[go: up one dir, main page]

JPH05501276A - ゲルの光誘起可逆不連続体積変化 - Google Patents

ゲルの光誘起可逆不連続体積変化

Info

Publication number
JPH05501276A
JPH05501276A JP2515652A JP51565290A JPH05501276A JP H05501276 A JPH05501276 A JP H05501276A JP 2515652 A JP2515652 A JP 2515652A JP 51565290 A JP51565290 A JP 51565290A JP H05501276 A JPH05501276 A JP H05501276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gel
changes
temperature
volume
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2515652A
Other languages
English (en)
Inventor
ママダ,アキラ
タナカ,トヨイチ
クングワチヤクン,ダワン
イリエ,マサヒロ
Original Assignee
マサチユセツツ・インスチチユート・オブ・テクノロジー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by マサチユセツツ・インスチチユート・オブ・テクノロジー filed Critical マサチユセツツ・インスチチユート・オブ・テクノロジー
Publication of JPH05501276A publication Critical patent/JPH05501276A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/02Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques
    • C08J3/03Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques in aqueous media
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/02Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques
    • C08J3/09Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques in organic liquids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/28Treatment by wave energy or particle radiation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 ゲルの光誘起可逆不連続体積変化 発明の背景 本発明は、光への暴露により誘起される不連続的な数百倍もの体積変化が可能な 新規なゲル組成物に関するものである。
ゲルは液体状態と固体状態との間にある物質の形状である。これは、長鎖の重合 体分子の架橋した網目構造とその網目構造中に捕捉された液体分子とよりなるも のである。ゲルは我々の日常生活の種々の局面において重要な役割を演する。
化学および生化学においては、ゲルは、その分子量および電荷に従って分子を分 離する、クロマトグラフィー分析法および電気泳動分析法用の基材として広く使 用されている。これらの技術においては、架橋した重合体網目構造の微孔寸法が 、そのふるい分は効果において基本的な役割を演する。
最近、光散乱分光法の助けを借りて、永久的に架橋したゲルにおける極めて興味 ある現象が見いだされた。温度が低下するに従って重合体網目構造がますます圧 縮可能になり、ある温度において無限に圧縮可能になるのである。同時に網目構 造の有効微孔寸法が増加し、発散する。溶媒組成または温度のような外部条件の 微細な変化によりゲルの体積が数百倍もの大きさで可逆的に変化することも観測 されている。タナ力(Tanaka) + フィジカル・レビュー(Physi cal Review)レター(letters) 。
40巻、12号、 82G −823ページ、 1978およびタナ力ら、フィ ジカル・レビューレター、38巻、 14号、 771−774ページ、197 7;タナ力ら。
フィジカル・レビューレター5.45巻、 1636ページ、1980;イロフ スキ−(Iloovsky) 、高分子(Macromolecules) 、  15巻、782ページ、l982;フルーグ(Hrouz)ら、ヨーロッパ重 合体雑誌(Europ、 Po1yt J、)。
17巻、361ページ、1981;オーミネ(Ohmine)ら、化学物理学雑 誌(J。
Chet Physics) 、 8巻、 6379ページ、1984;タナ力 ら、サイエンス(Science) 、 218巻、462ページ、1972お よびイラフスキー(Ilavsky)ら1重合体ビュレティン(Polyt B ull、) 7巻、107ページ、 1982゜アクリルアミドとアクリル酸ナ トリウムとのゲル形状の共重合体が劇的な体積変化が可能であることは公知の事 実であり、イオン化可能な基であるナトリウム成分の濃度が臨界値より小さけれ ばこのゲルが連続的な体積変化を示すが、アクリル酸成分の濃度が臨界値より大 きければこの変化が不連続的になることも公知の事実である。
上記のような通常の知識に従えば、大きな不連続的体積変化を伴う相転移機能を 有する重合体ゲルを製造するためには、その重合体がかなり大量のイオン化可能 な基を含有することが必要であると考えられていた。
上記のイオン性基を有する通常のゲルの体積変化は、使用する液体媒体の水素イ オン濃度(pH)に有意に依存する。したがって、通常のイオン性ゲルは、液体 媒体のpHを十分に制御し得ない場合には使用することができない。
圧倒的な量のN−イソプロピルアクリルアミドと架橋剤とを含有する単量体から 形成された、イオン化可能な基を含有しない重合体が、水または溶媒と水との混 合物中で、液体溶媒の組成の変化に応答して劇的な体積転移を示すことも公知の 事実である。これらのゲルは液体溶媒の水素イオン濃度には依存しない。
米国特許4.732.930には、N−イソプロピルアクリルアミドとイオン含 有単量体とを基剤とするイオン性ゲルが、温度変化、pHまたはイオン組成に応 答して劇的な体積変化を生じ得ることが開示されている。
本発明以前には、光子、たとえば可視光または紫外光への暴露に応答して劇的な 体積変化を生じ得るゲルは知られていなかった。光子がゲル中の劇的な体積変化 を促進する物理的および/または化学的環境を急速に変化させるための手段を提 供するので、この種のゲル組成物を提供することが望ましいであろう。
図面の簡単な記述 図1は、紫外光への暴露に応答する、温度の関数としてのゲルの膨潤曲線を示す 。
発明の概要 本発明に従えば、ゲル成分の分子鎖の長さの増加、光子エネルギーへの暴露に応 答するイオン性成分もしくは対イオンの放出または分子鎖の長さの減少、または 光子エネルギーからの隔離に応答するイオン性成分もしくは対イオンの捕捉が可 能な成分を含有するゲルは、不連続的な体積変化を伴う相転移機能を現す。本発 明記載のゲルは、重合体および光感受性分子と、3種の成分の臨界濃度を有する ゲルを製造する溶媒組成物とよりなるものであり、また、このゲルは光子エネル ギーへの暴露またはそれからの隔離に応答する劇的な体積変化が可能である。本 発明記載の重合体生成物はこの種の可逆的な相転移機能を有し、これが光子エネ ルギーの変化に応答して劇的な体積変化をもたらすのである。
本発明記載のゲルは、重合体組成物とゲルを製造する溶媒との臨界濃度により特 徴付けられる場合には劇的な体積変化を現すことが可能であり、光子エネルギー 源へのi露またはそれからの遮蔽に応答するが、これには劇的な体積変化が含ま れる。
特定の具体例の記述 本発明に従えば、臨界濃度を有し、ある温度において光子エネルギーに暴露した 場合に、またはこれから遮蔽した場合に劇的な体積変化を現すゲル組成物が得ら れる。頻回の光子エネルギーまたは光子エネルギーからの遮蔽がゲルの重合体成 分の分子構造の変化を誘起し、これが、さらに劇的な体積変化を誘起する。分子 構造におけるこの種の変化の例は、重合体鎖の折り畳みおよび広がり;シス型か らトランス型への、もしくはトランス型からシス型への異性化;またはイオン性 種の形成もしくはイオン性種の結合単一分子構造への転化である。光子エネルギ ーの条件に応答してゲルが劇的な体積変化を現すためには、ゲルは狭い臨界濃度 範囲内の濃度を持たなければならず、また、狭い臨界温度範囲内の温度になけれ ばならない。
本発明記載のゲル組成物の形成に利用し得る重合体の例には、イオンとして放出 された場合にゲル内で内部浸透圧を増加させるイオン化可能な部分を重合体鎖中 に含有する重合体が含まれる。この種のイオンはいかなるイオンであってもよく 、ナトリウムイオン、カリウムイオン、塩化物イオン、シアン化物イオンおよび 水酸化物イオンが含まれる。相転移がいかなるゲルにも一般的に見いだされるの で、適当な重合体は水溶性重合体のいかなるものであってもよい。すなわち、こ れらは適当な溶媒組成物と温度とが与えられれば観測することができる。上記の 重合体には、架橋可能なポリアクリルアミド誘導体、たとえばポリイソプロピル アクリルアミドおよびポリ−N−イソプロピルアクリルアミド、ポリスチレンス ルホン酸塩、多糖類たとえばイオン化したアガロースから製造したゲル、ポリペ プチド、たとえばゼラチン、ならびにポリヌクレオチド、たとえばDNAおよび RNAが含まれる。光子エネルギーの条件に応答してその微細構造を折り畳む、 または広げる重合体鎖の例には、ポリアクリルアミドまたはポリ−N−イソプロ ピルアクリルアミドが含まれる。シス構造とトランス構造との間で変化する重合 体の例には、ポリアクリルアミド、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミドが含 まれる。ゲル状態が相転移に近接している限り、いかなる重合体も同様の様式で 達成することができる。
代表的な架橋剤には、N、 N’−メチレンビスアクリルアミド、ニメタクリル 酸エチレングリコール、三アクリル酸グリセリンまたはジビニルベンゼン等が含 まれる。架橋性単量体の濃度は一般に、主成分である重合可能な単量体を基準に して約0.3ないし4モル%である。架橋剤は重合体の部分的架橋に効果を現し 、架橋密度を変化させることによりゲルの強度、膨潤度、相転移温度等を制御す る手段を提供する。
これらの単量体の混合物は重合開始剤、たとえば過硫酸アンモニウムまたは亜硫 酸水素ナトリウム等のような遊離基開始剤を用い、溶媒、たとえば水、低級アル コール炭化水素等で希釈して、または希釈することな(重合させることができる が、溶媒も重合開始剤も単量体混合物から重合生成物を得るために常に重要な因 子ではなく、通常の周知のゲル化方法から選択した適当な方法のいかなるものも 適用することができる。
架橋はまた、紫外線照射または電子ビーム照射により重合体に導入することもで きる。
本発明記載のゲル化の液体成分としては、上記の重合生成物に対して親和性を有 し、水と混和し得る溶媒、たとえばジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ ド、アセトン、テトラヒドロフラン、アルコール等、または上記の溶媒と水との のいかなるものも使用することができる。
これらの液体媒体の種類、組合わせおよび組成比は、本発明記載のゲルの可逆的 相転移に関する臨界条件、たとえば温度等に影響を与え、液体媒体の組成はまた 、それ自体が臨界条件であり得る。したがって、本件ゲルに望ましい臨界相転移 条件に従う液体媒体の種類および組成の適当な選択が必要である。いずれにして も、ゲルの可逆的な、劇的な体積変化を達成するために使用する各溶媒系に対し てゲル中のイオン性成分の最小臨界濃度が存在する。この最小イオン濃度は、実 施例中学した方法により、各重合体網目構造および溶媒系に関して決定すること ができる。
相転移を起こさせる溶媒の選択に関する指針は、所望の相転移温度より若干低い 温度を有するものを選択することである。
本発明記載のゲルは、上記の重合生成物を液体媒体中で膨潤させることにより製 造する。低い架橋度を有する重合生成物は、大量の液体媒体 −を吸収して大き な膨潤度を有するゲルを形成する。しかし、このようにして製造した本発明記載 のゲルは決して無限に膨潤するものではなく、その限界にまで膨潤したのちにゲ ルが過剰の液体媒体と共存する平衡状態に達する。
ゲルが膨潤状態にある場合には、ゲルの温度の液体媒体組成物はゲルの劇的な体 積変化に影響を与えるように変化することができる。このようにして製造したゲ ルは、液体媒体の組成物が変化して臨界組成物に達した場合には、すなわち、液 体媒体を放出して体積が不連続的に収縮する場合には劇的な相転移が起きる状態 にある。これに替えて、液体媒体を放出することによりゲルの体積が不連続的に 膨潤する場合には液体媒体の異なる臨界組成において相転移の逆行が起きる。さ らに、膨潤したゲルの温度が臨界温度を超えて上昇する場合にはゲルが相転移の 原因となって液体媒体を放出し、体積が不連続的に収縮する。温度が臨界温度以 下に低下すれば体積は再度不連続的に膨潤する。
本発明は以下の方程式を引用して記述する。
(方程式1)T、=θ/(1±22.5φ。)(方程式2) π=πrubbe r+π、1,1□1.+π、。。
(方程式3) πrubb*、= v okT [(φ/2φ。)−(φ/φl 1)1′3)(方程式4) πal11++lt7 = vokT(In(1− φ)十φ)+ΔF(φ/φ゛。)2 (方程式5) π、□= vokT(φ/φ、)(方程式6) χ=ΔF/2k T = (ΔH−TAS)/2kT(方程式7)1/T=ΔS/Δ)f −2に /ΔH(vov、/φ![(φ/φ、)I/1−(f +1/2Xφ/φo)] +1n(1−φ)十φ+φ+φ2/2) ここで、voは水のモル体積である。
式1を用いれば、溶媒中の網目構造のシータ温度がθであり、ゲル化時の重合体 網目構造の濃度がφ0である場合の相転移の臨界温度(TC)を決定することが 可能である。分母中の符号は、下限温度において崩壊するゲルに対してはプラス であり、上限温度で崩壊するゲルに対してはマイナスであるべきである。
臨界温度範囲が決定されれば、劇的な体積変化に効果を現すのに必要な個々の光 エネルギーのレベルは以下のようにして決定される:製造時のゲルを緊密に封じ たガラスびん中で水に浸漬し、その周囲に温度制御した水を循環させる。中圧水 銀灯からの紫外光で、ガラスびん中のゲルに照明する。ゲルが平衡に達したのち 、その直径dを顕微鏡を用いて測定する。この直径dから、doがゲルの初期直 径を表すとして、膨潤比[d/dO]”が決定される。光エネルギーは通常の光 源手段、たとえば標準紫外灯またはレーザーによりゲル組成物に供給することが できる。
劇的な体積変化の可能な本発明記載のゲルは、熱エネルギーを機械エネルギーに 転化させるための素子、検知器素子1、記憶素子、光機械変成器等として使用す ることができ、加えて、人口臓器、医療器具、玩具、ならびに測定機器およびス イッチのような種々の分野に適用することもできる。
以下の実施例は本発明を説明するものであって、これを限定することを意図した ものではない。
実施例 I N−インプロピルアクリルアミド/[ビス−(4−ジメチルアミノフェニル)− 4−ビニルフェニルメタンロイコシアニド]共重合体ゲルを、窒素雰囲気下、6 0℃におけるジメチルスルホキシド(DMSO)中の遊離基重合により製造した 。中性の主成分としてのN−イソプロピルアクリルアミド(NIPA、0.97 g)を石油エーテルとトルエンとの混合物からの再結晶により精製し、N、N− メチレンビスアクリルアミド架橋剤(BI S、 0.0003 g)、[ビス −(4−ジメチルアミノフェニル)−4−ビニルフェニルメタンロイコシアニド ]感光剤分子(ロイコ誘導体)およびアゾビスイソブチロニトリル開始剤(A  I BN、 (LO5g)をDMSO(1,0g)に溶解させ、窒素雰囲気下の 蒸留により精製した。ついで、この溶液を1、73mmの内径を有するポリエチ レン管中に移し、ここで、60℃で4時間、反応を実施した。ゲル化が完了した のち、直径d1.73+amのゲルをポリエチレン管から取り出し、厚さ0.5 ないし1fflII+の円盤に切り、ついで大量の脱イオン蒸留水に浸漬して残 留化学薬品および未反応の単量体を重合体網目構造から洗浄除去した。ゲルの直 径が平衡値に達するまで水を繰り返し交換したが、これには約1週間を要した。
ゲルの直径dは補正目盛りを持った顕微鏡で測定した。ゲルの膨潤比v/voは 平衡ゲル直径の初期直径に対する比(d/do)から計算した。ここで dOは 1.733■Iであった。紫外線照射しない測定の間、温度は循環水により 0 .04℃以内に制御した。紫外線照射にはゲーツ(GATES)のMR−4(波 長254 nm)を使用し、照明中の温度は循環水のみでなく、サーモモジュー ルをも使用して制御した。
紫外線照射中に、また紫外線照射しない場合に測定したゲルの膨潤曲線は図1に 示しである。ゲルを紫外光で照射しない場合には、NIPA/ロイコ誘導体共重 合体ゲルは約30.0℃において連続的な体積を受けた。トリフェニルメタンロ イコ誘導体は、紫外線照射なしではNIPA−ロイコ誘導体共重合体ゲルの状態 がイオン性分子を全く含有しない純粋なNIPAゲルと同様であったのでイオン 性状態を作ることができず、NIPA−ロイコ誘導体ゲルは連続的な体積変化曲 線を示した。
加えて、転移温度もNIPAのみよりなるゲルのものよりも低下する。
紫外線照射すると、ゲルの色は淡い緑色から濃い緑色に変化し、ゲルの体積変化 は不連続的な曲線を示した。すなわち、試料を紫外光で照射している間に温度は 25℃から徐々に上昇した。32.6℃においてゲルの体積がほぼI/10に急 激に減少した。対照的に、温度を35℃から1℃ずつ低下させるとゲルは急激に 約10倍に膨潤した。第1の相転移の変化に関する履歴現象のために、上昇と下 降との間に不連続的な体積転移が存在するのである。温度を31.0℃に固定し てゲルを紫外光照射に暴露した場合には、ゲルの体積は約10倍に増加した。
ゲルの相転移は、ゲルの3種の特徴的な状態変量:体積(v)または重合体網目 構造の等価密度(φ)、温度(T)プラス溶媒組成(または重合体−溶媒相互作 用バラメーターΔF)および浸透圧(π)に関係するその状態方程式から誘導す ることができる。平衡状態においてはゲルの浸透圧は0、すなわちπ=0である べきである。ゲルの浸透圧に対しては、3種の浸透圧を表す方程式2.3および 4に示されるような3種の寄与がある。ここでVo。は、その密度が φ。で表 される不規則歩行(random walk)構造にある網目構造の有効な架橋 結合の数を表す。この状態は標準状態(reference 5tate)と呼 ばれる。重合体網目構造の構造エントロピーから生ずるゴム弾性π、。1.、は 、標準重合体網目構造密度への復帰圧力を提供する。重合体網目構造が拡張され ている場合には、網目構造中に負圧が生じて網目構造が本来の状態に収縮する。
他方網目構造が圧縮されている場合には、この圧力は初期の標準状態に拡大させ るように作用する。φ。においてπr、bberがOになることに注意すべきで ある。第2に、重合体−重合体および重合体−溶媒相互作用は他の浸透圧π、… 1.7を生ずる。貧溶媒中では重合体網目構造が収縮する傾向を有し、一方、良 溶媒中ではゲルが膨潤する傾向を有する。最後の因子は重合体網目構造のイオン 化による浸透圧π。
、、である。ゲル中の対イオンが気体型の圧力を生じ、対イオンの密度および絶 対温度kTに比例してゲルを膨張させる。ここでkはボルツマン定数である。
これらの3種の浸透圧は相互に競合し、これら3種の浸透圧が均衡を保ってπ= 0になる条件においてゲル体積が平衡に達する。高温においては対イオンの気体 型の圧力が優勢になってゲルが膨潤する。他方、低温においては重合体−重合体 親和性重要になってゲルが収縮する。競合する圧力が等しくなって転移が起きる 特別な条件が存在する。広範にイオン化されたゲルの場合のように2種の圧力が 大きければ、体積転移は劇的で不連続的である。イオン化の増加に伴い転移時の 体積変化が大きくなる。上記の各方程式は、これら全ての相転移の様相を定量的 に説明する。[タナ力(T、 Tanaka) 、フィルモア(D、 J、 F ilmore) 、スン(S−T、 5un) 、ニヒオ(J、 N1hio)  、スウィルスo−(G、^、 5w1lslat)およびシー? −(A、  5har) 、フィジカル・レビュー、レター、 451636 (1980) を参照。] 温度依存性の膨潤比を計算するには、ΔFが純粋な重合体に含浸されている溶媒 分子の自由エネルギーの、完全に同種の分子に取り囲まれているものとの比較で の差異を表し、ΔFおよびΔSがそれぞれ対応するエンタルピーおよびエントロ ピーの変化である方程式6に示されているように、Xの温度依存性を明確に考慮 に入れる。方程式2.3および4を使用すれば、ゲルの平衡濃度を温度に関係付 ける方程式は方程式7に示されるようなものである。
方程式6中のパラメーターの中で、φ。は高温に向かってのV/V、1の実験的 漸近値から十分正確に推定することができる。すなわちφ。
=0.065〜0.075である。また、の最大数は使用した架橋剤の量から推 定することができる。すなわち1.、、 = −1,OX 10” 1−’であ る。
IPA分子のΔFは溶解度パラメーターから推定することができる。
このようにして推定したΔFの値は、ΔH,,l = 1.6 X 10−12 エルグである。転移温度が主として比ΔS/ΔHにより決定され、膨潤曲線の曲 率が主としてΔUにより決定されることは方程式6から明らかである。
膨潤比 (V/vo) 補正書の写しく8訳文)提出書 (特許法第184条の8)平成4年4月22日

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.光子エネルギーの変化に応答してその分子構造を変化させる重合生成物、お よび上記の重合生成物とともにゲルを形成させるのに十分な濃度の液体媒体より なる、ゲルを暴露する光子エネルギーの変化に応答する劇的な体積変化により特 徴付けられる可逆相転移機能を有するゲル。
  2. 2.上記の分子構造の変化が、そのイオン化状態とその結合状態との間の浸透圧 の変化に影響を与えるイオン化可能な部分よりなるものことを特徴とする請求の 範囲1記載のゲル。
  3. 3.上記の分子構造の変化が上記の重合生成物の重合体鎖を折り畳み、または広 げることよりなるものであることを特徴とする請求の範囲1記載のゲル。
  4. 4.上記の分子構造の変化が上記の構造のシス形状と上記の構造のトランス形状 との間の変化よりなるものであることを特徴とする請求の範囲1記載のゲル。
JP2515652A 1989-10-23 1990-10-23 ゲルの光誘起可逆不連続体積変化 Pending JPH05501276A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US42578889A 1989-10-23 1989-10-23
US425,788 1989-10-23

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05501276A true JPH05501276A (ja) 1993-03-11

Family

ID=23688046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2515652A Pending JPH05501276A (ja) 1989-10-23 1990-10-23 ゲルの光誘起可逆不連続体積変化

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0497874A1 (ja)
JP (1) JPH05501276A (ja)
WO (1) WO1991005816A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009081592A1 (ja) * 2007-12-26 2009-07-02 Kyushu University, National University Corporation カーボンナノチューブ混合ポリマーゲル

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5674192A (en) * 1990-12-28 1997-10-07 Boston Scientific Corporation Drug delivery
US5843089A (en) 1990-12-28 1998-12-01 Boston Scientific Corporation Stent lining
US6524274B1 (en) 1990-12-28 2003-02-25 Scimed Life Systems, Inc. Triggered release hydrogel drug delivery system
US5482719A (en) * 1992-10-30 1996-01-09 Guillet; James E. Drug delivery systems
US5900405A (en) * 1994-01-24 1999-05-04 Bioelastics Research, Ltd. Polymers responsive to electrical energy
US5976648A (en) * 1995-12-14 1999-11-02 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Synthesis and use of heterogeneous polymer gels
US5868719A (en) * 1997-01-15 1999-02-09 Boston Scientific Corporation Drug delivery balloon catheter device
US6494861B1 (en) 1997-01-15 2002-12-17 Boston Scientific Corporation Drug delivery system

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4732930A (en) * 1985-05-20 1988-03-22 Massachusetts Institute Of Technology Reversible, discontinuous volume changes of ionized isopropylacrylamide cells
DE68913894T2 (de) * 1988-10-21 1994-09-22 Canon Kk Verfahren zur Herstellung eines Polymergels, Polymergel und Stellglied, das dieses benutzt.

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009081592A1 (ja) * 2007-12-26 2009-07-02 Kyushu University, National University Corporation カーボンナノチューブ混合ポリマーゲル

Also Published As

Publication number Publication date
EP0497874A1 (en) 1992-08-12
WO1991005816A1 (en) 1991-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5242491A (en) Photo-induced reversible, discontinuous volume changes in gels
Amiya et al. Phase transitions in crosslinked gels of natural polymers
Mamada et al. Photoinduced phase transition of gels
Brannon-Peppas et al. Equilibrium swelling behavior of pH-sensitive hydrogels
USRE35068E (en) Collapsible gel compositions
KR900016804A (ko) 삼차원 물품의 제조 방법, 그 제조 물품 및 광경화성 액체 조성물
Hochberg et al. Spinodal line and critical point of an acrylamide gel
Huglin et al. Influence of a salt on some properties of hydrophilic methacrylate hydrogels
EP0500321A1 (en) High speed aqueous solvent developable photopolymer compositions
JPH05501276A (ja) ゲルの光誘起可逆不連続体積変化
Long et al. High‐Performance Photochromic Hydrogels for Rewritable Information Record
US3297440A (en) Photopolymerization of ethylenically unsaturated organic compositions and the formation of a relief image
RU2331095C1 (ru) "живые" полимеризационноспособные пленки для записи голограмм
GB1042520A (en) Improvements relating to compositions for preparation of photosensitive films
Meiers et al. Utilizing the Sensitization Effect for Direct Laser Writing in a Novel Photoresist Based on the Chitin Monomer N‐acetyl‐D‐glucosamine
JPS6088014A (ja) 放射線感光性ポリマー材料およびその製法
Finter et al. A new class of photopolymers with pendent dimethylmaleimide groups. II. Photocrosslinking of homo‐and copolymers of N‐(5‐methyl‐3‐oxa‐4‐oxohexen‐5‐yl)‐dimethylmaleimide
Melekaslan et al. Swelling and elasticity of hydrogels based on poly (ethylene oxide) macroinimer
Piechocki et al. Small molecule diffusion in poly-(olygo ethylene glycol methacrylate) based hydrogels studied by fluorescence correlation spectroscopy
JPS6155180A (ja) 非イオンゲル
Ichimura Photocrosslinking behavior of poly (vinyl alcohol) s with pendent styrylpyridinium or styrylquinolinium groups
JPH01199981A (ja) アルファ,オメガービス(トリビニルシリル)アルカン
Horie et al. Dansyl Fluorescence and Local Structure of Dansyl‐Labeled Core‐Shell and Core‐Hair Type Microspheres in Solution
Barbarini et al. Synthesis, characterization and curing of bioinspired polymers based on vinyl benzyl thymine and triethyl ammonium chloride
JPS6260690A (ja) 印字方法