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JPH06114934A - 熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造方法 - Google Patents

熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造方法

Info

Publication number
JPH06114934A
JPH06114934A JP29635192A JP29635192A JPH06114934A JP H06114934 A JPH06114934 A JP H06114934A JP 29635192 A JP29635192 A JP 29635192A JP 29635192 A JP29635192 A JP 29635192A JP H06114934 A JPH06114934 A JP H06114934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass transition
film
temperature
transition temperature
shrinkage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29635192A
Other languages
English (en)
Inventor
Tokuji Abe
徳治 阿部
Takeji Yanagisawa
武二 柳沢
Seiji Hashimoto
清治 橋本
Toshishige Arai
利重 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP29635192A priority Critical patent/JPH06114934A/ja
Publication of JPH06114934A publication Critical patent/JPH06114934A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明はポリ塩化ビニル系フィルムと同程度の
熱収縮特性を有し、延伸方向と直角の方向での引張り破
断伸びが 100%以上、 100℃における延伸方向の収縮率
が50%以上、これと直角の方向では10%以下である一軸
方向熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造方法を提供
する。 【構成】このフィルムの製造方法は、ポリエチレンテレ
フタレート系ポリマーに20〜60重量%のポリアリレート
樹脂を配合してなるガラス転移温度が50〜85℃のポリエ
ステル系樹脂組成物をフィルム状に押出成形した後、ガ
ラス転移温度以上、これ+20℃までの温度範囲で予熱
し、ガラス転移温度+10℃以上、結晶化温度−30℃まで
の温度範囲で一軸方向に2倍以上延伸し、45℃以上、ガ
ラス転移温度未満の温度範囲で熱固定し、引き続き室温
にまで冷却するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコーラ、ジュース、ビー
ル、カップヌードルなどの飲食品、医薬品、雑貨、工業
材料、文房具、玩具、工具、その他種々の商品につい
て、内容物や販売元を表示し包装するためのラベルやキ
ャップシールとして、異物の混入防止、乾電池の放電防
止、商品の酸化や吸湿による劣化防止、商品の展示中の
汚損防止のためのセフティシールドとして、あるいは複
数個束ねるための包装材料などとして用いられる、熱収
縮性ポリエステル系フィルムの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】最近、熱帯雨林の減少、物の燃焼により
発生する二酸化炭素ガスによる地球の温暖化、NOX
どによる酸性雨と森林破壊、フロンによるオゾン層破壊
と紫外線の増加に伴う皮膚がんの発生などの公害問題か
ら派生して「地球にやさしい」物の使用が求められるよ
うになってきた。このため、印刷性がよく、きれいな包
装ができることから、これまで専らポリ塩化ビニル系フ
ィルムが使用されてきた熱収縮性ラベルにおいても、塩
素化合物を含まない材料に切り替えて欲しいとの要望が
でてきて、透明性のよいポリエチレンテレフタレート
(以下PETとする)フィルムなどのポリエステル系フ
ィルムが取り上げられ開発が進められてきた。
【0003】ポリエステル系フィルムは、これまで高い
物理的強度と非常に高い寸法安定性が求められていたの
で、特公昭30−5639号公報に見られるように、延伸した
フィルムを延伸温度より高い温度で熱処理していた。と
ころが上述したラベル等の包装材料では熱収縮性、とり
わけ本発明で対象とする瓶や缶などの容器に付けるラベ
ルにおいては一方向にだけ熱収縮する性質、すなわち一
軸方向熱収縮性が求められている。しかも、ラベル用途
はこれまで塩化ビニル系樹脂が主流であったことから塩
化ビニル系樹脂と同程度の熱収縮特性が要求され、例え
ば、特開昭51-88550号公報などに見られるような種々の
検討が進められてきた。しかし、特開平3-135534号公報
に見られるように、一種類のポリエステル系ポリマーだ
けでは塩化ビニル系フィルムのような熱収縮性を得るこ
とが困難で、ガラス転移温度の異なる2種類以上のポリ
マーをブレンドすることが必要とされてきた。
【0004】一方、ポリ塩化ビニルの一軸方向熱収縮性
フィルムの製造方法では一般に横方向に延伸するテンタ
ー法が採用されていて、その一般的な条件はフィルムを
まずガラス転移温度Tg +(20〜30)℃の範囲で予熱し
た後、その前後の温度で幅方向に所望の倍率で延伸し、
ついで縦方向の歪みや保存時の収縮むらを緩和すると共
に熱収縮曲線の勾配を緩やかにすることを期待して、フ
ィルムのガラス転移温度Tg +10℃以上の温度で熱固定
するものである。この条件をそのままポリエステル系熱
収縮性フィルムの製造に適用すると、得られる熱収縮性
フィルムは延伸方向に対して直角方向の破断伸びが著し
く小さい5%以下の値になること、すなわち降伏点に達
するかどうかの状態で破断することが知られている。と
くに、筒状のラベルやキャップシールなどの製造では、
印刷、張り合せ、裁断などの種々の工程で単なる引張り
張力のほかに衝撃的な張力もかかるので、フィルムの抗
張力が弱く引っ張り伸びの小さいフィルムは、それらの
工程で破断して、その度に製造がストップするという不
都合を生じる。このため、抗張力が高く破断伸びが 100
%以上あって製造中に破断して工程が停止することのな
いフィルムの開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、透明性、耐熱性、機械的強度、耐薬品性に優
れ、しかも廃棄物処理に際して燃焼時の有毒ガスの発生
や燃焼炉を傷めるなどの問題の少ないポリエステル系フ
ィルムにおいて、従来市場で最も多用されてきたポリ塩
化ビニル系フィルムと同程度の熱収縮特性を有し、加熱
収縮時の収縮むらやあばた状のしわの発生が極めて少な
く、延伸方向と直角の方向での引張り破断伸びが 100%
以上、 100℃における延伸方向の収縮率が50%以上、延
伸方向と直角の方向での収縮率が10%以下である、一軸
方向熱収縮性フィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本出願人は先にPET系
ポリマーに20〜60重量%のポリアリレートを配合してな
るガラス転移温度50〜80℃のポリエステル系組成物を押
出成形した後、横方向に一軸延伸して熱収縮性を付与し
たポリエステル系フィルムでは、塩化ビニル系フィルム
と同様の熱収縮性を有し、かつ加熱収縮時の収縮むらや
あばた状のしわの発生が極めて少ないものとなることを
見出した。本発明者らはこの組成物を用いて、さらに 1
00℃における延伸方向の収縮率を50%以上、延伸方向と
直角の方向での収縮率を10%以下および同方向での引張
り破断伸びを 100%以上にするための延伸条件について
検討を進めた。一軸方向延伸フィルムにおいて延伸方向
の引っ張り強度は大きいが直角方向の強度が小さくなる
のは、フィブリル化現象が起きるためと一般に考えられ
ている。この現象を防止するには特開昭62-91555号公報
に見られるような二軸延伸で対応する方法もあるが、こ
の方法には縦延伸の設備を必要とするだけでなく工程が
増える分だけ制御が複雑になる欠点がある。
【0007】本発明者らは一軸延伸法における延伸方向
と直角の方向での引張り破断伸びの小さくなる原因が、
ポリエステル系ポリマーの配向性、結晶性の大きさにあ
るものと考え、その改善には横方向の延伸での結晶化速
度と延伸速度、それに加えて延伸後の結晶化度をある特
定の範囲内に制御し、凍結するための冷却を行えばよい
ことに着目して、さらに検討を進めた。その結果、ポリ
エチレンテレフタレート系ポリマーに20〜60重量%のポ
リアリレート樹脂を配合してなるガラス転移温度が50〜
85℃のポリエステル系樹脂組成物をフィルム状に押出成
形した後、このフィルムをガラス転移温度以上、ガラス
転移温度+20℃までの温度範囲で予熱し、ついでガラス
転移温度+10℃以上、結晶化温度−30℃までの温度範囲
で一軸方向に2倍以上延伸し、さらに45℃以上、ガラス
転移温度未満の温度範囲で熱固定し、引き続き室温にま
で冷却すると、延伸方向と直角の方向での引張り破断伸
びが 100%以上、 100℃における熱収縮率が延伸方向で
50%以上、その直角方向で10%以下の、一軸方向性熱収
縮性フィルムとして非常に優れた特性を有するものにな
ることを見出し、本発明を完成した。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。一般にポ
リエステル系樹脂は、その成分組成によってガラス転移
点やブレンド対象レジンとの相溶性が大きく変化する。
ポリマーブレンドの比率によって見掛け上均一に相溶し
たり、相溶性が低下してマトリックス(海)部とその中
に分散する島状部との2相の形態が現われたりする。一
般のポリマーで均一に相溶した場合、単一ポリマーのよ
うにガラス転移温度前後での弾性率が急激に変化する。
しかし、微細に相分離したような2相(以上)が存在す
る状態のものでは、ガラス転移温度前後での弾性率は多
段的に変化するか、なだらかに温度変化する。本発明の
熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造に用いられるポ
リエステル系組成物はPET系ポリマーとポリアリレー
トとからなるものが用いられる。
【0009】このPET系ポリマーはガラス転移温度が
40〜85℃のものがよく、これが40℃より低くなると、フ
ィルムの収縮開始温度が低くなり過ぎてフィルムの保管
中に部分的な収縮が起こるようになり、また85℃よりも
高くなると、フィルムの延伸温度が高くなるだけでなく
収縮開始温度も高くなり過ぎて加工上好ましくない。P
ET系ポリマーの組成はジカルボン酸成分とジオール成
分とからなり、ジカルボン酸の成分としてはテレフター
ル酸が70モル%以上、とくには85モル%以上のものが好
ましく、ガラス転移温度を高めたいときはこれにナフタ
レンジカルボン酸の10〜30モル%以下を組み合わせ、逆
にガラス転移温度を低めたいときはイソフタール酸、オ
ルトフタール酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
セバシン酸、アゼライン酸、スペリン酸、シュウ酸、マ
ロン酸等の公知のジカルボン酸の中より相溶性などを考
慮しながら1種単独または2種以上を組み合わせて選択
使用すればよい。
【0010】ジオール成分としてはエチレングリコール
が70モル%以上、とくには90モル%以上のものが好まし
く、ガラス転移温度やブレンド対象レジンに対する相溶
性を考慮しながら、プロピレングリコール、ペンタンジ
オール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール等の公知のジオール成分
の1種単独または2種以上の組み合わせで選択使用すれ
ばよい。上記2成分を組み合せて縮合反応することによ
り、前記PET系ポリマーとすることができる。
【0011】前記ポリエステル系組成物の他方の成分で
あるポリアリレートは、分子内に芳香族環を有するポリ
エステルで、これらの内ではテレフタル酸またはイソフ
タル酸とビスフェノールAとの重縮合体が好ましいが、
他のジフェノールと塩基酸との重縮合体でもPETとの
相溶性がほどほどにあって、しかもガラス転移温度が15
0〜 200℃の範囲のものであれば採用することができ
る。ここでガラス転移温度が 150℃よりも低いものは、
入手が困難なばかりでなくPET系ポリマーとのブレン
ドにより収縮温度範囲を広げる効果が小さくなる。また
ガラス転移温度が 200℃より高くなると、フィルム系全
体のガラス転移温度も高くなって延伸が困難になるばか
りでなく、収縮開始温度も高くなるので従来のシュリン
ク炉での加工に適さなくなる。
【0012】PET系ポリマーにポリアリレート樹脂を
ブレンドすると、そのブレンド比率に応じてガラス転移
温度が高くなると共に収縮開始温度も高くなる。このブ
レンド比率が20重量%未満では、熱収縮温度曲線の勾配
がPET系ポリマー単独の場合と同様に急勾配になる。
またこれが60重量%を超えると、ブレンド体のガラス転
移温度が上昇し、延伸温度が高くなり過ぎて80〜 110℃
での延伸が困難になるばかりでなく熱収縮開始温度も高
くなり過ぎる。熱収縮する温度が高くなることは、延伸
したフィルムを保管しているうちに自然収縮していびつ
になる心配はなくなるが、一般のシュリンクトンネル炉
での収縮が困難になる。これらの点を勘案してポリアリ
レート系樹脂のブレンド比率は20〜60重量%、好ましく
は20〜40重量%が適当である。このようにして得られる
ポリエステル系組成物は、均一なポリマー体、ブロック
ポリマー、ポリマーブレンド体など、その形態に拘わら
ず、ガラス転移温度が50〜85℃、好ましくは60〜85℃の
範囲にあることが必要で、これが50℃以下のものでは延
伸したフィルムが保管中に自然収縮を起こし、いびつに
なったりして商品に被せることができなくなる。またガ
ラス転移温度が85℃以上のものから得られた熱収縮性フ
ィルムでは、従来のシュリンク炉で高い生産性で収縮さ
せることが困難になる。なお、このポリエステル系組成
物には、上記ポリマー成分のほかに、必要に応じて安定
剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、静電気防止剤、フィル
ム同士の滑性を改良するための有機または無機の滑剤な
どを添加してもよい。
【0013】本発明の方法による熱収縮性ポリエステル
系フィルムは、このポリエステル系組成物を、例えばT
ダイを用いてフィルム状に押出成形した後、このフィル
ムをガラス転移温度以上、ガラス転移温度+20℃までの
温度範囲で予熱し、ついでガラス転移温度+10℃以上、
結晶化温度−30℃までの温度範囲で縦横いずれかの一軸
方向に2倍以上、好ましくは 2.5倍以上延伸し、さらに
45℃以上、ガラス転移温度未満の温度範囲、好ましくは
50℃以上、ガラス転移温度−5℃の温度範囲で、好まし
くは 0.1〜 0.4分、とくに好ましくは 0.1〜 0.3分かけ
て熱固定し、引き続き室温にまで冷却することによって
得られる。
【0014】上記において、予熱がガラス転移温度未満
の温度で行われるときは、つぎの延伸工程で2倍以上に
延伸することが困難になり、ガラス転移温度+20℃を超
える温度で行われるときは、得られる熱収縮性ポリエス
テル系フィルムの厚さの均一性が損なわれ、 100℃にお
ける延伸方向の収縮率が50%未満となる。延伸がガラス
転移温度+10℃未満の温度で行われるときは、実装テス
トでの不良品の発生が多くなり、結晶化温度−30℃を超
える温度で行われるときは、得られるフィルムがすりガ
ラスのように曇ったり局部的に歪んだりするほか、延伸
方向と直角の方向での引っ張り切断伸びが低下する。ま
た延伸倍率が2倍に達しないときは、得られるフィルム
の 100℃における延伸方向の収縮率が50%未満となる。
熱固定が45℃未満の温度で行われるときは、延伸方向と
直角の方向での引っ張り切断伸びを 100%以上にするこ
とができるものの、 100℃における同方向での収縮率が
10%を超えるものとなり、ガラス転移温度を超える温度
で行われるときは、延伸方向と直角の方向での引っ張り
切断伸びが低下する。また熱固定時間が0.1分未満では
延伸方向と直角の方向での収縮率が高くなり、 0.4分を
超えると同方向での引っ張り切断伸びが低下する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実験例により説
明するが、本発明はこれらの記載に限定されるものでは
ない。 実験 No.1〜5、10、11および13(本発明)、 No.6〜
9、12、14および15(比較例)並びに No.16(参考
例):表1および2に示すように、下記のPET系ポリ
マーとガラス転移温度が約 180℃のビスフェノール型ポ
リアリレート樹脂(表中ARと示す)とを混合し、熱風式
棚段乾燥機を用いて 150℃で6時間乾燥し、表1および
2に示すガラス転移温度と結晶化温度のポリエステル系
組成物を得た。 ・PET-1 ‥PETのみからなるポリマー、ガラス転移温
度:80℃。 ・PET-2 ‥テレフタール酸の一部を10モル%のセバシン
酸で置換したPET系ポリマー、ガラス転移温度:43
℃。 ・PET-3 ‥テレフタール酸の一部を5モル%のセバシン
酸と5モル%のイソフタール酸で置換したPET系ポリ
マー、ガラス転移温度:50℃。 ・PET-4 ‥テレフタール酸の一部を10モル%のイソフタ
ール酸で置換したPET系ポリマー、ガラス転移温度:
73℃。
【0016】これより、 100〜 110℃の乾燥窒素ガスを
流したホッパー付きの、口径(D)=40φ、L(押出機
長さ)/D=25の押出機でナイロンタイプスクリューを
用いてペレットを作り、引き続いて同じ押出機に幅 400
mm、リップ間隙 0.5mmのT−ダイを取りつけて、厚さ 1
00μm のフィルムを成形した。ペレット、フィルム成形
時共に、押出機の温度条件はC1 = 190℃、C2 = 280
℃、C3 = 300℃、ダイ温度= 300℃で、ペレット、フ
ィルム共に押出し後、ガラス転移温度以下に急冷した。
このフィルムを長さ10mの横一軸延伸機を用いて表1お
よび2に示した条件で延伸した後、熱固定し、直ちに室
温まで急冷して熱収縮性フィルムを得た。なお、実験 N
o.16は市販のポリ塩化ビニル系熱収縮性フィルム 40G
(信越化学工業社製)を使用した場合を参考例として示
した。以上の各フィルムについて、下記の測定を行い、
その結果を表1および2に併記した。
【0017】・引張り強度の測定:延伸したフィルムよ
りダンベル1号で試験片を打ち抜き、23℃、50%の高温
高湿の部屋に一昼夜放置した後、200mm/分の速度で引張
り、縦(表中MDとする)横(表中TDとする)両方向
の降伏値と破断伸びを測定する。 ・ 100℃での収縮率の測定:延伸したフィルムより10cm
×10cmの大きさの正方形の試験片を切り出し、 100℃の
熱湯浴槽に30秒間浸した後、縦横(上記と同じ)両方向
の収縮率を測定する。 ・実装性:25℃の水を充填した1リットルのPET製瓶
に、各フィルムを背貼りして調製したチューブ状のラベ
ルを被せ、90〜95℃に維持したスチ−ム式シュリンクト
ンネル炉を通して加熱収縮させたときの瓶の肩部や胴部
での収縮状態を観察して下記の基準で評価した。 ◎:収縮むらのないきれいな外観 ○:収縮むらのない外観 △:僅かに収縮むらが認められる外観 ×:収縮むらが著しい外観
【0020】
【発明の効果】本発明の方法によって得られた熱収縮性
ポリエステル系フィルムは、降伏値がいずれの方向でも
4.0kg/cm2 以上、延伸方向と直角の方向での引っ張り破
断伸びが 100%以上、 100℃での収縮率が延伸方向で50
%以上、延伸方向と直角の方向で10%以下であるほか、
実装テストにおいても良好な包装適性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 清治 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信 越化学工業株式会社塩ビ技術研究所内 (72)発明者 荒井 利重 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信 越化学工業株式会社高分子機能性材料研究 所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエチレンテレフタレート系ポリマーに
    20〜60重量%のポリアリレート樹脂を配合してなるガラ
    ス転移温度が50〜85℃のポリエステル系樹脂組成物をフ
    ィルム状に押出成形した後、このフィルムをガラス転移
    温度以上、ガラス転移温度+20℃までの温度範囲で予熱
    し、ついでガラス転移温度+10℃以上、結晶化温度−30
    ℃までの温度範囲で一軸方向に2倍以上延伸し、さらに
    45℃以上、ガラス転移温度未満の温度範囲で熱固定し、
    引き続き室温にまで冷却することを特徴とする熱収縮性
    ポリエステル系フィルムの製造方法。
JP29635192A 1992-10-08 1992-10-08 熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造方法 Pending JPH06114934A (ja)

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Cited By (5)

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