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JPH05271580A - 水性塗料組成物 - Google Patents

水性塗料組成物

Info

Publication number
JPH05271580A
JPH05271580A JP10067892A JP10067892A JPH05271580A JP H05271580 A JPH05271580 A JP H05271580A JP 10067892 A JP10067892 A JP 10067892A JP 10067892 A JP10067892 A JP 10067892A JP H05271580 A JPH05271580 A JP H05271580A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
water
parts
coating composition
corrosion inhibitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10067892A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Taniguchi
仁 谷口
Hirokazu Ito
洋和 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil and Fats Co Ltd filed Critical Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority to JP10067892A priority Critical patent/JPH05271580A/ja
Publication of JPH05271580A publication Critical patent/JPH05271580A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(イ)水性樹脂、(ロ)硬化剤及び(ハ)金属
顔料を含有し、かつ(ニ)該金属顔料に対する腐食防止
剤として、リン原子に結合した酸性ヒドロキシル基及び
/又はその塩を少なくとも1個有する酸価30〜15
0、水酸基30〜150及び数平均分子量3000〜1
5,000のリン酸エステル型共重合体を、オルトリン
酸換算で該金属顔料に対して0.2〜10重量%含有し
て成る水性塗料組成物。 【効果】金属顔料の腐食を防止し、かつ優れた貯蔵安定
性と付着性を有する上、耐水性及び耐薬品性が良好であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な水性塗料組成物、
さらに詳しくは、金属顔料の腐食を防止し、かつ優れた
貯蔵安定性と付着性を有する上、耐水性及び耐薬品性が
良好であって、特に自動車などに好適に用いられる水性
メタリック塗料として有用な水性塗料組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車などの外板については、美
粧性、耐候性の観点からアルミ顔料などの金属顔料や、
マイカ顔料、着色顔料を含有する塗料(以下ベースコー
トという)を塗装し焼き付けることなく、その上から透
明塗料(以下トップコートという)を塗装し加熱硬化し
て塗膜を形成する方法すなわち、2コート1ベイク塗膜
形成方法がとられている他方、昨今、深刻化する環境汚
染問題に対して、有機溶剤排出量を削減した低公害型塗
料が望まれている。そのため、前記2コート1ベイク塗
膜形成方法においては、種々の方法が試みられており、
その中でも有力な方法として、例えばベースコートに水
性塗料を用いる方法が知られている。該ベースコートに
用いられる水性塗料としては、種々のものが提案されて
おり(特開昭57−157358号公報、特開昭64−
24870号公報)、いずれの方法も、有機溶剤を多量
に含んだ、いわゆる溶剤型塗料と同等の塗膜性能を有
し、特にアルミ顔料などの金属顔料によって得られるフ
リップ・フロップ性に優れることを特徴にしている。し
かしながら、このような水性塗料においては分散媒に水
を使用するため、金属顔料を含有する場合には、該金属
顔料が水によって腐食し、水素ガスを発生するという好
ましくない事態を招来する。従来、水性塗料に用いる金
属顔料としては、飽和若しくは不飽和脂肪酸、又はその
誘導体を表面処理剤とし、これに界面活性剤を添加して
水分散性を付与した金属組成物が使用されてきた。しか
しながら、これらの水分散性金属顔料は、水性塗料中で
の貯蔵安定性に劣り、特に貯蔵中に多量の水素ガスを発
生するという問題があった。その後、金属顔料の貯蔵安
定性を改良する方法として、リン酸エステル類を用いる
方法が数多く提案されている。例えばカプロラクトンの
リン酸エステルを用いる方法(特開昭61−29607
2号公報)、オルトリン酸又はリン酸モノエステルとエ
ポキシ化合物との反応生成物を用いる方法(特開昭61
−47771号公報)スチレン−アリルアルコールとの
共重合体及びp−t−アミルフェノールとオルトリン酸
又は五酸化リンとの反応生成物を用いる方法(特公平2
−46624号公報)などが開示されている。しかしな
がら、これらの方法は、いずれもリン原子に結合した酸
性ヒドロキシル基による金属表面への吸着作用によって
金属と水との反応を抑制することを目的としたものであ
るが、その効果が不十分であったり、比較的該抑制効果
が認められるものであっても、水性塗料にした場合に、
得られる塗膜の性能、例えば付着性、耐水性、耐薬品性
などに問題があり、必ずしも実用的な方法とはいえな
い。また、金属顔料の表面に、正リン酸又は有機リン酸
化合物から成る吸着層と、該吸着層を包む樹脂被覆層を
施す方法が提案されている(特開平1−129070号
公報)。しかしながら、この方法は、金属顔料の製造工
程にて処理する方法であって、市販の金属顔料やペース
トへの適用は困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術が有する欠点を克服し、金属顔料の腐食を防止
し、かつ優れた貯蔵安定性と付着性を有する上、耐水性
及び耐薬品性が良好であって、特に自動車などに好適に
用いられる水性メタリック塗料として有用な水性塗料組
成物を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の好ま
しい性質を有する水性塗料組成物を開発すべく鋭意研究
を重ねた結果、水性樹脂、硬化剤及び金属顔料から成る
水性塗料組成物に、該金属顔料の腐食防止剤として特定
のリン酸エステル化合物を添加することにより、その目
的を達成しうることを見い出し、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(イ)
水性樹脂、(ロ)硬化剤及び(ハ)金属顔料を含有し、
かつ(ニ)該金属顔料に対する腐食防止剤として、
(a)分子中にリン原子に結合した酸性ヒドロキシル基
を少なくとも1個含有するエチレン性モノマー、(b)
ヒドロキシル基を含有するエチレン性モノマー及び
(c)これらと共重合可能な他のエチレン性モノマーと
から得られた共重合体から成る、リン原子に結合した酸
性ヒドロキシル基及び/又はその塩を少なくとも1個有
する酸価30〜150mgKOH/g、水酸基価30〜15
0mgKOH/g及び数平均分子量3000〜15,000の
リン酸エステルを含有したものであって、該リン酸エス
テルの含有量がオルトリン酸換算で前記金属顔料に対し
て0.2〜10重量%であることを特徴とする水性塗料
組成物を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
水性塗料組成物は水性樹脂、硬化剤、金属顔料及びこの
金属顔料に対する腐食防止剤を含有するものであって、
該腐食防止剤としてリン原子に結合した酸性ヒドロキシ
ル基及び/又はその塩と官能性ヒドロキシル基を含有す
るものが用いられる。このような腐食防止剤を含有する
本発明組成物は、金属顔料に対する腐食防止効果のみな
らず、付着性、耐水性、耐薬品性などの塗膜性能が向上
する。また、該腐食防止剤は金属顔料への吸着により目
的を達成することが可能であるため、金属顔料特有の美
粧性を損なうことがない。
【0006】本発明において用いられる腐食防止剤の製
造に(a)原料として用いられるリン原子に結合した酸
性ヒドロキシル基を少くとも1個含有するエチレン性モ
ノマーとしては、例えば、(2−アクリロイルオキシエ
チル)アシッドホスフェート、(2−メタクリロイルオ
キシエチル)アシッドホスフェート、(2−アクリロイ
ルオキシプロピル)アシッドホスフェート、(2−メタ
クリロイルオキシプロピル)アシッドホスフェートなど
が挙げられ、これらは1種用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。これらのモノマーにおける
酸性ヒドロキシル基は、酸性ヒドロキシル基2個のう
ち、1つがエステル型のものであってもよい。
【0007】また、(b)原料としてヒドロキシル基を
含有するエチレン性モノマーとしては、例えば、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキ
シブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリ
レートなどが挙げられる。これらは1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、
(c)原料として用いられる前記モノマーと共重合しう
る他のエチレン性モノマーとしては、例えば、スチレ
ン、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリ
レート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
ト、アクリロニトリルなどが挙げられる。これらのモノ
マーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
【0008】本発明で用いられる腐食防止剤は、前記
(a)、(b)及び(c)モノマーを公知の溶液重合法
により、通常の重合開始剤の存在下共重合させることに
より、製造することができる。この重合に用いられる有
機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、
酢酸ブチル、酢酸イソブチル、イソプロピルアルコー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、ブチルセロソル
ブなどが挙げられる。前記重合開始剤としては、例えば
α,α'−アゾビスイソブチロニトリル、α,α'−アゾビ
スイソバレロニトリル、t−ブチルペルオキシベンゾエ
ート、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルオ
キシ−2−エチルヘキサネートなどが挙げられる。また
前記重合体の製造に使用される有機溶剤が水不溶の場合
は、重合体製造後に減圧下で該有機溶剤を除去し、水不
溶な有機溶剤を添加することが望ましい。
【0009】このようにして得られた共重合体から成る
リン酸エステル型腐食防止剤は、酸価が30〜150mg
KOH/g、水酸基価が30〜150mgKOH/g、数平均分
子量が3000〜15000の範囲にあることが必要で
あり、特に酸価が50〜130mgKOH/g、水酸基価が
50〜100mgKOH/g、数平均分子量が4000〜1
0000の範囲にあるものが好適である。前記酸価が3
0mgKOH/g未満では、金属顔料に対する腐食防止効果
に劣るし、150mgKOH/gを超えると得られる塗膜の
耐水性が低下する傾向がみられる。また、水酸基価が3
0mgKOH/g未満では、得られる塗膜の付着性及び耐薬
品性が劣るし、150mgKOH/gを超えると得られる塗
膜の耐水性が低下する傾向がみられる。
【0010】一方、数平均分子量が3000未満では得
られる塗膜の耐水性及び耐薬品性が劣るし、15000
を超えると水への溶解性が低下し、塗料組成物の貯蔵安
定性が劣るようになる。本発明組成物における前記リン
酸エステル型腐食防止剤の含有量は、オルトリン酸換算
(酸価により求められる)で金属顔料に対して0.2〜
10重量%、好ましくは0.5〜5重量%になるように
選ばれる。該含有量が0.2重量%未満では金属顔料の
表面に対するリン酸基のもつヒドロキシル基の吸着が十
分でなく、腐食防止性に劣るし、10重量%を超えると
貯蔵安定性が低下するとともに、得られる塗膜の耐水性
が悪くなる。
【0011】該腐食防止剤は、前記(a)、(b)及び
(c)モノマーを共重合して得られた直後には酸性ヒド
ロキシル基(P−OH)を有しているため、本発明の塗
料組成物に用いる場合には、腐食防止剤はその塩の形
で、例えばアンモニア、ジメチルアミン、トリエチルア
ミン、エタノールアミン、ジメチルエタノールアミンな
どで中和して得られる塩の形で使用することが好まし
い。本発明組成物において(イ)成分として用いられる
水性樹脂については特に制限はなく、従来水性塗料に慣
用されている樹脂、例えばアルキド樹脂、ポリエステル
樹脂、アクリル樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン
系樹脂などの中から選ばれた基本樹脂を水溶性、水分散
型又はエマルション化したものが用いられる。(ロ)成
分の硬化剤としては、例えばメラミン、ベンゾグアナミ
ン、尿素などとホルムアルデヒドとの縮合又は共縮合に
よって得られる水可溶又は水分散可能なアミノ樹脂、あ
るいは水分散可能なブロックイソシアネート樹脂などが
用いられる。これらの水性樹脂や硬化剤はそれ自体すで
に公知のものが使用できる。
【0012】また本発明で使用される(ハ)成分の金属
顔料は、広範囲の慣用の顔料、特に、アルミニウム、
銅、亜鉛、真チュウ、ニッケル、アルミニウム−銅合
金、アルミニウム−亜鉛合金、アルミニウム−ニッケル
合金及びアルミニウム−マグネシウム合金などを含有す
るものの中から任意のものを選択して用いることができ
る。これらの金属顔料は粉末又はフレークの形で用いる
のが望ましい。本発明の組成物には、水性塗料組成物の
調製の際に通常使用される他の成分、例えば着色顔料、
体質顔料、水に可溶な有機溶剤、表面調整剤、増粘剤、
脱イオン水などを含有させてもよい。
【0013】本発明の塗料組成物は、例えば、所望の割
合の種々の成分を混合することにより調製することがで
きる。所望ならば、成分のいくつかを予備混合すること
ができる。例えば金属顔料とリン酸エステル型腐食防止
剤とを、これらの両者を塗料組成物中に配合する前に予
備混合してもよい。本発明の水性塗料組成物は、特に自
動車などに利用される2コート1ベイク塗膜形成方法に
おけるベースコートに好適に利用される。
【0014】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、本発明の腐食防止剤の効果及び
得られた水性塗料組成物の塗膜性能は次のようにして求
めた。
【0015】(1)金属顔料の腐食防止効果(以下、水
素ガス発生量という) 金属顔料/樹脂分(水性樹脂+硬化剤)重量比10/1
00の水性塗料を作製し、脱イオン水で加熱残分18重
量%に調整したのち、40℃で30日間貯蔵した際に生
じるガスの発生量を測定し、評価した。 ◎:水性塗料組成物100g当たり、ガス発生量が2cc
以下 ○:ガス発生量が5cc以下 ×:ガス発生量が5ccを超える (2)貯蔵安定性 金属顔料/樹脂分(水性樹脂+硬化剤)重量比10/1
00の水性塗料組成物を作製し、脱イオン水を用いて、
フォードカップ#4で30秒/20℃になるように粘度
調整した。該塗料組成物を40℃で30日間貯蔵したの
ち、フォードカップ#4で粘度を測定し評価した。 ◎:粘度変化が2秒以内 ○:粘度変化が5秒以内 ×:粘度変化が5秒を超える。
【0016】(3)付着性 JIS K-5400 8.5.2(1990)、碁盤目テ
ープ法に準拠して求めた。 (4)耐水性 試験片を40℃の温水に240時間浸漬し、塗膜の膨
れ、チヂミなどの外観異常の有無を調べた。 (5)耐薬品性 ガソリン/エタノール重量比90/10の溶液に、試験
片を3時間浸漬し、塗膜の膨れ、チヂミなどの外観異常
の有無を調べた。
【0017】なお、前記(3)、(4)、(5)の性能
試験は下記の方法で試験片を作製し、評価した。リン酸
亜鉛処理した鋼板に、カチオン電着塗料[日本油脂
(株)、商品名:アクア#4200]を乾燥膜厚20μm
になるように塗装し、175℃で30分間焼き付けたの
ちに、該鋼板に、中塗塗料[日本油脂(株)、商品名:ハ
イエピコNo.100]を乾燥膜厚30μmとなるよう
に塗装し、140℃で30分間焼き付け、塗装板を作製
した。この塗装板の表面に水性塗料組成物を、乾燥膜厚
が15μmになるようにスプレー塗装し、80℃で3分
間乾燥したのち、クリヤー塗料[日本油脂(株)、商品
名:ベルコートNo.6000クリヤー]を乾燥膜厚4
0μmになるようにスプレー塗装し、140℃で30分
間焼き付けて試験片を作製した。
【0018】製造例1腐食防止剤P−Aの製造 撹拌機、還流冷却器、温度計を取り付けた反応容器に、
ブチルセロソルブ500重量部を加え、窒素雰囲下で8
0℃に加熱撹拌した。次いで下記のモノマー混合物を3
時間かけて滴下した。 (2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート 40重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 52.0重量部 メチルメタクリレート 160重量部 ブチルアクリレート 108重量部 2−エチルヘキシルメタクリレート 40重量部 アゾビスイソブチロニトリル 10重量部 ブチルセロソルブ 80重量部 次いで、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサネー
ト1重量部とブチルセロソルブ9重量部から成る混合物
を添加した。さらに80℃で2時間反応を続け、酸価5
0、水酸基価56、数平均分子量4500、加熱残分5
0重量%の樹脂溶液を得た。この樹脂固形分当たりのオ
ルトリン酸換算量は2.9重量%であった。
【0019】製造例2、3腐食防止剤P−B、Cの製造 第1表に示す組成で、製造例1と同様にして腐食防止剤
P−B、Cを得た。得られた腐食防止剤の特性値を第1
表に示す。
【0020】製造例4〜9比較のための腐食防止剤P−D〜Iの製造 第1表に示す組成で、製造例1と同様にして比較のため
の腐食防止剤P−D〜Iを得た。これらの腐食防止剤の
特性値を第1表に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】 注 1)大八化学社製、平均分子量196、酸価550 2)大八化学社製、平均分子量210、酸価500
【0023】製造例10水性塗料用アクリル樹脂水分散液(A−1)の製造 撹拌機、還流冷却器、温度計を取り付けた反応容器に、
脱イオン水113重量部、エレミノールES−12[商
品名、アニオン性界面活性剤、三洋化成(株)]2重量
部、過硫酸アンモニウム0.25重量部を加え、70℃
に加熱撹拌した。次いで下記のモノマー混合物を3時間
かけて滴下し、その後、さらに70℃で2時間反応を続
けたのち、ジメチルエタノールアミンで当量中和し、加
熱残分44.5重量%、pH7.5のアクリル樹脂分散液
(A−1)を得た。 メチルメタクリレート 40重量部 ブチルアクリレート 40重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15重量部 メタクリル酸 5重量部
【0024】製造例11水性塗料用アクリル樹脂水溶液(A−2)の製造 撹拌機、還流冷却器、温度計を取り付けた反応容器に、
ブチルセロソルブ80重量部を加え、140℃に加熱撹
拌した。次いで下記のモノマー混合物を3時間かけて滴
下した。 メチルメタクリレート 45重量部 ブチルアクリレート 25重量部 スチレン 10重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 10重量部 アクリル酸 10重量部 t−ブチルペルオキシベンゾエート 1重量部 次いで、t−ブチルペルオキシベンゾエートの0.5重
量部を追加し、さらに140℃で2時間反応を続け、加
熱残分55.2重量%、酸価43、数平均分子量460
0の樹脂溶液を得た。このものをジメチルエタノールア
ミンで当量中和し、さらに脱イオン水を加えることによ
り、加熱残分50重量%のアクリル樹脂水溶液(A−
2)を得た。
【0025】実施例1 アルペースト1700NL[商品名、アルミ顔料、アル
ミ顔料含有量65重量%、東洋アルミ(株)製]27.7
重量部、ブチルセロソルブ30重量部、サイメル303
[商品名、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、三井サイ
アナミド(株)製]35重量部を混合し、アルミ顔料が均
質に分散するまで撹拌した。次いでこの混合物に製造例
1で得た腐食防止剤P−A 31重量部とジメチルエタ
ノールアミン0.5重量部を加え、1時間撹拌した。次
に上記混合物を製造例11で得たアクリル樹脂水溶液
(A−2)30重量部に加え、1時間撹拌した。次に製
造例10で得たアクリル樹脂分散液(A−1)330重
量部と、脱イオン水455.8重量部、ブチルセロソル
ブ60重量部を加え、さらに1時間撹拌した。このよう
にして、金属顔料/樹脂(水性樹脂+硬化剤)重量比1
0/100、加熱残分21重量%、アルミ顔料に対する
腐食防止剤が、オルトリン酸換算で2重量%の水性塗料
組成物を得た。性能の評価結果を第2表に示す。
【0026】実施例2〜10 第2表に示す組成で、実施例1と同様にして水性塗料組
成物を調製した。性能評価結果を第2表に示す。
【0027】実施例11〜13 アルミ顔料としてアルペーストSAP 110[商品
名、アルミ顔料含有量65重量%、昭和アルミ(株)製]
を用い、第2表に示した組成で、実施例1と同様の方法
で水性塗料組成物を調製した。性能の評価結果を第2表
に示す。
【0028】実施例14 (1)粒状銅粉ペーストの作製 粒状銅粉1kgをミネラルスピリット1.2リットルを用
いてボールミル中で8時間粉砕し、スラリーを得たの
ち、スラリーをミネラルスピリットで洗い出し、325
メッシュのスクリーンを通した。その後フィルタープレ
スにてろ過し、金属分80重量%の粒状銅粉ペーストを
得た。 (2)水性塗料組成物の調製 (1)で得た粒状銅粉ペーストを用い、第2表に示す組
成で、実施例1と同様の方法で水性塗料組成物を調製し
た。性能の評価結果を第2表に示す。
【0029】実施例15、16 実施例14で用いた粒状銅粉ペーストを使用し、第2表
に示した組成で、実施例1と同様の方法で水性塗料組成
物を調製した。性能の評価結果を第2表に示す。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】
【表6】 注1)オルソリン酸換算の金属顔料に対する値である 2)○:異常なし
【0034】比較例1 アルペースト1700NL27.7重量部、ブチルセロ
ソルブ30重量部、サイメル303 35重量部を混合
し、アルミ顔料が均質に分散するまで撹拌した。次にこ
の混合物に、製造例1で得た腐食防止剤P−A 186
重量部とジメチルエタノールアミン3重量部を加え、1
時間撹拌した。次に上記混合物に製造例11で得た水性
塗料用アクリル樹脂水溶液(A−2)30重量部を加
え、1時間撹拌した。次に製造例10で得た水性塗料用
アクリル樹脂分散液(A−1)330重量部と、脱イオ
ン水298.3重量部、ブチルセロソルブ60重量部を
加え、さらに1時間撹拌した。このようにして金属顔料
/樹脂重量比10/100、加熱残分27.5重量%の
水性塗料組成物を得た。塗料組成、塗料特性、性能評価
結果を第3表に示す。
【0035】比較例2〜8 第3表に示す組成で、比較例1と同様にして水性塗料組
成物を調製した。性能評価結果を第3表に示す。
【0036】比較例9 (1)腐食防止剤P−Jの製造 撹拌機、温度計、還流冷却器及びディーンシュターク分
離器を取り付けた反応容器に、数平均分子量1600の
スチレン単位/アリルアルコール単位重量比2.32/
1共重合体234.7重量部、p−tert−アミルフェノ
ール72.2重量部、キシレン350重量部を仕込み、
固体成分が溶解するまで85〜90℃で加熱撹拌した。
次に100%リン酸43.1重量部を添加し、140℃
まで温度を上昇させた。この温度で3時間反応させ、樹
脂酸価100mgKOH/gのリン酸エステル化物を得た。次
に、この反応物から、減圧下でキシレンを除去した、次
いで、ブチルセロソルブ520重量部を添加し、均質に
なるまで撹拌したのち、70℃まで冷却して、ジメチル
エタノールアミン4重量部を添加し、反応を終了した。
このようにして、樹脂酸価100mgKOH/g、加熱残分4
0重量%の腐食防止P−Jを得た。 (2)水性塗料組成物の調製 第3表に示した配合で、比較例1と同様にして塗料を調
製した。性能評価結果を第3表に示す。
【0037】比較例10、11 比較例9で作製した腐食防止剤P−Jを用い、第3表に
示した配合で、比較例1と同様にして塗料を調製した。
性能の評価結果を第3表に示す。
【0038】
【表7】
【0039】
【表8】
【0040】
【表9】
【0041】
【表10】 注 1)オルソリン酸換算の金属顔料に対する値であ
る。 2)○:良好、×不良
【0042】本発明方法による実施例1〜16では、金
属顔料に対する腐食防止効果、水性塗料組成物の貯蔵安
定性、及び得られた塗膜の付着性、耐水性、耐薬品性に
優れている。これに対し、比較例1は、金属顔料に対す
る腐食防止剤量が、10重量%を超えるため、貯蔵安定
性、耐水性に劣り、比較例2では腐食防止剤が配合され
ていないために、腐食防止効果に劣る。また、比較例3
〜8は、腐食防止剤の酸価あるいは水酸基価、数平均分
子量が、本発明の範囲外であるために、それぞれの性能
評価結果に劣り、本発明の目的に対して不十分である。
比較例9〜11は、特公平2−46624号公報記載の
方法であるが、腐食防止効果と塗膜になった際の性能の
両立が困難である。
【0043】
【発明の効果】本発明の水性塗料組成物は、金属顔料の
腐食を防止し、かつ優れた貯蔵安定性と付着性を有する
上、耐水性及び耐薬品性が良好であって、特に自動車な
どに利用される2コート1ベイク塗膜形成方法における
ベースコートに好適に用いられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)水性樹脂、(ロ)硬化剤及び(ハ)
    金属顔料を含有し、かつ(ニ)該金属顔料に対する腐食
    防止剤として、(a)分子中にリン原子に結合した酸性
    ヒドロキシル基を少なくとも1個含有するエチレン性モ
    ノマー、(b)ヒドロキシル基を含有するエチレン性モ
    ノマー及び(c)これらと共重合可能な他のエチレン性
    モノマーとから得られた共重合体から成る、リン原子に
    結合した酸性ヒドロキシル基及び/又はその塩を少なく
    とも1個有する酸価30〜150mgKOH/g、水酸基価
    30〜150mgKOH/g及び数平均分子量3000〜1
    5,000のリン酸エステルを含有したものであって、
    該リン酸エステルの含有量がオルトリン酸換算で前記金
    属顔料に対して0.2〜10重量%であることを特徴と
    する水性塗料組成物。
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