JPH06123764A - Nmrのシム値設定方式 - Google Patents
Nmrのシム値設定方式Info
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- JPH06123764A JPH06123764A JP4272917A JP27291792A JPH06123764A JP H06123764 A JPH06123764 A JP H06123764A JP 4272917 A JP4272917 A JP 4272917A JP 27291792 A JP27291792 A JP 27291792A JP H06123764 A JPH06123764 A JP H06123764A
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- shim
- sig
- value
- lock signal
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 NMRのシム値設定を短時間で行う。
【構成】 最適シム値近傍の3つのシム値SHIM1 ,SHIM
2 ,SHIM3 においてそのロック信号レベルSIG1,SIG2,
SIG3を検出し、下記の式により最適シム値SHIMMAX を求
める。 SHIMnMAX=[SHIMn1 2(SIGn2-SIGn3)+SHIMn2 2(SIGn3-SIG
n1)+SHIMn3 2(SIGn1-SIGn2)]/2[SHIMn1(SIGn2-SIGn3)
+SHIMn2(SIGn3-SIGn1)+SHIMn3(SIGn1-SIGn2)] これによってシム値設定のためのステップ数が非常に少
なくなるので、シム値設定に要する時間を従来に比較し
て大幅に短縮できる。
2 ,SHIM3 においてそのロック信号レベルSIG1,SIG2,
SIG3を検出し、下記の式により最適シム値SHIMMAX を求
める。 SHIMnMAX=[SHIMn1 2(SIGn2-SIGn3)+SHIMn2 2(SIGn3-SIG
n1)+SHIMn3 2(SIGn1-SIGn2)]/2[SHIMn1(SIGn2-SIGn3)
+SHIMn2(SIGn3-SIGn1)+SHIMn3(SIGn1-SIGn2)] これによってシム値設定のためのステップ数が非常に少
なくなるので、シム値設定に要する時間を従来に比較し
て大幅に短縮できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NMRのシム値設定方
式に関する。
式に関する。
【0002】
【従来の技術】NMRにおいては、サンプルをセットす
る空間中に磁場を形成するものとして超電導磁石(SC
M)が用いられる。ところで、NMRプローブから得ら
れるNMR信号の分解能は磁場分布が一様である程高く
なることが知られており、従って高分解能の測定を行う
場合には磁場分布ができる限り一様になるように調整す
る必要があるが、SCMに供給する励磁電流を変化させ
て磁場分布を調整することはできないので、ルームシム
と称される複数の常温コイルをSCMのボア内に配置
し、各ルームシムに供給する励磁電流値を変化させて可
能な限り一様な磁場分布を形成するようにすることが行
われている。これがシム値設定である。
る空間中に磁場を形成するものとして超電導磁石(SC
M)が用いられる。ところで、NMRプローブから得ら
れるNMR信号の分解能は磁場分布が一様である程高く
なることが知られており、従って高分解能の測定を行う
場合には磁場分布ができる限り一様になるように調整す
る必要があるが、SCMに供給する励磁電流を変化させ
て磁場分布を調整することはできないので、ルームシム
と称される複数の常温コイルをSCMのボア内に配置
し、各ルームシムに供給する励磁電流値を変化させて可
能な限り一様な磁場分布を形成するようにすることが行
われている。これがシム値設定である。
【0003】その例を示すと次のようである。シムに
は、磁場の垂直方向成分であるアキシャル項(Z1 ,Z
2 ,Z3 ,Z4 ,Z5 ,Z6 ,……)、水平方向成分で
あるラジアル項(X1 ,Y1 ,X2 ,X3 ,Y2 ,Y
3 ,……)、及びラジアル項とアキシャル項の複合成分
項(X1Z1,Y1Z1,X1Z2,Y1Z2,X2Z1,Y
2Z1,X1Z3,Y1Z3,……)があり、従ってより均一
な磁場分布を得ようとする場合にはこれらの全てのシム
に対するルームシムを配置し、且つそれらのルームシム
に供給する励磁電流値を最適にする必要があるが、一般
にこれら各シムは完全に独立しているものではなく、従
って高次のシムを変化させた場合にはそれより低次のシ
ムを再調整する必要がある。
は、磁場の垂直方向成分であるアキシャル項(Z1 ,Z
2 ,Z3 ,Z4 ,Z5 ,Z6 ,……)、水平方向成分で
あるラジアル項(X1 ,Y1 ,X2 ,X3 ,Y2 ,Y
3 ,……)、及びラジアル項とアキシャル項の複合成分
項(X1Z1,Y1Z1,X1Z2,Y1Z2,X2Z1,Y
2Z1,X1Z3,Y1Z3,……)があり、従ってより均一
な磁場分布を得ようとする場合にはこれらの全てのシム
に対するルームシムを配置し、且つそれらのルームシム
に供給する励磁電流値を最適にする必要があるが、一般
にこれら各シムは完全に独立しているものではなく、従
って高次のシムを変化させた場合にはそれより低次のシ
ムを再調整する必要がある。
【0004】従って例えば、2次のアキシャル項Z2 を
調整する場合には次のような手順が必要となる。 1次のアキシャル項Z1 を少しずつ変化させながら
NMRプローブから得られるロック信号が最大となる励
磁電流値を求める。 Z2 を少しだけ変化させる。 再びZ1 を少しずつ変化させながらロック信号が最
大となる励磁電流値を求める。 で求めたロック信号レベルとで求めたロック信
号レベルを比較し、で求めたロック信号レベルの方が
大きい場合には更にZ2 をで変化させた方向と同じ方
向に少し変化させ、で求めたロック信号レベルの方が
小さい場合にはで変化させた方向と反対方向にZ2 を
少し変化させる。 上記の〜の操作を繰り返してロック信号が最大
になるZ2 の励磁電流値を求め、Z2 をそのままに保持
した状態でZ1 を再調整する。
調整する場合には次のような手順が必要となる。 1次のアキシャル項Z1 を少しずつ変化させながら
NMRプローブから得られるロック信号が最大となる励
磁電流値を求める。 Z2 を少しだけ変化させる。 再びZ1 を少しずつ変化させながらロック信号が最
大となる励磁電流値を求める。 で求めたロック信号レベルとで求めたロック信
号レベルを比較し、で求めたロック信号レベルの方が
大きい場合には更にZ2 をで変化させた方向と同じ方
向に少し変化させ、で求めたロック信号レベルの方が
小さい場合にはで変化させた方向と反対方向にZ2 を
少し変化させる。 上記の〜の操作を繰り返してロック信号が最大
になるZ2 の励磁電流値を求め、Z2 をそのままに保持
した状態でZ1 を再調整する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は上記の作業はオペレータがマニュアルで手作業で行っ
ていたので、各ルームシムに供給する励磁電流値を決定
するのに非常な長時間を要するばかりではなく、熟練を
要するものであった。
は上記の作業はオペレータがマニュアルで手作業で行っ
ていたので、各ルームシムに供給する励磁電流値を決定
するのに非常な長時間を要するばかりではなく、熟練を
要するものであった。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、各ルームシムに供給する励磁電流値を短時間で求
めることができるNMRのシム値設定方式を提供するこ
とを目的とするものである。
って、各ルームシムに供給する励磁電流値を短時間で求
めることができるNMRのシム値設定方式を提供するこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】各ルームシムに供給する
励磁電流値を自動的に求めようとする場合、従来行って
いる上記の手順をプロセッサにより実行させることが考
えられるが、上記の手順はいわゆる逐次近似法によるも
のであるので、上記の繰り返しの処理を多くの回数実行
しなければならなくなるので、大幅な時間の短縮化は望
めないものである。例えばロック信号が最大位置に収束
するまでにシム値を変化させる処理のステップ数が10ス
テップ必要とすると、上記の例ではZ2 を変化させる毎
にZ1 を10回変化させるので、都合 100(=10×10)の
ステップ数が必要となる。同様に1次のアキシャル項Z
1 、2次のアキシャル項Z2 及び3次のアキシャル項Z
3の3項を調整する場合には1000回のステップが必要と
なる。
励磁電流値を自動的に求めようとする場合、従来行って
いる上記の手順をプロセッサにより実行させることが考
えられるが、上記の手順はいわゆる逐次近似法によるも
のであるので、上記の繰り返しの処理を多くの回数実行
しなければならなくなるので、大幅な時間の短縮化は望
めないものである。例えばロック信号が最大位置に収束
するまでにシム値を変化させる処理のステップ数が10ス
テップ必要とすると、上記の例ではZ2 を変化させる毎
にZ1 を10回変化させるので、都合 100(=10×10)の
ステップ数が必要となる。同様に1次のアキシャル項Z
1 、2次のアキシャル項Z2 及び3次のアキシャル項Z
3の3項を調整する場合には1000回のステップが必要と
なる。
【0008】しかし、本発明者はシム値が標準的な位置
にあって、概略合っている場合には、ロック信号レベル
はシム値の2次関数で近似できることを見い出した。即
ち、シム値をSHIM,そのシム値SHIMでのロック信号レベ
ルを SIGとし、a,b,cを係数としたとき SIG=a*SHIM2 +b*SHIM+c …(1) が成り立つとしてよいことを見い出したのである。これ
は種々の実験によって確認されている。
にあって、概略合っている場合には、ロック信号レベル
はシム値の2次関数で近似できることを見い出した。即
ち、シム値をSHIM,そのシム値SHIMでのロック信号レベ
ルを SIGとし、a,b,cを係数としたとき SIG=a*SHIM2 +b*SHIM+c …(1) が成り立つとしてよいことを見い出したのである。これ
は種々の実験によって確認されている。
【0009】従って、n次(ただしnは自然数)のシム
値SHIMn を調整するに際して、3つのシム値SHIMn1,SH
IMn2,SHIMn3を設定し、それらのシム値におけるロック
信号レベルをそれぞれSIGn1,SIGn2,SIGn3であったと
すると、 SIGn1=a*SHIMn1 2 +b*SHIMn1+c …(2) SIGn2=a*SHIMn2 2 +b*SHIMn2+c …(3) SIGn3=a*SHIMn3 2 +b*SHIMn3+c …(4) であるから、これら(2)〜(4)式よりロック信号レ
ベルSIGnが最大となる変極点SHIMnMAXを下記の式により
求めることができる。
値SHIMn を調整するに際して、3つのシム値SHIMn1,SH
IMn2,SHIMn3を設定し、それらのシム値におけるロック
信号レベルをそれぞれSIGn1,SIGn2,SIGn3であったと
すると、 SIGn1=a*SHIMn1 2 +b*SHIMn1+c …(2) SIGn2=a*SHIMn2 2 +b*SHIMn2+c …(3) SIGn3=a*SHIMn3 2 +b*SHIMn3+c …(4) であるから、これら(2)〜(4)式よりロック信号レ
ベルSIGnが最大となる変極点SHIMnMAXを下記の式により
求めることができる。
【0010】 SHIMnMAX =[SHIMn1 2(SIGn2-SIGn3)+SHIMn2 2(SIGn3-SIGn1)+SHIMn3 2(SIGn1-SIGn2)]/ 2[SHIMn1(SIGn2-SIGn3)+SHIMn2(SIGn3-SIGn1)+SHIMn3(SIGn1-SIGn2)] …(5) そこで、本発明のNMRのシム値設定方式は、磁場の垂
直方向成分または水平方向成分あるいはそれらの複合成
分のn(ただし、nは自然数)次の項の最適シム値近傍
の3つのシム値におけるロック信号の値を求め、それら
のシム値及びロック信号レベルに基づいてロック信号レ
ベルが最大となる最適シム値を求めることを特徴とす
る。
直方向成分または水平方向成分あるいはそれらの複合成
分のn(ただし、nは自然数)次の項の最適シム値近傍
の3つのシム値におけるロック信号の値を求め、それら
のシム値及びロック信号レベルに基づいてロック信号レ
ベルが最大となる最適シム値を求めることを特徴とす
る。
【0011】
【作用】例えば垂直方向成分のn次の項の最適シム値を
求める場合には、最適シム値近傍の3つのシム値SHI
Mn1,SHIMn2,SHIMn3においてそれぞれロック信号レベ
ルSIGn1,SIGn2,SIGn3を検出し、これらの値を用いて
上記(5)式により最適シム値を求める。水平方向成分
のn次の項、及び複合成分のn次の項についても同様で
ある。
求める場合には、最適シム値近傍の3つのシム値SHI
Mn1,SHIMn2,SHIMn3においてそれぞれロック信号レベ
ルSIGn1,SIGn2,SIGn3を検出し、これらの値を用いて
上記(5)式により最適シム値を求める。水平方向成分
のn次の項、及び複合成分のn次の項についても同様で
ある。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
図1は本発明に係るNMRのシム値設定方式の一実施例
の構成を示す図であり、図中、1はSCM、2はルーム
シムコイル、3はNMRプローブ、4はサンプル、5は
シムコントローラ、6はシムドライバ、7はロックレシ
ーバ、8はロックオシレータを示す。なお、図1におい
てはルームシムコイル2は一つしか図示していないが、
実際にはシムの数に対応しただけのコイルが配置される
ものであることは当然であり、例えばアキシャル項とし
て、Z1 ,Z2 ,Z3 ,Z4 までの4項を考慮する場合
にはこれらの項に対応した4つのルームシムコイルが配
置されるが、図1のルームシムコイル2はそれらのコイ
ルを代表して示しているものである。
図1は本発明に係るNMRのシム値設定方式の一実施例
の構成を示す図であり、図中、1はSCM、2はルーム
シムコイル、3はNMRプローブ、4はサンプル、5は
シムコントローラ、6はシムドライバ、7はロックレシ
ーバ、8はロックオシレータを示す。なお、図1におい
てはルームシムコイル2は一つしか図示していないが、
実際にはシムの数に対応しただけのコイルが配置される
ものであることは当然であり、例えばアキシャル項とし
て、Z1 ,Z2 ,Z3 ,Z4 までの4項を考慮する場合
にはこれらの項に対応した4つのルームシムコイルが配
置されるが、図1のルームシムコイル2はそれらのコイ
ルを代表して示しているものである。
【0013】図1において、シムコントローラ5は、本
発明に係るNMRのシム値設定の処理を行うものであ
り、マイクロプロセッサ及びその周辺回路で構成され
る。そしてシムコントローラ5は、図2に示すように、
各シムに対するシム値、即ち対応するルームシムコイル
に供給する励磁電流値が書き込まれたシム値設定用テー
ブルを備えている。図2によれば、Z1 についてはSHIM
Z11 ,SHIMZ12 ,SHIMZ13の3つのシム値が設定されて
いる。その他のシムについても同様である。ここで、シ
ム値として設定される3点は標準的なシム値の近傍にあ
るものであることは当然である。また、これら3点のシ
ム値は経験的、実験的に求めることができることは明か
である。
発明に係るNMRのシム値設定の処理を行うものであ
り、マイクロプロセッサ及びその周辺回路で構成され
る。そしてシムコントローラ5は、図2に示すように、
各シムに対するシム値、即ち対応するルームシムコイル
に供給する励磁電流値が書き込まれたシム値設定用テー
ブルを備えている。図2によれば、Z1 についてはSHIM
Z11 ,SHIMZ12 ,SHIMZ13の3つのシム値が設定されて
いる。その他のシムについても同様である。ここで、シ
ム値として設定される3点は標準的なシム値の近傍にあ
るものであることは当然である。また、これら3点のシ
ム値は経験的、実験的に求めることができることは明か
である。
【0014】次に、シム値設定を行う際のオペレータの
操作及び図1の構成の動作について説明する。なお、こ
こではアキシャル項のシムについてシム設定を行う場合
について説明する。
操作及び図1の構成の動作について説明する。なお、こ
こではアキシャル項のシムについてシム設定を行う場合
について説明する。
【0015】適宜のスイッチやキーボード等からなる入
力装置(図1には図示せず)からシム値設定の処理の開
始が指示されると、シムコントローラ5はロックオシレ
ータ8に対してロックRF信号、即ち重水素核に対応す
るRF信号の出力を指示する(ステップS1)。次に、
シムコントローラ5は、シム値設定用テーブルを参照し
て、当該シム値設定用テーブルに書き込まれている1番
目のシム値SHIMZ11 を取り込み、当該シム値をシムドラ
イバ6に与える。これによりシムZ1 に対応するルーム
シムコイルには当該励磁電流が供給される。このときN
MRプローブ4から出力されるNMRロック信号はロッ
クレシーバ7に入力され、そのレベルが検出される。こ
れがロック信号レベルである。そして、シムコントロー
ラ5はロックレシーバ7から出力されるロック信号レベ
ルSIGZ11を取り込んで記憶する(ステップS2)。
力装置(図1には図示せず)からシム値設定の処理の開
始が指示されると、シムコントローラ5はロックオシレ
ータ8に対してロックRF信号、即ち重水素核に対応す
るRF信号の出力を指示する(ステップS1)。次に、
シムコントローラ5は、シム値設定用テーブルを参照し
て、当該シム値設定用テーブルに書き込まれている1番
目のシム値SHIMZ11 を取り込み、当該シム値をシムドラ
イバ6に与える。これによりシムZ1 に対応するルーム
シムコイルには当該励磁電流が供給される。このときN
MRプローブ4から出力されるNMRロック信号はロッ
クレシーバ7に入力され、そのレベルが検出される。こ
れがロック信号レベルである。そして、シムコントロー
ラ5はロックレシーバ7から出力されるロック信号レベ
ルSIGZ11を取り込んで記憶する(ステップS2)。
【0016】次に、シムコントローラ5は、シム値設定
用テーブルから2番目のシム値SHIMZ12 を取り込み、上
述したと同様にして、このとき得られるロック信号レベ
ルSIGZ12 を記憶する(ステップS3)。
用テーブルから2番目のシム値SHIMZ12 を取り込み、上
述したと同様にして、このとき得られるロック信号レベ
ルSIGZ12 を記憶する(ステップS3)。
【0017】次に、シムコントローラ5は、シム値設定
用テーブルから3番目のシム値SHIMZ13 を取り込み、上
述したと同様にして、このとき得られるロック信号レベ
ルSIGZ13 を記憶する(ステップS4)。
用テーブルから3番目のシム値SHIMZ13 を取り込み、上
述したと同様にして、このとき得られるロック信号レベ
ルSIGZ13 を記憶する(ステップS4)。
【0018】以上の処理が終了するとシムコントローラ
5は、3つのシム値及びステップS2,S3,S4で求
めたロック信号レベルを用いて、上記の(5)式の演算
によりロック信号レベルが最大となるシム値SHIMZ1MAX
を求める(ステップS5)。なお、このときのシム値と
ロック信号レベルとの関係は例えば図3に示すようであ
る。
5は、3つのシム値及びステップS2,S3,S4で求
めたロック信号レベルを用いて、上記の(5)式の演算
によりロック信号レベルが最大となるシム値SHIMZ1MAX
を求める(ステップS5)。なお、このときのシム値と
ロック信号レベルとの関係は例えば図3に示すようであ
る。
【0019】以上のようにしてZ1 のシム値を決定する
と、シムコントローラ5は次にシムZ2 についてシム値
の設定を行うが、この場合には、Z2 のシム値を上記の
ステップS2〜S5の手順で変える毎に、Z1 について
上記のステップS2〜S5の手順でロック信号レベルが
最大となるシム値を求めて、Z2 に関してロック信号レ
ベルが最大値となるシム値を求める。即ち、シムコント
ローラ5は、Z2 に関してステップS2の処理が終了す
ると、次にはZ1 についてステップS2〜S5の処理を
行い、その次にZ2 に関してステップS3の処理を行
い、そして、その処理が終了すると、次にはZ1 につい
てステップS2〜S5の処理を行うというようにZ2 に
関して一つのステップの処理が終了する毎にZ1 につい
てステップS2〜S5の処理を行うのである。以上、Z
2 までのシム値設定について説明したがZ3 以上の高次
のシム値の設定についても同様である。以上、アキシャ
ル項のシム値設定について説明したが、それ以外の項の
シム値設定についても同様である。
と、シムコントローラ5は次にシムZ2 についてシム値
の設定を行うが、この場合には、Z2 のシム値を上記の
ステップS2〜S5の手順で変える毎に、Z1 について
上記のステップS2〜S5の手順でロック信号レベルが
最大となるシム値を求めて、Z2 に関してロック信号レ
ベルが最大値となるシム値を求める。即ち、シムコント
ローラ5は、Z2 に関してステップS2の処理が終了す
ると、次にはZ1 についてステップS2〜S5の処理を
行い、その次にZ2 に関してステップS3の処理を行
い、そして、その処理が終了すると、次にはZ1 につい
てステップS2〜S5の処理を行うというようにZ2 に
関して一つのステップの処理が終了する毎にZ1 につい
てステップS2〜S5の処理を行うのである。以上、Z
2 までのシム値設定について説明したがZ3 以上の高次
のシム値の設定についても同様である。以上、アキシャ
ル項のシム値設定について説明したが、それ以外の項の
シム値設定についても同様である。
【0020】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく種々
の変形が可能である。例えば、上記実施例では定められ
た3つのシム値でそれぞれロック信号レベルを求めて最
適シム値を求めるとしたが、ノイズ等の悪影響が心配さ
れる場合には、更にいくつかシム値をずらしてロック信
号レベルを求め、上述した計算を繰り返し行うことによ
って、より高精度に最適シム値を求めることができる。
例えば、SHIM1 ,SHIM2 ,SHIM3 ,SHIM4 の4点のシム
値でそれぞれロック信号レベルSIG1,SIG2,SIG3,SIG4
を求めたとすると、SHIM1 ,SHIM2 ,SHIM3 ,SIG1,SI
G2,SIG3を用いて一つの変極点を求めることができ、ま
たSHIM2 ,SHIM3 ,SHIM4 ,SIG2,SIG3,SIG4を用いて
もう一つの変極点を求めることができる。従ってこのよ
うな全ての組み合わせで変極点を求めてそれらの平均値
を最適な変極点とすればノイズに影響されることなく最
適な変極点を求めることができる。
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく種々
の変形が可能である。例えば、上記実施例では定められ
た3つのシム値でそれぞれロック信号レベルを求めて最
適シム値を求めるとしたが、ノイズ等の悪影響が心配さ
れる場合には、更にいくつかシム値をずらしてロック信
号レベルを求め、上述した計算を繰り返し行うことによ
って、より高精度に最適シム値を求めることができる。
例えば、SHIM1 ,SHIM2 ,SHIM3 ,SHIM4 の4点のシム
値でそれぞれロック信号レベルSIG1,SIG2,SIG3,SIG4
を求めたとすると、SHIM1 ,SHIM2 ,SHIM3 ,SIG1,SI
G2,SIG3を用いて一つの変極点を求めることができ、ま
たSHIM2 ,SHIM3 ,SHIM4 ,SIG2,SIG3,SIG4を用いて
もう一つの変極点を求めることができる。従ってこのよ
うな全ての組み合わせで変極点を求めてそれらの平均値
を最適な変極点とすればノイズに影響されることなく最
適な変極点を求めることができる。
【0021】また、3点のシム値から求めた変極点を参
考にして、更にいくつかのシム値についてロック信号レ
ベルを求め、シム値とロック信号レベルとの組み合わせ
からなる各点を最小2乗法によりカーブフィッティング
を行って変極点を求めるようにしてもよいものである。
更に、上記実施例ではシム値設定の処理を行うために別
個にシムコントローラ5を設けるものとしたが、NMR
測定装置のホストコンピュータにより行ってもよいもの
である。
考にして、更にいくつかのシム値についてロック信号レ
ベルを求め、シム値とロック信号レベルとの組み合わせ
からなる各点を最小2乗法によりカーブフィッティング
を行って変極点を求めるようにしてもよいものである。
更に、上記実施例ではシム値設定の処理を行うために別
個にシムコントローラ5を設けるものとしたが、NMR
測定装置のホストコンピュータにより行ってもよいもの
である。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、シム値設定のための処理のステップ数を従来
に比較して大幅に減少させることができるので、シム値
設定のために要する時間を大幅に短縮することができ
る。即ち、複数のシムのシム値を設定する場合、各シム
が互いに独立ではないために、シム数をN、各シムでシ
ム値設定に要するステップ数をSとすると、全体のステ
ップ数はSN で表される。従って、例えばアキシャル項
について1次の項Z1 、2次の項Z2 及び3次の項Z3
の3つのシムの最適シム値を従来の逐次近似法を用いて
求めると、各シム毎のステップ数を10とすると全体では
1000(=10×10×10)ステップ必要となるのに対して、
本発明によれば、各シム毎のステップ数を仮に 5とする
と、125 (=5 ×5 ×5)ステップで済むことになり、
処理時間は従来の約 1/ 8となる。そしてこの効果はシ
ム値設定を行うシムが高次になる程大きくなるものであ
る。
によれば、シム値設定のための処理のステップ数を従来
に比較して大幅に減少させることができるので、シム値
設定のために要する時間を大幅に短縮することができ
る。即ち、複数のシムのシム値を設定する場合、各シム
が互いに独立ではないために、シム数をN、各シムでシ
ム値設定に要するステップ数をSとすると、全体のステ
ップ数はSN で表される。従って、例えばアキシャル項
について1次の項Z1 、2次の項Z2 及び3次の項Z3
の3つのシムの最適シム値を従来の逐次近似法を用いて
求めると、各シム毎のステップ数を10とすると全体では
1000(=10×10×10)ステップ必要となるのに対して、
本発明によれば、各シム毎のステップ数を仮に 5とする
と、125 (=5 ×5 ×5)ステップで済むことになり、
処理時間は従来の約 1/ 8となる。そしてこの効果はシ
ム値設定を行うシムが高次になる程大きくなるものであ
る。
【図1】 本発明の一実施例の構成を示す図である。
【図2】 シム値設定用テーブルの構造例を示す図であ
る。
る。
【図3】 シム値とロック信号レベルとの関係の例を示
す図である。
す図である。
1…SCM、2…ルームシムコイル、3…NMRプロー
ブ、4…サンプル、5…シムコントローラ、6…シムド
ライバ、7…ロックレシーバ、8…ロックオシレータ。
ブ、4…サンプル、5…シムコントローラ、6…シムド
ライバ、7…ロックレシーバ、8…ロックオシレータ。
Claims (1)
- 【請求項1】 磁場の垂直方向成分または水平方向成分
あるいはそれらの複合成分のn(ただし、nは自然数)
次の項の最適シム値近傍の3つのシム値におけるロック
信号の値を求め、それらのシム値及びロック信号レベル
に基づいてロック信号レベルが最大となる最適シム値を
求めることを特徴とするNMRのシム値設定方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4272917A JPH06123764A (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | Nmrのシム値設定方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4272917A JPH06123764A (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | Nmrのシム値設定方式 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06123764A true JPH06123764A (ja) | 1994-05-06 |
Family
ID=17520560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4272917A Pending JPH06123764A (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | Nmrのシム値設定方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06123764A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011002098A1 (ja) * | 2009-07-03 | 2011-01-06 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | 超伝導磁石用シミング装置 |
-
1992
- 1992-10-12 JP JP4272917A patent/JPH06123764A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011002098A1 (ja) * | 2009-07-03 | 2011-01-06 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | 超伝導磁石用シミング装置 |
JP5594632B2 (ja) * | 2009-07-03 | 2014-09-24 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | 超伝導磁石用シミング装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010529 |