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JPH0580204A - 帯電防止膜及び低屈折率低反射膜及び低反射帯電防止膜 - Google Patents

帯電防止膜及び低屈折率低反射膜及び低反射帯電防止膜

Info

Publication number
JPH0580204A
JPH0580204A JP3267161A JP26716191A JPH0580204A JP H0580204 A JPH0580204 A JP H0580204A JP 3267161 A JP3267161 A JP 3267161A JP 26716191 A JP26716191 A JP 26716191A JP H0580204 A JPH0580204 A JP H0580204A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
low
film
compound
antistatic film
reflection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3267161A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Morimoto
剛 森本
Yasuhiro Sanada
恭宏 真田
Keiko Kubota
恵子 久保田
Keisuke Abe
啓介 阿部
Satoshi Takemiya
聡 竹宮
Takeshi Kawasato
健 河里
Kazuya Hiratsuka
和也 平塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP3267161A priority Critical patent/JPH0580204A/ja
Publication of JPH0580204A publication Critical patent/JPH0580204A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】SnO2:Sb粒子を分散させた液と、Ti(C5H7O2)
n(OR)m(但しn+m=4,m=0〜3,n=1〜4,R
=C1〜C4のアルキル基)を含む液とを混合した溶液を基
体上に塗布した後、加熱して帯電防止膜を形成する。そ
の上に、MgF2、珪素化合物、Zr化合物、Ti化合物、Al化
合物、Sn化合物等を含む液を塗布した後、加熱して低屈
折率膜を形成して低反射帯電防止膜を形成する。 【効果】十分な帯電防止性能と低反射性能を有し、高耐
久性も兼ねそなえた低反射帯電防止膜を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブラウン管パネル等の基
体表面に塗布される帯電防止膜及び低反射帯電防止膜に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】低反射膜のコーティング法は従来より光
学的機器においてはいうまでもなく、民生用機器特にT
V,コンピュータ端末の陰極線管(CRT) に関し多くの検
討がなされてきた。従来の方法は例えば特開昭61-11893
1 号記載の如くブラウン管表面に防眩効果をもたせる為
に表面に微細な凹凸を有するSnO2層を付着させたり、弗
酸により表面をエッチングして凹凸を設ける等の方法が
なされてきた。
【0003】しかしこれらの方法は外部光を散乱させる
ノングレアー処理とよばれ、本質的に低反射層を設ける
手法でない為、反射率の低減には限界があり、またブラ
ウン管などにおいては解像度を低下させる原因ともなっ
ていた。
【0004】また帯電防止膜の付与についても多くの検
討が成されてきており、例えば特開昭63-76247号記載の
通り、ブラウン管パネル表面を350 ℃程度に加熱しCVD
法により酸化スズ及びインジウム等の導電性酸化物層を
設ける方法が採用されていた。
【0005】しかしながらこの方法では装置コストがか
かることに加え、ブラウン管を高温加熱するためブラウ
ン管内の蛍光体の脱落を生じたり、寸法精度が低下する
等の問題があった。また導電層に用いる材料としては酸
化スズが最も一般的であるが、この場合低温処理で高性
能膜が得られにくい欠点があった。
【0006】また特開昭62-230617 号には酸化スズ粒子
を酸或いはアルカリ水溶液中で加熱処理してゾルを製造
する旨記載があるが、この方法でも粒子の凝集は避けら
れず高特性ゾルが得られにくい欠点があった。
【0007】更に低反射性及び帯電防止性を同時に付与
する場合、例えば2層膜構成においては空気側に低屈折
率層、基体側に高屈折率層を配する必要があり、帯電防
止性は何れの層に付与しても良い。しかしながら従来基
体側の層を高屈折率化且つ帯電防止性を付与するという
試みは成されてこなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術が有
していた前述の欠点を解消しようとするものであり、高
特性帯電防止膜及び高屈折率且つ高電導性を有する膜を
基体側に低屈折率を有する膜を空気側に配することによ
る優れた低反射帯電防止性を発現し得る低反射帯電防止
膜を新規に提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、前述
の問題点を解決すべくなされたものであり、Ti(C5H7O2)
n(OR)m(但しn+m=4,m=0〜3,n=1〜4,R
=C1〜C4のアルキル基)のうち少くとも1種、及びSbを
ドープしたSnO2粒子を含む溶液を基体上に塗布した後、
加熱することにより得られた帯電防止膜、及び、
【0010】MgF2、Si化合物、Zr化合物、Ti化合物、Al
化合物、Sn化合物のうち少くとも1種を含む溶液を基体
上に塗布した後、加熱することにより得られた低屈折率
低反射膜、及び、
【0011】基体上に形成された多層からなる低反射帯
電防止膜であって、そのうち少くとも1層が、MgF2、Si
化合物、Zr化合物、Ti化合物、Al化合物、Sn化合物のう
ち少くとも1種を含む溶液を塗布した後、加熱すること
により得られた低屈折率低反射膜であり、また多層のう
ち少くとも一層が、該低屈折率層より基体側に形成さ
れ、Ti(C5H7O2)n (OR)m (n=1〜4,m=0〜3,n
+m=4,Rはアルキル基)、Si(OR)n Rm(n=1〜
4,m=0〜3,n+m=4,Rはアルキル基)、或い
はこれらの部分加水分解物の少なくとも1種、及びSbを
ドープしたSnO2粒子を含む溶液を塗布した後、加熱する
ことにより得られた帯電防止膜であることを特徴とする
低反射帯電防止膜、を提供するものである。
【0012】本発明で用いる高屈折率を有する帯電防止
膜はSbをドープしたSnO2粒子を分散させた液にTi(C5H7O
2)n(OR)m(n+m=4,m=0〜3,n=1〜4,R:
アルキル基)の内を少くとも1種を含む溶液を混合した
溶液を用いて得られる。SbをドープしたSnO2粒子は公知
の種々の方法によって得られたものがいずれも好ましく
採用可能である。
【0013】これらの粒子の分散媒、分散法も特に限定
されるものではなく種々使用可能である。好ましくは水
或いはアルコール等の有機溶媒中にSnO2粒子を添加し、
酸或いはアルカリを添加しpHを調整し、コロイドミル、
ボールミル、サンドミル、ホモミキサー等市販の粉砕器
で分散させて得ることが出来る。この場合分散中のSnO2
粒子の平均径は300nm 以下となっていることが好まし
い。
【0014】またこの分散液はアルコール、水等で任意
に希釈して用いることができる。又、上記のSb-SnO2
分散させた液の代わりに、SnO2、FをドープしたSnO2
或はITO等の導電性酸化物微粉を分散させたコロイド
液を調整して用いることも可能である。
【0015】またTi塩については好ましくはTi(OR)4
(R:アルキル基)で示されるアルコキサイドをアルコ
ール等有機溶媒中に溶解させアセチルアセトンを添加、
撹拌を行いキレート化した後SnO2ゾル中に添加するか或
いはキレート化した後水を添加、撹拌して部分加水分解
させた後に用いる。この場合もキレート化しない場合は
液の安定性が乏しく好ましくない。
【0016】またこの場合膜の強度を向上させる為にケ
イ素化合物を好ましくは Si(OR)mn (m=1〜4,n
=0〜3,R:アルキル基)で示される化合物或いは部
分加水分解物を用いることも出来る。
【0017】好ましい組成比としては酸化物換算でSn
O2:TiO2=100:1 〜 1:20の重量比範囲が挙げられ、総
固型分量としては溶媒に対して0.1 〜30wt%含まれてい
ることが好ましい。
【0018】また本発明で用いる低屈折率低反射層とし
てはMgF2ゾルを含む溶液や、Si化合物、Zr化合物、Ti化
合物、Al化合物、Sn化合物のうちから選ばれる少なくと
も1種を含む溶液を用いて得られる。屈折率の面からみ
ると該材料の内MgF2が最も低く反射率低減の為にはMgF2
ゾルを含む溶液を用いることが好ましい。
【0019】本発明で用いるMgF2を含む液には種々の合
成法により得ることができるが、好ましくはMgX2(X=
フッ素を除くハロゲン元素)とフッ素化剤として作用す
るBF3 アルキルエーテル錯塩、BF3 フェノール錯塩、BF
3 アルコール錯塩、BF3 水溶性錯塩の内から選ばれる少
なくとも1種との下記の反応により生成されたMgF2ゾル
を含む液を用いる。
【0020】このMgF2ゾルは、Mg塩(MgX2) に対してBF
3 錯塩がフッ素化剤として働き、すなわちMg塩としてMg
Cl2 を用いた場合には下式の反応が進行して形成され
る。 3MgCl2 +2BF3 →3MgF2+2BCl3↑ 但し、右辺のBCl3は1部ホウ素の酸化物の形で液中に残
るものもあるが、最終的に得られる低反射膜の特性上は
ほとんど影響はない。また、左辺のものも各々未反応で
1部残るものもあるが、同様にほとんど影響ない。
【0021】この液の溶媒としては特に限定されない
が、水、水溶液、アルコール、エステル、エーテル等が
好ましく使用可能である。出発物質は前記MgX2とBF3
塩のモル比が1:2 〜4:1 の範囲特には1:1 〜2:1 の範囲
が好ましく、また前記出発物質は溶媒に対して1 〜30wt
%含まれていることが好ましい。
【0022】又、本発明の低屈折率低反射層を形成する
ための溶液には、MgF2の被膜形成用化合物又はMgF2を含
む溶液やゾルの他に、該低屈折率膜の付着強度及び硬度
を向上させるために、あるいは溶液やゾルの液安定性を
向上させるためにバインダー又はフィラー類、又は添加
剤としてSi(OR)4 (Rはアルキル基)やSi(OR)x・R
4-x(x=3,4、Rはアルキル基)やこれらの部分加
水分解物等を添加してSiO2を同時に析出させることも出
来る。
【0023】又同様にバインダーとして、あるいは前記
ケイ素化合物に加えて、Zr(OR)4 (ここでRはアルキル
基)、Ti(OR)4 (ここでRはアルキル基)、Al(OR)3(こ
こでRはアルキル基)や、Zr(C5H7O2)n・(OR)m (ここで
n=1〜4,m=0〜3,n+m=4, Rはアルキル
基)、Ti(C5H7O2)n・(OR)m (ここでn=1〜4,m=0
〜3,n+m=4, Rはアルキル基)、Al(C5H7O2)n・(O
R)m (ここでn=1〜3,m=0〜2,n+m=3, R
はアルキル基)や、Zr(OR)x・R4-x(x=1〜3,Rはア
ルキル基)、 Ti(OR)x・ R4-x(x=1〜3, Rはアルキル
基)、Al(OR)x・R3 -x(x=1又は2,Rはアルキル基)
や、これらの部分加水分解物を添加して、ZrO2,TiO2,Al
2O3 の一種、あるいはこれら少なくとも二種の混合物、
又は複合物をMgF2,MgF2 及びSiO2と同時に析出させても
良い。
【0024】あるいは又、基体とのぬれ性を上げる為
に、種々の界面活性剤を添加してもよい。例えば、添加
される界面活性剤としては、直鎖アルキルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステル等が
挙げられる。
【0025】又、導電性付与を目的として、導電性を有
する金属酸化物(例えばSnO2,Sn を含むIn2O3 (ITO)
等)を形成し得る金属(例えば、Sn,In 等)のアセチル
アセトネート、アルコキシド等(例えば、Sn(C5H7O2)n
(OR)m ((n=0〜2,m=0〜2, n+m=2,Rは
アルキル基)又は(n=0〜4,m=0〜4, n+m=
4,Rはアルキル基)))の有機金属塩、ハロゲン化
物、酢酸塩、硝酸塩あるいはキレート化合物などの金属
塩を、本発明において用いるMg塩とBF3 錯塩を含む液、
又はこれに更にSiO2, ZrO2, TiO2, Al2O3 の少なくとも
一種を形成する化合物を含む液に添加し、SnO2やSnを含
むIn2O3 (ITO) 等の導電性酸化物をMgF2,又はMgF2とそ
の他酸化物と同時に析出させることも可能である。
【0026】また別途調製したSb-SnO2(Sbをドープした
SnO2),SnO2,FをドープしたSnO2或いはITO等の導電性
酸化物微粉を分散させたコロイド液を調製して用いるこ
とも可能である。
【0027】以上の各種の物質を添加できるが、中でも
膜の硬度、耐擦傷性の面から見ると、ケイ素化合物を含
む溶液を用いることが好ましい。
【0028】かかるケイ素化合物を含む液としては種々
のものが採用可能であるが、特に好ましくはシリコンア
ルコキサイド或いはシリコンアルコキサイドの部分加水
分解物を含む液が挙げられる。シリコンアルコキサイド
(Si(OR)4:R;アルキル基)としては種々のものが使用
可能であるが、シリコンエトキサイド、シリコンメトキ
サイド、シリコンイソプロポキサイド、シリコンブトキ
サイドのモノマー或いは重合体が好ましく使用可能であ
る。
【0029】シリコンアルコキサイドはアルコール、エ
ステル、エーテル等に溶解して用いることもでき、又前
記溶液に塩酸、硝酸、酢酸或いはアンモニア水溶液を添
加して加水分解して用いることもできる。
【0030】また前記出発物質は溶媒に対して1 〜30wt
%含まれていることが好ましい。
【0031】また本発明で用いる低屈折率低反射層には
上述の種々のZr、Ti、Al、Sn化合物を含む溶液を添加す
ることも出来るが特にZrアセチルアセトンアルコキサイ
ド Zr(C5H7O2)n(OR)m を用いた場合、塗布液の安定性が
向上する為好ましい。
【0032】かかるZr(C5H7O2)n(OR)m(但しn+m=
4,n=1〜3,m=1〜3,R=C1〜C4のアルキル
基)は前記MgF2ゾルとシリコンアルコキサイド液にその
まま添加することもできるし、又アルコール、エーテ
ル、エステル、芳香族炭化水素等に溶解して用いること
もできる。MgF2ゾルとシリコンアルコキサイド液、Zr塩
を含む液を混合する際最終的な全固型分量は酸化物換算
で0.1 〜5.0 wt%の範囲であることが好ましい。またMg
F2とSiO2の重量比は任意に変更し得るが、ZrO2の添加量
はSiO2に対して1 〜50wt%の範囲であることが好まし
い。
【0033】加熱温度は50℃以上が必要であるが、上限
は通常は基板に用いられるガラス、プラスチック等の軟
化点によって決定される。この点も考慮すると、好まし
い温度範囲は100 〜400 ℃である。膜への付着法はスピ
ンコート法、ディップ法、スプレー法、ロールコーター
法、メニスカスコーター法等種々考えられるが、特にス
ピンコーター法は量産性、再現性に優れ好ましく採用可
能である。かかる方法によって100 Å〜1μm 程度の低
反射膜を形成可能である。
【0034】本発明において帯電防止膜或いは低反射膜
を形成する基体としては、特に限定されるものではな
く、目的に応じてソーダライムシリケートガラス、アル
ミノシリケートガラス、硼珪酸塩ガラス、リチウムアル
ミノシリケートガラス、石英ガラスなどのガラス、鋼玉
等の単結晶、マグネシア、サイアロン等の透光性セラミ
ックス、ポリカーボネート等のプラスチックなどが使用
できる。
【0035】本発明の帯電防止膜、低反射帯電防止膜の
製造方法は、多層の低反射膜の製造にも応用できる。反
射防止性能を有する多層の低反射膜の構成としては、反
射防止したい波長をλとして、基体側より、高屈折率層
−低屈折率層を光学厚みλ/2−λ/4で形成した2層の低
反射膜、基体側より中屈折率層−高屈折率層−低屈折率
層を光学厚みλ/4−λ/2−λ/4で形成した3層の低反射
膜、基体より低屈折率層−中屈折率層−高屈折率層を光
学厚みλ/4−λ/4−λ/2−λ/4で形成した4層の低反射
膜等が典型的な例として知られている。
【0036】本発明においては、低屈折率層として知ら
れており、本発明においては、低屈折率層として本発明
の低反射膜を、高屈折率層として本発明で用いた多層帯
電防止膜を用いた帯電防止膜を製造することも可能であ
る。
【0037】すなわち本発明における帯電防止膜はTi塩
を含む為、高屈折率を有しており、例えば2層構成のλ
/2−λ/4或いはλ/4−λ/4膜に応用した場合好ましい組
合わせとしては基体/SnO2- TiO2/MgF2-SiO2,基体/Sn
O2-TiO2/SiO2,基体/SnO2- TiO2-SiO2/SiO2等が挙げ
られる。
【0038】
【作用】本発明の帯電防止膜に於いてはSnO2ゾルにTi塩
を添加して安定且つ屈折率を増大し得る。安定化の機構
は必ずしも明確では無いがTi塩のアセチルアセトン基と
SnO2粒子の相互作用によりSnO2粒子の凝集が妨げられる
為と考えられ、またTi塩を用いている為、加熱後TiO2
析出し高屈折率化するものと考えられる。また本発明で
用いるTi塩はアセチルアセトンでキレート化している為
Ti(OR)4 (R:アルキル基)で示されるアルコキサイド
を用いた液に比べて塗布液の安定性が向上する。
【0039】更に高屈折率膜が得られる為に、その上層
にMgF2等を含む低屈折率液を用いた場合光の干渉作用に
よって低反射性が発現されるものと考えられる。
【0040】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0041】[実施例1]Sbを10 mol%ドープしたSnO2
粉末(平均粒径0.5 μm )15g を水に添加して30℃下に
保持しホモミキサーで1時間撹拌してゾルを調製した。
(A液) Ti(OC4H9)4のエタノール溶液(TiO2換算固型分20wt%)
にアセチルアセトンをTi(OC4H9)4に対して1.0 mol 比添
加し1時間撹拌した後H2OをTi(OC4H9)4に対して2mol
比添加し更に1時間撹拌した。(B液)
【0042】A液とB液を各々酸化物換算で3wt%とな
る様にエタノールで希釈した後A液:B液=2:1重量
比なる様に混合し、ブラウン管パネル表面に1200rpm の
回転速度で5秒間塗布し、その後200 ℃で30分間加熱
し、約100nm の厚さの膜を得た。
【0043】実施例において得られた塗布膜の評価方法
は次の通りである。 1)導電性評価 ハイレスタ抵抗測定器(三菱油化製)により膜表面の表
面抵抗値を測定
【0044】2)耐擦傷性 1kgの荷重下で消しゴムで膜表面を100 回往復後、その
表面の傷を目視で判断 評価基準は以下の通りとした。 ○:傷が全くつかない。 △:傷が多少つく。 ×:多くの傷がつくか、膜が剥離。
【0045】[実施例2]B液の出発物質をTi(OC3H7)4
とした以外は実施例1と同様に行った。
【0046】[実施例3]SnO2:TiO2=1:1重量比と
なる様に混合した以外は実施例1と同様に行った。
【0047】[比較例1]A液をエタノールで固型分3
wt%となる様に希釈して塗布液として用い100nmの膜を
得た。評価は実施例1と同様に行った。実施例1〜3、
比較例1の結果を表1に示した。
【0048】
【表1】
【0049】[実施例4]エタノール100gにH2O 3gを
添加し、更にMgCl2 0.05mol 、BF3・C2H5OH 0.033 mol
を添加し、完全に混合溶解させた溶液を還流冷却器付フ
ラスコに入れ、85℃で1時間反応させMgF2ゾルを得た。
【0050】この液にシリコンエトキサイドのエタノー
ル溶液を酸化物、フッ化物換算の総固型分量で3wt%,
MgF2:SiO2=4:6重量比となる様に混合した。更にこ
の溶液にZr(C5H7O2)2(OC4H9)2 のエタノール溶液をZrO2
換算でSiO2の10wt%となる様に添加混合した。(D液)
【0051】実施例1と同様に作製した膜上にD液を20
00rpm の回転速度で5秒間塗布し、その後200 ℃で30分
間加熱し、100nm の膜を得た。実施例1〜3と同様に評
価した。
【0052】[実施例5]実施例4に於いてD液塗布
後、450 ℃で30分間加熱した以外は実施例4と同様に行
った。
【0053】[実施例6]実施例4に於いてD液調製時
にMgF2:SiO2=5:5とした液を用い、この液を塗布後
450 ℃で30分間加熱した以外は実施例4と同様に行っ
た。
【0054】[実施例7]実施例4に於けるD液の代り
にケイ酸エチルの部分加水分解物( SiO2換算固型分3wt
%)を用いた以外は実施例4と同様に行った。
【0055】[比較例2]比較例1で得た膜上に実施例
7と同様にケイ酸エチルの部分加水分解物を塗布した以
外は実施例4と同様に行った。
【0056】尚、実施例4〜7、及び比較例2について
は低反射性の評価も併せて行った。評価方法は以下の通
りである。GAMMA 分光反射スペクトル測定器により膜の
片面視感反射率を測定、結果を表2に示した。
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明によれば強固で且つ導電性の高い
帯電防止膜を提供し得る。また帯電防止膜上にMgF2ゾル
等により成る低反射膜を設けることにより基材に優れた
低反射帯電防止性を付与し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 啓介 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 竹宮 聡 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 河里 健 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 平塚 和也 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ti(C5H7O2)n(OR)m(但しn+m=4,m=
    0〜3,n=1〜4,R=C1〜C4のアルキル基)のうち
    少くとも1種、及びSbをドープしたSnO2粒子を含む溶液
    を基体上に塗布した後、加熱することにより得られた帯
    電防止膜。
  2. 【請求項2】基体上に形成された単層または多層膜から
    なる帯電防止膜であって、そのうち少くとも1層が、Ti
    (C5H7O2)n(OR)m(但しn+m=4,m=0〜3,n=1
    〜4,R=C1〜C4のアルキル基)のうち少くとも1種、
    及びSbをドープしたSnO2粒子を含む溶液を基体上に塗布
    した後、加熱することにより得られた膜であることを特
    徴とする帯電防止膜。
  3. 【請求項3】MgF2、Si化合物、Zr化合物、Ti化合物、Al
    化合物、Sn化合物のうち少くとも1種を含む溶液を基体
    上に塗布した後、加熱することにより得られた低屈折率
    低反射膜。
  4. 【請求項4】基体上に形成された多層からなる低反射帯
    電防止膜であって、そのうち少くとも1層が、MgF2、Si
    化合物、Zr化合物、Ti化合物、Al化合物、Sn化合物のう
    ち少くとも1種を含む溶液を塗布した後、加熱すること
    により得られた低屈折率低反射膜であり、また多層のう
    ち少くとも一層が、該低屈折率層より基体側に形成さ
    れ、Ti(C5H7O2)n (OR)m (n=1〜4,m=0〜3,n
    +m=4,Rはアルキル基)、Si(OR)n Rm(n=1〜
    4,m=0〜3,n+m=4,Rはアルキル基)、或い
    はこれらの部分加水分解物の少なくとも1種、及びSbを
    ドープしたSnO2粒子を含む溶液を塗布した後、加熱する
    ことにより得られた帯電防止膜であることを特徴とする
    低反射帯電防止膜。
  5. 【請求項5】基体上に塗布する溶液が、さらにSi化合物
    を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の帯電防止
    膜。
  6. 【請求項6】低屈折率低反射膜形成用の溶液が、Mg塩と
    BF3 錯塩との反応により生成されたMgF2ゾルを含む溶液
    であることを特徴とする請求項3記載の低屈折率低反射
    膜又は請求項4記載の低反射帯電防止膜。
  7. 【請求項7】低屈折率低反射膜形成用の溶液が、Si(OR)
    n Rm(n=1〜4,m=0〜3,n+m=4,Rはアル
    キル基)、Zr(C5H7O2)n(OR)m(n=0〜4,m=0〜
    4,n+m=4,Rはアルキル基)、Ti(C5H7O2)n(OR)m
    (n=0〜4,m=0〜4, n+m=4,Rはアルキル
    基)、Al(C5H7O2)n(OR)m(n=0〜3,m=0〜3, n
    +m=3,Rはアルキル基)、SbをドープしたSnO2、Sn
    (C5H7O2)n (OR)m ((n=0〜2,m=0〜2,n+m
    =2,Rはアルキル基)又は(n=0〜4,m=0〜
    4,n+m=4,Rはアルキル基))のうちから選ばれ
    る少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項3又
    は6記載の低屈折率低反射膜、あるいは請求項4又は6
    記載の低反射帯電防止膜。
  8. 【請求項8】請求項1〜7いずれか1項記載の帯電防止
    膜、又は低屈折率低反射膜、又は低反射帯電防止膜を形
    成したガラス物品。
  9. 【請求項9】請求項1〜7いずれか1項記載の帯電防止
    膜、又は低屈折率低反射膜、又は低反射帯電防止膜を表
    面に形成したブラウン管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05113505A (ja) * 1991-10-22 1993-05-07 Mitsubishi Electric Corp 低反射膜付陰極線管およびその製造方法

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