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JPH05339598A - アルカリ剤添加剤 - Google Patents

アルカリ剤添加剤

Info

Publication number
JPH05339598A
JPH05339598A JP4155377A JP15537792A JPH05339598A JP H05339598 A JPH05339598 A JP H05339598A JP 4155377 A JP4155377 A JP 4155377A JP 15537792 A JP15537792 A JP 15537792A JP H05339598 A JPH05339598 A JP H05339598A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
average value
alkaline
formula
sucraph
sodium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4155377A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Okumura
昌和 奥村
Keisuke Kinomura
圭右 木野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Fine Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nippon Fine Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Fine Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Fine Chemical Co Ltd
Priority to JP4155377A priority Critical patent/JPH05339598A/ja
Publication of JPH05339598A publication Critical patent/JPH05339598A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D1/00Detergent compositions based essentially on surface-active compounds; Use of these compounds as a detergent
    • C11D1/66Non-ionic compounds
    • C11D1/662Carbohydrates or derivatives

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】下記一般式(1) 【化1】 [式中、Aは酸素原子または硫黄原子を示し、Rは炭素
数1〜18の直鎖または分枝状のアルキル基を示し、X
およびYは、同一または異なって−CH2 CH2O−、
−CH(CH3 )CH2 O−または−CH2 CH(CH
3 )O−を示し、Gは同一または異なって炭素数5また
は6の糖残基を示し、nおよびn´は平均値が0≦n≦
10および0≦n´≦10を示し、n''は平均値が1≦
n''≦(3x+1)以下の数を示し、xは平均値が1≦
x≦10を示す。]で表されるアルキルグリコシド類の
少なくとも1種からなるアルカリ剤添加剤。 【効果】アルカリ条件下で高い溶解性および安定性を示
し且つぬれ性、浸透性、洗浄性などの機能性に優れたア
ルカリ剤添加剤を提供することができるようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動食器洗浄機用洗浄
剤、金属表面洗浄剤(鋼管、船舶、車両、航空機、タン
ク類等)、ビン類の洗浄剤、綿糸・綿布のシルケット加
工用浸透剤、各種繊維類の精練剤、カチオン染料の染色
助剤、ポリアクリル酸エステル系糊剤の糊抜き剤などに
用いられるアルカリ剤の添加剤に関する。
【0002】なお、本明細書においてアルカリ剤とは、
数%〜40%程度の苛性アルカリ(苛性ソーダ、苛性カ
リ)、苛性アルカリの炭酸塩(炭酸ソーダ、炭酸カ
リ)、苛性アルカリのリン酸塩(第1リン酸ソーダ、第
2リン酸ソーダ、第3リン酸ソーダ、トリポリリン酸ソ
ーダおよびこれらのカリウム塩)、苛性アルカリのケイ
酸塩(ケイ酸ソーダ、ケイ酸カリ)などの水に溶けてア
ルカリ性を呈するものを主要成分とし、その他必要に応
じて水ガラス、ポリアクリル酸等のビルダー、EDTA
等のキレート剤、界面活性剤などを含むものを意味す
る。
【0003】
【従来の技術】上記の用途に用いられるアルカリ剤は、
苛性アルカリなどのアルカリ性成分だけではぬれ性、浸
透性、洗浄性が必ずしも十分ではなく、その機能を十分
に発揮させるために界面活性剤が通常添加剤として使用
される。
【0004】この用途に使用される界面活性剤として
は、非イオン性、アニオン性およびカチオン性の界面活
性剤が考えられるが、アルカリ条件下での安定性が求め
られるため、エステル結合を有する界面活性剤は使用で
きない。
【0005】(1)非イオン性界面活性剤として汎用さ
れるポリエチレングリコールエーテル型の界面活性剤
は、アルカリ中での化学的安定性には優れているが、ア
ルカリ存在下での溶解性が著しく低いため、高濃度のア
ルカリ存在下では使用できない。比較的低濃度のアルカ
リ存在下では、エチレンオキサイドの付加量を高めて溶
解性を高めたものが使用できるが、この場合、ぬれ性、
浸透性、洗浄性などの機能を十分に満足させるのは容易
ではない。
【0006】(2)アニオン性界面活性剤は、弱アルカ
リ性の条件下では一般に使用可能であるが、カルシウム
イオンの存在でコンプレックスを形成して析出する等、
イオンの影響を強く受けるため使用し難い。
【0007】(3)カチオン性界面活性剤は、アルカリ
剤添加剤としては性能面でやや劣るだけでなく、価格も
高いため実用価値は低い。
【0008】従来のアルカリ剤添加剤としての界面活性
剤は、アルカリ条件下での溶解性および安定性の条件を
満たすという制約のため、ぬれ性、浸透性、洗浄性の改
善等を十分満足させるものはなく、より優れた機能を有
するアルカリ剤添加剤の開発が切望されている。特に、
アルカリ濃度が高い場合には界面活性剤の溶解度が低下
するため、アルカリ剤添加剤の選択がより困難なものと
なる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルカリ条
件下で高い溶解性および安定性を示し且つぬれ性、浸透
性、洗浄性などの機能性に優れたアルカリ剤添加剤を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討を重ねた結果、以下の一般式
(1)で表されるアルキルグリコシドが、アルカリ溶液
への溶解性およびアルカリ溶液中での安定性が高く、か
つ機能面でも極めて優れていることを見出した。すなわ
ち、本発明は、下記一般式(1)
【0011】
【化2】
【0012】[式中、Aは酸素原子または硫黄原子を示
し、Rは炭素数1〜18の直鎖または分枝状のアルキル
基を示し、XおよびYは、同一または異なって−CH2
CH2O−、−CH(CH3 )CH2 O−または−CH
2 CH(CH3 )O−を示し、Gは同一または異なって
炭素数5または6の糖残基を示し、nおよびn´は平均
値が0≦n≦10および0≦n´≦10を示し、n''は
平均値が1≦n''≦(3x+1)を示し、xは平均値が
1≦x≦10を示す。]で表されるアルキルグリコシド
類の少なくとも1種からなるアルカリ剤添加剤を提供す
るものである。
【0013】一般式(1)の化合物において、Aは酸素
原子または硫黄原子を示し、好ましくは酸素原子を示
す。
【0014】一般式(1)の化合物において、Rで表さ
れる炭素数1〜18の直鎖または分枝状のアルキル基と
しては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル
基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、
n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n
−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデ
シル基などが挙げられ、好ましくは炭素数4〜14の直
鎖または分枝状のアルキル基、より好ましくは炭素数6
〜12の直鎖または分枝状のアルキル基が挙げられる。
【0015】nは、平均値が0≦n≦10を示し、好ま
しくは平均値が0≦n≦5、より好ましくは0≦n≦2
を示す。n´は平均値が0≦n´≦10を示し、好まし
くは平均値が0≦n´≦5、より好ましくは0≦n´≦
2を示す。n''は平均値が1≦n''≦(3x+1)を示
し、好ましくは平均値が1≦n''≦16を示す。xは平
均値が1≦x≦10を示し、好ましくは平均値が1≦x
≦5を示す。
【0016】Gで表される糖残基としては、例えばアピ
オース、アラビノース、リキソース、リボース、キシロ
ースなどの炭素数5の糖残基、およびグルコース、ガラ
クトース、マンノース、フルクトース、アルトロース、
イドース、ガロース、タロースなどの炭素数6の糖残基
が挙げられ、好ましい糖残基としては、グルコースが挙
げられる。また、Gx で表される糖残基(xは2以上)
としては、例えば、ショ糖、マルトース、イソマルトー
ス、マルトトリオース、イソマルトトリオースなどが挙
げられる。
【0017】XおよびYは、同一または異なって−CH
2 CH2 O−、−CH(CH3 )CH2 O−または−C
2 CH(CH3 )O−を示し、好ましくは−CH2
2O−を示す。
【0018】n´=0かつnが0でない本発明の一般式
(1)で表される化合物は、例えば以下の反応工程式
(I)に示される方法に従い製造することができる。
【0019】反応工程式(I)
【0020】
【化3】
【0021】[式中、A、R、X、G、nおよびxは前
記に同じ。但し、nは0でない。]反応は、糖残基Gx
と、エチレングリコールモノメチルエーテル類(2)を
溶媒中酸触媒の存在下に反応させて一般式(1a)で表
されるアルキルグリコシド類を得る。酸触媒としては、
塩化水素ガス、硫酸、パラトルエンスルホン酸などが挙
げられ、糖残基Gx 1モルに対しエチレングリコールモ
ノメチルエーテル類(2)を1〜10当量、酸触媒を
0.005〜0.5当量程度用いる。溶媒としてはN−
メチルピロリドン、DMFなどが使用でき、また、エチ
レングリコールモノメチルエーテル類(2)そのものを
溶媒としても良い。エチレングリコールモノメチルエー
テル類(2)を溶媒とした場合、反応開始時には不均一
系となるが、反応の進行とともに均一系へと移行する。
反応時間は0.5〜5時間、反応温度は80℃〜140
℃で反応は有利に進行する。
【0022】n=n´=0である本発明の一般式(1)
で表される化合物は、例えば以下の反応工程式(II)に
示される方法に従い製造することができる。
【0023】反応工程式(II)
【0024】
【化4】
【0025】[式中、A、R、Gおよびxは前記に同
じ。]反応は、R−A−Xn (2)をR−AH(3)に
代える以外は上記反応工程式(I)と同様の条件で行
い、式(1b)で表される本発明の化合物を得る。
【0026】n´およびnがともに0でない本発明の一
般式(1)で表される化合物は、反応工程式(III)に示
される方法に従い製造することができる。
【0027】反応工程式(III)
【0028】
【化5】
【0029】[式中、A、R、X、Y、G、およびxは
前記に同じ、n''は平均値が0<n''≦10を示し、n
およびn´は平均値が0<n≦10および0<n´≦1
0を示す。]反応工程式(I)で得られた式(1a)の
化合物1モルに対し、溶媒中エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイドまたはこれらの混合物0.1〜10当
量を触媒の存在下に反応させることにより目的とする式
(1c)で表されるアルキルグリコシド類を得る。溶媒
としては酢酸エチル、N−メチルピロリドン、DMF、
水などが使用できるが、(1a)の化合物が溶融する温
度で反応を行えば、無溶媒で反応させることもできる。
触媒としては、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムメチ
ラート、ナトリウムエチラートなどが使用でき、式(1
a)の化合物1モルに対し、触媒を0.005〜0.0
5当量用いる。反応時間は0.5〜5時間程度、反応温
度は70℃〜150℃程度で反応は有利に進行する。
【0030】n=0かつn´が0でない本発明の一般式
(1)で表される化合物は、反応工程式(IV)に示され
る方法に従い製造することができる。
【0031】反応工程式(IV)
【0032】
【化6】
【0033】[式中、A、R、X、Y、G、およびxは
前記に同じ、n''は平均値が0<n''≦10を示し、n
´は平均値が0<n´≦10を示す。]反応は、R−A
−Xn −Gx (1a)をR−A−Gx (1b)に代える
以外は上記反応工程式(I)と同様の条件で行い、式
(1d)で表される本発明の化合物を得る。
【0034】本発明のアルキルグリコシド類を添加する
アルカリ剤の用途としては、自動食器洗浄機用洗浄剤、
金属表面洗浄剤(鋼管、船舶、車両、航空機、タンク類
等)、ビン類の洗浄剤、綿糸・綿布のシルケット加工用
浸透剤、各種繊維類の精練剤、カチオン染料の染色助
剤、ポリアクリル酸エステル系糊剤の糊抜き剤などが挙
げられる。アルカリ剤の主要成分であるアルカリ性成分
としては、従来公知のアルカリが広く用いられ、例えば
苛性ソーダ、苛性カリなどの苛性アルカリ、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、緩衝液、苛性アルカ
リのリン酸塩(第1リン酸ソーダ、第2リン酸ソーダ、
第3リン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダおよびこれら
のカリウム塩)、苛性アルカリのケイ酸塩(ケイ酸ソー
ダ、ケイ酸カリ)などを用いても良い。アルカリ剤溶液
のpHは、通常9程度以上、好ましくは10〜14程
度、より好ましくは10〜13.5程度である。
【0035】本発明において、アルキルグリコシド類の
添加量は、アルカリ剤の用途などにより異なるが、通常
1〜50000mg/L程度、好ましくは10〜500
0mg/L程度である。
【0036】アルカリ剤には、本発明のアルキルグリコ
シド類に加えてさらに他の添加剤を加えても良い。この
ような添加剤としては、アルキル硫酸エステルナトリウ
ム、アルカノールのエチレンオキサイド付加物、テトラ
アルキルアンモニウムクロライドなどの界面活性剤、エ
チレンジアミンテトラアセテート、グリコール酸、クエ
ン酸などのキレート剤、ポリアクリル酸ソーダ、カルボ
キシメチルセルロースなどのビルダーなどが挙げられ、
これら添加剤は通常10〜50000mg/L程度添加
される。
【0037】本発明のアルキルグリコシド類は、アルカ
リ剤を用いる種々の用途に公知の方法に準じて使用する
ことができ、例えば木綿繊維のシルケット加工に用いる
場合、以下のようにして行うことができる。すなわち、
20〜40重量%の水酸化ナトリウム水溶液に、添加剤
としてのアルキルグリコシド類を0.1〜2重量%添加
し、次いで綿糸や綿布を収縮しないように緊張した状態
で室温にて0.5〜5時間程度浸漬する。引き続き水洗
を行うことにより、光沢のある染色しやすい木綿繊維に
仕上げることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明のアルキルグリコシド類は、アル
カリに対する安定性およびアルカリ溶液への溶解性が高
く且つぬれ性、浸透性、洗浄性などの機能性に優れてお
り、アルカリ剤の添加剤として極めて有用である。しか
も、高濃度のアルカリ剤溶液に対しても安定且つ容易に
溶解するため、自動食器洗浄機用洗浄剤、金属表面洗浄
剤、綿糸・綿布のシルケット加工剤などの高濃度のアル
カリ溶液を用いる場合に特に有用である。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を用いて
より具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定
されるものではない。
【0040】
【試験例1】 アルカリ相溶性 本発明のアルキルグリコシド類のアルカリ相溶性を、ノ
ニルフェノールのエチレンオキサイド付加物(EO付加
30モル)、市販のシルケット用浸透剤(アルコール硫
酸エステル塩型、商標名:ネオレートCM−20、日華
化学株式会社製)および市販のアルカリ減量加工用浸透
剤(アルコールリン酸エステル塩型、商標名:ネオレー
トNA−30、日華化学株式会社製)と比較した。
【0041】アルカリ相溶性は、試薬1級の水酸化ナト
リウムを用いて以下の表1に各々示す濃度のアルカリ水
溶液を調製した。該溶液に所定量の界面活性剤を添加
し、アルカリ相溶性の評価を行った。結果を表1に示
す。
【0042】 表 1 ア ル カ リ 相 溶 性 水酸化ナトリウム濃度(%) 25 30 35 界面活性剤濃度(%) 1 2 1 2 1 2 Sucraph AG−8 ○ ○ ○ ○ ○ ○ Sucraph AG−8´ ○ ○ ○ ○ ○ ○ Sucraph AG−10 ○ ○ ○ △ △ × ノニルフェノールEO付加物 × × × × × × (EO付加30モル) シルケット用浸透剤 △ △ × × × ×アルカリ減量加工用浸透剤 ○ ○ ○ △ △ × なお、表1中:Sucraph AG−8(商標名、日
本精化株式会社製)は、n−オクチルグルコシドを主成
分とし、Sucraph AG−8´(商標名、日本精
化株式会社製)は、2−エチルヘキシルグルコシドを主
成分とし、Sucraph AG−10(商標名、日本
精化株式会社製)は、n−デシルグリコシドを主成分と
する。
【0043】また、表1中:○は、浸透剤を添加しない
ときと同じ状態を示す。
【0044】△は、濁りのある半透明状態で、長時間放
置すると分離する状態を示す。
【0045】×は、油状分子が分散し、短時間放置する
と分離する状態を示す。
【0046】表1の結果から本発明の界面活性剤は高濃
度の水酸化ナトリウム水溶液中でも優れた相溶性を示す
ことが明らかとなった。
【0047】
【試験例2】 アルカリ安定性 本発明のアルキルグリコシド類であるSucraph
AG−8、Sucraph AG−8´およびSucr
aph AG−10を各々30%水酸化ナトリウム水溶
液に2%濃度になるように溶解し、80℃で10時間放
置し、アルカリ水溶液中での安定性を検討した。安定性
の評価は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で
アルキルグリコシド類を定量することにより行った。
【0048】その結果、本発明のアルキルグリコシド類
であるSucraph AG−8、Sucraph A
G−8´およびSucraph AG−10はいずれも
HPLCで分解物のピークを認めず、高濃度の水酸化ナ
トリウム水溶液で加熱するという過酷な条件下でも優れ
た安定性を示すことが明らかとなった。
【0049】
【試験例3】 浸透力 試験例1と同様の溶液についてポリエステル系織布を用
いて各種浸透剤の浸透力を比較した。具体的には、ポリ
エステル系繊維の織布(サテン)の精練上り布を2.5
×2.5cmの大きさに切り、25℃で試験片を各々の
水溶液表面に浮かべ、該試験片が完全に濡れるまでの時
間を測定した。結果を表2に示す。なお、浸透剤をまっ
たく用いない場合には、いずれのアルカリ水溶液の場合
にも180秒以上の時間を要した。
【0050】 表 2 浸 透 力 水酸化ナトリウム濃度(%) 25 30 35 界面活性剤濃度(%) 0.5 1.0 0.5 1.0 0.5 1.0 Sucraph AG−8 <1 <1 <1 <1 2 1 Sucraph AG−8´ <1 <1 <1 <1 2 1 Sucraph AG−10 <1 <1 <1 2 3 2 シルケット用浸透剤 5 3 9 4 18 8アルカリ減量加工用浸透剤 2 1 4 2 6 4 表2の結果から、本発明のアルキルグリコシド類は、高
濃度の水酸化ナトリウム水溶液のポリエステル系繊維へ
の浸透性を顕著に改善することが明らかとなった。
【0051】
【試験例4】 表面張力 試験例1と同様の溶液について、25℃にてジェヌイ式
表面張力計を用いて表面張力を測定した。次式: 比表面張力=各溶液の表面張力/水の表面張力 を用いて各測定値を比表面張力に換算した。結果を以下
の表3に示す。
【0052】 表 3 比 表 面 張 力 水酸化ナトリウム濃度(%) 25 30 35 界面活性剤濃度(%) 0.5 1.0 0.5 1.0 0.5 1.0 Sucraph AG−8 0.422 0.390 0.428 0.420 0.453 0.450 Sucraph AG−8' 0.483 0.472 0.492 0.491 0.502 0.491 Sucraph AG−10 0.382 0.380 0.400 0.402 0.430 0.4
21 シルケット用浸透剤 0.600 0.587 0.619 0.608 0.620
0.618 アルカリ減量加工用浸透剤 0.448 0.439 0.456 0.455 0.483 0.470 浸透剤なし 1.17 1.17 1.20 1.20 1.30 1.30 表3の結果から、本発明の浸透剤は、従来のアルカリ浸
透剤と同等以上の水酸化ナトリウム濃厚水溶液の表面張
力低下作用を有することが明らかとなった。
【0053】
【応用例1】 木綿繊維のシルケット加工 綿テープ収縮法(綿テープをアルカリ液(処理液)に浸
し、アルカリの作用によって生じる綿テープ収縮率を測
定する)によって、添加剤の効果を評価した。処理温度
は15℃であった。結果を図1に示す。
【0054】なお、図1中: *“×”は、処理液として30%水酸化ナトリウム水溶
液を用いた結果を示す。 *“○”は、処理液として30%水酸化ナトリウム水溶
液+1%ネオレートCM−20(日華化学株式会社製)
を用いた結果を示す。
【0055】*“△”は、処理液として30%水酸化ナ
トリウム水溶液+0.3%Sucraph AG−8を
用いた結果を示す。
【0056】*“▽”は、処理液として30%水酸化ナ
トリウム水溶液+0.3%Sucraph AG−8'を
用いた結果を示す。
【0057】図1より明らかなように、本発明のアルキ
ルグリコシド類はシルケット加工用浸透剤として有用で
ある。なお、“○”では、浸透剤のアルカリ水溶液への
溶解性が悪いため、処理液の微濁を認めた。
【0058】
【応用例2】日本テストパネル工業株式会社製の標準試
験版であるみがき鋼板(JISG3141(SPCC−
SB))を用い、これに市販のマーガリンを塗布したも
のを試料とした。洗浄液には以下の2種を用い、それに
各種界面活性剤を添加して洗浄効果を比較した。
【0059】i)20%水酸化ナトリウム水溶液 ii)(5%炭酸ナトリウム+1%グルコン酸ナトリウ
ム)水溶液 i)では20℃で0.5時間、ii)では20℃で5時間
浸漬の後、水洗・乾燥した。これに、0.1%のイエロ
ーOB溶液をスプレー後、軽く水洗して油性汚れに対す
る発色の程度を判定した。
【0060】マーガリン汚れの残存量の判定は、イエロ
ーOB溶液により汚れを発色させた試料を白黒写真にと
り、そのネガフィルムの黒化度から、下式を用いて汚れ
指数を算出した。
【0061】 汚れ指数=[(A−B)/(C−B)]×100 式中:“A”は、洗浄試料の黒化度を示す。
【0062】“B”は、未洗浄試料の黒化度を示す。
【0063】“C”は、汚れをつけていない試料の黒化
度を示す。
【0064】判定基準を以下に示す。
【0065】“±”;汚れ指数が、0〜5である。
【0066】“+”;汚れ指数が、5〜10である。
【0067】“++”;汚れ指数が、10〜20であ
る。
【0068】“+++”;汚れ指数が、20〜30であ
る。
【0069】 表 4 i)20%水酸化ナトリウム水溶液 界 面 活 性 剤 添加量(%) 判 定 備 考 添加せず ++ Sucraph AG−10 0.5 ± Sucraph AG−8 0.5 ± Sucraph AG−8' 0.5 ± シントレッキス−EHR 0.5 + 液がやや濁るノニオンE−215 0.5 ++ 液が白濁 表 4 (続 き) ii)(5%炭酸ナトリウム+1%グルコン酸ナトリウム)水溶液 界 面 活 性 剤 添加量(%) 判 定 備 考 添加せず +++ Sucraph AG−10 0.5 ± Sucraph AG−8 0.5 ± Sucraph AG−8' 0.5 + シントレッキス−EHR 0.5 +ノニオン−E215 0.5 + 液がやや濁る なお、表4中: *シントレッキス−EHRは、2−エチルヘキシルアル
コール硫酸エステルナトリウム塩(商標名、日本油脂株
式会社製)を示す。
【0070】*ノニオン−E215は、ポリオキシエチ
レンオレイルエーテル(商標名、日本油脂株式会社製)
を示す。
【0071】
【応用例3】 自動食器洗浄機用洗浄剤 苛性カリ3部、ケイ酸カリ5部、メタケイ酸ソーダ3
部、ニトリロトリアセテート10部、クエン酸ソーダ1
0部、EDTA・4Na 2部および各種界面活性剤3
部を水60部に溶解したものを洗浄剤原液とした。
【0072】洗浄試験には、日立電子機器株式会社製の
ドアタイプの自動食器洗浄機を用い、60℃の洗浄液に
よる主洗浄50秒、60℃の水によるすすぎ10秒で実
施した。洗浄液は、原液を水で0.2%に希釈したもの
を使用した。試料として磁器製皿およびメラミン樹脂製
皿を用い、これに以下の処方の人口汚染物質を各6g均
一に塗布したものを用いた。
【0073】人口汚染物質: 牛脂 50部 バター 7.5部 マヨネーズ 7.5部 トマトジュース 7.5部 小麦粉 12.5部 コーンスターチ 7.5部生卵 7.5部 合計 100.0部 洗浄効果の評価は、上記応用例2と同様の油脂の汚れ落
ち判定および0.1Nのヨウ素溶液をスプレーして澱粉
を発色させる澱粉の汚れ落ち試験によった。
【0074】結果を表5に示す。なお、洗浄効果の評価
基準は、上記表4と同様である。
【0075】 表 5 界 面 活 性 剤 磁 器 製 皿 メラミン製皿 油脂汚れ 澱粉汚れ 油脂汚れ 澱粉汚れ 添加せず ± +++ + +++ Sucraph AG−8 ± + ± + Sucraph AG−8' ± + ± + プロノン102 ± ++ + ++ ノニオン−E215 + ++ + ++シントレッキス−EHR ± ++ ± ++ なお、ノニオン−E215を使用した場合、原液が分離
し、泡立ちが激しくてすすぎが困難となり、該洗浄剤と
しては適していなかった。一方、本発明のアルキルグリ
コシドは低発泡性で洗浄効果も優れており、自動食器洗
浄機用洗浄剤として優れていることが明らかである。
【0076】
【応用例4】 ポリエステル繊維の精練 ポリアクリル酸エステル系糊剤を主体として製織したP
ET原着糸交織布の精練における界面活性剤の効果を、
以下の条件の下で検討した。
【0077】* 精練浴組成;水酸化ナトリウム2.0
g/l、界面活性剤0.5g/l * 浴比; 1:10 * 温度および時間; 90℃で5分間緩やかに攪拌し
ながら浸漬処理し、5分間湯洗の後、10分間水洗し
た。
【0078】 表 6 界 面 活 性 剤 残脂率(%) 残糊率(%) 備 考 添加せず 0.42 1.25 Sucraph AG−10 0.17 0.40 やや泡立つ Sucraph AG−8 0.18 0.38 泡立ちなし Sucraph AG−8' 0.21 0.45 泡立ちなし ノニオン−E215 0.19 0.39 泡立ち激しい プロノン102 0.26 0.72 泡立ちなし シントレッキス−EHR 0.22 0.52 やや泡立つ未処理 0.68 8.23 なお、残脂率はn−ヘキサンで抽出される洗浄後の脂肪
分の割合を示し、残糊率は、1N−水酸化ナトリウムで
抽出される洗浄後の糊剤の割合を示す。
【0079】精練の加工現場では連続式で行われること
が多く、洗浄効果と共に精練、湯洗、水洗工程を通じて
泡立ちの有無が問題となる。洗浄効果と泡立ちのバラン
スから判断して、本願のアルキルグリコシドがポリエス
テル繊維の精練に対しても優れた添加剤であることが明
らかとなった。
【0080】
【応用例5】 木綿繊維の精練 綿100%のニット布を用いて精練における界面活性剤
の効果を、以下の条件の下で検討した。
【0081】* 精練浴組成;水酸化ナトリウム1.5
g/l、30%H2 2 7.0g/lおよび界面活性剤
0.5g/l * 浴比; 1:10 * 温度および時間; 95℃で緩やかに攪拌しながら
30分間浸漬処理し、5分間湯洗の後、5分間水洗し
た。
【0082】 表 7 界 面 活 性 剤 残脂率(%) 吸水性(mm) 備 考 添加せず 0.29 5.6 Sucraph AG−10 0.12 12.8 やや泡立つ Sucraph AG−8 0.13 12.2 泡立ちなし Sucraph AG−8' 0.15 10.9 泡立ちなし ノニオン−E215 0.13 12.3 泡立ち激しい プロノン102 0.20 7.1 泡立ちなし シントレッキス−EHR 0.18 10.3 やや泡立つ未処理 0.57 0.2 なお、吸水性は、10mm幅の布の下端10mmを水中
に浸し、5分間で吸水されて上昇する水の高さを示す。
【0083】低濃度のアルカリを用いた場合において、
泡立ちの有無および洗浄効果とのバランスに関し本発明
のアルキルグリコシドが優れていることが明らかとなっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】綿テープ収縮法による、添加剤の効果を評価結
果を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 17/00 // D06L 1/12 D06M 11/38 13/17 15/53 D06M 15/53

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 [式中、Aは酸素原子または硫黄原子を示し、Rは炭素
    数1〜18の直鎖または分枝状のアルキル基を示し、X
    およびYは、同一または異なって−CH2 CH2O−、
    −CH(CH3 )CH2 O−または−CH2 CH(CH
    3 )O−を示し、Gは同一または異なって炭素数5また
    は6の糖残基を示し、nおよびn´は平均値が0≦n≦
    10および0≦n´≦10を示し、n''は平均値が1≦
    n''≦(3x+1)を示し、xは平均値が1≦x≦10
    を示す。]で表されるアルキルグリコシド類の少なくと
    も1種からなるアルカリ剤添加剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0716180A1 (de) * 1994-12-08 1996-06-12 Ciba-Geigy Ag Mercerisiernetzmittelzusammensetzungen
JP2006206818A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Lion Hygiene Kk 液体洗浄剤組成物
JP2011080053A (ja) * 2009-09-10 2011-04-21 Lion Corp 自動食器洗浄機用液体洗浄剤組成物

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