JPH05333292A - 眼鏡フレーム用コーティング組成物 - Google Patents
眼鏡フレーム用コーティング組成物Info
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- JPH05333292A JPH05333292A JP13881892A JP13881892A JPH05333292A JP H05333292 A JPH05333292 A JP H05333292A JP 13881892 A JP13881892 A JP 13881892A JP 13881892 A JP13881892 A JP 13881892A JP H05333292 A JPH05333292 A JP H05333292A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 抗菌性、耐久性、美感に優れた眼鏡フレーム
を得ることができるコーティング組成物を提供する。 【構成】 コーティング組成物全量に対して1〜10重
量%の3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシ
ルジメチルアンモニウムクロライドと、0.5〜26重
量%のアセトンと、62〜93重量%のイソプロピルア
ルコールと、を少なくとも含有していることを特徴とす
るプラスチック製眼鏡フレーム用コーティング組成物。
を得ることができるコーティング組成物を提供する。 【構成】 コーティング組成物全量に対して1〜10重
量%の3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシ
ルジメチルアンモニウムクロライドと、0.5〜26重
量%のアセトンと、62〜93重量%のイソプロピルア
ルコールと、を少なくとも含有していることを特徴とす
るプラスチック製眼鏡フレーム用コーティング組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗菌性を有する眼鏡フレ
ーム用コーティング組成物に関する。
ーム用コーティング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】眼鏡フレームに付着する汗、分泌物など
の汚れは、皮膚常在菌である黄色ブドウ球菌をはじめと
する雑菌の繁殖源となり、衛生上好ましくないばかりで
なく、眼鏡フレームの劣化の原因となる。そこで、眼鏡
フレーム中に抗菌剤を含有させることが知られている。
その例として実開平3−47513号公報には、抗菌性
ゼオライトを眼鏡フレーム用樹脂成分に練り込んで含有
させる方法、あるいは抗菌性ゼオライトをコーティング
液に含有させ、そのコーティング液を眼鏡フレームに塗
布、乾燥させる方法が開示されている。また特開平3−
249725号公報には抗菌物質の3−(トリメトキシ
シリル)プロピルオクタデシルジメチルアンモニウムク
ロライドを眼鏡フレーム用樹脂成分に練り込んで含有さ
せる方法が開示されている。
の汚れは、皮膚常在菌である黄色ブドウ球菌をはじめと
する雑菌の繁殖源となり、衛生上好ましくないばかりで
なく、眼鏡フレームの劣化の原因となる。そこで、眼鏡
フレーム中に抗菌剤を含有させることが知られている。
その例として実開平3−47513号公報には、抗菌性
ゼオライトを眼鏡フレーム用樹脂成分に練り込んで含有
させる方法、あるいは抗菌性ゼオライトをコーティング
液に含有させ、そのコーティング液を眼鏡フレームに塗
布、乾燥させる方法が開示されている。また特開平3−
249725号公報には抗菌物質の3−(トリメトキシ
シリル)プロピルオクタデシルジメチルアンモニウムク
ロライドを眼鏡フレーム用樹脂成分に練り込んで含有さ
せる方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら実開平3
−47513号公報に開示されている抗菌性ゼオライト
を眼鏡フレーム用樹脂成分に練り込んで含有させる方法
は、耐候性が低くなり経時的に眼鏡フレーム用樹脂が茶
褐色に大きく変色する問題を有する。また抗菌性ゼオラ
イトをコーティング液に含有させ、そのコーティング液
を眼鏡フレームに塗布、乾燥させる方法は、抗菌性ゼオ
ライトより放出される活性酸素の影響で経時的に塗膜が
剥がれやすいという問題を有する。
−47513号公報に開示されている抗菌性ゼオライト
を眼鏡フレーム用樹脂成分に練り込んで含有させる方法
は、耐候性が低くなり経時的に眼鏡フレーム用樹脂が茶
褐色に大きく変色する問題を有する。また抗菌性ゼオラ
イトをコーティング液に含有させ、そのコーティング液
を眼鏡フレームに塗布、乾燥させる方法は、抗菌性ゼオ
ライトより放出される活性酸素の影響で経時的に塗膜が
剥がれやすいという問題を有する。
【0004】また特開平3−249725号公報に開示
されている3−(トリメトキシシリル)プロピルオクダ
デシルジメチルアンモニウムクロライドを眼鏡フレーム
用樹脂成分に練り込んで含有させる方法は、この抗菌物
質の熱安定性が125℃であるので成形する際、熱によ
り抗菌物質が分解しやすく良好な抗菌力を得ることがむ
ずかしいという問題を有している。なお、特開平3−2
49725号公報には、前記抗菌物質を含むコーティン
グ液を眼鏡フレームに塗布、乾燥する方法も示唆されて
いるが、コーティング液に用いる溶剤の具体例について
は一切言及がない。本発明者の検討によれば、コーティ
ング液に用いる溶剤が適切でないと、得られる塗膜が不
透明となりやすいことが明らかとなっており、このこと
は美感が重要視される眼鏡フレームには大きな問題とな
りやすい。また得られる塗膜が経時的に剥がれやすいと
いう問題も確認されている。
されている3−(トリメトキシシリル)プロピルオクダ
デシルジメチルアンモニウムクロライドを眼鏡フレーム
用樹脂成分に練り込んで含有させる方法は、この抗菌物
質の熱安定性が125℃であるので成形する際、熱によ
り抗菌物質が分解しやすく良好な抗菌力を得ることがむ
ずかしいという問題を有している。なお、特開平3−2
49725号公報には、前記抗菌物質を含むコーティン
グ液を眼鏡フレームに塗布、乾燥する方法も示唆されて
いるが、コーティング液に用いる溶剤の具体例について
は一切言及がない。本発明者の検討によれば、コーティ
ング液に用いる溶剤が適切でないと、得られる塗膜が不
透明となりやすいことが明らかとなっており、このこと
は美感が重要視される眼鏡フレームには大きな問題とな
りやすい。また得られる塗膜が経時的に剥がれやすいと
いう問題も確認されている。
【0005】本発明は上述した課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は抗菌性、耐久性、美感に
優れた眼鏡フレームを得ることができるコーティング組
成物を提供することにある。
されたものであり、その目的は抗菌性、耐久性、美感に
優れた眼鏡フレームを得ることができるコーティング組
成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的達成のために
検討を加えた結果、下記コーティング組成物(A)をプ
ロピオネート樹脂、アセテート樹脂又はポリアミド樹脂
からなるプラスチック製眼鏡フレームの少なくとも一部
に塗布、乾燥すると、抗菌性、耐久性、美感に優れた眼
鏡フレームが得られることを見い出した。
検討を加えた結果、下記コーティング組成物(A)をプ
ロピオネート樹脂、アセテート樹脂又はポリアミド樹脂
からなるプラスチック製眼鏡フレームの少なくとも一部
に塗布、乾燥すると、抗菌性、耐久性、美感に優れた眼
鏡フレームが得られることを見い出した。
【0007】コーティング組成物(A) コーティング組成物全量に対して1〜10重量%の3−
(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチル
アンモニウムクロライドと、0.5〜26重量%のアセ
トンと、62〜93重量%のイソプロピルアルコール
と、を少なくとも含有していることを特徴とする眼鏡フ
レーム用コーティング組成物。また、下記コーティング
組成物(B)をプロピオネート樹脂製眼鏡フレームの少
なくとも一部に塗布、乾燥すると、抗菌性、耐久性、美
感に優れた眼鏡フレームが得られることを見い出した。
(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチル
アンモニウムクロライドと、0.5〜26重量%のアセ
トンと、62〜93重量%のイソプロピルアルコール
と、を少なくとも含有していることを特徴とする眼鏡フ
レーム用コーティング組成物。また、下記コーティング
組成物(B)をプロピオネート樹脂製眼鏡フレームの少
なくとも一部に塗布、乾燥すると、抗菌性、耐久性、美
感に優れた眼鏡フレームが得られることを見い出した。
【0008】コーティング組成物(B) コーティング組成物全量に対して1〜10重量%の3−
(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチル
アンモニウムクロライドと、75〜85重量%のイソプ
ロピルアルコールと、5〜15重量%の酢酸エチルおよ
び/または酢酸ブチルと、を少なくとも含有しているこ
とを特徴とする眼鏡フレーム用コーティング組成物。ま
た、下記コーティング組成物(C)をプロピオネート樹
脂又はポリアミド樹脂製眼鏡フレームの少なくとも一部
に塗布、乾燥すると、抗菌性、耐久性、美感に優れた眼
鏡フレームが得られることを見い出した。
(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチル
アンモニウムクロライドと、75〜85重量%のイソプ
ロピルアルコールと、5〜15重量%の酢酸エチルおよ
び/または酢酸ブチルと、を少なくとも含有しているこ
とを特徴とする眼鏡フレーム用コーティング組成物。ま
た、下記コーティング組成物(C)をプロピオネート樹
脂又はポリアミド樹脂製眼鏡フレームの少なくとも一部
に塗布、乾燥すると、抗菌性、耐久性、美感に優れた眼
鏡フレームが得られることを見い出した。
【0009】コーティング組成物(C) コーティング組成物全量に対して1〜10重量%の3−
(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチル
アンモニウムクロライドと、65〜99重量%のメタノ
ールと、を少なくとも含有していることを特徴とする眼
鏡フレーム用コーティング組成物。
(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチル
アンモニウムクロライドと、65〜99重量%のメタノ
ールと、を少なくとも含有していることを特徴とする眼
鏡フレーム用コーティング組成物。
【0010】眼鏡フレームを構成するプラスチック材料
としては、従来、プロピオネート樹脂、アセテート樹脂
またはポリアミド樹脂が主として用いられているが、上
述のように本発明のコーティング組成物(A)はプロピ
オネート樹脂、アセテート樹脂またはポリアミド樹脂
(これらの同等物を含む)からなるプラスチック製眼鏡
フレームに適用可能である。またコーティング組成物
(B)は上記プラスチック製眼鏡フレームのうち、プロ
ピオネート樹脂(この同等物を含む)製眼鏡フレームに
適用可能であり、さらにコーティング組成物(C)は、
上記プラスチック製眼鏡フレームのうち、アセテート樹
脂またはポリアミド樹脂(これらの同等物を含む)製眼
鏡フレームに適用可能である。
としては、従来、プロピオネート樹脂、アセテート樹脂
またはポリアミド樹脂が主として用いられているが、上
述のように本発明のコーティング組成物(A)はプロピ
オネート樹脂、アセテート樹脂またはポリアミド樹脂
(これらの同等物を含む)からなるプラスチック製眼鏡
フレームに適用可能である。またコーティング組成物
(B)は上記プラスチック製眼鏡フレームのうち、プロ
ピオネート樹脂(この同等物を含む)製眼鏡フレームに
適用可能であり、さらにコーティング組成物(C)は、
上記プラスチック製眼鏡フレームのうち、アセテート樹
脂またはポリアミド樹脂(これらの同等物を含む)製眼
鏡フレームに適用可能である。
【0011】以下、コーティング組成物(A),(B)
および(C)を順次説明する。コーティング組成物
(A)の必須成分である3−(トリメトキシシリル)プ
ロピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロライドは
以下の構造式で表わされる抗菌物質である。
および(C)を順次説明する。コーティング組成物
(A)の必須成分である3−(トリメトキシシリル)プ
ロピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロライドは
以下の構造式で表わされる抗菌物質である。
【0012】
【化1】 組成物(A)において、この抗菌物質の含有量はコーテ
ィング組成物全量に対して1〜10重量%に限定され
る。その理由は1重量%未満であると、充分な抗菌力が
得られなく、また10重量%を超えると、得られる塗膜
が透明性を有することができなくなり美感を損なうので
好ましくないからである。
ィング組成物全量に対して1〜10重量%に限定され
る。その理由は1重量%未満であると、充分な抗菌力が
得られなく、また10重量%を超えると、得られる塗膜
が透明性を有することができなくなり美感を損なうので
好ましくないからである。
【0013】組成物(A)においては、他の必須成分と
して、アセトンとイソプロピルアルコールとが用いられ
る。前述した3−(トリメトキシシリル)プロピルオク
タデシルジメチルアンモニウムクロライド(以下、単に
「抗菌物質」という場合がある。)は純水、またはアル
コール、エステル、ケトン類に溶解すること、およびこ
の抗菌物質が前記溶剤に溶解した状態で使用されること
も知られている。しかし抗菌性、美感および耐久性を得
るために特定溶剤を特定の割合で用いることは知られて
いなかった。本発明者は、従来眼鏡フレームとして主と
して用いられているプロピオネート樹脂、アセテート樹
脂またはポリアミド樹脂からなるプラスチック樹脂製眼
鏡フレームに、特定割合の抗菌物質と、特定割合のアセ
トンと、特定割合のイソプロピルアルコールと、を少な
くとも含むコーティング組成物(A)を塗布、乾燥する
ことにより、良好な抗菌性、美感および耐久性を有する
眼鏡フレームが得られるという予想しえない効果を見い
出した。
して、アセトンとイソプロピルアルコールとが用いられ
る。前述した3−(トリメトキシシリル)プロピルオク
タデシルジメチルアンモニウムクロライド(以下、単に
「抗菌物質」という場合がある。)は純水、またはアル
コール、エステル、ケトン類に溶解すること、およびこ
の抗菌物質が前記溶剤に溶解した状態で使用されること
も知られている。しかし抗菌性、美感および耐久性を得
るために特定溶剤を特定の割合で用いることは知られて
いなかった。本発明者は、従来眼鏡フレームとして主と
して用いられているプロピオネート樹脂、アセテート樹
脂またはポリアミド樹脂からなるプラスチック樹脂製眼
鏡フレームに、特定割合の抗菌物質と、特定割合のアセ
トンと、特定割合のイソプロピルアルコールと、を少な
くとも含むコーティング組成物(A)を塗布、乾燥する
ことにより、良好な抗菌性、美感および耐久性を有する
眼鏡フレームが得られるという予想しえない効果を見い
出した。
【0014】組成物(A)においてアセトンの含有量は
眼鏡フレームの材質によって異なるが、コーティング組
成物全量に対して0.5〜26重量%である。その理由
は0.5重量%未満の場合は塗膜の密着性および耐久性
が得られず、また26重量%を超えるとアセトンにより
眼鏡フレームが侵されやすく、得られる眼鏡フレームが
美感(光沢)を有さなくなるので好ましくないからであ
る。
眼鏡フレームの材質によって異なるが、コーティング組
成物全量に対して0.5〜26重量%である。その理由
は0.5重量%未満の場合は塗膜の密着性および耐久性
が得られず、また26重量%を超えるとアセトンにより
眼鏡フレームが侵されやすく、得られる眼鏡フレームが
美感(光沢)を有さなくなるので好ましくないからであ
る。
【0015】また組成物(A)においてイソプロピルア
ルコールの含有量も眼鏡フレーム部品基板の材質によっ
て異なるがコーティング組成物全量に対して62〜93
重量%である。その理由は62重量%未満の場合は得ら
れる眼鏡フレームが美感(光沢,透明性)を有しなくな
り、また93重量%を超えると塗膜の密着性および耐久
性が得られないからである。
ルコールの含有量も眼鏡フレーム部品基板の材質によっ
て異なるがコーティング組成物全量に対して62〜93
重量%である。その理由は62重量%未満の場合は得ら
れる眼鏡フレームが美感(光沢,透明性)を有しなくな
り、また93重量%を超えると塗膜の密着性および耐久
性が得られないからである。
【0016】次にコーティング組成物(B)について説
明する。コーティング組成物(B)は、前述したように
プロピオネート樹脂製の眼鏡フレームに用いられるもの
である。その理由はアセテート樹脂製またはポリアミド
製樹脂製の眼鏡フレームに用いると塗膜の密着性が得ら
れないからである。
明する。コーティング組成物(B)は、前述したように
プロピオネート樹脂製の眼鏡フレームに用いられるもの
である。その理由はアセテート樹脂製またはポリアミド
製樹脂製の眼鏡フレームに用いると塗膜の密着性が得ら
れないからである。
【0017】コーティング組成物(B)は、コーティン
グ組成物全量に対して1〜10重量%の抗菌物質[3−
(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチル
アンモニウムクロライド]と、75〜85重量%のイソ
プルピルアルコールと、5〜15重量%の酢酸エチルお
よび/または酢酸ブチルとを少なくとも含有している。
グ組成物全量に対して1〜10重量%の抗菌物質[3−
(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチル
アンモニウムクロライド]と、75〜85重量%のイソ
プルピルアルコールと、5〜15重量%の酢酸エチルお
よび/または酢酸ブチルとを少なくとも含有している。
【0018】コーティング組成物(B)における抗菌物
質の含有量は、コーティング組成物(A)の場合と同様
の理由で1〜10重量%である。またイソプロピルアル
コールの含有量は、75〜85重量%であり、その理由
は75重量%未満であると得られる眼鏡フレームが美感
(光沢、透明性)を有しなくなり、また85重量%を超
えると塗膜の密着性および耐久性が得られないからであ
る。酢酸エチルおよび/または酢酸ブチルの含有量は5
〜15重量%であり、その理由は5重量%未満である
と、得られる眼鏡フレームの塗膜の密着性および耐久性
が得られないからであり、15重量%を超えると、美感
(光沢、透明性)を有さなくなるからである。
質の含有量は、コーティング組成物(A)の場合と同様
の理由で1〜10重量%である。またイソプロピルアル
コールの含有量は、75〜85重量%であり、その理由
は75重量%未満であると得られる眼鏡フレームが美感
(光沢、透明性)を有しなくなり、また85重量%を超
えると塗膜の密着性および耐久性が得られないからであ
る。酢酸エチルおよび/または酢酸ブチルの含有量は5
〜15重量%であり、その理由は5重量%未満である
と、得られる眼鏡フレームの塗膜の密着性および耐久性
が得られないからであり、15重量%を超えると、美感
(光沢、透明性)を有さなくなるからである。
【0019】次にコーティング組成物(C)について述
べる。コーティング組成物(C)は、前述したようにア
セテート樹脂又はポリアミド樹脂製眼鏡フレームに用い
られる。その理由はプロピオネート樹脂製の眼鏡フレー
ムに用いると、得られる塗膜が白化してしまうことがあ
るからである。
べる。コーティング組成物(C)は、前述したようにア
セテート樹脂又はポリアミド樹脂製眼鏡フレームに用い
られる。その理由はプロピオネート樹脂製の眼鏡フレー
ムに用いると、得られる塗膜が白化してしまうことがあ
るからである。
【0020】コーティング組成物(C)は、コーティン
グ組成物全量に対して1〜10重量%の抗菌物質[3−
(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチル
アンモニウムクロライド]と、65〜99重量%のメタ
ノールとを少なくとも含有している。コーティング組成
物(C)における抗菌物質の含有量はコーティング組成
物(A)の場合と同様である。またメタノールの含有量
は65〜99重量%である。メタノールが65重量%未
満の場合には得られる塗膜が白化してしまい美感を損な
い、一方99重量%を超えると相対的に抗菌物質の量が
1重量%未満となって抗菌性を付与できないので、いず
れも好ましくない。
グ組成物全量に対して1〜10重量%の抗菌物質[3−
(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチル
アンモニウムクロライド]と、65〜99重量%のメタ
ノールとを少なくとも含有している。コーティング組成
物(C)における抗菌物質の含有量はコーティング組成
物(A)の場合と同様である。またメタノールの含有量
は65〜99重量%である。メタノールが65重量%未
満の場合には得られる塗膜が白化してしまい美感を損な
い、一方99重量%を超えると相対的に抗菌物質の量が
1重量%未満となって抗菌性を付与できないので、いず
れも好ましくない。
【0021】なおコーティング組成物(A),(B),
(C)において、本発明の効果を損わない程度であれ
ば、必須成分の溶剤以外の溶媒、必須成分の3−(トリ
メトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチルアンモ
ニウムクロライド以外の抗菌物質、紫外線吸収剤、界面
活性剤、染料等の助剤を添加してもよい。
(C)において、本発明の効果を損わない程度であれ
ば、必須成分の溶剤以外の溶媒、必須成分の3−(トリ
メトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチルアンモ
ニウムクロライド以外の抗菌物質、紫外線吸収剤、界面
活性剤、染料等の助剤を添加してもよい。
【0022】コーティング組成物(A),(B),
(C)の眼鏡フレームへの塗布は、眼鏡フレームの全部
または一部について行なわれるが、特に頭、毛髪、顔と
の接触部分(例えばテンプル部、鼻当てパッド部)に塗
布するのが好ましい。
(C)の眼鏡フレームへの塗布は、眼鏡フレームの全部
または一部について行なわれるが、特に頭、毛髪、顔と
の接触部分(例えばテンプル部、鼻当てパッド部)に塗
布するのが好ましい。
【0023】コーティング組成物の塗布量は、乾燥後に
形成されるコーティング膜の膜厚がオングストローム単
位となるように適宜選定される。コーティング組成物を
塗布する方法として浸漬法、ハケ塗り法、スプレー法等
があるが、浸漬法を用いるのが特に好ましい。浸漬法に
おいて、浸漬時間は、求める膜物性などによって異なる
が、通常約3秒〜3分程度が良い。その理由は、3秒未
満であると、コーティング液が基材に十分浸透しないの
で、強い密着性が得られず、一方3分を超えると基材に
悪影響(基材の溶解)を与えるからである。
形成されるコーティング膜の膜厚がオングストローム単
位となるように適宜選定される。コーティング組成物を
塗布する方法として浸漬法、ハケ塗り法、スプレー法等
があるが、浸漬法を用いるのが特に好ましい。浸漬法に
おいて、浸漬時間は、求める膜物性などによって異なる
が、通常約3秒〜3分程度が良い。その理由は、3秒未
満であると、コーティング液が基材に十分浸透しないの
で、強い密着性が得られず、一方3分を超えると基材に
悪影響(基材の溶解)を与えるからである。
【0024】浸漬法においては、引き上げ速度も重要で
あり、これはコーティング組成物の粘度に依存するが、
引き上げ速度を12〜20cm/minとるのが良い。
あり、これはコーティング組成物の粘度に依存するが、
引き上げ速度を12〜20cm/minとるのが良い。
【0025】一般的に引き上げ速度が早いと、ダレ、ワ
キと呼ばれるものが生じやすく、膜厚を均一に保つこと
が難しく、完成時に外観をそこなう場合がある。引き上
げ速度が遅いと規定の膜厚が得られなかったり、作業性
が悪くなりコスト高となる。しかし、本発明のコーティ
ング組成物は粘度が低くさらに、作製されるコーティン
グ層の膜厚がオングストローム単位で薄いので引き上げ
速度の影響でダレ、ワキ等が生じることがなく、膜厚も
容易に均一に保つことがてき外観を損なうことがない。
またこの浸漬法では、浸漬方向を変化させ、複数回浸漬
操作を行なうことができる。例えば上部と下部で膜厚が
異る場合や、部品に付着したアワを除去する場合には、
最初の浸漬操作後、上部と下部を逆にして第2の浸漬操
作を行なうことができる。低粘度のコーティング液を用
いる場合には、複数回の浸漬操作を繰り返すのが好まし
い。浸漬操作の回数により、最終的に得られるコーティ
ング膜の膜厚をコントロールすることもできる。なお浸
漬操作は、ホコリや異物の混入が起こらないように、温
度、湿度をコントロールしたクリーンルーム内で行なう
のが良い。
キと呼ばれるものが生じやすく、膜厚を均一に保つこと
が難しく、完成時に外観をそこなう場合がある。引き上
げ速度が遅いと規定の膜厚が得られなかったり、作業性
が悪くなりコスト高となる。しかし、本発明のコーティ
ング組成物は粘度が低くさらに、作製されるコーティン
グ層の膜厚がオングストローム単位で薄いので引き上げ
速度の影響でダレ、ワキ等が生じることがなく、膜厚も
容易に均一に保つことがてき外観を損なうことがない。
またこの浸漬法では、浸漬方向を変化させ、複数回浸漬
操作を行なうことができる。例えば上部と下部で膜厚が
異る場合や、部品に付着したアワを除去する場合には、
最初の浸漬操作後、上部と下部を逆にして第2の浸漬操
作を行なうことができる。低粘度のコーティング液を用
いる場合には、複数回の浸漬操作を繰り返すのが好まし
い。浸漬操作の回数により、最終的に得られるコーティ
ング膜の膜厚をコントロールすることもできる。なお浸
漬操作は、ホコリや異物の混入が起こらないように、温
度、湿度をコントロールしたクリーンルーム内で行なう
のが良い。
【0026】次に眼鏡フレームに塗布されたコーティン
グ組成物の乾燥を行なう。乾燥方法は、自然乾燥や熱風
乾燥が好ましく用いられる。特に好ましくは、両者を組
合せた方法である。乾燥中、温度を急激に高くすると、
眼鏡フレーム素材中の可塑剤などの添加剤がコーティン
グ面に悪影響を及ぼし、クラックや白化をもたらす恐れ
があるので、乾燥は徐々に行なうのが好ましい。眼鏡フ
レームがアセテート樹脂の場合、50℃〜60℃、プロ
ピオネート樹脂の場合、50〜60℃、ポリアミド樹脂
の場合80〜100℃が最も好ましい温度範囲である。
耐熱性にすぐれた樹脂ならば、耐熱温度の範囲で一般的
に温度を高めることが可能であり、温度を高めることに
より密着性、塗膜強度を高めることができる。また、熱
風乾燥の場合、フィルターを通した清浄空気を用いるの
が好ましい。
グ組成物の乾燥を行なう。乾燥方法は、自然乾燥や熱風
乾燥が好ましく用いられる。特に好ましくは、両者を組
合せた方法である。乾燥中、温度を急激に高くすると、
眼鏡フレーム素材中の可塑剤などの添加剤がコーティン
グ面に悪影響を及ぼし、クラックや白化をもたらす恐れ
があるので、乾燥は徐々に行なうのが好ましい。眼鏡フ
レームがアセテート樹脂の場合、50℃〜60℃、プロ
ピオネート樹脂の場合、50〜60℃、ポリアミド樹脂
の場合80〜100℃が最も好ましい温度範囲である。
耐熱性にすぐれた樹脂ならば、耐熱温度の範囲で一般的
に温度を高めることが可能であり、温度を高めることに
より密着性、塗膜強度を高めることができる。また、熱
風乾燥の場合、フィルターを通した清浄空気を用いるの
が好ましい。
【0027】眼鏡フレームに本発明の抗菌剤含有コーテ
ィング組成物を塗布、乾燥することにより得られたコー
ティング膜付き眼鏡フレームは、眼鏡フレームとコーテ
ィング膜との密着性に優れているので、膜ハゲを起さな
い。従って抗菌作用が長期間維持され、また眼鏡フレー
ムの劣化も防止される。また得られたコーティング膜
(塗膜)は透明性を有し、さらに基板を侵すことがない
ので得られる眼鏡フレームは美感を有する。
ィング組成物を塗布、乾燥することにより得られたコー
ティング膜付き眼鏡フレームは、眼鏡フレームとコーテ
ィング膜との密着性に優れているので、膜ハゲを起さな
い。従って抗菌作用が長期間維持され、また眼鏡フレー
ムの劣化も防止される。また得られたコーティング膜
(塗膜)は透明性を有し、さらに基板を侵すことがない
ので得られる眼鏡フレームは美感を有する。
【0028】尚、本発明でいう眼鏡フレームとは、眼鏡
フレームそれ自体または眼鏡フレームを作製する場合に
用いられる部品、具体的にはフレーム部、テンプル部、
フロント部、パッド部などの全てを意味する。
フレームそれ自体または眼鏡フレームを作製する場合に
用いられる部品、具体的にはフレーム部、テンプル部、
フロント部、パッド部などの全てを意味する。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0030】実施例1(コーティング組成物(A)) 眼鏡フレーム部品基板として、プロピオネート樹脂(商
品名:デナイトプロピオネート、イーストマンコダック
社製)を用いた。コーティング組成物(A)として、4
0重量%の3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタ
デシルジメチルアンモニウムクロライド(商品名:PO
LONMF−50、信越化学工業(株)製)のメタノー
ル溶液7.5重量部(抗菌物質3重量部+メタノール
4.5重量部)、イソプロピルアルコール92重量部、
アセトン0.5重量部を加えて撹拌したものを用いた。
このコーティング組成物に前記プロピオネート樹脂を3
0秒浸漬させることによりコーティング組成物を樹脂上
に塗布し、60℃で13時間加熱乾燥させた。このよう
にして得られた眼鏡フレーム部品について、以下の項目
についてテスト及び評価を行なった。
品名:デナイトプロピオネート、イーストマンコダック
社製)を用いた。コーティング組成物(A)として、4
0重量%の3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタ
デシルジメチルアンモニウムクロライド(商品名:PO
LONMF−50、信越化学工業(株)製)のメタノー
ル溶液7.5重量部(抗菌物質3重量部+メタノール
4.5重量部)、イソプロピルアルコール92重量部、
アセトン0.5重量部を加えて撹拌したものを用いた。
このコーティング組成物に前記プロピオネート樹脂を3
0秒浸漬させることによりコーティング組成物を樹脂上
に塗布し、60℃で13時間加熱乾燥させた。このよう
にして得られた眼鏡フレーム部品について、以下の項目
についてテスト及び評価を行なった。
【0031】(a)抗菌力試験 一般に抗菌剤の種類により抗菌力試験の方法が異なり非
溶出型である3−(トリメトキシシリル)プロピルオク
タデシルジメチルアンモニウムクロライドはシェークフ
ラスコ法が望ましい。そこで抗菌防臭加工製品の加工効
果評価試験マニュアルのII・2シェークフラスコ法(繊
維製品衛生加工協議会)により、黄色ブドウ球菌と枯草
菌について抗菌力試験を行なった。所定量の黄色ブドウ
球菌試験液および枯草菌試験液をそれぞれの三角フラス
コに入れて、抗菌加工を施した眼鏡フレーム、眼鏡フレ
ーム部品を所定の大きさに切断して入れた。その後、リ
ストアクション振とう機にて、回転数を320〜340
rpmで1時間振とうさせ、振とう前の菌数[A]と振
とう後の菌数[B]を比較した。また比較用として抗菌
加工を施こさない未加工品についても試験を行った。な
お、未加工品の滅菌率をX(%)とした時|X|<10
(%)であれば、この試験は有効とみなされる。なお滅
菌率の計算は以下の式により求めた。
溶出型である3−(トリメトキシシリル)プロピルオク
タデシルジメチルアンモニウムクロライドはシェークフ
ラスコ法が望ましい。そこで抗菌防臭加工製品の加工効
果評価試験マニュアルのII・2シェークフラスコ法(繊
維製品衛生加工協議会)により、黄色ブドウ球菌と枯草
菌について抗菌力試験を行なった。所定量の黄色ブドウ
球菌試験液および枯草菌試験液をそれぞれの三角フラス
コに入れて、抗菌加工を施した眼鏡フレーム、眼鏡フレ
ーム部品を所定の大きさに切断して入れた。その後、リ
ストアクション振とう機にて、回転数を320〜340
rpmで1時間振とうさせ、振とう前の菌数[A]と振
とう後の菌数[B]を比較した。また比較用として抗菌
加工を施こさない未加工品についても試験を行った。な
お、未加工品の滅菌率をX(%)とした時|X|<10
(%)であれば、この試験は有効とみなされる。なお滅
菌率の計算は以下の式により求めた。
【0032】
【数1】 (b)耐久性試験 眼鏡フレーム部品を超音波による眼鏡洗浄器(商品名:
HOYAマイクリーナーII,HOYA(株)製)にて、
6時間洗浄したた後にブロムフェノールブルー0.1重
量部をメタノール49.9重量部に溶解してなるブロム
フェノールブルー(以下単に「B.P.B」という)指
示薬を全体に数滴滴下した。ブロムフェノールブルー指
示薬は抗菌物質の第4アンモニウム塩と反応して青色に
なる。従って、青色になった部分はコーティング層であ
るので、青色部分の残存率を調べた。尚、評価基準は以
下の通りである。 A…残存率80%以上 B…残存率60〜79% C…残存率40〜59% D…残存率20〜39% E…残存率20%未満 (c)透明性 眼鏡フレーム部品の表面を目視し、外観を調べた。 ○…眼鏡フレーム部品基板とまったく変らない。
HOYAマイクリーナーII,HOYA(株)製)にて、
6時間洗浄したた後にブロムフェノールブルー0.1重
量部をメタノール49.9重量部に溶解してなるブロム
フェノールブルー(以下単に「B.P.B」という)指
示薬を全体に数滴滴下した。ブロムフェノールブルー指
示薬は抗菌物質の第4アンモニウム塩と反応して青色に
なる。従って、青色になった部分はコーティング層であ
るので、青色部分の残存率を調べた。尚、評価基準は以
下の通りである。 A…残存率80%以上 B…残存率60〜79% C…残存率40〜59% D…残存率20〜39% E…残存率20%未満 (c)透明性 眼鏡フレーム部品の表面を目視し、外観を調べた。 ○…眼鏡フレーム部品基板とまったく変らない。
【0033】×…眼鏡フレーム部品基板表面が荒れてい
るか、またはコーティング膜にくもりが見られる。
るか、またはコーティング膜にくもりが見られる。
【0034】(d)耐光性試験 スガ試験機(株)製キセノンアークウエーザーメータで
眼鏡フレーム部品にキセノンランプを200時間照射し
て眼鏡フレーム部品が着色しているか否かを目視で調べ
た。 ○…変化なし ×…着色している。
眼鏡フレーム部品にキセノンランプを200時間照射し
て眼鏡フレーム部品が着色しているか否かを目視で調べ
た。 ○…変化なし ×…着色している。
【0035】これらの試験結果を表1に示す。表1から
わかるように実施例1で得られた眼鏡フレーム部品は、
優れた抗菌性、耐久性および透明性(美感)を有するも
のであった。
わかるように実施例1で得られた眼鏡フレーム部品は、
優れた抗菌性、耐久性および透明性(美感)を有するも
のであった。
【0036】実施例2〜5(コーティング組成物
(A)) 基材の種類、コーティング組成物(A)の組成を表1に
示したように代えた以外は実施例1と同様にして行なっ
た。結果は表1に示すように実施例1と同様に抗菌性、
耐久性および透明性(美感)に優れた眼鏡フレーム部品
が得られた。
(A)) 基材の種類、コーティング組成物(A)の組成を表1に
示したように代えた以外は実施例1と同様にして行なっ
た。結果は表1に示すように実施例1と同様に抗菌性、
耐久性および透明性(美感)に優れた眼鏡フレーム部品
が得られた。
【0037】
【表1】 実施例6(コーティング組成物(B)) 基材をアセテート樹脂(商品名:アセチ、ダイセル化学
工業(株)製)にして、コーティング組成物(B)の組
成を、抗菌物質である3−(トリメトキシシリル)プロ
ピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロライドを4
重量部、酢酸エチルを5重量部、メタノールを6重量
部、イソプロピルアルコールを85重量部にした以外は
すべて実施例1と同様に行なった。その結果、表2に示
すように、実施例1と同様に抗菌性、耐久性および透明
性(美感)に優れた眼鏡フレーム部品が得られた。
工業(株)製)にして、コーティング組成物(B)の組
成を、抗菌物質である3−(トリメトキシシリル)プロ
ピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロライドを4
重量部、酢酸エチルを5重量部、メタノールを6重量
部、イソプロピルアルコールを85重量部にした以外は
すべて実施例1と同様に行なった。その結果、表2に示
すように、実施例1と同様に抗菌性、耐久性および透明
性(美感)に優れた眼鏡フレーム部品が得られた。
【0038】実施例7〜9(コーティング組成物
(B)) コーティング組成物(B)の組成を表2に示したように
代えた以外は実施例6と同様にして行なった。結果は表
2に示すように実施例6と同様に抗菌性、耐久性および
透明性(美感)に優れた眼鏡フレーム部品が得られた。
(B)) コーティング組成物(B)の組成を表2に示したように
代えた以外は実施例6と同様にして行なった。結果は表
2に示すように実施例6と同様に抗菌性、耐久性および
透明性(美感)に優れた眼鏡フレーム部品が得られた。
【0039】
【表2】 実施例10(コーティング組成物(C)) 基材としてアセテート樹脂(商品名:アセチ、ダイセル
化学工業(株)製)を用い、コーティング組成物(C)
の組成を抗菌物質4重量部、メタノール96重量部にし
た以外は、すべて実施例1と同様に行なった。その結
果、表3に示すように、抗菌性、耐久性および透明性
(美感)に優れた眼鏡フレーム部品が得られた。
化学工業(株)製)を用い、コーティング組成物(C)
の組成を抗菌物質4重量部、メタノール96重量部にし
た以外は、すべて実施例1と同様に行なった。その結
果、表3に示すように、抗菌性、耐久性および透明性
(美感)に優れた眼鏡フレーム部品が得られた。
【0040】実施例11〜13(コーティング組成物
(C)) コーティング組成物(C)の組成を表3に示したように
代えた以外は実施例10と同様にして行なった。結果は
表3に示すように実施例10と同様に抗菌性、耐久性お
よび透明性(美感)に優れた眼鏡フレーム部品が得られ
た。
(C)) コーティング組成物(C)の組成を表3に示したように
代えた以外は実施例10と同様にして行なった。結果は
表3に示すように実施例10と同様に抗菌性、耐久性お
よび透明性(美感)に優れた眼鏡フレーム部品が得られ
た。
【0041】
【表3】 比較例1 コーティング組成物(A)と比較するためにアセトンを
加えないコーティング組成物を作製して諸物性を調べ
た。その詳細は以下のとおりである。抗菌物質である3
−(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチ
ルアンモニウムクロライド2重量部、メタノール3重量
部、イソプロピルアルコール95重量部からなる比較コ
ーティング組成物を調製し、さらに基板をプロピオネー
ト樹脂にして実施例1と同様な方法でコーティング膜付
き眼鏡フレーム部品を作製した。その結果は、表4に示
すように超音波洗浄によって膜はげが生じ耐久性に問題
があるものであった。
加えないコーティング組成物を作製して諸物性を調べ
た。その詳細は以下のとおりである。抗菌物質である3
−(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチ
ルアンモニウムクロライド2重量部、メタノール3重量
部、イソプロピルアルコール95重量部からなる比較コ
ーティング組成物を調製し、さらに基板をプロピオネー
ト樹脂にして実施例1と同様な方法でコーティング膜付
き眼鏡フレーム部品を作製した。その結果は、表4に示
すように超音波洗浄によって膜はげが生じ耐久性に問題
があるものであった。
【0042】比較例2 同じくコーティング組成物(A)と比較するために所定
量以上のアセトンを加えた比較コーティング組成物を調
製して諸物性を調べた。その詳細は以下のとおりであ
る。基板をアセテート樹脂にして、表4に示すようにア
セトンを28重量部、イソプロピルアルコールを62重
量部にして実施例1と同様の方法でコーティング膜付き
眼鏡フレーム部品を作製した。その結果は表4に示すよ
う得られた抗菌コーティング膜が白化してしまい、美感
を損ねるものであった。
量以上のアセトンを加えた比較コーティング組成物を調
製して諸物性を調べた。その詳細は以下のとおりであ
る。基板をアセテート樹脂にして、表4に示すようにア
セトンを28重量部、イソプロピルアルコールを62重
量部にして実施例1と同様の方法でコーティング膜付き
眼鏡フレーム部品を作製した。その結果は表4に示すよ
う得られた抗菌コーティング膜が白化してしまい、美感
を損ねるものであった。
【0043】比較例3,4 コーティング組成物(B)と比較するために、表4に示
すように所定量ではないイソプロピルアルコール、また
は酢酸エチル、酢酸ブチルを加えて実施例1と同様の方
法で眼鏡フレーム部品を作製した。その結果、表4に示
すように比較例3の眼鏡フレーム部品は耐久性が良好で
はなく、また比較例4の眼鏡フレーム部品では得られた
抗菌コーティング膜が白化した。
すように所定量ではないイソプロピルアルコール、また
は酢酸エチル、酢酸ブチルを加えて実施例1と同様の方
法で眼鏡フレーム部品を作製した。その結果、表4に示
すように比較例3の眼鏡フレーム部品は耐久性が良好で
はなく、また比較例4の眼鏡フレーム部品では得られた
抗菌コーティング膜が白化した。
【0044】
【表4】 比較例5,6 コーティング組成物(C)と比較するために、表4に示
すように所定量ではないメタノールを加えて実施例1と
同様にして眼鏡フレーム部品を作製した。その結果は表
5に示すように比較例5の眼鏡フレーム部品では得られ
る抗菌コーティング膜が白化してしまい、また比較例6
の眼鏡フレーム部品は耐久性のないものであった。
すように所定量ではないメタノールを加えて実施例1と
同様にして眼鏡フレーム部品を作製した。その結果は表
5に示すように比較例5の眼鏡フレーム部品では得られ
る抗菌コーティング膜が白化してしまい、また比較例6
の眼鏡フレーム部品は耐久性のないものであった。
【0045】比較例7 溶剤として所定量を超える純水を加えたコーティング液
を用いた場合のコーティング膜付き眼鏡フレーム部品の
性能を調べた。すなわち、表5に示す純水含有コーティ
ング組成物を用いた眼鏡フレーム部品を作製した。その
結果を表5に示す。表5に示すように、本比較例の眼鏡
フレーム部品は耐久性の乏しいものであった。
を用いた場合のコーティング膜付き眼鏡フレーム部品の
性能を調べた。すなわち、表5に示す純水含有コーティ
ング組成物を用いた眼鏡フレーム部品を作製した。その
結果を表5に示す。表5に示すように、本比較例の眼鏡
フレーム部品は耐久性の乏しいものであった。
【0046】比較例8 予めプラズマ処理(O2 ガス、真空度0.4Torr、
30秒)を施した基材を用いた以外は比較例7と同様に
行なった。その結果は表5に示すように、比較例7に比
べ耐久性の改善が見られたが、それでもなお耐久性に劣
るものであった。
30秒)を施した基材を用いた以外は比較例7と同様に
行なった。その結果は表5に示すように、比較例7に比
べ耐久性の改善が見られたが、それでもなお耐久性に劣
るものであった。
【0047】比較例9 表5に示すように、所定量以上のアセトンを加えたコー
ティング組成物を用いて、眼鏡フレーム部品を作製し
た。その結果は表5に示すように得られた抗菌コーティ
ング膜に白化が見られ、美感上好ましいものではなかっ
た。
ティング組成物を用いて、眼鏡フレーム部品を作製し
た。その結果は表5に示すように得られた抗菌コーティ
ング膜に白化が見られ、美感上好ましいものではなかっ
た。
【0048】
【表5】
【0049】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば抗
菌性、耐久性および美感に優れた眼鏡フレームを提供す
ることができる眼鏡フレーム用コーティング組成物が提
供された。
菌性、耐久性および美感に優れた眼鏡フレームを提供す
ることができる眼鏡フレーム用コーティング組成物が提
供された。
Claims (4)
- 【請求項1】 コーティング組成物全量に対して1〜1
0重量%の3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタ
デシルジメチルアンモニウムクロライドと、0.5〜2
6重量%のアセトンと、62〜93重量%のイソプロピ
ルアルコールと、を少なくとも含有していることを特徴
とするプラスチック製眼鏡フレーム用コーティング組成
物。 - 【請求項2】 コーティング組成物全量に対して1〜1
0重量%の3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタ
デシルジメチルアンモニウムクロライドと、75〜85
重量%のイソプロピルアルコールと、5〜15重量%の
酢酸エチルおよび/または酢酸ブチルと、を少なくとも
含有していることを特徴とするプロピオネート樹脂製眼
鏡フレーム用コーティング組成物。 - 【請求項3】 コーティング組成物全量に対して1〜1
0重量%の3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタ
デシルジメチルアンモニウムクロライドと、65〜99
重量%のメタノールと、を少なくとも含有していること
を特徴とするアセテート樹脂またはポリアミド樹脂製眼
鏡フレーム用コーティング組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の眼
鏡フレーム用コーティング組成物を少なくともその一部
に塗布、乾燥してなる眼鏡フレーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13881892A JPH05333292A (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 眼鏡フレーム用コーティング組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13881892A JPH05333292A (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 眼鏡フレーム用コーティング組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05333292A true JPH05333292A (ja) | 1993-12-17 |
Family
ID=15230952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13881892A Pending JPH05333292A (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 眼鏡フレーム用コーティング組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05333292A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001305302A (ja) * | 2000-04-20 | 2001-10-31 | Asahi Optical Co Ltd | 厚膜化可能なコーティング方法及びプラスチックレンズ |
JP2007126557A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Hiroshima Univ | 合成樹脂の抗菌処理方法、抗菌性合成樹脂及びその製造方法、製造装置 |
WO2010021290A1 (ja) * | 2008-08-18 | 2010-02-25 | 日産化学工業株式会社 | オニウム基を有するシリコン含有レジスト下層膜形成組成物 |
US8815494B2 (en) | 2008-12-19 | 2014-08-26 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Resist underlayer film forming composition containing silicon having anion group |
US8828879B2 (en) | 2009-09-16 | 2014-09-09 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Silicon-containing composition having sulfonamide group for forming resist underlayer film |
US9023588B2 (en) | 2010-02-19 | 2015-05-05 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Resist underlayer film forming composition containing silicon having nitrogen-containing ring |
US9217921B2 (en) | 2009-06-02 | 2015-12-22 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Resist underlayer film forming composition containing silicon having sulfide bond |
US11392037B2 (en) | 2008-02-18 | 2022-07-19 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Resist underlayer film forming composition containing silicone having cyclic amino group |
-
1992
- 1992-05-29 JP JP13881892A patent/JPH05333292A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001305302A (ja) * | 2000-04-20 | 2001-10-31 | Asahi Optical Co Ltd | 厚膜化可能なコーティング方法及びプラスチックレンズ |
JP2007126557A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Hiroshima Univ | 合成樹脂の抗菌処理方法、抗菌性合成樹脂及びその製造方法、製造装置 |
US11392037B2 (en) | 2008-02-18 | 2022-07-19 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Resist underlayer film forming composition containing silicone having cyclic amino group |
WO2010021290A1 (ja) * | 2008-08-18 | 2010-02-25 | 日産化学工業株式会社 | オニウム基を有するシリコン含有レジスト下層膜形成組成物 |
US8864894B2 (en) | 2008-08-18 | 2014-10-21 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Resist underlayer film forming composition containing silicone having onium group |
JP5621982B2 (ja) * | 2008-08-18 | 2014-11-12 | 日産化学工業株式会社 | オニウム基を有するシリコン含有レジスト下層膜形成組成物 |
US8815494B2 (en) | 2008-12-19 | 2014-08-26 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Resist underlayer film forming composition containing silicon having anion group |
US8835093B2 (en) | 2008-12-19 | 2014-09-16 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Resist underlayer film forming composition containing silicon having anion group |
US9217921B2 (en) | 2009-06-02 | 2015-12-22 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Resist underlayer film forming composition containing silicon having sulfide bond |
US8828879B2 (en) | 2009-09-16 | 2014-09-09 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Silicon-containing composition having sulfonamide group for forming resist underlayer film |
US9023588B2 (en) | 2010-02-19 | 2015-05-05 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Resist underlayer film forming composition containing silicon having nitrogen-containing ring |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010328 |