JPH0576660A - 梳き鋏 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 毛髪の切断量が少ない梳き鋏を得る。 【構成】 梳き鋏の櫛歯２９を毛髪を切断する刃のある
歯２８と、毛髪を切断しないガイドのある歯３０と、歯
のない隙間２７とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、主として理容院または
美容院で毛髪の一部を切断し、毛髪量を調整して梳くと
きに用いる梳き鋏に関する。

【０００２】

【従来の技術】理容院または美容院では、毛髪の一部を
切断し、毛髪量を調整して梳くために梳き鋏を使用して
いる。梳き鋏１０は図１に示すように直線状に形成され
た刃２６を有する第１の刀身１２と櫛歯２９を有する第
２の刀身１４とを旋回可能に軸１６によって留めたもの
である。第１の刀身１２は刃２６のある部分と軸１６を
挟んで反対側に柄１８があり、さらに食指を入れる第１
の輪２０と小指などを添える引掛２１とがある。第２の
刀身１４は櫛歯２９のある部分と軸１６を挟んで反対側
に柄２２があり、さらに拇指を入れる第２の輪２４があ
る。

【０００３】従来の梳き鋏１０の櫛歯２９は、その一部
を拡大した図２に示すように隙間２７と歯１１とを有す
る。梳き鋏１０を使って毛髪の一部を切断するときは、
毛髪の歯１１に当たる部分が歯先の凹形の刃２５に引掛
かり、第１の刀身１２の刃２６と凹形の刃２５とによっ
て切断される。毛髪の歯１１に当たらない隙間２７の部
分は、第１の刀身１２によって、毛髪が隙間２７の奥ま
で押されるだけで何ら影響を受けずに残る。これによっ
て毛髪の一部のみを切断して、毛髪を梳くことができ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の梳き鋏で毛
髪を梳く場合、毛髪の切断量を変えるためには歯１１の
幅と隙間２７の幅との割合を変えている。しかし隙間２
７の幅が広いと、両方の刀身を狭めたときに毛髪が片寄
り、両方の刀身がうまく噛み合い難く、毛髪を傷める。
また櫛歯２９の凹形の刃２５の角によって、直線状の刃
２６に刃こぼれが起り易くなり、梳き鋏の寿命を縮め
る。これを防ぐために歯１１の幅より隙間２７の幅の広
い鋏を使うときは、理容師または美容師の高度な技能が
必要とされる。このため一般に使われている梳き鋏は歯
１１の幅と隙間２７の幅が等しい。これでは毛髪の切断
の量は約５０％となり、さらに少ない毛髪量の切断によ
る髪梳きができないという問題がある。

【０００５】本発明の目的は、前記の問題を解決し、少
ない量の毛髪の切断による高度の髪梳きを高度の技能な
しでできる梳き鋏を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、直線状に形成
された刃を有する第１の刀身と、前記第１の刀身と旋回
可能に軸によって留められ、前記刃とともに毛髪の一部
を切断して毛髪を梳く作用をする第２の刀身とから構成
される梳き鋏において、第２の刀身が毛髪を切断する刃
先を有する歯と毛髪を切断しないガイドを有する歯と隙
間とから成り、これらの歯は第２の刀身の軸線に沿って
縦に隙間をあけて付いていることを特徴とする梳き鋏で
ある。

【０００７】また本発明は、前記ガイドの先端の形状は
四角錐形または三角柱角形であることを特徴とする。

【０００８】

【作用】本発明に従えば、梳き鋏の第２の刀身の歯が、
毛髪を切断する刃を有するものと、毛髪を切断しないガ
イドを有するものとからなる。これによって隣接する刃
を有する歯の間の毛髪がガイドによって分けられ、毛髪
が片寄ることが防がれる。

【０００９】

【実施例】以下実施例でもって、本発明にかかる梳き鋏
をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定される
ものではない。

【００１０】図１は、本発明の一実施例である梳き鋏１
０の全体図である。梳き鋏は、直線状に形成された刃２
６を有する第１の刀身１２と櫛歯２９を有する第２の刀
身１４とを旋回可能に軸１６によって留めたものであ
る。第１の刀身１２は刃２６のある部分と軸１６を挟ん
で反対側に柄１８があり、さらに食指を入れる第１の輪
２０と小指などを添える引掛２１とがある。第２の刀身
１４は櫛歯２９のある部分と軸１６を挟んで反対側に柄
２２があり、さらに拇指を入れる第２の輪２４がある。

【００１１】図３は、本発明の梳き鋏１０の櫛歯２９の
一部拡大図である。歯櫛２９は、隙間２７と歯１３とを
有する。歯１３はその先端に毛髪を切断するための凹形
の刃のある歯２８と、その先端が毛髪を傷めずに案内し
て振り分けるガイドのある歯３０とが交互に並んでい
る。梳き鋏１０を使って毛髪の一部を切断し、髪梳きを
するときは、歯２８の凹形の刃が当たった毛髪は、凹形
の部分に引掛かり第１の刀身１２の刃２６と歯２８の凹
形の刃とによって切断される。凹形の刃のある歯２８と
隣の凹形の刃のある歯２８′との間にある毛髪は、ガイ
ドのある歯３０によって略等分にガイドのある歯３０の
両側の空間２７に入り、第１の刀身１２によって隙間２
７の奥まで押込まれるだけで何ら影響を受けずに残る。
これによって毛髪は約２５％が切断され、毛髪の少ない
人でも毛髪を梳くことができる。さらに図４に示すよう
に凹形の刃のある歯２８とガイドのある歯３０との配列
を変えることによって、たとえば１７％（１／６）の毛
髪を切断することもできる。

【００１２】歯１３の形状は基本的には図３に示すよう
に長方形であるが、図４に示すように湾曲していてもよ
い。

【００１３】凹形の刃のある歯２８の先端の形状は、従
来用いられているものでよいが、たとえば図５に示すよ
うにその先端が傾斜した面３２となり、そこに三角形の
溝状の刃３４を有するものでも、図６に示すように円弧
状の溝形の刃３６を有するものでもよい。

【００１４】ガイドのある歯３０の先端の形状は、図５
に示すような対称的もしくは非対称的に四角錐形３８ま
たは図６に示すような対称的もしくは非対称的な三角柱
形４０が好ましい。またガイドのある歯３０の先端の角
度αは図７または図８に示すように３０〜６０°が好ま
しい。このようにガイドの形状を選択することによっ
て、切断されない毛髪を滑らかに分配し、毛髪を傷める
ことがなくなる。

【００１５】また隙間２７の奥４２の形状も図５または
図６に示すように丸くすることによって毛髪を傷めな
い。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、梳き鋏の櫛歯を、毛髪
を切断する刃を有する歯と、毛髪を切断しないガイドを
有する歯と、歯のない隙間とから構成することによっ
て、少ない量の毛髪を切断し、高度な髪梳きができる。
さらにガイドの先端の形状を、四角錐形または三角柱形
にすることによって、毛髪を空間に滑らかに分配するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の梳き鋏１０の全体図であ
る。

【図２】従来技術の櫛歯２９の一部拡大図である。

【図３】本発明の一実施例の櫛歯２９の一部拡大図であ
る。

【図４】本発明の他の実施例の櫛歯２９の一部拡大平面
図である。

【図５】本発明の一実施例の凹形の刃のある歯２８の先
端にある凹形の刃３４およびガイドのある歯３０の先端
にある四角錐形のガイド３８の一部拡大斜視図である。

【図６】本発明の他の実施例の凹形の刃のある歯２８の
先端にある凹形の刃３６およびガイドのある歯３０の先
端にある三角柱形のガイド４０の一部拡大斜視図であ
る。

【図７】図６に示すガイドのある歯３０の先端角を説明
するための斜視図である。

【図８】図５に示すガイドのある歯３０の先端角を説明
するための斜視図である。

【符号の説明】

１０ 梳き鋏 １２ 第１の刀身 １３ 歯 １４ 第２の刀身 １６ 軸 ２６ 直線状の刃 ２７ 隙間 ２８ 凹形の刃のある歯 ２９ 櫛歯 ３０ ガイドのある歯 ３８ 四角錐形のガイド ４１ 三角柱形のガイド

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 直線状に形成された刃を有する第１の刀
   身と、 前記第１の刀身と旋回可能に軸によって留められ、前記
   刃とともに毛髪の一部を切断して毛髪を梳く作用をする
   第２の刀身とから構成される梳き鋏において、 第２の刀身が毛髪を切断する刃先を有する歯と毛髪を切
   断しないガイドを有する歯と隙間とから成り、これらの
   歯は第２の刀身の軸線に沿って縦に隙間をあけて付いて
   いることを特徴とする梳き鋏。
2. 【請求項２】 前記ガイドの先端の形状は四角錐形また
   は三角柱角形であることを特徴とする請求項１記載の梳
   き鋏。