JPH05283251A - ポット形インダクタ - Google Patents
ポット形インダクタInfo
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- JPH05283251A JPH05283251A JP4105424A JP10542492A JPH05283251A JP H05283251 A JPH05283251 A JP H05283251A JP 4105424 A JP4105424 A JP 4105424A JP 10542492 A JP10542492 A JP 10542492A JP H05283251 A JPH05283251 A JP H05283251A
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Links
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Landscapes
- Regulation Of General Use Transformers (AREA)
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 0.6Oe 以上の大電流にても使用すること
ができ、更に、高周波特性が良く、小型化、軽量化を達
成することが可能であって、特に、200Oe 程度まで
の大電流用スイチング電源の平滑チョークコイルとして
有効に使用し得るポット形インダクタを提供する。 【構成】 巻き磁芯部4は、飽和磁束密度の高い金属粉
圧縮成形体にて形成し、磁気シールド部6は、透磁率の
高いソフトフェライト成形体にて形成する。
ができ、更に、高周波特性が良く、小型化、軽量化を達
成することが可能であって、特に、200Oe 程度まで
の大電流用スイチング電源の平滑チョークコイルとして
有効に使用し得るポット形インダクタを提供する。 【構成】 巻き磁芯部4は、飽和磁束密度の高い金属粉
圧縮成形体にて形成し、磁気シールド部6は、透磁率の
高いソフトフェライト成形体にて形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般には電気、電子機
器、医療機器、その他種々の機器に使用されるポット型
インダクタに関するものであり、特に、斯かる機器のス
イッチング電源の平滑チョークコイル或はノイズフィル
タとして大電流にても好適に使用し得るポット型インダ
クタに関するものである。
器、医療機器、その他種々の機器に使用されるポット型
インダクタに関するものであり、特に、斯かる機器のス
イッチング電源の平滑チョークコイル或はノイズフィル
タとして大電流にても好適に使用し得るポット型インダ
クタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電気、電子機器などのスイ
ッチング電源装置には、平滑用及び高周波ノイズ防止用
としてのチョークコイルにポット型インダクタが頻繁に
使用されている。
ッチング電源装置には、平滑用及び高周波ノイズ防止用
としてのチョークコイルにポット型インダクタが頻繁に
使用されている。
【0003】斯かるポット型インダクタは、コイルが巻
回される磁芯部と、コイルが巻回されたこの磁芯部を囲
包して設けられた磁気シールド部とを備えており、従
来、磁芯部及び磁気シールド部は共に、鉄粉を圧縮成形
することにより作製されていた。
回される磁芯部と、コイルが巻回されたこの磁芯部を囲
包して設けられた磁気シールド部とを備えており、従
来、磁芯部及び磁気シールド部は共に、鉄粉を圧縮成形
することにより作製されていた。
【0004】しかしながら、このような圧縮成形鉄粉を
使用したポット型インダクタは、 (1)重量が大であり、形状も大きく、小型、軽量化が
困難である。 (2)通電時の電気発熱量が多く、磁気シールド部が高
温となる。 (3)プリント板に取り付けた場合に、インダクタの重
量及び振動により、プリント基板が割れたり、リード線
の折損事故を起こす恐れがある。 (4)磁気シールド部に透磁率の低い圧縮成形鉄粉が使
用されているために、磁気シールドが不完全である。 などの欠点を有していた。
使用したポット型インダクタは、 (1)重量が大であり、形状も大きく、小型、軽量化が
困難である。 (2)通電時の電気発熱量が多く、磁気シールド部が高
温となる。 (3)プリント板に取り付けた場合に、インダクタの重
量及び振動により、プリント基板が割れたり、リード線
の折損事故を起こす恐れがある。 (4)磁気シールド部に透磁率の低い圧縮成形鉄粉が使
用されているために、磁気シールドが不完全である。 などの欠点を有していた。
【0005】更に、鉄粉の代わりに、磁芯部及び磁気シ
ールド部共にソフトフェライト成形体にて作製したポッ
ト形インダクタが使用されていたが、このようなソフト
フェライト成形体を使用したポット形インダクタは、圧
縮成形鉄粉を使用したポット型インダクタの問題点を大
幅に改善するものではあるが、磁芯部の磁束密度が高く
取れないために、直流重畳特性を示す図3に示すよう
に、電流が増えると磁芯部が急激に磁気飽和してしま
い、0.6Oe (Oe =K・電流・巻き線数)以上の電
流を流すことはできず、従って0.6Oe 以上の電流を
必要とするような場合には使用不可であることが分かっ
た。
ールド部共にソフトフェライト成形体にて作製したポッ
ト形インダクタが使用されていたが、このようなソフト
フェライト成形体を使用したポット形インダクタは、圧
縮成形鉄粉を使用したポット型インダクタの問題点を大
幅に改善するものではあるが、磁芯部の磁束密度が高く
取れないために、直流重畳特性を示す図3に示すよう
に、電流が増えると磁芯部が急激に磁気飽和してしま
い、0.6Oe (Oe =K・電流・巻き線数)以上の電
流を流すことはできず、従って0.6Oe 以上の電流を
必要とするような場合には使用不可であることが分かっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、この問
題を解決するべく、磁芯部及び磁気シールド部共に、よ
り飽和磁束密度の大きなFe−Si−Al系合金粉圧縮
成形体にてポット形インダクタを作製した。
題を解決するべく、磁芯部及び磁気シールド部共に、よ
り飽和磁束密度の大きなFe−Si−Al系合金粉圧縮
成形体にてポット形インダクタを作製した。
【0007】図3に示すように、このFe−Si−Al
系合金粉圧縮成形体を使用したポット形インダクタは、
ソフトフェライトを使用したポット型インダクタの上記
問題点を大幅に改善することができたが、図4に示すよ
うに、高周波(1MHz以上)特性が悪いことが分かっ
た。
系合金粉圧縮成形体を使用したポット形インダクタは、
ソフトフェライトを使用したポット型インダクタの上記
問題点を大幅に改善することができたが、図4に示すよ
うに、高周波(1MHz以上)特性が悪いことが分かっ
た。
【0008】最近、電気、電子機器の小型化、軽量化が
望まれており、インダクタにおいても、小型化、軽量化
が切望されている。ポット形インダクタの小型化、軽量
化を達成するには高周波特性が良いことが必須である。
望まれており、インダクタにおいても、小型化、軽量化
が切望されている。ポット形インダクタの小型化、軽量
化を達成するには高周波特性が良いことが必須である。
【0009】この点において、Fe−Si−Al系合金
粉圧縮成形体を使用したポット形インダクタは、未だ問
題を有している。
粉圧縮成形体を使用したポット形インダクタは、未だ問
題を有している。
【0010】本発明者らは、上記従来の圧縮成形鉄粉を
使用したポット型インダクタ、或はソフトフェライトを
使用したポット形インダクタ、更には、Fe−Si−A
l系合金を使用したポット形インダクタが有する諸問題
に鑑みて、多くの研究実験を行なった結果、磁芯部及び
磁気シールド部を同じ材料にて形成することなく、異質
の材料にて形成することにより、特に、磁芯部は、飽和
磁束密度の高い金属粉圧縮成形体にて形成し、そして、
磁気シールド部は、透磁率の高いソフトフェライト成形
体にて形成することにより、ポット形インダクタは、
0.6Oe 以上の大電流にても使用することができ、更
に、高周波特性が良いことを見出した。
使用したポット型インダクタ、或はソフトフェライトを
使用したポット形インダクタ、更には、Fe−Si−A
l系合金を使用したポット形インダクタが有する諸問題
に鑑みて、多くの研究実験を行なった結果、磁芯部及び
磁気シールド部を同じ材料にて形成することなく、異質
の材料にて形成することにより、特に、磁芯部は、飽和
磁束密度の高い金属粉圧縮成形体にて形成し、そして、
磁気シールド部は、透磁率の高いソフトフェライト成形
体にて形成することにより、ポット形インダクタは、
0.6Oe 以上の大電流にても使用することができ、更
に、高周波特性が良いことを見出した。
【0011】本発明は斯かる新規な知見に基づき成され
たものである。
たものである。
【0012】従って、本発明の目的は、0.6Oe 以上
の大電流にても使用することができ、更に、高周波特性
が良く、小型化、軽量化を達成することのできるポット
形インダクタを提供することである。
の大電流にても使用することができ、更に、高周波特性
が良く、小型化、軽量化を達成することのできるポット
形インダクタを提供することである。
【0013】本発明の他の目的は、小型、軽量で、しか
も200Oe 程度までの大電流にて使用することのでき
る大電流用スイチング電源の平滑チョークコイルとして
有効に使用し得るポット形インダクタを提供することで
ある。
も200Oe 程度までの大電流にて使用することのでき
る大電流用スイチング電源の平滑チョークコイルとして
有効に使用し得るポット形インダクタを提供することで
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
ポット形インダクタにて達成される。要約すれば、本発
明は、コイルが巻回される磁芯部と、コイルが巻回され
た前記磁芯部を囲包して設けられた磁気シールド部とを
備えたポット形インダクタにおいて、前記磁芯部は、飽
和磁束密度の高い金属粉圧縮成形体にて形成し、前記磁
気シールド部は、透磁率の高いソフトフェライト成形体
にて形成することを特徴とするポット形インダクタであ
る。好ましくは、前記金属粉圧縮成形体は、飽和磁束密
度が6000G以上とされるFe−Si−Al系合金
粉、けい素鋼粉、モリブデンパーマロイ粉又は鉄粉圧縮
成形体にて作製され、ソフトフェライト成形体は、透磁
率が1000以上とされるMn−Zn系フェライト、N
i−Zn系フェライト又はCu−Zn系フェライトにて
作製される。
ポット形インダクタにて達成される。要約すれば、本発
明は、コイルが巻回される磁芯部と、コイルが巻回され
た前記磁芯部を囲包して設けられた磁気シールド部とを
備えたポット形インダクタにおいて、前記磁芯部は、飽
和磁束密度の高い金属粉圧縮成形体にて形成し、前記磁
気シールド部は、透磁率の高いソフトフェライト成形体
にて形成することを特徴とするポット形インダクタであ
る。好ましくは、前記金属粉圧縮成形体は、飽和磁束密
度が6000G以上とされるFe−Si−Al系合金
粉、けい素鋼粉、モリブデンパーマロイ粉又は鉄粉圧縮
成形体にて作製され、ソフトフェライト成形体は、透磁
率が1000以上とされるMn−Zn系フェライト、N
i−Zn系フェライト又はCu−Zn系フェライトにて
作製される。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係るポット形インダクタを図
面に則して更に詳しく説明する。
面に則して更に詳しく説明する。
【0016】図1には、本発明に係るポット形インダク
タの一実施例が示される。本実施例で、ポット形インダ
クタ1は、コイル2が巻回される磁芯部4を有する。こ
の磁芯部4は、本実施例では、直径(d)、高さ(H)
とされる円柱形状とされ、磁芯部4を流れる磁束の帰路
となる磁気シールド部6にて囲包されている。
タの一実施例が示される。本実施例で、ポット形インダ
クタ1は、コイル2が巻回される磁芯部4を有する。こ
の磁芯部4は、本実施例では、直径(d)、高さ(H)
とされる円柱形状とされ、磁芯部4を流れる磁束の帰路
となる磁気シールド部6にて囲包されている。
【0017】更に言えば、磁気シールド部6は、本実施
例では、磁芯部4及びこの回りに巻回されたコイル2の
外周囲に配置された円筒状シールド部材6Aと、この円
筒状シールド部材6Aの両端に接合された円板状シール
ド部材6Bとにて構成される。勿論、この円板状シール
ド部材6Bは、磁芯部4の両端にも接合されている。
又、磁芯部4と円筒状シールド部材6Aとにて画成され
るコイルの周囲の空間部には、必要に応じて樹脂8が充
填される。
例では、磁芯部4及びこの回りに巻回されたコイル2の
外周囲に配置された円筒状シールド部材6Aと、この円
筒状シールド部材6Aの両端に接合された円板状シール
ド部材6Bとにて構成される。勿論、この円板状シール
ド部材6Bは、磁芯部4の両端にも接合されている。
又、磁芯部4と円筒状シールド部材6Aとにて画成され
るコイルの周囲の空間部には、必要に応じて樹脂8が充
填される。
【0018】本実施例では、円筒状シールド部材6Aの
両端面は、磁芯部4と同一平面とされ、即ち、円筒状シ
ールド部材6Aと磁芯部4とは同じ高さ(H)とされ
る。又、円板状シールド部材6Bは、その外径が円筒状
シールド部材6Aの外径(DO)と同じ寸法とされ、そ
れによって、この円筒状シールド部材6Aと一致してこ
の部材6Aの端面の上に配置される構造とされる。しか
しながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例
えば、図2に示すように、円筒状シールド部材6Aを磁
芯部4の両端より突出する長さに形成し、円板状シール
ド部材6Bの外径は、円筒状シールド部材6Aの内径
(DI )と同じとし、この円筒状シールド部材6Aの内
周面に適合するように構成することも可能である。
両端面は、磁芯部4と同一平面とされ、即ち、円筒状シ
ールド部材6Aと磁芯部4とは同じ高さ(H)とされ
る。又、円板状シールド部材6Bは、その外径が円筒状
シールド部材6Aの外径(DO)と同じ寸法とされ、そ
れによって、この円筒状シールド部材6Aと一致してこ
の部材6Aの端面の上に配置される構造とされる。しか
しながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例
えば、図2に示すように、円筒状シールド部材6Aを磁
芯部4の両端より突出する長さに形成し、円板状シール
ド部材6Bの外径は、円筒状シールド部材6Aの内径
(DI )と同じとし、この円筒状シールド部材6Aの内
周面に適合するように構成することも可能である。
【0019】上記構成にて、磁芯部4と磁気シールド部
6とは磁気的閉回路を形成することとなり、磁芯部4を
貫く磁束は、磁気シールド部6を介して磁芯部4に戻さ
れる。
6とは磁気的閉回路を形成することとなり、磁芯部4を
貫く磁束は、磁気シールド部6を介して磁芯部4に戻さ
れる。
【0020】更に、本発明に従えば、磁芯部4は、飽和
磁束密度の高い金属粉圧縮成形体にて形成される。金属
粉圧縮成形体は、Fe−Si−Al系合金粉、けい素鋼
粉、モリブデンパーマロイ粉又は鉄粉を、通常の方法に
て圧縮成形することによって成形される。斯かる金属粉
圧縮成形体は、飽和磁束密度が6000G以上とされる
ことが必要であり、特に、Fe−Si−Al系合金粉圧
縮成形体が好適である。
磁束密度の高い金属粉圧縮成形体にて形成される。金属
粉圧縮成形体は、Fe−Si−Al系合金粉、けい素鋼
粉、モリブデンパーマロイ粉又は鉄粉を、通常の方法に
て圧縮成形することによって成形される。斯かる金属粉
圧縮成形体は、飽和磁束密度が6000G以上とされる
ことが必要であり、特に、Fe−Si−Al系合金粉圧
縮成形体が好適である。
【0021】Fe−Si−Al系合金としては、Siが
4〜13wt%、Alが4〜7wt%、残量がFeとさ
れるものが使用可能であり、好ましくは、Siが9〜1
0wt%、Alが5〜6wt%、残量がFeとされる。
けい素鋼粉は、Siが2〜8wt%、残量がFeとされ
るものが使用可能であり、好ましくは、Siが6.5w
t%、残量がFeとされる。又、モリブデンパーマロイ
としては、例えば、Moが2wt%、Niが81%、F
eが17%のものが好適に使用でき、鉄としては純鉄が
好ましい。
4〜13wt%、Alが4〜7wt%、残量がFeとさ
れるものが使用可能であり、好ましくは、Siが9〜1
0wt%、Alが5〜6wt%、残量がFeとされる。
けい素鋼粉は、Siが2〜8wt%、残量がFeとされ
るものが使用可能であり、好ましくは、Siが6.5w
t%、残量がFeとされる。又、モリブデンパーマロイ
としては、例えば、Moが2wt%、Niが81%、F
eが17%のものが好適に使用でき、鉄としては純鉄が
好ましい。
【0022】又、磁気シールド部6は、ソフトフェライ
トによる成形体にて形成され、特に、透磁率(μ)が1
000以上とされるMn−Zn系フェライト、Ni−Z
n系フェライト又はCu−Zn系フェライトにて作製さ
れる。
トによる成形体にて形成され、特に、透磁率(μ)が1
000以上とされるMn−Zn系フェライト、Ni−Z
n系フェライト又はCu−Zn系フェライトにて作製さ
れる。
【0023】上述の如くに構成される本発明のポット形
インダクタによれば、コイル2に電流を流すことによ
り、磁芯部4に磁束が発生し、この磁束は透磁率の大き
な磁気シールド部6を介して磁芯部4へと戻る。そのた
めに、磁芯部4に発生する磁束が漏洩磁束となって、空
間に放射されることはない。
インダクタによれば、コイル2に電流を流すことによ
り、磁芯部4に磁束が発生し、この磁束は透磁率の大き
な磁気シールド部6を介して磁芯部4へと戻る。そのた
めに、磁芯部4に発生する磁束が漏洩磁束となって、空
間に放射されることはない。
【0024】又、本発明によれば、磁芯部4は、飽和磁
束密度が高い材料にて形成されるために、磁気飽和がし
難いと言う特長を有する。本発明のポット型インダクタ
1にて、磁芯部4の断面積S1 =πd2 /4と、磁気シ
ールド部6の断面積、即ち、円筒状シールド部材6Aの
環状とされる断面積S2 =π(DO 2 −DI 2)/4及び
磁芯部4の外径dに一致する位置にて形成される円板状
シールド部材6Bの最小断面積S3 =πD・Tとの間に
は、次の関係が成立するように磁芯部4及び磁気シール
ド部6を形成するのが効果的である。 S1/(S2又はS3)=(S2 又はS3の飽和磁束密度)/ S1の飽
和磁束密度 S2=S3 このために、本発明に係るポット形インダクタ1は、小
型化、軽量化を達成し得ると共に、図3及び図4に示す
ように、磁芯部及び磁気シールド部共にソフトフェライ
トを使用したポット形インダクタに比較して、大電流に
て、例えば200Oe の電流にても使用可能となった。
又、高周波数特性も、磁芯部及び磁気シールド部共にF
e−Si−Al系合金を使用したポット形インダクタに
比較すると著しく向上し、磁芯部及び磁気シールド部共
にソフトフェライトを使用したポット形インダクタに比
較しても同等程度の数MHzまでが使用可能となり、小
型化、軽量化を飛躍的に向上せしめることができた。
束密度が高い材料にて形成されるために、磁気飽和がし
難いと言う特長を有する。本発明のポット型インダクタ
1にて、磁芯部4の断面積S1 =πd2 /4と、磁気シ
ールド部6の断面積、即ち、円筒状シールド部材6Aの
環状とされる断面積S2 =π(DO 2 −DI 2)/4及び
磁芯部4の外径dに一致する位置にて形成される円板状
シールド部材6Bの最小断面積S3 =πD・Tとの間に
は、次の関係が成立するように磁芯部4及び磁気シール
ド部6を形成するのが効果的である。 S1/(S2又はS3)=(S2 又はS3の飽和磁束密度)/ S1の飽
和磁束密度 S2=S3 このために、本発明に係るポット形インダクタ1は、小
型化、軽量化を達成し得ると共に、図3及び図4に示す
ように、磁芯部及び磁気シールド部共にソフトフェライ
トを使用したポット形インダクタに比較して、大電流に
て、例えば200Oe の電流にても使用可能となった。
又、高周波数特性も、磁芯部及び磁気シールド部共にF
e−Si−Al系合金を使用したポット形インダクタに
比較すると著しく向上し、磁芯部及び磁気シールド部共
にソフトフェライトを使用したポット形インダクタに比
較しても同等程度の数MHzまでが使用可能となり、小
型化、軽量化を飛躍的に向上せしめることができた。
【0025】次に、本発明のポット型インダクタ1を実
施例について説明する。
施例について説明する。
【0026】実施例 図1に示す構造のポット型インダクタ1を作製し、その
性能を試験した。
性能を試験した。
【0027】つまり、磁芯部4は、直径(d)が9.3
8mm、高さ(H)が10mmのFe−Si−Al系合
金粉圧縮成形体にて作製した。Fe−Si−Al系合金
粉の組成は、Siが9.78wt%、Alが5.70w
t%、残量がFeとされるものを使用した。この磁芯部
4の飽和磁束密度は8000Gであった。
8mm、高さ(H)が10mmのFe−Si−Al系合
金粉圧縮成形体にて作製した。Fe−Si−Al系合金
粉の組成は、Siが9.78wt%、Alが5.70w
t%、残量がFeとされるものを使用した。この磁芯部
4の飽和磁束密度は8000Gであった。
【0028】円筒状シールド部材6Aは、内径(DI )
が19mm、外径(DO )が25mm、高さ(H)が1
0mmとし、Mn−Zn系フェライト(川鉄マグネック
ス社製の商品名「MB3」)を使用して作製した。この
円筒状シールド部材6Aの透磁率は2500であった。
が19mm、外径(DO )が25mm、高さ(H)が1
0mmとし、Mn−Zn系フェライト(川鉄マグネック
ス社製の商品名「MB3」)を使用して作製した。この
円筒状シールド部材6Aの透磁率は2500であった。
【0029】円板状シールド部材6Bは、外径(DO )
が25mm、厚さ(T)が5mmとされ、円筒状シール
ド部材6Aと同じMn−Zn系フェライト(川鉄マグネ
ックス社製の商品名「MB3」)を使用して作製した。
が25mm、厚さ(T)が5mmとされ、円筒状シール
ド部材6Aと同じMn−Zn系フェライト(川鉄マグネ
ックス社製の商品名「MB3」)を使用して作製した。
【0030】磁芯部4には、導線を50ターンだけ巻回
し、電流を流して、その直流重畳特性及び周波数−透磁
率特性を測定した。その結果が、図3及び図4に示され
る。
し、電流を流して、その直流重畳特性及び周波数−透磁
率特性を測定した。その結果が、図3及び図4に示され
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るポッ
ト型インダクタは、磁芯部を飽和磁束密度の高い金属粉
圧縮成形体にて形成し、磁気シールド部は、透磁率の高
いソフトフェライト成形体にて形成する構成とされるの
で、0.6Oe 以上の大電流にても使用することがで
き、更に、高周波特性が良く、小型化、軽量化を達成す
ることができ、特に、200Oe 程度までの大電流用ス
イチング電源の平滑チョークコイルとして有効に使用し
得るという特長を有する。
ト型インダクタは、磁芯部を飽和磁束密度の高い金属粉
圧縮成形体にて形成し、磁気シールド部は、透磁率の高
いソフトフェライト成形体にて形成する構成とされるの
で、0.6Oe 以上の大電流にても使用することがで
き、更に、高周波特性が良く、小型化、軽量化を達成す
ることができ、特に、200Oe 程度までの大電流用ス
イチング電源の平滑チョークコイルとして有効に使用し
得るという特長を有する。
【図1】本発明に係るポット型インダクタの一実施例の
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明に係るポット型インダクタの他の実施例
の断面図である。
の断面図である。
【図3】本発明に係るポット型インダクタと従来例との
直流重畳特性を示すグラフである。
直流重畳特性を示すグラフである。
【図4】本発明に係るポット型インダクタと従来例との
周波数−インダクタンス特性を示すグラフである。
周波数−インダクタンス特性を示すグラフである。
1 ポット型インダクタ 2 コイル 4 磁芯部 6 磁気シールド部 6A 円筒状シールド部材 6B 円板状シールド部材 8 樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 15/04 7129−5E 27/255 27/36 8935−5E
Claims (2)
- 【請求項1】 コイルが巻回される磁芯部と、コイルが
巻回された前記磁芯部を囲包して設けられた磁気シール
ド部とを備えたポット形インダクタにおいて、前記磁芯
部は、飽和磁束密度の高い金属粉圧縮成形体にて形成
し、前記磁気シールド部は、透磁率の高いソフトフェラ
イト成形体にて形成することを特徴とするポット形イン
ダクタ。 - 【請求項2】 金属粉圧縮成形体は、飽和磁束密度が6
000G以上とされるFe−Si−Al系合金粉、けい
素鋼粉、モリブデンパーマロイ粉又は鉄粉圧縮成形体に
て作製され、ソフトフェライト成形体は、透磁率が10
00以上とされるMn−Zn系フェライト、Ni−Zn
系フェライト又はCu−Zn系フェライトにて作製され
る請求項1のポット型インダクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4105424A JPH05283251A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | ポット形インダクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4105424A JPH05283251A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | ポット形インダクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05283251A true JPH05283251A (ja) | 1993-10-29 |
Family
ID=14407223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4105424A Pending JPH05283251A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | ポット形インダクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05283251A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000311817A (ja) * | 1999-04-27 | 2000-11-07 | Mitsumi Electric Co Ltd | 表面実装コイル装置 |
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JP2017011047A (ja) * | 2015-06-19 | 2017-01-12 | 東光株式会社 | 表面実装インダクタ及びその製造方法 |
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-
1992
- 1992-03-31 JP JP4105424A patent/JPH05283251A/ja active Pending
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