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JPH0580750A - 鍵盤楽器 - Google Patents

鍵盤楽器

Info

Publication number
JPH0580750A
JPH0580750A JP3267225A JP26722591A JPH0580750A JP H0580750 A JPH0580750 A JP H0580750A JP 3267225 A JP3267225 A JP 3267225A JP 26722591 A JP26722591 A JP 26722591A JP H0580750 A JPH0580750 A JP H0580750A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
string
sound data
sound
resonance
key
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3267225A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Kawamura
潔 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP3267225A priority Critical patent/JPH0580750A/ja
Priority to US07/895,591 priority patent/US5247129A/en
Publication of JPH0580750A publication Critical patent/JPH0580750A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 弦のない鍵盤楽器にあって発音手段により発
音する場合、ラウドペダル効果を発揮させる。 【構成】 響板30A,30Bを響板駆動ユニット35
A〜35Dにより駆動して発音を得る。この響板駆動ユ
ニット35A〜35Dに出力する駆動信号としては、弦
スペクトル演算部40、共鳴音演算部43により押鍵検
出とリアルタイムで演算した打弦音データ、共鳴音デー
タがオーディオ信号送出部41を介して出力される。打
弦音データ、共鳴音データはともに打弦音ROM37、
共鳴音ROM38に格納したものを用いることもでき
る。打弦音データは、キーNo、ハンマースピードに基
づいて、共鳴音データはこれらに加えてラウドペダルの
踏み込み情報に基づいて、それぞれ算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鍵盤楽器に関し、ラウド
ペダルの踏み込み時、打弦に共鳴する弦の共鳴音データ
を打弦音データとともに生成し、これらのデータに基づ
いて響板を駆動することにより、張弦していないピアノ
においてラウドペダル効果を発揮させるものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アコースティックピアノにおい
ては、ラウドペダル(ダンパーペダル)が踏み込まれる
と、全てのダンパーは弦から離れた状態になる。この全
てのダンパーが弦から離れた状態において、例えばN
o.1キーが演奏者によって押圧された場合について考
察する。
【0003】まず、当該押圧された鍵についてハンマー
が弦を打撃する結果、この弦は所定の線スペクトルで振
動する。とともに、響板はこの弦振動とそのf特に基づ
いて所定の振動を行う。この弦振動と響板振動とにより
空気の疎密波が形成されて所定音程、音色の発音がなさ
れる。ここで、打撃されていない他の弦についても打撃
された弦の振動に共鳴して振動することとなる。例えば
No.1キーの基音は27.5Hzであり、このn倍音
の弦が共鳴することとなる。すなわち、No.13キー
(A音)、No.20キー(E音)、No.25キー
(A音)についての各弦がかなり大きな振幅で共鳴し、
No.29キー(C#音)、No.32キー(E音)、
No.37キー(A音)についての各弦がわずかに共鳴
する。そして、この共鳴弦は、駒を介して振動エネルギ
を徐々に受け取るため、その振動の立ち上がりには打弦
時から数秒〜数100msec程度の遅れが生じてい
る。
【0004】次に、ラウドペダル踏み込み時、No.1
3キーが押圧された場合について考察する。この場合、
No.13キーの基音は55Hzであるため、No.2
5キー,No.32キー,No.37キー等の弦が共鳴
可能なものとなる。しかし、実際には、No.1キーお
よびNo.25キーの弦がかなり大きな振幅で共鳴し、
No.37キーのそれが小さな振幅で共鳴する。すなわ
ち、1オクターブ下のキーについて弦が共鳴するもの
で、次高音あたりまでこの現象が認められる。
【0005】中音から上の高音のキーについては上記2
倍音以上の共鳴はなくなり、上記1オクターブ下のキー
についての共鳴のみとなる。
【0006】この共鳴音の立ち上がりは、中高音につい
ても数100msec〜数10msecとなり、実際の
押圧された鍵の音に比べるとかなり遅い結果となる。一
方、共鳴音の立ち下がりについては、押鍵された弦が振
動を持続している限り、エネルギの供給がなされている
ため、数10秒から数秒は発音が継続している。
【0007】このようにアコースティックピアノにおい
てはラウドペダル効果が発揮され、非常に広がり感のあ
る豊かな音響を得るものである。
【0008】従来、残響付加装置としては各種のものが
知られている。例えば鉄板式、遅延線を用いたもの、D
SP(ディジタル信号処理装置)を使用した装置等があ
る。このような装置は、打弦された弦の残響を付加する
ものであり、打弦されない弦の残響を参画させるもので
はなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては演奏において実際に打弦したその音に
ついては残響効果を付与することが可能であるが、共鳴
する弦による共鳴音についてはこれを得ることができな
かった。すなわち、上記ラウドペダル効果を発揮するも
のではなかった。
【0010】そこで、本発明は、ラウドペダル効果を発
揮することができる鍵盤楽器を提供することを、その目
的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る鍵盤楽器
は、図1に示すように、打鍵に応じて動作する打弦機構
110と、揺動自在に設けられたラウドペダル120
と、を備えた鍵盤楽器において、少なくとも上記打弦機
構110の運動状態および上記ラウドペダル120の状
態を検出する検出手段130と、打鍵に対応する弦の発
音を示す打弦音データを記憶および又は生成する打弦音
データ生成手段140と、打鍵に対応する弦に共鳴する
弦の共鳴音データを記憶および又は生成する共鳴音デー
タ生成手段150と、上記ラウドペダル120の操作
時、打鍵に応じた打弦音データおよびその打鍵に伴って
生じる共鳴音データをそれぞれ上記打弦音データ生成手
段140および共鳴音データ生成手段150により読み
出しおよび又は生成させる制御手段160と、この生成
された打弦音データおよび共鳴音データを音響に変換し
て出力する発音手段170と、を有している。
【0012】請求項2に係る鍵盤楽器は、図2に示すよ
うに、打鍵に応じて動作する打弦機構210と、揺動自
在に設けられたラウドペダル220と、を備えた鍵盤楽
器において、少なくとも上記打弦機構210の運動状態
および上記ラウドペダル220の状態を検出する検出手
段230と、打鍵に対応する弦の発音を示す打弦音デー
タを記憶および又は生成する打弦音データ生成手段24
0と、打鍵に対応する弦に共鳴する弦の共鳴音データを
記憶および又は生成する共鳴音データ生成手段250
と、上記ラウドペダル220の操作時、打鍵に応じた打
弦音データおよびその打鍵に伴って生じる共鳴音データ
をそれぞれ上記打弦音データ生成手段240および共鳴
音データ生成手段250により読み出しおよび又は生成
させる制御手段260と、この生成された打弦音データ
および共鳴音データを音響に変換して出力する発音手段
270と、上記ラウドペダル220の解放速度に応じて
少なくとも共鳴音の減衰時間を補正する補正手段280
と、を有している。ここで、共鳴音データ生成手段15
0,250は、例えば、予め共鳴音データを記憶してい
るものでも良く、又例えば、打弦の都度共鳴音データを
演算するものでも良く、さらに例えば、記憶している基
本波形を打弦状態に応じて補正演算するよう構成しても
良い。また、補正手段280は、例えば、ハーフペダル
領域における基音、倍音比率を補正するよう構成しても
良い。例えば、フェルトの柔らかい部分で高次倍率が早
く減衰する効果を生じるよう構成することもできる。ま
た例えば、副次的に発生する他の周波数比率を補正する
ものであっても良い。この他の周波数としては、フレー
ムノイズ等が考えられる。
【0013】
【作用】請求項1に係る鍵盤楽器では、ラウドペダルの
踏み込み時、打鍵された弦に対応する打弦音データとそ
の共鳴音データとをそれぞれ生成し、これらのデータに
基づいて例えば響板を振動させて発音を得る。すなわ
ち、ラウドペダル効果を発揮するものである。
【0014】請求項2に係る鍵盤楽器では、ラウドペダ
ル効果を得る場合、ラウドペダルの解放速度に応じて共
鳴音の減衰時間を補正している。この結果、ラウドペダ
ルの操作に応じたラウドペダル効果を得ることができ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係る鍵盤楽器の実施例につい
て図面を参照して説明する。図3〜図4は本発明の一実
施例を説明するための図である。図3は本発明の一実施
例に係る鍵盤楽器の概略構成を示すブロック図である。
図4は一実施例に係る鍵盤楽器のコントローラで実行さ
れるプログラムを示すフローチャートである。
【0016】この実施例における鍵盤楽器は、アコース
ティックピアノから弦、フレーム、チューニングピン、
ダンパーヘッドを取り除いて構成したものである。ま
た、同図においては、88鍵およびそのアクション(打
弦機構)については開示していないがこれらについては
アコースティックピアノのそれと同じ構成である。
【0017】例えば、鍵の後端部上面にキャプスタンス
クリュが立設され、押鍵操作に応動してこのキャプスタ
ンスクリュによりサポートが突き上げられるものであ
る。サポートにはジャックが揺動自在に支持されてお
り、サポートが突き上げられると、このジャックによ
り、サポートの上方にてシャンクレールに回動自在に支
持されたハンマーが回動して被打撃体(弦に代えて設け
たもの)を打撃することとなる。
【0018】この被打撃体ユニットのハンマー当接面に
は圧力センサが取り付けられている。この圧力センサに
よりハンマーによる打撃力を検出するものである。この
圧力センサは例えば圧電素子で構成している。
【0019】アクションには、ハンマーの回動速度を検
出するハンマーセンサ31が配設されている。例えば反
射型の光センサで構成するハンマーセンサ31をハンマ
ーシャンクに対向して配設している。さらに、各鍵の下
方には押圧された鍵を検出するためのキーセンサが配設
されている。これらのキーセンサも反射光型の光センサ
で構成している。そして、このキーセンサからの信号は
キーアサイナ32に入力されている。
【0020】そして、この鍵盤楽器にあっては、ラウド
ペダル(ダンパーペダルともいう)、シフトペダル、ソ
ステヌートペダルを有しており、各ペダルについてその
揺動を検出するためのペダルセンサ33がそれぞれ配設
されている。ペダルセンサ33は例えばラウドペダルが
踏み込まれた場合にペダルON信号を出力するものとす
る。
【0021】響板は、小面積の高音用響板34Aと、こ
れより大面積の低音用響板34Bと、に分割されてい
る。これらの響板34A、34Bの所定位置には、4個
の響板駆動ユニット35A、35B、35C、35Dが
それぞれ直支柱に取り付けられて配設されている。これ
らの響板駆動ユニット35A〜35Dは、例えば永久磁
石、ヨーク、ボイスコイル等から構成され、電磁駆動さ
れて響板34A、34Bをそれぞれ所定の周波数で振動
させるものである。例えばボイスコイルを響板側に、永
久磁石のケーシングをピアノの支柱側に、それぞれ固定
している。
【0022】ここで、図3に示すように、このピアノで
は、上記ハンマーセンサ31、キーアサイナ32、ペダ
ルセンサ33からの各出力信号がデータバスを介してコ
ントローラ36に入力されている。コントローラ36
は、データバスを介して打弦音ROM37、共鳴音RO
M38、FDC(フロッピディスクドライブ用コントロ
ーラ)39、弦スペクトル演算部40、オーディオ信号
送出部41、リモコン42、共鳴音演算部43、打弦音
演算部37A、および、RAM44に接続されている。
【0023】そして、コントローラ36はこれらのセン
サからの入力信号に基づいて所定の処理を行い駆動信号
を生成させ、オーディオ信号送出部41から響板用イコ
ライザ45、パワーアンプ46、47を介して駆動信号
を響板駆動ユニット35A〜35Dに出力してこれを駆
動することとなる。なお、ハンマーセンサ31は上述し
たようにハンマースピードを検出し、キーベロシティ信
号を出力するものとする。
【0024】打弦音ROM37には、予めサンプラーで
記録した音信号、および/または、予め弦スペクトル演
算部40で算出したピアノ音を主体にした信号を88鍵
の押鍵音データとして格納しておくものである。これら
の押鍵音データの各スペクトルはハンマースピードに応
じてそのインテンシティが調整される。一般に、強打時
には高調波が強調される。なお、押鍵とハンマースピー
ドとに応じて打弦音演算部37Aで信号を演算すること
もできる。また、例えば、打弦音ROM37に記憶され
ている信号をハンマースピードに応じて打弦音演算部3
7Aで補正しても良い。
【0025】共鳴音ROM38は、ペダルセンサ33が
アクティブなとき(踏み込まれているとき)にアクセス
が可能とされている。この共鳴音ROM38にはラウド
ペダルを踏み込んでの打鍵時の各弦についての共鳴弦の
共鳴音データが格納されている。このデータは、予めサ
ンプラーで記録した音信号、および/または、予め共鳴
音演算部43で算出しておいたスペクトル信号である。
この共鳴音データとしては、例えば1つのキーについて
最大で6個のキーについての弦が共鳴するものと考えれ
ば十分に実用性があるものである。低音部の1オクター
ブ上の弦は2倍音だけでなく3倍音、4倍音、6倍音ま
で考慮するとよい。No.13キーよりも高音の場合
は、その1オクターブ下のキーの弦についても配慮する
必要がある。また、ピアノのダンパ−は通常71個とさ
れている。さらに、各スペクトルのインテンシティは機
種とハンマースピードとにより決定される。なお、共鳴
音データは、予め共鳴音ROM38に記憶しておいても
良く、また例えば、共鳴演算部43で演算して求めても
良く、さらに例えば、共鳴音ROM38に記憶されてい
るデータを打弦状況に応じて共鳴音演算部43で補正演
算して求めても良い。
【0026】弦スペクトル演算部40は、押鍵にしたが
ってリアルタイムで弦スペクトルを算出して響板駆動ユ
ニット35A〜35Dを駆動するようにしてもよい。ま
た、このデータを上記押鍵音ROM37に格納しておい
てもよい。押鍵されたキーについての弦の基本周波数を
1とすると、各倍音周波数(fn)は、fn=nf1(1
+Bn21/2となる。すなわち、倍音は非調和であり、
(1+Bn21/2だけピッチが高くなる。ここに、B
は、B=π2EAK2/(TL2)で表される。但し、E
はヤング率、Aは弦の断面積、Kは回転半径、Tは張
力、Lは弦長をそれぞれ示している。各倍音の相対的な
インテンシティは、|R(ω)|=|sin{(π/
L)×(L/H)×n}|/nで表される。但し、nは
倍音次数、Hは打弦比である。
【0027】共鳴音演算部43は、最大8倍音までの6
キーを対象としている。各倍音次数は、fn=nf1(1
+Bn21/2となる。各スペクトルのインテンシティは
音域によっても異なる。この共鳴音データとしては、ア
コースティックピアノのそれを測定してメモリに格納し
ておくこともできる。この共鳴音の大きさは押鍵音(打
弦音)に比べて−10〜−20dBの程度である。ま
た、共鳴音の立ち上がりは上述のように数秒〜数100
msecの遅れである。また、その立ち下がりはペダル
をOFFしない限り数秒程度持続する。ペダルOFF時
の処理はペダルセンサとオーディオ信号送出部41とに
より行っている。
【0028】オーディオ信号送出部41は、上記ROM
37,38または音信号演算部40,43からの音デー
タのディジタル信号をアナログ信号に変換し、または、
響板f特逆特性フィルタでイコライジング(ディジタル
イコライジング)してからD−A変換を行う。キーアサ
イナ32からのOFF信号にしたがい打弦音を減衰させ
るものである。ペダルセンサ33からの信号にしたがい
共鳴音を減衰させる。但し、ハーフペダルでラウドペダ
ルがゆっくりと戻されたときは、この戻り速度に応じて
ゆっくりとした減衰とする。ラウドペダルをOFFした
ときは一斉にダンパーが接弦して止音される。但し、演
奏者によっては低音の止音を遅目に整調する希望がある
ため、以下の制御を行う。例えば、一斉接弦において
も、急速止音、普通、ゆっくり止音の3通りの止音があ
る。また、傾斜接弦では低音は遅目に、高音になるにし
たがって速く止音する制御を行う。さらに、ペダルがき
わめてゆっくりと戻されたときには、きわめてゆっくり
とした止音を行うのである。すなわち、連続的な止音で
ある。なお、所謂ハーフペダル領域では、基音、倍音比
率を補正し、高次倍音を早く減衰させる等の補正を行っ
ても良い。また、例えば、フレームノイズ等副次的に発
生する他の周波数比率を補正するように構成しても良
い。
【0029】響板用イコライザ45は、連続的なイコラ
イジングを行うものである。また、パワーアンプ46、
47は音響信号を増幅して響板駆動ユニット35A〜3
5Dに出力するものである。
【0030】次に、本実施例に係る鍵盤楽器の作用につ
いて説明する。実際の演奏時には、コントローラ36の
CPUは図4のフローチャートで示すプログラムを実行
することとなる。
【0031】まず、各センサ31,33よりコントロー
ラ36の入出力部にセンサ信号が入力される(S40
1)。例えば押鍵操作された鍵について、キーセンサか
らの検出信号がキーアサイナ32を介して、ハンマーセ
ンサ31からはハンマーの速度がキーベェロシティとし
て入力されている。
【0032】次に、ラウドペダルの操作が有ったか否か
を判断して(S402)、操作(踏み込み)がない場合
は、その押鍵に対応する打弦音信号を打弦音ROM37
から読み込むか、または、弦スペクトル演算部40にお
いて上記キーベェロシティ信号に基づいて演算する(S
403)。
【0033】そして、この打弦音信号についての出力時
期制御処理を行う(S404)。例えばキー番号、ハン
マー速度、発音時期等の相互関係を定めたマップにした
がって、検出したキー番号、ハンマー速度に対応して適
切な発音時期を算出し発音タイミングを調整するもので
ある。
【0034】さらに、このようにして算出した発音時期
に、各響板駆動ユニット35A〜35Dについて上記押
鍵音信号(駆動信号)を出力する(S405)。この結
果、響板駆動ユニット35A〜35Dは響板30A,3
0Bをそれぞれ所定周波数で駆動して所望の音色の発音
を得るものである。信号出力後は、演奏終了か否かを判
断して(S406)、終了しない場合はステップS40
1に戻り、センサ信号の入力を待つ。
【0035】センサ信号の入力により、ラウドペダルの
操作が有った場合は(S402でYES)、ラウドペダ
ルは踏み込まれているか否かを判断し(S407)、踏
み込まれている場合は、上記と同様に当該押鍵に対応す
る押鍵音信号の読込または弦スペクトルの演算処理によ
り打弦音信号を得る(S408)。また、共鳴音信号の
共鳴音ROM38からの読み込み、または、共鳴音演算
部43において共鳴音信号の演算を行う(S409)。
そして、信号出力時期制御処理を行い、打弦音信号の出
力タイミング、共鳴音信号の出力タイミングを算出する
(S410)。そして、信号出力処理(S405)によ
り所定タイミングで押鍵音を、これから所定時間だけ遅
れて共鳴音の発音がなされるように響板駆動ユニット3
5A〜35Dに出力するものとする。
【0036】一方、上記ステップS407にてラウドペ
ダルが踏み込み中ではない(ペダル解放)と判断される
と、減衰止音処理がなされ(S411)、信号が出力さ
れる。ラウドペダルの解放速度に対応して例えば既述し
た3種類の一斉接弦、傾斜接弦、きわめてゆっくりした
止音のいずれかが選択されて止音を行うものである。こ
こでの減衰は、算出した共鳴音信号について所定の減衰
時間補正処理により実現されるものである。
【0037】したがって、この鍵盤楽器では、通常のア
コースティックピアノと同様に、演奏者の押鍵によりア
クションを介してハンマーを回動させ、所定の鍵タッチ
感が得られることとなる。また、演奏時、この押鍵打撃
と同時に、このアコースティックピアノの弦振動信号に
関する線スペクトルに基づいて発音手段である響板30
A,30Bから所望の発音がなされる。この場合、押圧
された鍵についての押鍵音だけでなくその共鳴音につい
も所定の遅れを有して発音がなされる。これらの結果、
アコースティックピアノと同様またはそれ以上の音色、
音量の発音を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、弦を有しないピアノにあってもラウドペダル効果を
得ることができる。また、音色、音量等もアコースティ
ックピアノのそれと近似させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の請求項1に係る鍵盤楽器を示すブロ
ック図である。
【図2】 本発明の請求項2に係る鍵盤楽器を示すブロ
ック図である。
【図3】 本発明の一実施例に係る鍵盤楽器を示すその
ブロック図である。
【図4】 本発明の一実施例に係るコントローラで実行
されるプログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
110,210 打弦機構、 120,220 ラウド
ペダル、 130,230 検出手段、 140,24
0 打弦音データ生成手段、 150,250共鳴音デ
ータ生成手段、 160,260 制御手段、 17
0,270 発音手段、 280 補正手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 打鍵に応じて動作する打弦機構と、 揺動自在に設けられたラウドペダルと、 を備えた鍵盤楽器において、 少なくとも上記打弦機構の運動状態および上記ラウドペ
    ダルの状態を検出する検出手段と、 打鍵に対応する弦の発音を示す打弦音データを記憶およ
    び又は生成する打弦音データ生成手段と、 打鍵に対応する弦に共鳴する弦の共鳴音データを記憶お
    よび又は生成する共鳴音データ生成手段と、 上記ラウドペダルの操作時、打鍵に応じた打弦音データ
    およびその打鍵に伴って生じる共鳴音データをそれぞれ
    上記打弦音データ生成手段および共鳴音データ生成手段
    により読み出しおよび又は生成させる制御手段と、 この生成された打弦音データおよび共鳴音データを音響
    に変換して出力する発音手段と、 を有することを特徴とする鍵盤楽器。
  2. 【請求項2】 打鍵に応じて動作する打弦機構と、 揺動自在に設けられたラウドペダルと、 を備えた鍵盤楽器において、 少なくとも上記打弦機構の運動状態および上記ラウドペ
    ダルの状態を検出する検出手段と、 打鍵に対応する弦の発音を示す打弦音データを記憶およ
    び又は生成する打弦音データ生成手段と、 打鍵に対応する弦に共鳴する弦の共鳴音データを記憶お
    よび又は生成する共鳴音データ生成手段と、 上記ラウドペダルの操作時、打鍵に応じた打弦音データ
    およびその打鍵に伴って生じる共鳴音データをそれぞれ
    上記打弦音データ生成手段および共鳴音データ生成手段
    により読み出しおよび又は生成させる制御手段と、 この生成された打弦音データおよび共鳴音データを音響
    に変換して出力する発音手段と、 上記ラウドペダルの解放速度に応じて少なくとも共鳴音
    の減衰時間を補正する補正手段と、 を有することを特徴とする鍵盤楽器。
JP3267225A 1991-06-10 1991-09-18 鍵盤楽器 Pending JPH0580750A (ja)

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JP3267225A JPH0580750A (ja) 1991-09-18 1991-09-18 鍵盤楽器
US07/895,591 US5247129A (en) 1991-06-10 1992-06-08 Stringless piano-touch electric sound producer for directly driving a sound board on the basis of key actions

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3267225A JPH0580750A (ja) 1991-09-18 1991-09-18 鍵盤楽器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0580750A true JPH0580750A (ja) 1993-04-02

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ID=17441880

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3267225A Pending JPH0580750A (ja) 1991-06-10 1991-09-18 鍵盤楽器

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JP (1) JPH0580750A (ja)

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