JPH0563067A - ウエーハ収納容器の積み重ね構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 複数のウエーハ収納容器を正確に位置決めし
て、且つ脱落することなく安定して積み重ねることがで
きるウエーハ収納容器の積み重ね構造を提供すること。 ［構成］ 外箱本体１Ａの上部に上蓋１Ｂを被せて構成
されるウエーハ収納容器において、前記上蓋１Ｂの上面
に帯状の段凸部６を一方向に全長に亘って突設するとと
もに、該段凸部６の両端部に溝７，７を形成し、別のウ
エーハ収納容器の外箱本体１Ａの底部に全長に亘って貫
設された段凹部１０を前記上蓋１Ｂの段凸部６に係合さ
せるとともに、同外箱本体１Ａの前記段凹部１０に突設
された係止片１１，１１を上蓋１Ｂの前記溝７，７に係
合させることによって複数のウエーハ収納容器を積み重
ねる。ウエーハ収納容器は、左右及び前後方向の移動が
規制されて位置決めされた状態で積み重ねられるため、
脱落することなく、安定して積み重ねられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数のウエーハを収納
するウエーハ収納容器の積み重ね構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、半導体ウエーハはシリコン等の
単結晶インゴットを軸直角方向に薄くスライスして得ら
れるが、これは薄くて脆く、しかも汚染を極端に嫌うた
め、その搬送や保管には十分な配慮が必要である。

【０００３】そこで、従来、斯かるウエーハはウエーハ
収納容器に整然と収納されて搬送或いは保管されてお
り、ウエーハ収納容器としては例えば図１１に示すよう
なものが知られている。即ち、図１１はウエーハ収納容
器の一部を破断した正面図であり、該ウエーハ収納容器
は外箱１０１と外箱１０２とで構成されている。そし
て、複数枚のウエーハＷ…は、内箱１０２の相対向する
側壁１０２ａ，１０２ａの内側に突設された複数のリブ
１０２ｂ…の間に形成される複数の仕切り溝に嵌め込ま
れて図１１の紙面垂直方向に適当な間隔をあけて内箱１
０２内に整然と収納される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ウエーハＷ
…の搬送や保管は、複数のウエーハ収納容器を積み重ね
た状態でなされるが、限られた空間に複数のウエーハ収
納容器を正確に位置決めして、且つ脱落することなく安
定して積み重ねるには一考を要する。

【０００５】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、複数のウエーハ収納容器を正
確に位置決めして、且つ脱落することなく安定して積み
重ねることができるウエーハ収納容器の積み重ね構造を
提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明は、外箱本体の上部に上蓋を被せて構成されるウエ
ーハ収納容器において、前記上蓋の上面に帯状の段凸部
を一方向に全長に亘って突設するとともに、該段凸部の
両端部に溝を形成し、別のウエーハ収納容器の外箱本体
の底部に全長に亘って貫設された段凹部を前記上蓋の段
凸部に係合させるとともに、同外箱本体の前記段凹部に
突設された係止片を前記上蓋の溝に係合させることによ
って複数のウエーハ収納容器を積み重ねるようにしたこ
とをその特徴とする。

【０００７】

【作用】本発明によれば、ウエーハ収納容器は、その外
箱本体に形成された段凹部、係止片を、下方に位置する
別のウエーハ収納容器の上蓋の段凸部、溝にそれぞれ係
合せしめることによって、左右及び前後方向の移動が規
制されて位置決めされた状態で積み重ねられるため、脱
落することがなく、該ウエーハ収納容器内に収納された
ウエーハは、破損や汚染を受けることなく安定して搬送
或いは保管される。

【０００８】

【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。

【０００９】先ず、図１０の分解斜視図に基づいてウエ
ーハ収納容器の概略構成を説明すると、該ウエーハ収納
容器は外箱１と、該外箱１内に収容される内箱２と、ウ
エーハ押え３及びパッキン４とで構成されている。

【００１０】上記外箱１は、外箱本体１Ａと上蓋１Ｂと
で構成され、上蓋１Ｂは外箱本体１Ａの上部に被せられ
て外箱本体１Ａに接合一体化されるが、両者の間にはパ
ッキン４が介在するため、上蓋１Ｂを閉じた状態では外
箱１内は密閉状態に保たれる。

【００１１】又、前記内箱２は複数枚のウエーハを整然
と収納するものであって、これの上部は開口し、その相
対向する側壁２ａ，２ａの内側には縦方向に長い複数の
リブ２ｂ…がウエーハの配列方向に適当なピッチで突設
されており、これらのリブ２ｂ…の間には仕切り溝が形
成されている。そして、各ウエーハは側壁２ａ，２ａに
それぞれ形成された相対向する一対の仕切り溝に嵌め込
まれて収納される。

【００１２】ここで、本発明に係るウエーハ収納容器の
積み重ね構造を図１乃至図９に基づいて説明する。尚、
図１は積み重ね状態にあるウエーハ収納容器の正面図、
図２は同破断側面図、図３は上蓋の平面図、図４は図３
のＡ−Ａ線断面図、図５は図３のＣ−Ｃ線断面図、図６
は外箱本体の破断側面図、図７は同破断正面図、図８は
図７のＤ−Ｄ線断面図、図９は外箱本体の底面図であ
る。

【００１３】図３に示すように、上蓋１Ｂは平面視矩形
に一体成形され、その左右側方には、図４及び図５に示
すように、開口部周縁部から一体的に垂下する一対の係
止用フック５，５が相対向して形成されている。又、上
蓋１Ｂの上面の前後方向（図３の上下方向）中央部には
左右方向に全長に亘って延びる同一幅ｂの帯状段凸部６
が突設されており、該段凸部６の左右両端部には平面視
略矩形の溝７，７が形成されている。尚、上蓋１Ｂの上
面の前記段凸部６を除く部分１ａ，１ａには、段凸部６
を隔てて前後方向（図３の上下方向）に相対向する平面
視略矩形の一対の溝８，８が形成されている。

【００１４】一方、前記外箱本体１Ａは矩形ボックス状
に一体成形され、その開口部周縁の左右には、上蓋１Ｂ
の前記フック５，５が係合すべき係止具９，９（図６及
び図７には一方のみ図示）が突設されている。又、外箱
本体１Ａの底部の前後方向（図７の左右方向）中央部に
は、上蓋１Ｂに突設された前記段凸部６の幅ｂよりも若
干大きな幅Ｂ（Ｂ＞ｂ）を有する段凹部１０が左右方向
（図７の紙面垂直方向）に貫設されている。

【００１５】更に、上記段凹部１０の途中には、外箱本
体１Ａの底部から垂下して段凹部１０の幅方向に延びる
２つの矩形状係止片１１，１１が突設されており、これ
らの係止片１１，１１の左右方向の間隔Ｔ（図８参照）
は、上蓋１Ｂに形成された前記溝７，７の左右方向の間
隔ｔよりも若干大きく（Ｔ＞ｔ）設定されている。

【００１６】而して、複数のウエーハ収納容器は図１及
び図２に示すように積み重ねられて保管等されるが、ウ
エーハ収納容器の積み重ねは次の要領でなされる。

【００１７】即ち、上のウエーハ収納容器は、その外箱
本体１Ａの底部に形成された段凹部１０、係止片１１，
１１を、下のウエーハ収納容器の上蓋１Ｂの上面に形成
された段凸部６、溝７，７にそれぞれ係合せしめること
によって、左右及び前後方向の移動が規制されて位置決
めされた状態で下のウエーハ収納容器の上に積み重ねら
れる。このとき、外箱本体１Ａの底部に形成された段凹
部１０の幅Ｂと係止片１１，１１の間隔Ｔは、上蓋１Ｂ
の段凸部６の幅ｂ、溝７，７の間隔ｔよりもそれぞれ若
干大きく（Ｂ＞ｂ，Ｔ＞ｔ）設定されているため、段凹
部１０と段凸部６との係合及び係止片１１，１１と溝
７，７との係合は無理なくスムーズになされる。そし
て、ウエーハ収納容器の左右方向の移動は、図１に示す
当該ウエーハ収納容器の外箱本体１Ａの段凹部１０と下
のウエーハ収納容器の上蓋１Ｂの段凸部６との係合によ
って阻止され、前後方向の移動は、図２に示す当該ウエ
ーハ収納容器の外箱本体１Ａに突設された係止片１１，
１１と下のウエーハ収納容器の上蓋１Ｂの溝７，７との
係合によって阻止される。

【００１８】上述のように、上のウエーハ収納容器は、
その左右及び前後方向の移動が規制されて位置決めされ
た状態で下のウエーハ収納容器の上に積み重ねられるた
め、限られた空間内に複数のウエーハ収納容器を積み重
ねても、これらが脱落することがなく、該ウエーハ収納
容器内に収納されたウエーハが破損や汚染を受けること
がない。

【００１９】尚、外箱本体１Ａの底部は、これに形成さ
れた段凹部１０によってその剛性が高められている。

【００２０】

【発明の効果】以上の説明で明らかな如く、本発明によ
れば、外箱本体の上部に上蓋を被せて構成されるウエー
ハ収納容器において、前記上蓋の上面に帯状の段凸部を
一方向に全長に亘って突設するとともに、該段凸部の両
端部に溝を形成し、別のウエーハ収納容器の外箱本体の
底部に全長に亘って貫設された段凹部を前記上蓋の段凸
部に係合させるとともに、同外箱本体の前記段凹部に突
設された係止片を前記上蓋の溝に係合させることによっ
て複数のウエーハ収納容器を積み重ねるようにしたた
め、複数のウエーハ収納容器を正確に位置決めして、且
つ脱落することなく安定して積み重ねることができると
いう効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】積み重ね状態にあるウエーハ収納容器の正面図
である。

【図２】積み重ね状態にあるウエーハ収納容器の破断側
面図である。

【図３】上蓋の平面図である。

【図４】図３のＡ−Ａ線断面図である。

【図５】図３のＣ−Ｃ線断面図である。

【図６】外箱本体の破断側面図である。

【図７】外箱本体の破断正面図である。

【図８】図７のＤ−Ｄ線断面図である。

【図９】外箱本体の底面図である。

【図１０】ウエーハ収納容器の分解斜視図である。

【図１１】従来のウエーハ収納容器の破断正面図であ
る。

【符号の説明】

１ 外箱 １Ａ 外箱本体 １Ｂ 上蓋 ６ 段凸部 ７ 溝 １０ 段凹部 １１ 係止片

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外箱本体の上部に上蓋を被せて構成され
   るウエーハ収納容器において、前記上蓋の上面に帯状の
   段凸部を一方向に全長に亘って突設するとともに、該段
   凸部の両端部に溝を形成し、別のウエーハ収納容器の外
   箱本体の底部に全長に亘って貫設された段凹部を前記上
   蓋の段凸部に係合させるとともに、同外箱本体の前記段
   凹部に突設された係止片を前記上蓋の溝に係合させるこ
   とによって複数のウエーハ収納容器を積み重ねるように
   したことを特徴とするウエーハ収納容器の積み重ね構
   造。