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JPH05337344A - ポリシアノアリールエーテル選択透過膜 - Google Patents

ポリシアノアリールエーテル選択透過膜

Info

Publication number
JPH05337344A
JPH05337344A JP14919492A JP14919492A JPH05337344A JP H05337344 A JPH05337344 A JP H05337344A JP 14919492 A JP14919492 A JP 14919492A JP 14919492 A JP14919492 A JP 14919492A JP H05337344 A JPH05337344 A JP H05337344A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
polycyanoaryl ether
separation
water
pervaporation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14919492A
Other languages
English (en)
Inventor
Kengo Magara
謙吾 真柄
Yasushi Maeda
恭志 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP14919492A priority Critical patent/JPH05337344A/ja
Publication of JPH05337344A publication Critical patent/JPH05337344A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(I)で表される単位を繰り返し単位とす
るポリシアノアリールエーテルからなるポリシアノアリ
ールエーテル選択透過膜。 【化1】 【効果】 有機物及び水/有機物の分離に対して優れた
分離特性を有するのみならず、耐溶剤性及び耐熱性につ
いても優れており、浸透気化や蒸気透過法などの膜分離
プロセスの中で、特に耐溶剤性を必要とするプロセスの
実用化に極めて有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水並びに有機物分離用
の新規な選択透過膜に関し、更に詳しくは、逆浸透、限
外濾過、精密濾過、ガス分離、浸透気化並びに蒸気透過
などにより、有機物混合液並びに水/有機物混合液を分
離、濃縮するためのポリシアノアリールエーテルからな
る新規な選択透過膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】膜を用い、種々の水溶液、有機液体混合
物並びに蒸気混合物を分離する方法としては、逆浸透
膜、限外濾過膜、透析膜、除湿膜などが実用化されてい
る。また最近では、有機物の分離に際し、浸透圧の影響
を受けない分離法として浸透気化法及び蒸気透過法が新
しい分離法として脚光を浴びつつある。膜の適用範囲
も、従来の水系、無機ガス以外に有機溶媒や蒸気などへ
と広がりを見せている。このような有機物混合物の分離
が可能な耐溶剤性分離膜としては、フッ素系ポリマーの
精密濾過膜、ポリイミド系の限外濾過膜(特開昭54−7
1,785号公報及び特開昭58−14,908号公報)などが知ら
れている。
【0003】また、水/アルコール系の分離を代表とす
る浸透気化並びに蒸気透過分離用の膜素材としては、セ
ルロースアセテートを始めとするセルロース系、並びに
ポリアミド、ポリスルホン、ポリイミドなどの芳香族ポ
リマーが検討されている。水/酢酸系の分離用浸透気化
膜としては、アクリル酸とアクリロニトリルまたはアク
リル酸とスチレンの共重合体による膜(膜, 10, 247 頁
(1985)) 、イオン架橋したポリアクリル酸とポリカプロ
ラクタムとのブレンド膜 (J.Appl.Polym.Sci., 35, 199
頁(1988)) 、イオン交換膜(膜, 13,109 頁(1988))
並びにポリビニルアルコールと種々のビニル系親水性高
分子とのブレンド膜(Makromol.Chem., 188, 1973頁(198
7)) などが報告されているが、耐久性に関しては未検討
で、また分離特性も優れたものとは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したような浸透気
化並びに蒸気透過膜を代表とする有機物分離膜において
は、使用する膜が高い操作温度に対する耐熱性を有する
のみならず、対象とする有機物に対して十分な耐性を持
つことが必要である。水/エタノール系の浸透気化分離
において、高い分離性を有するアニオン性基含有多糖類
膜(特開昭60−129,104 号公報)やポリビニルアルコー
ル架橋膜(特開昭59−109,204 号公報)などの膜は、耐
熱性、耐溶剤性などの点で水/アルコール系の分離以外
の広範な有機物分離に適しているとは言いがたい。
【0005】本発明の目的は、有機混合物ならびに水/
有機物混合物の分離において高い分離性を有するのみな
らず、有機物の広範囲な濃度領域に対応できる様な耐溶
剤性を持つとともに、高温度での操作条件にも耐え得る
分離膜を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】通常、有機混合物や水/
有機物系の分離用膜に対しては、優れた選択分離性を有
するのみならず高い耐溶剤性及び耐熱性が要求される。
本発明者らは、有機混合物のモデルとして水/酢酸系を
分離対象とし、また種々の分離手法の中から浸透気化法
を選択し優れた分離性と耐久性を有する膜素材の探索を
行った結果、ポリシアノアリールエーテルを見い出し、
本発明に到達した。即ち本発明は、式(I)
【0007】
【化3】
【0008】で表される単位を繰り返し単位とするポリ
シアノアリールエーテルからなることを特徴とするポリ
シアノアリールエーテル選択透過膜を提供するものであ
る。また、本発明は、逆浸透、限外濾過、精密濾過、ガ
ス分離、浸透気化又は蒸気透過用の複合膜において、前
記式(I)で表される単位を繰り返し単位とするポリシ
アノアリールエーテルを、その表面に薄膜を形成する前
記複合膜の基材膜として用いてなることを特徴とするポ
リシアノアリールエーテル選択透過膜を提供するもので
ある。
【0009】以下に本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明におけるポリシアノアリールエーテルは、次
式(II)
【0010】
【化4】
【0011】で示され、p−クロロフェノールを溶媒と
する 0.2g/100 dl濃度溶液の60℃における還元粘度
〔ηsp/c 〕が 0.5〜2.0dl/gであるものが好適に用
いられる。該ポリシアノアリールエーテルを製造する方
法は特に限定されるものではなく、例えば特開昭47−1
4,270号公報、特開昭59−206,433 号公報、特公平3−4
4,567号公報等に開示されている方法で製造することが
できる。
【0012】本発明によるポリシアノアリールエーテル
選択透過膜は、広範な水/有機物混合物、例えば水と、
ギ酸、酢酸、酪酸等の有機酸、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノ
ール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等
のアルデヒド類、ピリジンやピコリン等のアミン類、そ
の他ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジ
メチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン等の
非プロトン性極性有機溶媒との混合系での浸透気化分離
及び蒸気透過分離などに用いることができる。
【0013】さらに、該ポリシアノアリールエーテル選
択透過膜の特性を生かし、広範な有機物、水及びイオン
処理用の選択透過膜としても用いることができる。これ
には、透析膜、逆浸透膜、限外濾過膜、精密濾過膜など
への適用が考えられる。また、優れた耐熱、耐溶剤性な
どの特性を生かし、ガス分離、逆浸透分離、限外濾過分
離、精密濾過分離、浸透気化分離又は蒸気透過分離用の
複合膜において、その表面に薄膜を形成する該複合膜の
基材膜として用いることが可能である。表面に形成する
ポリマー素材については、従来公知の物の中から、その
分離対象物に応じて適宜選択すればよい。
【0014】本発明による選択透過膜は、平膜、チュー
ブ状膜及び中空糸膜のいずれの形態でも用いることが可
能である。平膜は、そのまま積層するかプリーツ型また
は渦巻型に成形してモジュール化することが可能であ
る。一般に、透過速度を増加させるためには膜厚を薄く
することが好ましく、このために相転換法などの手法に
よる非対称膜や基材膜上への塗布などの手法による複合
膜などの形態で用いられる。
【0015】ガス分離、浸透気化及び蒸気透過法などで
は非対称膜や複合膜の分離活性層は実質上無孔性で、そ
の厚みは10μm 以下、好ましくは2μm 以下であること
が望ましい。また中空糸状で用いる場合、中空糸の一方
の表面のみに分離活性層が存在し、他の側は微多孔(平
均孔系0.05〜5μm)性であることが透過の抵抗を低く抑
えるために好ましい。逆浸透膜、限外濾過膜、精密濾過
膜に到る一連の分離膜では、分離対称物に応じて分離活
性層の孔径や厚みを変化させる必要があり、これまでに
公知となっている手法を適用し、種々の添加剤を含んだ
製膜用ポリマー溶液から相転換法などにより目的に応じ
た平膜、中空糸膜などを製造することができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例を示してさらに具体的に本発明
を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。尚、分離係数αは以下の式より算出した。 分離係数α=(透過液中の水の濃度/透過液中の有機物
の濃度)/(供給液中の水の濃度/供給液中の有機物の
濃度) 実施例1 出光興産(株)社製ポリシアノアリールエーテル(ポリ
エーテルニトリルID−300 、ガラス転移温度 145℃、
p−クロロフェノールを溶媒とする0.2g/100dl濃度溶
液の60℃における還元粘度1.6 dl/g) を、60℃で4ー
クロロフェノールに溶解(7重量%)し、不溶解物を濾
過後、ガラス板上に塗布し、続いて 120℃で24時間減圧
乾燥し、厚さ15μm の均一膜を作成した。この膜の70,
80及び90℃の各温度の80重量%酢酸水溶液からの脱水性
能を浸透気化法を用いて測定し、結果を表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】比較例1 ポリシアノアリールエーテルと同様に耐溶剤性、耐熱性
の高いポリエーテルエーテルケトン(ICI社製PEE
K450G、p−クロロフェノールを溶媒とする0.2g/100
dl濃度溶液の60℃における還元粘度1.0 dl/g)を用
い、実施例1と同様の方法により厚さ14μm の均一膜を
作成した。この膜の、70,80及び90℃の各温度の80重量
%酢酸水溶液からの脱水性能を浸透気化法を用いて測定
し、結果を表2に示した。
【0019】
【表2】
【0020】実施例2 実施例1と同様のポリシアノアリールエーテルを用い、
同様の方法で厚さ15μm の均一膜を作成した。この膜の
70,80及び90℃の各温度での、80重量%N,N'−ジメチル
ホルムアミド(DMF)水溶液からの脱水性能を、浸透
気化法を用いて測定し、結果を表3に示した。
【0021】
【表3】
【0022】比較例2 比較例1と同様のPEEK均一膜について、実施例2と
同様の方法で70,80及び90℃の各温度での、80重量%D
MF水溶液からの脱水性能を、浸透気化法を用いて測定
し、結果を表4に示した。
【0023】
【表4】
【0024】
【発明の効果】本発明によるポリシアノアリールエーテ
ル選択透過膜は、有機物及び水/有機物の分離に対して
優れた分離特性を有するのみならず、耐溶剤性及び耐熱
性についても優れており、浸透気化や蒸気透過法などの
膜分離プロセスの中で、特に耐溶剤性を必要とするプロ
セスの実用化に極めて有効である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 で表される単位を繰り返し単位とするポリシアノアリー
    ルエーテルからなることを特徴とするポリシアノアリー
    ルエーテル選択透過膜。
  2. 【請求項2】 浸透気化又は蒸気透過用に用いられる請
    求項1記載のポリシアノアリールエーテル選択透過膜。
  3. 【請求項3】 逆浸透、限外濾過、精密濾過、ガス分
    離、浸透気化又は蒸気透過用の複合膜において、式
    (I) 【化2】 で表される単位を繰り返し単位とするポリシアノアリー
    ルエーテルを、その表面に薄膜を形成する前記複合膜の
    基材膜として用いてなることを特徴とするポリシアノア
    リールエーテル選択透過膜。
  4. 【請求項4】 非プロトン性極性有機溶媒と水の混合液
    から水を選択的に透過分離するものである請求項1〜3
    のいずれかに記載のポリシアノアリールエーテル選択透
    過膜。
JP14919492A 1992-06-09 1992-06-09 ポリシアノアリールエーテル選択透過膜 Pending JPH05337344A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14919492A JPH05337344A (ja) 1992-06-09 1992-06-09 ポリシアノアリールエーテル選択透過膜

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JP14919492A JPH05337344A (ja) 1992-06-09 1992-06-09 ポリシアノアリールエーテル選択透過膜

Publications (1)

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JPH05337344A true JPH05337344A (ja) 1993-12-21

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ID=15469875

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JP14919492A Pending JPH05337344A (ja) 1992-06-09 1992-06-09 ポリシアノアリールエーテル選択透過膜

Country Status (1)

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JP (1) JPH05337344A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100699642B1 (ko) * 1999-04-01 2007-03-23 루센트 테크놀러지스 인크 식별 번호 확장 기능 제공 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100699642B1 (ko) * 1999-04-01 2007-03-23 루센트 테크놀러지스 인크 식별 번호 확장 기능 제공 방법

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