JPH0543259A - 光学素子の製造法 - Google Patents
光学素子の製造法Info
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- JPH0543259A JPH0543259A JP33457691A JP33457691A JPH0543259A JP H0543259 A JPH0543259 A JP H0543259A JP 33457691 A JP33457691 A JP 33457691A JP 33457691 A JP33457691 A JP 33457691A JP H0543259 A JPH0543259 A JP H0543259A
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- Japan
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- molding
- molded product
- mold member
- optical element
- mold members
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 良好な光学素子の精度を保ちながら、連続的
に、あるいは高速に成形を行うことができるように、離
型時の上の型部材に対する成形品の付着に基くその後の
トラブルを回避できるように工夫した光学素子の製造法
を提供する。 【構成】 成形用ガラス素材を成形型の上下型部材間に
収容して、所望温度に加熱した状態でプレス成形し、そ
の後、冷却、離型することで所要の光学機能面を有する
成形品を製造するようにした光学素子の製造法におい
て、上記成形品取出し工程では、上下型部材を所定量開
放した状態で、型部材間に存在する成形品の位置を検出
する工程、その位置検出結果に基いて上記型部材間を全
開放する工程、および、成形品を取出す工程を含んでい
る。
に、あるいは高速に成形を行うことができるように、離
型時の上の型部材に対する成形品の付着に基くその後の
トラブルを回避できるように工夫した光学素子の製造法
を提供する。 【構成】 成形用ガラス素材を成形型の上下型部材間に
収容して、所望温度に加熱した状態でプレス成形し、そ
の後、冷却、離型することで所要の光学機能面を有する
成形品を製造するようにした光学素子の製造法におい
て、上記成形品取出し工程では、上下型部材を所定量開
放した状態で、型部材間に存在する成形品の位置を検出
する工程、その位置検出結果に基いて上記型部材間を全
開放する工程、および、成形品を取出す工程を含んでい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学素子の製造法に関
し、特に光学機能面を有するガラス光学素子を、直接、
プレス成形で得るための光学素子の製造法に関する。
し、特に光学機能面を有するガラス光学素子を、直接、
プレス成形で得るための光学素子の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、所定の表面精度を有する上下型部
材間に光学素子を成形するためのガラス素材、例えば、
或る程度の形状、表面精度に予備成形されたガラスブラ
ンクを収容し、加熱下でプレス成形することにより、研
削および研磨などの後加工を不要にした光学素子の製造
法が開発されている。
材間に光学素子を成形するためのガラス素材、例えば、
或る程度の形状、表面精度に予備成形されたガラスブラ
ンクを収容し、加熱下でプレス成形することにより、研
削および研磨などの後加工を不要にした光学素子の製造
法が開発されている。
【0003】このようなプレス成形で光学素子を製造す
る場合、一般に採用されている成形型は、上の型部材
と、下の型部材とを胴型内に摺動可能に対向して配置し
た構造であり、これら部材で囲まれた領域に成形用のガ
ラス素材を導入し、上下の型部材を相対的に接近させ
て、所定の形にプレスするのである。この時、上記型部
材の酸化を防止するために、窒素雰囲気などの非酸化性
雰囲気を用い、また、成形可能な温度、例えば、成形用
ガラス素材が108 〜1012ポアズの粘度になる温度ま
で上記ガラス素材を加熱する。そして、成形型を閉じて
から、所要の時間をかけてプレスし、型部材の成形面を
素材表面に転写するのである。その後、上記型部材はガ
ラス転移温度まで冷却され、その状態で、プレス圧を除
かれる。このようにして、成形が終了したならば、成形
型を開いて製品を取出す。
る場合、一般に採用されている成形型は、上の型部材
と、下の型部材とを胴型内に摺動可能に対向して配置し
た構造であり、これら部材で囲まれた領域に成形用のガ
ラス素材を導入し、上下の型部材を相対的に接近させ
て、所定の形にプレスするのである。この時、上記型部
材の酸化を防止するために、窒素雰囲気などの非酸化性
雰囲気を用い、また、成形可能な温度、例えば、成形用
ガラス素材が108 〜1012ポアズの粘度になる温度ま
で上記ガラス素材を加熱する。そして、成形型を閉じて
から、所要の時間をかけてプレスし、型部材の成形面を
素材表面に転写するのである。その後、上記型部材はガ
ラス転移温度まで冷却され、その状態で、プレス圧を除
かれる。このようにして、成形が終了したならば、成形
型を開いて製品を取出す。
【0004】なお、型部材内に導入する前に、ガラス素
材を適宜の温度に加熱したり、あるいは、ガラス素材を
成形可能温度まで加熱してから型部材内に導入するよう
にしてもよい。更に、型部材とともにガラス素材を搬送
する過程で加熱、フレス、冷却などを行う作業の連続
化、高速化を図るようにしてもよい。
材を適宜の温度に加熱したり、あるいは、ガラス素材を
成形可能温度まで加熱してから型部材内に導入するよう
にしてもよい。更に、型部材とともにガラス素材を搬送
する過程で加熱、フレス、冷却などを行う作業の連続
化、高速化を図るようにしてもよい。
【0005】以上のような光学素子の製造法、および、
その装置は、例えば、特開昭58−84134号公報、
特開昭49−97009号公報、イギリス国特許第37
8199号公報、特開昭63−11529号公報、特開
昭59−150728号公報および特開昭61−265
28号公報などに開示されている。
その装置は、例えば、特開昭58−84134号公報、
特開昭49−97009号公報、イギリス国特許第37
8199号公報、特開昭63−11529号公報、特開
昭59−150728号公報および特開昭61−265
28号公報などに開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、問題となるの
は、プレス成形後の離型作業である。プレス直後は、成
形品が強力に型部材に付着しているが、その後の温度低
下の過程で、型部材とガラス素材の熱膨張率の差によ
り、熱応力が発生し、離型が起こる。しかし、この離型
のタイミングは一定せず、また、成形型を開放したと
き、上下いずれの型部材に付着したままであるかは定ま
っていない。従って、例えば、上の型部材に成形品が付
着していると、上の型部材が上昇するとき、自重で剥離
し、下の型の上に落下し、破損し、また、下の型部材の
成形面を損傷するおそれがある。また、上の型部材に付
着したままであると、その後の工程である取出しに際し
て、オ−トハンドリングを実施できない。
は、プレス成形後の離型作業である。プレス直後は、成
形品が強力に型部材に付着しているが、その後の温度低
下の過程で、型部材とガラス素材の熱膨張率の差によ
り、熱応力が発生し、離型が起こる。しかし、この離型
のタイミングは一定せず、また、成形型を開放したと
き、上下いずれの型部材に付着したままであるかは定ま
っていない。従って、例えば、上の型部材に成形品が付
着していると、上の型部材が上昇するとき、自重で剥離
し、下の型の上に落下し、破損し、また、下の型部材の
成形面を損傷するおそれがある。また、上の型部材に付
着したままであると、その後の工程である取出しに際し
て、オ−トハンドリングを実施できない。
【0007】このような上の型に対する付着は成形装置
のスム−ズな運転を阻害する要因となる。既に、成形装
置における冷却、離型工程に関しては、例えば、特開昭
62−91430号公報、特開昭60−81032号公
報、特開昭52−45613号公報および特公昭61−
32263号公報などが知られているが、これらの公報
に開示されている冷却、離型の様式は単純であり、上の
型部材に対する成形品の付着に関する問題の解決には何
等触れられていない。
のスム−ズな運転を阻害する要因となる。既に、成形装
置における冷却、離型工程に関しては、例えば、特開昭
62−91430号公報、特開昭60−81032号公
報、特開昭52−45613号公報および特公昭61−
32263号公報などが知られているが、これらの公報
に開示されている冷却、離型の様式は単純であり、上の
型部材に対する成形品の付着に関する問題の解決には何
等触れられていない。
【0008】
【発明の目的】本発明は上記事情に基いてなされたもの
で、良好な光学素子の精度を保ちながら、連続的に、あ
るいは高速に成形を行うことができるように、離型時の
上の型部材に対する成形品の付着に基くその後のトラブ
ルを回避できるように工夫した光学素子の製造法を提供
しようとするものである。
で、良好な光学素子の精度を保ちながら、連続的に、あ
るいは高速に成形を行うことができるように、離型時の
上の型部材に対する成形品の付着に基くその後のトラブ
ルを回避できるように工夫した光学素子の製造法を提供
しようとするものである。
【0009】本発明の他の目的とするところは、ガラス
素材を加熱、加圧して、所望の光学素子をプレス成形
し、その後、上記光学素子を取出す段階で、ロボット・
ハンドなどによる成形品の吸着・保持操作に不都合な位
置、姿勢に、上記成形品が置かれていないか否かを検知
し、取出し操作に際して、成形品、機器の損傷を回避す
ることにある。すなわち、ロボット・ハンドによる吸着
あるいは把持による取出し操作に不都合な位置ではな
く、都合の良い位置(場所)に成形品があるか否かをセ
ンシングする工程を含んでいて、上記センシングの結
果、次の動作、例えば、型部材を成形品取出し位置に移
動させる工程へ移行するか、あるいは、取出しが不都合
な型部材側に成形品が付着している場合では好都合な状
態になるのを待って、すなわち、上記型部材からの成形
品の落下を待って取出し工程への移行を実現すること
で、スムーズな成形品の取出し操作を行なわせようとす
ることにある。
素材を加熱、加圧して、所望の光学素子をプレス成形
し、その後、上記光学素子を取出す段階で、ロボット・
ハンドなどによる成形品の吸着・保持操作に不都合な位
置、姿勢に、上記成形品が置かれていないか否かを検知
し、取出し操作に際して、成形品、機器の損傷を回避す
ることにある。すなわち、ロボット・ハンドによる吸着
あるいは把持による取出し操作に不都合な位置ではな
く、都合の良い位置(場所)に成形品があるか否かをセ
ンシングする工程を含んでいて、上記センシングの結
果、次の動作、例えば、型部材を成形品取出し位置に移
動させる工程へ移行するか、あるいは、取出しが不都合
な型部材側に成形品が付着している場合では好都合な状
態になるのを待って、すなわち、上記型部材からの成形
品の落下を待って取出し工程への移行を実現すること
で、スムーズな成形品の取出し操作を行なわせようとす
ることにある。
【0010】また、本発明では、加熱、加圧、冷却によ
る成形工程後の光学素子の取出しに際して、成形品の取
出しのための、型部材の閉成状態から開成状態への移行
において、成形品が上型部材側に付着した状態で開成
し、その後の、上型部材からの離脱による下型部材上へ
の落下に伴う成形品の損傷を防ぐため、その落下による
損傷を防ぐことができる範囲の距離で、型部材の開成を
行ない、成形品の位置を確認し、その後、取出し位置ま
で型部材を開成するようにした光学素子の製造法を提供
する。
る成形工程後の光学素子の取出しに際して、成形品の取
出しのための、型部材の閉成状態から開成状態への移行
において、成形品が上型部材側に付着した状態で開成
し、その後の、上型部材からの離脱による下型部材上へ
の落下に伴う成形品の損傷を防ぐため、その落下による
損傷を防ぐことができる範囲の距離で、型部材の開成を
行ない、成形品の位置を確認し、その後、取出し位置ま
で型部材を開成するようにした光学素子の製造法を提供
する。
【0011】更に、本発明では、ガラス素材、型部材の
加熱、上記ガラス素材への加圧、成形品の冷却、成形品
の取出しの各工程を繰返す連続的な光学素子の製造法に
おいて、型部材の開成による成形品の位置の確認に連動
し、冷却工程の終了および/または加熱工程の開始を実
現することで、サイクルの時間短縮化を図るのである。
加熱、上記ガラス素材への加圧、成形品の冷却、成形品
の取出しの各工程を繰返す連続的な光学素子の製造法に
おいて、型部材の開成による成形品の位置の確認に連動
し、冷却工程の終了および/または加熱工程の開始を実
現することで、サイクルの時間短縮化を図るのである。
【0012】更に、本発明では、ガラス素材、型部材の
加熱、ガラス素材の加圧、成形品の冷却の後、次の成形
品の取出し工程で、機械操作による自動取出し操作をス
ムーズに実現するための故障防止対策を提案する。すな
わち、成形品取出し工程で、成形品が上型部材に付着し
た状態で型部材が開成し、その後、下型部材に成形品が
落下した場合、成形品が下型部材の上で、ロボット・ハ
ンドにより吸着、把持されるにふさわしい姿勢を保つ必
要から、成形品の姿勢を確認する工程を含み、この確認
工程の後に次段の操作を実行するようになっている。
加熱、ガラス素材の加圧、成形品の冷却の後、次の成形
品の取出し工程で、機械操作による自動取出し操作をス
ムーズに実現するための故障防止対策を提案する。すな
わち、成形品取出し工程で、成形品が上型部材に付着し
た状態で型部材が開成し、その後、下型部材に成形品が
落下した場合、成形品が下型部材の上で、ロボット・ハ
ンドにより吸着、把持されるにふさわしい姿勢を保つ必
要から、成形品の姿勢を確認する工程を含み、この確認
工程の後に次段の操作を実行するようになっている。
【0013】これは、ガラス成形温度(ガラス粘度で1
08-12ポアズ相当)近辺で成形がなされた後、ガラスが
変形しない温度領域まで冷却られるが、それでも、取出
し工程におけるガラス温度が300℃程度の高温で、成
形工程におけるガラス素材の成形雰囲気がロボット・ハ
ンドのフィンガーに熱的影響を与えるおそれがあるた
め、これを回避するのに、上記フィンガーの材質を金
属、セラミックなどの材質にする必要から、上記フィン
ガーを二次元的、あるいは三次元的に移動操作して成形
品の吸着、把持を行なう際、成形品が下型部材の上に正
規の姿勢で載置されていないと、アクセスしてきた上記
フィンガーで成形品を損傷するおそれがあるからであ
る。従って、上記確認工程は、上記フィンガーなどの取
出し手段による成形品の損傷を避ける上で、有効であ
る。
08-12ポアズ相当)近辺で成形がなされた後、ガラスが
変形しない温度領域まで冷却られるが、それでも、取出
し工程におけるガラス温度が300℃程度の高温で、成
形工程におけるガラス素材の成形雰囲気がロボット・ハ
ンドのフィンガーに熱的影響を与えるおそれがあるた
め、これを回避するのに、上記フィンガーの材質を金
属、セラミックなどの材質にする必要から、上記フィン
ガーを二次元的、あるいは三次元的に移動操作して成形
品の吸着、把持を行なう際、成形品が下型部材の上に正
規の姿勢で載置されていないと、アクセスしてきた上記
フィンガーで成形品を損傷するおそれがあるからであ
る。従って、上記確認工程は、上記フィンガーなどの取
出し手段による成形品の損傷を避ける上で、有効であ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
成形用ガラス素材を成形型の上下型部材間に収容して、
所望温度に加熱した状態でプレス成形し、その後、冷
却、離型することで所要の光学機能面を有する成形品を
製造するようにした光学素子の製造法において、上記ガ
ラス素材を上記上下型部材間に装填する際に、上記ガラ
ス素材および型部材をそれぞれ加熱する加熱工程と、ガ
ラス成形温度で上記ガラス素材を上記上下型部材間でプ
レス成形する成形工程と、その後、上下型部材とともに
上記ガラス素材を取出し温度に向けて冷却する冷却工程
と、上記冷却工程の過程あるいは終了後、上記上下型部
材間を開放して、成形品を取出す成形品取出し工程とよ
りなり、上記成形品取出し工程では、上下型部材を所定
量開放した状態で、型部材間に存在する成形品の位置を
検出する工程、その位置検出結果に基いて上記型部材間
を全開放する工程、および、成形品を取出す工程を含ん
でいる。
成形用ガラス素材を成形型の上下型部材間に収容して、
所望温度に加熱した状態でプレス成形し、その後、冷
却、離型することで所要の光学機能面を有する成形品を
製造するようにした光学素子の製造法において、上記ガ
ラス素材を上記上下型部材間に装填する際に、上記ガラ
ス素材および型部材をそれぞれ加熱する加熱工程と、ガ
ラス成形温度で上記ガラス素材を上記上下型部材間でプ
レス成形する成形工程と、その後、上下型部材とともに
上記ガラス素材を取出し温度に向けて冷却する冷却工程
と、上記冷却工程の過程あるいは終了後、上記上下型部
材間を開放して、成形品を取出す成形品取出し工程とよ
りなり、上記成形品取出し工程では、上下型部材を所定
量開放した状態で、型部材間に存在する成形品の位置を
検出する工程、その位置検出結果に基いて上記型部材間
を全開放する工程、および、成形品を取出す工程を含ん
でいる。
【0015】更に、本発明では、成形用ガラス素材を成
形型の上下型部材間に収容して、所望温度に加熱した状
態でプレス成形し、その後、冷却、離型することで所要
の光学機能面を有する成形品を製造するようにした光学
素子の製造法において、上記ガラス素材を上記上下型部
材間に装填する際に、上記ガラス素材および型部材をそ
れぞれ加熱する加熱工程と、ガラス成形温度で上記ガラ
ス素材を上記上下型部材間でプレス成形する成形工程
と、その後、上下型部材とともに上記ガラス素材を取出
し温度に向けて冷却する冷却工程と、上記冷却工程の過
程あるいは終了後、上記上下型部材間を開放して、成形
品を取出す成形品取出し工程とよりなり、上記成形品取
出し工程では、上下型部材を所定量開放した状態で、型
部材間に存在する成形品の姿勢を判別する工程、その姿
勢判別結果に基いて上記型部材間を全開放する工程、お
よび、成形品を取出す工程を含んでいる。
形型の上下型部材間に収容して、所望温度に加熱した状
態でプレス成形し、その後、冷却、離型することで所要
の光学機能面を有する成形品を製造するようにした光学
素子の製造法において、上記ガラス素材を上記上下型部
材間に装填する際に、上記ガラス素材および型部材をそ
れぞれ加熱する加熱工程と、ガラス成形温度で上記ガラ
ス素材を上記上下型部材間でプレス成形する成形工程
と、その後、上下型部材とともに上記ガラス素材を取出
し温度に向けて冷却する冷却工程と、上記冷却工程の過
程あるいは終了後、上記上下型部材間を開放して、成形
品を取出す成形品取出し工程とよりなり、上記成形品取
出し工程では、上下型部材を所定量開放した状態で、型
部材間に存在する成形品の姿勢を判別する工程、その姿
勢判別結果に基いて上記型部材間を全開放する工程、お
よび、成形品を取出す工程を含んでいる。
【0016】なお、上述の目的を達成するための、その
他の種々の対策は、以下に述べる実施例の中で明らかに
されるであろう。
他の種々の対策は、以下に述べる実施例の中で明らかに
されるであろう。
【0017】
【実施例】以下、本発明の製造法を図示の実施例にもと
ずいて具体的に説明する。ここでは、直径16mmの両
凸レンズをガラスブランクから成形する場合が示されて
いる。なお、ここで使用するガラスブランクは光学ガラ
スSK12の球形のガラス素材3であり、その表面粗さ
はRmax =0.04μmmである。図1に示す成形型は
ケ−シング(図示せず)に収容されており、上記ケ−シ
ングは1×10-2Torrに減圧されたあと、窒素ガス
を導入している。そして、上記成形型を構成する上の型
部材1および下の型部材2が、これらを囲む胴型4に設
けたヒ−タ5によって、610℃まで加熱される。上記
型部材1および2が610℃迄昇温された時、予め同じ
ケ−シング内で予備加熱しておいた上記ガラス素材3を
吸着ハンド8を使用して吸着し、胴型4に開口した出入
り口から下の型部材2の上に載せる。そして、ラムなど
の操作手段を介して上記上の型部材1を下降し、プレス
成形を行う。型部材1の上縁に設けたストッパ部が上記
胴型4に接するまで、上記型部材1の下降を続けるが、
その段階で上記ガラス素材3は所定の成形品に成形され
る(図2参照)。その後、ヒ−タ5ヘの通電を断ち、そ
れぞれの型部材1および2に設けた冷却通路9に、例え
ば、窒素ガスなどを通して、冷却を行う。次に、上下の
型部材1および2がガラスの遷移温度以下、例えば51
0℃まで冷却されたとき、再び上記操作手段を介して上
の型部材1を上昇させる。この時、上の型部材1に成形
品6が付着して一緒に上昇し、その後、成形品6の自
重、そこに発生する熱応力などで剥離して型部材2上に
落下しても破損されない程度の高さ、例えば、3mm程
度で、中間的に上の型部材の上昇を中断する(図3参
照)。なお、上記上昇量は、この実施例では3mmとし
たが、15mm以下、好ましくは5mm以下にするとよ
い。この段階で、センサ7を用いて、上の型部材1の表
面に成形品6が付着しているかどうかを判定する。も
し、付着していなければ、直ちに、また付着していれ
ば、それが下の型部材の上に落下するまで待機し(通
常、5秒前後で落下する)、次の工程である上の型部材
の上昇動作を再開する。型部材1が所定の高さまで上昇
したならば、胴型4の出入り口から吸着ハンド8を介し
て下の型部材2の上に残された成形品6を吸着保持し、
成形型の外に取出すのである(図4参照)。
ずいて具体的に説明する。ここでは、直径16mmの両
凸レンズをガラスブランクから成形する場合が示されて
いる。なお、ここで使用するガラスブランクは光学ガラ
スSK12の球形のガラス素材3であり、その表面粗さ
はRmax =0.04μmmである。図1に示す成形型は
ケ−シング(図示せず)に収容されており、上記ケ−シ
ングは1×10-2Torrに減圧されたあと、窒素ガス
を導入している。そして、上記成形型を構成する上の型
部材1および下の型部材2が、これらを囲む胴型4に設
けたヒ−タ5によって、610℃まで加熱される。上記
型部材1および2が610℃迄昇温された時、予め同じ
ケ−シング内で予備加熱しておいた上記ガラス素材3を
吸着ハンド8を使用して吸着し、胴型4に開口した出入
り口から下の型部材2の上に載せる。そして、ラムなど
の操作手段を介して上記上の型部材1を下降し、プレス
成形を行う。型部材1の上縁に設けたストッパ部が上記
胴型4に接するまで、上記型部材1の下降を続けるが、
その段階で上記ガラス素材3は所定の成形品に成形され
る(図2参照)。その後、ヒ−タ5ヘの通電を断ち、そ
れぞれの型部材1および2に設けた冷却通路9に、例え
ば、窒素ガスなどを通して、冷却を行う。次に、上下の
型部材1および2がガラスの遷移温度以下、例えば51
0℃まで冷却されたとき、再び上記操作手段を介して上
の型部材1を上昇させる。この時、上の型部材1に成形
品6が付着して一緒に上昇し、その後、成形品6の自
重、そこに発生する熱応力などで剥離して型部材2上に
落下しても破損されない程度の高さ、例えば、3mm程
度で、中間的に上の型部材の上昇を中断する(図3参
照)。なお、上記上昇量は、この実施例では3mmとし
たが、15mm以下、好ましくは5mm以下にするとよ
い。この段階で、センサ7を用いて、上の型部材1の表
面に成形品6が付着しているかどうかを判定する。も
し、付着していなければ、直ちに、また付着していれ
ば、それが下の型部材の上に落下するまで待機し(通
常、5秒前後で落下する)、次の工程である上の型部材
の上昇動作を再開する。型部材1が所定の高さまで上昇
したならば、胴型4の出入り口から吸着ハンド8を介し
て下の型部材2の上に残された成形品6を吸着保持し、
成形型の外に取出すのである(図4参照)。
【0018】なお、このような成形装置を用いて、実際
に光学素子の成形を行ったところ、100ショットほど
の連続的な成形を実施した場合で、光学素子の面精度に
ついては、ニュ−トン2本、アス、クセ0.5本程度
で、全体として良好な連続作業ができ、上の型部材1に
成形品6が付着した結果、その成形品6の破損、あるい
は下の型部材2の損傷を招くような事故がなく、作業の
中断がなく、作業性が向上するという効果を挙げた。ま
た、上記の成形装置を用いて、直径26mmの凸メニス
カスレンズを製造した場合でも、その時のガラスブラン
クに光学ガラスSF8からなるガラス素材を用い、上下
の型部材1および2の温度を510℃にしてからプレス
成形し、370℃で離型することで、上の型部材1への
成形品の付着が幾つかあったものの、同じく100ショ
ットについて連続運転が可能であり、トラブルを回避で
きた。
に光学素子の成形を行ったところ、100ショットほど
の連続的な成形を実施した場合で、光学素子の面精度に
ついては、ニュ−トン2本、アス、クセ0.5本程度
で、全体として良好な連続作業ができ、上の型部材1に
成形品6が付着した結果、その成形品6の破損、あるい
は下の型部材2の損傷を招くような事故がなく、作業の
中断がなく、作業性が向上するという効果を挙げた。ま
た、上記の成形装置を用いて、直径26mmの凸メニス
カスレンズを製造した場合でも、その時のガラスブラン
クに光学ガラスSF8からなるガラス素材を用い、上下
の型部材1および2の温度を510℃にしてからプレス
成形し、370℃で離型することで、上の型部材1への
成形品の付着が幾つかあったものの、同じく100ショ
ットについて連続運転が可能であり、トラブルを回避で
きた。
【0019】このように、本発明に依れば、離型に際し
て上の型部材を、先ず、所定量上昇させ、上記型部材に
成形品が付着して追従した場合には、例えば、センサな
どで、これを検出し、上記成形品が自重や熱応力で上の
型部材から剥離、落下するのを待って、更に上の型部材
を上昇して、成形品の取出しができるように上記成形型
を開放するから、良好な光学素子の精度を保ちながら、
連続的に、あるいは高速に成形を行うことができ、ま
た、離型時の上の型部材に対する成形品の付着に基くそ
の後のトラブルを回避できる。
て上の型部材を、先ず、所定量上昇させ、上記型部材に
成形品が付着して追従した場合には、例えば、センサな
どで、これを検出し、上記成形品が自重や熱応力で上の
型部材から剥離、落下するのを待って、更に上の型部材
を上昇して、成形品の取出しができるように上記成形型
を開放するから、良好な光学素子の精度を保ちながら、
連続的に、あるいは高速に成形を行うことができ、ま
た、離型時の上の型部材に対する成形品の付着に基くそ
の後のトラブルを回避できる。
【0020】本発明の製造法は、以下に示す実際の光学
素子の製造に際して適用される。次に、上記光学素子の
製造を、図6ないし図7に示す装置を使用して、実施す
る場合について、また、そのプロセスを図8のタイムチ
ャートを参照して、具体的に説明する。
素子の製造に際して適用される。次に、上記光学素子の
製造を、図6ないし図7に示す装置を使用して、実施す
る場合について、また、そのプロセスを図8のタイムチ
ャートを参照して、具体的に説明する。
【0021】図において、102はケーシングであり、
104a,104bはその支持脚である。上記ケーシン
グは、成形室106の側方に置換室108が付設された
形態で、外気から遮断された上記成形室106および置
換室108を備えており、上記成形室106と置換室1
08とはその間に設けられた密閉可能なゲートバルブ1
10により区画され、上記置換室108の下部には、外
部との間に密閉可能なゲートバルブ112が設けられて
いる。
104a,104bはその支持脚である。上記ケーシン
グは、成形室106の側方に置換室108が付設された
形態で、外気から遮断された上記成形室106および置
換室108を備えており、上記成形室106と置換室1
08とはその間に設けられた密閉可能なゲートバルブ1
10により区画され、上記置換室108の下部には、外
部との間に密閉可能なゲートバルブ112が設けられて
いる。
【0022】上記ゲートバルブ112の下方には、送入
取出し手段120が配置され、これにより、外部から置
換室108内へと成形用素材を送入し、更に、上記置換
室108内から外部へと成形済みの光学素子を取出すよ
うになっている。
取出し手段120が配置され、これにより、外部から置
換室108内へと成形用素材を送入し、更に、上記置換
室108内から外部へと成形済みの光学素子を取出すよ
うになっている。
【0023】上記置換室108の近傍には、搬送手段1
22が配置され、上記置換室108内の成形用素材を上
記成形室106内へと搬送し、更に、上記成形室106
内から置換室108内へと成形済みの光学素子を搬送す
るようになっている。
22が配置され、上記置換室108内の成形用素材を上
記成形室106内へと搬送し、更に、上記成形室106
内から置換室108内へと成形済みの光学素子を搬送す
るようになっている。
【0024】上記成形室106内には、加熱部124、
移送部126およびプレス部128が装備してあり、上
記プレス部128には、図7に示されているように、2
つの同等なプレス成形機P1 ,P2 が並設されている。
また、上記加熱部124では、上記搬送手段122によ
り成形室6内に搬送された成形用素材を受取り、上記素
材を適宜の温度に加熱するとともに、上記移送部126
から成形済みの光学素子を受取ることができるようにな
っている。上記移送部126は、上記加熱部124にあ
る成形用素材を上記プレス部128へと移送し、更に、
上記プレス部にある成形済みの光学素子を上記加熱部1
24へと移送する働きをする。また、上記プレス部12
8では、上記移送部126により移送されてきた成形用
素材が、適宜の温度にまで加熱され、その上で、成形用
型部材によりプレスされる。なお、上記各部の詳細は、
以下に説明する。
移送部126およびプレス部128が装備してあり、上
記プレス部128には、図7に示されているように、2
つの同等なプレス成形機P1 ,P2 が並設されている。
また、上記加熱部124では、上記搬送手段122によ
り成形室6内に搬送された成形用素材を受取り、上記素
材を適宜の温度に加熱するとともに、上記移送部126
から成形済みの光学素子を受取ることができるようにな
っている。上記移送部126は、上記加熱部124にあ
る成形用素材を上記プレス部128へと移送し、更に、
上記プレス部にある成形済みの光学素子を上記加熱部1
24へと移送する働きをする。また、上記プレス部12
8では、上記移送部126により移送されてきた成形用
素材が、適宜の温度にまで加熱され、その上で、成形用
型部材によりプレスされる。なお、上記各部の詳細は、
以下に説明する。
【0025】上記送入取出し手段120では、シリンダ
132が支持脚134a,134bにより支持されてお
り、そのピストンロッド136は上下方向に移動できる
ようになっていて、その上端には成形用素材または成形
済みの光学素子を載置するための載置台138が取付け
られている。上記載置台138は、上記成形室106内
にプレス部128として設けられた2つのプレス成形機
P1,P2 に対応して、成形用素材または成形済みの光
学素子が2つ載置されるように、例えば、図5の紙面に
垂直の方向に2つの載置部を並設している。そして、上
記載置台138は、ゲートバルブ112が開状態におい
て、上記シリンダ132の働きにより、上記置換室10
8内に出入りでき、その移動ストロークの上下両端位置
で、成形用素材および成形済みの光学素子の受渡しを行
なうようになっている。
132が支持脚134a,134bにより支持されてお
り、そのピストンロッド136は上下方向に移動できる
ようになっていて、その上端には成形用素材または成形
済みの光学素子を載置するための載置台138が取付け
られている。上記載置台138は、上記成形室106内
にプレス部128として設けられた2つのプレス成形機
P1,P2 に対応して、成形用素材または成形済みの光
学素子が2つ載置されるように、例えば、図5の紙面に
垂直の方向に2つの載置部を並設している。そして、上
記載置台138は、ゲートバルブ112が開状態におい
て、上記シリンダ132の働きにより、上記置換室10
8内に出入りでき、その移動ストロークの上下両端位置
で、成形用素材および成形済みの光学素子の受渡しを行
なうようになっている。
【0026】上記搬送手段122では、ロッドレスシリ
ンダ142が、その長手方向を上記置換室108に向け
て、ロッドレスシリンダ支持脚144a,144bによ
り、水平に支持されており、また、上記ロッドレスシリ
ンダ142により、その長手方向に水平往復移動される
軸受け部材146が装備してある。この軸受け部材に
は、その移動方向に平行な状態、すなわち、水平な状態
で、搬送軸148が、その一端部において、回動可能に
支持されている。上記搬送軸の他端側は、上記置換室8
内まで延びており、その先端部には、成形用素材または
成形済みの光学素子を吸着するための吸着手段150が
取付けられている。なお、上記軸受け部材146には、
上記搬送軸148を回転駆動するため、回転モータ15
2および、出力ギヤ154、上記ギヤ154に噛み合う
ギヤ156が装備してある。
ンダ142が、その長手方向を上記置換室108に向け
て、ロッドレスシリンダ支持脚144a,144bによ
り、水平に支持されており、また、上記ロッドレスシリ
ンダ142により、その長手方向に水平往復移動される
軸受け部材146が装備してある。この軸受け部材に
は、その移動方向に平行な状態、すなわち、水平な状態
で、搬送軸148が、その一端部において、回動可能に
支持されている。上記搬送軸の他端側は、上記置換室8
内まで延びており、その先端部には、成形用素材または
成形済みの光学素子を吸着するための吸着手段150が
取付けられている。なお、上記軸受け部材146には、
上記搬送軸148を回転駆動するため、回転モータ15
2および、出力ギヤ154、上記ギヤ154に噛み合う
ギヤ156が装備してある。
【0027】上記吸着手段150には、上記載置台13
8の2つの載置部の配置に対応して、上下両面にそれぞ
れ2つの吸着部が設けられており(図6参照)、上下各
面の吸着部は、上記搬送軸148が180°回動される
時、上下反転されるようになっている。なお、好ましく
は、吸着手段150にはヒータが内蔵されているとよ
い。
8の2つの載置部の配置に対応して、上下両面にそれぞ
れ2つの吸着部が設けられており(図6参照)、上下各
面の吸着部は、上記搬送軸148が180°回動される
時、上下反転されるようになっている。なお、好ましく
は、吸着手段150にはヒータが内蔵されているとよ
い。
【0028】上記吸着手段150の水平方向移動は、置
換室18と成形室16との間のゲートバルブ110が開
状態において、上記載置台138の上方の置換室108
内の位置(図5に示される位置)から上記成形室106
内の加熱部124の位置までの間で行われる。
換室18と成形室16との間のゲートバルブ110が開
状態において、上記載置台138の上方の置換室108
内の位置(図5に示される位置)から上記成形室106
内の加熱部124の位置までの間で行われる。
【0029】上記加熱部124では、成形室106下側
において、シリンダ162が、そのピストンロッド16
4を上記成形室106内に挿入した状態で、ケーシング
102に取付けられており、上記ピストンロッドの上端
には、成形用素材または形成済みの光学素子を載置する
ための載置台166が取付けられている。上記載置台1
66には、成形用素材または成形済みの光学素子が2つ
載置されるように、例えば、図5の紙面に垂直の方向に
2つの載置部が並設されている。
において、シリンダ162が、そのピストンロッド16
4を上記成形室106内に挿入した状態で、ケーシング
102に取付けられており、上記ピストンロッドの上端
には、成形用素材または形成済みの光学素子を載置する
ための載置台166が取付けられている。上記載置台1
66には、成形用素材または成形済みの光学素子が2つ
載置されるように、例えば、図5の紙面に垂直の方向に
2つの載置部が並設されている。
【0030】上記載置台166の上方に位置して、上記
加熱部124には、加熱筒体168が支持部材170に
より吊持された状態で、配置されている。上記筒体16
8は、その下端が開放されており、また、その内周面に
はヒータ172が取付けられている。そして、上記載置
台166の上下移動は、上記吸着手段150が到来する
直下の位置(図5に示される位置)から上記加熱筒体1
68内の位置までの間で行なわれる。
加熱部124には、加熱筒体168が支持部材170に
より吊持された状態で、配置されている。上記筒体16
8は、その下端が開放されており、また、その内周面に
はヒータ172が取付けられている。そして、上記載置
台166の上下移動は、上記吸着手段150が到来する
直下の位置(図5に示される位置)から上記加熱筒体1
68内の位置までの間で行なわれる。
【0031】上記移送部126では、成形室106下側
において、シリンダ182がケーシング102に取付け
られており、そのピストンロッド184には回転自在に
回転スリーブ186が嵌合してある。上記スリーブは、
ケーシング102の壁を貫通して成形室106内に挿入
されており、上記ピストンロッド184に設けた駆動手
段192で回転されるようになっている。また、上記成
形室16内において、上記スリーブは、その上端に水平
方向に延びた2股のアーム188a,188bを付設し
ていて、これらアームの先端に、それぞれ吸着手段19
0a,190bを取付けている。一方の吸着手段190
aはプレス成形機P1に対応しており、他方の吸着手段
190bはプレス成形機P2 に対応しており、上記吸着
手段の下面にはそれぞれ吸着部が設けられている。
において、シリンダ182がケーシング102に取付け
られており、そのピストンロッド184には回転自在に
回転スリーブ186が嵌合してある。上記スリーブは、
ケーシング102の壁を貫通して成形室106内に挿入
されており、上記ピストンロッド184に設けた駆動手
段192で回転されるようになっている。また、上記成
形室16内において、上記スリーブは、その上端に水平
方向に延びた2股のアーム188a,188bを付設し
ていて、これらアームの先端に、それぞれ吸着手段19
0a,190bを取付けている。一方の吸着手段190
aはプレス成形機P1に対応しており、他方の吸着手段
190bはプレス成形機P2 に対応しており、上記吸着
手段の下面にはそれぞれ吸着部が設けられている。
【0032】上記スリーブ186が回動される時、これ
に基く上記吸着手段190aの回動は、上記載置台16
6の上端位置の直上から、図6に示される中間位置を経
由して上記プレス成形機P1 の位置までの間で行なわ
れ、また、上記吸着手段190bの回動は、上記載置台
166の上端位置の直上から、図6に示される中間位置
を経由して上記プレス成形機P2 の位置までの間で行な
われる。
に基く上記吸着手段190aの回動は、上記載置台16
6の上端位置の直上から、図6に示される中間位置を経
由して上記プレス成形機P1 の位置までの間で行なわ
れ、また、上記吸着手段190bの回動は、上記載置台
166の上端位置の直上から、図6に示される中間位置
を経由して上記プレス成形機P2 の位置までの間で行な
われる。
【0033】上記プレス部128では、上下方向に延び
る固定筒202がケーシング102に固定されており、
上記固定筒202の下端部には、成形室106外におい
て、シリンダ204が取付けられている。上記シリンダ
204のピストンロッドには、上記固定筒202に対し
て上下動可能に摺動する下軸206が接続されている。
る固定筒202がケーシング102に固定されており、
上記固定筒202の下端部には、成形室106外におい
て、シリンダ204が取付けられている。上記シリンダ
204のピストンロッドには、上記固定筒202に対し
て上下動可能に摺動する下軸206が接続されている。
【0034】上記固定筒202の上端部には、リング状
のヒータプレート208を介して筒状の胴型部材210
が、その下端を抑えリング212により上記固定筒20
2に固定した状態で、載置されており、また、上記下軸
206の上端部には、下型部材214が上記胴型部材2
10内に上下摺動自在に収容された状態で、配置されて
いる。
のヒータプレート208を介して筒状の胴型部材210
が、その下端を抑えリング212により上記固定筒20
2に固定した状態で、載置されており、また、上記下軸
206の上端部には、下型部材214が上記胴型部材2
10内に上下摺動自在に収容された状態で、配置されて
いる。
【0035】また、シリンダ222が、上記成形室10
6の上方に位置して、上記ケーシング102に対して取
付けられており、そのピストンロッドには、上記ケーシ
ング102の壁を貫通して、上記下軸202と同軸心に
て、上軸224が取り付けてあって、その下端面を凸球
面形状に形成している。そして、上記上軸224の下端
には、球面座226が、その上記凹球面形状の上面を上
記凸球面形状に対応するように当接している。上記球面
座226はプレスの際の自動調心の機能を発揮するもの
で、その下側には上型部材228の上端フランジ部が配
置されており、また、上記上端フランジ部は上軸224
に対して抑えリング230により係止されている。上型
部材228は胴型部材210内に収容されており、上記
胴型部材210に対し上下方向に摺動できるようになっ
ている。
6の上方に位置して、上記ケーシング102に対して取
付けられており、そのピストンロッドには、上記ケーシ
ング102の壁を貫通して、上記下軸202と同軸心に
て、上軸224が取り付けてあって、その下端面を凸球
面形状に形成している。そして、上記上軸224の下端
には、球面座226が、その上記凹球面形状の上面を上
記凸球面形状に対応するように当接している。上記球面
座226はプレスの際の自動調心の機能を発揮するもの
で、その下側には上型部材228の上端フランジ部が配
置されており、また、上記上端フランジ部は上軸224
に対して抑えリング230により係止されている。上型
部材228は胴型部材210内に収容されており、上記
胴型部材210に対し上下方向に摺動できるようになっ
ている。
【0036】なお、上記下型部材214の上端面および
上記上型部材228の下端面は、それぞれ、成形すべき
光学素子の光学機能面に対応する転写面であり、所望の
表面精度に仕上げられている。また、上記下軸206お
よび上軸224内には、それぞれ冷媒流通経路C1 ,C
2 が設けられ、また、上記ヒータプレート208、胴型
部材210および上軸224下部にはそれぞれヒータH
1 ,H2 ,H3 が内蔵されている。また、この実施例で
は、図示はされていないが、下型部材214および上型
部材228には、それぞれ、温度検出のための熱電対が
内蔵されている。
上記上型部材228の下端面は、それぞれ、成形すべき
光学素子の光学機能面に対応する転写面であり、所望の
表面精度に仕上げられている。また、上記下軸206お
よび上軸224内には、それぞれ冷媒流通経路C1 ,C
2 が設けられ、また、上記ヒータプレート208、胴型
部材210および上軸224下部にはそれぞれヒータH
1 ,H2 ,H3 が内蔵されている。また、この実施例で
は、図示はされていないが、下型部材214および上型
部材228には、それぞれ、温度検出のための熱電対が
内蔵されている。
【0037】次に、上記の装置の動作について図7を参
照しながら具体的に説明する。窒素ガス供給系(図示せ
ず)により成形室106内を窒素雰囲気で満たしてお
く。この時、ゲートバルブ110,112は閉じてい
る。そして、先ず、ゲートバルブ112を開き(T
0 )、図5に示される下方位置にある載置台138上に
2つの成形用素材を載置して、上記載置台138をシリ
ンダ132により上昇させ、ゲートバルブ112を通し
て置換室108内へと導入する(T1 )。上記成形用素
材は、上記置換室138内において、吸着手段150の
下面側の吸着部により吸着される。なお、この時の吸着
手段150の回動位置を「基準状態」とし、これから1
80°回動した状態を「反転状態」とする。また、上記
吸着はエアー吸引手段(図示せず)によりなされる。
照しながら具体的に説明する。窒素ガス供給系(図示せ
ず)により成形室106内を窒素雰囲気で満たしてお
く。この時、ゲートバルブ110,112は閉じてい
る。そして、先ず、ゲートバルブ112を開き(T
0 )、図5に示される下方位置にある載置台138上に
2つの成形用素材を載置して、上記載置台138をシリ
ンダ132により上昇させ、ゲートバルブ112を通し
て置換室108内へと導入する(T1 )。上記成形用素
材は、上記置換室138内において、吸着手段150の
下面側の吸着部により吸着される。なお、この時の吸着
手段150の回動位置を「基準状態」とし、これから1
80°回動した状態を「反転状態」とする。また、上記
吸着はエアー吸引手段(図示せず)によりなされる。
【0038】次に、載置台138を少し下降させ、回転
シリンダ152により搬送軸148を180°回転さ
せ、置換室108内において吸着手段150を上下反転
させる(T2 )。これにより、成形用素材は、吸着手段
150の上面側に位置することになる。次いで、上記載
置台138を置換室108内の位置から上記置換室10
8外の下方位置まで下降させる(T3 )。次に、ゲート
バルブ112を閉じ(T4 )、減圧手段(図示せず)に
より置換室108内を減圧し、吸着手段150に内蔵さ
れているヒータにより成形用素材を予備加熱する。
シリンダ152により搬送軸148を180°回転さ
せ、置換室108内において吸着手段150を上下反転
させる(T2 )。これにより、成形用素材は、吸着手段
150の上面側に位置することになる。次いで、上記載
置台138を置換室108内の位置から上記置換室10
8外の下方位置まで下降させる(T3 )。次に、ゲート
バルブ112を閉じ(T4 )、減圧手段(図示せず)に
より置換室108内を減圧し、吸着手段150に内蔵さ
れているヒータにより成形用素材を予備加熱する。
【0039】次いで、置換室108内に窒素ガス供給系
により窒素ガスを置換室108内に供給し、上記置換室
108内を窒素雰囲気で満たした後、ゲートバルブ11
0を開く(T5 )。そして、シリンダ142により搬送
軸148を成形室106の方へと移動させ、吸着手段1
50を成形室106内の加熱部124の位置に導く(T
6 )。
により窒素ガスを置換室108内に供給し、上記置換室
108内を窒素雰囲気で満たした後、ゲートバルブ11
0を開く(T5 )。そして、シリンダ142により搬送
軸148を成形室106の方へと移動させ、吸着手段1
50を成形室106内の加熱部124の位置に導く(T
6 )。
【0040】なお、上記載置台166は、上記吸着手段
150の到来に先立って(例えばTa のタイミング
で)、シリンダ162により上限位置まで上昇され、更
に、加熱筒体168内に適宜の時間(Ta からTb ま
で)配置されることにより、適宜の温度まで加熱され、
然る後(前述のタイミングT6 の前に)、図5に示され
る位置まで降下される。
150の到来に先立って(例えばTa のタイミング
で)、シリンダ162により上限位置まで上昇され、更
に、加熱筒体168内に適宜の時間(Ta からTb ま
で)配置されることにより、適宜の温度まで加熱され、
然る後(前述のタイミングT6 の前に)、図5に示され
る位置まで降下される。
【0041】この状態で、回転シリンダ152の働きに
より搬送軸148を180°回転させることで、既に載
置台166の上方に到達している吸着手段150を上下
反転させる(T7 )。そして、上記載置台166を少し
上昇して、上記吸着手段150の下面に近ずけ、その状
態で上記吸着手段150による吸着を解除し、成形用素
材を上記載置台166上に受ける。従って、上記載置台
166が予め加熱されていることにより、その上に成形
用素材が置かれた時に、該素材が温度ショックで割れる
ことがない。
より搬送軸148を180°回転させることで、既に載
置台166の上方に到達している吸着手段150を上下
反転させる(T7 )。そして、上記載置台166を少し
上昇して、上記吸着手段150の下面に近ずけ、その状
態で上記吸着手段150による吸着を解除し、成形用素
材を上記載置台166上に受ける。従って、上記載置台
166が予め加熱されていることにより、その上に成形
用素材が置かれた時に、該素材が温度ショックで割れる
ことがない。
【0042】次に、上記載置台166を、図5に示す位
置(下限位置)まで下降させ、その後、搬送軸148を
水平方向に移動させ、吸着手段150を置換室108ま
で後退させる(T8 )。この状態で、ゲートバルブ11
0を閉じる(T9 )。
置(下限位置)まで下降させ、その後、搬送軸148を
水平方向に移動させ、吸着手段150を置換室108ま
で後退させる(T8 )。この状態で、ゲートバルブ11
0を閉じる(T9 )。
【0043】なお、成形用素材を載置した載置台166
は、上記吸着手段150が置換室108に後退した後
(T8 )、上記シリンダ162の働きで上昇され、その
時から、上記ゲートバルブ110が閉じられ(T9 )、
次のタイミングT10(後述)までの時間帯内で適宜の時
間(Tc からTd )、上記加熱筒体168内に置かれ、
適宜の温度まで加熱される。
は、上記吸着手段150が置換室108に後退した後
(T8 )、上記シリンダ162の働きで上昇され、その
時から、上記ゲートバルブ110が閉じられ(T9 )、
次のタイミングT10(後述)までの時間帯内で適宜の時
間(Tc からTd )、上記加熱筒体168内に置かれ、
適宜の温度まで加熱される。
【0044】次いで、回動駆動手段192によりアーム
188a,188bを回動させて、先ず、吸着手段19
0aを上記載置台166の上方に位置させ(T10)、加
熱部のシリンダ162により載置台166を少し上昇さ
せ、上記載置台166上の第1の成形用素材を上記吸着
手段190aに吸着させ、再び、載置台166を少し下
降させる。次に、回動駆動手段192によりアーム18
8a,188bを回動させて、吸着手段190aを第1
のプレス成形機P1 へと移動させる(T11)。ここで、
吸着手段190aにより吸着された成形用素材G1 は、
胴型部材210の側部に設けられた開口211を通って
胴型部材内部へと導入され、ここで移送部のシリンダ1
82により、上記吸着手段190aが少し下降され、下
型部材214上に成形用素材が置かれる。
188a,188bを回動させて、先ず、吸着手段19
0aを上記載置台166の上方に位置させ(T10)、加
熱部のシリンダ162により載置台166を少し上昇さ
せ、上記載置台166上の第1の成形用素材を上記吸着
手段190aに吸着させ、再び、載置台166を少し下
降させる。次に、回動駆動手段192によりアーム18
8a,188bを回動させて、吸着手段190aを第1
のプレス成形機P1 へと移動させる(T11)。ここで、
吸着手段190aにより吸着された成形用素材G1 は、
胴型部材210の側部に設けられた開口211を通って
胴型部材内部へと導入され、ここで移送部のシリンダ1
82により、上記吸着手段190aが少し下降され、下
型部材214上に成形用素材が置かれる。
【0045】一方、上記T10と同じタイミングで、吸着
手段190bは、第2のプレス成形機P2 へと移動さ
れ、同じくT11のタイミングにおいて、吸着手段190
bは上記載置台166の上方に位置される。そして、T
11において、加熱部のシリンダ162により載置台16
6を少し上昇させ、上記載置台166上の第2の成形用
素材を上記吸着手段190bに吸着させ、再び、載置台
166を少し下降させる。
手段190bは、第2のプレス成形機P2 へと移動さ
れ、同じくT11のタイミングにおいて、吸着手段190
bは上記載置台166の上方に位置される。そして、T
11において、加熱部のシリンダ162により載置台16
6を少し上昇させ、上記載置台166上の第2の成形用
素材を上記吸着手段190bに吸着させ、再び、載置台
166を少し下降させる。
【0046】続いて、上記アーム188a,188bを
回動させて、吸着手段190bを第2のプレス成形機P
2 へと移動させる(T13)。ここで、第1のプレス成形
機P1 の場合と同様に、吸着手段190bにより吸着さ
れた成形用素材は、胴型部材210の側面に設けられた
開口を通して胴型部材内部へと導入され、ここで、シリ
ンダ182により、上記吸着手段190bが少し下降さ
れ、下型部材214上に成形用素材が置かれる。次に、
アーム188a,188bを回動させて、吸着手段19
0bを第2のプレス成形機から中間位置に戻す
(T14)。なお、吸着手段190aは、上記T13におい
て上記載置台166の上方に位置され、上記T14におい
て中間位置に戻される。かくして、図6に示される状態
となる。
回動させて、吸着手段190bを第2のプレス成形機P
2 へと移動させる(T13)。ここで、第1のプレス成形
機P1 の場合と同様に、吸着手段190bにより吸着さ
れた成形用素材は、胴型部材210の側面に設けられた
開口を通して胴型部材内部へと導入され、ここで、シリ
ンダ182により、上記吸着手段190bが少し下降さ
れ、下型部材214上に成形用素材が置かれる。次に、
アーム188a,188bを回動させて、吸着手段19
0bを第2のプレス成形機から中間位置に戻す
(T14)。なお、吸着手段190aは、上記T13におい
て上記載置台166の上方に位置され、上記T14におい
て中間位置に戻される。かくして、図6に示される状態
となる。
【0047】次に、プレス部28(プレス成形機P1 ,
P2 )において、プレス成形が実行される。なお、上記
胴型部材210内へ成形用素材G1 が導入される時に
は、上軸224はシリンダ222により上方へと引き上
げられており、これにより、上型部材228が胴型部材
210内で上方位置へと移動しており、上記胴型部材側
部の開口211が型部材内のキャビティと連通してい
る。従って、ここから、キャビティ内に成形用素材G1
が導入できる。
P2 )において、プレス成形が実行される。なお、上記
胴型部材210内へ成形用素材G1 が導入される時に
は、上軸224はシリンダ222により上方へと引き上
げられており、これにより、上型部材228が胴型部材
210内で上方位置へと移動しており、上記胴型部材側
部の開口211が型部材内のキャビティと連通してい
る。従って、ここから、キャビティ内に成形用素材G1
が導入できる。
【0048】プレス時には、上記シリンダ222により
上軸224が下方へと移動され、上型部材228が上記
胴型部材210の開口211を塞ぎ、キャビティが閉塞
される。更に、上型部材228が下方へと押圧される
と、キャビティ内の成形用素材がプレス成形され、光学
素子G2 が形成される。なお、上型部材228は、最終
的には、抑えリング230の下端が胴型部材210の上
端に当接するまで、下方に移動する。
上軸224が下方へと移動され、上型部材228が上記
胴型部材210の開口211を塞ぎ、キャビティが閉塞
される。更に、上型部材228が下方へと押圧される
と、キャビティ内の成形用素材がプレス成形され、光学
素子G2 が形成される。なお、上型部材228は、最終
的には、抑えリング230の下端が胴型部材210の上
端に当接するまで、下方に移動する。
【0049】次に、上記プレス成形およびその後におけ
る成形済みの光学素子の温度変化に関して説明する。図
9は、成形用素材および成形済みの光学素子の温度変化
を示すグラフである。なお、ここでは、温度は成形用素
材ガラスの粘度に換算して示されている。
る成形済みの光学素子の温度変化に関して説明する。図
9は、成形用素材および成形済みの光学素子の温度変化
を示すグラフである。なお、ここでは、温度は成形用素
材ガラスの粘度に換算して示されている。
【0050】成形用素材は、プレス部128へ到達する
までに、上記のように、予備加熱によって成形可能な温
度近くまで加熱されている。上記成形用素材としては、
光学素子の形状に対応した形状を有し且つ光学素子の光
学面に対応する面の表面粗さRmaxが0.04μm以
下のものを用いるのが好ましい。成形用素材を型内に収
容した後に、先ず、ヒータH1 ,H2 ,H3 により加熱
する。そして、上記成形用素材を、例えば、ガラス粘度
で109 〜1010ポアズ相当の温度範囲の温度(φ0 )
まで加熱してプレス成形する。上型部材228によるプ
レス圧は、時刻tO から成形用素材に印加され、その
後、時刻ta において抑えリング230の下端が胴型部
材110の上端に当接し、この段階で、光学素子の成形
品が所定の寸法に成形される。
までに、上記のように、予備加熱によって成形可能な温
度近くまで加熱されている。上記成形用素材としては、
光学素子の形状に対応した形状を有し且つ光学素子の光
学面に対応する面の表面粗さRmaxが0.04μm以
下のものを用いるのが好ましい。成形用素材を型内に収
容した後に、先ず、ヒータH1 ,H2 ,H3 により加熱
する。そして、上記成形用素材を、例えば、ガラス粘度
で109 〜1010ポアズ相当の温度範囲の温度(φ0 )
まで加熱してプレス成形する。上型部材228によるプ
レス圧は、時刻tO から成形用素材に印加され、その
後、時刻ta において抑えリング230の下端が胴型部
材110の上端に当接し、この段階で、光学素子の成形
品が所定の寸法に成形される。
【0051】ガラス粘度で109 〜1010ポアズ相当の
温度範囲は、良好なプレスを実現するに十分な温度であ
る。即ち、この温度範囲内では、ガラスと型部材との融
着を防止しながら、しかも、プレス時間の短縮が可能で
ある。なお、このプレス工程では、上型部材228と下
型部材214との温度差を5℃以内とするのが好まし
い。この温度差が大きすぎると、続く冷却工程での成形
済みの光学素子の上面および下面の収縮量が異なり、光
学機能面の良好な面精度を得ることが困難となるからで
ある。
温度範囲は、良好なプレスを実現するに十分な温度であ
る。即ち、この温度範囲内では、ガラスと型部材との融
着を防止しながら、しかも、プレス時間の短縮が可能で
ある。なお、このプレス工程では、上型部材228と下
型部材214との温度差を5℃以内とするのが好まし
い。この温度差が大きすぎると、続く冷却工程での成形
済みの光学素子の上面および下面の収縮量が異なり、光
学機能面の良好な面精度を得ることが困難となるからで
ある。
【0052】なお、上記冷却は時刻ta から開始され
る。この冷却時には、上記ヒータH 1 、H2 、H3 によ
る加熱を停止し、冷媒流通経路C1 、C2 に冷媒、例え
ば、冷却窒素ガスを流す。
る。この冷却時には、上記ヒータH 1 、H2 、H3 によ
る加熱を停止し、冷媒流通経路C1 、C2 に冷媒、例え
ば、冷却窒素ガスを流す。
【0053】図10は、本発明の製造法を、その制御を
中心として説明するためのブロックであり、図11はそ
の操作手順のフローチャート図である。
中心として説明するためのブロックであり、図11はそ
の操作手順のフローチャート図である。
【0054】ここでは、ハンド駆動手段200Aが、C
PUなどの制御手段200からの命令によってシリンダ
182の作動を制御し、ハンド190aを駆動する。ま
た、吸引作動手段200Bが上記制御手段200からの
命令によって上記ハンド190aの吸引作動を制御し、
ハンド190aによる成形品の吸着完了状態の信号を制
御手段200にフィートバックする。また、型開閉駆動
手段200Cは制御手段200からの命令によってシリ
ンダー222の作動を制御して上型部材128の移動を
制御する。
PUなどの制御手段200からの命令によってシリンダ
182の作動を制御し、ハンド190aを駆動する。ま
た、吸引作動手段200Bが上記制御手段200からの
命令によって上記ハンド190aの吸引作動を制御し、
ハンド190aによる成形品の吸着完了状態の信号を制
御手段200にフィートバックする。また、型開閉駆動
手段200Cは制御手段200からの命令によってシリ
ンダー222の作動を制御して上型部材128の移動を
制御する。
【0055】型位置検出手段200Dは上型部材128
の外周に対応して配置した位置センサー192に電気的
に接続され、上型部材128に設けたセンサードグ(図
示せず)の位置を検出して、後述するように、上型部材
を各上昇位置に移動し、あるいは停止するように制御す
る。上記位置センサ192は、上型部材128が下型部
材に対して閉成する閉成位置の信号と、閉成位置から上
型部材が上昇した時、成形品が上記上型部材128の成
形面に吸着しているか否かを確認するための第1の上昇
位置の信号と、上型部材が第1の上昇位置から更に上昇
して、型を開放し、ハンド190aが型内に挿入され、
成形品を取り出す時点での第2の上昇位置の信号とを、
それぞれ出力して、型位置検出手段200Dを介して、
制御手段200に送るのである。
の外周に対応して配置した位置センサー192に電気的
に接続され、上型部材128に設けたセンサードグ(図
示せず)の位置を検出して、後述するように、上型部材
を各上昇位置に移動し、あるいは停止するように制御す
る。上記位置センサ192は、上型部材128が下型部
材に対して閉成する閉成位置の信号と、閉成位置から上
型部材が上昇した時、成形品が上記上型部材128の成
形面に吸着しているか否かを確認するための第1の上昇
位置の信号と、上型部材が第1の上昇位置から更に上昇
して、型を開放し、ハンド190aが型内に挿入され、
成形品を取り出す時点での第2の上昇位置の信号とを、
それぞれ出力して、型位置検出手段200Dを介して、
制御手段200に送るのである。
【0056】型温度制御手段200EはヒータH1 ,H
2 ,H3 の通電制御と冷媒流路への冷媒の流量制御とを
行なうと共に、温度センサー(図示せず)の信号出力制
御をも行なって、型部材の加熱作用および型部材・成形
品の冷却作用を行なう。
2 ,H3 の通電制御と冷媒流路への冷媒の流量制御とを
行なうと共に、温度センサー(図示せず)の信号出力制
御をも行なって、型部材の加熱作用および型部材・成形
品の冷却作用を行なう。
【0057】成形品位置検出手段200Fは成形品位置
検出センサー194に接続され、上型部材128が第1
の上昇位置に移動したときの成形品の位置を検出するも
のであり、上型部材128が第1上昇位置に移動した際
に上型の成形面に成形品が付着しているか否かを電気信
号化して制御手段200に送信する働きをする。この場
合、位置検出センサ194としては、例えば、光投受光
型の光センサーを用いて、成形品が上型に付着している
場合の反射信号の有・無を検出し、これによって成形品
の付着の確認を行なう。また、符号200Gは、成形の
時、成形品が下型部材の成形面に残っている場合、また
は、上型部材に付着した後、落下した場合について、成
形品の姿勢を検出する手段を示しており、そして、上記
姿勢検出手段200Gは姿勢検出センサー196A、1
96B(図示せず)、196C(図示せず)に接続して
いる。
検出センサー194に接続され、上型部材128が第1
の上昇位置に移動したときの成形品の位置を検出するも
のであり、上型部材128が第1上昇位置に移動した際
に上型の成形面に成形品が付着しているか否かを電気信
号化して制御手段200に送信する働きをする。この場
合、位置検出センサ194としては、例えば、光投受光
型の光センサーを用いて、成形品が上型に付着している
場合の反射信号の有・無を検出し、これによって成形品
の付着の確認を行なう。また、符号200Gは、成形の
時、成形品が下型部材の成形面に残っている場合、また
は、上型部材に付着した後、落下した場合について、成
形品の姿勢を検出する手段を示しており、そして、上記
姿勢検出手段200Gは姿勢検出センサー196A、1
96B(図示せず)、196C(図示せず)に接続して
いる。
【0058】姿勢検出センサ196A、196B、19
6Cは、胴型部材210の外周に等角度120°間隔に
配置した投・受光センサーで構成され、各センサーの投
光部より等しい光信号を投光し、反射して来た受光信号
を姿勢検出手段200Gに入力し、信号の強弱の程度に
よって成形品の姿勢状態を判別し、成形品の姿勢がハン
ドによる吸着可能な正しい状態か否かの判別信号を制御
手段200に送信するのである。
6Cは、胴型部材210の外周に等角度120°間隔に
配置した投・受光センサーで構成され、各センサーの投
光部より等しい光信号を投光し、反射して来た受光信号
を姿勢検出手段200Gに入力し、信号の強弱の程度に
よって成形品の姿勢状態を判別し、成形品の姿勢がハン
ドによる吸着可能な正しい状態か否かの判別信号を制御
手段200に送信するのである。
【0059】次に、図11のフローチャートを参照して
操作の工程手順を説明する。
操作の工程手順を説明する。
【0060】まず、ガラス素材および型部材を加熱す
る。この加熱工程では、前記装置のように、加熱筒体1
68によってガラス素材を型とは別個に加熱しても良
く、また、型部材の中に入れて型と一緒に加熱するよう
にしても良い。型部材の温度および型内のガラス素材の
温度は、型温度制御手段200Eによってなされ、ここ
では、成形可能な温度までの上昇制御と、それ以後の温
度保持の制御とが行なわれる(ステップ1)。
る。この加熱工程では、前記装置のように、加熱筒体1
68によってガラス素材を型とは別個に加熱しても良
く、また、型部材の中に入れて型と一緒に加熱するよう
にしても良い。型部材の温度および型内のガラス素材の
温度は、型温度制御手段200Eによってなされ、ここ
では、成形可能な温度までの上昇制御と、それ以後の温
度保持の制御とが行なわれる(ステップ1)。
【0061】型部材、ガラス素材の温度が所定温度(φ
0 )に達して安定状態になる時点(t0 )で、型開閉駆
動手段200Cからの信号によって、加圧シリンダ22
2を作動させて、上型部材を下降させ、型を閉成し、ガ
ラス素材を加圧して、型部材の成形面の形状をガラス素
材に転写し、成形品を所要の形状に成形する(ステップ
2)。
0 )に達して安定状態になる時点(t0 )で、型開閉駆
動手段200Cからの信号によって、加圧シリンダ22
2を作動させて、上型部材を下降させ、型を閉成し、ガ
ラス素材を加圧して、型部材の成形面の形状をガラス素
材に転写し、成形品を所要の形状に成形する(ステップ
2)。
【0062】次に、加圧時間が経過した時点(ta )で
型温度制御手段により冷却を開始する(ステップ3)。
型温度制御手段により冷却を開始する(ステップ3)。
【0063】成形品の形状が安定する温度(t4 )に達
すると、次に、成形品の取出し工程に移行する。冷却工
程において、型温度制御手段200Eから型部材が所定
冷却温度に達したことを示す信号が制御手段200に入
力されると、上記制御手段200からは、型開閉駆動手
段200Cに対して、取出し工程の実行のための信号が
出力される。上記型開閉駆動手段200Cからは、閉成
状態の上型部材を第1の上昇位置に上昇させる信号が出
力し、上型部材を閉成状態から成形品の位置検出に必要
な高さ(第1の上昇位置)まで移動する(ステップ
4)。この上型部材の第1の上昇位置とは、成形品が上
型部材に付着した状態で上昇し、その上昇途中で上記上
型部材から剥離し、下型に向けて落下した場合に成形品
が損傷しない程度の高さであり、かつ、上記センサ19
4によるセンシングが可能な型開き状態の位置である。
我々が確認した範囲では、レンズの成形品の場合、レン
ズの直径以下の量ならば、成形型の成形面および成形品
に損傷を与えないことがわかっており、作業結果は良好
であった。
すると、次に、成形品の取出し工程に移行する。冷却工
程において、型温度制御手段200Eから型部材が所定
冷却温度に達したことを示す信号が制御手段200に入
力されると、上記制御手段200からは、型開閉駆動手
段200Cに対して、取出し工程の実行のための信号が
出力される。上記型開閉駆動手段200Cからは、閉成
状態の上型部材を第1の上昇位置に上昇させる信号が出
力し、上型部材を閉成状態から成形品の位置検出に必要
な高さ(第1の上昇位置)まで移動する(ステップ
4)。この上型部材の第1の上昇位置とは、成形品が上
型部材に付着した状態で上昇し、その上昇途中で上記上
型部材から剥離し、下型に向けて落下した場合に成形品
が損傷しない程度の高さであり、かつ、上記センサ19
4によるセンシングが可能な型開き状態の位置である。
我々が確認した範囲では、レンズの成形品の場合、レン
ズの直径以下の量ならば、成形型の成形面および成形品
に損傷を与えないことがわかっており、作業結果は良好
であった。
【0064】上型部材の第1上昇位置の移動制御は、上
記センサ192の信号を型位置検出手段200Dに入力
することにより行なわれる。型位置検出手段200Dか
らの第1上昇位置への移動信号によって、制御手段20
0からは成形品位置検出手段200Fの作動信号が送ら
れる(ステップ5)。
記センサ192の信号を型位置検出手段200Dに入力
することにより行なわれる。型位置検出手段200Dか
らの第1上昇位置への移動信号によって、制御手段20
0からは成形品位置検出手段200Fの作動信号が送ら
れる(ステップ5)。
【0065】成形品位置検出手段200Fでは、センサ
194によって成形品が上型部材に付着しているか否か
の検出を行なう。即ち、検出手段200Fからの信号に
よってセンサ194へセンサ作動信号を出力し、センサ
194から投光信号を出力する。成形品が上型に付着し
ている場合には、反射光が受光素子で検出され、そこか
ら受光信号が出力され、上型に付着していない場合に
は、受光信号は出力されない(ステップ6)。
194によって成形品が上型部材に付着しているか否か
の検出を行なう。即ち、検出手段200Fからの信号に
よってセンサ194へセンサ作動信号を出力し、センサ
194から投光信号を出力する。成形品が上型に付着し
ている場合には、反射光が受光素子で検出され、そこか
ら受光信号が出力され、上型に付着していない場合に
は、受光信号は出力されない(ステップ6)。
【0066】成形品位置検出手段200Fからの信号に
基いて、上型部材に成形品が付着していないと、制御手
段で判断された場合には、引き続いて、成形品姿勢検出
手段200Gを作動する(ステップ9)。即ち、姿勢検
出センサを構成するセンサ196A、196B、196
Cの投光信号と成形品からの反射光で得た受光信号とを
入力信号とし、該入力信号に基づいて、下型部材の成形
面上の成形品の姿勢が、ハンドによる吸着もしくは吸着
ハンド以外の把持ハンドによる把持が可能か否か、判別
する(ステップ10)。
基いて、上型部材に成形品が付着していないと、制御手
段で判断された場合には、引き続いて、成形品姿勢検出
手段200Gを作動する(ステップ9)。即ち、姿勢検
出センサを構成するセンサ196A、196B、196
Cの投光信号と成形品からの反射光で得た受光信号とを
入力信号とし、該入力信号に基づいて、下型部材の成形
面上の成形品の姿勢が、ハンドによる吸着もしくは吸着
ハンド以外の把持ハンドによる把持が可能か否か、判別
する(ステップ10)。
【0067】成形品姿勢の検出の結果、姿勢不良(ハン
ドで把持できない)の場合、検出手段200Gからの信
号によって、警告手段200Hを作動するのである(ス
テップ11)。
ドで把持できない)の場合、検出手段200Gからの信
号によって、警告手段200Hを作動するのである(ス
テップ11)。
【0068】前述の工程で、成形品が上型部材に付着し
ているか否かが判別された場合において、成形品が上型
に付着している場合には、型温度制御手段によって上型
部材の冷却速度をあげる(冷却の勾配を強める)ことに
より、成形品と上型部材との温度差を積極的に形成し
て、成形品の離型を促す(ステップ7)。なお、我々の
実験によれば、上型部材への付着に関して、第1の上昇
位置で上型部材を停止した後、数秒の時間(例えば、5
秒後)内に、成形品が落下することが確かめられている
ので、成形品位置検出手段200Fによる検出信号の入
力を時間計数手段200上に入力し、ここで、落下に充
分な時間の計数を行い、その後に上型部材を上昇させる
ようにしても良い(ステップ8)。
ているか否かが判別された場合において、成形品が上型
に付着している場合には、型温度制御手段によって上型
部材の冷却速度をあげる(冷却の勾配を強める)ことに
より、成形品と上型部材との温度差を積極的に形成し
て、成形品の離型を促す(ステップ7)。なお、我々の
実験によれば、上型部材への付着に関して、第1の上昇
位置で上型部材を停止した後、数秒の時間(例えば、5
秒後)内に、成形品が落下することが確かめられている
ので、成形品位置検出手段200Fによる検出信号の入
力を時間計数手段200上に入力し、ここで、落下に充
分な時間の計数を行い、その後に上型部材を上昇させる
ようにしても良い(ステップ8)。
【0069】また、前述の姿勢判別において、成形品姿
勢検出手段200Gから成形品の姿勢が良好であるとの
状況に基く信号が出力した場合には、型開閉駆動手段2
00Cに信号を送り、上型部材を、更に上昇して、第2
の上昇位置に移動させる(ステップ12)。
勢検出手段200Gから成形品の姿勢が良好であるとの
状況に基く信号が出力した場合には、型開閉駆動手段2
00Cに信号を送り、上型部材を、更に上昇して、第2
の上昇位置に移動させる(ステップ12)。
【0070】上型部材の第2上昇位置の検出は、前記位
置センサ192の信号を型位置検出手段200Dに入力
することにより行なう。型位置検出手段200Dから、
上型部材が第2上昇位置に移動したとの信号を出力され
ると、上記出力に基いてハンド駆動手段を作動し、ハン
ドを上型部材と下型部材との間に形成された開成空間に
挿入し、そして、成形品の上に移動させ、引続いて、吸
引作動手段を作動させて、成形品の吸着−取出し操作を
行なう(ステップ13・14)。
置センサ192の信号を型位置検出手段200Dに入力
することにより行なう。型位置検出手段200Dから、
上型部材が第2上昇位置に移動したとの信号を出力され
ると、上記出力に基いてハンド駆動手段を作動し、ハン
ドを上型部材と下型部材との間に形成された開成空間に
挿入し、そして、成形品の上に移動させ、引続いて、吸
引作動手段を作動させて、成形品の吸着−取出し操作を
行なう(ステップ13・14)。
【0071】前記実施例の工程説明において、成形品姿
勢検出手段200Gの出力信号を成形品の有・無の結果
の確認信号として用いることもできる。この場合、上記
確認信号によって型冷却の停止を図ることができる。ま
た、上記確認信号を、型加熱開始の起動信号、および、
ハンド駆動の起動信号として用いることにより、成形品
取出しサイクルの短縮化を図ることもできる。
勢検出手段200Gの出力信号を成形品の有・無の結果
の確認信号として用いることもできる。この場合、上記
確認信号によって型冷却の停止を図ることができる。ま
た、上記確認信号を、型加熱開始の起動信号、および、
ハンド駆動の起動信号として用いることにより、成形品
取出しサイクルの短縮化を図ることもできる。
【0072】このような操作のあと、前述のプレス部1
28への成形用素材の導入時とほぼ逆の順序で、移送部
126の吸着手段190a、190bを移動させ、第1
のプレス成形機P1 および第2のプレス成形機P2 の成
形済みの光学素子をそれぞれ吸着して取出し、順次、加
熱部124の載置台166上に置き、最後に吸着手段9
0a、90bを図6に示される中間位置に置く(T15〜
T19)。
28への成形用素材の導入時とほぼ逆の順序で、移送部
126の吸着手段190a、190bを移動させ、第1
のプレス成形機P1 および第2のプレス成形機P2 の成
形済みの光学素子をそれぞれ吸着して取出し、順次、加
熱部124の載置台166上に置き、最後に吸着手段9
0a、90bを図6に示される中間位置に置く(T15〜
T19)。
【0073】なお、プレス成形の過程で、すなわち、タ
イミングT14からT15の過程で、載置台166を加熱す
るために、シリンダ162の操作で上記載置台166を
加熱筒体168内に移動させ(Te )、適宜の温度に加
熱しておき、回動駆動手段192が中間位置にあるうち
に、すなわち、タイミングT15の前に、上記シリンダ1
62の操作で、上記載置台166を下降し(Tf )、成
形済みの素材を受け取れる状態に保持する。これは、先
述のTa 〜Tb の工程と同じである。
イミングT14からT15の過程で、載置台166を加熱す
るために、シリンダ162の操作で上記載置台166を
加熱筒体168内に移動させ(Te )、適宜の温度に加
熱しておき、回動駆動手段192が中間位置にあるうち
に、すなわち、タイミングT15の前に、上記シリンダ1
62の操作で、上記載置台166を下降し(Tf )、成
形済みの素材を受け取れる状態に保持する。これは、先
述のTa 〜Tb の工程と同じである。
【0074】プレス成形終了後の成形済みの素材の取出
し工程は、先述のプレス成形素材の取り込み工程に重ね
て実現される。すなわち、上記吸着手段150が置換室
108に後退した後、新たな成形素材の取り込みが上記
タイミングT0 〜T6 と同様にして、行われており(T
20〜T26)、そのタイミングT26が上記タイミングT19
の後になるように設定されている。そして、上記成形素
材の取り込み工程において加熱部124に導入された吸
着手段150が、反転位置から基準位置に戻る前(T26
〜T27)に、吸着手段の空の面(すなわち、下面)に、
載置台166上の成形済みの素材を吸着させるのであ
る。すなわち、吸着手段150が載置台166上方に到
達した段階で、上記載置台166を少し上昇させ、上記
載置台上にある成形済みの光学素子を吸着手段150の
下側吸着部により吸着し、上記載置台166を少し下降
させた後に、上記吸着手段150を反転させ(T27)、
次いで上記載置台166を少し上昇させ、新たに下側と
なった吸着部に吸着されている成形素材を載置台166
上に置く。
し工程は、先述のプレス成形素材の取り込み工程に重ね
て実現される。すなわち、上記吸着手段150が置換室
108に後退した後、新たな成形素材の取り込みが上記
タイミングT0 〜T6 と同様にして、行われており(T
20〜T26)、そのタイミングT26が上記タイミングT19
の後になるように設定されている。そして、上記成形素
材の取り込み工程において加熱部124に導入された吸
着手段150が、反転位置から基準位置に戻る前(T26
〜T27)に、吸着手段の空の面(すなわち、下面)に、
載置台166上の成形済みの素材を吸着させるのであ
る。すなわち、吸着手段150が載置台166上方に到
達した段階で、上記載置台166を少し上昇させ、上記
載置台上にある成形済みの光学素子を吸着手段150の
下側吸着部により吸着し、上記載置台166を少し下降
させた後に、上記吸着手段150を反転させ(T27)、
次いで上記載置台166を少し上昇させ、新たに下側と
なった吸着部に吸着されている成形素材を載置台166
上に置く。
【0075】そして、上記T8 〜T9 と同様にして、吸
着手段150を加熱部124から置換室108内へと移
動させ(T28)た後に、ゲートバルブ110を閉じる
(T29)。
着手段150を加熱部124から置換室108内へと移
動させ(T28)た後に、ゲートバルブ110を閉じる
(T29)。
【0076】なお、先述のTc 〜Td と同様に、成形用
素材を載置した載置台166は、T28後に上記シリンダ
162により加熱筒体168内に上昇され(Tg )、適
宜の温度まで加熱され、次に、回転駆動手段192の操
作で成形用素材が190a、190bがそれぞれ加熱部
124に移動され、成形用素材を載置台166から吸着
する前までに、同じく、上記シリンダ162の操作で下
限位置(第1図参照)まで降下され、待機する(T
h )。
素材を載置した載置台166は、T28後に上記シリンダ
162により加熱筒体168内に上昇され(Tg )、適
宜の温度まで加熱され、次に、回転駆動手段192の操
作で成形用素材が190a、190bがそれぞれ加熱部
124に移動され、成形用素材を載置台166から吸着
する前までに、同じく、上記シリンダ162の操作で下
限位置(第1図参照)まで降下され、待機する(T
h )。
【0077】以下、移送部126およびプレス部128
において、上記T10〜T19と同様の工程が実行される。
において、上記T10〜T19と同様の工程が実行される。
【0078】一方、ゲートバルブ112を開き
(T30)、更なる新たな成形用素材を載置した載置台1
38を上昇させ(T31)、置換室108内にて吸着手段
150の下側吸着部により吸着した後に、上記載置台1
38を少し下降させ、次に回転モータ152により搬送
軸148を180度、回転させ、吸着手段150を上下
反転させ(T32)、上記載置台138を少し上昇させ、
新たに下側となった吸着部に吸着されている成形済みの
光学素子を上記載置台138上に置く。次に、上記載置
台138を置換室108外まで下降させ(T33)、ゲー
トバルブ112を閉じる(T34)。
(T30)、更なる新たな成形用素材を載置した載置台1
38を上昇させ(T31)、置換室108内にて吸着手段
150の下側吸着部により吸着した後に、上記載置台1
38を少し下降させ、次に回転モータ152により搬送
軸148を180度、回転させ、吸着手段150を上下
反転させ(T32)、上記載置台138を少し上昇させ、
新たに下側となった吸着部に吸着されている成形済みの
光学素子を上記載置台138上に置く。次に、上記載置
台138を置換室108外まで下降させ(T33)、ゲー
トバルブ112を閉じる(T34)。
【0079】このようにして、載置台138に置かれた
成形用素材は、上記製造工程を経て、再び、成形品とし
て、載置台上に回収されるのである。
成形用素材は、上記製造工程を経て、再び、成形品とし
て、載置台上に回収されるのである。
【0080】
【発明の効果】本発明は、以上詳述したようになり、ガ
ラス素材の加熱、加圧、次期工程の後の成形品取出し工
程において、型部材を開く際に、型部材を段階的に開成
して、成形品の位置情報を検出し、該位置情報によっ
て、成形型の冷却工程または所定時間の待機工程を設け
たことにより、上型部材からの成形品の剥離を促し、成
形品の損傷を防ぎ、成形品の不良率の大巾な改良を図る
ことができる。
ラス素材の加熱、加圧、次期工程の後の成形品取出し工
程において、型部材を開く際に、型部材を段階的に開成
して、成形品の位置情報を検出し、該位置情報によっ
て、成形型の冷却工程または所定時間の待機工程を設け
たことにより、上型部材からの成形品の剥離を促し、成
形品の損傷を防ぎ、成形品の不良率の大巾な改良を図る
ことができる。
【0081】また、本発明において、成形品をハンド手
段などの機械手段によって取扱う場合、成形品の取出し
動作の前に、成形品の姿勢を検出する工程を設けること
により、上記ハンド手段による成形品の損傷を防ぎ、こ
れにより装置の稼動停止事故を防ぐことができ、自動化
を促進できる。
段などの機械手段によって取扱う場合、成形品の取出し
動作の前に、成形品の姿勢を検出する工程を設けること
により、上記ハンド手段による成形品の損傷を防ぎ、こ
れにより装置の稼動停止事故を防ぐことができ、自動化
を促進できる。
【0082】特に、本発明において、成形品の姿勢検出
工程からの検出信号により警告を発する工程を、本発明
のプロセスに組み入れることにより、装置の事故発生を
未然に防ぐことができる。
工程からの検出信号により警告を発する工程を、本発明
のプロセスに組み入れることにより、装置の事故発生を
未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明するための概略構成図
である。
である。
【図2】同じく上記実施例を説明するための概略構成図
である。
である。
【図3】同じく上記実施例を説明するための概略構成図
である。
である。
【図4】同じく上記実施例を説明するための概略構成図
である。
である。
【図5】本発明の別の実施例の概略構成図である。
【図6】本発明の製造法を適用した装置の一実施例の縦
断側面図である。
断側面図である。
【図7】同じく、要部の横断平面図である。
【図8】上記装置を用いた本発明の製造過程を示すタイ
ムチャートである。
ムチャートである。
【図9】同じく、温度制御のためのタイムテーブルであ
る。
る。
【図10】本発明の製造法を実現するための制御を説明
するための概略構成図である。
するための概略構成図である。
【図11】上記装置を用いた本発明の製造過程を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
1 上の型部材 2 下の型部材 3 ガラス素材 4 胴型 5 ヒータ 6 成形品 7 センサ 8 吸着バンド 9 冷却通路
Claims (6)
- 【請求項1】 成形用ガラス素材を成形型の上下型部材
間に収容して、所望温度に加熱した状態でプレス成形
し、その後、冷却、離型することで所要の光学機能面を
有する成形品を製造するようにした光学素子の製造法に
おいて、上記ガラス素材を上記上下型部材間に装填する
際に、上記ガラス素材および型部材をそれぞれ加熱する
加熱工程と、ガラス成形温度で上記ガラス素材を上記上
下型部材間でプレス成形する成形工程と、その後、上下
型部材とともに上記ガラス素材を取出し温度に向けて冷
却する冷却工程と、上記冷却工程の過程あるいは終了
後、上記上下型部材間を開放して、成形品を取出す成形
品取出し工程とよりなり、上記成形品取出し工程では、
上下型部材を所定量開放した状態で、型部材間に存在す
る成形品の位置を検出する工程、その位置検出結果に基
いて上記型部材間を全開放する工程、および、成形品を
取出す工程を含んでいることを特徴とする光学素子の製
造法。 - 【請求項2】 上記成形品取出し工程では、離型に際し
て上の型部材に成形品が付着した場合、上記位置検出工
程で検出した結果に基いて成形品取出しを待機すると共
に、上記成形品が下型部材上に落下したことを検知して
上型部材を更に上昇するようにしたことを特徴とする請
求項1に記載の光学素子の製造法。 - 【請求項3】 上記成形品取出し工程では、離型に際し
て上の型部材に成形品が付着した場合、上記位置検出工
程で検出した結果に基いて上記上型部材を更に冷却する
ようにしたことを特徴とする請求項2に記載の光学素子
の製造法。 - 【請求項4】 上記位置検出工程は、成形品が上の型部
材に付着した場合、これを確認する工程、および、その
後の成形品の落下を確認する工程を含んでいることを特
徴とする請求項2に記載の光学素子の製造法。 - 【請求項5】 成形用ガラス素材を成形型の上下型部材
間に収容して、所望温度に加熱した状態でプレス成形
し、その後、冷却、離型することで所要の光学機能面を
有する成形品を製造するようにした光学素子の製造法に
おいて、上記ガラス素材を上記上下型部材間に装填する
際に、上記ガラス素材および型部材をそれぞれ加熱する
加熱工程と、ガラス成形温度で上記ガラス素材を上記上
下型部材間でプレス成形する成形工程と、その後、上下
型部材とともに上記ガラス素材を取出し温度に向けて冷
却する冷却工程と、上記冷却工程の過程あるいは終了
後、上記上下型部材間を開放して、成形品を取出す成形
品取出し工程とよりなり、上記成形品取出し工程では、
上下型部材を所定量開放した状態で、型部材間に存在す
る成形品の姿勢を判別する工程、その姿勢判別結果に基
いて上記型部材間を全開放する工程、および、成形品を
取出す工程を含んでいることを特徴とする光学素子の製
造法。 - 【請求項6】 上記姿勢判別工程で成形品の姿勢を確認
した後、上記冷却工程を終了することを特徴とする請求
項5に記載の光学素子の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/820,916 US5215566A (en) | 1991-01-18 | 1992-01-15 | Method of manufacturing optical element |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1682891 | 1991-01-18 | ||
JP3-16828 | 1991-01-18 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0543259A true JPH0543259A (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=11927052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33457691A Pending JPH0543259A (ja) | 1991-01-18 | 1991-11-25 | 光学素子の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0543259A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007106643A (ja) * | 2005-10-14 | 2007-04-26 | Ohara Inc | ガラス成形装置及びガラス成形方法 |
JP2010105875A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Konica Minolta Opto Inc | ガラス成形体の離型装置、ガラス成形体の成形装置及びガラス成形体の製造方法 |
-
1991
- 1991-11-25 JP JP33457691A patent/JPH0543259A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007106643A (ja) * | 2005-10-14 | 2007-04-26 | Ohara Inc | ガラス成形装置及びガラス成形方法 |
US8087264B2 (en) | 2005-10-14 | 2012-01-03 | Ohara Inc. | Glass forming apparatus and method |
JP2010105875A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Konica Minolta Opto Inc | ガラス成形体の離型装置、ガラス成形体の成形装置及びガラス成形体の製造方法 |
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