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JPH06104719B2 - 含フツ素共重合ポリエステル - Google Patents

含フツ素共重合ポリエステル

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Publication number
JPH06104719B2
JPH06104719B2 JP60239618A JP23961885A JPH06104719B2 JP H06104719 B2 JPH06104719 B2 JP H06104719B2 JP 60239618 A JP60239618 A JP 60239618A JP 23961885 A JP23961885 A JP 23961885A JP H06104719 B2 JPH06104719 B2 JP H06104719B2
Authority
JP
Japan
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acid
polymer
polymerization
fluorine
mol
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP60239618A
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JPS62100527A (ja
Inventor
淳 奥村
志郎 片岡
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP60239618A priority Critical patent/JPH06104719B2/ja
Publication of JPS62100527A publication Critical patent/JPS62100527A/ja
Publication of JPH06104719B2 publication Critical patent/JPH06104719B2/ja
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は450℃以下で溶融成形可能であり、すぐれた難
燃性、耐薬品性、耐摩耗性を有すると共に卓越した機械
的性質および耐熱性を具備した含フッ素共重合ポリエス
テルに関するものである。
〈従来の技術〉 近年、ファインケミカルの分野において、フッ素ケミカ
ルが注目されている。なかでも、脂肪族ポリマであるが
ポリテトラフルオロエチレンに代表されるフッ素ポリマ
はそのポリマの持つ特有の性質、例えば耐熱性、耐薬品
性、撥油、撥水性、非粘着性などのすぐれた特性を生か
し、高機能性樹脂、フィルムとしてその用途は最近では
かなり広範囲に及んでいる。
しかしながらこれらフッ素ポリマのうち例えばポリテト
ラフルオロエチレンは溶融粘度が異常に高く一般のプラ
スチックに適用される溶融加工法が適用できないという
欠点を有している。
このため、粉末冶金で行なわれているようにポリテトラ
フルオロエチレン粒末を一度圧縮し、これを融点以上に
加熱してポリテトラフルオロエチレン粒子を融着する方
法が加工法の基本になっている。
したがって、シート、棒、パイプなどの単純な成形品し
か得ることができなかった。
これに対し、ポリテトラフルオロエチレンの成形性や機
械的強度などの改良を目的としてポリビニリデンフルオ
ライドあるいはテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロエチレン共重合耐など、溶融成形可能な脂肪族系フッ
素ポリマが開発されている(プラスチックス,36
(2),20,(1985))。
しかしながら、これらの溶融成形可能な脂肪族フッ素ポ
リマは一般の溶融法で成形できる反面、脂肪族ポリマで
あるために押出成形時の耐熱性に問題を残している。
すなわち、押出成形時において熱分解により生じたフッ
化水素がスクリュー等の金属材質を著しく腐蝕し、その
ために特殊な金属材質を必要とすることであり、加工工
程上の大きな問題となっている。
このような耐熱性の問題、あるいは機械的性質が低いと
いう問題は主鎖に脂肪族骨格を有することに起因してお
り、本質的にこれらの問題を解決することは不可能であ
った。
これに対し芳香族系含フッ素ポリマとしては4-オキシ安
息香酸のフッ素置換体である4-オキシ‐2,3,5,6-テトラ
フルオロ安息香酸を用いて合成したポリ−オキシ−2,3,
5,6−テトラフルオロベンゾエートについて高分子論文
39,8,531〜534(1982)に記載されている。
しかしながら該文献に記載されているポリマは芳香族系
含フッ素ポリマにもかかわらず耐熱性が不良であること
が記載されている。
また、 のみからなるホモポリエステルは“エコノール”(住友
化学(株)製)として知られている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明者らは、このポリ‐4-オキシ‐2,3,5,6-テトラフ
ルオロベンゾエートの耐熱性が不良である原因を調べ、
この原因は、出発原料である4-オキシ‐2,3,5,6-テトラ
フルオロ安息香酸のアセチル化反応条件が不適切である
ことを見出し、特定条件でアセチル化反応を行なえば高
純度の4-アセトキシ‐2′3,5,6-テトラフルオロ安息香
酸あるいはそのオリゴマを得ることができ、この原料を
重合すれば極めて耐熱性が良好で溶融成形可能なポリ‐
4-オキシ‐2,3,5,6-テトラフルオロベンゾエートの得ら
れることを見出している。
しかしながら、このポリマとて機械物性的には必ずしも
十分とは言えないことがわかった。
また、“エコノール”(住友化学(株)製)は融点が極
めて高いことから通常の溶融成形法が不可能であり、し
かも機械的性質の不十分であつた。
〈問題点を解決するための手段〉 そこで本発明者らはポリ‐4-オキシ‐2,3,5,6-テトラフ
ルオロベンゾエートの耐熱性の問題を解決すると同時
に、このポリの機械的性質を向上させるため、鋭意検討
を行なった。
その結果、比較的低温で溶融成形可能であり、しかも押
出し成形時の耐熱性がよい、すなわち金属腐蝕性ガスの
発生の極めて少ない機械的性質のすぐれたポリエステル
である下記構造式(I)および(II)からなり、単位
(I)が全体の30〜90モル%、単位(II)が全体の70〜
10モル%を占め、単位(I)と単位(II)の合計の重合
度が100以上であることを特徴とする含フッ素共重合ポ
リエステルを見出し本発明を成すに至った。
なお、構造単位(I)のみからなるホモポリエステルは
前記のように本発明の共重合ポリエステルに比して機械
的性質が不充分である。
また、構造単位(II)のみからなるホモポリエステル
“エコノール”は融点が極めて高いことから通常の溶融
成形法が不可能であり、しかも機械的性質も不十分であ
るのに対して、本発明の共重合ポリエステルは成形性が
良好で、しかも機械的性質、耐熱性のすぐれた成形品も
得ることができるのである。
この共重合ポリエステルの単位(I)と(II)の割合
(I)/(II)は30/70〜90/10であるが特に好ましくは
40/60〜90/10である。
すなわち(I)/(II)が30/70未満では得られた成形
品の成形性および機械的性質が不十分であり、(I)/
(II)が90/10より大きい時には、機械的性質が良好で
ないので好ましくない。
この共重合ポリエステルの分子量はポリマを加水分解し
た後、ガスクロマトグラフィーで生成した酢酸の量を定
量することによって測定可能であり、重合度100以上が
好ましい。すなわち、重合度100未満では得られる成形
品の機械的性質が不充分である傾向がある。
本発明の含フッ素ポリエステルは4-オキシ安息香酸と4-
オキシ‐2,3,5,6-テトラフルオロ安息香酸のアシル化物
を用いて脱酢酸重合法によって次のように製造すること
ができる。
すなわち、4-オキシ‐2,3,5,6-テトラフルオロ安息香酸
1モルに対し、無水酢酸4〜5モル量、触媒として酢酸
0.05〜0.5モル量、あるいは酢酸ナトリウム1×10-3
1×10-2モル量加え、反応温度120〜130℃、好ましくは
125〜130℃で5〜20時間、好ましくは10〜20時間反応さ
せて得られる4-アセトキシ‐2,3,5,6-テトラフルオロ安
息香酸(融点124〜125℃)あるいはそのオリゴマ誘導体
(融点130〜200℃)と通常の方法で4-オキシ安息香酸よ
り得られる4-アセトキシ安息香酸の所定量を窒素、アル
ゴンなどの不活性ガス雰囲気下、150〜300℃で1〜10時
間反応させた後、15分〜100分で高真空にすると同時に3
00〜350℃まで昇温し、さらに1〜50時間反応させて、
重縮合を完結せしめるか、180〜210℃で高真空下で1〜
50時間固相重合せしめる方法が好ましい。
前述の文献(高分子論文集39,8,531〜534(1982))で
は出発物質の一つである4-アセトキシ‐2,3,5,6-テトラ
フルオロ安息香酸の純度が低く、しかもいきなり60mmHg
の真空下で重合しているので、この際には4-アセトキシ
‐2,3,5,6-テトラフルオロ安息香酸の昇華が激しくポリ
マの収率が低くなるとともに、共重合比が変化し、目的
の組成物を得ることができず、本発明の重合方法によっ
てのみ昇華の少ない耐熱性の良好な目的とした共重合組
成のポリマを得ることができる。
なお、4-オキシ‐2,3,5,6-テトラフルオロ安息香酸、お
よび4-オキシ安息香酸に所望量のジフェニルカーボネー
トを反応させてフェニルエステルとした後、脱フェノー
ル重縮合反応により製造する方法も用いることができる
が、前記の脱酢酸による重合方法がより好ましい。
また、重縮合反応に使用する触媒としては酢酸第1ス
ズ、テトラブチルチタネート、酢酸ナトリウム、酢酸カ
リウム、三酸化アンチモン、金属マグネシウムなどの金
属化合物が代表的であり、とりわけ脱フェノール重縮合
の際に有効である。
なお、本発明の芳香族ポリエステルを重縮合する際に
は、上記構造単位(I)および(II)に3-クロル‐4-オ
キシ安息香酸、3-メチル‐4-オキシ安息香酸、3-メトキ
シ‐4-オキシ安息香酸、3-フェニル‐4-オキシ安息香
酸、3,5-ジクロル‐4-オキシ安息香酸、3,5-ジメチル‐
4-オキシ安息香酸、3,5-ジメトキシ‐4-オキシ安息香
酸、m-オキシ安息香酸、2,6-オキシナフトエ酸、2,7-オ
キシナフトエ酸などの他の芳香族オキシカルボン酸を本
発明の目的を損なわない程度の少割合の範囲でさらに共
重合せしめることができる。
また、ハイドロキノン、レゾルシン、クロルハイドロキ
ノン、メチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノ
ン、2,6-ジオキシナフタレン、2,7-ジオキシナフタレン
などのジオール成分と同時にテレフタル酸、イソフタル
酸、4,4′‐ジフェニルジカルボン酸、2,6-ナフタレン
ジカルボン酸、1,2-ビス(フェノキシ)エタン‐4,4′
‐ジカルボン酸、1,2-ビス(2-クロルフェノキシ)エタ
ン‐4,4′‐ジカルボン酸、4,4′‐ジカルボキシフェニ
ルエーテルなどのジカルボン酸成分をジオール成分と当
モル量にしてさらに少割合の範囲でさらに共重合せしめ
ることも可能である。
かくしてなる本発明の含フッ素共重合ポリエステルは融
点が248〜298℃と低く、押出成形射出成形、圧縮成形、
ブロー成形などの通常の溶融成形に供することができ、
繊維、フィルム、三次元成形品、容器、ホースなどに加
工することが可能である。
なお成形時には本発明の芳香族ポリエステルに対し、ガ
ラス繊維、炭素繊維、アスベストなどの強化剤、充填
材、核剤、顔料、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、
離型剤、および難燃剤などの添加剤や他のポリマを添加
して、成形品に所望の特性を付与することができる。
このポリマとしては、ポリテトラフルオロエチレンなど
の脂肪族系フッ素ポリマ、市販の芳香族ポリマである
“エコノール”[住友化学(株)製]、“Uポリマー”
[ユニチカ(株)製]、“PEEK"[ICI社製]などのほ
か、各種のポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
フェニレンスルフィドなどがあり、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレートなども挙げるこ
とができる。また、各種のサーモトロピック液晶ポリエ
ステルも挙げることができる。
なお、このようにして得られた成形品は、熱処理によっ
て強度を増加させることができ、弾性率をも多くの場合
増加させることができる。
この熱処理は、成形品を不活性雰囲気(例えば窒素、ア
ルゴン、ヘリウムまたは水蒸気)中または酸素含有雰囲
気(例えば空気)中でポリマの融点以下の温度で熱処理
することによって行なうことができる。この熱処理は緊
張下であってもなくてもよく、数分〜数日の間で行なう
ことができる。
かくして成る本発明の含フッ素共重合ポリエステルは45
0℃以下で溶融成形可能でりすぐれた難燃性、耐薬品
性、耐摩耗性を有し、しかもすぐれた耐熱性および機械
的性質を有するフッ素含有共重合ポリマを得ることが可
能である。
〈実施例〉 以下実施例により本発明を詳細に説明する。
実施例1 冷却管をそなえた4つ口フラスコに4-オキシ‐2,3,5,6-
テトラフルオロ安息香酸21g(0.1モル)、無水酢酸40.8
g(0.4モル)、酢酸2.1gを仕込み、内温を125〜130℃に
保持し、窒素雰囲気下にて15時間反応を行なった。反応
後は水中に投下し、過剰の無水酢酸を酢酸に加水分解し
たのち析出物を濾過した。析出物はベンゼン、リグロイ
ンで2回再結晶することにより精製した。得られたモノ
マの融点は124〜125℃であり、IRにより1830cm-1に原料
である4-オキシ安息香酸には見られないアセチル基に起
因する新たな吸収がみられ、4-アセトキシ‐2,3,5,6-テ
トラフルオロ安息香酸であることを確認した。
重合用試験官に合成した4-アセトキシ‐2,3,5,6-テトラ
フルオロ安息香酸7.56g(0.3×10-1モル)、4-アセトキ
シ安息香酸12.6g(0.7×10-1モル)を仕込み次の条件で
脱酢酸重合を行なった。
まず、窒素雰囲気下、150〜250℃で3時間反応させた
後、250℃、30分で1.0mmHg以下に減圧すると同時に250
〜350℃で1.0mmHg以下、10時間反応せしめた。このポリ
マの元素分析結果は第I表の通りであり、一般式(I)
に示す理論構造式に対応した理論値とよい一致を示し
た。
また、ポリマを加水分解して酢酸量から求めた重合度は
310(数平均分子量44000)であった。
但し、酸素・0(%)=100(%)-C(%)-F(%)-H(%)として算出し
た。
また、赤外吸収スペクトルを測定したところ1735cm-1
みられるフッ素未置換体のポリ(P-オキシベンゾエー
ト)のカルボニルに起因する吸収および1796cm-1にみら
れるフッ素置換体であるポリ(P-オキシ‐2,3,5,6-テト
ラフルオロベンゾエート)のカルボニルに起因する吸収
がそれぞれ1743cm-1で重なっており、共重合体を形成し
ていることを確認した。
このポリマを示差走査熱量計(パーキンエルマーII型)
で測定したところ融点298℃、結晶融解熱量2.5cal/gで
あった。またこのポリマを高化式フローテスターに供
し、紡糸温度330℃、口金孔径0.5mmφで紡糸を行ない、
0.2mmφの紡出糸を得た。なお溶融粘度はずり速度10
3(sec-1)で1800ポイズであった。
また、上記紡出糸をテンシロン100(東洋ボールドウィ
ン社製)を用いて試長50mm、引張速度100mm/分で測定し
たところ5.6(g/d)という高い強度を持つことがわかっ
た。
なお、レオバイブロンDDV-II-EA(東洋ボールドウィン
社製)を用い、周波数110Hz、昇温速度2℃/分、チャ
ック間距離40mmで弾性率を測定したところ30℃での弾性
率は4.2GPaという高い値であることがわかった。
実施例2 重合用試験官に実施例1と同様に合成した4-アセトキシ
‐2,3,5,6-テトラフルオロ安息香酸12.6g(0.5×10-1
ル)、4-アセトキシ安息香酸9.0g(0.5×10-1モル)を
仕込み実施例1と同様の方法で重合し重縮合反応を行な
った。
このポリマの元素分析結果は第II表の通りであり、一般
式(II)に示す理論構造式に対応した理論値とよい一致
を示した。
また、ポリマを加水分解して酢酸量から求めた重合度は
290(数平均分子量45000)であった。
但し、酸素・0(%)=100(%)-C(%)-F(%)-H(%)として算出し
た。
このポリマを示差走査熱量計(パーキンエルマーII型)
で測定したとちころ融点263℃、結晶融解熱量0.8cal/g
であった。またこのポリマを高化式フローテスターに供
し、紡糸温度280℃、口金孔径0.5mmφの紡糸を行ない0.
2mmφの紡出糸を得た。
なお、溶融粘度はずり速度103(sec-1)で8000ポイズで
あった。
また、上記紡出糸をテンシロン100(東洋ボールドウィ
ン社製)を用いて試長50mm、引張速度10mm/分で測定し
たところ12.5(g/d)という高い強度を持つことがわか
った。
なお、レオバイブロンDDV-II-EA(東洋ボールドウィン
社製)を用いて実施例1と同様の方法で測定した弾性率
は9.8GPaという高い値であることがわかった。
実施例3 冷却管をそなえた4つ口フラスコに4-ヒドロキシ‐2,3,
5,6-テトラフルオロ安息香酸21g(0.1モル)、無水酢酸
40.8g(0.4モル)、酢酸ナトリウム0.021gを仕込み、内
温を125〜130℃に保持し、窒素雰囲気下にて15時間反応
を行なった。反応後は水中に投下し、過剰の無水酢酸を
酢酸に加水分解したのち析出物を濾過した。析出物はベ
ンゼン、リグロインで2回再結晶することにより精製し
た。
得られた生成物は大部分がクロロホルムに不溶であり、
融点を測定したところ融点が130〜200℃の範囲であるモ
ノマを含有したオリゴマであることがわかった。
IRにより1798cm-1に原料である4-ヒドロキシ安息香酸に
は見られないアセチル基に起因する新たな吸収がみら
れ、目的の4-アセトキシ‐2,3,5,6-テトラフルオロ安息
香酸を含有したオリゴマであることを確認した。
重合用試験官に合成した4-アセトキシ‐2,3,5,6-テトラ
フルオロ安息香酸のオリゴマ(元素分析およびGPC分析
結果より求めた平均分子量は約630であり3量体を主体
としたオリゴマであることを確認)10.5g(モノマに換
算して0.5×10-1モル)、4-アセトキシ安息香酸9.0g
(0.5×10-1モル)を仕込み実施例1と同様の方法で重
合し重縮合反応を行なった。
このポリマの元素分析結果は第III表の通りであり、一
般式(III)に示す理論構造式に対応した理論値とよい
一致を示した。
また、ポリマを加水分解して酢酸量から求めた重合度は
270(数平均分子量42000)であった。
但し、酸素・0(%)=100(%)-C(%)-F(%)-H(%)として算出し
た。
このポリマを示差走査熱量計(パーキンエルマーII型)
で測定したところ融点261℃、結晶融解熱量0.8cal/gで
あった。またこのポリマを高化式フローテスターに供
し、紡糸温度280℃、口金孔径0.5mmφの紡糸を行ない0.
2mmφの紡出糸を得た。
なお、溶融粘度はずり速度103(sec-1)で7000ポイズで
あった。
また、上記紡出糸をテンシロン100(東洋ボールドウィ
ン社製)を用いて試長50mm、引張速度10mm/分で測定し
たところ11.9(g/d)という高い強度を持つことがわか
った。
なお、レオバイブロンDDV-II-EA(東洋ボールドウィン
社製)を用いて実施例1と同様の方法で測定した弾性率
は8.7GPaという高い値であることがわかった。
実施例4 重合用試験官に実施例1と同様に合成した4-アセトキシ
‐2,3,5,6-テトラフルオロ安息香酸22.68g(0.9×10-1
モル)、4-アセトキシ安息香酸1.8g(0.1×10-1モル)
を仕込み実施例1と同様の方法で重合し重縮合反応を行
なった。
このポリマの元素分析結果は第IV表の通りであり、一般
式(IV)に示す理論構造式に対応した理論値とよい一致
を示した。
また、ポリマを加水分解して酢酸量から求めた重合度は
320(数平均分子量59000)であった。
但し、酸素・0(%)=100(%)-C(%)-F(%)-H(%)として算出し
た。
このポリマを示差走査熱量計(パーキンエルマーII型)
で測定したとちころ融点248℃、結晶融解熱量3.2cal/g
であった。またこのポリマを高化式フローテスターに供
し、紡糸温度280℃、口金孔径0.5mmφの紡糸を行ない0.
2mmφの紡出糸を得た。
なお、溶融粘度はずり速度103(sec-1)で11000ポイズ
であった。
また、上記紡出糸をテンシロン100(東洋ボールドウィ
ン社製)を用いて試長50mm、引張速度10mm/分で測定し
たところ7.6(g/d)という高い強度を持つことがわかっ
た。
なお、レオバイブロンDDV-II-EA(東洋ボールドウィン
社製)を用いて実施例1と同様の方法で測定した弾性率
は4.8GPaという高い値であることがわかった。
比較例1 重合用試験官に4-アセトキシ安息香酸18.0g(1.0×10-1
モル)を仕込み実施例1と同様の方法で重合し重縮合反
応を行なったところ、昇温中、250℃でポリマが固化
し、それ以後350℃まで固化したままであった。
このポリマを加水分解して酢酸量から求めた重合度は36
0(数平均分子量43000)であった。
このポリマを示差走査熱量計(パーキンエルマーII型)
で測定したが融点ピークは得られなかった。
またこのポリマを高化式フローテスター紡糸しようとし
たが全く紡糸はできなかった。
比較例2 重合用試験管に実施例1と同様に合成した4-アセトキシ
‐2,3,5,6-テトラフルオロ安息香酸5.04g(0.2×10-1
ル)、4-アセトキシ安息香酸14.4g(0.8×10-1モル)を
仕込み実施例1と同様の方法で重合し重縮合反応を行な
った。
得られたポリマを加水分解して酢酸量から求めた重合度
は330(数平均分子量44000)であった。
このポリマを示差走査熱量計(パーキンエルマーII型)
で測定したところ融点350℃、結晶融解熱量2.5cal/gで
あった。またこのポリマを高化式フローテスターに供
し、紡糸温度350℃、口金孔径0.5mmφで紡糸を行ない0.
2mmφの紡出糸を得た。
なお、溶融粘度はずり速度103(sec-1)で23000ポイズ
であった。
また、上記紡出糸をテンシロン100(東洋ボールドウィ
ン社製)を用いて試長50mm、引張速度10mm/分で測定し
たところ3.8(g/d)という実施例で得られた結果に比べ
て低い強度であった。
なお、レオバイブロンDDV-II-EA(東洋ボールドウィン
社製)を用いて実施例1と同様の方法で測定した弾性率
は2.5GPaであり、強度同様実施例で得られた結果に比べ
て低い値であることがわかった。
比較例3 重合用試験管に実施例1と同様に合成した4-アセトキシ
‐2,3,5,6-テトラフルオロ安息香酸25.2g(1.0×10-1
ル)を仕込み実施例1と同様の方法で重合し重縮合反応
を行なった。
得られたポリマを加水分解して酢酸量から求めた重合度
は360(数平均分子量69000)であった。
また、赤外吸収スペクトルを測定したところ1796cm-1
カルボニルの吸収がみられ構造式を確認した。
このポリマを示差走査熱量計(パーキンエルマーII型)
で測定したところ融点252℃、結晶融解熱量3.5cal/gで
あった。またこのポリマを高化式フローテスターに供
し、紡糸温度330℃、口金孔径0.5mmφで紡糸を行ない0.
2mmφの紡出糸を得た。
なお、溶融粘度はずり速度103(sec-1)で15000ポイズ
であった。
また、上記紡出糸をテンシロン100(東洋ボールドウィ
ン社製)を用いて試長50mm、引張速度10mm/分で測定し
たところ2.9(g/d)という実施例で得られた結果に比べ
て低い強度であった。
なお、レオバイブロンDDV-II-EA(東洋ボールドウィン
社製)を用いて実施例1と同様の方法で測定した弾性率
は1.9GPaであり、強度同様実施例で得られた結果に比べ
て低い値であることがわかった。
〈発明の効果〉 本発明により450℃以下で溶融成形可能でありすぐれた
難燃性、耐薬品性、耐摩耗性を有し、しかもすぐれた機
械的性質、耐熱性をも有する含フッ素共重合ポリエステ
ルが得られるようになった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造式(I)および(II)からなり、
    単位(I)が全体の30〜90%、単位(II)が全体の70〜
    10モル%を占め、単位(I)と単位(II)の合計の重合
    度が100以上であることを特徴とする含フッ素共重合ポ
    リエステル。
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