JPH0533243B2 - - Google Patents
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- JPH0533243B2 JPH0533243B2 JP59147674A JP14767484A JPH0533243B2 JP H0533243 B2 JPH0533243 B2 JP H0533243B2 JP 59147674 A JP59147674 A JP 59147674A JP 14767484 A JP14767484 A JP 14767484A JP H0533243 B2 JPH0533243 B2 JP H0533243B2
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は炭化水素樹脂に関する。更に詳しく
は、ホツトメルト接着剤用又は感圧接着剤用のタ
ツキフアイヤーの如き添加剤として優れており、
低溶融粘度であり、接着剤のベースポリマーとの
相溶性にも優れているうえ、臭気が少なく、耐熱
安定性、色相も良好である新規な炭化水素樹脂に
関する。 〔従来の技術・発明が解決しようとする問題点〕 従来より、感圧接着剤、ホツトメルト接着剤、
塗料、トラフイツクペイントなどの分野におい
て、粘着剤原料を含めたタツキフアイヤー(粘着
性付与剤)としてロジン系樹脂、アルキツド樹
脂、エポキシ樹脂などが使用できることが知られ
ている。これらの中では、ロジン系樹脂が最も賞
用されているが、この樹脂は原料を天然物に依存
しているために、近年の著しい需要の伸びに対処
できない。そこで、最近では、それを代替すべく
種々の石油系炭化水素樹脂の開発が進められてい
る。 ところで、最近のホツトメルト接着剤において
は、作業速度の向上、均一な塗布量を維持する必
要性などから、低溶融粘度型の粘着付与剤の必要
性がさけばれている。しかしながら従来この用途
に用いられているスチレン樹脂は一般に高い溶融
粘度を示し、かつ加熱溶融時に刺激臭を示すもの
が多い。 このような課題に対し、例えば特開昭58−
42610では鎖状不飽和炭化水素および/またはビ
ニリデン基を有する環状炭化水素と9,10−ジヒ
ドロジシクロペンタジエン等の共重合体の提案が
なされている。この提案によれば溶融粘度や臭気
の点は満足できるものの、上記提案で得られる炭
化水素樹脂は場合によつては黄色味を帯びるの
で、該樹脂をタツキフアイヤーとして使用した場
合、粘接着剤の商品価値を損うことがあるという
問題が残されていた。 〔発明の概要〕 本発明者らは、低溶融粘度を示し、接着剤や接
着剤のベースポリマーとの相溶性にも優れ、かつ
色相、耐熱安定性、更に臭気も良好な炭化水素樹
脂について鋭意検討した結果、スチレン系炭化水
素とシクロアルケンから導かれる特定の新規な炭
化水素樹脂が上記諸要求を満たすことを見い出
し、本発明を完成させることができた。 すなわち本発明は、 スチレン系炭化水素(A)とモノシクロアルケン(B)
とをフリーデルクラフト触媒により重合させた炭
化水素ランダム共重合体を水素添加して得られた
炭化水素樹脂であつて、 該スチレン系炭化水素(A)成分に由来する水素添
加後の炭化水素樹脂中の構造単位の割合が50乃至
99モル%、該モノシクロアルケン(B)成分に由来す
る水素添加後の炭化水素樹脂中の構造単位の割合
が1乃至50モル%〔両者の合計は100モル%〕の
範囲にあり、該水素添加後の炭化水素樹脂の数平
均分子量が200乃至10000の範囲にあり、重量平均
分子量(w)とnとの比(w/n)が
1.0ないし5.0であり、ヨウ素価が10以下、且つベ
ンゼン核の水素添加率が20%以上である炭化水素
樹脂(C)を物質発明とし、 更に該炭化水素樹脂(C)からなるホツトメルト接
着剤用又は感圧接着剤用添加剤を用途発明とする
ものである。 以下、本願発明を詳細に説明する。 〔炭化水素樹脂 C〕 本発明に係る炭化水素樹脂(C)を形成する元とな
るスチレン系炭化水素(A)としては、具体的には、
例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−メチ
ルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、m−イソプロペニルトルエン、p−イソ
プロペニルトルエンなどを挙げることができる。
これらは各単独で後述のシクロアルケン(B)ととも
に炭化水素樹脂(C)を形成する元となつていてもよ
いし、二以上の成分が任意の割合でシクロアルケ
ン(B)とともに炭化水素樹脂(C)を形成する元となつ
ていてもよい。また炭化水素樹脂(C)を形成する元
となるもう一つの成分であるシクロアルケン(B)と
しては実質的にモノシクロアルケンであつて、具
体的には、例えばシクロヘキセン、シクロペンテ
ン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロノ
ネンなどのほか、これらの環の水素原子の1個以
上がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基などの低級アルキル基などで置換されてい
るものを挙げることができる。これらのシクロア
ルケン類(B)も各単独でスチレン系炭化水素(A)とと
もに炭化水素樹脂(C)を形成する元となつていても
よいし、二以上の成分が任意の割合でシクロアル
ケン(B)とともに炭化水素樹脂(C)を形成する元とな
つていてもよい。 本発明に係る炭化水素樹脂(C)に含まれる上述の
スチレン系炭化水素(A)とシクロアルケン(B)に由来
する構造単位割合は、(A)に由来するものが50ない
し99モル%,(B)に由来するものが1ないし50モル
%、好ましくは(A)に由来するものが60ないし98%
モル,(B)に由来するものが2ないし40モル%、更
に好ましくは(A)に由来するものが70ないし95モル
%,(B)に由来するものが5ないし30モル%であ
る。上記の必須の構造単位割合の範囲より(A)に由
来するものが多くなると、溶融粘度が高くなり、
接着剤や接着剤のベースポリマーとの相溶性が悪
くなり、逆に上記の必要の構造単位割合の範囲よ
りも(A)に由来するものが少なくなると、分子量が
低いため加熱時に重量損失したり臭気を発生する
ようになり好ましくない。 なお、該炭化水素樹脂(C)を構成する元となる成
分はスチレン系炭化水素(A)とシクロアルケン(B)の
みであることが好ましいが、本発明の効果を損わ
ない範囲内でこれら(A),(B)成分以外にペンテン−
2,2−メチル−2−ブテン、ブテン−2などの
アルケンが10モル%以下、またブタジエン、イソ
プレン、1,3−ペンタジエンなどのアルカジエ
ンが10モル%以下で構成成分の元となつていても
構わない。さらにAとBの重合時に連鎖移動反応
で溶媒により取りこまれる芳香族炭化水素が10モ
ル%以下で構成成分の元となつていても構わな
い。 本発明に係る炭化水素樹脂(C)は、その数平均分
子量が約200ないし10000の範囲にあることが必要
であり、約300ないし700の範囲にあることが好ま
しい。なお数平均分子量はGPC法により、ポリ
スチレンに換算した値である。また、該炭化水素
樹脂(C)は一般に200℃以下、好ましくは約150℃以
下の軟化点(JIS K−2531による環球法)を有
し、常温で液状のものも含み、約10000CPS以下、
好ましくは約200CPS以下の溶融粘度(エミラー
粘度計、樹脂温度200℃)を有し、また重量平均
分子量(Mw),(Mnと同じ方法で測定)とMn
との比Mw/Mnで表される分子量分布は約1.0
ないし5.0、好ましくは約1.0ないし3.0を有し、更
にGardner法(ASTM D 1544−68)による色
相が3以下である。 また本発明に係る炭化水素樹脂(C)は、ヨウ素価
〔ウイス法による。〕が10以下であることが必要
で、好ましくは5以下であり、かつベンゼン核の
水素添加率〔水素添加前後の試料につき、テトラ
ヒドロフラン溶液で波長274nmの紫外線の吸光度
を測定し、その変化率であらわす。〕が20%以上
であることが必要であり、好ましくは30%以上で
ある。これら二つの条件を外れると臭気が強く、
耐熱性が悪く、臭気や着色を嫌う用途に適さなく
なると共に、エラストマーの軟化効果も充分発揮
できなくなる。 〔炭化水素樹脂(C)の製法〕 本発明の炭化水素樹脂(C)はスチレン系炭化水素
(A)とシクロアルケン(B)を共重合したのち、水素添
加することにより製造することができる。はじめ
に、前段の該共重合体に製法について説明する。 該共重合体の重合に用いられる触媒は、一般に
フリーデルクラフツ触媒として知られているもの
であつて、たとえば、塩化アルミニウム、臭化ア
ルミニウム、ジクロルモノエチルアルミニウム、
四塩化チタン、四塩化スズ、三フツ化ホウ素、三
フツ化ホウ素の各種錯合体などを挙げることがで
きる。触媒の使用量は、成分(A)および成分(B)の合
計に対して通常0.01ないし5.0重量(%)の範囲
にあることが好ましく、0.05ないし3.0重量(%)
の範囲にあることがとくに好ましい。 重合に際し、反応熱の除去や重合液粘度の抑制
のために、重合溶媒を使用するのが好ましい。適
当な溶媒としては重合成分である前述のシクロア
ルケン(B)自体が挙げられるほかトルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、メシチレン、クメン、シメ
ン等の芳香族炭化水素、あるいはこれらの混合
物、またはこれらとペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン等の脂肪族炭化水素および/または
シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロ
ヘキサン等の脂環族炭化水素との混合物を挙げる
ことができる。シクロアルケン(B)自体を溶媒に用
いる場合には、他のコモノマーである前述のスチ
レン系炭化水素(A)の濃度が約20ないし80重量%と
なるようにすることが好ましい。その他の溶媒を
用いる場合にも上記の濃度に調節した(A),(B)の混
合物に該他の溶媒を加え、成分(A)および成分(B)の
合計の重合初期濃度を通常30ないし70重量(%)
とするのが好ましく、40ないし60重量(%)とす
ることが更に好ましい。重合は回分式、連続式の
いずれでもよく、更に多段重合を行うこともでき
る。いずれの方法による場合も成分(A)および成分
(B)の重合初期濃度は、通常前述の範囲で行うこと
が好ましい。なお、原料モノマー(A),(B)は純粋で
あることが好ましいが、本発明の効果を損わない
範囲で前に示した如き重合成分が含まれていても
構わない。 重合温度は成分(A)と成分(B)の使用割合、触媒の
種類およびその量、溶媒の種類およびその量によ
つて異なるが、通常−20ないし60℃の範囲で行う
ことが好ましい。 重合時間は0.5ないし5時間の範囲が選ばれる
が、通常1ないし2時間で重合はほとんど完結す
る。 重合終了後は、アルカリ水溶液またはメタノー
ル等で触媒を分解した後、水洗し、未反応モノマ
ー、溶媒等を留去すると、前段の目的とする共重
合体樹脂を得ることができる。但し、溶媒を留去
しないで、そのまま後記する水素添加を行うこと
もできる。 本発明に係る炭化水素樹脂(C)たる水素添加され
た共重合体の(A),(B)に由来する構造単位割合の調
節は、成分モノマー(A)及び(B)の使用割合および上
記の諸条件を調節することによつてなし得る。 本発明の共重合体(C)の数平均分子量(n)お
よび分子量分布(w/n)の調節は通常次の
ようにして行うことができる。すなわち前段の共
重合時の重合温度を低くすれば共重合体のnは
大きくなり、逆に高くすればnは小さくなる。
溶媒としてシクロアルケン(B)およびその他の炭化
水素溶媒を使用して、原料モノマーのモル比(A)/
(B)を高くすると、共重合体(C)のnは大きくな
り、同原料モノマーモル比(A)/(B)を低くすると、
共重合体(C)のnは小さくなる。また、フリーデ
ルクラフツ触媒の濃度を低くすると共重合体の
nは小きくなり、触媒の濃度を高くすると共重合
体のnは小さくなる。前記三つの条件のうち
で、フリーデルクラフツ触媒の濃度および原料モ
ノマーモル比(A)/(B)の比較的低い条件下で重合を
行うことによつて、w/nが1.1ないし2.5の
共重合体が容易に得られる。 軟化点の調節は同様に前段の重合温度を変える
ことによつて比較的容易に達成可能である。すな
わち重合温度を低くすれば最終的に得られる樹脂
(C)の軟化点は高くなり、重合温度を逆に高くすれ
ば樹脂の軟化点は低くなるので、原料組成、触媒
の種類および量、触媒の種類および量を決定した
後、重合温度を適当に選べば、最終の樹脂(C)の軟
化点を希望する範囲に調節することができる。な
お次に説明する水素添加によつては、通常軟化点
は殆んど変化しない。 次に水素添加段階について説明する。水素添加
は、適当な水素添加触媒の存在下に溶媒を用いて
行われる。触媒としては、周期律表族および
族の金属またはその化合物、例えばニツケル、ク
ロム、パラジウム、白金、コバルト、オスミウ
ム、レニウム、ルテニウム、ラネーニツケル、硫
化ニツケル、酸化ニツケル、亜クロム酸銅、コバ
ルト−モリブデン、酸化モリブデン、硫化モリブ
デン、酸化白金、酸化コバルト、酸化レニウム、
酸化ルテニウム、スポンジ鉄、酸化鉄などが用い
られる。また、溶媒としても種々のものが使用で
き、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソ
ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン、デカリン、テトラ
リン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジオキサ
ンなど脂肪族系、脂環族系、芳香族系などの各種
溶媒が用いられる。従つて、前段の重合溶液から
触媒を除いたのち、そのまま水素添加できること
は前記した通りである。 水素添加は、バツチ法あるいは連続法により、
樹脂の熱劣化温度以下、好ましくは約100〜240℃
の温度条件で、減圧下乃至加圧下、一般には大気
圧乃至約300Kg/cm2G、好ましくは約10〜150Kg/
cm2Gの圧力条件下に、約10分間乃至約24時間、好
ましくは約10分間乃至約7時間水素ガスと処理す
ることにより行われる。 〔用途発明〕 水素添加により得られた本願発明の新規炭化水
素樹脂(C)は、ホツトメルト接着剤や感圧接着剤の
添加剤、すなわちタツキフアイヤー(粘着性付与
剤)や軟化剤として優れた性質を有する。 接着剤用の組成物には、一般にエチレン・酢酸
ビニル共重合体などの基体樹脂に粘着付与剤なら
びに必要に応じてワツクスおよびその他の添加剤
を配合したホツトメルト接着剤と天然ゴムや合成
ゴムなどの基体樹脂に粘着付与剤ならびに必要に
応じて溶剤およびその他の添加剤を配合した感圧
接着剤とがある。前者のホツトメルト接着剤は一
般に製本、製缶、木工、ラミネート、シート、コ
ーテイング加工等の分野において接着剤あるいは
塗工剤として使用されている。また、後者の感圧
接着剤は一般に紙、布地、プラスチツクフイルム
などの基材にコーテイングされて粘着テープやラ
ベルなどの用途に供されている。これらの接着剤
組成物にはいずれの場合にも基体樹脂に粘着付与
剤が配合される。とくにホツトメルト接着剤の場
合には、エチレン・酢酸ビニル共重合体などの基
体樹脂およびワツクスとの相溶性、接着性、溶融
粘度、可撓性などのほかに耐熱安定性、耐光安定
性、色相などの良いことが要求される。 一方、感圧接着剤用の粘着付与剤の場合にも、
天然ゴムや合成ゴムなどの基体樹脂との相溶性が
優れていること、溶剤への溶解性が良好であるこ
と、化学的に安定であり耐候性が優れているこ
と、色相が良好であること、臭気が強くないこと
などの性質を併せ持つことが要求されている。 本発明に係る炭化水素樹脂(C)がタツキフアイヤ
ー又は軟化剤として感圧接着剤に使用される場合
には、基体樹脂として具体的には、たとえば、天
然ゴム、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレ
ン、ブチルゴム、ポリクロロプレン、エチレン・
プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレ
ン・α−オレフイン共重合ゴム、エチレン・プロ
ピレン・ジエン共重合ゴム、スチレン・ブタジエ
ン・スチレンブロツク共重合体、スチレン・イソ
プレン・スチレンブロツク共重合体、水添スチレ
ン・ブタジエン・スチレンブロツク共重合体
(SEBS)、水添スチレン・イソプレン・スチレン
ブロツク共重合体等のゴム状重合体が使用され
る。特にスチレン・ブタジエン・スチレンブロツ
ク共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブ
ロツク共重合体およびこれらの水添共重合体が好
ましい。 また、ホツトメルト接着剤のタツキフアイヤー
又は軟化剤として使用される場合には、基体樹脂
として具体的には前記した感圧接着剤の場合に使
用される基体樹脂、すなわちスチレン・ブタジエ
ン・スチレンブロツク共重合体、スチレン・イソ
プレン・スチレンブロツク共重合体、スチレン・
イソプレン・スチレンブロツク共重合体およびこ
れらの水添共重合体等の外にエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン・プロピレン共重合体、エチレン・アクリ
ル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共
重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリ酢酸ビ
ニルなどが使用される。 ホツトメルト接着剤組成物の場合には、基材樹
脂としてスチレン・ブタジエン・スチレンブロツ
ク共重合体およびこれらの水添共重合体及びエチ
レン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル
酸エステル共重合体の使用が好ましい。 特にスチレン・ブタジエン・スチレンブロツク
共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロ
ツク共重合体およびこれらの水添共重合体は、本
発明の炭化水素樹脂(C)との混和性、相溶性が良好
であり、これらの共重合体を基体樹脂とし、本発
明の炭化水素樹脂(C)を粘着付与剤としたホツトメ
ルト接着剤組成物および感圧接着剤組成物はタツ
ク性や接着性、段ボール保持力に優れているとい
う特徴を有するため特に好適な組成物である。 本発明に係る炭化水素樹脂(C)を粘着付与剤とし
て用いる場合の基体樹脂との配合割合は、ホツト
メルト接着剤組成物および感圧接着剤組成物によ
つて多少異なる。ホツトメルト接着剤組成物の場
合には、粘着付与剤の配合割合は基体樹脂100重
量部に対して通常20ないし300重量部、好ましく
は30ないし200重量部の範囲であり、感圧接着剤
の場合には基体樹脂100重量部に対して通常20な
いし200重量部、好ましくは30ないし150重量部の
範囲である。同様に軟化剤として用いる場合の基
体樹脂との配合割合は、ホツトメルト接着剤組成
物の場合、基体樹脂100重量部に対して通常2な
いし30重量部、感圧接着剤の場合、基体樹脂100
重量部に対して通常10ないし100重量部の範囲で
ある。いずれの型の接着剤についても、タツキフ
アイヤーとして炭化水素樹脂(C)を用いる場合には
下記の他の軟化剤を用いてもよいし、軟化剤とし
て用いる場合には他のタツキフアイヤー、例えば
ロジンおよびその誘導体、テルペン樹脂、脂環族
系樹脂、脂肪族系樹脂、芳香族系樹脂、脂肪族−
芳香族共重合系樹脂などを用いてもよい。 また本発明にかかる炭化水素樹脂(C)を使用した
接着剤組成物には該粘着付与剤又は軟化剤および
基体樹脂の必須成分の他に、必要に応じて種々の
添加剤が配合される。たとえば、ホツトメルト接
着剤組成物の場合には、ジオクチルフタレート、
ジブチルフタレートなどの軟化剤、融点が40ない
し65℃程度の石油系のパラフインワツクス、ポリ
オレフイン系ワツクス、マイクロワツクスなどの
ワツクス類、フエノール系またはビスフエノール
系の有機化合物、金属石鹸等の抗酸化剤などがあ
げられる。また、感圧接着剤組成物の場合には、
ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、マ
シーンオイル、プロセスオイル、ポリブテンなど
の軟化剤、炭酸カルシウム、亜鉛華、酸化チタ
ン、シリカなどの充填剤、アミン系、ケトン−ア
ミン系、フエノール系などの老化防止剤、安定剤
などがあげられる。これらの添加剤の配合割合に
は任意適宜量である。 本発明にかかる炭化水素樹脂(C)を使用した接着
剤組成物を調製する方法は、ホツトメルト接着剤
組成物の場合と感圧接着剤の場合とで異なる。ホ
ツトメルト接着剤組成物を調製する方法として
は、粘着付与剤の炭化水素樹脂(C)、前記基体樹脂
および必要に応じて前述の種々の添加剤からなる
混合物を加熱溶融下に攪拌して均一な溶融液を調
製し、これを用途に応じて粒状、フレーク状、ペ
レツト状、棒状などに冷却下に成形する。このホ
ツトメルト接着剤組成物は再び溶融して接着ない
し塗工の用途に供される。たとえば、接着の用途
に供する場合に、成形品のコーナー接着では棒状
の配合体を溶接ガンに充填する方法などして使用
される。一方、感圧接着剤を調製する方法として
は、粘着付与剤としての本発明にかかる炭化水素
樹脂(C)、前記基体樹脂および必要に応じて前述の
種々の添加剤からなる混合物をロール上で混練す
るかあるいは適当な溶媒中で溶解させるなどの通
常の方法によつて調製することができる。 本発明にかかる炭化水素樹脂(C)を使用した接着
剤組成物のうちでホツトメルト接着剤組成物を接
着剤または塗工剤として使用すると、本発明にか
かる炭化水素樹脂(C)は基体樹脂との相溶性に優
れ、耐熱安定性、色相ならびに臭気に優れている
ので、均一なホツトメルト組成物が得られ、この
ホツトメルト組成物は耐熱安定性および色相に優
れ、しかもホツトメルト組成物調製時ならびに使
用時の臭気が少ないという利点がある。また、本
発明の炭化水素樹脂(C)を感圧接着剤組成物に使用
しても、粘着付与剤の炭化水素樹脂は前述の特徴
の他に耐候性に優れているので、均一な感圧接着
剤組成物が得られ、この感圧接着剤組成物は色相
および耐候性に優れしかも臭気が少ないという利
点を有している。 本発明の炭化水素樹脂を使用した接着剤組成物
は後に実施例によつて具体的に説明する。なお、
実施例において、炭化水素樹脂の評価を次の方法
によつて行つた。 (1) 軟化点 JIS K−5665 (2) 色相 ASTM D 1544−58T (3) 耐熱安定性 炭化水素樹脂5gを試験管(内径16mm)に取り、
これを200℃に保つた恒温槽中に3時間浸漬した
後、ASTM D 1544−58Tの方法により色相で
示した。 (4) 臭気 加熱溶融時(200℃)の臭気の弱いものから強
い刺激を示すものまでをA,B,Cの3段階に分
けて評価した。 (5) くもり点 140〓パラフインワツクス2gと炭化水素樹脂2g
を試験管に入れ200℃の油浴温度で溶融させよく
混合する。温度計の感温部が溶融物の中央に位置
するようにセツトし室温で放冷する。白く曇った
ときの温度を読みくもり点とする。 (6) EVAとの相溶性 エチレン−酢酸ビニル共重合体(三井デユポン
社製エバフレツクス220)と炭化水素樹脂各0.1g
を200℃熱板上で1分間溶解混合し、ポリエステ
ルフイルムに約1mmの厚さに塗布する。室温で透
明性を比較し、透明なものをA、半透明なものを
B、不透明なものをCに分けて評価した。 (7) 200℃溶融粘度 エミラー回転粘度計で測定した。 (8) 数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/
Mn) ゲル透過クロマトグラフイを使用しポリスチレ
ン基準で計算した。 〔実施例〕〔発明の効果〕 実施例 1 攪拌機、コンデンサー、温度計および触媒注入
用ゴムキヤツプをつけた500mlの4口フラスコに
新しく蒸留したスチレン50g、シクロペンテン
11gおよびトルエン39gを入れ窒素雰囲気下に攪
拌して5℃に保つておく。ここに三弗化硼素フエ
ノール錯塩0.3gを注射器でゴムキヤツプ部より温
度を5℃に保つように冷却しながら加え、2時間
攪拌を続けた。この時点で重合液をガスクロマト
分析した結果スチレンは99.8%、シクロペンテン
は80.0%反応し、トルエンは全く変化していなか
つた。10%苛性ソーダ水溶液で触媒を分析し、中
性まで水洗いして濃縮した。得られた樹脂全量と
ヘキサン等重量および耐硫黄性ニツケル触媒(日
揮化学製、銘柄N−113)6gを鋼鉄製500mlオー
トクレーブに入れ、表1記載の条件で水添反応を
行つた。放冷、脱圧、窒素置換後、触媒を別
し、液を濃縮して炭化水素樹脂57.8g(ガスクロ
マト分析用サンプリング量補正済み)を得た。 重合液のガスクロマト分析から計算した樹脂組
成(水添前モノマーで示す)、核水素化率、およ
び樹脂特性を表1に示す。 実施例2〜4,6,8,9、比較例1,2 表1記載のモノマーと重合条件で実施例1と同
様に重合し表1記載の水添条件で水添および後処
理した。結果を表1に示す。 比較例2では、重合反応での樹脂収量が2gと
少ないため、水添反応ができなかつた。 使用した水添触媒は下記のものを使用した。 耐硫黄性ニツケル:日揮化学社製「N−113」 パラジウムカーボン:川研フアインケミカル社製
「C−12」 ラネーニツケル:日揮化学社製「N−154」 実施例 5 イソプレン抽出後のC5留分のうち沸点36〜44
℃の留分を石油樹脂の原料として使用し、回収未
反応留分より表2に示される組成のシクロペンテ
ン留分(沸点36〜44℃)が回収された。 表2 シクロペンテン留分の組成(wt%) シクロペンテン 15.4 2−メチル−2−ブテン 1.6 1,3−ペンタジエン 2.2 ペンテン−2 9.7 イソプレン 0.2 アルカン(C5,C6,C7) 70.9 合計 100.0 攪拌機、コンデンサー、温度計および滴下ロー
トをつけた500mlの4口フラスコにヘキサン20g
と無水塩化アルミニウム粉末0.8gを入れ窒素雰囲
気下攪拌して30℃に保つておく。ここにスチレン
50gとシクロペンテン留分50gの混合物を滴下ロ
ートより、30℃を保つように冷却しながら加え、
ガスクロマト分析した結果、スチレンは99.9%、
シクロペンテンは30.5%その他の不飽和化合物は
34.0%反応していた。メタノールで触媒を分解
し、中性まで水洗して濃縮した。表1記載の条件
で水添し、実施例1と同様に後処理して、炭化水
素樹脂58.6g(ガスクロマト分析用サンプル補正済
み)が得られた。炭化水素樹脂の物性を表1に示
す。 実施例 7 スチレンと表2記載のシクロペンテン留分を表
1記載の条件で実施例1と同様重合後表1記載の
条件で水添し処理した。結果を表1に示す。 比較例 3 ジシクロペンタジエン留分を部分水素化して得
られる9,10−ジヒドロジシクロペンタジエン含
有留分の組成は以下のとおりであつた。 表3 9,10−ジヒドロジシクロペンタジエン 含有留分の組成(wt%) 9,10−ジヒドロジシクロペンタジエン 79.1 ジシクロペンタジエン 0.1 2−イソプロペニル−ノルボルナン、2−イソ
プロピリデンノルボルナンを主成分とするジヒ
ドロ−イソプレン・シクロペンタジエンコダイ
マー 5.5 テトラヒドロジシクロペンタジエン 9.6 その他の重合成分 5.7 合計 100.0 スチレンおよび9,10−ジシクロペンタジエン
を表1記載の条件で実施例1と同様に重合し、表
1記載条件で水添および後処理した。結果を表1
に示す。 比較例 4 攪拌機、コンデンサー、温度計および触媒注入
用ゴムキヤツプをつけた500mlの4口フラスコに
新しく蒸留したスチレン50g、シクロペンテン
50gを入れ窒素雰囲気下に攪拌して30℃に保つて
おく。ここに三弗化硼素フエノール錯塩0.5gを注
射器でゴムキヤツプ部より温度を30℃に保つよう
に冷却しながら加え、2時間攪拌を続けた。この
時点で重合液をガスクロマト分析した結果スチレ
ンは99.9%、シクロペンテンは25.8%反応してい
た。10%苛性ソーダ水溶液で触媒を分解し、中性
まで水洗いして濃縮することにより無色透明の炭
化水素樹脂62.8g(ガスクロマト分析用サンプリン
グ量を補正済み)が得られた。従つて反応モノマ
ーの樹脂化率は99.9%とほぼ定量的であることが
わかる。炭化水素樹脂は軟化点60.0℃、色相1以
下、溶融粘度15cp,Mn452,Mw/Mn1.2であつ
た。 比較例 5 市販の水添石油樹脂(荒川化学社製「アルコン
P−100」)の樹脂特性を比較のため表1に示し
た。 本発明の実施例で得られる炭化水素樹脂は市販
の水添石油樹脂よりも耐熱安定性、ワツクスおよ
びEVAに対する相溶性で優れていることがわか
る。 【表】 【表】 【表】 * 前段の重合終了時に重合液のガスクロマト分析を
行い、計算したもの
実施例10,11、比較例6〜8 表4に記載の炭化水素樹脂40部、エチレン−酢
ビコポリマー(三井ポリケミカル社製 エバフレ
ツクス210)40部、140〓パラフインワツクス20部
を180℃の油浴温度で1時間溶融攪拌した。次に
180℃のエアーオーブンで24時間静置し、相分離
しないか調べた。相分離しないものについて接着
剤の色、剥離強度を以下の方法で測定した。結果
を表4に示す。 (a) 接着剤の色 接着剤の室温での色を以下のように評価した。 A:白色、B:淡黄色、C:黄褐色 (b) 剥離強度 アルミニウム箔(厚み50ミクロン)に接着剤を
15ミクロン厚で塗布し、接着面同志をヒートシー
ルする(温度170℃、圧力1Kg/cm2、時間1秒)。
次にインストロン万能試験機により、温度25℃、
速度300mm/minでT型剥離して剥離強度を求め
た。結果を表4に示した。 【表】 * 相分離のため測定不可
実施例12,13、比較例9〜11 SISブロツクコポリマー(シエル化学製「TR
−1107」)100重量部、軟化剤(シエル化学製「シ
エルフレツクス22R」)30重量部、安定剤(ガイ
ギー社製「イルガノツクス1010」)3重量部、実
施例2,5ないし比較例1,3,4で得られた樹
脂100重量部をタツキフアイヤーとして配合し、
150℃30分間ニーダーにより混練し粘着剤を調整
した。この粘着剤を195℃熱板上のポリエステル
フイルム(25μ厚)の上で熱溶融し(20分間)、
アプリケーターを使用した50±5μの厚みに塗布
し、粘着テープを調製した。 次に、以下に示す試験方法により、粘着剤性能
評価を行つた。 (1) 段ボール接着性:5℃温度で粘着テープを段
ボール紙(JIS K−7)に850gのゴムローラ
ーを転がして圧着し、ただちに引き剥がし、段
ボール紙の表面状態を調べる。 評点 5:段ボール紙の全表面が破壊する。 4:段ボール紙の表面30%以上が破壊する。 3:段ボール紙の表面が破壊しているのがはつき
り認められる。 2:段ボール紙の表面が破壊しているのがわずか
に認められる。 1:段ボール紙の表面破壊が認められない。 (2) タツク(ボールNo.):J.Dow法により20℃で
測定した。 (3) 接着力(g/25mm巾:JIS Z−1524の方法で
20℃で測定した。 (4) 凝集力(mm/2HR):JIS Z−1524の方法で
20℃で測定した。 (5) 段ボール保持力(HR):被着体として段ボ
ール紙(JIS K−7)を使用し、端に1Kgの荷
重を吊し、20℃で荷重がずれ落ちるまでの時間
を測定した。 以上の試験方法により得られた結果を表5に示
す。 比較例 12 本発明の炭化水素樹脂を使用するかわりに、市
販水添石油樹脂(荒川化学社製「アルコンP−
100」)を使用する以外は、実施例13と同様に行つ
た。 以上の結果、本発明により得られる炭化水素重
合体をホツトメルト型感圧性粘着剤用のタツキフ
アイヤーとして用いると、得られる粘着剤組成物
は比較例に比べ優秀な粘着剤性能を示し、これま
で問題とされていた粘着剤性能のバランスが大は
ばに改良されていることがわかる。 【表】 実施例 14 SEBSブロツクコポリマー(シエル化学製
「GX−1657」100重量部、タツキフアイヤーとし
て実施例7で得られた樹脂120重量部、安定剤
(ガイギー社製「イルガノツクス1010」3重量部
に、軟化剤として実施例9で得られた樹脂30重量
部を配合し、実施例13と同様に粘着剤を調製し、
粘着剤性能評価を行つた。 比較例 13 本発明の重合体(実施例9)を使用する代りに
軟化剤A(シエル化学製「シエルフレツクス
22R」)を使用し、実施例13と同様に粘着剤を調
製し、粘着剤性能評価を行つた。 以上の結果、本発明の重合体を用いることによ
り得られる粘着剤はいずれも比較例に比べ優秀な
粘着剤性能を示し、本発明の炭化水素樹脂がホツ
トメルト型感圧性粘着剤用軟化剤としても優秀な
性能を示すことがわかる。 【表】
は、ホツトメルト接着剤用又は感圧接着剤用のタ
ツキフアイヤーの如き添加剤として優れており、
低溶融粘度であり、接着剤のベースポリマーとの
相溶性にも優れているうえ、臭気が少なく、耐熱
安定性、色相も良好である新規な炭化水素樹脂に
関する。 〔従来の技術・発明が解決しようとする問題点〕 従来より、感圧接着剤、ホツトメルト接着剤、
塗料、トラフイツクペイントなどの分野におい
て、粘着剤原料を含めたタツキフアイヤー(粘着
性付与剤)としてロジン系樹脂、アルキツド樹
脂、エポキシ樹脂などが使用できることが知られ
ている。これらの中では、ロジン系樹脂が最も賞
用されているが、この樹脂は原料を天然物に依存
しているために、近年の著しい需要の伸びに対処
できない。そこで、最近では、それを代替すべく
種々の石油系炭化水素樹脂の開発が進められてい
る。 ところで、最近のホツトメルト接着剤において
は、作業速度の向上、均一な塗布量を維持する必
要性などから、低溶融粘度型の粘着付与剤の必要
性がさけばれている。しかしながら従来この用途
に用いられているスチレン樹脂は一般に高い溶融
粘度を示し、かつ加熱溶融時に刺激臭を示すもの
が多い。 このような課題に対し、例えば特開昭58−
42610では鎖状不飽和炭化水素および/またはビ
ニリデン基を有する環状炭化水素と9,10−ジヒ
ドロジシクロペンタジエン等の共重合体の提案が
なされている。この提案によれば溶融粘度や臭気
の点は満足できるものの、上記提案で得られる炭
化水素樹脂は場合によつては黄色味を帯びるの
で、該樹脂をタツキフアイヤーとして使用した場
合、粘接着剤の商品価値を損うことがあるという
問題が残されていた。 〔発明の概要〕 本発明者らは、低溶融粘度を示し、接着剤や接
着剤のベースポリマーとの相溶性にも優れ、かつ
色相、耐熱安定性、更に臭気も良好な炭化水素樹
脂について鋭意検討した結果、スチレン系炭化水
素とシクロアルケンから導かれる特定の新規な炭
化水素樹脂が上記諸要求を満たすことを見い出
し、本発明を完成させることができた。 すなわち本発明は、 スチレン系炭化水素(A)とモノシクロアルケン(B)
とをフリーデルクラフト触媒により重合させた炭
化水素ランダム共重合体を水素添加して得られた
炭化水素樹脂であつて、 該スチレン系炭化水素(A)成分に由来する水素添
加後の炭化水素樹脂中の構造単位の割合が50乃至
99モル%、該モノシクロアルケン(B)成分に由来す
る水素添加後の炭化水素樹脂中の構造単位の割合
が1乃至50モル%〔両者の合計は100モル%〕の
範囲にあり、該水素添加後の炭化水素樹脂の数平
均分子量が200乃至10000の範囲にあり、重量平均
分子量(w)とnとの比(w/n)が
1.0ないし5.0であり、ヨウ素価が10以下、且つベ
ンゼン核の水素添加率が20%以上である炭化水素
樹脂(C)を物質発明とし、 更に該炭化水素樹脂(C)からなるホツトメルト接
着剤用又は感圧接着剤用添加剤を用途発明とする
ものである。 以下、本願発明を詳細に説明する。 〔炭化水素樹脂 C〕 本発明に係る炭化水素樹脂(C)を形成する元とな
るスチレン系炭化水素(A)としては、具体的には、
例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−メチ
ルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、m−イソプロペニルトルエン、p−イソ
プロペニルトルエンなどを挙げることができる。
これらは各単独で後述のシクロアルケン(B)ととも
に炭化水素樹脂(C)を形成する元となつていてもよ
いし、二以上の成分が任意の割合でシクロアルケ
ン(B)とともに炭化水素樹脂(C)を形成する元となつ
ていてもよい。また炭化水素樹脂(C)を形成する元
となるもう一つの成分であるシクロアルケン(B)と
しては実質的にモノシクロアルケンであつて、具
体的には、例えばシクロヘキセン、シクロペンテ
ン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロノ
ネンなどのほか、これらの環の水素原子の1個以
上がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基などの低級アルキル基などで置換されてい
るものを挙げることができる。これらのシクロア
ルケン類(B)も各単独でスチレン系炭化水素(A)とと
もに炭化水素樹脂(C)を形成する元となつていても
よいし、二以上の成分が任意の割合でシクロアル
ケン(B)とともに炭化水素樹脂(C)を形成する元とな
つていてもよい。 本発明に係る炭化水素樹脂(C)に含まれる上述の
スチレン系炭化水素(A)とシクロアルケン(B)に由来
する構造単位割合は、(A)に由来するものが50ない
し99モル%,(B)に由来するものが1ないし50モル
%、好ましくは(A)に由来するものが60ないし98%
モル,(B)に由来するものが2ないし40モル%、更
に好ましくは(A)に由来するものが70ないし95モル
%,(B)に由来するものが5ないし30モル%であ
る。上記の必須の構造単位割合の範囲より(A)に由
来するものが多くなると、溶融粘度が高くなり、
接着剤や接着剤のベースポリマーとの相溶性が悪
くなり、逆に上記の必要の構造単位割合の範囲よ
りも(A)に由来するものが少なくなると、分子量が
低いため加熱時に重量損失したり臭気を発生する
ようになり好ましくない。 なお、該炭化水素樹脂(C)を構成する元となる成
分はスチレン系炭化水素(A)とシクロアルケン(B)の
みであることが好ましいが、本発明の効果を損わ
ない範囲内でこれら(A),(B)成分以外にペンテン−
2,2−メチル−2−ブテン、ブテン−2などの
アルケンが10モル%以下、またブタジエン、イソ
プレン、1,3−ペンタジエンなどのアルカジエ
ンが10モル%以下で構成成分の元となつていても
構わない。さらにAとBの重合時に連鎖移動反応
で溶媒により取りこまれる芳香族炭化水素が10モ
ル%以下で構成成分の元となつていても構わな
い。 本発明に係る炭化水素樹脂(C)は、その数平均分
子量が約200ないし10000の範囲にあることが必要
であり、約300ないし700の範囲にあることが好ま
しい。なお数平均分子量はGPC法により、ポリ
スチレンに換算した値である。また、該炭化水素
樹脂(C)は一般に200℃以下、好ましくは約150℃以
下の軟化点(JIS K−2531による環球法)を有
し、常温で液状のものも含み、約10000CPS以下、
好ましくは約200CPS以下の溶融粘度(エミラー
粘度計、樹脂温度200℃)を有し、また重量平均
分子量(Mw),(Mnと同じ方法で測定)とMn
との比Mw/Mnで表される分子量分布は約1.0
ないし5.0、好ましくは約1.0ないし3.0を有し、更
にGardner法(ASTM D 1544−68)による色
相が3以下である。 また本発明に係る炭化水素樹脂(C)は、ヨウ素価
〔ウイス法による。〕が10以下であることが必要
で、好ましくは5以下であり、かつベンゼン核の
水素添加率〔水素添加前後の試料につき、テトラ
ヒドロフラン溶液で波長274nmの紫外線の吸光度
を測定し、その変化率であらわす。〕が20%以上
であることが必要であり、好ましくは30%以上で
ある。これら二つの条件を外れると臭気が強く、
耐熱性が悪く、臭気や着色を嫌う用途に適さなく
なると共に、エラストマーの軟化効果も充分発揮
できなくなる。 〔炭化水素樹脂(C)の製法〕 本発明の炭化水素樹脂(C)はスチレン系炭化水素
(A)とシクロアルケン(B)を共重合したのち、水素添
加することにより製造することができる。はじめ
に、前段の該共重合体に製法について説明する。 該共重合体の重合に用いられる触媒は、一般に
フリーデルクラフツ触媒として知られているもの
であつて、たとえば、塩化アルミニウム、臭化ア
ルミニウム、ジクロルモノエチルアルミニウム、
四塩化チタン、四塩化スズ、三フツ化ホウ素、三
フツ化ホウ素の各種錯合体などを挙げることがで
きる。触媒の使用量は、成分(A)および成分(B)の合
計に対して通常0.01ないし5.0重量(%)の範囲
にあることが好ましく、0.05ないし3.0重量(%)
の範囲にあることがとくに好ましい。 重合に際し、反応熱の除去や重合液粘度の抑制
のために、重合溶媒を使用するのが好ましい。適
当な溶媒としては重合成分である前述のシクロア
ルケン(B)自体が挙げられるほかトルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、メシチレン、クメン、シメ
ン等の芳香族炭化水素、あるいはこれらの混合
物、またはこれらとペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン等の脂肪族炭化水素および/または
シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロ
ヘキサン等の脂環族炭化水素との混合物を挙げる
ことができる。シクロアルケン(B)自体を溶媒に用
いる場合には、他のコモノマーである前述のスチ
レン系炭化水素(A)の濃度が約20ないし80重量%と
なるようにすることが好ましい。その他の溶媒を
用いる場合にも上記の濃度に調節した(A),(B)の混
合物に該他の溶媒を加え、成分(A)および成分(B)の
合計の重合初期濃度を通常30ないし70重量(%)
とするのが好ましく、40ないし60重量(%)とす
ることが更に好ましい。重合は回分式、連続式の
いずれでもよく、更に多段重合を行うこともでき
る。いずれの方法による場合も成分(A)および成分
(B)の重合初期濃度は、通常前述の範囲で行うこと
が好ましい。なお、原料モノマー(A),(B)は純粋で
あることが好ましいが、本発明の効果を損わない
範囲で前に示した如き重合成分が含まれていても
構わない。 重合温度は成分(A)と成分(B)の使用割合、触媒の
種類およびその量、溶媒の種類およびその量によ
つて異なるが、通常−20ないし60℃の範囲で行う
ことが好ましい。 重合時間は0.5ないし5時間の範囲が選ばれる
が、通常1ないし2時間で重合はほとんど完結す
る。 重合終了後は、アルカリ水溶液またはメタノー
ル等で触媒を分解した後、水洗し、未反応モノマ
ー、溶媒等を留去すると、前段の目的とする共重
合体樹脂を得ることができる。但し、溶媒を留去
しないで、そのまま後記する水素添加を行うこと
もできる。 本発明に係る炭化水素樹脂(C)たる水素添加され
た共重合体の(A),(B)に由来する構造単位割合の調
節は、成分モノマー(A)及び(B)の使用割合および上
記の諸条件を調節することによつてなし得る。 本発明の共重合体(C)の数平均分子量(n)お
よび分子量分布(w/n)の調節は通常次の
ようにして行うことができる。すなわち前段の共
重合時の重合温度を低くすれば共重合体のnは
大きくなり、逆に高くすればnは小さくなる。
溶媒としてシクロアルケン(B)およびその他の炭化
水素溶媒を使用して、原料モノマーのモル比(A)/
(B)を高くすると、共重合体(C)のnは大きくな
り、同原料モノマーモル比(A)/(B)を低くすると、
共重合体(C)のnは小さくなる。また、フリーデ
ルクラフツ触媒の濃度を低くすると共重合体の
nは小きくなり、触媒の濃度を高くすると共重合
体のnは小さくなる。前記三つの条件のうち
で、フリーデルクラフツ触媒の濃度および原料モ
ノマーモル比(A)/(B)の比較的低い条件下で重合を
行うことによつて、w/nが1.1ないし2.5の
共重合体が容易に得られる。 軟化点の調節は同様に前段の重合温度を変える
ことによつて比較的容易に達成可能である。すな
わち重合温度を低くすれば最終的に得られる樹脂
(C)の軟化点は高くなり、重合温度を逆に高くすれ
ば樹脂の軟化点は低くなるので、原料組成、触媒
の種類および量、触媒の種類および量を決定した
後、重合温度を適当に選べば、最終の樹脂(C)の軟
化点を希望する範囲に調節することができる。な
お次に説明する水素添加によつては、通常軟化点
は殆んど変化しない。 次に水素添加段階について説明する。水素添加
は、適当な水素添加触媒の存在下に溶媒を用いて
行われる。触媒としては、周期律表族および
族の金属またはその化合物、例えばニツケル、ク
ロム、パラジウム、白金、コバルト、オスミウ
ム、レニウム、ルテニウム、ラネーニツケル、硫
化ニツケル、酸化ニツケル、亜クロム酸銅、コバ
ルト−モリブデン、酸化モリブデン、硫化モリブ
デン、酸化白金、酸化コバルト、酸化レニウム、
酸化ルテニウム、スポンジ鉄、酸化鉄などが用い
られる。また、溶媒としても種々のものが使用で
き、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソ
ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン、デカリン、テトラ
リン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジオキサ
ンなど脂肪族系、脂環族系、芳香族系などの各種
溶媒が用いられる。従つて、前段の重合溶液から
触媒を除いたのち、そのまま水素添加できること
は前記した通りである。 水素添加は、バツチ法あるいは連続法により、
樹脂の熱劣化温度以下、好ましくは約100〜240℃
の温度条件で、減圧下乃至加圧下、一般には大気
圧乃至約300Kg/cm2G、好ましくは約10〜150Kg/
cm2Gの圧力条件下に、約10分間乃至約24時間、好
ましくは約10分間乃至約7時間水素ガスと処理す
ることにより行われる。 〔用途発明〕 水素添加により得られた本願発明の新規炭化水
素樹脂(C)は、ホツトメルト接着剤や感圧接着剤の
添加剤、すなわちタツキフアイヤー(粘着性付与
剤)や軟化剤として優れた性質を有する。 接着剤用の組成物には、一般にエチレン・酢酸
ビニル共重合体などの基体樹脂に粘着付与剤なら
びに必要に応じてワツクスおよびその他の添加剤
を配合したホツトメルト接着剤と天然ゴムや合成
ゴムなどの基体樹脂に粘着付与剤ならびに必要に
応じて溶剤およびその他の添加剤を配合した感圧
接着剤とがある。前者のホツトメルト接着剤は一
般に製本、製缶、木工、ラミネート、シート、コ
ーテイング加工等の分野において接着剤あるいは
塗工剤として使用されている。また、後者の感圧
接着剤は一般に紙、布地、プラスチツクフイルム
などの基材にコーテイングされて粘着テープやラ
ベルなどの用途に供されている。これらの接着剤
組成物にはいずれの場合にも基体樹脂に粘着付与
剤が配合される。とくにホツトメルト接着剤の場
合には、エチレン・酢酸ビニル共重合体などの基
体樹脂およびワツクスとの相溶性、接着性、溶融
粘度、可撓性などのほかに耐熱安定性、耐光安定
性、色相などの良いことが要求される。 一方、感圧接着剤用の粘着付与剤の場合にも、
天然ゴムや合成ゴムなどの基体樹脂との相溶性が
優れていること、溶剤への溶解性が良好であるこ
と、化学的に安定であり耐候性が優れているこ
と、色相が良好であること、臭気が強くないこと
などの性質を併せ持つことが要求されている。 本発明に係る炭化水素樹脂(C)がタツキフアイヤ
ー又は軟化剤として感圧接着剤に使用される場合
には、基体樹脂として具体的には、たとえば、天
然ゴム、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレ
ン、ブチルゴム、ポリクロロプレン、エチレン・
プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレ
ン・α−オレフイン共重合ゴム、エチレン・プロ
ピレン・ジエン共重合ゴム、スチレン・ブタジエ
ン・スチレンブロツク共重合体、スチレン・イソ
プレン・スチレンブロツク共重合体、水添スチレ
ン・ブタジエン・スチレンブロツク共重合体
(SEBS)、水添スチレン・イソプレン・スチレン
ブロツク共重合体等のゴム状重合体が使用され
る。特にスチレン・ブタジエン・スチレンブロツ
ク共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブ
ロツク共重合体およびこれらの水添共重合体が好
ましい。 また、ホツトメルト接着剤のタツキフアイヤー
又は軟化剤として使用される場合には、基体樹脂
として具体的には前記した感圧接着剤の場合に使
用される基体樹脂、すなわちスチレン・ブタジエ
ン・スチレンブロツク共重合体、スチレン・イソ
プレン・スチレンブロツク共重合体、スチレン・
イソプレン・スチレンブロツク共重合体およびこ
れらの水添共重合体等の外にエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン・プロピレン共重合体、エチレン・アクリ
ル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共
重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリ酢酸ビ
ニルなどが使用される。 ホツトメルト接着剤組成物の場合には、基材樹
脂としてスチレン・ブタジエン・スチレンブロツ
ク共重合体およびこれらの水添共重合体及びエチ
レン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル
酸エステル共重合体の使用が好ましい。 特にスチレン・ブタジエン・スチレンブロツク
共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロ
ツク共重合体およびこれらの水添共重合体は、本
発明の炭化水素樹脂(C)との混和性、相溶性が良好
であり、これらの共重合体を基体樹脂とし、本発
明の炭化水素樹脂(C)を粘着付与剤としたホツトメ
ルト接着剤組成物および感圧接着剤組成物はタツ
ク性や接着性、段ボール保持力に優れているとい
う特徴を有するため特に好適な組成物である。 本発明に係る炭化水素樹脂(C)を粘着付与剤とし
て用いる場合の基体樹脂との配合割合は、ホツト
メルト接着剤組成物および感圧接着剤組成物によ
つて多少異なる。ホツトメルト接着剤組成物の場
合には、粘着付与剤の配合割合は基体樹脂100重
量部に対して通常20ないし300重量部、好ましく
は30ないし200重量部の範囲であり、感圧接着剤
の場合には基体樹脂100重量部に対して通常20な
いし200重量部、好ましくは30ないし150重量部の
範囲である。同様に軟化剤として用いる場合の基
体樹脂との配合割合は、ホツトメルト接着剤組成
物の場合、基体樹脂100重量部に対して通常2な
いし30重量部、感圧接着剤の場合、基体樹脂100
重量部に対して通常10ないし100重量部の範囲で
ある。いずれの型の接着剤についても、タツキフ
アイヤーとして炭化水素樹脂(C)を用いる場合には
下記の他の軟化剤を用いてもよいし、軟化剤とし
て用いる場合には他のタツキフアイヤー、例えば
ロジンおよびその誘導体、テルペン樹脂、脂環族
系樹脂、脂肪族系樹脂、芳香族系樹脂、脂肪族−
芳香族共重合系樹脂などを用いてもよい。 また本発明にかかる炭化水素樹脂(C)を使用した
接着剤組成物には該粘着付与剤又は軟化剤および
基体樹脂の必須成分の他に、必要に応じて種々の
添加剤が配合される。たとえば、ホツトメルト接
着剤組成物の場合には、ジオクチルフタレート、
ジブチルフタレートなどの軟化剤、融点が40ない
し65℃程度の石油系のパラフインワツクス、ポリ
オレフイン系ワツクス、マイクロワツクスなどの
ワツクス類、フエノール系またはビスフエノール
系の有機化合物、金属石鹸等の抗酸化剤などがあ
げられる。また、感圧接着剤組成物の場合には、
ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、マ
シーンオイル、プロセスオイル、ポリブテンなど
の軟化剤、炭酸カルシウム、亜鉛華、酸化チタ
ン、シリカなどの充填剤、アミン系、ケトン−ア
ミン系、フエノール系などの老化防止剤、安定剤
などがあげられる。これらの添加剤の配合割合に
は任意適宜量である。 本発明にかかる炭化水素樹脂(C)を使用した接着
剤組成物を調製する方法は、ホツトメルト接着剤
組成物の場合と感圧接着剤の場合とで異なる。ホ
ツトメルト接着剤組成物を調製する方法として
は、粘着付与剤の炭化水素樹脂(C)、前記基体樹脂
および必要に応じて前述の種々の添加剤からなる
混合物を加熱溶融下に攪拌して均一な溶融液を調
製し、これを用途に応じて粒状、フレーク状、ペ
レツト状、棒状などに冷却下に成形する。このホ
ツトメルト接着剤組成物は再び溶融して接着ない
し塗工の用途に供される。たとえば、接着の用途
に供する場合に、成形品のコーナー接着では棒状
の配合体を溶接ガンに充填する方法などして使用
される。一方、感圧接着剤を調製する方法として
は、粘着付与剤としての本発明にかかる炭化水素
樹脂(C)、前記基体樹脂および必要に応じて前述の
種々の添加剤からなる混合物をロール上で混練す
るかあるいは適当な溶媒中で溶解させるなどの通
常の方法によつて調製することができる。 本発明にかかる炭化水素樹脂(C)を使用した接着
剤組成物のうちでホツトメルト接着剤組成物を接
着剤または塗工剤として使用すると、本発明にか
かる炭化水素樹脂(C)は基体樹脂との相溶性に優
れ、耐熱安定性、色相ならびに臭気に優れている
ので、均一なホツトメルト組成物が得られ、この
ホツトメルト組成物は耐熱安定性および色相に優
れ、しかもホツトメルト組成物調製時ならびに使
用時の臭気が少ないという利点がある。また、本
発明の炭化水素樹脂(C)を感圧接着剤組成物に使用
しても、粘着付与剤の炭化水素樹脂は前述の特徴
の他に耐候性に優れているので、均一な感圧接着
剤組成物が得られ、この感圧接着剤組成物は色相
および耐候性に優れしかも臭気が少ないという利
点を有している。 本発明の炭化水素樹脂を使用した接着剤組成物
は後に実施例によつて具体的に説明する。なお、
実施例において、炭化水素樹脂の評価を次の方法
によつて行つた。 (1) 軟化点 JIS K−5665 (2) 色相 ASTM D 1544−58T (3) 耐熱安定性 炭化水素樹脂5gを試験管(内径16mm)に取り、
これを200℃に保つた恒温槽中に3時間浸漬した
後、ASTM D 1544−58Tの方法により色相で
示した。 (4) 臭気 加熱溶融時(200℃)の臭気の弱いものから強
い刺激を示すものまでをA,B,Cの3段階に分
けて評価した。 (5) くもり点 140〓パラフインワツクス2gと炭化水素樹脂2g
を試験管に入れ200℃の油浴温度で溶融させよく
混合する。温度計の感温部が溶融物の中央に位置
するようにセツトし室温で放冷する。白く曇った
ときの温度を読みくもり点とする。 (6) EVAとの相溶性 エチレン−酢酸ビニル共重合体(三井デユポン
社製エバフレツクス220)と炭化水素樹脂各0.1g
を200℃熱板上で1分間溶解混合し、ポリエステ
ルフイルムに約1mmの厚さに塗布する。室温で透
明性を比較し、透明なものをA、半透明なものを
B、不透明なものをCに分けて評価した。 (7) 200℃溶融粘度 エミラー回転粘度計で測定した。 (8) 数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/
Mn) ゲル透過クロマトグラフイを使用しポリスチレ
ン基準で計算した。 〔実施例〕〔発明の効果〕 実施例 1 攪拌機、コンデンサー、温度計および触媒注入
用ゴムキヤツプをつけた500mlの4口フラスコに
新しく蒸留したスチレン50g、シクロペンテン
11gおよびトルエン39gを入れ窒素雰囲気下に攪
拌して5℃に保つておく。ここに三弗化硼素フエ
ノール錯塩0.3gを注射器でゴムキヤツプ部より温
度を5℃に保つように冷却しながら加え、2時間
攪拌を続けた。この時点で重合液をガスクロマト
分析した結果スチレンは99.8%、シクロペンテン
は80.0%反応し、トルエンは全く変化していなか
つた。10%苛性ソーダ水溶液で触媒を分析し、中
性まで水洗いして濃縮した。得られた樹脂全量と
ヘキサン等重量および耐硫黄性ニツケル触媒(日
揮化学製、銘柄N−113)6gを鋼鉄製500mlオー
トクレーブに入れ、表1記載の条件で水添反応を
行つた。放冷、脱圧、窒素置換後、触媒を別
し、液を濃縮して炭化水素樹脂57.8g(ガスクロ
マト分析用サンプリング量補正済み)を得た。 重合液のガスクロマト分析から計算した樹脂組
成(水添前モノマーで示す)、核水素化率、およ
び樹脂特性を表1に示す。 実施例2〜4,6,8,9、比較例1,2 表1記載のモノマーと重合条件で実施例1と同
様に重合し表1記載の水添条件で水添および後処
理した。結果を表1に示す。 比較例2では、重合反応での樹脂収量が2gと
少ないため、水添反応ができなかつた。 使用した水添触媒は下記のものを使用した。 耐硫黄性ニツケル:日揮化学社製「N−113」 パラジウムカーボン:川研フアインケミカル社製
「C−12」 ラネーニツケル:日揮化学社製「N−154」 実施例 5 イソプレン抽出後のC5留分のうち沸点36〜44
℃の留分を石油樹脂の原料として使用し、回収未
反応留分より表2に示される組成のシクロペンテ
ン留分(沸点36〜44℃)が回収された。 表2 シクロペンテン留分の組成(wt%) シクロペンテン 15.4 2−メチル−2−ブテン 1.6 1,3−ペンタジエン 2.2 ペンテン−2 9.7 イソプレン 0.2 アルカン(C5,C6,C7) 70.9 合計 100.0 攪拌機、コンデンサー、温度計および滴下ロー
トをつけた500mlの4口フラスコにヘキサン20g
と無水塩化アルミニウム粉末0.8gを入れ窒素雰囲
気下攪拌して30℃に保つておく。ここにスチレン
50gとシクロペンテン留分50gの混合物を滴下ロ
ートより、30℃を保つように冷却しながら加え、
ガスクロマト分析した結果、スチレンは99.9%、
シクロペンテンは30.5%その他の不飽和化合物は
34.0%反応していた。メタノールで触媒を分解
し、中性まで水洗して濃縮した。表1記載の条件
で水添し、実施例1と同様に後処理して、炭化水
素樹脂58.6g(ガスクロマト分析用サンプル補正済
み)が得られた。炭化水素樹脂の物性を表1に示
す。 実施例 7 スチレンと表2記載のシクロペンテン留分を表
1記載の条件で実施例1と同様重合後表1記載の
条件で水添し処理した。結果を表1に示す。 比較例 3 ジシクロペンタジエン留分を部分水素化して得
られる9,10−ジヒドロジシクロペンタジエン含
有留分の組成は以下のとおりであつた。 表3 9,10−ジヒドロジシクロペンタジエン 含有留分の組成(wt%) 9,10−ジヒドロジシクロペンタジエン 79.1 ジシクロペンタジエン 0.1 2−イソプロペニル−ノルボルナン、2−イソ
プロピリデンノルボルナンを主成分とするジヒ
ドロ−イソプレン・シクロペンタジエンコダイ
マー 5.5 テトラヒドロジシクロペンタジエン 9.6 その他の重合成分 5.7 合計 100.0 スチレンおよび9,10−ジシクロペンタジエン
を表1記載の条件で実施例1と同様に重合し、表
1記載条件で水添および後処理した。結果を表1
に示す。 比較例 4 攪拌機、コンデンサー、温度計および触媒注入
用ゴムキヤツプをつけた500mlの4口フラスコに
新しく蒸留したスチレン50g、シクロペンテン
50gを入れ窒素雰囲気下に攪拌して30℃に保つて
おく。ここに三弗化硼素フエノール錯塩0.5gを注
射器でゴムキヤツプ部より温度を30℃に保つよう
に冷却しながら加え、2時間攪拌を続けた。この
時点で重合液をガスクロマト分析した結果スチレ
ンは99.9%、シクロペンテンは25.8%反応してい
た。10%苛性ソーダ水溶液で触媒を分解し、中性
まで水洗いして濃縮することにより無色透明の炭
化水素樹脂62.8g(ガスクロマト分析用サンプリン
グ量を補正済み)が得られた。従つて反応モノマ
ーの樹脂化率は99.9%とほぼ定量的であることが
わかる。炭化水素樹脂は軟化点60.0℃、色相1以
下、溶融粘度15cp,Mn452,Mw/Mn1.2であつ
た。 比較例 5 市販の水添石油樹脂(荒川化学社製「アルコン
P−100」)の樹脂特性を比較のため表1に示し
た。 本発明の実施例で得られる炭化水素樹脂は市販
の水添石油樹脂よりも耐熱安定性、ワツクスおよ
びEVAに対する相溶性で優れていることがわか
る。 【表】 【表】 【表】 * 前段の重合終了時に重合液のガスクロマト分析を
行い、計算したもの
実施例10,11、比較例6〜8 表4に記載の炭化水素樹脂40部、エチレン−酢
ビコポリマー(三井ポリケミカル社製 エバフレ
ツクス210)40部、140〓パラフインワツクス20部
を180℃の油浴温度で1時間溶融攪拌した。次に
180℃のエアーオーブンで24時間静置し、相分離
しないか調べた。相分離しないものについて接着
剤の色、剥離強度を以下の方法で測定した。結果
を表4に示す。 (a) 接着剤の色 接着剤の室温での色を以下のように評価した。 A:白色、B:淡黄色、C:黄褐色 (b) 剥離強度 アルミニウム箔(厚み50ミクロン)に接着剤を
15ミクロン厚で塗布し、接着面同志をヒートシー
ルする(温度170℃、圧力1Kg/cm2、時間1秒)。
次にインストロン万能試験機により、温度25℃、
速度300mm/minでT型剥離して剥離強度を求め
た。結果を表4に示した。 【表】 * 相分離のため測定不可
実施例12,13、比較例9〜11 SISブロツクコポリマー(シエル化学製「TR
−1107」)100重量部、軟化剤(シエル化学製「シ
エルフレツクス22R」)30重量部、安定剤(ガイ
ギー社製「イルガノツクス1010」)3重量部、実
施例2,5ないし比較例1,3,4で得られた樹
脂100重量部をタツキフアイヤーとして配合し、
150℃30分間ニーダーにより混練し粘着剤を調整
した。この粘着剤を195℃熱板上のポリエステル
フイルム(25μ厚)の上で熱溶融し(20分間)、
アプリケーターを使用した50±5μの厚みに塗布
し、粘着テープを調製した。 次に、以下に示す試験方法により、粘着剤性能
評価を行つた。 (1) 段ボール接着性:5℃温度で粘着テープを段
ボール紙(JIS K−7)に850gのゴムローラ
ーを転がして圧着し、ただちに引き剥がし、段
ボール紙の表面状態を調べる。 評点 5:段ボール紙の全表面が破壊する。 4:段ボール紙の表面30%以上が破壊する。 3:段ボール紙の表面が破壊しているのがはつき
り認められる。 2:段ボール紙の表面が破壊しているのがわずか
に認められる。 1:段ボール紙の表面破壊が認められない。 (2) タツク(ボールNo.):J.Dow法により20℃で
測定した。 (3) 接着力(g/25mm巾:JIS Z−1524の方法で
20℃で測定した。 (4) 凝集力(mm/2HR):JIS Z−1524の方法で
20℃で測定した。 (5) 段ボール保持力(HR):被着体として段ボ
ール紙(JIS K−7)を使用し、端に1Kgの荷
重を吊し、20℃で荷重がずれ落ちるまでの時間
を測定した。 以上の試験方法により得られた結果を表5に示
す。 比較例 12 本発明の炭化水素樹脂を使用するかわりに、市
販水添石油樹脂(荒川化学社製「アルコンP−
100」)を使用する以外は、実施例13と同様に行つ
た。 以上の結果、本発明により得られる炭化水素重
合体をホツトメルト型感圧性粘着剤用のタツキフ
アイヤーとして用いると、得られる粘着剤組成物
は比較例に比べ優秀な粘着剤性能を示し、これま
で問題とされていた粘着剤性能のバランスが大は
ばに改良されていることがわかる。 【表】 実施例 14 SEBSブロツクコポリマー(シエル化学製
「GX−1657」100重量部、タツキフアイヤーとし
て実施例7で得られた樹脂120重量部、安定剤
(ガイギー社製「イルガノツクス1010」3重量部
に、軟化剤として実施例9で得られた樹脂30重量
部を配合し、実施例13と同様に粘着剤を調製し、
粘着剤性能評価を行つた。 比較例 13 本発明の重合体(実施例9)を使用する代りに
軟化剤A(シエル化学製「シエルフレツクス
22R」)を使用し、実施例13と同様に粘着剤を調
製し、粘着剤性能評価を行つた。 以上の結果、本発明の重合体を用いることによ
り得られる粘着剤はいずれも比較例に比べ優秀な
粘着剤性能を示し、本発明の炭化水素樹脂がホツ
トメルト型感圧性粘着剤用軟化剤としても優秀な
性能を示すことがわかる。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 スチレン系炭化水素(A)とモノシクロアルケン
(B)とをフリーデルクラフト触媒により重合させた
炭化水素ランダム共重合体を水素添加して得られ
た炭化水素樹脂であつて、 該スチレン系炭化水素(A)成分に由来する水素添
加後の炭化水素樹脂中の構造単位の割合が50乃至
99モル%、該モノシクロアルケン(B)成分に由来す
る水素添加後の炭化水素樹脂中の構造単位の割合
が1乃至50モル%〔両者の合計は100モル%〕の
範囲にあり、該水素添加後の炭化水素樹脂の数平
均分子量(n)が200乃至10000の範囲にあり、
重量平均分子量(w)とnとの比(w/
n)が1.0ないし5.0であり、ヨウ素価が10以下、
且つベンゼン核の水素添加率が20%以上である炭
化水素樹脂。 2 スチレン系炭化水素(A)とモノシクロアルケン
(B)とをフリーデルクラフト触媒により重合させた
炭化水素ランダム共重合体を水素添加して得られ
た炭化水素樹脂であつて、 該スチレン系炭化水素(A)成分に由来する水素添
加後の炭化水素樹脂中の構造単位の割合が50乃至
98モル%、該モノシクロアルケン(B)成分に由来す
る水素添加後の炭化水素樹脂中の構造単位の割合
が1乃至50モル%〔両者の合計は100モル%〕の
範囲にあり、該水素添加後の炭化水素樹脂の数平
均分子量(n)が200乃至10000の範囲にあり、
重量平均分子量(w)とnとの比(w/
u)が1.0ないし5.0であり、ヨウ素価が10以下、
且つベンゼン核の水素添加率が20%以上である炭
化水素樹脂からなるホツトメルト接着剤用又は感
圧接着剤用添加剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14767484A JPS6128508A (ja) | 1984-07-18 | 1984-07-18 | 新規炭化水素樹脂およびそれを用いた接着剤用添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14767484A JPS6128508A (ja) | 1984-07-18 | 1984-07-18 | 新規炭化水素樹脂およびそれを用いた接着剤用添加剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6128508A JPS6128508A (ja) | 1986-02-08 |
JPH0533243B2 true JPH0533243B2 (ja) | 1993-05-19 |
Family
ID=15435712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14767484A Granted JPS6128508A (ja) | 1984-07-18 | 1984-07-18 | 新規炭化水素樹脂およびそれを用いた接着剤用添加剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6128508A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62506A (ja) * | 1985-06-27 | 1987-01-06 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 炭化水素樹脂の製造方法 |
EP0852257A1 (en) | 1997-01-02 | 1998-07-08 | Dsm N.V. | Process for decolouring a cracked distillate |
JPH11335645A (ja) * | 1998-03-17 | 1999-12-07 | Arakawa Chem Ind Co Ltd | ホットメルトシ―リング材用粘着付与剤およびホットメルトシ―リング材 |
JP4245912B2 (ja) * | 2002-12-16 | 2009-04-02 | 旭化成株式会社 | 水素化高分子の製造方法 |
JP7286434B2 (ja) * | 2019-06-25 | 2023-06-05 | 三井化学株式会社 | (共)重合体および粘着性付与剤 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52140591A (en) * | 1976-05-20 | 1977-11-24 | Nippon Zeon Co Ltd | Novel hydrogenated hydrocarbon resisn |
-
1984
- 1984-07-18 JP JP14767484A patent/JPS6128508A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52140591A (en) * | 1976-05-20 | 1977-11-24 | Nippon Zeon Co Ltd | Novel hydrogenated hydrocarbon resisn |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6128508A (ja) | 1986-02-08 |
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