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JPH05302006A - 光拡散性メタクリル樹脂 - Google Patents

光拡散性メタクリル樹脂

Info

Publication number
JPH05302006A
JPH05302006A JP4176743A JP17674392A JPH05302006A JP H05302006 A JPH05302006 A JP H05302006A JP 4176743 A JP4176743 A JP 4176743A JP 17674392 A JP17674392 A JP 17674392A JP H05302006 A JPH05302006 A JP H05302006A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine particles
light
crosslinked polymer
examples
methacrylic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4176743A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyotaka Azegami
清孝 畔上
Hirosuke Matsushige
博亮 松重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Publication of JPH05302006A publication Critical patent/JPH05302006A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光透過率と光拡散性のバランスの優れた光拡
散性メタクリル樹脂を提供する。 【構成】 メタクリル樹脂に、分子中に少なくとも2個
の二重結合を含むベンゼン誘導体とそれと共重合可能な
単量体から構成される架橋重合微粒子を分散させる。 【効果】 光透過率と光拡散性のバランスの優れた光拡
散性メタクリル樹脂を経済的に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は照明カバー、内照式ディ
スプレイ、液晶表示体の光源の拡散部材等、光の拡散を
目的とした部材に適した光拡散性メタクリル樹脂に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】光拡散性メタクリル樹脂は、照明カバー
など各種光源の拡散体として、広く用いられている。こ
れらの用途においては、高い光線透過率を有すると同時
に、高い光拡散性を兼ね備えていることがもとめられて
いる。特に近年、照明器具や液晶表示体光源の薄型化が
進み、蛍光管などの光源と拡散体の距離が小さくなって
いるところから、その必要性は一段と高まっている。
【0003】従来の光拡散性メタクリル樹脂を得るため
の手段としては、基材のメタクリル樹脂と屈折率の異な
る、例えば硫酸バリウム、炭酸カルシウム(特開昭57
−155245号)、石英(特開昭57−5742
号)、水酸化アルミニウム(特開昭57−157202
号)等の無機透明微粒子を分散させることが一般的に行
われており、またこれらを組み合わせる方法(特開昭5
7−162743号、同61−4762号)も提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の拡散剤を使用した場合、実現できる特性即ち光線透過
率と光拡散性のバランスは十分でなく、光源が透けない
ほど拡散性を高くした場合、透過率が低くなる状況にあ
った。また、上記の無機微粒子の代わりに、スチレンま
たは置換スチレンと多官能モノマーとを共重合させた架
橋微粒子を分散させたもの(特公昭39−10515
号、同46−11834号、同55−7471号)、ア
ルキル(メタ)アクリレートと多官能モノマーを共重合
させた架橋微粒子を分散させたもの(特開昭59−38
253号)が知られているが、これらの拡散剤を使用し
た場合においても、光線透過率と光拡散性のバランスが
上記同様十分でなかったり、十分な光拡散性を得るため
に、拡散剤を多量に添加しなければならない等の問題点
があった。
【0005】本発明は、このような従来の技術を改善し
た、光線透過率と光拡散性のバランスに優れた光拡散性
メタクリル樹脂を経済的に提供しようとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、光拡散剤に
ついて鋭意検討した結果、分子中に少なくとも2個の重
合可能な二重結合を含むベンゼン誘導体100〜25%
と、これと共重合可能な単量体または2種以上の単量体
混合物0〜75%を重合してなる、実質的に球状の平均
粒径5〜20μmの架橋重合体微粒子を0.1〜50重量
%分散せしめた光拡散性メタクリル樹脂が上記目的を達
成できることを見い出した。
【0007】本発明において、分子中に少なくとも2個
の重合可能な二重結合を含むベンゼン誘導体としては、
ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、アリルスチレ
ン、フェニレンジアクリレート等が挙げられるが、これ
に限定されるものではない。これらのうち、工業的に広
く用いられコストも低いことから、ジビニルベンゼンを
用いることが特に好ましい。
【0008】また共重合可能な単量体としては、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロ
ヘキシル、(メタ)アクリル酸2ーエチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベン
ジル、(メタ)アクリル酸2ーヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジエチ
ルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、
(メタ)アクリル酸類、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、アリル(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メ
タ)アクリレート類、スチレン、αーメチルスチレン等
の芳香族ビニル単量体類、フェニルマレイミド、シクロ
ヘキシルマレイミド等のマレイミド類などが挙げられる
が、これに限定されるものではない。これらは、必要に
応じて、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いら
れる。
【0009】架橋重合体微粒子の粒子径は平均粒径で5
〜20μmである。平均粒径が5μmより小さいと、粒径
2μm以下の粒子の混入が多くなり、透過光が黄色みを
帯びるようになる。架橋重合体微粒子中の粒径2μm以
下のものの混入率は、1重量%未満とすることが好まし
い。一方、平均粒径が20μmより大きいと、メタクリ
ル樹脂をキャスト重合で製造する場合、原料中への分散
が不良となったり、濾過が十分に行えない等の点で好ま
しくない。また押出成形、あるいは射出成形で製造する
場合、製品外観に不均一なムラが生じやすいため、同様
に好ましくない。
【0010】次に、本発明のメタクリル樹脂とはメタク
リル酸メチルを主成分とするものである。メタクリル酸
メチルと共重合できる単量体としてはアクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)ア
クリル酸2ーエチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェ
ニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル
酸2ーヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジ
ル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メ
タ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸類、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類、スチ
レン、αーメチルスチレン等の芳香族ビニル単量体類、
フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマ
レイミド類、無水マレイン酸などが挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。また、メタクリル樹脂の
耐衝撃性を向上させるために、上記の重合体に対し、ア
クリル酸エステルを主成分とするゴム状共重合体にメタ
クリル酸エステルを主成分とする共重合体をグラフトし
た共重合体を分散したものも好ましく採用される。
【0011】本発明において、メタクリル樹脂に対する
架橋重合体微粒子の配合量は、必要とされる光学特性及
び使用時における厚みにより異なるが、0.1〜50重
量%の範囲である。0.1重量%より少ないと、使用時
の厚みが例えば20mmと厚い場合でも十分な拡散性が得
られない。また50重量%より多い場合には、得られる
メタクリル樹脂の機械的物性が不十分となる。
【0012】これらの架橋重合体微粒子は、それ単独で
メタクリル樹脂に配合・分散して用いられる以外に、数
種類の架橋重合体微粒子を組み合わせたり、硫酸バリウ
ム・水酸化アルミニウム等公知の透明微粒子と組み合わ
せて用いることができる。
【0013】さらに、本発明の目的を達成する範囲内
で、商品価値を高めるため、染顔料、安定剤、その他の
添加剤を配合添加することは差し支えない。
【0014】本発明の光拡散性メタクリル樹脂の製造方
法としては、メタクリル酸メチルあるいはメタクリル酸
メチルを主成分とする単量体混合物またはその部分重合
体に、本発明の架橋重合体微粒子及び必要に応じてその
他の添加剤を混合分散し、鋳型中で重合させる鋳込み重
合法や、メタクリル酸メチル重合体あるいはメタクリル
酸メチルを主成分とする共重合体に、本発明の架橋重合
体微粒子及び必要に応じてその他の添加剤を混合分散
し、押出成形あるいは射出成形によって製品を得る方法
等が挙げられる。
【0015】
【実施例】以下実施例によって本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの例に限定されるものではな
い。
【0016】なお、実施例中における全光線透過率は、
ASTM−D1003−61に準じて測定した。また光
拡散性の目安として、村上色彩技術研究所製変角光度計
(GP−1R)を用いて、試料とするメタクリル樹脂板
に垂直に平行光線を入射したときの、透過光光度の角度
依存性を測定し、光度の半値角(試料に対し垂直方向の
透過光光度を100としたときに、透過光光度が50と
なる角度)を求めた。完全拡散体の定義により、その半
値角は60度であるので、半値角測定値が60度に近い
ほど拡散性が良好であるといえる。
【0017】また平均粒径は、コールターカウンター社
製「TA−II型コールターカウンター」から粒径の累積
重量%ヒストグラムを作成し、重量50%に対応する粒
径を平均粒径とした。
【0018】実施例1〜4 [架橋重合体微粒子の製造]ジビニルベンゼン50部、
スチレン50部、重合開始剤として2,2´−アゾビス
−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1部、水1
00部、分散剤として70%ケン化ポリアクリル酸カリ
ウム0.01部を重合容器に仕込み、80℃で攪拌下懸
濁重合を行った。重合後、洗浄、乾燥し、風力ミクロン
セパレーターにて分級し、架橋重合体微粒子を得た。平
均粒径は8μmであった。
【0019】[光拡散性メタクリル樹脂板の製造]メチ
ルメタクリレートの部分重合体(重合率20%)に、上
記で得られた架橋重合体微粒子を表1の割合で配合し十
分に分散させた。この混合物に、更に離型剤として0.
01部のジオクチルスルホサクシネート・ナトリウム塩
及び、重合開始剤として2,2´−アゾビス−(2,4
−ジメチルバレロニトリル)0.04部を添加し溶解さ
せた後、脱気し、あらかじめ板厚が2mmとなるよう設定
された2枚の無機ガラスの鋳型中に注入し、この鋳型を
65℃の温水浴に180分浸漬し、次いで120℃の空
気浴に120分滞在させて重合を完結させた。冷却後鋳
型から樹脂板を取り出し、光学性能を測定、評価した。
【0020】実施例5〜6 [架橋重合体微粒子の製造]表1に示す組成で、実施例
1〜4と同様にして、架橋重合体微粒子を製造した。平
均粒径は8μmであった。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子をメチルメタクリレートの部分重合体(重合率
20%)に3重量%配合し実施例1〜4と同様の手法に
より、メタクリル樹脂鋳込み板を製造し、光学性能を測
定、評価した。
【0021】実施例7 メチルメタクリレート76部、スチレン9部、シクロヘ
キシルマレイミド15部を重合してなる部分重合体(重
合率25%)に対し、実施例1〜4で製造した架橋重合
体微粒子を3重量%配合し、実施例1〜4と同様にして
メタクリル樹脂板を製造し、光学性能を測定、評価し
た。
【0022】実施例8 メチルメタクリレート94部、メチルアクリレート6部
よりなるビーズ状共重合体に、実施例1〜4で得た架橋
重合体微粒子を3重量%配合し、十分に分散させた。こ
の混合物を、250℃に設定した押出機で押し出し、約
80℃の垂直型3本カレンダーロールで成形し、板厚2
mmのメタクリル樹脂板を製造し、光学性能を測定、評価
した。
【0023】実施例9 実施例1〜4で得た架橋重合体微粒子1.6重量%、平
均粒径9μmの水酸化アルミニウム1.2重量%を、メチ
ルメタクリレートの部分重合体(重合率20%)に配合
し実施例1〜4と同様の手法により、メタクリル樹脂鋳
込み板を製造し、光学性能を測定、評価した。
【0024】比較例1〜4 [架橋重合体微粒子の製造]ジビニルベンゼン5部、ス
チレン95部を用いて実施例1〜4と同様にして、架橋
重合体を製造した。平均粒径は8μmであった。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子をメチルメタクリレートの部分重合体(重合率
20%)に表1の割合で配合し、実施例1〜4と同様の
手法により、メタクリル樹脂鋳込み板を製造し、光学性
能を測定、評価した。
【0025】比較例5〜8 [架橋重合体微粒子の製造]ジビニルベンゼン15部、
スチレン85部を用いて実施例1〜4と同様にして、架
橋重合体微粒子を製造した。平均粒径は8μmであっ
た。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子をメチルメタクリレートの部分重合体(重合率
20%)に表1の割合で配合し、実施例1〜4と同様の
手法により、メタクリル樹脂鋳込み板を製造し、光学性
能を測定、評価した。
【0026】比較例9 比較例1〜4で製造した架橋重合体微粒子を用いた他
は、実施例7と同様にして、メタクリル樹脂板を製造
し、光学性能を測定、評価した。
【0027】比較例10 比較例1〜4で製造した架橋重合体微粒子を用いた他
は、実施例8と同様にして、メタクリル樹脂板を製造
し、光学性能を測定、評価した。
【0028】比較例11〜12 [架橋重合体微粒子の製造]メチルメタクリレート60
部、スチレン40部、1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート5部を使用して、実施例1〜4と同様にして
架橋重合体微粒子を得た。平均粒径は5μmであった。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]これをメチルメタ
クリレートの部分重合体(重合率20%)に表1に示す
割合で配合し実施例1〜4と同様の手法により、メタク
リル樹脂鋳込み板を製造し、光学性能を測定、評価し
た。
【0029】比較例13〜15 平均粒径1μmの硫酸バリウムを、メチルメタクリレー
トの部分重合体(重合率20%)に表1に示す割合で配
合し実施例1〜4と同様の手法により、メタクリル樹脂
鋳込み板を製造し、光学性能を測定、評価した。
【0030】比較例16〜17 平均粒径9μmの水酸化アルミニウムを、メチルメタク
リレートの部分重合体(重合率20%)に第1表に示す
割合で配合し実施例1〜4と同様の手法により、メタク
リル樹脂鋳込み板を製造し、光学性能を測定、評価し
た。
【0031】実施例10〜11 [架橋重合体微粒子の製造]ジビニルベンゼン60部、
スチレン40部を用いて、実施例1〜4と同様にして架
橋重合体微粒子を製造した。平均粒径は5μmであっ
た。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子をメチルメタクリレートの部分重合体(重合率
20%)に表2の割合で配合し実施例1〜4と同様の手
法により、メタクリル樹脂鋳込み板を製造し、光学性能
を測定、評価した。
【0032】実施例12〜13 [架橋重合体微粒子の製造]ジビニルベンゼン60部、
スチレン40部を用いて、実施例1〜4と同様にして架
橋重合体微粒子を製造した。平均粒径は12μmであっ
た。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子をメチルメタクリレートの部分重合体(重合率
20%)に表2の割合で配合し実施例1〜4と同様の手
法により、メタクリル樹脂鋳込み板を製造し、光学性能
を測定、評価した。
【0033】比較例18〜19 [架橋重合体微粒子の製造]ジビニルベンゼン5部、ス
チレン95部を用いて、実施例1〜4と同様にして架橋
重合体微粒子を製造した。平均粒径は5μmであった。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子をメチルメタクリレートの部分重合体(重合率
20%)に表2の割合で配合し実施例1〜4と同様の手
法により、メタクリル樹脂鋳込み板を製造し、光学性能
を測定、評価した。
【0034】比較例20〜21 [架橋重合体微粒子の製造]ジビニルベンゼン5部、ス
チレン95部を用いて、実施例1〜4と同様にして架橋
重合体微粒子を製造した。平均粒径は12μmであっ
た。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子をメチルメタクリレートの部分重合体(重合率
20%)に表2の割合で配合し実施例1〜4と同様の手
法により、メタクリル樹脂鋳込み板を製造し、光学性能
を測定、評価した。
【0035】比較例22〜23 [架橋重合体微粒子の製造]ジビニルベンゼン15部、
スチレン85部を用いて、実施例1〜4と同様にして、
架橋重合体微粒子を製造した。平均粒径は5μmであっ
た。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子をメチルメタクリレートの部分重合体(重合率
20%)に表1の割合で配合し実施例1〜4と同様の手
法により、メタクリル樹脂鋳込み板を製造し、光学性能
を測定、評価した。
【0036】比較例24〜25 [架橋重合体微粒子の製造]ジビニルベンゼン15部、
スチレン85部を用いて、実施例1〜4と同様にして、
架橋重合体微粒子を製造した。平均粒径は12μmであ
った。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子をメチルメタクリレートの部分重合体(重合率
20%)に表1の割合で配合し実施例1〜4と同様の手
法により、メタクリル樹脂鋳込み板を製造し、光学性能
を測定、評価した。
【0037】実施例14 [架橋重合体微粒子の製造]ジビニルベンゼン60部、
スチレン40部を用いて、実施例1〜4と同様にして、
架橋重合体微粒子を製造した。平均粒径は8μmであっ
た。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子をメチルメタクリレートの部分重合体(重合率
20%)に表2の割合で配合し十分に分散させた。この
混合物に、更に離型剤として0.01部のジオクチルス
ルホサクシネート・ナトリウム塩及び、重合開始剤とし
て2,2´−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニト
リル)0.08部を添加し溶解させた後、脱気し、あら
かじめ板厚が0.5mmとなるよう設定された2枚の無機
ガラスの鋳型中に注入し、この鋳型を65℃の温水浴に
180分浸漬し、次いで120℃の空気浴に120分滞
在させて重合を完結させた。冷却後鋳型から樹脂板を取
り出し、光学性能を測定、評価した。
【0038】実施例15 実施例14で得られた架橋重合体微粒子をメチルメタク
リレートの部分重合体(重合率20%)に表2の割合で
配合し十分に分散させた。この混合物に、更に離型剤と
して0.01部のジオクチルスルホサクシネート・ナト
リウム塩及び、重合開始剤として2,2´−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.007部を添
加し溶解させた後、脱気し、あらかじめ板厚が10mmと
なるよう設定された2枚の無機ガラスの鋳型中に注入
し、この鋳型を65℃の温水浴に240分浸漬し、次い
で120℃の空気浴に240分滞在させて重合を完結さ
せた。冷却後鋳型から樹脂板を取り出し、光学性能を測
定、評価した。
【0039】実施例16 実施例14で得られた架橋重合体微粒子をメチルメタク
リレートの部分重合体(重合率20%)に表2の割合で
配合し十分に分散させた。この混合物に、更に離型剤と
して0.01部のジオクチルスルホサクシネート・ナト
リウム塩及び、重合開始剤として2,2´−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.005部を添
加し溶解させた後、脱気し、あらかじめ板厚が20mmと
なるよう設定された2枚の無機ガラスの鋳型中に注入
し、この鋳型を50℃の温水浴に24時間浸漬し、次い
で120℃の空気浴に240分滞在させて重合を完結さ
せた。冷却後鋳型から樹脂板を取り出し、光学性能を測
定、評価した。
【0040】比較26〜28 比較例1〜4で製造した架橋重合体微粒子を用いた他
は、実施例14〜16と同様にして、メタクリル樹脂板
を製造し、光学性能を測定、評価した。
【0041】比較29〜31 比較例5〜8で製造した架橋重合体微粒子を用いた他
は、実施例14〜16と同様にして、メタクリル樹脂板
を製造し、光学性能を測定、評価した。
【0042】実施例17〜18 [架橋重合体微粒子の製造]ジビニルベンゼン60部、
スチレン40部を用いて、実施例1〜4と同様にして、
架橋重合体微粒子を製造した。平均粒径は8μmであっ
た。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子及び、平均粒径3μmの硫酸バリウムを用いた
他は、実施例8と同様にして、メタクリル樹脂板を製造
し、光学性能を測定、評価した。
【0043】実施例19〜20 [架橋重合体微粒子の製造]メチルメタクリレート60
部、スチレン40部、1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート5部を使用して、実施例1〜4と同様にして
架橋重合体微粒子を得た。平均粒径は8μmであった。 [光拡散性メタクリル樹脂板の製造]得られた架橋重合
体微粒子及び、実施例17〜18で製造した架橋重合体
微粒子を用いた他は、実施例8と同様にして、メタクリ
ル樹脂板を製造し、光学性能を測定、評価した。
【0044】実施例21 メチルメタクリレート97部、メチルアクリレート3部
よりなるビーズ状共重合体に、実施例6で得た架橋重合
体微粒子を3重量%配合し、更に3重量%のステアリン
酸モノグリセライドと、0.01重量%のエチレンビス
ステアリルアミドを添加し、V型タンブラー(寿ミック
スウェル、寿製作所(株)製)で10分間混合し十分に
分散させた。ついで2軸押出機(PCM−30、池貝鉄
工(株)製)で、シリンダー温度210〜240℃で押
し出し、ペレット化した。 このペレットを、スクリュ
ー式射出成形機(IS−60B、東芝機械製造(株))
で、シリンダー温度210〜250℃、金型温度60℃
で、100mm×100mm×2mmの平板状成形品を、光学
性能を測定、評価した。
【0045】以上の実施例及び比較例で得られたメタク
リル樹脂板の光学特性を、表1〜表3、図1〜図3に示
す。
【0046】図1は、横軸に全光線透過率、縦軸に透過
光光度の半値角を取り、各例の光学特性がプロットして
ある。比較例1〜4、9〜12(以上従来の架橋重合体
微粒子)及び比較例13〜17(無機透明微粒子)と比
較して、実施例1〜9及び17〜21の光拡散性メタク
リル樹脂が、光線透過率、光拡散性ともに良好であるこ
とが分かる。
【0047】図2は、横軸に架橋重合体微粒子配合量、
縦軸に半値角を取り、平均粒径8μmの微粒子による光
拡散性メタクリル樹脂の光学特性を比較したものであ
る。比較例5〜8(従来の架橋重合体微粒子)は、図1
でみる限り、実施例1〜9と同等の透過率と拡散性のバ
ランスを実現している。しかしながら、図2から明らか
なように、同じ光学特性を実現するために必要な架橋重
合体微粒子の量は、比較例5〜8に比べて実施例1〜9
は1/2強である。
【0048】図3は、横軸に架橋重合体微粒子配合量、
縦軸に半値角をとり、平均粒径5、12μmの微粒子に
よる光拡散性メタクリル樹脂の光学特性を比較したもの
である。同じ平均粒径の架橋重合体微粒子の使用例同士
を比較すると、やはり本発明が、従来の架橋重合体微粒
子を使用したものに比べ、少ない配合量で高い拡散性能
が得られることがわかる。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明は、以上詳述したごとき構成から
なるものであり、光線透過率と光拡散性のバランスがよ
く、しかもそのために必要な架橋重合体微粒子の配合量
が少なくてすむなどの優れた特徴を有している。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例及び比較例の一部の光学特性
を、横軸を全光線透過率、縦軸を透過光光度の半値角と
して示す
【図2】 本発明の実施例及び比較例の一部の光学特性
を、横軸を架橋重合体微粒子配合量、縦軸を半値角とし
て示す
【図3】 本発明の実施例及び比較例の一部の光学特性
を、横軸を架橋重合体微粒子配合量、縦軸を半値角とし
て示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中に少なくとも2個の重合可能な二
    重結合を含むベンゼン誘導体100〜25%と、これと
    共重合可能な単量体または2種以上の単量体混合物0〜
    75%を重合してなる、実質的に球状の平均粒径5〜2
    0μmの架橋重合体微粒子が0.1〜50重量%分散され
    た光拡散性メタクリル樹脂。
  2. 【請求項2】 分子中に少なくとも2個の重合可能な二
    重結合を含むベンゼン誘導体がジビニルベンゼンである
    請求項第1項に記載の光拡散性メタクリル樹脂。
  3. 【請求項3】 実質的に球状の平均粒径5〜20μmの
    架橋重合体微粒子において、粒径2μm以下の粒子の含
    まれる割合が1重量%未満である請求項第1項に記載の
    光拡散性メタクリル樹脂。
JP4176743A 1991-07-04 1992-07-03 光拡散性メタクリル樹脂 Pending JPH05302006A (ja)

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JP16459691 1991-07-04

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