JPH05310982A - 複合材料用樹脂組成物、中間材および複合材料 - Google Patents
複合材料用樹脂組成物、中間材および複合材料Info
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- JPH05310982A JPH05310982A JP14672092A JP14672092A JPH05310982A JP H05310982 A JPH05310982 A JP H05310982A JP 14672092 A JP14672092 A JP 14672092A JP 14672092 A JP14672092 A JP 14672092A JP H05310982 A JPH05310982 A JP H05310982A
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- Japan
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- composite material
- resin composition
- resin
- epoxy resin
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 エポキシ樹脂、微小中空球体、発泡剤、硬化
剤および硬化促進剤を用いた複合材料用樹脂組成物の低
温時の強度を高め、低温保存時の取扱い性を向上させ
る。 【構成】 (A)エポキシ樹脂、(B)微小中空球体、
(C)発泡剤、(D)硬化剤、(E)硬化促進剤および
(F)繊維を含有することを特徴とする複合材料用樹脂
組成物、および同複合材料用樹脂組成物を発泡硬化して
得られる発泡体を構成要素とすることを特徴とする複合
材料。 【効果】 複合材料用樹脂組成物中に繊維を添加し、低
温保管時の強度を高めたことにより、取扱い性が向上し
た。また複合材料中間材を用いて管状体を成形する場
合、複合材料用樹脂組成物が硬化してある程度の強度を
持つために、マンドレルから成形体を抜き取るときに硬
化物の一部離脱が起こらない。
剤および硬化促進剤を用いた複合材料用樹脂組成物の低
温時の強度を高め、低温保存時の取扱い性を向上させ
る。 【構成】 (A)エポキシ樹脂、(B)微小中空球体、
(C)発泡剤、(D)硬化剤、(E)硬化促進剤および
(F)繊維を含有することを特徴とする複合材料用樹脂
組成物、および同複合材料用樹脂組成物を発泡硬化して
得られる発泡体を構成要素とすることを特徴とする複合
材料。 【効果】 複合材料用樹脂組成物中に繊維を添加し、低
温保管時の強度を高めたことにより、取扱い性が向上し
た。また複合材料中間材を用いて管状体を成形する場
合、複合材料用樹脂組成物が硬化してある程度の強度を
持つために、マンドレルから成形体を抜き取るときに硬
化物の一部離脱が起こらない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維を含有した発泡性複
合材料用樹脂組成物に関し、また上記複合材料用樹脂組
成物を発泡・硬化して得られた発泡体を構成要素とする
ことを特徴とする複合材料に関する。
合材料用樹脂組成物に関し、また上記複合材料用樹脂組
成物を発泡・硬化して得られた発泡体を構成要素とする
ことを特徴とする複合材料に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維、ガラス繊維等を補強材とする
複合材料は、ゴルフシャフト、釣竿、テニスラケット等
のスポーツ・レジャー用品、航空機、一般産業資材等に
広く使用されている。特に、繊維強化された表面層と軽
量な芯材とからなる複合材料は、比強度、比剛性が高い
ために、軽量かつ高剛性な成形体が得られるという特徴
があり、注目されている。従来、軽量芯材としては、フ
ェノール樹脂、硬質発泡ポリウレタン、各種ビニルフォ
ーム等を硬化反応時に発泡させるなど、発泡剤を利用す
る方法があり、また、微小中空体を樹脂に分散させたも
のも使用されてきた。しかしながら、従来用いられてい
る、エポキシ樹脂、微小中空球体、発泡剤、硬化剤およ
び硬化促進剤を用いた複合材料用樹脂組成物は、低温時
における強度が小さい。特にシート状の中間材を低温で
保存している場合には、輸送等で応力が加わると容易に
破損し、形状が崩れてしまうために取扱い性が悪く、ま
たこのように破損した中間材を用いた成形体は、強度に
問題が生じたり、仕上がりが不十分なものとなる。ま
た、従来用いられている複合材料用樹脂組成物を用い
て、管状の成形体を製造する場合には、マンドレルから
引き抜くときに、複合材料用樹脂組成物の硬化物の強度
が不足して、一部離脱することがある。
複合材料は、ゴルフシャフト、釣竿、テニスラケット等
のスポーツ・レジャー用品、航空機、一般産業資材等に
広く使用されている。特に、繊維強化された表面層と軽
量な芯材とからなる複合材料は、比強度、比剛性が高い
ために、軽量かつ高剛性な成形体が得られるという特徴
があり、注目されている。従来、軽量芯材としては、フ
ェノール樹脂、硬質発泡ポリウレタン、各種ビニルフォ
ーム等を硬化反応時に発泡させるなど、発泡剤を利用す
る方法があり、また、微小中空体を樹脂に分散させたも
のも使用されてきた。しかしながら、従来用いられてい
る、エポキシ樹脂、微小中空球体、発泡剤、硬化剤およ
び硬化促進剤を用いた複合材料用樹脂組成物は、低温時
における強度が小さい。特にシート状の中間材を低温で
保存している場合には、輸送等で応力が加わると容易に
破損し、形状が崩れてしまうために取扱い性が悪く、ま
たこのように破損した中間材を用いた成形体は、強度に
問題が生じたり、仕上がりが不十分なものとなる。ま
た、従来用いられている複合材料用樹脂組成物を用い
て、管状の成形体を製造する場合には、マンドレルから
引き抜くときに、複合材料用樹脂組成物の硬化物の強度
が不足して、一部離脱することがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況に鑑み、エポキシ樹脂、微小中空球体、発泡剤、硬
化剤および硬化促進剤を用いた複合材料用樹脂組成物の
低温時の強度を高め、低温保存時の取扱い性を向上させ
ることを目的とする。
状況に鑑み、エポキシ樹脂、微小中空球体、発泡剤、硬
化剤および硬化促進剤を用いた複合材料用樹脂組成物の
低温時の強度を高め、低温保存時の取扱い性を向上させ
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に沿って鋭意研究を進めた結果、複合材料用樹脂組成
物に繊維を含有させることにより、良好な複合材料を得
ることができることを見出して本発明に到達した。すな
わち本発明は、(A)エポキシ樹脂、(B)微小中空球
体、(C)発泡剤、(D)硬化剤、(E)硬化促進剤お
よび(F)繊維を含有することを特徴とする複合材料用
樹脂組成物に関し、また本発明は上記複合材料用樹脂組
成物を、シート状またはフィルム状に成形したことを特
徴とする複合材料用中間材に関し、更にまた本発明は、
複合材料用樹脂組成物または複合材料用中間材を発泡・
硬化して得られる発泡体を構成要素とすることを特徴と
する複合材料に関するものである。
的に沿って鋭意研究を進めた結果、複合材料用樹脂組成
物に繊維を含有させることにより、良好な複合材料を得
ることができることを見出して本発明に到達した。すな
わち本発明は、(A)エポキシ樹脂、(B)微小中空球
体、(C)発泡剤、(D)硬化剤、(E)硬化促進剤お
よび(F)繊維を含有することを特徴とする複合材料用
樹脂組成物に関し、また本発明は上記複合材料用樹脂組
成物を、シート状またはフィルム状に成形したことを特
徴とする複合材料用中間材に関し、更にまた本発明は、
複合材料用樹脂組成物または複合材料用中間材を発泡・
硬化して得られる発泡体を構成要素とすることを特徴と
する複合材料に関するものである。
【0005】以下に本発明を更に詳細に説明する。本発
明で用いられる(A)エポキシ樹脂としては、例えば、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミ
ン型エポキシ樹脂、 脂環式エポキシ樹脂、グリシジル
エステル型エポキシ樹脂、トリス(グリシジルエーテル
フェニル)メタン 等の各種エポキシ樹脂を用いることが
でき、またこれらの2種以上のエポキシ樹脂の混合物を
用いることができる。
明で用いられる(A)エポキシ樹脂としては、例えば、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミ
ン型エポキシ樹脂、 脂環式エポキシ樹脂、グリシジル
エステル型エポキシ樹脂、トリス(グリシジルエーテル
フェニル)メタン 等の各種エポキシ樹脂を用いることが
でき、またこれらの2種以上のエポキシ樹脂の混合物を
用いることができる。
【0006】ビスフェノールA型エポキシ樹脂として
は、エピコート828、同834、同827、同100
1、同1002、同1004、同1007、同1009
(以上、油化シェルエポキシ(株)製)、アラルダイトCY
205、同CY230、同CY232、同CY221、
同GY257、同GY252、同GY255、同GY2
50、同GY260、同GY280、同6071、同7
071、同7072(以上、チバ・ガイギー社製)、ダ
ウエポキシDER331、同DER332、同DER6
62、同DER663U、同DER662U(以上、ダ
ウケミカル社製)、エピクロン840、同850、同8
55、同860、同1050、同3050、同405
0、同7050(以上、大日本インキ化学工業(株)
製)、エポトートYD115、同YD115CA、同Y
D117、同YD121、同YD127、同YD12
8、同YD128CA、同YD128S、同YD13
4、同YD001Z、同YD011、同YD012、同
YD014、 同YD014ES、 同YD017、同Y
D019、同YD020、同YD002(以上、東都化
成(株)製)等が挙げられる。
は、エピコート828、同834、同827、同100
1、同1002、同1004、同1007、同1009
(以上、油化シェルエポキシ(株)製)、アラルダイトCY
205、同CY230、同CY232、同CY221、
同GY257、同GY252、同GY255、同GY2
50、同GY260、同GY280、同6071、同7
071、同7072(以上、チバ・ガイギー社製)、ダ
ウエポキシDER331、同DER332、同DER6
62、同DER663U、同DER662U(以上、ダ
ウケミカル社製)、エピクロン840、同850、同8
55、同860、同1050、同3050、同405
0、同7050(以上、大日本インキ化学工業(株)
製)、エポトートYD115、同YD115CA、同Y
D117、同YD121、同YD127、同YD12
8、同YD128CA、同YD128S、同YD13
4、同YD001Z、同YD011、同YD012、同
YD014、 同YD014ES、 同YD017、同Y
D019、同YD020、同YD002(以上、東都化
成(株)製)等が挙げられる。
【0007】ビスフェノールF型エポキシ樹脂として
は、エピコート807(油化シェルエポキシ(株)製)、
エポトートYDF170(東都化成(株)製)等が挙げら
れる。フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、
エピコート152、同154(以上、油化シェルエポキ
シ(株)製)、アラルダイトEPN1138、同EPN1
139(以上、チバ・ガイギー社製)、ダウエポキシD
EN431、同DEN438、同DEN439(以上、
ダウケミカル社製)、EPPN201(日本化薬(株)
製)、エピクロンN740(大日本インキ化学工業(株)
製)、エポトートYDPN638(東都化成(株)製)、
Tactix785(ダウケミカル日本(株)製)等が挙
げられる。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として
は、ECN1280、ECN1299(以上、チバ・ガ
イギー社製)、EOCN102(日本化薬(株)製)等が
挙げられる。脂環式エポキシ樹脂としては、アラルダイ
トCY179、同CY178、同CY182、同CY1
83(以上、チバ・ガイギー社製)等が挙げられる。グ
リシジルアミン型エポキシ樹脂としては、アラルダイト
MY720(チバ・ガイギー社製)、 エポトートYH
434(東都化成(株)製)、 ELM120、ELM4
34(以上、住友化学工業(株)製)、TETRAD−
C、TETRAD−X(以上、三菱ガス化学(株)製)等
がある。トリス(グリシジルエーテルフェニル)メタン型
エポキシ樹脂としては、Tac-tix742(ダウケミ
カル日本(株)製)が挙げられる。
は、エピコート807(油化シェルエポキシ(株)製)、
エポトートYDF170(東都化成(株)製)等が挙げら
れる。フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、
エピコート152、同154(以上、油化シェルエポキ
シ(株)製)、アラルダイトEPN1138、同EPN1
139(以上、チバ・ガイギー社製)、ダウエポキシD
EN431、同DEN438、同DEN439(以上、
ダウケミカル社製)、EPPN201(日本化薬(株)
製)、エピクロンN740(大日本インキ化学工業(株)
製)、エポトートYDPN638(東都化成(株)製)、
Tactix785(ダウケミカル日本(株)製)等が挙
げられる。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として
は、ECN1280、ECN1299(以上、チバ・ガ
イギー社製)、EOCN102(日本化薬(株)製)等が
挙げられる。脂環式エポキシ樹脂としては、アラルダイ
トCY179、同CY178、同CY182、同CY1
83(以上、チバ・ガイギー社製)等が挙げられる。グ
リシジルアミン型エポキシ樹脂としては、アラルダイト
MY720(チバ・ガイギー社製)、 エポトートYH
434(東都化成(株)製)、 ELM120、ELM4
34(以上、住友化学工業(株)製)、TETRAD−
C、TETRAD−X(以上、三菱ガス化学(株)製)等
がある。トリス(グリシジルエーテルフェニル)メタン型
エポキシ樹脂としては、Tac-tix742(ダウケミ
カル日本(株)製)が挙げられる。
【0008】更に、エポキシ樹脂の靭性を向上させるた
め、各種のプラスチックおよびゴム等を、 エポキシ樹
脂100重量部に対し通常5〜30重量部、 好ましく
は8〜20重量部添加することができる。例えば、プラ
スチックとしてはポリカーボネート、ポリエーテルスル
ホン、フェノキシ樹脂、ポリエーテルイミド、ポリビニ
ルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリエチレンテ
レフタレート等がある。ゴム類としてはブタジエン−ア
クリロニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、シリコーン
樹脂等がある。また、更に靭性を向上させるために高分
子の超微粒子を添加することもできる。高分子超微粒子
としては、スチレン樹脂、ジビニルベンゼン樹脂、スチ
レン−ジビニルベンゼン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、
メラミン樹脂、ベンゾグアナミン−メラミン共縮合樹
脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、 エチレン−アクリル
酸共重合樹脂、 メチルメタクリレート樹脂、 n-ブチ
ルアクリレート樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、ポリア
ミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂等がある。
め、各種のプラスチックおよびゴム等を、 エポキシ樹
脂100重量部に対し通常5〜30重量部、 好ましく
は8〜20重量部添加することができる。例えば、プラ
スチックとしてはポリカーボネート、ポリエーテルスル
ホン、フェノキシ樹脂、ポリエーテルイミド、ポリビニ
ルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリエチレンテ
レフタレート等がある。ゴム類としてはブタジエン−ア
クリロニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、シリコーン
樹脂等がある。また、更に靭性を向上させるために高分
子の超微粒子を添加することもできる。高分子超微粒子
としては、スチレン樹脂、ジビニルベンゼン樹脂、スチ
レン−ジビニルベンゼン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、
メラミン樹脂、ベンゾグアナミン−メラミン共縮合樹
脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、 エチレン−アクリル
酸共重合樹脂、 メチルメタクリレート樹脂、 n-ブチ
ルアクリレート樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、ポリア
ミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂等がある。
【0009】本発明で用いられる(B)微小中空球体と
しては、ガラス、アルミナシリケート、セラミックス、
カーボン等の無機質系およびフェノール樹脂、塩化ビニ
リデン−アクリロニトリル共重合体、エポキシ樹脂、ユ
リア樹脂、メラミン樹脂等の有機質系のものが挙げられ
る。 この中でも特に、 強度および軽量化の点でガラス
微小中空球体が好ましい。微小中空球体のサイズは特に
限定するものではないが、 通常10〜200μm、好ま
しくは80〜120μm の粒径分布のものである。更
に、80〜120μm および20〜50μm の粒径分布
のものをブレンドして用いると、強度の向上が図れるた
め特に望ましい。
しては、ガラス、アルミナシリケート、セラミックス、
カーボン等の無機質系およびフェノール樹脂、塩化ビニ
リデン−アクリロニトリル共重合体、エポキシ樹脂、ユ
リア樹脂、メラミン樹脂等の有機質系のものが挙げられ
る。 この中でも特に、 強度および軽量化の点でガラス
微小中空球体が好ましい。微小中空球体のサイズは特に
限定するものではないが、 通常10〜200μm、好ま
しくは80〜120μm の粒径分布のものである。更
に、80〜120μm および20〜50μm の粒径分布
のものをブレンドして用いると、強度の向上が図れるた
め特に望ましい。
【0010】また、ガラス微小中空球体を用いる場合、
マトリックス樹脂との界面接着強度を高め、物性を向上
させるために、シランカップリング剤を使用することが
有効である。 シランカップリング剤としては、β-(3,
4-エポキシシクロヘキシル)-エチルトリメトキシシラ
ン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-
クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
マトリックス樹脂との界面接着強度を高め、物性を向上
させるために、シランカップリング剤を使用することが
有効である。 シランカップリング剤としては、β-(3,
4-エポキシシクロヘキシル)-エチルトリメトキシシラ
ン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-
クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0011】(B)微小中空球体は、エポキシ樹脂10
0重量部に対し、5〜65重量部、好ましくは7〜25
重量部添加される。添加量が5重量部未満のときには、
軽量化の効果が少なく、 また65重量部を超えるとき
は、 樹脂との混合が困難となり、また、成形性に問題
を生じるためいずれも好ましくない。
0重量部に対し、5〜65重量部、好ましくは7〜25
重量部添加される。添加量が5重量部未満のときには、
軽量化の効果が少なく、 また65重量部を超えるとき
は、 樹脂との混合が困難となり、また、成形性に問題
を生じるためいずれも好ましくない。
【0012】本発明で用いられる(C)発泡剤として
は、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホ
ルムアミド(ABFA)、ジアゾアミノベンゼン(DA
B)等のアゾ系、 N,N'-ジニトロソペンタメチレンテ
トラミン(DPT)、 N,N'-ジメチル-N,N'-ジニト
ロソテレフタルアミド等のニトロソ系、ベンゼンスルホ
ニルヒドラジド(BSH)、トルエンスルホニルヒドラ
ジド(TSH)、p,p'-オキシビス(ベンゼンスルホニ
ルヒドラジド)(OBSH)、 トリヒドラジノトリアジ
ン等のヒドラジド系が挙げられる。また、硬化の際、加
熱によりガスが発生するもの、例えば、脂肪族炭化水
素、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化合物等の有機
溶剤を使用することができる。なかでもアゾジカルボン
アミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トリヒ
ドラジノトリアジンが高温発泡性の点で好ましい。これ
らを使用することにより硬化時に効果的に発泡し、軽量
の発泡体が得られる。
は、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホ
ルムアミド(ABFA)、ジアゾアミノベンゼン(DA
B)等のアゾ系、 N,N'-ジニトロソペンタメチレンテ
トラミン(DPT)、 N,N'-ジメチル-N,N'-ジニト
ロソテレフタルアミド等のニトロソ系、ベンゼンスルホ
ニルヒドラジド(BSH)、トルエンスルホニルヒドラ
ジド(TSH)、p,p'-オキシビス(ベンゼンスルホニ
ルヒドラジド)(OBSH)、 トリヒドラジノトリアジ
ン等のヒドラジド系が挙げられる。また、硬化の際、加
熱によりガスが発生するもの、例えば、脂肪族炭化水
素、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化合物等の有機
溶剤を使用することができる。なかでもアゾジカルボン
アミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トリヒ
ドラジノトリアジンが高温発泡性の点で好ましい。これ
らを使用することにより硬化時に効果的に発泡し、軽量
の発泡体が得られる。
【0013】(C)発泡剤は、 エポキシ樹脂100重
量部に対し0.1〜25重量部、好ましくは1.5〜15
重量部が使用される。使用量が0.1重量部未満のとき
には、発泡の効果が少なく、また25重量部を超えると
きは、発泡量が大き過ぎ、成形性に問題を生ずるためい
ずれも好ましくない。
量部に対し0.1〜25重量部、好ましくは1.5〜15
重量部が使用される。使用量が0.1重量部未満のとき
には、発泡の効果が少なく、また25重量部を超えると
きは、発泡量が大き過ぎ、成形性に問題を生ずるためい
ずれも好ましくない。
【0014】また発泡剤の分解温度、発生ガス量、発泡
速度等は、発泡助剤を添加して調整することができる。
発泡助剤としては、例えば、亜鉛華、硝酸亜鉛、三塩基
性リン酸鉛、金属石鹸、ホウ砂、蓚酸、尿素等の発泡促
進剤のほかに、ハイドロキノン等の発泡抑制剤も併用す
ることができる。
速度等は、発泡助剤を添加して調整することができる。
発泡助剤としては、例えば、亜鉛華、硝酸亜鉛、三塩基
性リン酸鉛、金属石鹸、ホウ砂、蓚酸、尿素等の発泡促
進剤のほかに、ハイドロキノン等の発泡抑制剤も併用す
ることができる。
【0015】本発明で使用される(D)硬化剤として
は、例えばジシアンジアミドが挙げられる。 その他の
硬化剤としては、o-トリルビグアニド、2,6-キシレ
ニルビグアニド、フェニルビグアニド、 p-クロロフェ
ニルビグアニド等も用いられる。また、高温硬化用の硬
化剤として、ジアミノジフェニルスルホンも用いること
ができる。
は、例えばジシアンジアミドが挙げられる。 その他の
硬化剤としては、o-トリルビグアニド、2,6-キシレ
ニルビグアニド、フェニルビグアニド、 p-クロロフェ
ニルビグアニド等も用いられる。また、高温硬化用の硬
化剤として、ジアミノジフェニルスルホンも用いること
ができる。
【0016】(D)硬化剤は、 エポキシ樹脂100重
量部に対し通常0.5〜10重量部、好ましくは1〜1
0重量部添加される。 添加量が0.5重量部未満では、
十分な硬化が起こらず、また10重量部を超えるときに
は、発熱量が大き過ぎて成形性に問題が生じるためにい
ずれも好ましくない。
量部に対し通常0.5〜10重量部、好ましくは1〜1
0重量部添加される。 添加量が0.5重量部未満では、
十分な硬化が起こらず、また10重量部を超えるときに
は、発熱量が大き過ぎて成形性に問題が生じるためにい
ずれも好ましくない。
【0017】本発明で使用される(E)硬化促進剤とし
ては、例えば、3-フェニル-1,1-ジメチルウレア、
3-p-クロロフェニル-1,1-ジメチルウレア、3-(3,
4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレア およびB
F3モノエチルアミン等を挙げることができる。
ては、例えば、3-フェニル-1,1-ジメチルウレア、
3-p-クロロフェニル-1,1-ジメチルウレア、3-(3,
4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレア およびB
F3モノエチルアミン等を挙げることができる。
【0018】(E)硬化促進剤は、 エポキシ樹脂10
0重量部に対し通常0.5〜10重量部、好ましくは1
〜10重量部使用される。 使用量が0.5重量部未満で
は、十分な硬化が起こらず、また10重量部を超えると
きには、発熱量が大き過ぎて成形性に問題が生じるため
にいずれも好ましくない。
0重量部に対し通常0.5〜10重量部、好ましくは1
〜10重量部使用される。 使用量が0.5重量部未満で
は、十分な硬化が起こらず、また10重量部を超えると
きには、発熱量が大き過ぎて成形性に問題が生じるため
にいずれも好ましくない。
【0019】本発明で使用される(F)繊維としては、
例えば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ビニ
ロン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリアク
リル繊維、アラミド繊維等の有機繊維、PAN系、レー
ヨン系およびピッチ系の各炭素繊維、石綿繊維、ガラス
繊維、炭化珪素繊維等の無機繊維が挙げられる。繊維の
形状は特に限定されないが、例えば通常数百〜数万本程
度のフィラメントを集束したストランドを、通常0.5
〜100mm 程度の長さに切断したチョップドストラン
ド(短繊維)が、均一に分散させ易いために好ましい。
例えば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ビニ
ロン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリアク
リル繊維、アラミド繊維等の有機繊維、PAN系、レー
ヨン系およびピッチ系の各炭素繊維、石綿繊維、ガラス
繊維、炭化珪素繊維等の無機繊維が挙げられる。繊維の
形状は特に限定されないが、例えば通常数百〜数万本程
度のフィラメントを集束したストランドを、通常0.5
〜100mm 程度の長さに切断したチョップドストラン
ド(短繊維)が、均一に分散させ易いために好ましい。
【0020】(F)繊維はエポキシ樹脂100重量部に
対し、通常1〜10重量部、好ましくは2〜4重量部添
加される。添加量が1重量部未満のときは、添加の効果
が少なく、低温時にわずかな衝撃により破損する。また
10重量部を超えるときは、樹脂組成物の混合時に繊維
同士が互いに絡み合い、片寄りを生じるために均質な組
成物が得られない。
対し、通常1〜10重量部、好ましくは2〜4重量部添
加される。添加量が1重量部未満のときは、添加の効果
が少なく、低温時にわずかな衝撃により破損する。また
10重量部を超えるときは、樹脂組成物の混合時に繊維
同士が互いに絡み合い、片寄りを生じるために均質な組
成物が得られない。
【0021】本発明においては、 その他の添加物とし
て反応希釈剤、 各種フィラー、可塑剤、整泡剤、増粘
剤、着色剤等を混合することもできる。
て反応希釈剤、 各種フィラー、可塑剤、整泡剤、増粘
剤、着色剤等を混合することもできる。
【0022】本発明の複合材料用樹脂組成物の製造方法
は限定されないが、均一な組成物を製造する上で特に好
ましい方法を以下に説明する。エポキシ樹脂、発泡剤、
微小中空球体、硬化剤、硬化促進剤および繊維を混合す
るに際し、まずエポキシ樹脂を通常80〜200℃で加
熱溶融し、粘度を十分に低下させてから微小中空球体お
よび繊維を添加する。均一に混合した後、混合物を通常
60〜80℃まで冷却し、更に、あらかじめ液状のエポ
キシ樹脂と混合した発泡剤、硬化剤および硬化促進剤を
手早く添加する。その後、配合物を抜き出し急冷する。
は限定されないが、均一な組成物を製造する上で特に好
ましい方法を以下に説明する。エポキシ樹脂、発泡剤、
微小中空球体、硬化剤、硬化促進剤および繊維を混合す
るに際し、まずエポキシ樹脂を通常80〜200℃で加
熱溶融し、粘度を十分に低下させてから微小中空球体お
よび繊維を添加する。均一に混合した後、混合物を通常
60〜80℃まで冷却し、更に、あらかじめ液状のエポ
キシ樹脂と混合した発泡剤、硬化剤および硬化促進剤を
手早く添加する。その後、配合物を抜き出し急冷する。
【0023】上記の製造工程において、微小中空球体は
剪断力を過度に加えると容易に破損するので、これを避
けるため混合時にエポキシ樹脂の粘度を調整し、かつ混
合の剪断力を制限する工夫を行うのが望ましい。例え
ば、混合時のエポキシ樹脂の粘度は、通常500〜2
5,000cP程度、好ましくは800〜13,000c
P程度のものが用いられる。エポキシ樹脂の粘度が50
0cPよりも低いと、シート状にしたときべたついた
り、流動したりするので好ましくない。また、エポキシ
樹脂の粘度が25,000cPよりも高いと均一に混合
し難く、 かつ混合時に微小中空球体が破損するので好
ましくない。
剪断力を過度に加えると容易に破損するので、これを避
けるため混合時にエポキシ樹脂の粘度を調整し、かつ混
合の剪断力を制限する工夫を行うのが望ましい。例え
ば、混合時のエポキシ樹脂の粘度は、通常500〜2
5,000cP程度、好ましくは800〜13,000c
P程度のものが用いられる。エポキシ樹脂の粘度が50
0cPよりも低いと、シート状にしたときべたついた
り、流動したりするので好ましくない。また、エポキシ
樹脂の粘度が25,000cPよりも高いと均一に混合
し難く、 かつ混合時に微小中空球体が破損するので好
ましくない。
【0024】剪断力の小さい混合機としては、例えば、
プラネタリーミキサー、二軸型ニーダー、スタチックミ
キサー等が挙げられる。特にプラネタリーミキサーおよ
びニーダーは変速機付きが好ましい。エポキシ樹脂の粘
度が高い場合に過度に大きな剪断力を加えると、発熱に
より樹脂の粘度が増加したり発泡したりする。逆に混合
時の剪断力が不足したときには、混合が不十分なため微
小中空球体、硬化剤および硬化促進剤の分散が不均一と
なり、十分な物性をもつ成形物が得られない。
プラネタリーミキサー、二軸型ニーダー、スタチックミ
キサー等が挙げられる。特にプラネタリーミキサーおよ
びニーダーは変速機付きが好ましい。エポキシ樹脂の粘
度が高い場合に過度に大きな剪断力を加えると、発熱に
より樹脂の粘度が増加したり発泡したりする。逆に混合
時の剪断力が不足したときには、混合が不十分なため微
小中空球体、硬化剤および硬化促進剤の分散が不均一と
なり、十分な物性をもつ成形物が得られない。
【0025】上記のようにして得られた複合材料用樹脂
組成物は、そのまま加温した押出機や注入機により、例
えば、ガラス繊維強化樹脂(FRP)製あるいは炭素繊
維強化樹脂(CFRP)製のパイプや、複雑形状物の内
部に注入充填して、加熱・硬化するなどの方法におい
て、充填材料として使用することができる。加熱・硬化
の条件は、通常90〜180℃で10分〜10時間、好
ましくは100〜150℃で30分〜3時間程度であ
る。
組成物は、そのまま加温した押出機や注入機により、例
えば、ガラス繊維強化樹脂(FRP)製あるいは炭素繊
維強化樹脂(CFRP)製のパイプや、複雑形状物の内
部に注入充填して、加熱・硬化するなどの方法におい
て、充填材料として使用することができる。加熱・硬化
の条件は、通常90〜180℃で10分〜10時間、好
ましくは100〜150℃で30分〜3時間程度であ
る。
【0026】また、上記の複合材料用樹脂組成物は、例
えば、シート状もしくはフィルム状に成形して複合材料
用中間材として用いることもできる。上記シート状もし
くはフィルム状に成形する方法には各種あるが、代表的
なものとしては、例えば、カレンダーコーター、リバー
スロールコーター、ナイフオーバーロールコーター等が
挙げられる。 塗工厚さとしては通常0.5〜5mm、好ま
しくは0.2〜2mm 程度である。被塗工材としては剥離
紙が一般に使用されるが、プラスチック等のフィルムも
使用することができる。
えば、シート状もしくはフィルム状に成形して複合材料
用中間材として用いることもできる。上記シート状もし
くはフィルム状に成形する方法には各種あるが、代表的
なものとしては、例えば、カレンダーコーター、リバー
スロールコーター、ナイフオーバーロールコーター等が
挙げられる。 塗工厚さとしては通常0.5〜5mm、好ま
しくは0.2〜2mm 程度である。被塗工材としては剥離
紙が一般に使用されるが、プラスチック等のフィルムも
使用することができる。
【0027】上記複合材料用中間材は、他の強化繊維と
積層成形することにより成形体とすることができる。
例えば管状体を製造する場合、 金属性マンドレルにシ
ート状の複合材料用中間材を巻き付け、その上に炭素繊
維プリプレグ等の強化繊維を巻き、更にその上からポリ
プロピレンフィルム、ポリエステルフィルム等のシュリ
ンクテープで包装する。このように巻き上げたものを硬
化炉において加熱・硬化させると、最内層のシート状の
複合材料用中間材が発泡することにより内圧が発生する
と同時に、最外層のシュリンクテープが収縮するため、
硬化時に強化繊維および発泡体が圧縮され、層間の接着
性が良好で、かつボイドのきわめて少ない管状成形体が
得られる。上記発泡・硬化の条件は、通常90〜180
℃で10分〜10時間、好ましくは100〜150℃で
30分〜3時間程度である。
積層成形することにより成形体とすることができる。
例えば管状体を製造する場合、 金属性マンドレルにシ
ート状の複合材料用中間材を巻き付け、その上に炭素繊
維プリプレグ等の強化繊維を巻き、更にその上からポリ
プロピレンフィルム、ポリエステルフィルム等のシュリ
ンクテープで包装する。このように巻き上げたものを硬
化炉において加熱・硬化させると、最内層のシート状の
複合材料用中間材が発泡することにより内圧が発生する
と同時に、最外層のシュリンクテープが収縮するため、
硬化時に強化繊維および発泡体が圧縮され、層間の接着
性が良好で、かつボイドのきわめて少ない管状成形体が
得られる。上記発泡・硬化の条件は、通常90〜180
℃で10分〜10時間、好ましくは100〜150℃で
30分〜3時間程度である。
【0028】上記において使用される強化繊維は特に限
定されず、複合材料の強化繊維として用いられるすべて
の繊維を用いることができる。例えば、ガラス繊維、炭
素繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、炭化珪素繊
維等が挙げられる。また、これらのうちから選ばれる2
種類以上をハイブリッド構造とした繊維を用いることも
できる。強化繊維の形態は、巻き付けることができるも
のであれば特に限定されず、例えばストランド、一方向
材プリプレグ、織物プリプレグ、組紐等が挙げられる。
定されず、複合材料の強化繊維として用いられるすべて
の繊維を用いることができる。例えば、ガラス繊維、炭
素繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、炭化珪素繊
維等が挙げられる。また、これらのうちから選ばれる2
種類以上をハイブリッド構造とした繊維を用いることも
できる。強化繊維の形態は、巻き付けることができるも
のであれば特に限定されず、例えばストランド、一方向
材プリプレグ、織物プリプレグ、組紐等が挙げられる。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げ本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0030】<実施例1>エポキシ樹脂として、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(商品名:エピコート82
8)2.8kg およびフェノールボラック型エポキシ樹脂
(商品名:エピコート154)5.2kg を、プラネタリ
ーミキサーに送入し、120℃で均一に混合した後、ガ
ラス微小中空球体(商品名:スコッチライトグラスバブ
ルズ Cl5/250、住友スリーエム社製)1.2kg お
よび繊維径10μmφ、 繊維長25mmを有するピッチ系
炭素繊維0.32kg を添加し均一に混合した。混合後、
内容物を撹拌しながら70℃まで冷却し、 硬化剤とし
てジシアンジアミド0.24kg、硬化促進剤として3-p
-クロロフェニル-1,1-ジメチルウレア0.32kg、発
泡剤としてp,p'-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒド
ラジド) 0.8kg を手早く添加して5分間撹拌し、抜き
出して冷却した。この樹脂組成物を70℃で再溶融し、
カレンダーロールコーターを使用して厚さ0.25mm の
シート状の複合材料用中間材を得た。これを−18℃の
冷凍庫に保管した。
ェノールA型エポキシ樹脂(商品名:エピコート82
8)2.8kg およびフェノールボラック型エポキシ樹脂
(商品名:エピコート154)5.2kg を、プラネタリ
ーミキサーに送入し、120℃で均一に混合した後、ガ
ラス微小中空球体(商品名:スコッチライトグラスバブ
ルズ Cl5/250、住友スリーエム社製)1.2kg お
よび繊維径10μmφ、 繊維長25mmを有するピッチ系
炭素繊維0.32kg を添加し均一に混合した。混合後、
内容物を撹拌しながら70℃まで冷却し、 硬化剤とし
てジシアンジアミド0.24kg、硬化促進剤として3-p
-クロロフェニル-1,1-ジメチルウレア0.32kg、発
泡剤としてp,p'-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒド
ラジド) 0.8kg を手早く添加して5分間撹拌し、抜き
出して冷却した。この樹脂組成物を70℃で再溶融し、
カレンダーロールコーターを使用して厚さ0.25mm の
シート状の複合材料用中間材を得た。これを−18℃の
冷凍庫に保管した。
【0031】<実施例2>実施例1で製造し冷凍保管し
たシート状の複合材料用中間材を−18℃の冷凍庫から
取り出し、解凍した。10mmφのステンレスパイプをシ
リコーン系離型剤で処理した後、上記シート状の複合材
料用中間材を1プライ巻き、その上から引張強さ430
kgf/mm2、 引張弾性率44.5tonf/mm2を有する一方向
炭素繊維プリプレグを±45゜方向に4プライ、引張強
さ490kgf/mm2、引張弾性率23.5tonf/mm2を有する
一方向炭素繊維プリプレグを0゜方向に4プライ巻いた
後、 外側全体をシュリンクテープで巻き上げた。12
5℃で60分硬化した後、脱芯および表面研磨を行って
管状の成形体を得た。切断機により切断し、断面を顕微
鏡で観察したところ、ボイドが少なく、層間が良好に接
着していることがわかった。次に捻り強度を測定したと
ころ、捻り強度は良好であり、かつ測定値の各試料間の
ばらつきも小さかった。
たシート状の複合材料用中間材を−18℃の冷凍庫から
取り出し、解凍した。10mmφのステンレスパイプをシ
リコーン系離型剤で処理した後、上記シート状の複合材
料用中間材を1プライ巻き、その上から引張強さ430
kgf/mm2、 引張弾性率44.5tonf/mm2を有する一方向
炭素繊維プリプレグを±45゜方向に4プライ、引張強
さ490kgf/mm2、引張弾性率23.5tonf/mm2を有する
一方向炭素繊維プリプレグを0゜方向に4プライ巻いた
後、 外側全体をシュリンクテープで巻き上げた。12
5℃で60分硬化した後、脱芯および表面研磨を行って
管状の成形体を得た。切断機により切断し、断面を顕微
鏡で観察したところ、ボイドが少なく、層間が良好に接
着していることがわかった。次に捻り強度を測定したと
ころ、捻り強度は良好であり、かつ測定値の各試料間の
ばらつきも小さかった。
【0032】<比較例1>短繊維の炭素繊維を用いない
ほかは実施例1と同様にしてシート状の複合材料用樹脂
組成物を得た後、これを−18℃の冷凍庫に保管した。
成形体を製作するため冷凍庫から取り出し、解凍したと
ころ、一部が破損していた。これを用いて実施例2と同
様の操作により管状の成形体を得た。成形体の表面の一
部に、最内層のシート状の複合材料用樹脂組成物の破損
による影響と思われるわずかな変形が観察された。切断
機により切断し、断面を顕微鏡で観察したところ、層間
の接着は十分であった。しかし、捻り強度を測定したと
ころ、捻り強度にばらつきが認められた。
ほかは実施例1と同様にしてシート状の複合材料用樹脂
組成物を得た後、これを−18℃の冷凍庫に保管した。
成形体を製作するため冷凍庫から取り出し、解凍したと
ころ、一部が破損していた。これを用いて実施例2と同
様の操作により管状の成形体を得た。成形体の表面の一
部に、最内層のシート状の複合材料用樹脂組成物の破損
による影響と思われるわずかな変形が観察された。切断
機により切断し、断面を顕微鏡で観察したところ、層間
の接着は十分であった。しかし、捻り強度を測定したと
ころ、捻り強度にばらつきが認められた。
【0033】
【発明の効果】本発明の複合材料用樹脂組成物は、繊維
を含有しており、低温保存時の強度がある程度確保され
ているため、運送時や作業時に破損したり形状が崩れた
りすることがない。また複合材料中間材を用いて管状体
を成形する場合、複合材料用樹脂組成物が硬化してある
程度の強度をもつために、マンドレルから成形体を抜き
取るときに、硬化物の一部が離脱することはない。更
に、本発明の複合材料用樹脂組成物は硬化時に発泡する
性質を持っているため、発泡による膨張を利用した内圧
成形法を利用することができる。特に管状体を製造する
際に、複合材料用樹脂組成物を最内層に配し、かつ最外
層に強化繊維もしくは強化繊維を含むプリプレグを配し
て、更にその外側にシュリンクテープを巻く方法を用い
ると、複合材料用樹脂組成物が発泡することにより内圧
が発生すると同時に、最外層のシュリンクテープが収縮
するため、硬化時に強化繊維および発泡体が圧縮され、
層間の接着性が良好で、かつボイドの極めて少ない管状
成形体が得られる。上記の理由から、本発明の複合材料
用樹脂組成物を用いることにより、十分な力学的特性お
よび仕上がりを有する複合材料を得ることができ、複合
材料の信頼性が向上し、歩留まりも改善される。
を含有しており、低温保存時の強度がある程度確保され
ているため、運送時や作業時に破損したり形状が崩れた
りすることがない。また複合材料中間材を用いて管状体
を成形する場合、複合材料用樹脂組成物が硬化してある
程度の強度をもつために、マンドレルから成形体を抜き
取るときに、硬化物の一部が離脱することはない。更
に、本発明の複合材料用樹脂組成物は硬化時に発泡する
性質を持っているため、発泡による膨張を利用した内圧
成形法を利用することができる。特に管状体を製造する
際に、複合材料用樹脂組成物を最内層に配し、かつ最外
層に強化繊維もしくは強化繊維を含むプリプレグを配し
て、更にその外側にシュリンクテープを巻く方法を用い
ると、複合材料用樹脂組成物が発泡することにより内圧
が発生すると同時に、最外層のシュリンクテープが収縮
するため、硬化時に強化繊維および発泡体が圧縮され、
層間の接着性が良好で、かつボイドの極めて少ない管状
成形体が得られる。上記の理由から、本発明の複合材料
用樹脂組成物を用いることにより、十分な力学的特性お
よび仕上がりを有する複合材料を得ることができ、複合
材料の信頼性が向上し、歩留まりも改善される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 63:00
Claims (5)
- 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂、(B)微小中空球
体、(C)発泡剤、(D)硬化剤、(E)硬化促進剤お
よび(F)繊維を含有することを特徴とする複合材料用
樹脂組成物。 - 【請求項2】 前記繊維が短繊維であることを特徴とす
る請求項1に記載の複合材料用樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の複合材料用樹
脂組成物を、シート状またはフィルム状に成形したこと
を特徴とする複合材料用中間材。 - 【請求項4】 請求項1もしくは2に記載の複合材料用
樹脂組成物または請求項3に記載の複合材料用中間材を
発泡・硬化して得られる発泡体を構成要素とすることを
特徴とする複合材料。 - 【請求項5】 請求項4に記載の発泡体を最内部に有す
ることを特徴とする複合材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14672092A JPH05310982A (ja) | 1992-05-12 | 1992-05-12 | 複合材料用樹脂組成物、中間材および複合材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14672092A JPH05310982A (ja) | 1992-05-12 | 1992-05-12 | 複合材料用樹脂組成物、中間材および複合材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05310982A true JPH05310982A (ja) | 1993-11-22 |
Family
ID=15414030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14672092A Pending JPH05310982A (ja) | 1992-05-12 | 1992-05-12 | 複合材料用樹脂組成物、中間材および複合材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05310982A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000143864A (ja) * | 1998-11-13 | 2000-05-26 | Inst Fr Petrole | 少なくとも1つの熱可塑性ポリマ―と、少なくとも1つの改質エポキシ樹脂と、少なくとも1つの発泡剤とを含む胞状物材料 |
JP2005513226A (ja) * | 2001-12-21 | 2005-05-12 | ヘンケル・テロソン・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 熱可塑性ポリマーで変性した膨張性エポキシ樹脂系システム |
JP2011042731A (ja) * | 2009-08-20 | 2011-03-03 | Nitto Denko Corp | 充填用発泡組成物および充填発泡部材 |
WO2012117702A1 (ja) * | 2011-03-02 | 2012-09-07 | リグナイト株式会社 | 断熱材用組成物及び断熱材 |
EP2671716A1 (en) * | 2012-06-08 | 2013-12-11 | Hexcel Composites SASU | Low density composite materials, their production and use |
-
1992
- 1992-05-12 JP JP14672092A patent/JPH05310982A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000143864A (ja) * | 1998-11-13 | 2000-05-26 | Inst Fr Petrole | 少なくとも1つの熱可塑性ポリマ―と、少なくとも1つの改質エポキシ樹脂と、少なくとも1つの発泡剤とを含む胞状物材料 |
JP2005513226A (ja) * | 2001-12-21 | 2005-05-12 | ヘンケル・テロソン・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 熱可塑性ポリマーで変性した膨張性エポキシ樹脂系システム |
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WO2012117702A1 (ja) * | 2011-03-02 | 2012-09-07 | リグナイト株式会社 | 断熱材用組成物及び断熱材 |
EP2671716A1 (en) * | 2012-06-08 | 2013-12-11 | Hexcel Composites SASU | Low density composite materials, their production and use |
WO2013182497A3 (en) * | 2012-06-08 | 2014-04-10 | Hexcel Composites Sasu | Low density composite materials, their production and use |
US9776341B2 (en) | 2012-06-08 | 2017-10-03 | Hexcel Composites Sasu | Low density composite materials, their production and use |
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