[go: up one dir, main page]

JPH0530762Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0530762Y2
JPH0530762Y2 JP1987170734U JP17073487U JPH0530762Y2 JP H0530762 Y2 JPH0530762 Y2 JP H0530762Y2 JP 1987170734 U JP1987170734 U JP 1987170734U JP 17073487 U JP17073487 U JP 17073487U JP H0530762 Y2 JPH0530762 Y2 JP H0530762Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
blower
air freshener
casing
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1987170734U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0175435U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1987170734U priority Critical patent/JPH0530762Y2/ja
Publication of JPH0175435U publication Critical patent/JPH0175435U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0530762Y2 publication Critical patent/JPH0530762Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Waterproofing, Decoration, And Sanitation Devices (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案に係る芳香剤散布器は、例えば自動車
に組み込む事により、この自動車の室内を心地良
い香りで満たすのに使用する。
(従来の技術) 室内を心地良い香りで満たす為に従来から、液
体、或は固定等、各種の芳香剤が提供されてい
る。
又、ケーシング内に芳香剤と送風機とを設け、
送風機により生じる風に乗せて、芳香剤を広い範
囲に行き亙らせる芳香剤散布器も、例えば実公昭
41−9341号公報に見られる様に、従来から知られ
ている。
この従来の芳香剤散布器は、第17〜18図に
示す様に、空気吸入口(第17図の裏面側に存在
する)及び空気吐出口1を有するケーシング2
と、このケーシング2内に設けられ、空気吸入口
から吸引した空気を空気吐出口1に向けて送る送
風機3と、同じくケーシング2内に設けられ、そ
れぞれ内部に芳香剤4を入れた芳香剤容器5,5
と、各芳香剤容器5,5の上端開口を塞ぐ蓋体
6,6とから構成されている。
上記各蓋体6,6は、中間部を横軸7により枢
支された腕体8の先端部に、それぞれ固定されて
おり、各腕体8の基端部は、ソレノイド9により
揺動自在とされている。
室内に芳香を行き亙らせる場合は、送風機3を
運転すると共にソレノイド9に通電する事によ
り、好みに応じて一方の芳香剤容器5の蓋体6を
開き、ケーシング2内を流れる空気中に芳香剤4
を溶け込ませる。
この様にして芳香剤4を溶け込ませた空気は、
そのままケーシング2の端部に設けた空気吐出口
1から室内に吹き出される為、室内を心地良い香
りで満たす事が出来る。
(考案が解決しようとする課題) ところが、上述の様に構成され作用する従来の
芳香剤散布器に於いては、次に述べる様な不都合
を生じる。
即ち、芳香剤4を貯溜した芳香剤容器5の蓋体
6を開放した場合、この芳香剤容器5の開口部上
方には、第17図に示す様に、高濃度の芳香剤蒸
気が滞留する滞留部26が形成され易い。この様
な滞留部26が形成された状態で、送風機3を起
動した場合、この滞留部26を形成していた高濃
度の芳香剤蒸気がそのまま風下側に送られ、室内
に居る者の顔に達してしまう。
芳香剤による匂いを快適に感じる場合の濃度は
かなり薄いものであり、この様に高濃度の芳香剤
の蒸気が、そのまま人の顔に達した場合、かえつ
て不快に感じる場合がある為、好ましくない。
又、芳香剤散布器の使用を停止する際に、従来
の芳香剤散布器の場合は、芳香剤容器5の蓋体6
を閉じるのと、送風機3を停止するのとを同時に
行なう様にしていた。この為、芳香剤散布器を構
成するケーシング2内に芳香剤の蒸気が残留する
事が避けられなかつた。
ケーシング2内に残留した芳香剤は、ケーシン
グ2の内壁面に付着して、この内壁面で凝縮した
後、再び蒸発気化する。ところが、芳香剤容器5
に貯溜した芳香剤4は、気化温度の異なる各種の
化学物質を混合している為、ケーシング2の内壁
面に付着した芳香剤4からは、気化温度の低い物
質から先になくなり、気化温度の高い物質が後迄
残る。
芳香剤は、各種の化学物質が混合されて、初め
て芳香を漂わせるものが多く、その一部の化学物
質のみでは、かえつて悪臭を発する場合が多い。
この為、芳香剤散布器の使用停止後、ケーシング
2内に芳香剤の蒸気が残量すると、次に芳香剤散
布器の使用を再開する場合に、空気吐出口1から
悪臭が出る場合がある。
又、芳香剤散布器の使用停止後もケーシング2
内に芳香剤の蒸気が残留すると、次に別の芳香剤
を選択して芳香剤散布器の使用を再開する場合
に、前回の使用に伴なつてケーシング2内に残留
した芳香剤の蒸気と、新たに選択した芳香剤の蒸
気とがケーシング2内で混ざり合い、空気吐出口
1から、選択者の意図しない香りが吹き出す場合
がある。
特に、自動車に組み込む芳香剤散布器の場合、
芳香剤の蒸気を含んだ空気を吹き出す空気吐出口
1と乗員の顔とが、比較的近接する場合が多い
為、芳香剤散布器の再使用開始直後に不快感を感
じ易くなる。
本考案の芳香剤散布器は、この様な不都合を解
消するものである。
(課題を解決するための手段) 本考案の芳香剤散布器は、空気吸入口及び空気
吐出口を有するケーシングと、このケーシング内
に設けられ、上記空気吸入口から吸引した空気を
上記空気吐出口に向けて送る送風機と、同じく上
記ケーシング内に設けられ、内部に芳香剤を入れ
た少なくとも1個の芳香剤容器と、この芳香剤容
器の上端開口を塞ぐ蓋体と、この蓋体を開閉する
開閉手段と、この開閉手段及び上記送風機の作動
を制御する制御器とを備えている。
そして、上記制御器は、芳香剤散布器の起動時
には、上記送風機の始動後所定時間経過してか
ら、上記開閉手段により蓋体を開放し、芳香剤散
布器の停止時には、上記開閉手段により蓋体を閉
じた後所定時間経過してから、上記送風機を停止
させる。
(作用) 本考案の芳香剤散布器に於いては、制御器が、
蓋体の開閉と、送風機の始動、停止とのタイミン
グを調節する事により、使用開始時に不快な臭い
が出る事を防止する。
即ち、芳香剤散布器の使用開始時には、予めケ
ーシング内に空気の流れを惹起させてから蓋体を
開放する為、芳香剤容器の開口部上方に高濃度の
芳香剤蒸気が滞留する滞留部が形成される事が防
止される。従つて、高濃度の芳香剤蒸気が顔面に
達する事がなく、高濃度蒸気による不快感の発生
が防止される。
又、芳香剤散布器の停止時には、蓋体を閉じて
から送風機を停止する為、それ迄使用していた芳
香剤の蒸気がケーシング内に残留する事がなくな
る。この為、次回使用時に、空気吐出口から不快
な、或は予期しない臭いが出る事がなくなる。
(実施例) 次に、図示の実施例を説明しつつ、本考案を更
に詳しく説明する。
第1〜5図は本考案の芳香剤散布器の実施例を
示しており、第1図は縦断正面図、第2図は平面
図、第3図は第1図のA−A断面図、第4図は同
B−B断面図、第5図は第3図の拡大C−C断面
図である。
合成樹脂等により、全体を直方体状に形成され
たケーシング2には、一端(第1〜2図の左端)
に空気吸入口10を、中間部上面に空気吐出口1
を、それぞれ形成している。
このケーシング2の内側で、上記空気吐出口1
の下側位置には遠心多翼型の送風機3を、この送
風機3の吸入口をケーシング2内に開口させると
共に、送風機3の吐出口とケーシング2の空気吐
出口1とを互いに接合した状態で固定している。
従つて、上記送風機3の運転時には、ケーシング
2左端部の空気吸入口10から取り入れられた空
気が、空気吐出口1から吹き出す。
ケーシング2内で、上記空気吸入口10と送風
機3との間部分には、上端に開口を有し、内部に
それぞれ異なつた芳香剤を入れた3個の芳香剤容
器5,5と、内部に消臭剤を入れた1個の消臭剤
容器25とが、それぞれ設けられている。
即ち、空気吸入口10を設けたケーシング2の
左半部内側には、このケーシング2内を上下に仕
切る仕切壁17を形成し、この仕切壁17の下側
に、3個の芳香剤容器5,5と1個の消臭剤容器
25とを収納自在としている。仕切壁17の下面
には、ゴム板等のシール板18を添着している。
このシール板18と仕切壁17との、芳香剤容器
5,5及び消臭剤容器25の上端開口に整合する
位置には通孔20を形成している。そして、この
通孔20により、上記各芳香剤容器5,5及び消
臭剤容器25内と、仕切壁17の上側に存在する
上方空間19とを連通させている。
又、ケーシング2の下壁21の上面で、上記通
孔20の下方に位置する部分には、圧縮ばね22
の下端部を支持している。ケーシング2の側面に
設けた交換用蓋板を取り外した状態で、仕切壁1
7の下側に挿入された芳香剤容器5(或は消臭剤
容器25)は、この圧縮ばね22を弾性的に圧縮
した状態で上記通孔20の直下に押し込まれ、仕
切壁17と圧縮ばね22との間で弾性的に支持さ
れる。この状態で、芳香剤容器5の上端開口部
は、シール板18の下面に押し付けられて、芳香
剤容器5と仕切壁17との間の気密保持が図られ
る。
この様にして仕切壁17の下側に支持された、
芳香剤容器5の口部に固定したプラグ23には、
吸上芯24が、このプラグ23を貫通した状態で
設けられている。この吸上芯24は、毛細管現象
により、この芳香剤容器5内に貯溜された芳香剤
4を吸い上げる為のもので、下端は芳香剤容器5
の底部に達している。
上述の様にして仕切壁17の下側に支持され
た、各芳香剤容器5,5の上方には、それぞれソ
レノイド11,11を、芳香剤容器5,5と対で
固定している。そして、各ソレノイド11,11
の下方に突出したロツド12,12の下端部に、
上記通孔20を開閉する為の、蓋体6,6を装着
している。各ソレノイド11,11は、通電時に
ロツド12,12を引き上げ、非通電時にはロツ
ド12,12を引き上げる力を解除する構造のも
のを使用している。消臭剤容器25の上方には、
ソレノイド11は設けず、この消臭剤容器25の
上端開口は、開放状態のままとしている。
又、各蓋体6,6の下面には、第5図に示す様
に、仕切壁17の上面で、通孔20の周囲部分に
当接自在なOリング13を装着している。従つ
て、蓋体6,6を仕切壁17の上面に押圧した場
合には、前記したシール板18の作用と相まつ
て、芳香剤容器5,5内外の気密保持が確実に図
られる。
更に、蓋体6,6の上面と、前記ソレノイド1
1,11の下面との間には、それぞれ圧縮ばね1
4,14を設けて、各蓋体6,6に、下方に向か
う弾力を付与している。
一方、ケーシング2の右端部内側には、上記送
風機3と各ソレノイド11,11とへの通電を制
御する為の、制御器15が設けられている。この
制御器15には、芳香剤容器5,5の数に対応し
て、3個の釦16,16が設けられている。各釦
16,16は、所望の芳香剤容器5,5の開口を
開く為のもので、何れかの釦16を押す事によ
り、送風機3と、所望の芳香剤容器5の上方に固
定されたソレノイド11とに通電される。
尚、同時に通電されるソレノイド11は1個の
みとし、或るソレノイド11に通電中に、別のソ
レノイド11に通電する為の釦16を押した場合
には、それ迄通電されていたソレノイド11への
通電を停止してから、別のソレノイド11への通
電を開始する様にしている。これは、2種類以上
の芳香剤の蒸気を混合した場合、例えそれぞれが
芳香を発するものであつても、匂いのバランスが
崩れて、悪臭となつたり、或は所望の香りと異な
つた香りに変化する事が多い為である。
但し、何れの場合に於いても、ソレノイド11
への通電に先立つて送風機3に通電し、ソレノイ
ド11が蓋体6を開くよりも所定時間(例えば3
秒)前に、ケーシング2内に空気の流れを惹起す
る。更に、芳香剤散布器の使用を停止する場合に
は、先ずソレノイド11への通電を停止した後、
所定時間(例えば3秒間)を経過してから、送風
機3への通電を停止する。従つて、芳香剤容器5
の開口が蓋体6により塞がれた後、しばらくの間
(上記所定時間)は、ケーシング2内に空気の流
れが存在する。
即ち、芳香剤散布器の起動操作(釦16の押し
込み)に基づいて、先ず送風機3が起動し、所定
時間(例えば3秒間)経過後、ソレノイド11へ
の通電に基づいて蓋体6を開く。蓋体6が一定時
間(例えば3分間)開き続けたならば、先ずソレ
ノイド11への通電を停止して蓋体6を閉じ、更
に所定時間(例えば3秒間)経過後、送風機3を
停止させる。これらの動作は、総て制御器15に
組み込んだマイクロコンピユータにより行なわれ
る。
上述の様に構成される本考案の芳香剤散布器の
不使用時には、各蓋体6,6の下面に装着された
Oリング13が、圧縮ばね14,14の弾力によ
り仕切壁17の上面に押圧される。この結果、こ
の仕切壁17に形成された通孔20の、仕切壁1
7上面側の気密保持が図られる。
この通孔20の、仕切壁17下面側の気密は、
シール板18によつて常に保持されている。この
為、各蓋体6,6を仕切壁17の上面に押圧する
事により、各芳香剤容器5,5内外の気密保持が
確実に図られ、各芳香剤容器5,5内の芳香剤4
が外部に漏洩する事が確実に防止される。従つ
て、本考案の芳香剤散布器を自動車等に設置した
場合に於いても、走行等に伴なつて発生する振動
により、不使用時に芳香剤4が芳香剤容器5の外
部に漏洩する事を確実に防止出来る。
芳香剤散布器を使用する場合には、制御器15
に設けた3個の釦16,16の内の何れか1個の
釦16を押す。
これによつて、先ず送風機3に通電され、ケー
シング2内に第1図の左から右に向かう空気の流
れが惹起される。送風機3の起動直後は、未だ総
ての蓋体6,6は閉じられた状態のままである。
送風機3の起動後、所定時間(例えば3秒)経過
すると、押した釦16に対応して、何れかのソレ
ノイド11に通電される。この結果、当該ソレノ
イド11のロツド12の下端部に装着した蓋体6
が、圧縮ばね14の弾力に抗して上昇し、それ迄
この蓋体6により塞がれていた芳香剤容器5の開
口部が開放される。何れの釦16を押すかは、芳
香剤容器5,5内に貯溜された芳香剤4の種類に
より、操作者が好みによつて定める。
蓋体6が上昇し、芳香剤容器5の開口が開放さ
れる結果、ケーシング2内を流れる空気中に、毛
細管現象によつて吸上芯24の上端部に吸い上げ
られていた芳香剤4が溶け込む。この芳香剤4を
溶け込ませた空気は、そのまま空気吐出口1から
室内に吹き出される為、室内を心地良い香りで満
たす事が出来る。
この際、消臭剤容器25内の消臭剤も、芳香剤
4と共に空気中に溶け込んで室内に吹き出し、室
内の悪臭を除去する。芳香剤4の香りが消臭剤に
より消される事はない(現在、芳香剤の匂い迄消
す様な消臭剤は一般的でない)。
上述の様に、芳香剤散布器の起動時、ソレノイ
ド11への通電に伴なつて芳香剤容器5の上端開
口を閉じている蓋体6が上昇し、芳香剤容器5の
上端開口が開放される瞬間には、この芳香剤容器
5の上端が開口しているケーシング2の上方空間
19内に、必ず送風機3により惹起された空気の
流れが存在する。従つて、芳香剤容器5の開口を
閉じている蓋体6を開放する事に伴なつて、上記
上方空間19内に、高濃度の芳香剤蒸気が滞留す
る滞留部26(第17図参照)が形成される事が
なくなる。この為、芳香剤散布器の起動時に、一
時的にせよ、高濃度の芳香剤4を含んだ空気が空
気吐出口1から吹き出す事がなくなつて、空気吐
出口1の近くに居る運転者等に不快感を与える事
がなくなる。
所定時間(例えば3分間)の芳香剤散布を終了
し、芳香剤散布器の使用を停止する場合に前記制
御器15は、先ずソレノイド11への通電を停止
する。この結果、芳香剤容器5の蓋体6が閉じら
れる。ソレノイド11への通電停止後、しばらく
(例えば3秒間)は、送風機3への通電が継続さ
れ、ケーシング2内に送風機3により空気を流し
続ける。
この為、芳香剤容器5の蓋体6が閉じられた後
もケーシング2内に滞留していた芳香剤4の蒸気
が、総てケーシング2外に排出され、送風機3が
停止する際には、ケーシング2内に芳香剤4の蒸
気が残留しない状態となる。
従つて、芳香剤散布器の再使用時に、一時的に
せよ、芳香剤4を構成する化学物質の内の一部の
みを含んだ空気が吹き出す事がなくなる。
次に、本考案の効果を確認する為に行なつた実
験に就いて、第6〜7図、並びに第8〜11図に
より説明する。
先ず、第6〜7図は、芳香剤散布器の起動時
に、芳香剤容器5の蓋体6を開く以前に送風機3
を起動する事による効果を確認する為に行なつた
実験の結果を示している。
実験は、長さ1mのダクト28を介して、風上
側(第6図の左側)に芳香剤容器5と送風機3と
を、風下側にパネラーの顔27を、それぞれ配置
する事で行なつた。
先ず、芳香剤4を貯溜した芳香剤容器5の蓋体
6を開いてから10秒後に送風機3を起動した場
合、パネラーの感覚は、第7図の曲線aに示す様
に変化した。この第7図に於ける縦軸の目盛は、
それぞれ次の程度を表わしている。
0;全く匂いを感じない状態 1;やつと匂いを感知出来る状態(匂いの種類
は判別出来ない。) 2;弱いが、匂いの種類が解る。
3;楽に感知出来、匂いの種類もはつきりと解
る。
4;かなり強い匂いである。
芳香剤散布器が散布する芳香剤4の濃度として
好ましいのは、国民性により相違はあるが、日本
人の場合は、花の香りが漂つて来る程度である、
上記した『2』の段階である為、芳香剤容器5の
蓋体6を開いてから10秒後に送風機3を起動した
場合、起動後15秒間は、匂いが強くなり過ぎる事
になる。
又、芳香剤4を貯溜した芳香剤容器5の蓋体6
を開くのと同時に送風機3を起動した場合、パネ
ラーの感覚は、第7図の曲線bに示す様に変化し
た。この場合は、若干改善されているとは言え、
未だ起動後10秒間、匂いが強くなり過ぎる事が解
る。
更に、芳香剤4を貯溜した芳香剤容器5の蓋体
6を開くよりも2秒前に送風機3を起動した場
合、パネラーの感覚は、第7図の曲線cに示す様
に変化した。この場合、匂いが強くなる時間は5
秒間に留まり、しかも強くなる程度も極く弱いも
のとなつた。これにより、芳香剤散布器の起動時
に、芳香剤容器5の蓋体6を開く以前に送風機3
を起動する事による効果を確認出来た。
次に、第8〜11図は、芳香剤散布器の停止時
に、芳香剤容器5の蓋体6を閉じた後、しばらく
送風機3を回し続ける事による効果を確認する為
に行なつた実験の結果を示している。
実験は、芳香剤散布器の空気吐出口1から1m
離れた位置にパネラーの顔を配置し、吹出空気中
に含まれる芳香剤の匂いを鼻で嗅ぐ事により行な
つた。
先ず、芳香剤散布器を1分間運転した後、芳香
剤4を貯溜した芳香剤容器5の開口を蓋体6で閉
じるよりも10秒前に送風機3を停止し、蓋体6を
閉じてから1分後に送風機3のみ再起動(ソレノ
イド11へは通電せず、蓋体6は閉じたまま)し
た所、パネラーの感覚は、第8図に示す様に変化
した。
この場合、送風機3の再起動後1分間は、残留
した芳香剤4の匂いが残る事が解る。
次に、芳香剤散布器の停止時に、ソレノイド1
1への通電停止と送風機3への通電停止とを同時
に行なつて、同様の実験を行なつた所、パネラー
の感覚は、第9図に示す様に変化した。この第9
図から、ソレノイド11と送風機3との通電を同
時に停止しても、ケーシング2内に、かなり芳香
剤4が残留する事が解る。
次に、芳香剤散布器の停止時に、ソレノイド1
1への通電停止後、1秒経過してから送風機3へ
の通電を停止して、同様の実験を行なつた所、パ
ネラーの感覚は、第10図に示す様に変化した。
この第10図から、ソレノイド11への通電停止
を送風機3への通電停止に対して1秒先行させる
と、ケーシング2内に残留する芳香剤4は極く微
量となる事が解る。
更に、芳香剤散布器の停止時に、ソレノイド1
1への通電停止後、5秒経過してから送風機3へ
の通電を停止して、同様の実験を行なつた所、パ
ネラーの感覚は、第11図に示す様に変化した。
この第11図から、ソレノイド11への通電停止
を送風機3への通電停止に対して5秒先行させる
と、ケーシング2内には殆ど芳香剤4が残留しな
くなる事が解り、本考案の効果を確認する事が出
来た。
尚、芳香剤散布器の起動時に高濃度の芳香剤4
の蒸気が、そのまま人の顔に達しない様にする為
の手段としては、蓋体6の開放に伴なつて送風機
3を起動させる事の他、芳香剤容器5の風下側に
拡散手段を設けたり、或は芳香剤容器5を送風機
3の風上側に設ける事も効果があり、これらの手
段を、本考案と共に、芳香剤散布器に組み込む事
で、芳香剤散布器の起動時に於ける不快感を解消
する事も出来る。
即ち、第12図に示す様に、芳香剤容器5の風
下側に、複数枚の邪魔板29,29から成る拡散
手段30を設ける事による効果を確認する為に、
本考案者が実験を行なつた所、第14図に示した
様な結果が得られた。
実験は、第13図に示す様に、長さ1mのダク
ト28を介して、風上側(第13図の左側)に芳
香剤容器5と送風機3とを、風下側にパネラーの
顔27を、それぞれ配置する事で行なつた。
先ず、拡散手段30を設ける事なく、芳香剤4
を貯溜した芳香剤容器5の蓋体を開いてから10秒
後に送風機3を起動した場合、パネラーの感覚
は、第14図の曲線aに示す様に変化し、芳香剤
散布器の使用開始後15秒間は、匂いが強くなり過
ぎる事が確認された。
次に、第13図に示す様に、芳香剤4を貯溜し
た芳香剤容器5と送風機3との間に拡散手段30
を配置し、他の条件は変えずに実験を行なつた場
合、パネラーの感覚は、第14図の曲線bに示す
様に変化した。この場合は、起動直後に於いても
匂いが強くなる程度が低く抑えられ、しかも10秒
後には匂いの強さが適正になる事を確認出来た。
又、第1図及び第15図に示す様に、芳香剤容
器5を送風機3の風上側に設ける事による効果を
確認する為に、本考案者が実験を行なつた所、第
16図に示した様な結果を得られた。
実験は、第15図に示す様に、1mの距離を介
して、風上側(第15図の左側)に芳香剤容器5
と送風機3とを、風下側にパネラーの顔27を、
それぞれ配置する事で行なつた。
先ず、芳香剤4を貯溜した芳香剤容器5を送風
機3の風下側に配置した場合、パネラーの感覚
は、第16図の曲線aに示す様に変化し、芳香剤
散布器の使用開始後10秒間は、匂いが強くなり過
ぎる事が確認された。
次に、第15図に示す様に、芳香剤4を貯溜し
た芳香剤容器5を送風機3の風上側に配置した場
合、パネラーの感覚は、第16図の曲線bに示す
様に変化した。この場合は、起動直後に於いても
匂いが強くなる程度が低く抑えられて、送風機3
を芳香剤容器5の風下側に配置する事の効果を確
認出来た。
尚、上述した実施例の説明中に於いては、拡散
手段30や送風機3の設置位置等に就いて、独立
に説明したが、これらを併用しても良い事は勿論
である。
(考案の効果) 本考案の芳香剤散布器は、以上に述べた通り構
成され作用する為、起動直後に、高濃度の芳香剤
や、芳香剤を構成する化学物質の一部のみを含む
空気が吹き出す程度が低くなり、一時的にせよ、
吹出口の近くに居る者に不快感を与える事が少な
くなる。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本考案の芳香剤散布器の実施例を
示しており、第1図は縦断正面図、第2図は平面
図、第3図は第1図のA−A断面図、第4図は同
B−B断面図、第5図は第3図の拡大C−C断面
図、第6図は本考案の効果を確認する為に行なつ
た実験のモデル図、第7図はこの実験の結果を示
す線図、第8〜11図は本考案の効果を確認する
為に行なつた実験の結果を示す線図、第12図は
拡散手段の配置状態を示す略図、第13図はこの
拡散手段の効果を確認する為に行なつた実験のモ
デル図、第14図はこの実験の結果を示す線図、
第15図は芳香剤容器と送風機との配置状態を示
す略図、第16図はこの配置状態による実験の結
果を示す線図、第17〜18図は従来の芳香剤散
布器の1例を示しており、第17図は縦断正面
図、第18図は第17図のD−D断面図である。 1……空気吐出口、2……ケーシング、3……
送風機、4……芳香剤、5……芳香剤容器、6…
…蓋体、7……横軸、8……腕体、9……ソレノ
イド、10……空気吸入口、11……ソレノイ
ド、12……ロツド、13……Oリング、14…
…圧縮ばね、15……制御器、16……釦、17
……仕切壁、18……シール板、19……上方空
間、20……通孔、21……下壁、22……圧縮
ばね、23……プラグ、24……吸上芯、25…
…消臭剤容器、26……滞留部、27……顔、2
8……ダクト、29……邪魔板、30……拡散手
段。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 空気吸入口及び空気吐出口を有するケーシング
    と、このケーシング内に設けられ、上記空気吸入
    口から吸引した空気を上記空気吐出口に向けて送
    る送風機と、同じく上記ケーシング内に設けら
    れ、内部に芳香剤を入れた少なくとも1個の芳香
    剤容器と、この芳香剤容器の上端開口を塞ぐ蓋体
    と、この蓋体を開閉する開閉手段と、この開閉手
    段及び上記送風機の作動を制御する制御器とを備
    えた芳香剤散布器であつて、上記制御器は、芳香
    剤散布器の起動時には、上記送風機の始動後所定
    時間経過してから、上記開閉手段により蓋体を開
    放し、芳香剤散布器の停止時には、上記開閉手段
    により蓋体を閉じた後所定時間経過してから、上
    記送風機を停止させる芳香剤散布器。
JP1987170734U 1987-11-10 1987-11-10 Expired - Lifetime JPH0530762Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987170734U JPH0530762Y2 (ja) 1987-11-10 1987-11-10

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987170734U JPH0530762Y2 (ja) 1987-11-10 1987-11-10

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0175435U JPH0175435U (ja) 1989-05-22
JPH0530762Y2 true JPH0530762Y2 (ja) 1993-08-06

Family

ID=31461940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1987170734U Expired - Lifetime JPH0530762Y2 (ja) 1987-11-10 1987-11-10

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0530762Y2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2518615C (en) * 2003-03-12 2011-03-08 Zobele Espana, S.A. Electrical device for releasing active substances
JP4756891B2 (ja) * 2005-03-30 2011-08-24 小林製薬株式会社 薬液吸上部材
JP6314441B2 (ja) * 2013-11-20 2018-04-25 カシオ計算機株式会社 芳香装置
JP6330680B2 (ja) * 2015-02-10 2018-05-30 株式会社デンソー 芳香装置
JP6304065B2 (ja) * 2015-02-10 2018-04-04 株式会社デンソー 芳香装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61105216U (ja) * 1984-12-18 1986-07-04

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0175435U (ja) 1989-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2614820A (en) Air perfuming device
US6871794B2 (en) Liquid dispersion device
US4301095A (en) Air freshener dispenser
US4601886A (en) Air treatment apparatus
US6619559B2 (en) Scent delivery system
JPH0530762Y2 (ja)
US20080121734A1 (en) Air deodorizing system
KR20200043137A (ko) 아로마 디퓨저가 구비되는 가습기
JPS5881817A (ja) 自動車用空調消臭装置
JPH06270664A (ja) 芳香制御装置
JPH01218458A (ja) 芳香剤の散布方法と散布器
JPS607721Y2 (ja) 脱臭装置
JPH06205929A (ja) 消臭放香器
JP3978275B2 (ja) 拡散器
JPH0974969A (ja) 揮発性薬液の蒸散装置
KR100515569B1 (ko) 발향장치
JPH09276480A (ja) 遊戯装置用芳香発生装置
JP7017677B2 (ja) 芳香消臭装置
JP4809588B2 (ja) 芳香供給装置
JPH069658Y2 (ja) 消臭装置
JPH071152Y2 (ja) 芳香装置
JP3051188B2 (ja) 脱臭機能付き香り供給装置
JPH033863Y2 (ja)
JPH0632145A (ja) 発香脱臭制御装置
JPH05223284A (ja) 芳香供給装置