JPH06109071A - 車両用振動低減装置 - Google Patents
車両用振動低減装置Info
- Publication number
- JPH06109071A JPH06109071A JP4259721A JP25972192A JPH06109071A JP H06109071 A JPH06109071 A JP H06109071A JP 4259721 A JP4259721 A JP 4259721A JP 25972192 A JP25972192 A JP 25972192A JP H06109071 A JPH06109071 A JP H06109071A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vibration
- signal
- engine
- vehicle
- control
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000001603 reducing effect Effects 0.000 title claims abstract description 25
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 25
- 230000005236 sound signal Effects 0.000 claims description 25
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 abstract description 24
- 230000003044 adaptive effect Effects 0.000 description 18
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 12
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 238000001914 filtration Methods 0.000 description 3
- 239000000284 extract Substances 0.000 description 2
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 2
- 230000006870 function Effects 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 238000005070 sampling Methods 0.000 description 2
- 240000006829 Ficus sundaica Species 0.000 description 1
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 238000005457 optimization Methods 0.000 description 1
- 230000010355 oscillation Effects 0.000 description 1
- 238000005728 strengthening Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 マイクロフォン10にて検出されるエンジン
振動を低減するための制御信号sを上記マイクロフォン
10からのエラー信号mに基づいて生成するようになさ
れた車両用振動低減装置に対し、制御対象の次数成分を
絞り込み、エンジン振動の低減制御が全体として効率よ
く行われるようにする。 【構成】 マイクロフォン10からのエラー信号m0 の
うち、エンジン回転の周期における所定次数の周波数成
分からなるエラー信号m1 を抽出する信号補正回路29
aと、マイクロフォン10にて検出されるエンジン振動
のうち、上記周波数成分からなるエンジン振動を低減さ
せるための制御信号sを生成する制御演算部25とを備
える。
振動を低減するための制御信号sを上記マイクロフォン
10からのエラー信号mに基づいて生成するようになさ
れた車両用振動低減装置に対し、制御対象の次数成分を
絞り込み、エンジン振動の低減制御が全体として効率よ
く行われるようにする。 【構成】 マイクロフォン10からのエラー信号m0 の
うち、エンジン回転の周期における所定次数の周波数成
分からなるエラー信号m1 を抽出する信号補正回路29
aと、マイクロフォン10にて検出されるエンジン振動
のうち、上記周波数成分からなるエンジン振動を低減さ
せるための制御信号sを生成する制御演算部25とを備
える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用振動低減装置に
関し、特に、車両の特定の振動要素を別途備えたアクチ
ュエータにより車両振動とは逆位相で同振幅に加振して
車両振動を低減するようにしたものの改良に関する。
尚、この発明では、振動とは車体の純然たる振動のみな
らず騒音をも含むものとする。
関し、特に、車両の特定の振動要素を別途備えたアクチ
ュエータにより車両振動とは逆位相で同振幅に加振して
車両振動を低減するようにしたものの改良に関する。
尚、この発明では、振動とは車体の純然たる振動のみな
らず騒音をも含むものとする。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種能動型の車両用振動低
減装置として、例えば特表昭56−501062号公報
に開示されるように、車載エンジンで発生する振動に対
応したリファレンス信号を発生させるリファレンス信号
発生器と、このリファレンス発生器で発生したリファレ
ンス信号に対し逆位相でかつ同振幅の制御信号を生成す
る適応型フィルタと、この適応型フィルタで生成された
制御信号を受けて車体を加振するスピーカ等の振動発生
手段と、車体や車室内空気の振動を検出するマイクロフ
ォン等の振動検出手段と、この振動検出手段により検出
されるエラー信号が最小となるよう上記適応型フィルタ
の係数を逐次更新するLMS(Least MeanSquare Metho
d(=最小二乗法))アルゴリズム演算手段とを備えた
ものが知られている。
減装置として、例えば特表昭56−501062号公報
に開示されるように、車載エンジンで発生する振動に対
応したリファレンス信号を発生させるリファレンス信号
発生器と、このリファレンス発生器で発生したリファレ
ンス信号に対し逆位相でかつ同振幅の制御信号を生成す
る適応型フィルタと、この適応型フィルタで生成された
制御信号を受けて車体を加振するスピーカ等の振動発生
手段と、車体や車室内空気の振動を検出するマイクロフ
ォン等の振動検出手段と、この振動検出手段により検出
されるエラー信号が最小となるよう上記適応型フィルタ
の係数を逐次更新するLMS(Least MeanSquare Metho
d(=最小二乗法))アルゴリズム演算手段とを備えた
ものが知られている。
【0003】すなわち、上記リファレンス信号発生器に
おいて、エンジン振動に対応するイグニッションパルス
信号を検出し、このイグニッションパルス信号からデジ
タル信号としてのリファレンス信号を発生させる。この
リファレンス信号は適応型フィルタに入力され、この適
応型フィルタにおいてリファレンス信号のゲインや位相
等が調整されて、振動検出手段の配置位置でエンジン振
動と振動発生手段で発生した振動とが互いに打ち消しあ
うような制御信号が生成され、この制御信号は振動発生
手段に出力されて該振動発生手段から上記振動が出力さ
れる。
おいて、エンジン振動に対応するイグニッションパルス
信号を検出し、このイグニッションパルス信号からデジ
タル信号としてのリファレンス信号を発生させる。この
リファレンス信号は適応型フィルタに入力され、この適
応型フィルタにおいてリファレンス信号のゲインや位相
等が調整されて、振動検出手段の配置位置でエンジン振
動と振動発生手段で発生した振動とが互いに打ち消しあ
うような制御信号が生成され、この制御信号は振動発生
手段に出力されて該振動発生手段から上記振動が出力さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えばエン
ジンから発せられる振動については、エンジンの気筒数
や気筒の配列方式等に応じて振動特性が異なっており、
特定の周波数成分のみを低減することによって、実質的
にかなり大きな振動低減効果がもたらされることはよく
知られている。例えば、FF車で直列4気筒のエンジン
を横置きにしたものでは、エンジン回転数の2次成分に
相当する振動が他の成分に対して突出したレベルを持っ
ており、その場合では2次成分の振動を低減するだけ
で、全体としてのエンジン振動が意外に静かになる。し
かしながら、従来の振動低減装置では、上記振動検出手
段により検出される振動が一律に制御されるために、振
動低減制御が全体として効率よく行われていないという
難点がある。
ジンから発せられる振動については、エンジンの気筒数
や気筒の配列方式等に応じて振動特性が異なっており、
特定の周波数成分のみを低減することによって、実質的
にかなり大きな振動低減効果がもたらされることはよく
知られている。例えば、FF車で直列4気筒のエンジン
を横置きにしたものでは、エンジン回転数の2次成分に
相当する振動が他の成分に対して突出したレベルを持っ
ており、その場合では2次成分の振動を低減するだけ
で、全体としてのエンジン振動が意外に静かになる。し
かしながら、従来の振動低減装置では、上記振動検出手
段により検出される振動が一律に制御されるために、振
動低減制御が全体として効率よく行われていないという
難点がある。
【0005】また、車両においては、エンジン振動等の
制御すべき振動の他に、車載オーディオ機器のオーディ
オ音等のように制御すべきでない振動がある。しかしな
がら、従来では、振動検出手段により検出される振動が
全て制御対象とされるために、制御性能が向上すればす
る程、上記オーディオ音も消去してしまう結果となり、
振動低減制御が逆効果をもたらす虞れがある。
制御すべき振動の他に、車載オーディオ機器のオーディ
オ音等のように制御すべきでない振動がある。しかしな
がら、従来では、振動検出手段により検出される振動が
全て制御対象とされるために、制御性能が向上すればす
る程、上記オーディオ音も消去してしまう結果となり、
振動低減制御が逆効果をもたらす虞れがある。
【0006】さらに、例えばエンジン振動についてみる
と、エンジン回転数が吹き上がったときの心地好いエギ
ゾースト音等は、車両の加速度を体感する上で好ましい
場合がある。しかしながら、従来では、振動を抑え込む
ことにのみ意が注がれ、必要な振動を強調したり、好ま
しい振動条件を演出したりするという視点が欠落してい
る。
と、エンジン回転数が吹き上がったときの心地好いエギ
ゾースト音等は、車両の加速度を体感する上で好ましい
場合がある。しかしながら、従来では、振動を抑え込む
ことにのみ意が注がれ、必要な振動を強調したり、好ま
しい振動条件を演出したりするという視点が欠落してい
る。
【0007】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、上記の車両の振動を
低減する場合に、制御対象を絞り込み、振動低減が全体
として効率よく行われるようにし、かつ非制御対象が消
音されるのを回避し、さらには振動条件の演出化が図れ
るようにすることにある。
であり、その目的とするところは、上記の車両の振動を
低減する場合に、制御対象を絞り込み、振動低減が全体
として効率よく行われるようにし、かつ非制御対象が消
音されるのを回避し、さらには振動条件の演出化が図れ
るようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明では、振動検出手段からの出力信号
を所定周波数成分の増減により補正して制御手段に入力
するようにした。
め、請求項1の発明では、振動検出手段からの出力信号
を所定周波数成分の増減により補正して制御手段に入力
するようにした。
【0009】具体的には、この発明では、図1に示すよ
うに、車両における振動源の振動情報を検出する第1振
動検出手段18と、上記振動源からの振動を車室内の所
定位置にて検出する第2振動検出手段10と、この第2
振動検出手段10の出力を受け、該第2振動検出手段1
0から出力された振動信号m0 を所定の信号m1 に補正
する信号補正手段29と、上記第1振動検出手段18及
び信号補正手段29の出力を受け、第2振動検出手段1
0にて検出される振動を所定の振動に変更するための制
御信号sを生成する制御手段25と、この制御手段25
の出力に基づいて振動を発生する振動発生手段11とを
備える。
うに、車両における振動源の振動情報を検出する第1振
動検出手段18と、上記振動源からの振動を車室内の所
定位置にて検出する第2振動検出手段10と、この第2
振動検出手段10の出力を受け、該第2振動検出手段1
0から出力された振動信号m0 を所定の信号m1 に補正
する信号補正手段29と、上記第1振動検出手段18及
び信号補正手段29の出力を受け、第2振動検出手段1
0にて検出される振動を所定の振動に変更するための制
御信号sを生成する制御手段25と、この制御手段25
の出力に基づいて振動を発生する振動発生手段11とを
備える。
【0010】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、第1振動検出手段18を、車両におけるエン
ジンの振動情報としてエンジン回転の周期を検出するよ
うに構成する。また、信号補正手段29を、第2振動検
出手段10からの振動信号m0 のうち、上記第1振動検
出手段18にて検出されたエンジン回転の周期における
所定次数の周波数成分からなる所定の信号m1 を抽出す
るように構成する。そして、制御手段25を、第2振動
検出手段10にて検出されるエンジン振動のうち、上記
所定次数の周波数成分からなるエンジン振動を低減させ
るための制御信号sを生成するように構成する。
において、第1振動検出手段18を、車両におけるエン
ジンの振動情報としてエンジン回転の周期を検出するよ
うに構成する。また、信号補正手段29を、第2振動検
出手段10からの振動信号m0 のうち、上記第1振動検
出手段18にて検出されたエンジン回転の周期における
所定次数の周波数成分からなる所定の信号m1 を抽出す
るように構成する。そして、制御手段25を、第2振動
検出手段10にて検出されるエンジン振動のうち、上記
所定次数の周波数成分からなるエンジン振動を低減させ
るための制御信号sを生成するように構成する。
【0011】請求項3の発明では、上記請求項1の発明
において、車両における非制御対象音の情報を検出する
音検出手段9を備える。また、信号補正手段29を、第
2振動検出手段10からの振動信号m0 のうち、上記音
検出手段9から出力された音信号aが有する周波数成分
以外の周波数成分からなる所定の信号m1 を抽出するよ
うに構成する。そして、制御手段25を、第2振動検出
手段10にて検出される振動のうち、上記音信号aが有
する周波数成分以外の周波数成分からなる振動を低減さ
せるための制御信号sを生成するように構成する。
において、車両における非制御対象音の情報を検出する
音検出手段9を備える。また、信号補正手段29を、第
2振動検出手段10からの振動信号m0 のうち、上記音
検出手段9から出力された音信号aが有する周波数成分
以外の周波数成分からなる所定の信号m1 を抽出するよ
うに構成する。そして、制御手段25を、第2振動検出
手段10にて検出される振動のうち、上記音信号aが有
する周波数成分以外の周波数成分からなる振動を低減さ
せるための制御信号sを生成するように構成する。
【0012】請求項4の発明では、上記請求項1の発明
において、第1振動検出手段18を、車両におけるエン
ジンの振動情報としてエンジン回転の周期を検出するよ
うに構成する。また、信号補正手段29を、予めエンジ
ン回転の周期に応じて設定された振動の目標波形を有
し、第2振動検出手段10からの振動信号m0 に上記第
1振動検出手段18にて検出されたエンジン回転の周期
に応じた振動の目標波形を重ね合せて所定の信号m1 を
合成するように構成する。そして、制御手段25を、第
2振動検出手段10にて検出されるエンジン振動を予め
エンジン回転の周期に応じて設定されたエンジン振動に
変更するための制御信号sを生成するように構成する。
において、第1振動検出手段18を、車両におけるエン
ジンの振動情報としてエンジン回転の周期を検出するよ
うに構成する。また、信号補正手段29を、予めエンジ
ン回転の周期に応じて設定された振動の目標波形を有
し、第2振動検出手段10からの振動信号m0 に上記第
1振動検出手段18にて検出されたエンジン回転の周期
に応じた振動の目標波形を重ね合せて所定の信号m1 を
合成するように構成する。そして、制御手段25を、第
2振動検出手段10にて検出されるエンジン振動を予め
エンジン回転の周期に応じて設定されたエンジン振動に
変更するための制御信号sを生成するように構成する。
【0013】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、第1
振動検出手段18により車両の振動源の振動情報が検出
され、この第1振動検出手段18の出力信号は制御手段
25に入力される。
振動検出手段18により車両の振動源の振動情報が検出
され、この第1振動検出手段18の出力信号は制御手段
25に入力される。
【0014】また、第2振動検出手段10により上記振
動源の振動が車室内の所定位置にて検出される。この第
2振動検出手段10の出力する振動信号m0 は信号補正
手段29に入力され、この信号抽出手段29により所定
の信号m1 に補正され、補正された信号m1 が上記制御
手段25に入力される。制御手段25では上記補正され
た信号m1 に基づき、該第2振動検出手段10にて検出
される振動を所定の振動に変更するための制御信号sが
生成される。このとき、上記信号m1 の有する周波数成
分のみが制御対象となる一方、上記周波数成分以外の周
波数成分からなる振動は非制御対象とされる。この制御
手段25の制御信号sは振動発生手段11に入力されて
該振動発生手段11により振動が発生する。この振動発
生手段11からの振動と第1振動検出手段18により検
出される車両の振動源の振動との間では、互いに逆位相
となる周波数成分同士が打ち消し合い、また互いに同位
相となる周波数成分同士が強め合う。一方、振動源から
の振動のうち非制御対象としての周波数成分からなる振
動は、上記振動発生手段11の振動の作用を受けずにそ
のままの振幅値が維持される。このことで第2振動検出
手段10により検出される車室内の所定位置での振動
は、所定の周波数成分毎に低減、増大又は維持されるよ
うに変更される。
動源の振動が車室内の所定位置にて検出される。この第
2振動検出手段10の出力する振動信号m0 は信号補正
手段29に入力され、この信号抽出手段29により所定
の信号m1 に補正され、補正された信号m1 が上記制御
手段25に入力される。制御手段25では上記補正され
た信号m1 に基づき、該第2振動検出手段10にて検出
される振動を所定の振動に変更するための制御信号sが
生成される。このとき、上記信号m1 の有する周波数成
分のみが制御対象となる一方、上記周波数成分以外の周
波数成分からなる振動は非制御対象とされる。この制御
手段25の制御信号sは振動発生手段11に入力されて
該振動発生手段11により振動が発生する。この振動発
生手段11からの振動と第1振動検出手段18により検
出される車両の振動源の振動との間では、互いに逆位相
となる周波数成分同士が打ち消し合い、また互いに同位
相となる周波数成分同士が強め合う。一方、振動源から
の振動のうち非制御対象としての周波数成分からなる振
動は、上記振動発生手段11の振動の作用を受けずにそ
のままの振幅値が維持される。このことで第2振動検出
手段10により検出される車室内の所定位置での振動
は、所定の周波数成分毎に低減、増大又は維持されるよ
うに変更される。
【0015】請求項2の発明では、エンジン回転の周期
を検出する第1振動検出手段18の出力を受けた信号抽
出手段28により、第2振動検出手段10の振動信号m
0 のうち、上記第1振動検出手段18にて検出されたエ
ンジン回転の周期における所定次数の周波数成分からな
る所定の信号m1 が抽出されて制御手段25に入力され
る。制御手段25では、上記周波数成分からなるエンジ
ン振動を低減させるための制御信号sが生成される。こ
の制御信号sは振動発生手段11に入力されて該振動発
生手段11により振動が発生し、この振動と第1振動検
出手段18にて検出されるエンジン振動のうちの上記周
波数成分からなる振動とが互いに打ち消し合い、このこ
とで第2振動検出手段10により検出される車室内の所
定位置でのエンジン振動のうち、上記所定次数の周波数
成分からなるエンジン振動のみが低減される。
を検出する第1振動検出手段18の出力を受けた信号抽
出手段28により、第2振動検出手段10の振動信号m
0 のうち、上記第1振動検出手段18にて検出されたエ
ンジン回転の周期における所定次数の周波数成分からな
る所定の信号m1 が抽出されて制御手段25に入力され
る。制御手段25では、上記周波数成分からなるエンジ
ン振動を低減させるための制御信号sが生成される。こ
の制御信号sは振動発生手段11に入力されて該振動発
生手段11により振動が発生し、この振動と第1振動検
出手段18にて検出されるエンジン振動のうちの上記周
波数成分からなる振動とが互いに打ち消し合い、このこ
とで第2振動検出手段10により検出される車室内の所
定位置でのエンジン振動のうち、上記所定次数の周波数
成分からなるエンジン振動のみが低減される。
【0016】請求項3の発明では、音検出手段9により
車両における非制御対象音の情報が検出され、この音検
出手段9の音信号aが信号抽出手段29に入力される。
上記信号抽出手段29では、第2振動検出手段10から
の振動信号m0 のうち、上記音信号aが有する周波数成
分以外の周波数成分からなる所定の信号m1 が抽出さ
れ、制御手段25に入力される。制御手段25では、上
記音信号aが有する周波数成分以外の周波数成分を低減
させるための制御信号sが生成される。この制御信号s
は振動発生手段11に入力されて該振動発生手段11に
より上記周波数成分の振動が発生し、この振動と第2振
動検出手段10にて検出される振動のうちの上記周波数
成分からなる振動とが打ち消し合い、このことで第2振
動検出手段10により検出される車室内の所定位置での
振動のうち、上記音信号aが有する周波数成分以外の周
波数成分からなる振動のみが低減される。
車両における非制御対象音の情報が検出され、この音検
出手段9の音信号aが信号抽出手段29に入力される。
上記信号抽出手段29では、第2振動検出手段10から
の振動信号m0 のうち、上記音信号aが有する周波数成
分以外の周波数成分からなる所定の信号m1 が抽出さ
れ、制御手段25に入力される。制御手段25では、上
記音信号aが有する周波数成分以外の周波数成分を低減
させるための制御信号sが生成される。この制御信号s
は振動発生手段11に入力されて該振動発生手段11に
より上記周波数成分の振動が発生し、この振動と第2振
動検出手段10にて検出される振動のうちの上記周波数
成分からなる振動とが打ち消し合い、このことで第2振
動検出手段10により検出される車室内の所定位置での
振動のうち、上記音信号aが有する周波数成分以外の周
波数成分からなる振動のみが低減される。
【0017】請求項4の発明では、第1振動検出手段1
8によりエンジン回転の周期が検出され、上記第1振動
検出手段18の出力を受けた信号補正手段29では、第
2振動検出手段10の出力信号m0 に上記第1振動検出
手段18にて測定されたエンジン回転の周期に応じた目
標波形が重ね合されて所定の信号m1 が合成される。合
成された信号m1 が入力された制御手段25では、上記
信号m1 に基づいて制御信号sが生成される。この制御
信号sは振動発生手段11に入力されて該振動発生手段
11により振動が発生し、第2振動検出手段10にて検
出されるエンジン振動が予めエンジン回転の周期に応じ
て設定されたエンジン振動に変更され、このことで第2
振動検出手段10により検出される車室内の所定位置で
のエンジン振動は上記設定されたエンジン振動となる。
8によりエンジン回転の周期が検出され、上記第1振動
検出手段18の出力を受けた信号補正手段29では、第
2振動検出手段10の出力信号m0 に上記第1振動検出
手段18にて測定されたエンジン回転の周期に応じた目
標波形が重ね合されて所定の信号m1 が合成される。合
成された信号m1 が入力された制御手段25では、上記
信号m1 に基づいて制御信号sが生成される。この制御
信号sは振動発生手段11に入力されて該振動発生手段
11により振動が発生し、第2振動検出手段10にて検
出されるエンジン振動が予めエンジン回転の周期に応じ
て設定されたエンジン振動に変更され、このことで第2
振動検出手段10により検出される車室内の所定位置で
のエンジン振動は上記設定されたエンジン振動となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図2以下の図面に基
づいて説明する。
づいて説明する。
【0019】(実施例1)この実施例1に係る車両用振
動低減装置は車室内の所定位置にて検出されるエンジン
振動のうち所定次数のエンジン振動成分を低減するもの
で、その全体配置を図2に示す。同図において、1は車
両の車体で、その前部にはエンジンルーム2が、また前
後中央部には車室3がそれぞれ設けられている。4は上
記エンジンルーム2内に配置されたエンジンであって、
該エンジン4はその下部を弾性支持するマウント(図示
せず)を介して車体1に弾性支持されている。図2中、
5は車室3内前部に位置するステアリングホイール、6
は前席、7は後席である。
動低減装置は車室内の所定位置にて検出されるエンジン
振動のうち所定次数のエンジン振動成分を低減するもの
で、その全体配置を図2に示す。同図において、1は車
両の車体で、その前部にはエンジンルーム2が、また前
後中央部には車室3がそれぞれ設けられている。4は上
記エンジンルーム2内に配置されたエンジンであって、
該エンジン4はその下部を弾性支持するマウント(図示
せず)を介して車体1に弾性支持されている。図2中、
5は車室3内前部に位置するステアリングホイール、6
は前席、7は後席である。
【0020】上記車室3内の所定位置には、複数のマイ
クロフォン10,10,…及び複数のスピーカ11,1
1,…がそれぞれ配置されている(尚、以下の説明で
は、簡単のためにマイクロフォン10及びスピーカ11
をそれぞれ1つとした場合について説明する)。上記マ
イクロフォン10は車室3内の所定位置でのエンジン振
動を検出する第2振動検出手段10を構成するもので、
例えば前席6のヘッドレスト部や後席7側方等、乗員の
体感上や聴感上重要な位置に配置される。一方、スピー
カ11は車室3内に振動を発生する振動発生手段を構成
するもので、車室3内の空気を加振する。尚、9は車室
3前端のインストルメントパネル8内に配置された車載
オーディオ機器である。
クロフォン10,10,…及び複数のスピーカ11,1
1,…がそれぞれ配置されている(尚、以下の説明で
は、簡単のためにマイクロフォン10及びスピーカ11
をそれぞれ1つとした場合について説明する)。上記マ
イクロフォン10は車室3内の所定位置でのエンジン振
動を検出する第2振動検出手段10を構成するもので、
例えば前席6のヘッドレスト部や後席7側方等、乗員の
体感上や聴感上重要な位置に配置される。一方、スピー
カ11は車室3内に振動を発生する振動発生手段を構成
するもので、車室3内の空気を加振する。尚、9は車室
3前端のインストルメントパネル8内に配置された車載
オーディオ機器である。
【0021】上記マイクロフォン10の出力信号は、エ
ンジン4から発せられる振動についての情報信号と共に
それぞれコントローラ16に入力されており、コントロ
ーラ16により、基本的に、後述するリファレンス信号
に基づき上記スピーカ11を制御してエンジン振動のう
ち所定次数の周波数成分からなるエンジン振動を低減す
るように構成されている。
ンジン4から発せられる振動についての情報信号と共に
それぞれコントローラ16に入力されており、コントロ
ーラ16により、基本的に、後述するリファレンス信号
に基づき上記スピーカ11を制御してエンジン振動のう
ち所定次数の周波数成分からなるエンジン振動を低減す
るように構成されている。
【0022】上記コントローラ16の構成を図3に示
す。同図において、18はエンジン4での混合気の点火
信号に基づいてエンジン回転の周期を測定するエンジン
回転周期測定回路で、このエンジン回転周期測定回路1
8によりエンジン4の振動に関連するリファレンス信号
rが発生される。この実施例では、このエンジン回転周
期測定回路18が第1振動検出手段を構成しており、車
両における振動源たるエンジン4の振動情報を検出す
る。また、22は上記マイクロフォン10からの振動信
号としてのエラー信号mを設定ゲインで増幅する増幅
器、23は該増幅器22で増幅されたエラー信号mの低
周波成分を濾波するローパスフィルタ、24は該ローパ
スフィルタ23で濾波されたアナログ値のエラー信号m
をデジタル値の信号mに変換するA/D変換器である。
す。同図において、18はエンジン4での混合気の点火
信号に基づいてエンジン回転の周期を測定するエンジン
回転周期測定回路で、このエンジン回転周期測定回路1
8によりエンジン4の振動に関連するリファレンス信号
rが発生される。この実施例では、このエンジン回転周
期測定回路18が第1振動検出手段を構成しており、車
両における振動源たるエンジン4の振動情報を検出す
る。また、22は上記マイクロフォン10からの振動信
号としてのエラー信号mを設定ゲインで増幅する増幅
器、23は該増幅器22で増幅されたエラー信号mの低
周波成分を濾波するローパスフィルタ、24は該ローパ
スフィルタ23で濾波されたアナログ値のエラー信号m
をデジタル値の信号mに変換するA/D変換器である。
【0023】また、25は上記エンジン回転周期測定回
路18からのリファレンス信号r及びA/D変換器24
からのエラー信号mが入力される制御演算部で、この制
御演算部25は、マイクロフォン10により検出される
エンジン振動を低減させるように上記スピーカ11を駆
動制御する制御信号sを生成する制御手段を構成してい
る。26は上記制御演算部25にて生成される制御信号
sをデジタル値からアナログ値に変換するD/A変換
器、27は該D/A変換器26からの制御信号sの低周
波成分を濾波するローパスフィルタ、28は該ローパス
フィルタ27で濾波された制御信号sを設定ゲインで増
幅する増幅器であって、該増幅器28で増幅された制御
信号sはスピーカ11に出力される。
路18からのリファレンス信号r及びA/D変換器24
からのエラー信号mが入力される制御演算部で、この制
御演算部25は、マイクロフォン10により検出される
エンジン振動を低減させるように上記スピーカ11を駆
動制御する制御信号sを生成する制御手段を構成してい
る。26は上記制御演算部25にて生成される制御信号
sをデジタル値からアナログ値に変換するD/A変換
器、27は該D/A変換器26からの制御信号sの低周
波成分を濾波するローパスフィルタ、28は該ローパス
フィルタ27で濾波された制御信号sを設定ゲインで増
幅する増幅器であって、該増幅器28で増幅された制御
信号sはスピーカ11に出力される。
【0024】上記制御演算部25は、その制御信号sの
生成のアルゴリズムとして、LMSの適応アルゴリズム
が用いられる。このLMSの適応アルゴリズムを用いた
制御演算部25の内部構成を図4に示す。同図におい
て、36はデジタルフィルタで、このデジタルフィルタ
36は、制御演算部25から制御信号sを出力した後に
該制御信号sによりスピーカ11が駆動制御されて車両
振動に変化があり、この車両振動の変化がマイクロフォ
ン10で検出されてそのエラー信号mが制御演算部25
に入力されるまでの伝達特性について実際の測定結果に
基づいて作成した伝達関数モデルからなる。38は収束
係数算出回路で、該収束係数算出回路38はマイクロフ
ォン10からのエラー信号mの瞬時値eに応じてフィル
タ係数を書き換えるための収束係数α・eを算出する。
40は上記デジタルフィルタ36の出力値Rと収束係数
算出回路38の収束係数α・eとを乗算する乗算器、4
2は適応フィルタで、この適応フィルタ42では上記乗
算器40の出力毎にその出力値α・e・Rに基づいてフ
ィルタ係数fj が逐次更新され、その更新後のフィルタ
係数fj に基づいてリファレンス信号rとは逆位相で同
振幅の制御信号を出力する。
生成のアルゴリズムとして、LMSの適応アルゴリズム
が用いられる。このLMSの適応アルゴリズムを用いた
制御演算部25の内部構成を図4に示す。同図におい
て、36はデジタルフィルタで、このデジタルフィルタ
36は、制御演算部25から制御信号sを出力した後に
該制御信号sによりスピーカ11が駆動制御されて車両
振動に変化があり、この車両振動の変化がマイクロフォ
ン10で検出されてそのエラー信号mが制御演算部25
に入力されるまでの伝達特性について実際の測定結果に
基づいて作成した伝達関数モデルからなる。38は収束
係数算出回路で、該収束係数算出回路38はマイクロフ
ォン10からのエラー信号mの瞬時値eに応じてフィル
タ係数を書き換えるための収束係数α・eを算出する。
40は上記デジタルフィルタ36の出力値Rと収束係数
算出回路38の収束係数α・eとを乗算する乗算器、4
2は適応フィルタで、この適応フィルタ42では上記乗
算器40の出力毎にその出力値α・e・Rに基づいてフ
ィルタ係数fj が逐次更新され、その更新後のフィルタ
係数fj に基づいてリファレンス信号rとは逆位相で同
振幅の制御信号を出力する。
【0025】次に、この発明の特徴である信号補正回路
29aについて図5に基づき説明する。この信号補正回
路29aは、そのエラー信号mの補正のアルゴリズムと
して、上記制御演算部25と同じLMSの適応アルゴリ
ズムが用いられる。同図において、30は演算器で、こ
の演算器30ではマイクロフォン10の側から信号補正
回路29aに入力されたエラー信号m0 の瞬時値e0 か
ら、該信号補正回路29aから制御演算部25に出力さ
れるエラー信号m1 の瞬時値e1 を減算した瞬時値e
(e=e0 −e1 )を出力する。31は収束係数算出回
路で、この収束係数算出回路31では上記演算器30か
らの瞬時値eが最小となるように次に述べる適応フィル
タの係数を書き換えるための収束係数μ・eが算出され
る。32は発振器で、この発振器32では上記エンジン
回転周期測定回路18からのリファレンス信号rを受
け、エンジン回転周期を基に所定次数の周波数成分と同
一周波数の正弦波を発生する。33は乗算器で、この乗
算器33では上記収束係数算出回路31の収束係数μ・
eと発振器32の出力値xとが乗算される。34は適応
フィルタで、この適応フィルタ34では上記乗算器33
の出力毎にその出力値μ・e・xに基づいてフィルタ係
数gi (0≦i≦I)が逐次更新され、その更新後のフ
ィルタ係数gi に基づいてエラー信号m1 を出力する。
29aについて図5に基づき説明する。この信号補正回
路29aは、そのエラー信号mの補正のアルゴリズムと
して、上記制御演算部25と同じLMSの適応アルゴリ
ズムが用いられる。同図において、30は演算器で、こ
の演算器30ではマイクロフォン10の側から信号補正
回路29aに入力されたエラー信号m0 の瞬時値e0 か
ら、該信号補正回路29aから制御演算部25に出力さ
れるエラー信号m1 の瞬時値e1 を減算した瞬時値e
(e=e0 −e1 )を出力する。31は収束係数算出回
路で、この収束係数算出回路31では上記演算器30か
らの瞬時値eが最小となるように次に述べる適応フィル
タの係数を書き換えるための収束係数μ・eが算出され
る。32は発振器で、この発振器32では上記エンジン
回転周期測定回路18からのリファレンス信号rを受
け、エンジン回転周期を基に所定次数の周波数成分と同
一周波数の正弦波を発生する。33は乗算器で、この乗
算器33では上記収束係数算出回路31の収束係数μ・
eと発振器32の出力値xとが乗算される。34は適応
フィルタで、この適応フィルタ34では上記乗算器33
の出力毎にその出力値μ・e・xに基づいてフィルタ係
数gi (0≦i≦I)が逐次更新され、その更新後のフ
ィルタ係数gi に基づいてエラー信号m1 を出力する。
【0026】上記発振器32はエンジン回転周期Tを基
に所定の次数成分と同一周波数の正弦波を発生するが、
p次成分の正弦波を発生する場合の発振周波数fp は、 fp =p/T〔Hz〕 となる。例えば、エンジン回転数が1200rpmのと
きのエンジン回転周波数は20Hzであるので、その1
次成分は20Hz、2次成分は40Hz、3次成分は6
0Hzとなる。
に所定の次数成分と同一周波数の正弦波を発生するが、
p次成分の正弦波を発生する場合の発振周波数fp は、 fp =p/T〔Hz〕 となる。例えば、エンジン回転数が1200rpmのと
きのエンジン回転周波数は20Hzであるので、その1
次成分は20Hz、2次成分は40Hz、3次成分は6
0Hzとなる。
【0027】ここで、上記発振器32のある時刻nでの
出力値x(n) を、 x(n) =sin(2πT・1/P・n/f) (但し、f:サンプリング周波数) として、発振器32のベクトルX(n) を、 ベクトルX(n) =〔x(n),x(n-1),…, x(n-I) 〕 適応フィルタ34のベクトルGを、 ベクトルG=〔g0,g1,…, gI 〕T とすると、信号補正回路29aから制御演算部25に入
力されるエラー信号m1の瞬時値e1(n)は、
出力値x(n) を、 x(n) =sin(2πT・1/P・n/f) (但し、f:サンプリング周波数) として、発振器32のベクトルX(n) を、 ベクトルX(n) =〔x(n),x(n-1),…, x(n-I) 〕 適応フィルタ34のベクトルGを、 ベクトルG=〔g0,g1,…, gI 〕T とすると、信号補正回路29aから制御演算部25に入
力されるエラー信号m1の瞬時値e1(n)は、
【数1】 となる。
【0028】一方、上記適応フィルタ34の更新(最適
化)は、次式において、演算器30からの瞬時値e(n)
(e(n) =e0(n)−e1(n))が最小となるように行う。
化)は、次式において、演算器30からの瞬時値e(n)
(e(n) =e0(n)−e1(n))が最小となるように行う。
【0029】
【数2】 これにより、制御演算部25に出力されるエラー信号m
1 の瞬時値e1(n)は、信号補正回路29aに入力された
エラー信号m0 の瞬時値e0(n)に含まれるP次成分と同
位相で同振幅となる。
1 の瞬時値e1(n)は、信号補正回路29aに入力された
エラー信号m0 の瞬時値e0(n)に含まれるP次成分と同
位相で同振幅となる。
【0030】よって、この実施例では、エンジン4の点
火信号がコントローラ16に入力されると、そのエンジ
ン回転周期測定回路18でエンジン振動に対応するエン
ジン回転周期信号rが発生して制御演算部25に入力さ
れる。また、車室3内のマイクロフォン10により車室
3の所定位置でのエンジン振動が検出され、このマイク
ロフォン10のエラー信号mも制御演算部25に入力さ
れる。この制御演算部25では、マイクロフォン10に
より検出されるエンジン振動を低減させるための制御信
号sが生成され、この制御信号sはスピーカ11に出力
されて該スピーカ11により振動が発生され、このスピ
ーカ11からの振動と上記エンジン振動とが互いに打ち
消し合い、このことで車室3内の所定位置でマイクロフ
ォン10により検出されるエンジン振動が低減される。
火信号がコントローラ16に入力されると、そのエンジ
ン回転周期測定回路18でエンジン振動に対応するエン
ジン回転周期信号rが発生して制御演算部25に入力さ
れる。また、車室3内のマイクロフォン10により車室
3の所定位置でのエンジン振動が検出され、このマイク
ロフォン10のエラー信号mも制御演算部25に入力さ
れる。この制御演算部25では、マイクロフォン10に
より検出されるエンジン振動を低減させるための制御信
号sが生成され、この制御信号sはスピーカ11に出力
されて該スピーカ11により振動が発生され、このスピ
ーカ11からの振動と上記エンジン振動とが互いに打ち
消し合い、このことで車室3内の所定位置でマイクロフ
ォン10により検出されるエンジン振動が低減される。
【0031】このとき、上記マイクロフォン10の出力
するエラー信号m0 は信号補正回路29aに入力され、
この信号補正回路29aにより所定のエラー信号m1 に
補正され、補正されたエラー信号m1 が上記制御演算部
25に入力される。制御演算部25では上記補正後のエ
ラー信号m1 に基づき、スピーカ11にて検出されるエ
ンジン振動を所定のエンジン振動に変更するための制御
信号sが生成される。このとき、上記信号m1 の有する
所定次数の周波数成分のみが制御対象となる一方、上記
周波数成分以外の周波数成分からなるエンジン振動は非
制御対象とされる。この制御演算部25の制御信号sは
スピーカ11に入力されて該スピーカ11により振動が
発生する。このスピーカ11からの振動とマイクロフォ
ン18により検出されるエンジン振動との間では、互い
に逆位相となる周波数成分同士が打ち消し合い、また互
いに同位相となる周波数成分同士が強め合う。一方、エ
ンジン振動のうち非制御対象としての周波数成分は、上
記スピーカ11の振動の作用を受けずにそのままの振幅
値が維持される。このことで、マイクロフォン10によ
り検出される車室3内の所定位置でのエンジン振動は、
所定の周波数成分毎に低減、増大又は維持されるように
変更される。
するエラー信号m0 は信号補正回路29aに入力され、
この信号補正回路29aにより所定のエラー信号m1 に
補正され、補正されたエラー信号m1 が上記制御演算部
25に入力される。制御演算部25では上記補正後のエ
ラー信号m1 に基づき、スピーカ11にて検出されるエ
ンジン振動を所定のエンジン振動に変更するための制御
信号sが生成される。このとき、上記信号m1 の有する
所定次数の周波数成分のみが制御対象となる一方、上記
周波数成分以外の周波数成分からなるエンジン振動は非
制御対象とされる。この制御演算部25の制御信号sは
スピーカ11に入力されて該スピーカ11により振動が
発生する。このスピーカ11からの振動とマイクロフォ
ン18により検出されるエンジン振動との間では、互い
に逆位相となる周波数成分同士が打ち消し合い、また互
いに同位相となる周波数成分同士が強め合う。一方、エ
ンジン振動のうち非制御対象としての周波数成分は、上
記スピーカ11の振動の作用を受けずにそのままの振幅
値が維持される。このことで、マイクロフォン10によ
り検出される車室3内の所定位置でのエンジン振動は、
所定の周波数成分毎に低減、増大又は維持されるように
変更される。
【0032】具体的には、車両における振動源の振動情
報であるエンジンの回転数を検出してエンジン回転の周
期を測定するエンジン回転周期測定回路18の出力を受
けた信号補正回路28により、マイクロフォン10のエ
ラー信号m0 のうち、上記測定回路18にて測定された
エンジン回転の周期における所定次数、例えば2次の周
波数成分からなるエラー信号m1 が擬似的に抽出されて
制御演算部25に入力される。そして、上記制御演算部
25では、上記周波数成分からなるエンジン振動を低減
させるための制御信号sが生成される。この制御信号s
はスピーカ11に入力されて該スピーカ11により振動
が発生し、この振動とマイクロフォン10にて検出され
る車両のエンジン振動のうちの上記周波数成分とが互い
に打ち消し合い、このことでマイクロフォン10にて検
出される車室3内の所定位置でのエンジン振動のうちで
上記周波数成分からなるエンジン振動が低減される。
報であるエンジンの回転数を検出してエンジン回転の周
期を測定するエンジン回転周期測定回路18の出力を受
けた信号補正回路28により、マイクロフォン10のエ
ラー信号m0 のうち、上記測定回路18にて測定された
エンジン回転の周期における所定次数、例えば2次の周
波数成分からなるエラー信号m1 が擬似的に抽出されて
制御演算部25に入力される。そして、上記制御演算部
25では、上記周波数成分からなるエンジン振動を低減
させるための制御信号sが生成される。この制御信号s
はスピーカ11に入力されて該スピーカ11により振動
が発生し、この振動とマイクロフォン10にて検出され
る車両のエンジン振動のうちの上記周波数成分とが互い
に打ち消し合い、このことでマイクロフォン10にて検
出される車室3内の所定位置でのエンジン振動のうちで
上記周波数成分からなるエンジン振動が低減される。
【0033】これにより、エンジン回転の周期における
所定次数の周波数成分のエンジン振動を低減することが
できるので、振動特性に応じて効率よくエンジン振動を
低減することができる。また、制御対象を所定周波数成
分に絞り込んだことにより、外乱の影響を小さくするこ
とができ、制御性能の向上を図ることができる。
所定次数の周波数成分のエンジン振動を低減することが
できるので、振動特性に応じて効率よくエンジン振動を
低減することができる。また、制御対象を所定周波数成
分に絞り込んだことにより、外乱の影響を小さくするこ
とができ、制御性能の向上を図ることができる。
【0034】(実施例2)図6及び図7は本発明の実施
例2を示し、実施例1と同じ部分には同じ符号を付して
説明は省略する。
例2を示し、実施例1と同じ部分には同じ符号を付して
説明は省略する。
【0035】この実施例に係る車両用振動低減装置は車
室内の所定位置にて検出されるエンジン振動のうち所定
次数のエンジン振動成分を低減するもので、この実施例
では、上記実施例1の信号抽出回路29aに代えて、通
過帯域の中心周波数が可変なバンドパスフィルタ29b
を用い、このバンドパスフィルタ29bを上記実施例1
のコントローラ16におけるローパスフィルタ23の位
置に配設している。このバンドパスフィルタ29bは信
号補正手段を構成するもので、エンジン回転周期測定回
路18の出力を受け、該エンジン回転周期測定回路18
にて測定されたエンジン回転の周期に応じた所定次数の
周波数成分をマイクロフォン10の制御信号m0 から瀘
波することにより、上記エラー信号m0 のうち上記周波
数成分からなるエラー信号m1 を抽出するように構成さ
れている。
室内の所定位置にて検出されるエンジン振動のうち所定
次数のエンジン振動成分を低減するもので、この実施例
では、上記実施例1の信号抽出回路29aに代えて、通
過帯域の中心周波数が可変なバンドパスフィルタ29b
を用い、このバンドパスフィルタ29bを上記実施例1
のコントローラ16におけるローパスフィルタ23の位
置に配設している。このバンドパスフィルタ29bは信
号補正手段を構成するもので、エンジン回転周期測定回
路18の出力を受け、該エンジン回転周期測定回路18
にて測定されたエンジン回転の周期に応じた所定次数の
周波数成分をマイクロフォン10の制御信号m0 から瀘
波することにより、上記エラー信号m0 のうち上記周波
数成分からなるエラー信号m1 を抽出するように構成さ
れている。
【0036】ここで、エンジン回転周期をT〔se
c〕、低減対象とするエンジン周波数の次数をpとする
と、図7に示すバンドパスフィルタ29bの中心周波数
f0 が、 f0 =p/T〔Hz〕 となるように設定している。
c〕、低減対象とするエンジン周波数の次数をpとする
と、図7に示すバンドパスフィルタ29bの中心周波数
f0 が、 f0 =p/T〔Hz〕 となるように設定している。
【0037】この実施例によっても、実施例1と同様の
作用効果を奏する。
作用効果を奏する。
【0038】(実施例3)図8及び図9は本発明の実施
例3を示し、上記実施例1と同じ部分には同じ符号を付
して説明は省略する。
例3を示し、上記実施例1と同じ部分には同じ符号を付
して説明は省略する。
【0039】この実施例に係る振動低減装置は制御対象
からオーディオ音を非制御対象として除外するもので、
図8に示す信号補正回路29aは、音検出手段としての
車載オーディオ機器9の出力を受け、マイクロフォン1
0からのエラー信号m0 のうち、上記オーディオ機器9
の音信号としてのオーディオ信号aが有する周波数成分
以外の周波数成分からなる振動信号m1 を抽出するよう
に構成されている。そして、制御演算部25は、マイク
ロフォン10により検出される振動のうち、上記オーデ
ィオ信号aが有する周波数成分以外の周波数成分からな
る振動を低減させるための制御信号sを生成するように
構成されている。
からオーディオ音を非制御対象として除外するもので、
図8に示す信号補正回路29aは、音検出手段としての
車載オーディオ機器9の出力を受け、マイクロフォン1
0からのエラー信号m0 のうち、上記オーディオ機器9
の音信号としてのオーディオ信号aが有する周波数成分
以外の周波数成分からなる振動信号m1 を抽出するよう
に構成されている。そして、制御演算部25は、マイク
ロフォン10により検出される振動のうち、上記オーデ
ィオ信号aが有する周波数成分以外の周波数成分からな
る振動を低減させるための制御信号sを生成するように
構成されている。
【0040】上記信号補正回路29aの構成を図9に示
す。同図において、43は車載オーディオ機器9からの
オーディオ信号aを設定ゲインで増幅する増幅器、44
は該増幅器43で増幅されたオーディオ信号aの低周波
成分を瀘波するローパスフィルタ、45は該ローパスフ
ィルタ44で瀘波されたアナログ値のオーディオ信号a
をデジタル値の信号aに変換するA/D変換器である。
そして、46はスピーカ11とマイクロフォン10との
間の伝達特性を実際の測定結果に基づいてモデル化して
なるデジタルフィルタ、47は該デジタルフィルタ46
の出力信号a′を信号補正回路29aに入力されたエラ
ー信号m0 から減算する演算器である。
す。同図において、43は車載オーディオ機器9からの
オーディオ信号aを設定ゲインで増幅する増幅器、44
は該増幅器43で増幅されたオーディオ信号aの低周波
成分を瀘波するローパスフィルタ、45は該ローパスフ
ィルタ44で瀘波されたアナログ値のオーディオ信号a
をデジタル値の信号aに変換するA/D変換器である。
そして、46はスピーカ11とマイクロフォン10との
間の伝達特性を実際の測定結果に基づいてモデル化して
なるデジタルフィルタ、47は該デジタルフィルタ46
の出力信号a′を信号補正回路29aに入力されたエラ
ー信号m0 から減算する演算器である。
【0041】ここで、デジタルフィルタ46の伝達関数
Hを、 ベクトルH=〔h0,h1,…, hI 〕T オーディオ信号aの時刻nでの瞬時値をa(n) とするベ
クトルA(n) を、 ベクトルA(n) =〔a(n),a(n-1),…, a(n-I) 〕 とすると、デジタルフィルタ46から出力される時刻n
での予測値a′(n) は、
Hを、 ベクトルH=〔h0,h1,…, hI 〕T オーディオ信号aの時刻nでの瞬時値をa(n) とするベ
クトルA(n) を、 ベクトルA(n) =〔a(n),a(n-1),…, a(n-I) 〕 とすると、デジタルフィルタ46から出力される時刻n
での予測値a′(n) は、
【数3】 となる。従って、制御演算部25に入力するエラー信号
m1 の瞬時値e1(n)を、 e1(n)=e1(n)−a′(n) とすることにより、信号補正回路29aに入力されたエ
ラー信号m0 の瞬時値e0(n)のうち、オーディオ信号a
が有する予測値a′(n) 以外の周波数成分からなる振動
信号m1 を抽出することができる。
m1 の瞬時値e1(n)を、 e1(n)=e1(n)−a′(n) とすることにより、信号補正回路29aに入力されたエ
ラー信号m0 の瞬時値e0(n)のうち、オーディオ信号a
が有する予測値a′(n) 以外の周波数成分からなる振動
信号m1 を抽出することができる。
【0042】よって、この実施例では、車載オーディオ
機器9のオーディオ信号aが入力された信号補正手段2
9aでは、マイクロフォン10からのエラー信号m0 の
うち、上記オーディオ信号aが有する周波数成分以外の
周波数成分からなるエラー信号m1 が抽出され、このエ
ラー信号m1 が制御演算部25に入力される。制御演算
部25では、マイクロフォン10にて検出される振動の
うち、上記オーディオ信号aが有する周波数成分以外の
周波数成分からなる振動を低減させるための制御信号s
が生成される。この制御信号sはスピーカ11に入力さ
れて該スピーカ11により振動が発生し、この振動とマ
イクロフォン10にて検出される振動のうちで上記周波
数成分からなる振動とが打ち消し合い、このことでマイ
クロフォン10にて検出される車室3内の所定位置での
振動のうちで上記オーディオ信号aが有する周波数成分
以外の周波数成分からなる振動が低減され、オーディオ
信号aによるオーディオ音は上記スピーカ11の振動に
よる低減作用を受けることなく車室3内で再生される。
機器9のオーディオ信号aが入力された信号補正手段2
9aでは、マイクロフォン10からのエラー信号m0 の
うち、上記オーディオ信号aが有する周波数成分以外の
周波数成分からなるエラー信号m1 が抽出され、このエ
ラー信号m1 が制御演算部25に入力される。制御演算
部25では、マイクロフォン10にて検出される振動の
うち、上記オーディオ信号aが有する周波数成分以外の
周波数成分からなる振動を低減させるための制御信号s
が生成される。この制御信号sはスピーカ11に入力さ
れて該スピーカ11により振動が発生し、この振動とマ
イクロフォン10にて検出される振動のうちで上記周波
数成分からなる振動とが打ち消し合い、このことでマイ
クロフォン10にて検出される車室3内の所定位置での
振動のうちで上記オーディオ信号aが有する周波数成分
以外の周波数成分からなる振動が低減され、オーディオ
信号aによるオーディオ音は上記スピーカ11の振動に
よる低減作用を受けることなく車室3内で再生される。
【0043】(実施例4)図10〜図12は本発明の実
施例3を示し、上記実施例1と同じ部分には同じ符号を
付して説明は省略する。
施例3を示し、上記実施例1と同じ部分には同じ符号を
付して説明は省略する。
【0044】この実施例に係る車両用振動低減装置は車
室3内の所定位置にて検出されるエンジン振動をエンジ
ン回転数毎に予め設定されたエンジン振動に変更するも
ので、この実施例における信号抽出回路29aを示す図
11において、34は波形メモリで、この波形メモリ3
4はマイクロフォン10にて検出されるエンジン振動を
変更するための目標波形をエンジン回転数毎に記憶して
いる。35は発振器で、この発振器35は上記波形メモ
リ34の出力を受け、該波形メモリ34の目標波形信号
をエンジンの点火パルスtをトリガにしてエンジン回転
と同期を取って出力する。36は演算器で、この演算器
36はマイクロフォン10のエラー信号m0 から上記波
形信号を減算することにより合成されたエラー信号m1
を制御演算部25に入力する。
室3内の所定位置にて検出されるエンジン振動をエンジ
ン回転数毎に予め設定されたエンジン振動に変更するも
ので、この実施例における信号抽出回路29aを示す図
11において、34は波形メモリで、この波形メモリ3
4はマイクロフォン10にて検出されるエンジン振動を
変更するための目標波形をエンジン回転数毎に記憶して
いる。35は発振器で、この発振器35は上記波形メモ
リ34の出力を受け、該波形メモリ34の目標波形信号
をエンジンの点火パルスtをトリガにしてエンジン回転
と同期を取って出力する。36は演算器で、この演算器
36はマイクロフォン10のエラー信号m0 から上記波
形信号を減算することにより合成されたエラー信号m1
を制御演算部25に入力する。
【0045】上記目標波形は、車室3内で検出されるエ
ンジン音質が予め定められたものとなるようにエンジン
回転数毎に設定された目標値であり、各回転数における
目標波形の1周期分が上記波形メモリ34に記憶されて
いる。各目標波形は、図12に示すように所定サンプリ
ング周期毎に離散化してなる複数の振幅値の形で格納さ
れている。
ンジン音質が予め定められたものとなるようにエンジン
回転数毎に設定された目標値であり、各回転数における
目標波形の1周期分が上記波形メモリ34に記憶されて
いる。各目標波形は、図12に示すように所定サンプリ
ング周期毎に離散化してなる複数の振幅値の形で格納さ
れている。
【0046】よって、この実施例では、エンジン回転周
期測定回路18にて測定されたエンジン回転の周期に応
じた波形信号xがマイクロフォン10からのエラー信号
m0に重ね合されてエラー信号m1 が合成される。この
ように合成されたエラー信号m1 は制御演算部25に入
力され、該制御演算部25ではマイクロフォン10にて
検出されるエンジン振動を予めエンジン回転の周期に応
じて設定されたエンジン振動に変更するための制御信号
sが生成される。このとき、上記信号m1 の有する所定
次数の周波数成分のみが制御対象となる一方、上記周波
数成分以外の周波数成分からなるエンジン振動は非制御
対象とされる。この制御演算部25の制御信号sはスピ
ーカ11に入力されて該スピーカ11により振動が発生
する。このスピーカ11からの振動とマイクロフォン1
8により検出されるエンジン振動との間では、互いに逆
位相となる周波数成分同士が打ち消し合い、また互いに
同位相となる周波数成分同士が強め合う。一方、エンジ
ン振動のうち非制御対象としての周波数成分は、上記ス
ピーカ11の振動の作用を受けずにそのままの振幅値が
維持される。このことで、マイクロフォン10により検
出される車室3内の所定位置でのエンジン振動は、エン
ジン回転数毎に予め定められた良好なエンジン音質とな
る。
期測定回路18にて測定されたエンジン回転の周期に応
じた波形信号xがマイクロフォン10からのエラー信号
m0に重ね合されてエラー信号m1 が合成される。この
ように合成されたエラー信号m1 は制御演算部25に入
力され、該制御演算部25ではマイクロフォン10にて
検出されるエンジン振動を予めエンジン回転の周期に応
じて設定されたエンジン振動に変更するための制御信号
sが生成される。このとき、上記信号m1 の有する所定
次数の周波数成分のみが制御対象となる一方、上記周波
数成分以外の周波数成分からなるエンジン振動は非制御
対象とされる。この制御演算部25の制御信号sはスピ
ーカ11に入力されて該スピーカ11により振動が発生
する。このスピーカ11からの振動とマイクロフォン1
8により検出されるエンジン振動との間では、互いに逆
位相となる周波数成分同士が打ち消し合い、また互いに
同位相となる周波数成分同士が強め合う。一方、エンジ
ン振動のうち非制御対象としての周波数成分は、上記ス
ピーカ11の振動の作用を受けずにそのままの振幅値が
維持される。このことで、マイクロフォン10により検
出される車室3内の所定位置でのエンジン振動は、エン
ジン回転数毎に予め定められた良好なエンジン音質とな
る。
【0047】尚、上記実施例では、車両の振動をエンジ
ン振動としているが、その他の振動、例えば路面振動や
排気振動を加えるか或いは置き換えるかしてもよい。
ン振動としているが、その他の振動、例えば路面振動や
排気振動を加えるか或いは置き換えるかしてもよい。
【0048】また、上記実施例では、振動発生手段をス
ピーカ11としているが、これ以外に、例えばエンジン
マウントを積極的に加振すること等で、車両振動を低減
するようにすることもできる。
ピーカ11としているが、これ以外に、例えばエンジン
マウントを積極的に加振すること等で、車両振動を低減
するようにすることもできる。
【0049】また、上記実施例では、LMSアルゴリズ
ムに基づいてエラー信号の補正や制御信号の生成を行っ
ているが、それ以外のアルゴリズムに基づいたものでも
よい。
ムに基づいてエラー信号の補正や制御信号の生成を行っ
ているが、それ以外のアルゴリズムに基づいたものでも
よい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、車室内の所定位置で検出される振動の信号を補
正して制御手段に入力するようにしたので、振動低減の
制御対象を絞って制御性能の向上を図ることができる一
方、制御対象以外の振動低減を回避することができる。
よれば、車室内の所定位置で検出される振動の信号を補
正して制御手段に入力するようにしたので、振動低減の
制御対象を絞って制御性能の向上を図ることができる一
方、制御対象以外の振動低減を回避することができる。
【0051】請求項2の発明によれば、エンジン回転の
周期における所定次数の周波数成分のエンジン振動を低
減するようにしたので、振動特性に応じて効率よくエン
ジン振動を低減することができる。
周期における所定次数の周波数成分のエンジン振動を低
減するようにしたので、振動特性に応じて効率よくエン
ジン振動を低減することができる。
【0052】請求項3の発明によれば、エラー信号から
車載オーディオ機器のオーディオ信号等の音信号以外の
周波数成分を抽出して制御手段に入力するようにしたの
で、非制御対象であるオーディオ音等の音が制御すべき
振動と共に低減されるという事態を回避することができ
る。
車載オーディオ機器のオーディオ信号等の音信号以外の
周波数成分を抽出して制御手段に入力するようにしたの
で、非制御対象であるオーディオ音等の音が制御すべき
振動と共に低減されるという事態を回避することができ
る。
【0053】請求項4の発明によれば、エンジン回転の
周期に応じた補正波形とエラー信号の波形とを合成して
該エラー信号が目標波形を具備するようにしたので、エ
ンジン回転の周期毎に予め設定されたエンジン音効果を
得ることができる。
周期に応じた補正波形とエラー信号の波形とを合成して
該エラー信号が目標波形を具備するようにしたので、エ
ンジン回転の周期毎に予め設定されたエンジン音効果を
得ることができる。
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例1における車両用振動低減装置の全体構
成を示す概略図である。
成を示す概略図である。
【図3】コントローラの構成を示すブロック図である。
【図4】LMSの適応アルゴリズムを用いた制御演算部
の構成を示す図である。
の構成を示す図である。
【図5】LMSの適応アルゴリズムを用いた信号補正回
路の構成を示す図である。
路の構成を示す図である。
【図6】実施例2におけるコントローラの構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図7】可変バンドパスフィルタの特性を示す図であ
る。
る。
【図8】実施例3におけるコントローラの構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図9】LMSの適応アルゴリズムを用いた信号補正回
路の構成を示す図である。
路の構成を示す図である。
【図10】実施例3におけるコントローラの構成を示す
ブロック図である。
ブロック図である。
【図11】LMSの適応アルゴリズムを用いた信号補正
回路の構成を示す図である。
回路の構成を示す図である。
【図12】サンプリングされた目標波形信号を示す図で
ある。
ある。
3 車室 4 エンジン(振動源) 9 車載オーディオ機器(音検出手段) 10 マイクロフォン(第2振動検出手段) 11 スピーカ(振動発生手段) 18 エンジン回転周期測定回路(第1振動検出手段) 25 制御演算部(制御手段) 29a 信号補正回路(信号補正手段) 29b バンドパスフィルタ(信号補正手段) m0 エラー信号(振動信号) m1 エラー信号(所定の信号) s 制御信号 a オーディオ信号(音信号)
Claims (4)
- 【請求項1】 車両における振動源の振動情報を検出す
る第1振動検出手段と、 上記振動源からの振動を車室内の所定位置にて検出する
第2振動検出手段と、 上記第2振動検出手段の出力を受け、該第2振動検出手
段から出力された振動信号を所定の信号に補正する信号
補正手段と、 上記第1振動検出手段及び信号補正手段の出力を受け、
第2振動検出手段にて検出される振動を所定の振動に変
更するための制御信号を生成する制御手段と、 上記制御手段の出力に基づいて振動を発生する振動発生
手段とを備えたことを特徴とする車両用振動低減装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の車両用振動低減装置にお
いて、 第1振動検出手段は、車両におけるエンジンの振動情報
としてエンジン回転の周期を検出するように構成され、 信号補正手段は、第2振動検出手段からの振動信号のう
ち、上記第1振動検出手段にて検出されたエンジン回転
の周期における所定次数の周波数成分からなる所定の信
号を抽出するように構成され、 制御手段は、第2振動検出手段にて検出されるエンジン
振動のうち、上記所定次数の周波数成分からなるエンジ
ン振動を低減させるための制御信号を生成するように構
成されていることを特徴とする車両用振動低減装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の車両用振動低減装置にお
いて、 車両における非制御対象音の情報を検出する音検出手段
を備え、 信号補正手段は、第2振動検出手段からの振動信号のう
ち、上記音検出手段から出力された音信号が有する周波
数成分以外の周波数成分からなる所定の信号を抽出する
ように構成され、 制御手段は、第2振動検出手段にて検出される振動のう
ち、上記音信号が有する周波数成分以外の周波数成分か
らなる振動を低減させるための制御信号を生成するよう
に構成されていることを特徴とする車両用振動低減装
置。 - 【請求項4】 請求項1記載の車両用振動低減装置にお
いて、 第1振動検出手段は、車両におけるエンジンの振動情報
としてエンジン回転の周期を検出するように構成され、 信号補正手段は、予めエンジン回転の周期に応じて設定
された振動の目標波形信号を有し、第2振動検出手段か
らの振動信号に上記第1振動検出手段にて検出されたエ
ンジン回転の周期に応じた振動の目標波形を重ね合して
所定の信号を合成するように構成され、 制御手段は、第2振動検出手段にて検出されるエンジン
振動を予めエンジン回転の周期に応じて設定されたエン
ジン振動に変更するための制御信号を生成するように構
成されていることを特徴とする車両用振動低減装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4259721A JPH06109071A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 車両用振動低減装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4259721A JPH06109071A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 車両用振動低減装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06109071A true JPH06109071A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17338026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4259721A Pending JPH06109071A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 車両用振動低減装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06109071A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7556245B2 (en) | 2005-01-11 | 2009-07-07 | Honda Motor Co., Ltd. | Active vibration isolating support apparatus |
-
1992
- 1992-09-29 JP JP4259721A patent/JPH06109071A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7556245B2 (en) | 2005-01-11 | 2009-07-07 | Honda Motor Co., Ltd. | Active vibration isolating support apparatus |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8098837B2 (en) | Active noise control apparatus | |
US8942836B2 (en) | Sound effect generating device | |
JP4173891B2 (ja) | 移動体用効果音発生装置 | |
CN104395955B (zh) | 有源型降噪装置、使用其的有源型降噪系统、移动体装置以及有源型降噪方法 | |
CN102610226B (zh) | 有源振动噪音控制装置 | |
CN107424600B (zh) | 主动型效果音产生装置 | |
CN109416910B (zh) | 主动型效果音产生装置 | |
JP5238368B2 (ja) | 車両用能動型音響制御システム | |
JP2803749B2 (ja) | 車室内エンジン音の制御装置 | |
JPH06109071A (ja) | 車両用振動低減装置 | |
JPH07281676A (ja) | 能動型振動騒音制御装置 | |
JP3503155B2 (ja) | 能動型騒音制御装置及び能動型振動制御装置 | |
JP3465319B2 (ja) | 車両の振動低減装置 | |
JPH06110473A (ja) | 車両用振動低減装置 | |
JP3612735B2 (ja) | 車両騒音低減装置及び制御信号設定方法 | |
JPH06109066A (ja) | 車両用振動低減装置 | |
US20230290328A1 (en) | Active noise reduction system | |
JP2001056690A (ja) | 車載用ノイズコントローラ | |
JP3505721B2 (ja) | 車両用騒音制御装置 | |
JPH06109069A (ja) | 車両用振動低減装置 | |
JP3612734B2 (ja) | 車両騒音低減装置及び制御信号設定方法 | |
JPH06109070A (ja) | 車両用振動低減装置 | |
JP3278185B2 (ja) | 車両用騒音制御装置 | |
JP3308306B2 (ja) | 車両の振動低減装置 | |
JPH06250674A (ja) | 能動型騒音制御装置 |