JPH06132872A - 移動局送信電力制御装置 - Google Patents
移動局送信電力制御装置Info
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- JPH06132872A JPH06132872A JP28013392A JP28013392A JPH06132872A JP H06132872 A JPH06132872 A JP H06132872A JP 28013392 A JP28013392 A JP 28013392A JP 28013392 A JP28013392 A JP 28013392A JP H06132872 A JPH06132872 A JP H06132872A
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- JP
- Japan
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- value
- station
- sir
- received signal
- noise ratio
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】各基地局における信号体雑音比が均一になるよ
うにする。 【構成】自局SIR評価値算出手段5で、自局SIR値
とサービスエリア全体の平均SIR値との差に相当する
SIR評価値を算出し、受信信号パワー設計値算出手段
6、7で、自局SIR値が上限しきい値よりも大きい場
合は、直前の制御時刻の受信信号パワー設定値に自局S
IR評価値に比例した量を減算して受信信号パワー設定
値を更新設定し、逆に小さいきい場合は、加算して受信
信号パワー設定値を更新設定する。送信電力制御手段8
で、各移動局からの受信信号パワーが受信信号パワー設
定値になるように、管理下の移動局の送信電力を制御す
る。移動局が局所的に集中した基地局でのSIRが改善
される。
うにする。 【構成】自局SIR評価値算出手段5で、自局SIR値
とサービスエリア全体の平均SIR値との差に相当する
SIR評価値を算出し、受信信号パワー設計値算出手段
6、7で、自局SIR値が上限しきい値よりも大きい場
合は、直前の制御時刻の受信信号パワー設定値に自局S
IR評価値に比例した量を減算して受信信号パワー設定
値を更新設定し、逆に小さいきい場合は、加算して受信
信号パワー設定値を更新設定する。送信電力制御手段8
で、各移動局からの受信信号パワーが受信信号パワー設
定値になるように、管理下の移動局の送信電力を制御す
る。移動局が局所的に集中した基地局でのSIRが改善
される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、符号分割多元接続
(Code Division Multiple Access)通信方式に基づく移
動通信システムにおいて、移動局の送信電力を制御する
装置に関するものである。
(Code Division Multiple Access)通信方式に基づく移
動通信システムにおいて、移動局の送信電力を制御する
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】符号分割多元接続(Code Division Mult
iple Access)通信方式に基づく移動通信システムにおけ
るリバースリンク(移動局から基地局への接続)では遠
近問題(near-far problem)が生ずる。符号分割多元接続
では、すべて同一周波数帯で通信を行うため、基地局に
おいて、あるひとつの移動局からの信号にとっては、そ
の他の移動局からの信号は干渉雑音の原因となる。遠近
問題とは、基地局における受信信号電力が、基地局から
遠い移動局からの信号は小さく、基地局から近い移動局
からの信号は大きくなるため、基地局から遠い移動局か
らの信号の信号対干渉雑音電力比(以下、SIRとい
う)が小さくなり信号の品質が劣化してしまうという問
題である。そのため、移動局の送信信号電力を、基地局
から遠い移動局では大きく、基地局から近い移動局では
小さくなるようにし、基地局での受信電力が同じになる
ように移動局の送信信号電力を制御しなければならな
い。
iple Access)通信方式に基づく移動通信システムにおけ
るリバースリンク(移動局から基地局への接続)では遠
近問題(near-far problem)が生ずる。符号分割多元接続
では、すべて同一周波数帯で通信を行うため、基地局に
おいて、あるひとつの移動局からの信号にとっては、そ
の他の移動局からの信号は干渉雑音の原因となる。遠近
問題とは、基地局における受信信号電力が、基地局から
遠い移動局からの信号は小さく、基地局から近い移動局
からの信号は大きくなるため、基地局から遠い移動局か
らの信号の信号対干渉雑音電力比(以下、SIRとい
う)が小さくなり信号の品質が劣化してしまうという問
題である。そのため、移動局の送信信号電力を、基地局
から遠い移動局では大きく、基地局から近い移動局では
小さくなるようにし、基地局での受信電力が同じになる
ように移動局の送信信号電力を制御しなければならな
い。
【0003】この種の遠近問題については、例えば次記
文献に示される。すなわち、すべての基地局は、それぞ
れの基地局における受信信号電力が予め定めた値(下記
文献では、1.0)となるように、管理下の移動局の送
信信号電力を制御する。この制御方法により、それぞれ
の基地局では管理下の移動局からの信号のSIRを一定
値に揃えることができる。 文献名 Eisuke KUDOH and Tadashi MATSUMOTO:"Effect
of Power Control Error on the System User Capac
ity of DS/CDMA Cellular Mobile Radios", IEICE TRAN
S. COMMUN., Vol.E75-B, No.6, June 1992
文献に示される。すなわち、すべての基地局は、それぞ
れの基地局における受信信号電力が予め定めた値(下記
文献では、1.0)となるように、管理下の移動局の送
信信号電力を制御する。この制御方法により、それぞれ
の基地局では管理下の移動局からの信号のSIRを一定
値に揃えることができる。 文献名 Eisuke KUDOH and Tadashi MATSUMOTO:"Effect
of Power Control Error on the System User Capac
ity of DS/CDMA Cellular Mobile Radios", IEICE TRAN
S. COMMUN., Vol.E75-B, No.6, June 1992
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、以上述べ
たような、移動局の場所的な分布に疎密がある場合シス
テムの効率が悪くなるという問題点を除去するため、移
動局の送信電力の制御において、SIRの分布に基づい
て適応的に制御のやり方を変化させ、移動局の分布が疎
な基地局でのSIRを許容できる範囲で劣化させること
により移動局の分布が密な基地局での品質を維持させる
ことにより、システム全体での効率を劣化させないよう
な送信電力制御装置を提供することを目的とする。
たような、移動局の場所的な分布に疎密がある場合シス
テムの効率が悪くなるという問題点を除去するため、移
動局の送信電力の制御において、SIRの分布に基づい
て適応的に制御のやり方を変化させ、移動局の分布が疎
な基地局でのSIRを許容できる範囲で劣化させること
により移動局の分布が密な基地局での品質を維持させる
ことにより、システム全体での効率を劣化させないよう
な送信電力制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、複数の基地
局から構成されている符号分割多元接続通信方式に基づ
く移動通信システムにおける、それぞれの基地局での移
動局送信電力制御装置に関する。この発明は、自局のS
IR値を観測し出力する自局SIR値観測手段と、自局
が属するサービスエリアを統括するサービスエリア統括
局から、サービスエリア全体の平均のSIR値を受け、
その平均SIR値を中心とした上限及び下限しきい値を
設定する受信設定手段、または、平均SIR値並びに上
限及び下限しきい値をサービスエリア統括局から受信す
る受信設定手段とを有する。また、自局SIR値観測手
段からの自局SIR値と受信設定手段からの平均SIR
値とから、両者のSIR値の差に相当するSIR評価値
を算出する自局SIR評価値算出手段を有する。また、
自局SIR値と上限及び下限しきい値とを比較し、この
自局SIR値が上限しきい値よりも大きい場合は、直前
の制御時刻の受信信号パワー設定値に少なくとも自局S
IR評価値に比例した量を減算して受信信号パワー設定
値を更新設定し、また、自局SIR値が下限しきい値よ
りも小さい場合は、直前の制御時刻の受信信号パワー設
定値に少なくとも自局SIR評価値に比例した量を加算
して受信信号パワー設定値を更新設定する受信信号パワ
ー設計値算出手段を有する。更に、受信信号パワー設定
値算出手段からの受信信号パワー設定値に基づき、管理
下の移動局の送信電力を制御する送信電力制御手段を有
する。
局から構成されている符号分割多元接続通信方式に基づ
く移動通信システムにおける、それぞれの基地局での移
動局送信電力制御装置に関する。この発明は、自局のS
IR値を観測し出力する自局SIR値観測手段と、自局
が属するサービスエリアを統括するサービスエリア統括
局から、サービスエリア全体の平均のSIR値を受け、
その平均SIR値を中心とした上限及び下限しきい値を
設定する受信設定手段、または、平均SIR値並びに上
限及び下限しきい値をサービスエリア統括局から受信す
る受信設定手段とを有する。また、自局SIR値観測手
段からの自局SIR値と受信設定手段からの平均SIR
値とから、両者のSIR値の差に相当するSIR評価値
を算出する自局SIR評価値算出手段を有する。また、
自局SIR値と上限及び下限しきい値とを比較し、この
自局SIR値が上限しきい値よりも大きい場合は、直前
の制御時刻の受信信号パワー設定値に少なくとも自局S
IR評価値に比例した量を減算して受信信号パワー設定
値を更新設定し、また、自局SIR値が下限しきい値よ
りも小さい場合は、直前の制御時刻の受信信号パワー設
定値に少なくとも自局SIR評価値に比例した量を加算
して受信信号パワー設定値を更新設定する受信信号パワ
ー設計値算出手段を有する。更に、受信信号パワー設定
値算出手段からの受信信号パワー設定値に基づき、管理
下の移動局の送信電力を制御する送信電力制御手段を有
する。
【0006】
【作用】自局SIR値観測手段と受信設定手段とによっ
て、自局のSIR値、自局が属するサービスエリア全体
の平均SIR値、及びその平均SIR値を中心とした上
限及び下限しきい値を検知または設定する。自局SIR
評価値算出手段によって、自局SIR値と平均SIR値
との差に相当するSIR評価値を算出する。受信信号パ
ワー設計値算出手段によって、自局SIR値と上限及び
下限しきい値とを比較し、この自局SIR値が上限しき
い値よりも大きい場合は、直前の制御時刻の受信信号パ
ワー設定値に少なくとも自局SIR評価値に比例した量
を減算して受信信号パワー設定値を更新設定し、また逆
に、自局SIR値が下限しきい値よりも小さい場合は、
直前の制御時刻の受信信号パワー設定値に少なくとも自
局SIR評価値に比例した量を加算して受信信号パワー
設定値を更新設定する。送信電力制御手段によって、各
移動局からの受信信号パワーが受信信号パワー設定値に
なるように、管理下の移動局の送信電力を制御する。こ
のように、SIR値が下限を下回った場合(即ち通信品
質の悪い場合)、受信信吾パワーを上げ、SIR値が上
限を上回った場合(即ち通信品質の良すぎる場合)受信
信号パワーを下げるようにすることによって、移動局の
分布に局所的な疎密が生じても、サービスエリア全体と
しての通信品質を良好に維持できる。
て、自局のSIR値、自局が属するサービスエリア全体
の平均SIR値、及びその平均SIR値を中心とした上
限及び下限しきい値を検知または設定する。自局SIR
評価値算出手段によって、自局SIR値と平均SIR値
との差に相当するSIR評価値を算出する。受信信号パ
ワー設計値算出手段によって、自局SIR値と上限及び
下限しきい値とを比較し、この自局SIR値が上限しき
い値よりも大きい場合は、直前の制御時刻の受信信号パ
ワー設定値に少なくとも自局SIR評価値に比例した量
を減算して受信信号パワー設定値を更新設定し、また逆
に、自局SIR値が下限しきい値よりも小さい場合は、
直前の制御時刻の受信信号パワー設定値に少なくとも自
局SIR評価値に比例した量を加算して受信信号パワー
設定値を更新設定する。送信電力制御手段によって、各
移動局からの受信信号パワーが受信信号パワー設定値に
なるように、管理下の移動局の送信電力を制御する。こ
のように、SIR値が下限を下回った場合(即ち通信品
質の悪い場合)、受信信吾パワーを上げ、SIR値が上
限を上回った場合(即ち通信品質の良すぎる場合)受信
信号パワーを下げるようにすることによって、移動局の
分布に局所的な疎密が生じても、サービスエリア全体と
しての通信品質を良好に維持できる。
【0007】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示す構成図であっ
て、1は自局SIR値観測部、2は自局SIR値送信
部、3は平均SIR値受信部、4はしきい値設定部、5
は自局SIR評価値算出部、6はパラメータ設定部、7
は受信信号パワー設定値算出部であり、自局SIR値観
測部1の出力Dは自局SIR値送信部2と自局SIR評
価値算出部5とパラメータ設定部6とに入力され、平均
SIR値受信部3の出力Davはしきい値設定部4および
自局SIR評価値算出部5に入力され、自局SIR評価
値算出部5の出力Dsaは受信パワー設定値算出部7に入
力され、パラメータ設定部6の出力αは受信信号パワー
設定値算出部7に入力され、受信信号パワー設定値算出
部7の出力P(i)は送信電力制御部8および受信信号
パワー設定値算出部7に入力される。
て、1は自局SIR値観測部、2は自局SIR値送信
部、3は平均SIR値受信部、4はしきい値設定部、5
は自局SIR評価値算出部、6はパラメータ設定部、7
は受信信号パワー設定値算出部であり、自局SIR値観
測部1の出力Dは自局SIR値送信部2と自局SIR評
価値算出部5とパラメータ設定部6とに入力され、平均
SIR値受信部3の出力Davはしきい値設定部4および
自局SIR評価値算出部5に入力され、自局SIR評価
値算出部5の出力Dsaは受信パワー設定値算出部7に入
力され、パラメータ設定部6の出力αは受信信号パワー
設定値算出部7に入力され、受信信号パワー設定値算出
部7の出力P(i)は送信電力制御部8および受信信号
パワー設定値算出部7に入力される。
【0008】次に動作を説明する。動作は、予め定めた
一定時間間隔毎の離散時刻(I=0,1,2,・・・,
i,・・・)に行われ、時刻I=iのときの動作を説明
する。自局SIR値観測部1は、自局における信号対干
渉雑音パワー比Dを観測し出力する。自局SIR値送信
部2は、自局SIR値観測部1の出力Dを受け、サービ
スエリア統括局10へ送信する。サービスエリア統括局
10では、サービスエリア全体の平均SIR値Davを算
出する。平均SIR値受信部3は、サービスエリア統括
局で算出された平均SIR値Davを受け、出力する。し
きい値設定部4は、平均SIR値値受信部3の出力Dav
を受け、予め定めた正定数Dthと平均SIR値受信部D
avとから、次式(1)(2)によりしきい値Dthlo、D
thhiを算出し出力する。 Dthlo=Dav−Dth (1) Dthhi=Dav+Dth (2)
一定時間間隔毎の離散時刻(I=0,1,2,・・・,
i,・・・)に行われ、時刻I=iのときの動作を説明
する。自局SIR値観測部1は、自局における信号対干
渉雑音パワー比Dを観測し出力する。自局SIR値送信
部2は、自局SIR値観測部1の出力Dを受け、サービ
スエリア統括局10へ送信する。サービスエリア統括局
10では、サービスエリア全体の平均SIR値Davを算
出する。平均SIR値受信部3は、サービスエリア統括
局で算出された平均SIR値Davを受け、出力する。し
きい値設定部4は、平均SIR値値受信部3の出力Dav
を受け、予め定めた正定数Dthと平均SIR値受信部D
avとから、次式(1)(2)によりしきい値Dthlo、D
thhiを算出し出力する。 Dthlo=Dav−Dth (1) Dthhi=Dav+Dth (2)
【0009】自局SIR評価値算出部5は、自局SIR
値観測部1の出力Dおよび平均SIR値受信部3の出力
Davを受け、自局のSIRの評価値Dsaを次式(3)に
基づき算出し出力する。 Dsa=|D−Dav| (3) パラメータ設定部6は、自局SIR値観測部1の出力D
およびしきい値設定部の出力Dthlo、Dthhiを受け、式
(4)の条件でパラメータαを設定し出力する。 α=正定数 (D<Dthlo) α=負定数 (D>Dthhi) α=0 (それ以外) (4) 受信パワー設定値算出部7は、自局SIR評価値算出部
5の出力Dsa、パラメータ設定部6の出力α、および時
刻I=i−1の時の受信信号パワー設定値P(iー1)
を受け、次式(5)により時刻I=iの時の受信信号パ
ワー設定値P(i)を算出し出力する。 P(i)=P(iー1)+α×Dsa (5)
値観測部1の出力Dおよび平均SIR値受信部3の出力
Davを受け、自局のSIRの評価値Dsaを次式(3)に
基づき算出し出力する。 Dsa=|D−Dav| (3) パラメータ設定部6は、自局SIR値観測部1の出力D
およびしきい値設定部の出力Dthlo、Dthhiを受け、式
(4)の条件でパラメータαを設定し出力する。 α=正定数 (D<Dthlo) α=負定数 (D>Dthhi) α=0 (それ以外) (4) 受信パワー設定値算出部7は、自局SIR評価値算出部
5の出力Dsa、パラメータ設定部6の出力α、および時
刻I=i−1の時の受信信号パワー設定値P(iー1)
を受け、次式(5)により時刻I=iの時の受信信号パ
ワー設定値P(i)を算出し出力する。 P(i)=P(iー1)+α×Dsa (5)
【0010】送信電力制御部8は、受信信号パワー設定
値算出部7の出力P(i)に基づき、管理下の移動局に
対して、受信パワーがP(i)となるようなパワーで送
信するように制御を行う。この動作は、ある移動局から
の信号受信パワーと前記自局受信パワー設定値P(i)
を比較し、P(i)の方が大きい場合、その移動局に予
め定めた値だけパワーを上げさせるコマンドを送信し、
P(i)の方が小さい場合、その移動局に予め定めた値
だけパワーを下げさせるコマンドを送信する。また、こ
の動作は、管理下にある移動局全てに対して行い、前述
の制御時間間隔内で繰り返し高速に行う。
値算出部7の出力P(i)に基づき、管理下の移動局に
対して、受信パワーがP(i)となるようなパワーで送
信するように制御を行う。この動作は、ある移動局から
の信号受信パワーと前記自局受信パワー設定値P(i)
を比較し、P(i)の方が大きい場合、その移動局に予
め定めた値だけパワーを上げさせるコマンドを送信し、
P(i)の方が小さい場合、その移動局に予め定めた値
だけパワーを下げさせるコマンドを送信する。また、こ
の動作は、管理下にある移動局全てに対して行い、前述
の制御時間間隔内で繰り返し高速に行う。
【0011】次にこの実施例のの効果を図2のシミュレ
ーションで示す。ある注目している基地局(自局)の付
近にその周辺から移動局がだんだんと集まってくる状況
を考える。すなわち、時間とともに、自局付近の移動局
の分布が密となり、自局の隣接の基地局(隣接局)付近
の移動局の分布が疎となる。図2のAに疎密の時間的な
変化を示す。図2のAの横軸は時刻、図2のAの縦軸は
最大移動局数と最小移動局数の比を示す。1.0は偏り
がなく均一である状態を表し、大きくなるほど自局付近
の移動局数が隣接局付近の移動局数より大きくなること
を表す。図2のBにSIRの変化を示す。図2のBの横
軸は時刻で、縦軸はSIR(dB)を表す。図2のAP
Cc、FPCcは自局でのSIRで、APCn、FPC
nは隣接局でのSIRを表す。図2のFPCc、FPC
nは従来技術の方法によるものであり、APCc、AP
Cnは本発明の方法によるものである。ここで、本シミ
ュレーションでは、初期時刻0での受信パワー設定値を
1とし、Dth=0.1(dB)、α=0.1とした。ま
た、電波のパワーは距離の4乗の逆数に比例して減少す
るものと仮定した。また、移動局は、要求される送信パ
ワーが最も小さい基地局と接続されるものとした。図2
より、従来技術による方法では、移動局の疎密が大きく
なるほど、自局のSIRは劣化し、隣接局ではSIRは
向上する。自局では品質が低下するのに対し、隣接局で
は過剰品質となる。すなわち、システム全体でみると効
率が悪くなっていることを表している。一方、本発明に
よる方法では、自局の品質を向上させることができ、隣
接局の品質の低下は許容できる範囲である。すなわち、
各基地局毎のSIRが従来技術による方法よりも一様化
される。以上の結果より、本発明の有効性がわかる。
ーションで示す。ある注目している基地局(自局)の付
近にその周辺から移動局がだんだんと集まってくる状況
を考える。すなわち、時間とともに、自局付近の移動局
の分布が密となり、自局の隣接の基地局(隣接局)付近
の移動局の分布が疎となる。図2のAに疎密の時間的な
変化を示す。図2のAの横軸は時刻、図2のAの縦軸は
最大移動局数と最小移動局数の比を示す。1.0は偏り
がなく均一である状態を表し、大きくなるほど自局付近
の移動局数が隣接局付近の移動局数より大きくなること
を表す。図2のBにSIRの変化を示す。図2のBの横
軸は時刻で、縦軸はSIR(dB)を表す。図2のAP
Cc、FPCcは自局でのSIRで、APCn、FPC
nは隣接局でのSIRを表す。図2のFPCc、FPC
nは従来技術の方法によるものであり、APCc、AP
Cnは本発明の方法によるものである。ここで、本シミ
ュレーションでは、初期時刻0での受信パワー設定値を
1とし、Dth=0.1(dB)、α=0.1とした。ま
た、電波のパワーは距離の4乗の逆数に比例して減少す
るものと仮定した。また、移動局は、要求される送信パ
ワーが最も小さい基地局と接続されるものとした。図2
より、従来技術による方法では、移動局の疎密が大きく
なるほど、自局のSIRは劣化し、隣接局ではSIRは
向上する。自局では品質が低下するのに対し、隣接局で
は過剰品質となる。すなわち、システム全体でみると効
率が悪くなっていることを表している。一方、本発明に
よる方法では、自局の品質を向上させることができ、隣
接局の品質の低下は許容できる範囲である。すなわち、
各基地局毎のSIRが従来技術による方法よりも一様化
される。以上の結果より、本発明の有効性がわかる。
【0012】なお、前記実施例では、平均SIR値Dav
を統括局から受信して基地局で、しきい値Dthlo、Dth
hiを算出するようにしているが、統括局で算出し、各基
地局は平均SIR値Davとしきい値Dthlo、Dthhiとを
受信するようにしてもよい。また、 前記実施例では、
各基地局に共通のしきい値Dthlo、Dthhiを設定するよ
うにししているが、各基地局の伝搬特性などを考慮して
異なったしきい値を設定するようにしてもよい。また、
前記実施例では、式(5)でしめしたようにDsaに比
例した量を加算または減算することによって受信信号パ
ワー設定値を更新したが、自局回線接続数Mc及び直前
の制御時刻の受信信号パワー設定値P(iー1)が大き
いほど、大きな受信電力を設定することによって平均S
IRに近くなるので、それらにも比例した量例えばDsa
×Mc×P(iー1)に比例した量を加算または減算す
ることによって受信信号パワー設定値を更新するように
してもよい。
を統括局から受信して基地局で、しきい値Dthlo、Dth
hiを算出するようにしているが、統括局で算出し、各基
地局は平均SIR値Davとしきい値Dthlo、Dthhiとを
受信するようにしてもよい。また、 前記実施例では、
各基地局に共通のしきい値Dthlo、Dthhiを設定するよ
うにししているが、各基地局の伝搬特性などを考慮して
異なったしきい値を設定するようにしてもよい。また、
前記実施例では、式(5)でしめしたようにDsaに比
例した量を加算または減算することによって受信信号パ
ワー設定値を更新したが、自局回線接続数Mc及び直前
の制御時刻の受信信号パワー設定値P(iー1)が大き
いほど、大きな受信電力を設定することによって平均S
IRに近くなるので、それらにも比例した量例えばDsa
×Mc×P(iー1)に比例した量を加算または減算す
ることによって受信信号パワー設定値を更新するように
してもよい。
【0013】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、この発明
によれば、移動局の場所的な分布に疎密がある場合、自
局のSIR値と所属するサービスエリアの平均SIR値
に基づいて適応的に制御のやり方を変化させることによ
り、移動局の分布が疎な基地局でのSIRを許容できる
範囲で劣化させ移動局の分布が密な基地局での品質を維
持させることができる。そのため、移動局の場所的な分
布の疎密によるそれぞれの基地局でのSIRを抑えるこ
とができ、システム全体での効率の低下を抑えることが
できる。
によれば、移動局の場所的な分布に疎密がある場合、自
局のSIR値と所属するサービスエリアの平均SIR値
に基づいて適応的に制御のやり方を変化させることによ
り、移動局の分布が疎な基地局でのSIRを許容できる
範囲で劣化させ移動局の分布が密な基地局での品質を維
持させることができる。そのため、移動局の場所的な分
布の疎密によるそれぞれの基地局でのSIRを抑えるこ
とができ、システム全体での効率の低下を抑えることが
できる。
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図
【図2】この発明のシミュレーション結果を示す特性図
1 自局SIR観測部 2 自局SIR値送信部 3 平均SIR値受信部 4 しきい値設定部 5 自局SIR評価値算出部 6 パラメータ設定部 7 受信信号パワー設定値算出部 8 送信電力制御部
Claims (1)
- 【請求項1】複数の基地局から構成されている符号分割
多元接続通信方式に基づく移動通信システムにおける、
それぞれの基地局での移動局送信電力制御装置であっ
て、 自局の信号対干渉雑音比値を観測し出力する自局SIR
値観測手段と、 自局が属するサービスエリアを統括するサービスエリア
統括局から、サービスエリア全体の平均の信号対干渉雑
音比値を受け、その平均値を中心とした上限及び下限し
きい値を設定するか、または、前記平均信号対干渉雑音
比値並びに前記上限及び下限しきい値を前記サービスエ
リア統括局から受信する受信設定手段と、 前記自局SIR値観測手段からの前記自局信号対干渉雑
音比値と前記受信設定手段からの前記平均信号対干渉雑
音比値とから、両者の信号対干渉雑音比値の差に相当す
る信号対干渉雑音比評価値を算出する自局SIR評価値
算出手段と、 前記自局信号対干渉雑音比値と前記上限及び下限しきい
値とを比較し、この自局信号対干渉雑音比値が前記上限
しきい値よりも大きい場合は、直前の制御時刻の受信信
号パワー設定値に少なくとも前記自局信号対干渉雑音比
評価値に比例した量を減算して受信信号パワー設定値を
更新設定し、また、前記自局信号対干渉雑音比値が前記
下限しきい値よりも小さい場合は、直前の制御時刻の受
信信号パワー設定値に少なくとも前記自局信号対干渉雑
音比評価値に比例した量を加算して受信信号パワー設定
値を更新設定する受信信号パワー設計値算出手段と、 受信信号パワー設定値算出手段からの前記受信信号パワ
ー設定値に基づき、各移動局からの受信信号パワーがそ
の受信信号パワー設定値になるように、管理下の移動局
の送信電力を制御する送信電力制御手段とを、 設けたことを特徴をする移動局送信電力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28013392A JPH06132872A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 移動局送信電力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28013392A JPH06132872A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 移動局送信電力制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06132872A true JPH06132872A (ja) | 1994-05-13 |
Family
ID=17620802
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28013392A Pending JPH06132872A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 移動局送信電力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06132872A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6405052B1 (en) | 1998-05-28 | 2002-06-11 | Nec Corporation | Method for power control during call acquisition in CDMA mobile communication systems |
US6580745B1 (en) | 1998-03-26 | 2003-06-17 | Nec Corporation | Spread spectrum communication system and overload control method therefor |
US6609008B1 (en) * | 2000-11-09 | 2003-08-19 | Qualcomm Incoporated | Method and apparatus for controlling signal power level in a communication system |
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KR100454188B1 (ko) * | 1995-06-30 | 2005-01-24 | 인터디지탈 테크날러지 코포레이션 | 코드분할다중접속통신시스템을위한자동전력제어시스템 |
KR100484038B1 (ko) * | 1995-03-31 | 2005-06-16 | 퀄컴 인코포레이티드 | 이동통신시스템에서의전력제어수행방법및장치 |
-
1992
- 1992-10-19 JP JP28013392A patent/JPH06132872A/ja active Pending
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US9564963B2 (en) | 1995-06-30 | 2017-02-07 | Interdigital Technology Corporation | Automatic power control system for a code division multiple access (CDMA) communications system |
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