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JPH05323197A - 共焦点顕微鏡装置 - Google Patents

共焦点顕微鏡装置

Info

Publication number
JPH05323197A
JPH05323197A JP5021575A JP2157593A JPH05323197A JP H05323197 A JPH05323197 A JP H05323197A JP 5021575 A JP5021575 A JP 5021575A JP 2157593 A JP2157593 A JP 2157593A JP H05323197 A JPH05323197 A JP H05323197A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light source
emitting
inspected
emitting elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5021575A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Tamura
雄一 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP5021575A priority Critical patent/JPH05323197A/ja
Publication of JPH05323197A publication Critical patent/JPH05323197A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】機械的走査機構を不要とし高速走査が可能で振
動などの問題のない小型で実用的な共焦点顕微鏡を提供
する。 【構成】所定の平面上に配列された多数の発光素子を有
する面発光型光源手段と多数の受光素子を有する2次元
撮像手段とを用いる構成とし、多数の発光素子を順次発
光走査するとともに、各発光素子に対応する共役な受光
素子のみにて順次受光させる構成を有する。このような
制御により実質的な走査が行われるため、機械的走査機
構は全く必要なく、可動部のない共焦点走査型顕微鏡が
可能である。そして、光源手段からの照明光束を集光す
る照明光学手段として、光源からの光束を収斂するため
のフィールドレンズを設けることにより、画面の周辺部
の照度の均一性を向上させることが可能であり、小型で
実用的な構成とすることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顕微鏡装置、特に走査
型の共焦点顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】共焦点走査型顕微鏡は従来の結像型顕微
鏡に比較して、以下の様な利点があるため多くの分野で
使用されるようになって来ている。 (1) 観察像に重複するフレア光や、ぼけ像を除去するこ
とができ、光学系のS/N比の飛躍的向上が図れ、低反
射率・低コントラスト試料の観察が可能である。より詳
細には、結像型顕微鏡に比較してピンホール照明によっ
て視野が10-3に制限され、フレアなどの光学的ノイズ
は10-6に減少するため、画像のコントラストが大幅に
向上する。また厚みや凹凸のある試料では、ピンホール
絞りにより前後にぼけた像の光が除去されるため更にコ
ントラストが向上する。(一般にフレアの影響は低倍率
ほど大きく、ぼけ像の影響は高倍率程大きい。) (2) 画像のS/N比が高いため光照射量を少なくでき、
これにより試料の光照射損傷を低減できる。 (3) 同一波長で同一開口数のレンズを使用する場合を比
較すると、実効的な水平分解能は50%程度向上し、焦
点深度は半分程度に浅くなるため、光軸(垂直)方向の
分解能は2倍程度に向上する。従って、計測に使用する
ばあいには垂直・水平方向の計測精度もこれに伴い向上
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように優れた点を
有する従来の共焦点走査型顕微鏡ではあるが、被検物体
とビームの集光点とを相対的に走査することが必要であ
り、走査機構が必須であった。具体的には、レーザー光
源からの光ビームを対物レンズにて物体面上に集光する
と共に、機械走査型ミラーや音響光学偏向素子などを用
いて物体面上を走査し、像面近傍に配置されたピンホー
ルを通して受光する構成が必要であった。このため、走
査機構が複雑且つ大がかりなため装置の小型軽量化が困
難であり、機械的可動部のある機械走査型では一般に高
速走査が困難であり、高速走査が可能なものは更に大型
・高価であることや騒音・振動の問題等が避けられなか
った。
【0004】本発明の目的は、機械的走査機構を不要と
し高速走査が可能で振動などの問題のない小型で実用的
な共焦点顕微鏡を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による共焦点顕微
鏡は、所定の平面上に配列された多数の発光素子を有す
る面発光型光源手段と多数の受光素子を有する2次元撮
像手段とを用いる構成としたものであり、多数の発光素
子を順次発光走査するとともに、各発光素子に対応する
共役な受光素子のみにて順次受光させる構成を有してい
る。
【0006】具体的には、上記の如き面発光型光源手段
と、該光源面からの光束を収斂するためのフィールドレ
ンズを有し被検物体面上に照明光束を集光する照明光学
手段と、該被検物体面からの光束を所定の像面上に集光
する対物光学手段と、該対物光学手段の像面上に配置さ
れた多数の受光素子を有する2次元撮像手段と、前記面
発光型光源手段の発光素子を時系列的に発光させると共
に、該発光素子と互いに共役な前記2次元撮像手段上の
受光素子を順次受光可能状態とする制御手段と、該2次
元撮像手段からの出力信号に基づいて前記被検物体面の
情報を得る信号処理手段とを有する構成としたものであ
る。
【0007】また、面発光型光源手段と2次元撮像手段
とを同期制御する制御手段としては、面発光型光源手段
の発光素子を1列毎に順次発光させると共に、該面発光
型光源手段上の1列の発光素子と互いに共役な2次元撮
像手段上の1ラインの受光素子を順次受光可能状態とす
る構成とすることも可能である
【0008】
【作用】上記の如き本発明によれば、面発光型光源手段
の発光素子の時系列的発光と、これらに対応する2次元
撮像手段上の受光素子の順次受光との制御により、実質
的な走査が行われるため、機械的走査機構は全く必要な
く、可動部のない簡単で小型な構成とすることが可能で
ある。換言するならば、本発明は基本的には画像(検出
器)の画素数に等しい複数点光源により、光ビームを走
査することなく点光源そのものを順次発光し、これと同
期して検出器上の点受光素子にて順次受光することによ
り実質的な共焦点走査を実現するものである。しかも、
フィールドレンズにより面発光型光源手段からの発光光
束の主光線が対物レンズの入射瞳の中心に向かうように
収斂されるため、光源からの光束が効率良く被検物体面
上に導かれ、観察像の周辺部においても十分な光量で照
明することができ、照度の均一性を維持することが可能
となる。
【0009】また、面発光型光源手段の発光素子を1列
毎に順次発光させると共に、面発光型光源手段上の1列
の発光素子と互いに共役な2次元撮像手段上の1ライン
の受光素子を順次受光可能状態とする構成場合には、比
較的簡単な制御により簡易的ながら良好な共焦点顕微鏡
像を得ることができる。そして、ビームスプリッターに
よって対物光学系の対物レンズを通して面発光型光源手
段の各発光素子からの光束を被検物体面上に集光する構
成とすることによって、反射型の共焦点顕微鏡を極めて
小型に構成することができる。
【0010】ここで、面発光型光源手段としては、例え
ば、日経サイエンス1992年1月号74〜82頁に記
載されている如き高集積型マイクロレーザや、面発光レ
ーザとして開発されつつある2次元レーザーダイオード
アレイ(LDアレイまたはマイクロ・レーザーアレイ等
と呼ばれる)を用いることが有効である。このような2
次元レーザーダイオードアレイは、例えば、丸善株式会
社発行の「パリティ」1991年11月号54〜57頁
に紹介されているとおり、図2の斜視図に示す如く、基
板S上に多数の発光素子が配列されたものである。2次
元撮像手段としては、MOS型のイメージセンサやCC
Dイメージセンサを用いることが可能である。
【0011】上記の如き面発光型光源手段と2次元撮像
手段とを有する共焦点顕微鏡の基本構成において、実用
的構成のためには、以下のごとく各素子の性能や配列・
構成を満たすことが望ましい。特に、面発光型光源手段
の各点光源には適当な指向性が必要であり、また照明光
学手段においては利用効率の向上やフレアーの低減のた
めにフィールドレンズと偏向板、1/4波長板が必要で
ある。以下、具体的検討項目ごとに詳述する。
【0012】(1) 光源の指向性と利用効率及び光源の選
択 レーザ光の様なコヒーレントなビームの半発散角θLD
は、光源の直径(アレイ間隔)をΔ、波長をλとする
と、 θLD≒λ/(2Δ) となる。これは他のインコヒーレントなLEDの半発散
角θLED が30°以上と大きいのに比べてかなり小さく、
実際上は数°程度以下と指向性に優れている。
【0013】一方、反射型の顕微鏡として構成する場合
にコンデンサーレンズとしても機能する対物レンズに入
射する照明光束の半画角θobは、図5に示す如く、対物
レンズ20の開口数NAと対物レンズ20の倍率βによ
り、 θob =NA/β となり、数°程度である。ここで、光源の利用効率η
は、光源からの光束の半発散角をθとすると η =
(θob/θ)2 と与えられる。この式から、発散角が小さい程効率が高
くなり、LEDよりもレーザダイオード(LD)等のレ
ーザ光が有利であることが分かる。
【0014】さて、レーザ光の発散角は波長と共にアレ
イ間隔(実効的光源直径)に依存するが、次のように決
定される。すなわち、光学系の分解能δを活かすには、 Δ≒β・δ/2 の関係が成り立つように、分解能の半分の間隔でLDア
レイのセルを配列することが望ましい。
【0015】ここで、共焦点顕微鏡の分解能δは、レイ
リーの基準に従えば、 δ≒0.45・λ/NA となり、分解能の半分の間隔でLDアレイを配置した場
合、LDアレイの半発散角θLDは、 θLD=(NA/β)/0.45=θob/0.45 となり、従ってこの場合のLDアレイの利用効率ηは、 η=(0.45)2= 0.2 すなわち、20%となる。
【0016】ところで、機械的な走査機構を無くして、
アレイ状光源の逐次点滅と光源同期型撮像素子とを用い
た共焦点顕微鏡の構成が、例えば特公平2−26177
号公報により示唆されているが、光源としてLEDアレ
イを用いているため、その発散角は半発散角で30°と
大きく、θob=0.024 (β=40×, NA=0.95)の場合、
利用効率ηは0.2 %となり、LDアレイの100分の1
程度の低い利用効率に過ぎない。従って、光量が不足す
ると共にフレア(光学的ノイズ)が99.8%(信号の 448
倍)にもなり、LEDアレイを光源として共焦点顕微鏡
として構成することは実用上困難である。
【0017】(2) 低い利用効率とフレー対策 LDアレイの利用効率は上述のとおりLEDに比べては
るかに高く、20%程度であるが、それでも信号の4倍
程度の不要なノイズ(フレア)が発生することになる。
このため、実効的な反射率が 0.1%の試料を観察或いは
計測する場合には、依然として十分ではない。そこで、
図1に示すように、偏光板と1/4波長板、及び偏光ビ
ームスプリッターを利用して、フレア光を除去すること
がきわめて有効となる。
【0018】(3) 軸外光の有効利用(一様照明) 実用的な装置を構成する場合には、画面の周辺部につい
ても考慮する必要があり、光源からの軸上光束のみなら
ず軸外光束についての検討も重要である。具体的には、
例えば装置全体の寸法を50mm以内とするためには、図
6に示す如く、物像間距離Lを40mm、使用波長λを5
50nmとして、次のような構成となる。
【0019】画面寸法(対角線長、像直径)をφとする
と、半画角ωは、ω≒φ/(2L)である。以下に、2
つのアレイ間隔について、(a)乾燥系の大NA高倍率
の場合(Δ≒5μm)と、(b)乾燥系の中低倍率場合
(Δ≒ 2.5μm)とについて、それぞれ普通視野(NT
SC方式)と広視野(HDTV方式)についての計算結
果を示す。尚、通常の顕微鏡の半画角は、ω≒10/1
95=0.05rad (2.9°) 程度である。
【0020】以下の表に示すとおり、HDTV用の広視
野では画角がレーザの発散角より大きくなる(ω>θL
D) ため、フィールドレンズが不可欠である。また、N
TSC方式用の普通視野の場合でも、視野周辺部の照明
の均一性を確保するために、やはりフィールドレンズが
必要である。 (a)開口数NA=0.95、倍率β=40、焦点距離f≒1
mm、分解能δ=0.26μmの場合 アレイ間隔 Δ≒5μm θLD≒0.053rad (3 °) θob=NA/β=0.024rad (1.4 °) HDTV NTSC 画素(LDアレイ)数: 1920×1080 640 ×480 視野の直径 φ : 11mm 4mm 半画角 ω : 0.14rad (7.9°) 0.05rad (2.9°) フィールドレンズの必要性: 不可欠 必要 偏光板、1/4 波長板の必要性: 必要 必要 (b)開口数NA=0.5 、倍率β=10、焦点距離f≒3.
3mm 、δ=0.5 μm 開口数NA=0.2 、倍率β=4 、焦点距離f≒6.7mm 、
δ=1.2 μm 開口数NA=0.1 、倍率β=2 、焦点距離f≒10mm 、
δ=2.5 μm の場合 アレイ間隔 Δ≒2.5 μm θLD≒0.11rad (3°) θob=NA/β=0.05rad (2.9°) HDTV NTSC 画素(LDアレイ)数: 1920×1080 640 ×480 視野の直径 φ : 5.5mm 2mm 半画角 ω : 0.069rad (3.9 °) 0.025rad (1.4°) フィールドレンズの必要性: 必要 必要 偏光板、1/4 波長板の必要性: 必要 必要
【0021】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて説明する。図
1は本発明による共焦点顕微鏡装置の基本構成を示す概
略光路図である。この実施例は、共焦点顕微鏡の対物レ
ンズとして有限光学系を使用した場合の構成例である。
面発光型光源手段としてのLDアレイ1上の点発光素子
1aからの光束はフィールドレンズ2及び偏光板3をと
おって偏光ビームスプリッター4に達し、ここで反射さ
れた後4分の1波長板5を透過して対物レンズ20によ
り、物体面10上に集光される。フィールドレンズ2は
各点発光素子1aからの光束の主光線が対物レンズ20
の入射瞳の中心に向かうように収斂させ、各点発光素子
からの照明光束が対物レンズ20により効率良く収束さ
れる。物体面10からの反射光束は、対物レンズ20の
作用により4分の1波長板5及び偏光ビームスプリッタ
ー4を透過して、2次元撮像手段30の受光素子30a
上に集光される。ここで、面発光型光源手段上の点発光
素子1aは物体面10及び2次元撮像手段30上の受光
素子30aとそれぞれ共役であり、点発光素子1aから
の光束が受光素子30a上に集光される。
【0022】この構成において、フィールドレンズ2、
偏光板3、ビームスプリッター4、1/4波長板5及び
対物レンズが照明光学手段を構成し、対物レンズ20、
1/4波長板5が対物光学手段を構成し、両光学系にお
いて対物レンズが共用され、照明光学手段において対物
レンズはコンデンサーレンズとして機能している。そし
て、面発光型光源手段上の点発光素子1aの所定時間の
発光が終了すると、隣接する発光素子1bが同じく所定
時間だけ発光され、順次各素子の発光がなされる。この
発光動作は、制御手段40により面発光型光源手段1の
駆動手段41を介してなされる。そして、この発光動作
に同期して、2次元撮像手段30上の各受光素子30
a,30bにおいて、駆動手段42により受光可能状態
が順次切り換えられ、各発光素子に共役な受光素子のみ
からの信号を抽出するように制御手段40により制御さ
れる。ここで、2次元撮像手段30上の各受光素子にお
いては、これらに対応する各発光素子の発光時間内にお
いてのみ受光可能とすることが理想である。しかし、面
発光型光源手段上の1例に配置された複数の点発光素子
が順次発光していく間に、2次元撮像手段上にてその点
発光素子列に対応する1本の受光素子ラインのみを受光
可能とし、点発光素子の発光が次の列に移ったときには
その列に対応する受光素子ラインのみを順次受光可能と
する構成も可能である。
【0023】具体的には、LDアレイ1から出た光はフ
ィールドレンズ2により入射瞳方向に偏向され、偏光子
3で水平方向の偏光(S偏光)になり、偏光ビームスプ
リッター4で最大反射率で反射される。そして1/4波
長板5で円偏光になり有限系対物レンズ20に入射し、
物体面10上にて回折限界程度のスポット像を結像し、
反射光が再び有限系対物レンズ20に入射する。この光
は1/4波長板5を再び透過することにより直線偏光
(P偏光)になり、偏光ビームスプリッター4で最大透
過率で透過し、2次元撮像素子30上に集光される。こ
こでLDアレイ1と2次元撮像素子30のそれぞれの素
子は互いに共役位置にあり、且つ時間的に同期されてい
る。また当然ではあるが結像倍率と画素の関係も一致し
ている。
【0024】2次元撮像手段30上の各受光素子からの
受光信号は、順次信号処理手段43に取り込まれて、制
御手段40からの面発光型光源手段の各素子の発光順序
に応じて整理することによって、物体面10上の2次元
的像情報を出力し、所望の表示装置50により画像とし
て表示することができる。尚、上記の構成ではLDアレ
イは逐次発光する構成としたが、同時に各素子を発光さ
せて撮像素子を同期して全面において受光する構成とす
れば、従来の結像型顕微鏡として使用することができ
る。また、試料の偏光特性の影響を除去したい場合な
ど、目的によっては偏光子3と1/4波長板5を除いて
もよく、またLDアレイ1と撮像素子30とのビームス
プリッターに対する関係を入れ替えて、ビームスプリッ
ターの透過光路で照明し、反射光路で受光する構成とし
てもよい。更にハーフミラーはハーフプリズムに置き換
えてもよいことは言うまでもない。また、フィールドレ
ンズ2をフレネルレンズとし、LDアレイ1に張り合わ
せて一体化することも可能である。尚、LDアレイが直
線偏光を発生する場合には、偏光子3は不要である。
【0025】以上の如き本発明による第1実施例の如
く、有限系対物レンズを用いる場合には、装置全体の部
品点数が少なく最も小型化が図れる。なお、本実施例に
おいては、物体面への合焦は対物レンズ20を含めて装
置全体をハウジング100 に一体的に構成して移動するこ
とによってなされる。対物光学系は上記第1実施例の如
く、有限系に限らず無限遠系を用いることが可能であ
る。無限系対物レンズを用いた第2実施例の概略構成を
図3に示す。
【0026】第2実施例においては、面発光型光源手段
としてのLDアレイ1からの発散光束がコリメータレン
ズ6によって平行光束に変換されて、偏光板3及び偏光
ビームスプリッター4を介して無限系対物レンズ21に
入射し、第1実施例と同様に物体面10上にて回折限界
程度のスポット像が結像される。ここで、コリメータレ
ンズ6は、面発光型光源としてのLDアレイ1からの光
束を単に平行光束に変換するのみならず、各光源からの
主光線が対物レンズの入射瞳の中心に向かうように収斂
させるフィールドレンズとしての機能をも合わせ持つ。
そして、物体面10からの反射光束は、対物レンズ21
を通過して平行光束となり、4分の1波長板5及び偏光
ビームスプリッター4を透過したのち第2対物レンズ2
2に入射し、2次元撮像手段30の受光素子30a上に
集光される。
【0027】この構成においても、面発光型光源手段上
の各点発光素子の順次点滅とこれに同期する2次元撮像
手段30上の各受光素子の受光もしくは信号読み出し
は、図1に示した第1実施例と同様の制御手段により統
括制御され、必要に応じて画像表示がなされる。このよ
うに無限遠系を使用した場合には、部品点数は多少増え
るが、ビームスプリッターとしての半透過鏡を透過する
ことによって生ずる2重像や非点収差の影響が除去する
ことができ、またピント合わせの際は装置全体を移動す
る必要はなく、対物レンズ21を収納する対物鏡筒200
のみを光軸上で移動することによって合焦を行うことが
可能である。尚、無限遠系対物レンズを用いる場合に
も、必要に応じて図1のごとくLDアレイ1の近傍にフ
ィールドレンズを分離して配置することも可能である。
【0028】図4には本発明による共焦点顕微鏡装置を
蛍光顕微鏡に応用した第3実施例の概略構成図を示し
た。この実施例では、図1に示した第1実施例と同じく
基本的には有限系対物レンズが用いられている。第1実
施例との比較して説明するならば、励起光と蛍光につい
て色収差補正をした対物レンズを用い、ビームスプリッ
ターとしてダイクロイックミラー8を使用し、偏光子と
1/4波長板を除去すると共に、ダイクロイックミラー
8と2次元撮像手段30との間に所望の蛍光波長のみを
透過するためのバリアフィルター23が設けられてい
る。この構成においては、面発光型光源手段1は比較的
短波長光を発光し、2次元撮像手段30としては比較的
長波長に感度の高いことが望ましい。また、バリアフィ
ルター23は目的により不要な場合には除去することが
可能である。
【0029】このような構成により、落射蛍光方式の共
焦点走査型顕微鏡が実現でき、上記の各実施例と同様に
既存の落射蛍光方式の共焦点走査顕微鏡よりもはるかに
小型に構成することができ、軽量かつ安価な装置とな
る。尚、図3では制御手段等については、図1、図3の
第1、第2実施例と同一であるため省略している。以上
の如き本発明の実施例の構成において、ある程度の画質
を確保するためには、面発光型光源手段としてのLDア
レイの発光素子数及び2次元撮像素子の画素数は、共に
数十万程度以上あることが好ましい。具体的には、各素
子数は共役関係を保つ必要から同型・同数とし、数は4
0万(NTSC仕様)〜200万(ハイビジョンまたはHD
TV仕様)が適当である。そして、LDアレイの発光素
子を(毎秒像数×LD数)Hzで逐次点滅させ、ビーム
スプリッターをはさんでLDアレイの共役位置にある撮
像素子の各素子を各LDアレイ素子に同期させて受光可
能とする。ビームスプリッターを偏光ビームスプリッタ
ーとし、偏光板や1/4波長板を使用したのは、LDア
レイに戻る光やフレアーを除去するためである。
【0030】このような共焦点顕微鏡装置の実用的な構
成により、以下の如き特徴が得られる。 (1) 従来の顕微鏡より大幅に小型軽量化され得る。LD
アレイや撮像素子は1cm角程度の大きさであり、複雑
な照明光学系や機械的走査系がないため、専用の対物レ
ンズを使用すれば、大きさは1/10(5cm角)、
重さは1/100程度(100g)に小型軽量化でき
る。 (2) 装置全体の価格は従来の共焦点走査型の1/10程
度に低減可能。
【0031】高価な機械的走査系や照明光学系が不要
で、LDアレイや同期読出撮像素子は量産により安価に
なるため、大幅な価格低減が可能である。 (3) 毎秒30画像のリアルタイムで画像取得が可能。機
械的可動部のない2次元LDアレイによる電子的走査の
ため高速走査が可能になる。LDアレイの光出力は1ミ
リワット程度あれば良い。 (4) 超高速シャッターの臨界照明方式の結像型顕微鏡と
しても使用可能。
【0032】面発光型光源手段としての全てのLDアレ
イを同時発光させることによりμs程度のパルス発光が
可能であり、100mm/s程度の速度の動体の撮像も
結像型として可能になる。(従来の結像型では100μ
m/s程度の速度が観察できる限界であった。)ところ
で、本発明においては、2次元撮像素子を用いてオート
フォーカス機能を兼用させることが可能である。特に、
反射型の共焦点顕微鏡装置では、フォーカス合致点での
明るさが最大となるため、この特長を利用すれば、物体
又は装置全体のどちらかを光軸上で相対的に移動させる
ことにより、容易にオートフォーカス機能を持たせるこ
とが可能である。従って、新たにオートフォーカス用の
部品が不要である。また、発光・受光部の制御により、
画面上のフォーカス地点、数、領域などを自由に変更す
ることが可能である。更に、対物レンズのフォーカス距
離の概略値をあらかじめ設定、入力し、共焦点によるオ
ートフォーカスと併用すれば、大きくピントが外れた場
合でも容易に合焦することが可能であり、より実用的な
フォーカスシステムを構成することが可能である。
【0033】そして、物体面の反射率が変化する場合に
は、LDアレイの発光時間や撮像素子の受光時間などを
変更して調整することにより、良好な共焦点顕微鏡情報
を得ることができる。また、3原色に対して色収差を補
正した光学系を用い、面発光型LDアレイとして、2次
元3色LDアレイを使用すれば、カラー画像として、観
察することも可能になる。さらに、制御手段内にマイク
ロプロセッサーとメモリーを内蔵させることにより、オ
ートフォーカス、焦点メモリー、シャッター調節や画像
処理などの機能を持たせることも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上の如く本発明による共焦点顕微鏡装
置は、ビーム走査のための機械的手段が不要となるた
め、従来の共焦点走査型顕微鏡や結像型顕微鏡に比較し
て簡単な構成になると共に、著しく小型軽量化すること
ができ、画面周辺部までの照度の均一性に優れた実用的
な構成とすることが可能である。このため、顕微鏡とし
てだけでなく、各種画像計測検査装置に取付けて使用す
ることができ、能動的撮像素子(画像計測用入力装置)
としての応用も可能になる。即ち、本発明によ共焦点顕
微鏡装置は、計測用の部品または顕微鏡センサーとして
も使用可能になり、またこの装置自体を適宜移動するこ
とも容易であるため、共焦点顕微鏡としての利用範囲の
大幅な拡大が期待できる。そして、マイクロプロセッサ
ーやメモリーを組み込むことにより、オートフォーカ
ス、焦点メモリ(3次元画像構築)、超高速シャッター
調節機能や画像処理などの機能を併せ持ったインテリジ
ェントセンサーとしても利用することができる。
【0035】特に反射型顕微鏡として構成する場合に
は、電子的な焦点メモリー機能(各画素で最大明るさの
位置を記憶し表示する)により実効的に任意に深度を深
くする事(3次元画像の構築)が容易であり、実用上非
常に有益である。また、結像型にはない内部光電効果を
利用したOBICなどの走査光プロービング顕微鏡とし
ての機能を備えることができ、走査型は逐次処理システ
ムなので既存のコンピューターとの整合性が良く、画像
処理、画像記録,通信などの機能を最大限活用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を有限系の顕微鏡に応用した第1実施例
の概略構成図。
【図2】本発明に用いる面発光型光源手段の例を示す斜
視図。
【図3】本発明を無限系の顕微鏡に応用した第2実施例
の概略構成図。
【図4】本発明を蛍光顕微鏡に応用した第3実施例の概
略構成図。
【図5】対物レンズへ向かう軸上光源からの光束の様子
を説明する光路図。
【図6】対物レンズへ向かう軸外光源からの光束の様子
を説明する光路図。
【符号の説明】
1…面発光型光源手段 4…ビームスプリッター 10…物体面 20,21…対物レンズ 30…2次元撮像素子 40…制御手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の平面上に配列された多数の発光素子
    を有する面発光型光源手段と、該光源面からの光束を収
    斂するためのフィールドレンズを有し被検物体面上に照
    明光束を集光する照明光学手段と、該被検物体面からの
    光束を所定の像面上に集光する対物光学手段と、該対物
    光学手段の像面上に配置された多数の受光素子を有する
    2次元撮像手段と、前記面発光型光源手段の発光素子を
    時系列的に発光させると共に、該発光素子と互いに共役
    な前記2次元撮像手段上の受光素子を順次受光可能状態
    とする制御手段と、該2次元撮像手段からの出力信号に
    基づいて前記被検物体面の情報を得る信号処理手段とを
    有すること特徴とする共焦点顕微鏡装置。
  2. 【請求項2】所定の平面上に配列された多数の発光素子
    を有する面発光型光源手段と、該光源面からの光束を被
    検物体面上に集光する照明光学手段と、該被検物体面か
    らの光束を所定の像面上に集光する対物光学手段と、該
    対物光学手段の像面上に配置された多数の受光素子を有
    する2次元撮像手段と、前記面発光型光源手段の発光素
    子を1列毎に順次発光させると共に、前記面発光型光源
    手段上の1列の発光素子と互いに共役な前記2次元撮像
    手段上の1ラインの受光素子を順次受光可能状態とする
    制御手段と、該2次元撮像手段からの出力信号に基づい
    て前記被検物体面の情報を得る信号処理手段とを有する
    こと特徴とする共焦点顕微鏡装置。
  3. 【請求項3】前記対物光学手段は前記被検物体の像を拡
    大形成するための対物レンズを有し、前記照明光学手段
    は前記対物レンズと前記面発光型光源手段との間の光路
    中に配置されたビームスプリッターを有し前記対物レン
    ズを通して前記面発光型光源手段の各発光素子からの光
    束を被検物体面上に集光することを特徴とする請求項1
    乃至2記載の共焦点顕微鏡装置。
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