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JPH0532881A - ポリフエニレンエーテル系樹脂組成物 - Google Patents

ポリフエニレンエーテル系樹脂組成物

Info

Publication number
JPH0532881A
JPH0532881A JP20877991A JP20877991A JPH0532881A JP H0532881 A JPH0532881 A JP H0532881A JP 20877991 A JP20877991 A JP 20877991A JP 20877991 A JP20877991 A JP 20877991A JP H0532881 A JPH0532881 A JP H0532881A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
polyphenylene ether
weight
polystyrene
ppe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20877991A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Yokoshima
隆裕 横島
Hidenori Tazaki
秀則 田崎
Takuro Kitamura
卓郎 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SABIC Innovative Plastics Japan KK
Original Assignee
GE Plastics Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GE Plastics Japan Ltd filed Critical GE Plastics Japan Ltd
Priority to JP20877991A priority Critical patent/JPH0532881A/ja
Publication of JPH0532881A publication Critical patent/JPH0532881A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 PPE系樹脂とポリウレタンを接着して成る
成形品であって、プライマーを中塗りせずとも良好な接
着性を有し、冷熱サイクル、耐湿テストの後にもPPE
系樹脂とポリウレタンフォームとが剥離せず、しかもP
PE系樹脂部分における層状剥離や機械的物性の低下を
伴わない成形品を提供すること。 【構成】 ポリフェニレンエーテル系樹脂またはこれと
ポリスチレン系樹脂に基づく樹脂組成物とポリウレタン
を接着して成る成形品において、ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂またはこれとポリスチレン系樹脂に基づく樹脂
組成物が、ポリフェニレンエーテル系樹脂またはこれと
ポリスチレン系樹脂の合計 100重量部当たり、脂肪族系
もしくは芳香族系リン酸エステル 0.5〜30重量部、及び
/または脂肪酸ビスアマイド化合物 0.1〜5重量部を含
有することを特徴とする成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリスチレン系樹脂含
有または不含のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物と
ポリウレタンとを接着して成る成形品、特に、ウレタン
との接着性の必要とされる器具、例えば自動車のインス
ツルメントパネル、ドアサイドパネルあるいはセンター
コンソール等に用いられる成形体に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】ポリフェニレンエーテル樹脂
は優れた機械的特性を有し、エンジニアリング樹脂とし
て、成形品にして使用されている。ポリフェニレンエー
テル(以下、PPEと略すことがある)樹脂は、その成
形加工性を改善するため、しばしば、ポリスチレン、ゴ
ム強化ポリスチレン(HIPS)樹脂等のビニル芳香族
系樹脂を配合して用いられる。しかし、ポリフェニレン
エーテル樹脂またはこれとポリスチレン樹脂から成る樹
脂組成物より得られる成形品は、ポリウレタンフォーム
と接着しない不都合がある。そのため、例えば自動車の
インストルメントパネルのようにPPE系樹脂とポリウ
レタンフォームとが接着した形の成形品を必要とする場
合には、プライマーを中塗りすることによって上記の不
都合を回避している。
【0003】ポリフェニレンエーテル樹脂とビニル芳香
族系樹脂から成る樹脂組成物に基づく成形品のポリウレ
タンフォームとの接着性を改善する方法として、特開昭
60-36554号公報及び特開昭63-118366 号公報には、この
樹脂組成物にABS、SMA(スチレン‐無水マレイン
酸)等の極性樹脂を配合することが提案されている。し
かし、これら極性樹脂はポリフェニレンエーテル/ポリ
スチレン系樹脂組成物に対する相溶性が劣るため、ポリ
ウレタンフォームとの接着強度をプライマーを用いずと
も十分なものとする量の極性樹脂を添加した場合、得ら
れた成形品は、層状剥離、機械的物性の低下と言った問
題を有する。この問題を解決するために、テルペンフェ
ノール樹脂を混合することが、特開平2-199164号公報で
提案されている。この技術によれば、得られる樹脂成形
品は層状剥離を起こさず、機械的物性の低下も示さな
い。また、ウレタンフォームとの密着性も改善される。
しかし、この樹脂組成物とウレタンフォームとを接着し
て成る成形品は、強制的に引き剥がすと樹脂とフォーム
との界面で剥離する。また、自動車のインスツルメント
パネル等の実使用環境に即した冷熱サイクルあるいは耐
湿テスト等の後には、容易に剥離を起こす。このように
テルペンフェノール樹脂を混合した樹脂組成物とポリウ
レタンとを接着して成る成形品では、PPE系樹脂とウ
レタンフォームとの密着性は改善されたものの、十分な
接着強度は達成されていないそれ故本発明は、PPE系
樹脂とポリウレタンを接着して成る成形品であって、プ
ライマーを中塗りせずとも良好な接着性を有し、冷熱サ
イクル、耐湿テストの後にもPPE系樹脂とポリウレタ
ンフォームとが剥離せず、しかもPPE系樹脂部分にお
ける層状剥離や機械的物性の低下を伴わない成形品を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリフェニレ
ンエーテル系樹脂またはこれとポリスチレン系樹脂に基
づく樹脂組成物とポリウレタンを接着して成る成形品に
おいて、ポリフェニレンエーテル系樹脂またはこれとポ
リスチレン系樹脂に基づく樹脂組成物が、ポリフェニレ
ンエーテル系樹脂またはこれとポリスチレン系樹脂の合
計100 重量部当たり、 a)脂肪族系及び芳香族系リン酸エステルの群から選ばれ
る1以上の化合物 0.5〜30重量部、及び/または b)1以上の脂肪酸ビスアマイド化合物 0.1〜5重量部 を含有することを特徴とする成形品である。
【0005】ここで、PPE系樹脂組成物がリン酸エス
テル及び/または脂肪族ビスアマイド化合物を成分とし
て含有することが、本発明の重要な要件である。このこ
とによって、PPE系樹脂組成物とポリウレタンとを接
着して成る成形品における両樹脂部分の接着性を、PP
E系樹脂部分の特性の低下を伴うことなく改善すること
ができる。これは全く予期されなかったことである。
【0006】本発明においてポリフェニレンエーテル系
樹脂は、それ自体公知であり、例えば次の一般式
【0007】
【化1】 (式中R1 ,R2 ,R3 ,並びにR4 は水素、ハロゲ
ン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子とフェニ
ル環との間に少くとも2個の炭素原子を有するハロアル
キル基及びハロアルコキシ基で第3級α‐炭素を含まな
いものから選んだ一価置換基を示し、nは重合度を表わ
す整数である)で表わされる重合体の総称であって、上
記一般式で表わされる重合体の一種単独であっても、二
種以上が組合わされた共重合体であってもよい。好まし
い具体例ではR1 及びR2 は炭素原子数1〜4のアルキ
ル基であり、R3 ,R4 は水素もしくは炭素原子数1〜
4のアルキル基である。例えばポリ(2,6-ジメチル-1,4
-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジエチル-1,4- フ
ェニレン)エーテル、ポリ(2-メチル-6- エチル-1,4-
フェニレン)エーテル、ポリ(2-メチル-6- プロピル-
1,4- フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジプロピル-1,
4- フェニレン)エーテル、ポリ(2-エチル-6- プロピ
ル-1,4- フェニレン)エーテルなどが挙げられる。特に
好ましいポリフェニレンエーテル樹脂はポリ(2,6-ジメ
チル-1,4- フェニレン)エーテルである。またポリフェ
ニレンエーテル共重合体としては上記ポリフェニレンエ
ーテル繰返し単位中にアルキル三置換フェノールたとえ
ば2,3,6-トリメチルフェノールを一部含有する共重合体
を挙げることができる。またこれらのポリフェニレンエ
ーテルに、スチレン系化合物がグラフトした共重合体で
あってもよい。スチレン系化合物グラフト化ポリフェニ
レンエーテルとしては上記ポリフェニレンエーテルに、
スチレン系化合物として、例えばスチレン、α‐メチル
スチレン、ビニルトルエン、クロルスチレンなどをグラ
フト重合して得られる共重合体である。
【0008】本発明で用いるポリスチレン系樹脂として
は、一般式
【0009】
【化2】 (式中Rは水素または炭素原子数1〜4のアルキル基で
あり、Zはハロゲンまたは炭素原子数1〜4のアルキル
基である置換基を示し、pは1〜5の整数である)で示
されるビニル芳香族化合物から誘導された繰返し構造単
位を、その重合体中に少なくとも25重量%以上有するも
のでなければならない。
【0010】かかるポリスチレン系樹脂としてはたとえ
ばスチレンもしくはその誘導体(たとえばα‐メチルス
チレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、エチルビニ
ルキシレン、ビニルナフタレン及びこれらの混合物)の
重合体並びにたとえばポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ブチルゴム、EPDMゴム、エチレン‐プロピレン
共重合体、天然ゴム、ポリスルフィドゴム、ポリウレタ
ンゴム、エピクロロヒドリンの如き、天然または合成エ
ラストマー物質によって変性されたスチレン重合体が挙
げられる。
【0011】本発明において特に好ましいポリスチレン
系樹脂は、ポリスチレン、ゴム強化ポリスチレン(HI
PS)、またはこれらの混合物である。
【0012】本発明の成形品においては、PPE系樹脂
組成物の成分として、好ましくはポリフェニレンエーテ
ル系樹脂とポリスチレン系樹脂の両者を使用する。ポリ
フェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂の重量
比は好ましくは10:90〜90:10、特に20:80〜80:20で
ある。
【0013】本発明においては、PPE系樹脂組成物の
成分として、上記樹脂成分の他に、脂肪族系及び芳香族
系リン酸エステルの群から選ばれる化合物、及び/また
は脂肪酸ビスアマイド化合物を使用する。ここで、リン
酸エステルとビスアマイド化合物のいずれか一方を使用
することも、また、両方を用いることも可能であるが、
好ましくは両方を共に使用する。そのいずれの場合にお
いても、リン酸エステルあるいはビスアマイド化合物と
して一種または二種以上の化合物を使用することができ
る。
【0014】本発明で使用する脂肪族系もしくは芳香族
系リン酸エステルに特に制限はなく、単量体、縮合型多
量体等、種々の公知のものを使用することができる。好
ましい単量体リン酸エステルの例としてトリブチルホス
フェート、トリ-2- エチルヘキシルホスフェート、トリ
ブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェー
ト、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフ
ェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニル
ジフェニルホスフェート及び2-エチルヘキシルジフェニ
ルホスフェートを、好ましい縮合型多量体リン酸エステ
ルの例としてレゾルシノールジホスフェート及びレゾル
シノールトリホスフェートを挙げることができる。これ
らリン酸エステルは、ポリフェニレンエーテル系樹脂ま
たはこれとポリスチレン系樹脂の合計 100重量部に対し
て、 0.5〜30重量部、好ましくは1〜15重量部用いられ
る。リン酸エステルの量が 0.5重量部より少ないと組成
物とポリウレタンとの接着性が十分に改善されず、逆に
30重量部より多いと熱変形温度が大幅に低下し、にじみ
出しによる成形表面や金型表面の汚染の問題が発生す
る。また、リン酸エステルの量を30重量部より高くして
も、本発明以上の接着性の改善は望めない。
【0015】脂肪族ビスアマイドにも特に制限はない
が、カプリン酸アミド、ラウリン酸アミド、ミリスチン
酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、
ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エイコセン酸アミ
ド、エルシン酸アミド、エライジン酸アミド等とホルマ
リンとから合成される N,N'-メチレンビスアマイドが好
ましい。これらビスアマイド化合物は、ポリフェニレン
エーテル系樹脂またはこれとポリスチレン系樹脂合計 1
00重量部に対して、 0.5〜5重量部、好ましくは0.5〜
3重量部用いられる。ビスアマイド化合物の量が 0.5重
量部未満だと接着性が十分に改善されず、逆に5重量部
を越えると層状剥離、あるいはにじみ出しによる金型表
面の汚染と言った問題が発生する。また、ビスアマイド
化合物の量を5重量部より高くしても、本発明以上の接
着性の改善は望めない。
【0016】上記のPPE系樹脂組成物にさらに、テル
ペンフェノール樹脂を添加しても良い。ここで、テルペ
ンフェノール樹脂とはテルペンとフェノールとの共重合
した樹脂であり、それ自体公知である。本発明で使用し
得るテルペンフェノール樹脂に特に制限はないが、軟化
点が 100℃以上で、かつ1分子当たり1以上のOH基を
有するものが好ましい。これらテルペンフェノール樹脂
は、好ましくはポリフェニレンエーテル系樹脂またはそ
れとポリスチレン系樹脂の合計 100重量部に対して 0.5
〜50重量部加えられる。
【0017】本発明におけるPPE系樹脂組成物は、更
にゴム状物質をポリフェニレンエーテル系樹脂またはこ
れとポリスチレン系樹脂の合計 100重量部当りたとえば
20重量部以下の量で含むことができる。ゴム状物質とし
ては、特にスチレン系炭化水素ポリマーブロック‐共役
ジエン系エラストマーブロック共重合体、及びスチレン
系炭化水素ポリマーブロック‐オレフィン系エラストマ
ーブロック共重合体が好ましい。
【0018】またPPE系樹脂組成物は、更に強化材た
とえばガラス繊維をポリフェニレンエーテル系樹脂また
はこれとポリスチレン系樹脂の合計 100重量部当り好ま
しくは50重量部以下の量で含むことができる。更に、そ
の物性を損なわない限りにおいて他の添加剤、たとえば
顔料、染料、充填剤、耐熱剤、酸化劣化防止剤、耐候
剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、難燃剤、流動性
改良剤、帯電防止剤などを添加することも可能である。
【0019】上記の各成分から本発明で使用するPPE
系樹脂組成物を製造する方法には特に制限はなく、通常
の方法が満足に使用できる。しかしながら一般に溶融混
合法が望ましい。溶融混合に必要な温度及び時間に特に
制限はなく、それらは材料の組成によって適切に決定で
きる。温度はポリフェニレンエーテル対ポリスチレンの
混合比で幾分変化するが、一般には 270〜350 ℃の範囲
内である。混合のためには長い時間及び/または高剪断
速度が望ましいが、樹脂組成物の劣化が進行する。従っ
て時間はこれらの点を考慮に入れて決定することが望ま
しい。各成分を任意の順で添加混合することができ、た
とえば押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダ
ー等を用いて連続的にまたは回分的に溶融混合できる。
【0020】本発明の成形品は、上記PPE系樹脂組成
物とポリウレタンとを接着して成る。ここで、ポリウレ
タンとは、ウレタン結合(−NHCOO−)を有する高
分子総てを包含し、ウレタン結合を有する重合体の一種
単独でも、二種以上が組み合わされた共重合体でも良
い。その分子構造、分子量等の特性に特に制限はない。
すなわち、本発明の成形品に使用し得るポリウレタンは
特定のものに限定されず、本発明においては、成形品の
用途に応じた特性を有するポリウレタンを選択すること
が可能である。ポリウレタンは通常、ウレタンフォーム
である。ポリウレタンは、慣用の添加物を含むことがで
きる。ポリウレタンの製造法は当業者に周知であり、こ
こで特に説明する必要はない。
【0021】本発明の成形品は、例えばPPE系樹脂組
成物の成形品を入れた成形型枠中にウレタン原料を入れ
て成形・硬化させる方法によって製造することができ
る。この方法において、PPEとポリウレタンとは、硬
化の段階において接触しておれば良く、成形時から接触
している必要はない。また、これとは別に、PPE系樹
脂組成物の成形品にウレタン原料の液状物をスプレーフ
ロスする方法を用いることもできる。この方法におい
て、ウレタン原料は成形直後の熱いPPE成形体にスプ
レーされても良く、ウレタン原料を温めながらPPE成
形体にスプレーしても良い。あるいは、PPE成形体に
ウレタン原料をスプレーした後に加温することによって
も両者の接着した成形品を得ることができる。本発明の
成形品の製造法はこれらに限定されず、上記以外の方法
を採用することも可能である。上記のいずれの方法にお
いても、PPE系樹脂組成物の成形体は公知の方法で作
られたものであって良く、特別の製造法を採る必要はな
い。また、その形状にも特に制限はない。本発明の成形
品の製造に当たっては、PPE系樹脂組成物及びウレタ
ンの成形及び硬化は任意の公知の方法で行えば良く、特
別な接着手段または工程を用いずに十分に強い接着を得
ることができる。
【0022】以下、本発明をさらに実施例により説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0023】
【実施例】以下の実施例及び比較例において、ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂(PPE系樹脂)としては、固有
粘度が0.48dl/g (クロロホルム中25℃)のポリ(2,6-
ジメチル-1,4- フェニレン)エーテルを使用した。
【0024】ポリスチレン系樹脂(以下PSと言うこと
がある)としては、ダイアレックスHT644(商標、三菱
モンサント化成株式会社のゴム強化ポリスチレン)、ま
たはディックスチレンCR3500(商標、大日本インキ化
学工業株式会社のポリスチレン)を使用した。
【0025】リン酸エステルとしては、 a-1)リン含有率 9.5%のトリフェニルホスフェート(T
PP、株式会社大八化学工業所) a-2)ポリリン酸エステル(フォスフィレックス 574、ア
クゾ・カシマ株式会社) a-3)トリブトキシエチルホスフェート(TBP、株式会
社大八化学工業所) を使用した。
【0026】b)ビスアマイド化合物としては、 N,N'-メ
チレンステアリン酸ビスアマイド(AC200 ビス、日本
化成株式会社)を使用した。
【0027】c)テルペンフェノール樹脂としては、マイ
ティエースK125(商標、ヤスハラケミカル、軟化点 125
℃、OH基2個/1分子)を使用した。
【0028】さらに、任意的成分として、 d)ゴム状物質(SEBS)、及び e)ガラス繊維を、 また、比較例中で使用する成分として f)スチレン‐無水マレイン酸コポリマー(SMA、無水
マレイン酸を17%含有) を用いた。
【0029】上記の各成分を、下記表に示す重量比でヘ
ンシェルミキサーを用いて均一に予備混合し、これをシ
リンダー温度 290℃、スクリュー回転数300rpmに設定し
た二軸押出機で混練しペレット化した。得られたペレッ
トを 100℃で2時間予備乾燥した後、シリンダー温度 2
80℃、金型温度80℃に設定した射出成形機を用いて熱変
形温度、アイゾット衝撃強度、引張強度、引張破断点伸
度及びポリウレタンフォームとの接着性評価用の成形品
を作った。
【0030】各PPE系樹脂成形品の機械的性質等及び
ポリウレタンフォームとの接着性を試験した。結果を表
1に示す。尚、熱変形温度はASTM D648 に、アイゾ
ット衝撃強度(ノッチ付き)はASTM D256 に、引張
り強度はASTM D638 に、引張り破断点強度はAST
M D638 に夫々従い測定した。
【0031】試験片に用いる発泡成形用ウレタンの原料
としては、下記の組成のものを用意した。ウレタンA ポリエーテルポリオール 64.6重量% 水 2.0重量% TDA 0.6重量% ポリエタノールアミン 0.1重量% メチレンジイソシアネート 32.4重量% 顔料 0.3重量%ウレタンB ポリエーテル 58.1重量% トリエタノールアミン 3.0重量% 水 1.5重量% トリエチルアミン 0.6重量% 粗メチレンジイソシアネート 36.8重量% これらのウレタン原料を用い、ポリウレタンフォームと
の接着性評価用の試験片を、次のようにして作成した。
【0032】各実施例及び比較例のPPE系樹脂組成物
から射出成形した 150× 150×3mmの板状成形品を成形
型内に固定し、この上に、20℃の上記ウレタン原料を
(15秒間撹拌した後)注形し、40℃で10分間かけて発泡
硬化させた。ポリウレタン層の厚さは約10mmであり、発
泡密度は0.17であった。このようにして得た、PPE樹
脂組成物の成形品上にポリウレタンが付着しているもの
から20mm幅×150mm長さの試験片を切り出した。
【0033】こうして得られた試験片を、 α:そのままで、 β:−30℃で1時間、110 ℃で1時間の冷熱サイクルを
5サイクル施した後、 γ:60℃×95RH%×40時間の高温高湿老化条件に曝した
後、 以下の三つの試験に付して、各PPE樹脂組成物の成形
品とポリウレタンフォームとの接着性を試験した。
【0034】試験1:試験片の長さ方向においてポリウ
レタン層が下になるように一方の端でポリウレタン層と
PPE層とを一緒に把持し、もう一方の端ではウレタン
層のみを下方に引っ張って、反り変形を与えた。
【0035】試験2:試験片の片方の端において、ポリ
ウレタン層とPPE層とを夫々指で挟み、ゆっくりと引
き剥がすべく力を加えた。
【0036】試験3:試験片からポリウレタンを強制的
に取り去った後の表面をスクレイパーでこすり、PPE
層のきれいな面が露出するか否かを目視観察した。
【0037】尚、表1の試験1及び2の欄において、○
はポリウレタンフォームが千切れたことを、×はポリウ
レタンフォームとPPE層との界面で剥離したことを、
Δは○と×の現象が起こったことを示す。
【0038】また、表1の試験3の欄において、○は何
回こすってもPPE層の表面が現れなかったことを、×
は数回こするとPPE層の表面が現れたことを、Δは○
のようになった部分と×のようになった部分とが見られ
たことを示す。
【0039】
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71/12 LQM 9167−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェニレンエーテル系樹脂またはこ
    れとポリスチレン系樹脂に基づく樹脂組成物とポリウレ
    タンを接着して成る成形品において、ポリフェニレンエ
    ーテル系樹脂またはこれとポリスチレン系樹脂に基づく
    樹脂組成物が、ポリフェニレンエーテル系樹脂またはこ
    れとポリスチレン系樹脂の合計100 重量部当たり、 a)脂肪族系及び芳香族系リン酸エステルの群から選ばれ
    る1以上の化合物 0.5〜30重量部、及び/または b)1以上の脂肪酸ビスアマイド化合物 0.1〜5重量部 を含有することを特徴とする成形品。
  2. 【請求項2】 ポリフェニレンエーテル系樹脂またはこ
    れとポリスチレン系樹脂に基づく樹脂組成物が、ポリフ
    ェニレンエーテル系樹脂またはこれとポリスチレン系樹
    脂の合計 100重量部当たり 0.5〜50重量部のテルペンフ
    ェノール樹脂をさらに含有することを特徴とする、請求
    項1記載の成形品。
JP20877991A 1991-07-26 1991-07-26 ポリフエニレンエーテル系樹脂組成物 Pending JPH0532881A (ja)

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Cited By (4)

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