JPH05294839A - シスプラチン含有生体内分解吸収性高分子の微小球お よびその製造法 - Google Patents
シスプラチン含有生体内分解吸収性高分子の微小球お よびその製造法Info
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- JPH05294839A JPH05294839A JP4126770A JP12677092A JPH05294839A JP H05294839 A JPH05294839 A JP H05294839A JP 4126770 A JP4126770 A JP 4126770A JP 12677092 A JP12677092 A JP 12677092A JP H05294839 A JPH05294839 A JP H05294839A
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- Japan
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- cisplatin
- biodegradable
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 抗癌剤であるシスプラチンを含有した生体内
分解吸収性高分子の微小球からなる徐放性製剤、及びそ
の製造方法。 【構成】 シスプラチンを含有する生体内分解吸収性の
微小球からなり、in vitro 溶出試験において24時間
後のシスプラチンの溶出量が35%以下に制御された微
小球、及び極性溶媒を用い、35℃〜55℃の温度範囲
で液中乾燥あるいは室温、減圧下で液中乾燥することに
より得られる、シスプラチン含有する生体内分解吸収性
微小球の製造方法。
分解吸収性高分子の微小球からなる徐放性製剤、及びそ
の製造方法。 【構成】 シスプラチンを含有する生体内分解吸収性の
微小球からなり、in vitro 溶出試験において24時間
後のシスプラチンの溶出量が35%以下に制御された微
小球、及び極性溶媒を用い、35℃〜55℃の温度範囲
で液中乾燥あるいは室温、減圧下で液中乾燥することに
より得られる、シスプラチン含有する生体内分解吸収性
微小球の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗癌剤であるシスプラチ
ンを含有する徐放型の生体内分解吸収性高分子微小球、
及びその製造法に関する。
ンを含有する徐放型の生体内分解吸収性高分子微小球、
及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】抗癌剤は全身投与時だけでなく、局所投
与にさいしても投与部位から吸収されて血中濃度が上昇
し、全身的な副作用をもたらすことがある。(カレッド
・レシャード、北野司久、藤尾 彰、池 修、竹内吉
喜、他:癌性胸膜炎に対する治療成績及び抗癌剤の胸膜
透過性:肺癌 22,139〜151,1982)抗癌
剤の局所投与には局所における強力な抗腫瘍効果と同時
に全身的な副作用の軽減とが要求されている。このよう
な目的のために、種々の徐放性抗癌剤が開発されてお
り、現在臨床に用いられているものもある。(柴田淳
司、中園光一、藤山重俊、佐藤辰男、福島昭二、他:リ
ピオドール中シスプラチン懸濁液による肝細胞癌の動注
化学療法:ドラッグデリバリーシステム, 3,431
〜435,198)
与にさいしても投与部位から吸収されて血中濃度が上昇
し、全身的な副作用をもたらすことがある。(カレッド
・レシャード、北野司久、藤尾 彰、池 修、竹内吉
喜、他:癌性胸膜炎に対する治療成績及び抗癌剤の胸膜
透過性:肺癌 22,139〜151,1982)抗癌
剤の局所投与には局所における強力な抗腫瘍効果と同時
に全身的な副作用の軽減とが要求されている。このよう
な目的のために、種々の徐放性抗癌剤が開発されてお
り、現在臨床に用いられているものもある。(柴田淳
司、中園光一、藤山重俊、佐藤辰男、福島昭二、他:リ
ピオドール中シスプラチン懸濁液による肝細胞癌の動注
化学療法:ドラッグデリバリーシステム, 3,431
〜435,198)
【0003】一方、シスプラチンは強力な抗癌剤であ
り、現在、一般的に種々の抗癌剤との併用のもとに全身
的な化学療法に用いられている。しかし、胸腔内や腹腔
内、あるいは化学塞栓術として局所に投与する場合も多
いため、安全に局所投与できるシスプラチンの徐放性製
剤の開発が望まれている。ところが、現在までに報告さ
れているシスプラチン徐放性製剤は初期バーストを示
し、長時間にわたって徐放される製剤は得られていな
い。(池 修、和田良一、草ノ井蓉子、渡辺 智、玄〓
⌒、筏 義人、清水慶彦、ポリ乳酸を用いたシスプラチ
ン徐放剤:ドラッグデリバリーシステム, 5,29〜
32,1990)
り、現在、一般的に種々の抗癌剤との併用のもとに全身
的な化学療法に用いられている。しかし、胸腔内や腹腔
内、あるいは化学塞栓術として局所に投与する場合も多
いため、安全に局所投与できるシスプラチンの徐放性製
剤の開発が望まれている。ところが、現在までに報告さ
れているシスプラチン徐放性製剤は初期バーストを示
し、長時間にわたって徐放される製剤は得られていな
い。(池 修、和田良一、草ノ井蓉子、渡辺 智、玄〓
⌒、筏 義人、清水慶彦、ポリ乳酸を用いたシスプラチ
ン徐放剤:ドラッグデリバリーシステム, 5,29〜
32,1990)
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】従来のシスプラチン
徐放性製剤は生体内分解吸収性高分子であるポリ乳酸の
微小球中にシスプラチンを均一に分散させることが出来
ないか、あるいは微小球が多孔質になっているため初期
バーストが起こり長時間の徐放性が達成できないものと
思われる。
徐放性製剤は生体内分解吸収性高分子であるポリ乳酸の
微小球中にシスプラチンを均一に分散させることが出来
ないか、あるいは微小球が多孔質になっているため初期
バーストが起こり長時間の徐放性が達成できないものと
思われる。
【0005】そこで本発明者は、調整方法が比較的簡単
で、かつ安定なシスプラチンの徐放性が得られる製剤方
法を鋭意検討したところ、ジメチルホルムアミドのよう
な極性有機溶媒にシスプラチンとポリ乳酸を適当な割合
で溶解させた溶液を流動パラフィンのような貧溶媒中で
エマルジョンを形成させた後、シスプラチン結晶の折出
と微小球の多孔質化を抑えることが可能な温度である3
5℃〜55℃の温度範囲で液中乾燥させることにより初
期バーストがなく長時間の徐放性を保持させられる微小
球が容易に製剤化できることを見い出し本発明を完成し
た。
で、かつ安定なシスプラチンの徐放性が得られる製剤方
法を鋭意検討したところ、ジメチルホルムアミドのよう
な極性有機溶媒にシスプラチンとポリ乳酸を適当な割合
で溶解させた溶液を流動パラフィンのような貧溶媒中で
エマルジョンを形成させた後、シスプラチン結晶の折出
と微小球の多孔質化を抑えることが可能な温度である3
5℃〜55℃の温度範囲で液中乾燥させることにより初
期バーストがなく長時間の徐放性を保持させられる微小
球が容易に製剤化できることを見い出し本発明を完成し
た。
【0006】本発明は、シスプラチンを含有する生体内
分解吸収性高分子の微小球からなり、シスプラチンの微
小球中への取り込み率が90%以上と高く in vitro 溶
出試験(PH7.4、リン酸緩衝溶液中37℃)におい
て、24時間後の生理活性物質の溶出量がその含有量に
対して35%以下に制御された長時間一定の放出量で徐
放が可能な平均粒子径約0.01〜200μmの生体内
分解吸収性高分子微小球を提供するものである。
分解吸収性高分子の微小球からなり、シスプラチンの微
小球中への取り込み率が90%以上と高く in vitro 溶
出試験(PH7.4、リン酸緩衝溶液中37℃)におい
て、24時間後の生理活性物質の溶出量がその含有量に
対して35%以下に制御された長時間一定の放出量で徐
放が可能な平均粒子径約0.01〜200μmの生体内
分解吸収性高分子微小球を提供するものである。
【0007】本発明の製剤は生体内分解吸収性高分子と
シスプラチンの他に医薬製剤に通常使用させる他の物
質、例えば固形希釈剤、担体結合剤、賦形剤及び補助剤
を含有させることができる。
シスプラチンの他に医薬製剤に通常使用させる他の物
質、例えば固形希釈剤、担体結合剤、賦形剤及び補助剤
を含有させることができる。
【0008】生体内分解吸収性高分子に対するシスプラ
チンの含有量は、目的とする薬理効果及び徐放持続時間
によって異なるが約1〜60%(W/W)好ましくは5〜
50%(W/W)の範囲が適してる。
チンの含有量は、目的とする薬理効果及び徐放持続時間
によって異なるが約1〜60%(W/W)好ましくは5〜
50%(W/W)の範囲が適してる。
【0009】微小球のサイズは数ナノメーターから数百
ミクロンまでの範囲が適当であるが静脈注射を可能にし
リンパ指向性、筋中投与、あるいは肝臓、肺、膵臓など
の網内皮系組織への集積等、目的に応じて調製でき、ま
た使用できる。またサイズの分布に関しては狭ければ狭
いほど好ましいがふるい分け程度の分布でも問題はな
い。
ミクロンまでの範囲が適当であるが静脈注射を可能にし
リンパ指向性、筋中投与、あるいは肝臓、肺、膵臓など
の網内皮系組織への集積等、目的に応じて調製でき、ま
た使用できる。またサイズの分布に関しては狭ければ狭
いほど好ましいがふるい分け程度の分布でも問題はな
い。
【0010】本発明で使用される生体内分解吸収性高分
子としては、主としてポリ乳酸系、例えばポリ−L−乳
酸、ポリ−DL−乳酸、あるいは、乳酸−グリコール酸
共重合体など、加水分解速度や薬物との相容性などの目
的に応じて用いることができ、またそれらの分子量は特
に限定されるものではないが重量平均分子量は3,000〜3
0,000程度のオリゴマー領域である。さらに、ポリ乳酸
と同じ生体内分解吸収性高分子であるポリ−β−ヒドロ
キシブチレート、3−ヒドロキシブチレートと4−ヒド
ロキシブチレートとの共重合体、ポリデプシペプチド、
ポリジオキサノン、あるいはラクチドとポリエチレング
リコールとの共重合体なども使用できる。
子としては、主としてポリ乳酸系、例えばポリ−L−乳
酸、ポリ−DL−乳酸、あるいは、乳酸−グリコール酸
共重合体など、加水分解速度や薬物との相容性などの目
的に応じて用いることができ、またそれらの分子量は特
に限定されるものではないが重量平均分子量は3,000〜3
0,000程度のオリゴマー領域である。さらに、ポリ乳酸
と同じ生体内分解吸収性高分子であるポリ−β−ヒドロ
キシブチレート、3−ヒドロキシブチレートと4−ヒド
ロキシブチレートとの共重合体、ポリデプシペプチド、
ポリジオキサノン、あるいはラクチドとポリエチレング
リコールとの共重合体なども使用できる。
【0011】本発明で使用される有機溶媒としてはシス
プラチンとポリ乳酸の両者とも溶解される溶媒なら良い
が、例えばN,−N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2
−ピロリドン、あるいは1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノンなどの極性溶媒が好ましい。
プラチンとポリ乳酸の両者とも溶解される溶媒なら良い
が、例えばN,−N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2
−ピロリドン、あるいは1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノンなどの極性溶媒が好ましい。
【0012】貧溶媒としては、上記の極性溶媒と実質的
に相溶性がなく、製剤後の除去が容易なものが好まし
く、例えば、シリコーンオイル、流動パラフィン、ある
いは、線実油、ゴマ油、ヒマシ油、コーン油等の植物油
や油脂が使用できる。
に相溶性がなく、製剤後の除去が容易なものが好まし
く、例えば、シリコーンオイル、流動パラフィン、ある
いは、線実油、ゴマ油、ヒマシ油、コーン油等の植物油
や油脂が使用できる。
【0013】本発明のシスプラチン含有生体内分解吸収
性高分子の微小球の製剤法としては、有機溶媒/オイル
系のO/O型エマルジョン液中乾燥法を用いられる。この
場合液中乾燥により有機溶媒を蒸発させるとともに生体
内分解吸収性高分子を固化させるわけであるが、ここで
有機溶媒の蒸発速度が速すぎると微粒子の表面が多孔質
化してしまう。従って、液中乾燥時の温度設定が重要と
なるのである。 一方、常圧の場合は温度が蒸発速度を
制御するが、減圧下では室温で可能である。このよう
に、常圧の場合は室温から30℃までで液中乾燥を行う
とシスプラチンの結晶が折出し、また、60℃以上の温
度ではシスプラチンの結晶折出は抑えられても微粒子の
表面に無数の孔が生じてしまう。
性高分子の微小球の製剤法としては、有機溶媒/オイル
系のO/O型エマルジョン液中乾燥法を用いられる。この
場合液中乾燥により有機溶媒を蒸発させるとともに生体
内分解吸収性高分子を固化させるわけであるが、ここで
有機溶媒の蒸発速度が速すぎると微粒子の表面が多孔質
化してしまう。従って、液中乾燥時の温度設定が重要と
なるのである。 一方、常圧の場合は温度が蒸発速度を
制御するが、減圧下では室温で可能である。このよう
に、常圧の場合は室温から30℃までで液中乾燥を行う
とシスプラチンの結晶が折出し、また、60℃以上の温
度ではシスプラチンの結晶折出は抑えられても微粒子の
表面に無数の孔が生じてしまう。
【0014】有機溶媒/オイルのO/O型エマルジョンを
形成させる場合、乳化剤を使用するのが製剤化しやすい
ため、その乳化剤としては一般に安定なO/O型エマルジ
ョンを形成するものであれば、どのようなものでも限定
されるものではないが、例えばHLB3〜6.5の非イ
オン性界面活性剤が好適に用いられる。具体例として
は、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステア
レート、ソルビタントリオレート、レシチン等がある。
これら疎水性乳化剤の添加量は、通常疎水性媒体の1
00重量部に対し0.1〜5重量部、好ましくは1〜3
重量部である。
形成させる場合、乳化剤を使用するのが製剤化しやすい
ため、その乳化剤としては一般に安定なO/O型エマルジ
ョンを形成するものであれば、どのようなものでも限定
されるものではないが、例えばHLB3〜6.5の非イ
オン性界面活性剤が好適に用いられる。具体例として
は、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステア
レート、ソルビタントリオレート、レシチン等がある。
これら疎水性乳化剤の添加量は、通常疎水性媒体の1
00重量部に対し0.1〜5重量部、好ましくは1〜3
重量部である。
【0015】乳化操作は、プロペラ型撹拌法、コロイド
ミル法、ホモジナイザー法、超音波照射法、マイクロフ
ルイダイザー等の公知の分散法が適用できるが、数ミク
ロンサイズの微小球を得るには超音波照射法が好まし
く、また数10nm〜数100nmの微小球を得る場合には
マイクロフルイダイザーが適してる。
ミル法、ホモジナイザー法、超音波照射法、マイクロフ
ルイダイザー等の公知の分散法が適用できるが、数ミク
ロンサイズの微小球を得るには超音波照射法が好まし
く、また数10nm〜数100nmの微小球を得る場合には
マイクロフルイダイザーが適してる。
【0016】
【発明の効果】本発明により得られるシスプラチン含有
生体内分解吸収性高分子微小球は、初期バーストを制御
するとともに1週間以上の長期間にわたる徐放性を付与
できるのみでなく微小球中への薬物の取り込み率も90
%以上に向上させることが可能となった。
生体内分解吸収性高分子微小球は、初期バーストを制御
するとともに1週間以上の長期間にわたる徐放性を付与
できるのみでなく微小球中への薬物の取り込み率も90
%以上に向上させることが可能となった。
【0017】本発明はシスプラチンの徐放性製剤に関す
るものであるが結晶化しやすい薬剤、例えば5−フルオ
ロウラシル、ガンシクロビル、テオフィリンなどの生体
内分解吸収性高分子微粒子化による徐放性製剤の調製に
も適用できる。
るものであるが結晶化しやすい薬剤、例えば5−フルオ
ロウラシル、ガンシクロビル、テオフィリンなどの生体
内分解吸収性高分子微粒子化による徐放性製剤の調製に
も適用できる。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。
る。
【0019】実験 1 重量平均分子量約12,000のL−乳酸/グリコール酸共重
合体900mgとシスプラチン100mgをジメチルホルム
アミド6mlに溶解させた溶液を、流動パラフィン500
g(スパン80,10g含有)に撹拌下で適下し、30
〜60℃の加温下でジメチルホルムアミドを一昼夜かけ
て蒸発させた後、遠心分離機により遠沈させn−ヘキサ
ンにて洗浄することにより平均粒径5〜20μmのシス
プラチン含有生体内分解吸収性高分子微粒子を作製し
た。in vitro 溶出結果を表1に示す。in vitro 溶出実
験は所定量の微小球をPH7.4のリン酸緩衝溶液中で
37℃の振とう器付恒温槽にて行い、薬剤濃度は原子吸
光にて測定した。
合体900mgとシスプラチン100mgをジメチルホルム
アミド6mlに溶解させた溶液を、流動パラフィン500
g(スパン80,10g含有)に撹拌下で適下し、30
〜60℃の加温下でジメチルホルムアミドを一昼夜かけ
て蒸発させた後、遠心分離機により遠沈させn−ヘキサ
ンにて洗浄することにより平均粒径5〜20μmのシス
プラチン含有生体内分解吸収性高分子微粒子を作製し
た。in vitro 溶出結果を表1に示す。in vitro 溶出実
験は所定量の微小球をPH7.4のリン酸緩衝溶液中で
37℃の振とう器付恒温槽にて行い、薬剤濃度は原子吸
光にて測定した。
【0020】実験 2 重量平均分子量約12,000のL−乳酸/グリコール酸共重
合体900mgとシスプラチン100mgをジメチルホルム
アミド6mlに溶解させた溶液を、流動パラフィン500
g(スパン80,10g含有)に撹拌下で適下し、室温
で真空ポンプを用い減圧下にてジメチルホルムアミドを
6時間かけて蒸発させた後、遠心分離機により遠沈させ
n−ヘキサンにて洗浄することにより平均粒径5〜20
μmのシスプラチン含有生体内分解吸収性高分子微粒子
を作製した。in vitro 溶出実験は実験1と同じ方法に
より行い結果を表1に示す。 整理番号 92−01 化学式等を記載した書面 明細書
合体900mgとシスプラチン100mgをジメチルホルム
アミド6mlに溶解させた溶液を、流動パラフィン500
g(スパン80,10g含有)に撹拌下で適下し、室温
で真空ポンプを用い減圧下にてジメチルホルムアミドを
6時間かけて蒸発させた後、遠心分離機により遠沈させ
n−ヘキサンにて洗浄することにより平均粒径5〜20
μmのシスプラチン含有生体内分解吸収性高分子微粒子
を作製した。in vitro 溶出実験は実験1と同じ方法に
より行い結果を表1に示す。 整理番号 92−01 化学式等を記載した書面 明細書
【表 1】 シスプラチン含有生体内分解吸収性高分子
微粒子からのin vitro溶出結果。 シスプラチン溶出累
積量(%)
微粒子からのin vitro溶出結果。 シスプラチン溶出累
積量(%)
Claims (5)
- 【請求項1】 シスプラチンを含有する生体内分解吸収
性高分子の微小球からなり 37℃、PH7.4リン酸
緩衝液中の in vitro 溶出試験において、24時間後の
シスプラチンの溶出量が、生体内分解吸収性高分子微小
球中のシスプラチンの含有量に対して35%以下に制御
された0.01μm〜200μm の生体内分解吸収性高
分子微小球。 - 【請求項2】 シスプラチン含有生体内分解吸収性高分
子微小球の表面に0.1μm 以上のシスプラチン結晶が
認められず、かつ、0.1μm 以上の孔が存在しない、
表面が比較的スムーズである特許請求の範囲第1項記載
の生体内分解吸収性高分子微小球。 - 【請求項3】 生体内分解吸収性高分子が生体内で酸素
的あるいは、非酸素的に加水分解を受ける全ての高分子
であり、例えば、ペプチド結合を主鎖に有するコラーゲ
ン、フィブリン、アルブミン、ゼラチン、ポリグルタミ
ン酸などのポリペプチド、また、グリコシド結合をもつ
酸化セルロース、デンプン、ヒアルロン酸、キチン、キ
トサンなどのポリグリコシド、また、高分子主鎖にエス
テル結合をもつポリ−β−ヒドロキシブチレートをはじ
めとする種々の共重合体、ポリグリコール酸、ポリ乳
酸、あるいは、乳酸/グリコール酸共重合体、ポリリン
ゴ酸などのポリエステルである特許請求の範囲第1項記
載の生体内分解吸収性高分子微小球。 - 【請求項4】 シスプラチンと生体内分解吸収性高分子
を極性の高い有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、あるい
は、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノンなどに均一に溶解された溶液をそれらの
溶液と混ざらない貧溶媒中でO/O型エマルジョンを形成
させた後、35℃〜55℃の温度範囲にて液中乾燥する
ことにより製剤化させることを特徴とするシスプラチン
含有生体内分解吸収性高分子微小球の製造法。 - 【請求項5】 シスプラチンと生体内分解吸収性高分子
を極性の高い有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、あるいはN−メチルピロリドン
などに均一に溶解させた溶液をそれらの溶液と混ざらな
い貧溶媒中でO/O型エマルジョンを形成させた後、室温
で真空減圧下の液中乾燥することにより製剤化させるこ
とを特徴とするシスプラチン含有生体内分解吸収性高分
子微小球の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4126770A JPH05294839A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | シスプラチン含有生体内分解吸収性高分子の微小球お よびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4126770A JPH05294839A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | シスプラチン含有生体内分解吸収性高分子の微小球お よびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05294839A true JPH05294839A (ja) | 1993-11-09 |
Family
ID=14943498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4126770A Pending JPH05294839A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | シスプラチン含有生体内分解吸収性高分子の微小球お よびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05294839A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998034599A1 (fr) * | 1997-02-11 | 1998-08-13 | Laboratoires Des Produits Ethiques Ethypharm | Microgranules contenant du cisplatine |
JP2001031577A (ja) * | 1999-07-16 | 2001-02-06 | Fujibio Co Ltd | キチン・キトサンによるシスプラチンの副作用防止方法及びそのための配合剤 |
US7615233B2 (en) | 2001-07-10 | 2009-11-10 | Canon Kabushiki Kaisha | Particulate construct comprising polyhydroxyalkanoate and method for producing it |
WO2010062678A3 (en) * | 2008-10-30 | 2011-04-07 | David Liu | Micro-spherical porous biocompatible scaffolds and methods and apparatus for fabricating same |
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-
1992
- 1992-04-20 JP JP4126770A patent/JPH05294839A/ja active Pending
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