の活性
炭に吸着されていた燃料ベーパが脱着される。そして、
さらに燃料のパージが続けられると、燃料ベーパが脱着
されることにより未飽和となった活性炭の分布が徐々に
前記燃料ベーパ供給孔に向けて進行する。
【0023】前記センサ部材は、燃料ベーパの吸着また
は脱着過程において、飽和分布または未飽和分布が進行
する方向を長手方向として前記活性炭中に挿入されてい
る。従って、前記キャニスタ内にほとんど燃料ベーパが
吸着されていない場合、前記センサ部材は、ほぼ全長に
渡って、未飽和の活性炭中に挿入されていることにな
る。
は脱着過程において、飽和分布または未飽和分布が進行
する方向を長手方向として前記活性炭中に挿入されてい
る。従って、前記キャニスタ内にほとんど燃料ベーパが
吸着されていない場合、前記センサ部材は、ほぼ全長に
渡って、未飽和の活性炭中に挿入されていることにな
る。
【0024】これに対して、前記キャニスタが飽和状態
となるまで燃料ベーパが吸着されている場合、前記セン
サ部材は、ほぼ全長に渡って、飽和のため粒子間に液体
燃料を含むようになった活性炭中に挿入されていること
になる。
となるまで燃料ベーパが吸着されている場合、前記セン
サ部材は、ほぼ全長に渡って、飽和のため粒子間に液体
燃料を含むようになった活性炭中に挿入されていること
になる。
【0025】前記センサ駆動回路は、前記センサ部材に
所定の通電エネルギを供給する。これにより、前記セン
サ部材は発熱し、未飽和の活性炭中に挿入されている部
分は自己の発熱により所定の温度まで昇温する。
所定の通電エネルギを供給する。これにより、前記セン
サ部材は発熱し、未飽和の活性炭中に挿入されている部
分は自己の発熱により所定の温度まで昇温する。
【0026】一方、前記センサ部材のうち飽和による液
体燃料を含む活性炭中に挿入されている部分は、液体燃
料の気化熱として通電エネルギの一部が奪われ、上記未
飽和の活性炭中に挿入されている部分に比べて低温にな
る。つまり、前記センサ部材の平均温度は、キャニスタ
中に収納されている活性炭の飽和領域が多いほど、すな
わちキャニスタ内に吸着されている燃料ベーパの量が多
いほど低温となる。
体燃料を含む活性炭中に挿入されている部分は、液体燃
料の気化熱として通電エネルギの一部が奪われ、上記未
飽和の活性炭中に挿入されている部分に比べて低温にな
る。つまり、前記センサ部材の平均温度は、キャニスタ
中に収納されている活性炭の飽和領域が多いほど、すな
わちキャニスタ内に吸着されている燃料ベーパの量が多
いほど低温となる。
【0027】そこで、前記吸着量推算手段は、上記の特
性を利用して、前記センサ部材に供給されている通電エ
ネルギと、前記センサ部材の平均温度とに基づいて、液
体燃料の気化熱として使用された熱量を基に、前記キャ
ニスタ内に吸着されている燃料ベーパの量を推算する。
性を利用して、前記センサ部材に供給されている通電エ
ネルギと、前記センサ部材の平均温度とに基づいて、液
体燃料の気化熱として使用された熱量を基に、前記キャ
ニスタ内に吸着されている燃料ベーパの量を推算する。
【0028】
【実施例】図1は、本発明に係るキャニスタのベーパ吸
着量検出装置の一実施例の構成図を示す。同図中1は、
本実施例装置に使用するキャニスタを示す。キャニスタ
1の内部には、キャニスタ1に供給される燃料ベーパを
吸着する活性炭2が収納されている。活性炭2の上部に
は、燃料ベーパ供給孔3及び燃料パージ孔4が設けてあ
る。また、活性炭2の下部には、キャニスタ1内部と大
気とを連通する大気導入孔5が設けてある。
着量検出装置の一実施例の構成図を示す。同図中1は、
本実施例装置に使用するキャニスタを示す。キャニスタ
1の内部には、キャニスタ1に供給される燃料ベーパを
吸着する活性炭2が収納されている。活性炭2の上部に
は、燃料ベーパ供給孔3及び燃料パージ孔4が設けてあ
る。また、活性炭2の下部には、キャニスタ1内部と大
気とを連通する大気導入孔5が設けてある。
【0029】燃料ベーパ供給孔3は、パージ通路11及
び定圧開放弁12を介して燃料タンク15の上部に連通
している。この、定圧開放弁12は、パージ通路11の
導通を司る弁体12aと、弁体12aを燃料タンク13
側に押圧するスプリング12bとからなる一方向弁で、
燃料タンク13内が所定圧力以上になった場合にだけ開
弁する。
び定圧開放弁12を介して燃料タンク15の上部に連通
している。この、定圧開放弁12は、パージ通路11の
導通を司る弁体12aと、弁体12aを燃料タンク13
側に押圧するスプリング12bとからなる一方向弁で、
燃料タンク13内が所定圧力以上になった場合にだけ開
弁する。
【0030】従って、燃料タンク13の温度が上昇し
て、燃料タンク13の内圧が所定圧を超える程度に燃料
ベーパが発生した場合は、定圧開放弁12が開弁して、
燃料ベーパがキャニスタ1に供給される。これに伴って
燃料タンク13内圧が低下し、その内圧が所定圧より低
くなると、定圧開放弁12が閉弁して燃料ベーパの供給
が中断される。
て、燃料タンク13の内圧が所定圧を超える程度に燃料
ベーパが発生した場合は、定圧開放弁12が開弁して、
燃料ベーパがキャニスタ1に供給される。これに伴って
燃料タンク13内圧が低下し、その内圧が所定圧より低
くなると、定圧開放弁12が閉弁して燃料ベーパの供給
が中断される。
【0031】キャニスタ1の燃料パージ孔4は、パージ
制御弁14及びパージ通路15を介して吸気通路16
の、スロットルバルブ17下流に連通している。パージ
制御弁14は、外部から遠隔操作により開閉弁させるこ
とのできる制御弁で、このパージ制御弁14が開弁する
と、燃料パージ孔4とパージ通路15とが連通する。
制御弁14及びパージ通路15を介して吸気通路16
の、スロットルバルブ17下流に連通している。パージ
制御弁14は、外部から遠隔操作により開閉弁させるこ
とのできる制御弁で、このパージ制御弁14が開弁する
と、燃料パージ孔4とパージ通路15とが連通する。
【0032】ところで、内燃機関が動作中の場合、吸気
通路16中には、常に吸気負圧が発生している。従っ
て、スロットルバルブ17の下流に連通している以上、
パージ通路15内にも、内燃機関の動作中には常に吸気
負圧が生じることになる。従って、パージ制御弁14が
内燃機関の動作中に開弁すると、キャニスタ1内には、
燃料パージ孔4を介して吸気負圧が導入される。
通路16中には、常に吸気負圧が発生している。従っ
て、スロットルバルブ17の下流に連通している以上、
パージ通路15内にも、内燃機関の動作中には常に吸気
負圧が生じることになる。従って、パージ制御弁14が
内燃機関の動作中に開弁すると、キャニスタ1内には、
燃料パージ孔4を介して吸気負圧が導入される。
【0033】上記したように、活性炭2を挟んで燃料パ
ージ孔4の反対側には、大気に通ずる大気導入孔5が存
在する。このため、燃料パージ孔4から吸気負圧が導入
された場合、大気導入孔5からキャニスタ1内部に向け
て空気が流入する。流入した空気は活性炭2を通り抜け
て燃料パージ孔4からパージ通路14を経て内燃機関へ
と供給される。
ージ孔4の反対側には、大気に通ずる大気導入孔5が存
在する。このため、燃料パージ孔4から吸気負圧が導入
された場合、大気導入孔5からキャニスタ1内部に向け
て空気が流入する。流入した空気は活性炭2を通り抜け
て燃料パージ孔4からパージ通路14を経て内燃機関へ
と供給される。
【0034】ここで、キャニスタ1の活性炭2に、燃料
タンク13から流入した燃料ベーパが吸着されている場
合、吸着されていた燃料ベーパは、活性炭2の中を通過
する空気と共に燃料パージ孔4から流出され、内燃機関
へとパージされることになる。このように、本実施例の
装置は、燃料タンク13の内圧を所定の圧力以内に維持
しながら、適当にパージ制御弁14を制御することでキ
ャニスタ1を介して燃料ベーパを有効に回収利用するこ
とができる構成である。
タンク13から流入した燃料ベーパが吸着されている場
合、吸着されていた燃料ベーパは、活性炭2の中を通過
する空気と共に燃料パージ孔4から流出され、内燃機関
へとパージされることになる。このように、本実施例の
装置は、燃料タンク13の内圧を所定の圧力以内に維持
しながら、適当にパージ制御弁14を制御することでキ
ャニスタ1を介して燃料ベーパを有効に回収利用するこ
とができる構成である。
【0035】図1中、符号21は本実施例装置の要部で
あるセンサ部材を示す。センサ部材21は、キャニスタ
1の中心部において、燃料ベーパ供給孔3側から大気導
入孔5側に向かう方向を長手方向として、活性炭2の中
に挿入されている。センサ部材21は、熱伝導性に優れ
る本体内部に、センサ部材21全長に渡るヒータ21a
及び温度計21bを備えている。
あるセンサ部材を示す。センサ部材21は、キャニスタ
1の中心部において、燃料ベーパ供給孔3側から大気導
入孔5側に向かう方向を長手方向として、活性炭2の中
に挿入されている。センサ部材21は、熱伝導性に優れ
る本体内部に、センサ部材21全長に渡るヒータ21a
及び温度計21bを備えている。
【0036】このヒータ21aは、センサ駆動回路22
により所定のエネルギで通電され、その通電エネルギに
応じた熱量を発する。ヒータ部材21はこれにより全長
に渡って加熱される。温度計21bは、例えば熱伝対等
で構成され、ヒータ部材21の温度を全長に渡って測定
し、平均温度に相当する信号を出力する。
により所定のエネルギで通電され、その通電エネルギに
応じた熱量を発する。ヒータ部材21はこれにより全長
に渡って加熱される。温度計21bは、例えば熱伝対等
で構成され、ヒータ部材21の温度を全長に渡って測定
し、平均温度に相当する信号を出力する。
【0037】図1中、符号23は、吸着量推算回路を示
す。吸着量推算回路23は、温度計21bと接続されて
センサ部材21の平均温度に相当する信号の供給を受け
ると共に、センサ駆動回路22からは、ヒータ21aに
供給している通電エネルギに関する情報の提供を受けて
いる。
す。吸着量推算回路23は、温度計21bと接続されて
センサ部材21の平均温度に相当する信号の供給を受け
ると共に、センサ駆動回路22からは、ヒータ21aに
供給している通電エネルギに関する情報の提供を受けて
いる。
【0038】以下、上記キャニスタのベーパ吸着量検出
装置の動作について説明するが、それに先立って、セン
サ部材21の平均温度と、燃料ベーパの吸着量との関係
について説明する。
装置の動作について説明するが、それに先立って、セン
サ部材21の平均温度と、燃料ベーパの吸着量との関係
について説明する。
【0039】図2は、本実施例装置の駆動例の一例とし
て、センサ駆動回路22がヒータ21aに一定の通電エ
ネルギを供給した場合に温度計21bから出力されるセ
ンサ部材21の平均温度と、キャニスタ1内に吸着され
ている燃料ベーパの量との関係を表すグラフを示す。こ
のグラフは、センサ部材21の平均温度が、燃料ベーパ
の吸着量の増加と共に低下することを示している。
て、センサ駆動回路22がヒータ21aに一定の通電エ
ネルギを供給した場合に温度計21bから出力されるセ
ンサ部材21の平均温度と、キャニスタ1内に吸着され
ている燃料ベーパの量との関係を表すグラフを示す。こ
のグラフは、センサ部材21の平均温度が、燃料ベーパ
の吸着量の増加と共に低下することを示している。
【0040】図1において、キャニスタ1内に燃料ベー
パが全く吸着されていない状態で、ヒータ21aに対し
て所定のエネルギの通電を行うと、ヒータ21aはヒー
タ部材21の本体を介して活性炭2を加熱する。尚、こ
の場合、センサ部材21のうち活性炭2の中に挿入され
ている部分については、どの部位であってもほぼ同一の
環境とみなせ、センサ部材21における温度差はほとん
ど発生しない(図1中、T1 =T2 =T3 =T4 )。
パが全く吸着されていない状態で、ヒータ21aに対し
て所定のエネルギの通電を行うと、ヒータ21aはヒー
タ部材21の本体を介して活性炭2を加熱する。尚、こ
の場合、センサ部材21のうち活性炭2の中に挿入され
ている部分については、どの部位であってもほぼ同一の
環境とみなせ、センサ部材21における温度差はほとん
ど発生しない(図1中、T1 =T2 =T3 =T4 )。
【0041】そして、ヒータ21aで発生した熱は、中
心部近傍に存在する活性炭2から周辺部に存在する活性
炭2へと伝導し、ついにはキャニスタ1の外部へと放熱
される。つまり、ヒータ部材21の温度は、ヒータ21
aに供給されるエネルギと、キャニスタ1外部に放熱さ
れるエネルギとが平衡状態になる温度に収束する。
心部近傍に存在する活性炭2から周辺部に存在する活性
炭2へと伝導し、ついにはキャニスタ1の外部へと放熱
される。つまり、ヒータ部材21の温度は、ヒータ21
aに供給されるエネルギと、キャニスタ1外部に放熱さ
れるエネルギとが平衡状態になる温度に収束する。
【0042】ここで、燃料タンク13の内圧が高まり、
定圧開放弁12が開弁すると、上記したように燃料タン
ク13内で発生した燃料がパージ通路11を通ってキャ
ニスタ1に流入する。この際、燃料ベーパは、燃料ベー
パ供給孔3からキャニスタ1内に流入し、吸着能力を有
する活性炭2に吸着される。
定圧開放弁12が開弁すると、上記したように燃料タン
ク13内で発生した燃料がパージ通路11を通ってキャ
ニスタ1に流入する。この際、燃料ベーパは、燃料ベー
パ供給孔3からキャニスタ1内に流入し、吸着能力を有
する活性炭2に吸着される。
【0043】キャニスタ1内に燃料ベーパが全く吸着さ
れていない初期段階においいては、全ての活性炭2が吸
着能力を有しているため、流入した燃料ベーパは、燃料
ベーパ供給孔3に近い部位に存在する活性炭2に吸着さ
れる。そして、さらに燃料ベーパの流入が続き、燃料ベ
ーパ供給孔3付近に存在する活性炭2の吸着能力が低下
すると、キャニスタ1に流入した燃料ベーパは、徐々に
燃料ベーパ供給孔3から離れた位置に存在する活性炭2
に吸着されるようになる。
れていない初期段階においいては、全ての活性炭2が吸
着能力を有しているため、流入した燃料ベーパは、燃料
ベーパ供給孔3に近い部位に存在する活性炭2に吸着さ
れる。そして、さらに燃料ベーパの流入が続き、燃料ベ
ーパ供給孔3付近に存在する活性炭2の吸着能力が低下
すると、キャニスタ1に流入した燃料ベーパは、徐々に
燃料ベーパ供給孔3から離れた位置に存在する活性炭2
に吸着されるようになる。
【0044】従って、燃料タンク13から燃料ベーパが
供給され続けると、キャニスタ1内上部に存在する活性
炭2から燃料ベーパの飽和が起こり、最下部に存在する
活性炭2が飽和した時点でキャニスタ1全体が飽和した
ことになる。
供給され続けると、キャニスタ1内上部に存在する活性
炭2から燃料ベーパの飽和が起こり、最下部に存在する
活性炭2が飽和した時点でキャニスタ1全体が飽和した
ことになる。
【0045】ところで、活性炭2が燃料ベーパで飽和し
た後さらに燃料ベーパが供給されると、吸着できない燃
料ベーパが液化して、活性炭粒子の間に液体燃料が発生
する。従って、センサ部材21のうち、すでに飽和した
活性炭2に挿入されている部分には液体燃料が付着す
る。センサ部材21に液体燃料が付着すると、付着した
液体燃料はヒータ21aから供給される熱により気化す
る。
た後さらに燃料ベーパが供給されると、吸着できない燃
料ベーパが液化して、活性炭粒子の間に液体燃料が発生
する。従って、センサ部材21のうち、すでに飽和した
活性炭2に挿入されている部分には液体燃料が付着す
る。センサ部材21に液体燃料が付着すると、付着した
液体燃料はヒータ21aから供給される熱により気化す
る。
【0046】すなわち、センサ部材21のうち、飽和し
た活性炭2中に挿入されている部分は、液体燃料が気化
する最の気化熱により結果的に冷却され、まだ飽和して
いない活性炭中に挿入されている部分に比べて低温とな
る。
た活性炭2中に挿入されている部分は、液体燃料が気化
する最の気化熱により結果的に冷却され、まだ飽和して
いない活性炭中に挿入されている部分に比べて低温とな
る。
【0047】また、上記したように、本実施例装置のセ
ンサ部材21における温度計21bは、全体の温度を平
均した温度に相当する信号を出力する。従って、燃料ベ
ーパが供給されるに従ってキャニスタ1が徐々に燃料ベ
ーパで飽和すると、図1中、T1 〜T4 の温度がその順
で低温となり、上記図2に示すように温度計21bから
出力される信号の値も、それに伴って低下する。
ンサ部材21における温度計21bは、全体の温度を平
均した温度に相当する信号を出力する。従って、燃料ベ
ーパが供給されるに従ってキャニスタ1が徐々に燃料ベ
ーパで飽和すると、図1中、T1 〜T4 の温度がその順
で低温となり、上記図2に示すように温度計21bから
出力される信号の値も、それに伴って低下する。
【0048】次に、キャニスタ1内に燃料ベーパが吸着
されている状態から、燃料のパージがされた場合につい
て説明する。
されている状態から、燃料のパージがされた場合につい
て説明する。
【0049】内燃機関の運転中にパージ制御弁14を開
弁すると、上記したようにキャニスタ1内に吸気負圧が
導入される。従って、大気導入孔5からはキャニスタ1
内部に向けて空気が流入する。この空気は、活性炭2内
を通って燃料パージ孔4へと流れるのであるが、活性炭
2に燃料ベーパが吸着されている場合には、活性炭2内
を流れる際にこの燃料ベーパを脱着する。
弁すると、上記したようにキャニスタ1内に吸気負圧が
導入される。従って、大気導入孔5からはキャニスタ1
内部に向けて空気が流入する。この空気は、活性炭2内
を通って燃料パージ孔4へと流れるのであるが、活性炭
2に燃料ベーパが吸着されている場合には、活性炭2内
を流れる際にこの燃料ベーパを脱着する。
【0050】このように、大気導入孔5から流入する空
気により燃料ベーパが脱着される場合、今度は、大気導
入孔5側に存在する活性炭2から先に脱着が行われる。
そして、最終的に燃料パージ孔4側に存在する活性炭2
の脱着がおこなわれると、キャニスタ1内の燃料ベーパ
が全てパージされたことになる。
気により燃料ベーパが脱着される場合、今度は、大気導
入孔5側に存在する活性炭2から先に脱着が行われる。
そして、最終的に燃料パージ孔4側に存在する活性炭2
の脱着がおこなわれると、キャニスタ1内の燃料ベーパ
が全てパージされたことになる。
【0051】従って、吸着過程であろうと脱着過程であ
ろうと、キャニスタ1内部に燃料ベーパが少量しか吸着
されていない場合は、活性炭2中に挿入されているセン
サ部材21のうち大気導入孔5に近い部分は比較的高温
となり、燃料ベーパが多量に吸着されている場合は、大
気導入孔5に近い部分を含めてセンサ部材21全体が比
較的低温となる。
ろうと、キャニスタ1内部に燃料ベーパが少量しか吸着
されていない場合は、活性炭2中に挿入されているセン
サ部材21のうち大気導入孔5に近い部分は比較的高温
となり、燃料ベーパが多量に吸着されている場合は、大
気導入孔5に近い部分を含めてセンサ部材21全体が比
較的低温となる。
【0052】本実施例装置においては、この燃料ベーパ
吸着量とセンサ部材の平均温度との関係を利用して燃料
ベーパ吸着量を推算している。すなわち、吸着量推算回
路23は、ヒータ21aに供給されているエネルギと、
温度計21bの出力信号とに基づいて、キャニスタ1内
で液体燃料の気化に使用されている熱量を演算する。
吸着量とセンサ部材の平均温度との関係を利用して燃料
ベーパ吸着量を推算している。すなわち、吸着量推算回
路23は、ヒータ21aに供給されているエネルギと、
温度計21bの出力信号とに基づいて、キャニスタ1内
で液体燃料の気化に使用されている熱量を演算する。
【0053】そして、この値に基づいてキャニスタ1が
どの辺りまで燃料ベーパで飽和しているかを推定し、こ
の推定に基づいて、キャニスタ1内に吸着されている燃
料ベーパ量の推算を行っている。
どの辺りまで燃料ベーパで飽和しているかを推定し、こ
の推定に基づいて、キャニスタ1内に吸着されている燃
料ベーパ量の推算を行っている。
【0054】このように、本実施例装置は、キャニスタ
1内に吸着されている燃料ベーパの量と飽和活性炭の分
布との関係を利用して、従来の装置では検知することが
できなかった燃料ベーパの吸着量の検出を可能とした。
従って、本実施例装置を用いることにより、燃料タンク
内で発生する燃料ベーパを、より一層効率良く回収し、
利用することが可能となる。
1内に吸着されている燃料ベーパの量と飽和活性炭の分
布との関係を利用して、従来の装置では検知することが
できなかった燃料ベーパの吸着量の検出を可能とした。
従って、本実施例装置を用いることにより、燃料タンク
内で発生する燃料ベーパを、より一層効率良く回収し、
利用することが可能となる。
【0055】尚、上記実施例装置においては、センサ駆
動回路22がヒータ21aに供給するエネルギを一定と
して、温度計21bが検出する温度の違いに基づいて燃
料ベーパの吸着量を推算する構成としたが、これに限る
ものではなく、ヒータ21aに供給する通電エネルギ
と、温度計21bが検出するセンサ部材21の平均温度
とに基づいて吸着量を推算する構成であれば良い。
動回路22がヒータ21aに供給するエネルギを一定と
して、温度計21bが検出する温度の違いに基づいて燃
料ベーパの吸着量を推算する構成としたが、これに限る
ものではなく、ヒータ21aに供給する通電エネルギ
と、温度計21bが検出するセンサ部材21の平均温度
とに基づいて吸着量を推算する構成であれば良い。
【0056】従って、例えば、センサ部材21の平均温
度が一定となるようにヒータ21aを通電し、その通電
エネルギから、燃料ベーパの供給量を推算する構成とし
ても良い。尚、図3は、上記実施例の装置をこの構成で
駆動した場合の、通電エネルギと燃料ベーパ吸着量との
関係を表すグラフであり、この場合、燃料ベーパの吸着
量が増加するに従って、必要な通電エネルギが増加する
傾向にあることを示している。
度が一定となるようにヒータ21aを通電し、その通電
エネルギから、燃料ベーパの供給量を推算する構成とし
ても良い。尚、図3は、上記実施例の装置をこの構成で
駆動した場合の、通電エネルギと燃料ベーパ吸着量との
関係を表すグラフであり、この場合、燃料ベーパの吸着
量が増加するに従って、必要な通電エネルギが増加する
傾向にあることを示している。
【0057】また、上記の実施例装置においては、セン
サ部材本体にヒータ21aと温度計21bと持たせてセ
ンサ部材21を構成しているが、これに限るものではな
く、通電により発熱すると共に、センサ部材21の平均
温度の測定が可能であればよい。従って、例えば、ヒー
タ21aと温度計21bの機能を併せ持つ、サーミスタ
を用いた構成としてもよい。
サ部材本体にヒータ21aと温度計21bと持たせてセ
ンサ部材21を構成しているが、これに限るものではな
く、通電により発熱すると共に、センサ部材21の平均
温度の測定が可能であればよい。従って、例えば、ヒー
タ21aと温度計21bの機能を併せ持つ、サーミスタ
を用いた構成としてもよい。
【0058】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、キャニス
タに吸着されている燃料ベーパの量が多いと、活性炭中
に挿入したセンサ部材に供給されるエネルギのうち燃料
の気化熱に使用される割合が増加する。このため、セン
サ部材の温度はキャニスタ内に吸着されている燃料ベー
パの量と対応した温度となる。
タに吸着されている燃料ベーパの量が多いと、活性炭中
に挿入したセンサ部材に供給されるエネルギのうち燃料
の気化熱に使用される割合が増加する。このため、セン
サ部材の温度はキャニスタ内に吸着されている燃料ベー
パの量と対応した温度となる。
【0059】従って、本発明に係るキャニスタのベーパ
吸着量検出装置によれば、通電エネルギとセンサ部材の
平均温度とに基づいて、キャニスタ内に吸着されている
燃料ベーパの量を推算することが可能となり、従来の装
置に比べて一層有効に燃料ベーパの回収利用を行うこと
ができるという特長を有している。
吸着量検出装置によれば、通電エネルギとセンサ部材の
平均温度とに基づいて、キャニスタ内に吸着されている
燃料ベーパの量を推算することが可能となり、従来の装
置に比べて一層有効に燃料ベーパの回収利用を行うこと
ができるという特長を有している。
【図1】本発明に係るキャニスタのベーパ吸着量検出装
置の一実施例の構成図である。
置の一実施例の構成図である。
【図2】本実施例装置のセンサ部材に一定の通電エネル
ギを供給した場合の、センサ部材の平均温度と燃料ベー
パの吸着量との関係を表すグラフである。
ギを供給した場合の、センサ部材の平均温度と燃料ベー
パの吸着量との関係を表すグラフである。
【図3】本実施例装置のセンサ部材の平均温度を一定に
保つのに必要な通電エネルギと、燃料ベーパの吸着量と
の関係を表すグラフである。
保つのに必要な通電エネルギと、燃料ベーパの吸着量と
の関係を表すグラフである。
【符号の説明】 1 キャニスタ 2 活性炭 3 燃料ベーパ供給孔 4 燃料パージ孔 5 大気導入孔 11 パージ通路 12 定圧開放弁 13 燃料タンク 14 パージ開放弁 15 パージ通路 21 センサ部材 21a ヒータ 21b 温度計 22 センサ駆動回路 23 吸着量推算回路
Claims (1)
- 【請求項1】 内部に燃料ベーパを吸着するための活性
炭を収納し、該活性炭を挟んで一方の側に燃料ベーパ供
給孔を有すると共に、他方の側に大気導入孔を有するキ
ャニスタ内に吸着された燃料ベーパの量を検出するキャ
ニスタのベーパ吸着量検出装置であって、 前記活性炭中に、前記燃料ベーパ供給孔から前記大気導
入孔に向かう方向を長手方向として挿入され、通電によ
り全長に渡って発熱すると共に全長の平均温度に応じた
信号を出力するセンサ部材と、 該センサ部材に所定の通電エネルギを供給するセンサ駆
動手段と、 前記センサ部材から出力される前記センサ部材の平均温
度と、前記センサ駆動手段が前記センサ部材に供給する
通電エネルギとに基づいて、前記センサ部材が、前記キ
ャニスタ内に存在する燃料の気化熱により冷却される量
を検出し、該検出値に基づいて、前記キャニスタ内に吸
着されている燃料ベーパの量を推算する吸着量推算手段
とからなることを特徴とするキャニスタのベーパ吸着量
検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29617992A JPH06147035A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | キャニスタのベーパ吸着量検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29617992A JPH06147035A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | キャニスタのベーパ吸着量検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06147035A true JPH06147035A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=17830190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29617992A Pending JPH06147035A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | キャニスタのベーパ吸着量検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06147035A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100553476B1 (ko) * | 2003-07-21 | 2006-02-22 | 지엠대우오토앤테크놀로지주식회사 | 자동차용 캐니스터의 구조 |
JP2010106664A (ja) * | 2008-10-28 | 2010-05-13 | Mahle Filter Systems Japan Corp | パージガス濃度推定装置 |
US20120260893A1 (en) * | 2011-04-15 | 2012-10-18 | Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha | Fuel vapor processing devices |
JP2017509896A (ja) * | 2014-04-04 | 2017-04-06 | プラスチック・オムニウム・アドヴァンスド・イノベーション・アンド・リサーチ | 車両液体収容システム、および車両液体収容システムの完全性を確認するための方法 |
-
1992
- 1992-11-05 JP JP29617992A patent/JPH06147035A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100553476B1 (ko) * | 2003-07-21 | 2006-02-22 | 지엠대우오토앤테크놀로지주식회사 | 자동차용 캐니스터의 구조 |
JP2010106664A (ja) * | 2008-10-28 | 2010-05-13 | Mahle Filter Systems Japan Corp | パージガス濃度推定装置 |
US20120260893A1 (en) * | 2011-04-15 | 2012-10-18 | Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha | Fuel vapor processing devices |
US9074561B2 (en) * | 2011-04-15 | 2015-07-07 | Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha | Fuel vapor processing devices |
JP2017509896A (ja) * | 2014-04-04 | 2017-04-06 | プラスチック・オムニウム・アドヴァンスド・イノベーション・アンド・リサーチ | 車両液体収容システム、および車両液体収容システムの完全性を確認するための方法 |
US10443529B2 (en) | 2014-04-04 | 2019-10-15 | Plastic Omnium Advanced Innovation And Research | Vehicular liquid containment system and method for verifying integrity of same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6098601A (en) | Fuel vapor storage and recovery apparatus and method | |
US10138846B1 (en) | Systems and methods for an evaporative emissions system and fuel system having a single delta pressure sensor | |
JP2666557B2 (ja) | エバポパージシステムの故障診断装置 | |
US6823851B2 (en) | Fuel vapor processing device for internal combustion engine | |
JP2004293296A (ja) | 蒸散燃料ガスリーク検出装置及びこの装置に適用される燃料供給装置 | |
JP2002310013A (ja) | 燃料蒸気処理装置 | |
US6817346B2 (en) | Evaporated fuel processing apparatus for internal combustion engine and method | |
SE506971C2 (sv) | Förfarande och anordning för avgasrening med hjälp av en kanister | |
CN104508288B (zh) | 蒸发燃料处理装置 | |
US6581580B2 (en) | Hydrocarbon vapor evacuation system | |
JPH06147035A (ja) | キャニスタのベーパ吸着量検出装置 | |
JP2001182632A (ja) | 燃料蒸気処理装置とその故障診断装置 | |
JP4182652B2 (ja) | 蒸発燃料回収装置 | |
JP4178763B2 (ja) | キャニスタパージシステム | |
JP3849611B2 (ja) | 蒸発燃料処理装置 | |
JP4165031B2 (ja) | キャニスタパージシステム | |
US7326275B2 (en) | Method and apparatus for inferring hydrocarbon level in a scrubber | |
JP3102156B2 (ja) | エンジンの蒸発燃料制御装置 | |
US11703001B2 (en) | Systems and methods for passive purging of a fuel vapor canister | |
US11525422B1 (en) | Diagnostic for a fuel canister heating system | |
JP2548166Y2 (ja) | 燃料ガスの浄化装置 | |
JP4147940B2 (ja) | 内燃機関の蒸発燃料処理装置 | |
JP4102244B2 (ja) | 蒸発燃料処理装置及び方法 | |
JP4345514B2 (ja) | ガス化燃料供給装置 | |
JPS6027813Y2 (ja) | 燃料蒸気吸着装置 |