JPH0584642A - 切削加工装置 - Google Patents
切削加工装置Info
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- JPH0584642A JPH0584642A JP24338391A JP24338391A JPH0584642A JP H0584642 A JPH0584642 A JP H0584642A JP 24338391 A JP24338391 A JP 24338391A JP 24338391 A JP24338391 A JP 24338391A JP H0584642 A JPH0584642 A JP H0584642A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 超精密切削加工において、被切削面に対する
切削工具の刃先設定角度を最適の状態に自動調整する。 【構成】 刃物台3には、工具Aの変位機構4と力覚セ
ンサ5を設ける。力覚センサ5の検出信号を動歪計6、
AD変換器7を経てコンピュータ8に取込む。記憶手段
9に記憶されている切削加工時の加工表面状態に応じて
類別される複数のモードパターン信号と、力覚センサ5
から得られた出力信号とを比較手段10で比較し、切削加
工による加工反力の出力信号の波形を検出する。一方で
出力信号の波形から加工反力の変動Fp-pと平均Fmeanを
求め、Fp-p/Fmeanが最小値となるように切削工具の刃
先設定角度をフィードバック制御して、常に鏡面加工に
対応した刃先設定角度を得ることができる。
切削工具の刃先設定角度を最適の状態に自動調整する。 【構成】 刃物台3には、工具Aの変位機構4と力覚セ
ンサ5を設ける。力覚センサ5の検出信号を動歪計6、
AD変換器7を経てコンピュータ8に取込む。記憶手段
9に記憶されている切削加工時の加工表面状態に応じて
類別される複数のモードパターン信号と、力覚センサ5
から得られた出力信号とを比較手段10で比較し、切削加
工による加工反力の出力信号の波形を検出する。一方で
出力信号の波形から加工反力の変動Fp-pと平均Fmeanを
求め、Fp-p/Fmeanが最小値となるように切削工具の刃
先設定角度をフィードバック制御して、常に鏡面加工に
対応した刃先設定角度を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、画像形成装置に用い
られる金属製薄肉円筒部材を被切削部材とする切削加工
装置に関するものである。
られる金属製薄肉円筒部材を被切削部材とする切削加工
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば感光体ドラム・磁気ディスクサブ
ストレートなどの超精密切削加工の分野においては、通
常鏡面加工が行われている。これら製品の検査について
は、寸法精度・形状精度のみならず、表面が鏡面である
かどうかも重要であり、スクラッチと呼ばれる幅10μm
程度の微細な傷も許されない場合が多い。
ストレートなどの超精密切削加工の分野においては、通
常鏡面加工が行われている。これら製品の検査について
は、寸法精度・形状精度のみならず、表面が鏡面である
かどうかも重要であり、スクラッチと呼ばれる幅10μm
程度の微細な傷も許されない場合が多い。
【0003】この表面状態の検査については、現状では
加工後に作業者が目視で検査している。この方法では、
作業者に技能が要求されるとともに、加工の自動化を進
める上で問題となっていた。
加工後に作業者が目視で検査している。この方法では、
作業者に技能が要求されるとともに、加工の自動化を進
める上で問題となっていた。
【0004】また、この表面状態の検査については、次
のような研究がなされている。
のような研究がなされている。
【0005】1)レーザー光を被加工物の表面に当てて
得られる散乱光により、切削加工された面の粗さを測定
する技術(森田健二、川久保洋一:回折光を利用した鏡
面加工表面粗さのインプロセス計測、精密工学会誌、5
4、4(1988)、642〜646)。
得られる散乱光により、切削加工された面の粗さを測定
する技術(森田健二、川久保洋一:回折光を利用した鏡
面加工表面粗さのインプロセス計測、精密工学会誌、5
4、4(1988)、642〜646)。
【0006】2)レーザー光を被加工物の表面に当てて
得られる散乱光により、加工された面の微細傷を定量的
に測定評価する技術(三好隆志、姜永準、斎藤勝政:散
乱理論を用いた微小傷の測定評価に関する研究(第1
報)、精密工学会誌、54、6(1988)、1095〜1100)。
得られる散乱光により、加工された面の微細傷を定量的
に測定評価する技術(三好隆志、姜永準、斎藤勝政:散
乱理論を用いた微小傷の測定評価に関する研究(第1
報)、精密工学会誌、54、6(1988)、1095〜1100)。
【0007】3)レーザー光を利用し臨界角法で表面粗
さを非接触で計測する技術(河野嗣男:インプロセス計
測加工制御技術の概要、精密工学会産学協同研究協力分
科会合同発表シンボジウムテキスト、1990、1〜5)。
さを非接触で計測する技術(河野嗣男:インプロセス計
測加工制御技術の概要、精密工学会産学協同研究協力分
科会合同発表シンボジウムテキスト、1990、1〜5)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】現在のところ、超精密
切削加工の分野で、単結晶ダイヤモンドバイトの段取り
を自動化する研究開発はなされていない。従ってバイト
の段取りは、作業者の技能により行なわれているのが現
状である。そのため、実際の作業では、バイトの取付け
をトライアンドエラーで調整することになり、段取り時
間がかかり、加工の生産性を向上をさせるための障害と
なっている。
切削加工の分野で、単結晶ダイヤモンドバイトの段取り
を自動化する研究開発はなされていない。従ってバイト
の段取りは、作業者の技能により行なわれているのが現
状である。そのため、実際の作業では、バイトの取付け
をトライアンドエラーで調整することになり、段取り時
間がかかり、加工の生産性を向上をさせるための障害と
なっている。
【0009】また、従来技術の項で述べたように、レー
ザー光などの光学的な計測法で、加工された表面の状態
を計測する研究はなされているが、これをバイトの段取
りに応用した例は報告されていない。
ザー光などの光学的な計測法で、加工された表面の状態
を計測する研究はなされているが、これをバイトの段取
りに応用した例は報告されていない。
【0010】光学的な計測法の場合、試し加工後に計測
することになり、計測の時間がかかると考えられる。従
って、加工の生産性向上のためには、計測時間短縮の改
善が必要となる。また、実際の加工では切削液を使用す
る場合が多く、光学的な方法ではその影響も問題となっ
てくるため、計測の信頼性を向上させるためには、表面
に付着して残る切削液の除去などの工夫が必要となる。
することになり、計測の時間がかかると考えられる。従
って、加工の生産性向上のためには、計測時間短縮の改
善が必要となる。また、実際の加工では切削液を使用す
る場合が多く、光学的な方法ではその影響も問題となっ
てくるため、計測の信頼性を向上させるためには、表面
に付着して残る切削液の除去などの工夫が必要となる。
【0011】我々は、加工中に計測するパラメータとし
て加工反力に着目した。超精密切削加工では、心高や刃
先設定角度をわずかに変化させただけで、加工された表
面の状態が変化することが知られている。加工現象は力
学の法則に基づいて発生している物理現象であるので、
表面状態の変化にともなって加工反力も大きく変化して
いると考えられるからである。
て加工反力に着目した。超精密切削加工では、心高や刃
先設定角度をわずかに変化させただけで、加工された表
面の状態が変化することが知られている。加工現象は力
学の法則に基づいて発生している物理現象であるので、
表面状態の変化にともなって加工反力も大きく変化して
いると考えられるからである。
【0012】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、超精密切削加工の分野において、工具の段取りを
最適な状態にする切削加工装置を提供することを目的と
している。
ので、超精密切削加工の分野において、工具の段取りを
最適な状態にする切削加工装置を提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、画像形成装
置に用いられる金属製薄肉円筒部材を被切削部材とする
切削加工装置において、前記切削加工に用いる工具から
切削加工時の加工反力を検出するための検出手段と、前
記工具を固定し前記工具の段取時に調整する各方向に変
位可能な機構をもつ変位機構と、前記検出手段による前
記金属製薄肉円筒部材の切削加工時の加工表面状態に応
じて類別される複数のモードパターン信号を記憶する記
憶手段と、前記検出手段からの切削加工時における出力
信号と前記記憶手段に記憶された複数のモードパターン
信号とを比較する比較手段とから成り、前記切削加工時
における出力信号から、加工反力変動値を加工反力平均
値をもって除した値が最少値となるよう前記工具の刃先
設定角度を制御することを特徴とする切削加工装置によ
って達成される。
置に用いられる金属製薄肉円筒部材を被切削部材とする
切削加工装置において、前記切削加工に用いる工具から
切削加工時の加工反力を検出するための検出手段と、前
記工具を固定し前記工具の段取時に調整する各方向に変
位可能な機構をもつ変位機構と、前記検出手段による前
記金属製薄肉円筒部材の切削加工時の加工表面状態に応
じて類別される複数のモードパターン信号を記憶する記
憶手段と、前記検出手段からの切削加工時における出力
信号と前記記憶手段に記憶された複数のモードパターン
信号とを比較する比較手段とから成り、前記切削加工時
における出力信号から、加工反力変動値を加工反力平均
値をもって除した値が最少値となるよう前記工具の刃先
設定角度を制御することを特徴とする切削加工装置によ
って達成される。
【0014】
【実施例】以下、この発明の切削加工装置を説明する。
図1は切削加工装置の概略構成図である。この切削加工
装置は、画像形成装置に用いられる金属製薄肉円筒部材
を被切削部材とするものであり、複写機やレーザービー
ムプリンターなどに用いられる金属製薄肉円筒部材であ
る感光体ドラム基体1を加工する旋盤2には刃物台3が
設けられている。刃物台3には工具Aであるバイトの段
取りの際に調整する各方向に変位可能な直進機構または
回転機構を持ち、外部からの制御信号により制御可能な
変位機構4が設けられ、この変位機構4には切削加工中
の加工反力を検出する力覚センサ5を取付け、この力覚
センサ5が切削加工に用いる工具から切削加工時の加工
反力を検出するための検出手段を構成している。この力
覚センサ5から得られた検出信号を動歪計6にて増幅
し、AD変換器7によりデジタル信号に変換してコンピ
ュータ8に取込む。コンピュータ8には記憶手段9とし
てメモリとディスク装置が接続されており、そこに記憶
されている切削加工時の加工表面状態に応じて類別され
る複数のモードパターン信号と力覚センサ5から得られ
た出力信号とを比較手段10で比較し、切削加工中のバイ
トの取付状態を検出する。このバイトの取付状態の検出
後、バイトの取付状態を調整するために、バイトの取付
状態を自動制御するための制御信号を作成し、デジタル
信号・RS232Cインターフェースなどを介して制御信号を
変位機構4へ送り、バイトの取付状態を自動で調整す
る。
図1は切削加工装置の概略構成図である。この切削加工
装置は、画像形成装置に用いられる金属製薄肉円筒部材
を被切削部材とするものであり、複写機やレーザービー
ムプリンターなどに用いられる金属製薄肉円筒部材であ
る感光体ドラム基体1を加工する旋盤2には刃物台3が
設けられている。刃物台3には工具Aであるバイトの段
取りの際に調整する各方向に変位可能な直進機構または
回転機構を持ち、外部からの制御信号により制御可能な
変位機構4が設けられ、この変位機構4には切削加工中
の加工反力を検出する力覚センサ5を取付け、この力覚
センサ5が切削加工に用いる工具から切削加工時の加工
反力を検出するための検出手段を構成している。この力
覚センサ5から得られた検出信号を動歪計6にて増幅
し、AD変換器7によりデジタル信号に変換してコンピ
ュータ8に取込む。コンピュータ8には記憶手段9とし
てメモリとディスク装置が接続されており、そこに記憶
されている切削加工時の加工表面状態に応じて類別され
る複数のモードパターン信号と力覚センサ5から得られ
た出力信号とを比較手段10で比較し、切削加工中のバイ
トの取付状態を検出する。このバイトの取付状態の検出
後、バイトの取付状態を調整するために、バイトの取付
状態を自動制御するための制御信号を作成し、デジタル
信号・RS232Cインターフェースなどを介して制御信号を
変位機構4へ送り、バイトの取付状態を自動で調整す
る。
【0015】図2は切削加工装置の要部概略構成図、図
3は切削加工装置の要部の平面図、図4は図3のIV-IV
断面図である。
3は切削加工装置の要部の平面図、図4は図3のIV-IV
断面図である。
【0016】切削装置の変位機構4は、図8及び図9に
示す調整項目の中で、心高、刃先設定角度、切込み量の
3方向に変位可能な構造をしている。
示す調整項目の中で、心高、刃先設定角度、切込み量の
3方向に変位可能な構造をしている。
【0017】まず、ローリング角度は、被加工物の直径
に応じてある設定値に設定されるので、この実施例では
バイトシャンク12の下側に角度の付いたスペーサ13を挟
んでバイトシャンク12を固定して調整する機構になって
いる。この部分については、一般的に知られている回転
支持機構とモータなどを組合わせることにより、外部か
ら制御可能とすることは容易である。
に応じてある設定値に設定されるので、この実施例では
バイトシャンク12の下側に角度の付いたスペーサ13を挟
んでバイトシャンク12を固定して調整する機構になって
いる。この部分については、一般的に知られている回転
支持機構とモータなどを組合わせることにより、外部か
ら制御可能とすることは容易である。
【0018】心高方向Zについては、Z軸ステージ14を
使用し、その上に切込み方向Xに変位するX軸ステージ
15を固定してある。このZ軸ステージ14として、例えば
(株)宮沢マシン製Z軸ステージMSDZ-120を使用し、ま
たX軸ステージ15として、例えば(株)宮沢マシン製X
軸ステージMSD-1-25を使用することができる。
使用し、その上に切込み方向Xに変位するX軸ステージ
15を固定してある。このZ軸ステージ14として、例えば
(株)宮沢マシン製Z軸ステージMSDZ-120を使用し、ま
たX軸ステージ15として、例えば(株)宮沢マシン製X
軸ステージMSD-1-25を使用することができる。
【0019】このX軸ステージ15の上に端部にカウンタ
ウエイト16aを有するコの字型の板16を配置し、その横
側に刃先設定角度調整機構17を設置している。
ウエイト16aを有するコの字型の板16を配置し、その横
側に刃先設定角度調整機構17を設置している。
【0020】また、バイトシャンク固定部80の下側とベ
ース板81とをベアリング82で回転可能に支持し、バイト
シャンク固定部80の一端からエアシリンダ60による予圧
を与え、他端をリニアアクチュエータ46にて押すことに
より変位させる。このリニアアクチュエータ46として、
例えば(株)ハーモニックドライブシステムズ製リニア
アクチュエータLA-30-10-Fを用いることできる。
ース板81とをベアリング82で回転可能に支持し、バイト
シャンク固定部80の一端からエアシリンダ60による予圧
を与え、他端をリニアアクチュエータ46にて押すことに
より変位させる。このリニアアクチュエータ46として、
例えば(株)ハーモニックドライブシステムズ製リニア
アクチュエータLA-30-10-Fを用いることできる。
【0021】以上述べた例の他に、一般的に知られてい
る直進機構・回転機構の組合わせにより、このような機
構は容易に実現できる。
る直進機構・回転機構の組合わせにより、このような機
構は容易に実現できる。
【0022】各変位方向については、取付状態の調整後
にエアクランプ機構40,41により固定して実際の切削加
工を行なう。これらのエアクランプ機構40,41は、コン
ピュータ8からデジタルIOボード48を介してデジタル
信号により電磁弁42,43を開閉することにより動作し、
各変位部がクランプ・アンクランプされる。
にエアクランプ機構40,41により固定して実際の切削加
工を行なう。これらのエアクランプ機構40,41は、コン
ピュータ8からデジタルIOボード48を介してデジタル
信号により電磁弁42,43を開閉することにより動作し、
各変位部がクランプ・アンクランプされる。
【0023】Z軸ステージ14、X軸ステージ15は専用の
コントローラ44、ドライバ45で駆動され、このコントロ
ーラ44とドライバ45とコンピュータ8は例えばRS232C
インターフェースにより結合されている。
コントローラ44、ドライバ45で駆動され、このコントロ
ーラ44とドライバ45とコンピュータ8は例えばRS232C
インターフェースにより結合されている。
【0024】刃先設定角度を調整するためのリニアアク
チュエータ46も専用のドライバ47にて駆動され、このド
ライバ47とコンピュータ8はデジタルIOボード48を介
してデジタル信号にて結合される。
チュエータ46も専用のドライバ47にて駆動され、このド
ライバ47とコンピュータ8はデジタルIOボード48を介
してデジタル信号にて結合される。
【0025】調整項目の中で、刃先設定角度が最も精度
を要求される。そこで、固定部の傾きを2つの変位計5
0,51により計測し、刃先設定角度の検出を行ってフィ
ードバック制御をかけている。変位計50,51からの信号
は、増幅器52により増幅されて、AD変換器7でデジタ
ル信号に変換されて、コンピュータ8に取込む。
を要求される。そこで、固定部の傾きを2つの変位計5
0,51により計測し、刃先設定角度の検出を行ってフィ
ードバック制御をかけている。変位計50,51からの信号
は、増幅器52により増幅されて、AD変換器7でデジタ
ル信号に変換されて、コンピュータ8に取込む。
【0026】この自動調整装置を複写機やレーザービー
ムプリンターなどに用いられる感光体ドラム基体1の加
工用施盤2の刃物台3に取付けて使用する。
ムプリンターなどに用いられる感光体ドラム基体1の加
工用施盤2の刃物台3に取付けて使用する。
【0027】力覚センサ5から得られた検出信号はロー
パスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ
などのフィルタ処理を行なってから、AD変換器7に入
力してもよく、またこれらのフィルタ処理をAD変換後
にソフトウェアにて行なってもよく、これらでノイズを
除去している。
パスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ
などのフィルタ処理を行なってから、AD変換器7に入
力してもよく、またこれらのフィルタ処理をAD変換後
にソフトウェアにて行なってもよく、これらでノイズを
除去している。
【0028】切削中の加工反力の検出には、1989年精密
工学会秋季大会学術講演論文集P111〜P112「磁気ディス
ク切削用モノブロック形3分力検出ホルダの試み」(畑
村洋太郎、足立光明)に記載されている、工具一体型の
加工反力検出ホルダを使用した。このセンサは、通常の
バイトシャンクと同じ大きさでコンパクトであり、剛性
が高いことが特徴である。実際に、このセンサを用いて
加工を行なった場合、鏡面が形成でき、形状精度も通常
のシャンクと同程度であることが確認されている。
工学会秋季大会学術講演論文集P111〜P112「磁気ディス
ク切削用モノブロック形3分力検出ホルダの試み」(畑
村洋太郎、足立光明)に記載されている、工具一体型の
加工反力検出ホルダを使用した。このセンサは、通常の
バイトシャンクと同じ大きさでコンパクトであり、剛性
が高いことが特徴である。実際に、このセンサを用いて
加工を行なった場合、鏡面が形成でき、形状精度も通常
のシャンクと同程度であることが確認されている。
【0029】動歪計6としては例えば日本電気三栄
(株)製動ひずみ測定器6M84を、AD変換器7として
はコンテック(株)製AD変換ボードADA12-8/2(9
8)、デジタルインターフェースボードとしては(株)
コンテックIOボードPIO-32/32(98)Kを、コンピュ
ータ8としては例えば日本電気(株)製PC-9801RX2、
変位計50,51としては例えば(株)キーエンス製AH-416
を使用することができる。
(株)製動ひずみ測定器6M84を、AD変換器7として
はコンテック(株)製AD変換ボードADA12-8/2(9
8)、デジタルインターフェースボードとしては(株)
コンテックIOボードPIO-32/32(98)Kを、コンピュ
ータ8としては例えば日本電気(株)製PC-9801RX2、
変位計50,51としては例えば(株)キーエンス製AH-416
を使用することができる。
【0030】以下前記の切削加工装置によって鏡面加工
の得られる切削加工の実験を試みた。
の得られる切削加工の実験を試みた。
【0031】実験は主軸回転数3,000rpm、送り0.2mm/r
ev、切込み量15μmの条件で行なってその加工反力を検
出した。
ev、切込み量15μmの条件で行なってその加工反力を検
出した。
【0032】図5は表面粗さが0.2Sないし0.3S程度の
鏡面の得られる通常の切削状態に対応する加工反力(主
分力)の出力信号の波形である。加工開始とともに加工
反力が検出され、加工終了とともにほぼ0レベルに戻っ
ている。この加工反力(主分力)の出力信号の波形デー
タのサンプリング周波数は5KHzであり、しかもグラフ
は見やすくするために得られたデータを間引いて表示し
ている。
鏡面の得られる通常の切削状態に対応する加工反力(主
分力)の出力信号の波形である。加工開始とともに加工
反力が検出され、加工終了とともにほぼ0レベルに戻っ
ている。この加工反力(主分力)の出力信号の波形デー
タのサンプリング周波数は5KHzであり、しかもグラフ
は見やすくするために得られたデータを間引いて表示し
ている。
【0033】図6は図5の加工反力の波形データに基い
て、その加工反力の変動値Fp-pおよび平均値Fmeanと、
その加工に使用した工具Aの刃先設定角度の変化との関
係を示したものである。刃先設定角度が小さくなると加
工面に幅数ミリの帯状の傷が発生して加工反力変動が急
激に増加するので、この現象をフィードバックして工具
Aの刃先設定角度を自動的に制御し、刃先を常時鏡面加
工の得られる鏡面領域の角度に調整することが出来る。
て、その加工反力の変動値Fp-pおよび平均値Fmeanと、
その加工に使用した工具Aの刃先設定角度の変化との関
係を示したものである。刃先設定角度が小さくなると加
工面に幅数ミリの帯状の傷が発生して加工反力変動が急
激に増加するので、この現象をフィードバックして工具
Aの刃先設定角度を自動的に制御し、刃先を常時鏡面加
工の得られる鏡面領域の角度に調整することが出来る。
【0034】この方法によった刃先設定角度調整の結果
の一例を表1に示す。
の一例を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】しかし、この方法では刃先設定角度が最適
とされる設定角度より小さい値に収束されることと、調
整中に鏡面が得られてもそれを判断することが出来ない
と言う問題が残る。
とされる設定角度より小さい値に収束されることと、調
整中に鏡面が得られてもそれを判断することが出来ない
と言う問題が残る。
【0037】そこで、本発明者は加工反力の変動値Fp-p
を平均値Fmeanをもって除した値と、前述した鏡面加工
の得られる刃先設定角度との関係に着目して考察を行っ
た結果、図7に示す如く加工反力の変動値Fp-pを平均値
Fmeanをもって除した値が最小値となるよう刃先設定角
度を設定することによって鏡面加工が得られることを確
認した。
を平均値Fmeanをもって除した値と、前述した鏡面加工
の得られる刃先設定角度との関係に着目して考察を行っ
た結果、図7に示す如く加工反力の変動値Fp-pを平均値
Fmeanをもって除した値が最小値となるよう刃先設定角
度を設定することによって鏡面加工が得られることを確
認した。
【0038】この方法によった刃先設定角度の調整結果
の一例は表2に示す通りで、刃先設定角度が鏡面領域に
設定されていることを認識出来るので先に説明した調整
方法に比して調整回数で1/2.5調整誤差で1/2とな
って刃先設定角度を極めて高い精度をもって鏡面加工の
得られる状態に設定することが出来た。
の一例は表2に示す通りで、刃先設定角度が鏡面領域に
設定されていることを認識出来るので先に説明した調整
方法に比して調整回数で1/2.5調整誤差で1/2とな
って刃先設定角度を極めて高い精度をもって鏡面加工の
得られる状態に設定することが出来た。
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明により切削工具の刃先設定角度が
被切削面に対し最適の角度に効率良く自動調整されるこ
ととなり、その結果常に高精度の鏡面加工の得られる切
削加工装置が提供されることとなった。
被切削面に対し最適の角度に効率良く自動調整されるこ
ととなり、その結果常に高精度の鏡面加工の得られる切
削加工装置が提供されることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】切削加工装置の概略構成図である。
【図2】切削加工装置の要部概略構成図である。
【図3】切削加工装置の要部の平面図である。
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】鏡面の得られる通常の切削状態に対応する加工
反力(主分力)の出力信号の波形である。
反力(主分力)の出力信号の波形である。
【図6】刃先設定角度と加工反力変動,平均値との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図7】刃先設定角度と加工反力変動/平均値との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図8】切削装置の調整項目を示す説明図である。
【図9】バイトと被加工物の位置関係を示す説明図であ
る。
る。
1 感光体ドラム 2 施盤 3 刃物台 4 変位機構 5 力覚センサ 6 動歪計 7 AD変換器 8 コンピュータ 9 記憶手段 10 比較手段 12 バイトシャンク 13 スペーサ A 工具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 豊次 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 橋本 隆美 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 画像形成装置に用いられる金属製薄肉円
筒部材を被切削部材とする切削加工装置において、前記
切削加工に用いる工具から切削加工時の加工反力を検出
するための検出手段と、前記工具を固定し前記工具の段
取り時に調整する各方向に変位可能な機構を持つ変位機
構と、前記検出手段による前記金属製薄肉円筒部材の切
削加工時の加工表面状態に応じて類別される複数のモー
ドパターン信号を記憶する記憶手段と、前記検出手段か
らの切削加工時における出力信号と前記記憶手段に記憶
された複数のモードパターン信号とを比較する比較手段
とからなり、前記切削加工時における出力信号から加工
反力変動値を加工反力平均値をもって除した値が最少値
となるよう前記工具の刃先設定角度を制御することを特
徴とする切削加工装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24338391A JPH0584642A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 切削加工装置 |
DE4228333A DE4228333A1 (de) | 1991-08-26 | 1992-08-26 | Zerspanungsvorrichtung |
US08/285,871 US5506786A (en) | 1991-08-26 | 1994-08-04 | Cutting apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24338391A JPH0584642A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 切削加工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0584642A true JPH0584642A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17103042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24338391A Pending JPH0584642A (ja) | 1991-08-26 | 1991-09-24 | 切削加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0584642A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07299700A (ja) * | 1994-05-11 | 1995-11-14 | Yotaro Hatamura | 工作機械および工具の姿勢制御システム並びに研削システム |
CN102825500A (zh) * | 2012-09-22 | 2012-12-19 | 无锡华联精工机械有限公司 | 环缝清根铣边机的轴向检测跟踪机构 |
CN102825507A (zh) * | 2012-09-22 | 2012-12-19 | 无锡华联精工机械有限公司 | 环缝清根铣边机径向检测跟踪机构 |
JP2014531332A (ja) * | 2011-09-22 | 2014-11-27 | アクティエボラゲット・エスコーエッフ | 機械加工操作のインプロセス補償及び機械装置 |
-
1991
- 1991-09-24 JP JP24338391A patent/JPH0584642A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07299700A (ja) * | 1994-05-11 | 1995-11-14 | Yotaro Hatamura | 工作機械および工具の姿勢制御システム並びに研削システム |
JP2014531332A (ja) * | 2011-09-22 | 2014-11-27 | アクティエボラゲット・エスコーエッフ | 機械加工操作のインプロセス補償及び機械装置 |
CN102825500A (zh) * | 2012-09-22 | 2012-12-19 | 无锡华联精工机械有限公司 | 环缝清根铣边机的轴向检测跟踪机构 |
CN102825507A (zh) * | 2012-09-22 | 2012-12-19 | 无锡华联精工机械有限公司 | 环缝清根铣边机径向检测跟踪机构 |
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