[go: up one dir, main page]

JPH05255950A - 作業機の運転室 - Google Patents

作業機の運転室

Info

Publication number
JPH05255950A
JPH05255950A JP8785092A JP8785092A JPH05255950A JP H05255950 A JPH05255950 A JP H05255950A JP 8785092 A JP8785092 A JP 8785092A JP 8785092 A JP8785092 A JP 8785092A JP H05255950 A JPH05255950 A JP H05255950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cab
vibration
floor plate
driver
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8785092A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Sato
隆之 佐藤
Katsumi Miyaki
克己 宮木
Zenji Kaneko
善二 金子
Takeshi Sakyo
剛 佐京
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP8785092A priority Critical patent/JPH05255950A/ja
Publication of JPH05255950A publication Critical patent/JPH05255950A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 運転室本体がピッチングしたり、ローリング
したりするのを防止し、乗り心地を向上させる。 【構成】 運転室本体22の床板24を底板25と支持
板26とから二重構造に形成し、両者の間に各防振ゴム
35および振動規制リンク40等を設けると共に、支持
板26と旋回フレーム21との間に各ガスばね28、各
振動規制リンク29および各油圧緩衝器30からなる各
下部緩衝支持体27を配設し、運転室6全体の固有振動
数を下げるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば油圧ショベル等
の作業機に設けられる作業機の運転室に関し、特に、作
業機の本体フレームから運転室に伝わる振動を緩衝させ
るようにした作業機の運転室に関する。
【0002】
【従来の技術】図4ないし図8に従来技術の運転室付き
作業機として油圧ショベルを例に挙げて示す。
【0003】図中、1は下部走行体、2は旋回装置、3
は該旋回装置2を介して下部走行体1上に旋回可能に搭
載され、作業機本体を構成する上部旋回体を示し、該上
部旋回体3は、骨組構造をなす本体フレームとしての旋
回フレーム4と、該旋回フレーム4上に設けられた機械
室5と、該機械室5の前部左側に位置して旋回フレーム
4上に設けられ、後述する運転室本体8と該運転室本体
8内に設けられた各種の操作レバーや計器類等からなる
運転室6と、機械室5の後側に位置して旋回フレーム4
の後部に設けられたカウンタウエイト7とからなり、該
カウンタウエイト7は後述の作業装置17に対して上部
旋回体3全体をバランスさせるようになっている。
【0004】8は旋回フレーム4上に配設され、前記運
転室6の本体部を構成する運転室本体を示し、該運転室
本体8は、鋼製の薄板をプレス加工して溶接することに
より、前後方向に伸長する長方形状の天井部8Aと、上
下方向の中間部分が前向きに突出する略く字状の前面部
8Bと、前記旋回フレーム4に対しほぼ垂直面となった
縦長な長方形状の後面部8Cと、該後面部8Cおよび前
面部8Bの形状に応じて、前向きに突出する部分が設け
られた略五角形状の左,右の側面部8D,8D(一方の
み図示)等とからなる箱形状のキャブボックスとして形
成されている。また、該運転室本体8の左側面部8Dに
はドア9が設けられ、運転室本体8の下面側には床板用
ブラケット8Eを介して運転室本体8の一部を構成する
床板10が取付けられている。
【0005】11,11,…は旋回フレーム4上で運転
室本体8を弾性的に支持した下部緩衝支持体を示し、該
各下部緩衝支持体11は図5に示す如く後述の各防振ゴ
ム12、スペ−サ13および各ストッパ14等から構成
されている。そして、該各下部緩衝支持体11は運転室
本体8の床板10と旋回フレーム4との間に前,後、
左,右に離間して合計4個(2個のみ図示)設けられ、
旋回フレーム4からの振動が運転室本体8に伝わるの減
衰させるようになっている。
【0006】12,12は防振ゴムを示し、該各防振ゴ
ム12は合成ゴム等の弾性材料により短尺かつ厚肉な円
柱状に形成され、その中心部には図6に示す如く軸方向
に伸長する挿通穴12Aが穿設されている。そして、該
各防振ゴム12は旋回フレーム4の上面部4Aに穿設さ
れた取付穴4Bと同軸をなすように配設され、旋回フレ
ーム4の上面部4Aを上下方向から挟持している。
【0007】13は軸方向にボルト挿通穴13Aを有す
る金属製の筒体からなるスペーサを示し、該スペ−サ1
3は長さ方向中間部が旋回フレ−ム4の取付穴4B内に
遊嵌され、上,下両端側が各防振ゴム12の挿通穴12
A内に嵌合されている。また、該スペ−サ13は上,下
両端側の端面が後述する各ストッパ14の底部14Bに
当接している。
【0008】14,14は金属板等をプレス成形するこ
とにより有底筒状に形成されたストッパを示し、該各ス
トッパ14は図6に示す如く、防振ゴム12よりも大径
な円板状に形成され、中央にボルト挿通穴14Aが穿設
された底部14Bと、該底部14Bの外周側から軸方向
に延設され、防振ゴム12よりも短尺な長さ寸法を有し
た筒部14Cとからなり、該筒部14Cの先端側は開口
部14Dとなっている。そして、該各ストッパ14は各
防振ゴム12を介して旋回フレーム4の上面部4Aを挟
んで互いの開口部14Dを対向させ、上,下の各防振ゴ
ム12を外側から覆うように取付けられている。
【0009】15,15,…はボルトを示し、該各ボル
ト15は床板用ブラケット8Eの各ボルト挿通穴8Fに
運転室本体8の内側から差込まれ、各スペ−サ13のボ
ルト挿通穴13A、床板10の各ボルト挿通穴10A、
旋回フレーム4の上面部4Aの各取付穴4B内を伸長
し、下部緩衝支持体11の下側、すなわちストッパ14
の底部14B下側からナット16を螺合させて締付ける
ことにより、運転室本体8を旋回フレーム4上に位置決
めしている。
【0010】17は上部旋回体3の前部に設けられた作
業装置を示し、該作業装置17は、旋回フレーム4の一
部をなす高剛性のブラケット部4Cに俯仰動可能に設け
られたブーム17Aと、該ブーム17Aの先端に俯仰動
可能に設けられたアーム17Bと、該アーム17Bの先
端に回動可能に設けられたバックホウ式のバケット17
Cとからなり、これらのブーム17A,アーム17B,
バケット17Cはブームシリンダ17D,アームシリン
ダ17E,バケットシリンダ17Fによってそれぞれ作
動されるようになっている。そして、該作業装置17は
土砂等の掘削作業時に、ブームシリンダ17D,アーム
シリンダ17Eによってブーム17A,アーム17Bを
俯仰動させつつ、バケットシリンダ17Fによってバケ
ット17Cを回動させ、該バケット17Cにより土砂等
を掘削するようになっている。
【0011】このように構成される油圧ショベルでは、
上部旋回体3の機械室5内に原動機および該原動機によ
って駆動される油圧ポンプ(いずれも図示せず)を設
け、該油圧ポンプから吐出される圧油を下部走行体1の
走行用油圧モータ(図示せず)および作業装置17の各
シリンダ17D,17E,17F等に給排することによ
り、これらを作動させ、車両を走行させたり、土砂等の
掘削作業を行ったりするようにしている。
【0012】そして、運転室本体8の床板10と旋回フ
レーム4との間に設けた各下部緩衝支持体11は、エン
ジンからの振動、走行時の振動および作業時の掘削反力
等による振動が旋回フレーム4側から運転室本体8に伝
わるのを各防振ゴム12によって緩衝し、このときの振
動および騒音を軽減して運転室6の乗り心地を悪化させ
ないようにしている。
【0013】また、各下部緩衝支持体11は図6に示す
如く、各ストッパ14の開口部14Dを旋回フレーム4
の上面部4Aに対して、例えば2〜3mm程度の隙間Sを
もって対面させ、運転室本体8がこの隙間Sを越えて
左,右方向に横揺れ(ローリング)したりするのを規制
しており、これによって運転室本体8がブームシリンダ
17D等の周囲部材に衝突して破損事故を起こすのを防
止できるようにしている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、旋回フレーム4の上面部4A上で運転室本
体8の床板10との間に、例えば4個の下部緩衝支持体
11,11,…を配設し、運転室6に外部からの振動が
伝わるのを防止するようにしているものの、下記のよう
な問題がある。
【0015】即ち、運転室6の重量W、各下部緩衝支持
体11の合計のばね定数k、重力加速度Gとすると、運
転室6の固有振動数fは
【0016】
【数1】 で表わされる。
【0017】ここで、運転室本体8を図7に示すような
1自由度系の振動モデルで近似し、下側から振幅a0
強制振動a0cosωtが上下方向に加えられたとき、
運転室6に伝達される振動の振幅をaとすると、振動伝
達率τは
【0018】
【数2】τ=a/a0 但し、η =ω/ωn ζ =C/Cc η :振動数比 ζ :減衰比 ωn :固有角振動数 C :減衰係数 Cc :臨界減衰係数 で表わされる。
【0019】これを特性線図として示すと、振動数比η
と振動伝達率τとの関係は図8に示す特性線の如くな
り、振動数比ηがη=1前後のときに共振によって振動
が増大し、振動数比ηが大きくなと振動伝達率τが1以
下となって、振動が伝わりにくくなることが分かる。
【0020】そして、運転室6全体の重量Wが400〜
500kg、各下部緩衝支持体11の合計のばね定数k
が2000〜8000kg/cmの条件では、前記数1
より、運転室6の固有振動数fは約20〜45Hzとな
る。
【0021】しかし、20〜45Hz程度の振動は油圧
ショベルの作動時の振動に多く含まれ、運転室6の固有
振動数fが前記の範囲にあると振動数比ηがη=1に近
付いて、運転室6へ振動の伝達が大きくなり、運転室6
の乗り心地を悪化させるという問題がある。
【0022】一方、固有振動数fを低くするために各下
部緩衝支持体11のばね定数kを小さくすると、上下方
向の振動は減衰できるものの、運転室6が前後方向に振
動するピッチングや運転室6が左右方向に振動するロー
リングが大きくなり、乗り心地を悪くさせてしまう。
【0023】また、このピッチングやローリングが大き
くなったときには、運転室本体8がブームシリンダ17
D等の周囲部材に衝突して破損事故を起こしてしまうの
で、図6に示す如く各ストッパ14の開口部14Dと旋
回フレーム4の上面部4Aとの隙間Sを、例えば2〜3
mm程度設定しており、この隙間Sを越えて運転室本体8
が振動すると、各ストッパ14の開口部14Dが旋回フ
レーム4の上面部4Aに衝突して、旋回フレーム4から
の振動が運転室本体8に直接伝わり、運転室6の乗り心
地が非常に悪くなるという問題がある。
【0024】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は運転室本体が前,後、左,右方
向に振動して、ピッチングやローリングを起こすのを効
果的に防止できると共に、上下方向の振動を効果的に減
衰でき、乗り心地を向上できるようにした作業機の運転
室を提供することを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成の特徴は、各下部緩衝支持
体を、運転室本体の床板と本体フレームとの間に設けら
れ、前記運転室本体の振動を比較的小さなばね定数をも
って緩衝するガスばねと、上,下両端側が前記運転室本
体の床板と本体フレームとにそれぞれ回動可能に取付け
られ、前記運転室本体の床板と本体フレームとの間を斜
めに伸長することにより、該本体フレーム上で運転室本
体が上下方向に振動するのを許し、水平方向に振動する
のを規制する振動規制リンクとから構成したことにあ
る。
【0026】この場合、前記各下部緩衝支持体は、上,
下両端側が前記運転室本体の床板と本体フレームとにそ
れぞれ回動可能に取付けられ、前記運転室本体が振動す
るときに減衰力を発生させる油圧緩衝器を含んで構成す
るのがよい。
【0027】また、前記運転室本体の床板は二重構造を
なす上,下の床板部により構成し、該各床板部間には、
前記運転室本体を下側の床板部上で弾性的に支持する弾
性緩衝体と、前記運転室本体が上下方向に振動するのを
許し、前記各下部緩衝支持体の振動規制リンクとは異な
る方向で運転室本体が水平方向に振動するのを規制する
他の振動規制リンクとを設けるのが好ましい。
【0028】
【作用】上記構成により、運転室本体が水平方向(前後
方向および左右方向)に振動するのを各下部緩衝支持体
の振動規制リンクで小さく規制でき、上下方向の振動を
許すようになるので、各下部緩衝支持体のガスばねによ
り運転室の固有振動数を小さくでき、運転室本体に伝わ
る上下方向の振動を良好に減衰できる。そして、油圧緩
衝器を用いることによりこの振動をより確実に減衰でき
る。
【0029】また、運転室本体の上,下の床板部間に、
前記各下部緩衝支持体の振動規制リンクとは異なる方向
で運転室本体が水平方向に振動するのを規制する他の振
動規制リンクを設けるようにすれば、運転室本体が前後
方向および左右方向に振動するのをより確実に規制で
き、運転室本体がローリングやピッチングを起こすのを
防止できる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図3に基
づき説明する。なお、実施例では前述した図4に示す従
来技術と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明
を省略するものとする。
【0031】図中、21は上部旋回体3の本体フレーム
を構成する旋回フレームを示し、該旋回フレーム21は
従来技術で述べた旋回フレーム4とほぼ同様に構成され
ているものの、該旋回フレーム21にはその上面部21
Aに、例えば4個の凹部21B,21B,…が設けられ
ている。ここで、該各凹部21Bは略長方形状をなす凹
部として形成され、後述する運転室本体22側の各凹部
26Aと上,下で対向するように配設されている。
【0032】22は旋回フレーム21上に設けられた運
転室本体を示し、該運転室本体22は従来技術で述べた
運転室6の運転室本体8とほぼ同様に、天井部22A,
前面部22B,後面部22Cおよび左,右の側面部22
D,22Dを有し、左側の側面部22Dにはドア23が
設けられている。また、該運転室本体22の下面側には
該運転室本体22の一部を構成する床板24が設けられ
ているものの、該床板24は二重構造をなし、運転室本
体22の下面側を閉塞した上側の床板部としての底板2
5と、該底板25から離間し、該底板25と旋回フレー
ム21の上面部21Aとの間に配設された下側の床板部
としての支持板26とから構成されている。
【0033】ここで、支持板26は旋回フレーム21上
で運転室本体22全体を支持するように所定板厚をもっ
て形成され、該支持板26には前,後、左,右に離間し
て前記旋回フレーム21の各凹部21Bと上下方向で対
向する位置に略長方形状の凹部26A,26A,…が上
向きに突出して設けられている。一方、底板25には支
持板26の各凹部26Aを上側から覆うように他の凹部
25A,25A,…が上向きに突出して設けられ、該各
凹部25Aは運転室本体22が振動するときに支持板2
6の各凹部26と干渉しないように、各凹部26Aより
も大きく形成されている。
【0034】また、底板25の後端部は運転室本体22
の所定高さ位置まで上方に延びる凹陥部25Bとなり、
該凹陥部25Bの上面は支持板26の後端部26Bと上
下方向で対向している。そして、該凹陥部25Bは運転
室本体22の後面部22Cの高さ方向中間部まで延び、
該後面部22Cの一部を構成している。
【0035】27,27,…は旋回フレーム21と運転
室本体22の床板24との間に配設された下部緩衝支持
体を示し、該各下部緩衝支持体27は旋回フレーム21
の各凹部21Bと支持板26の各凹部26Aとの間にそ
れぞれ設けられたガスばね28,振動規制リンク29お
よび油圧緩衝器30等によって構成されている。
【0036】ここで、各ガスばね28は図2に示す如く
上,下両端側が支持板26の各凹部26Aと旋回フレー
ム21の各凹部21Bとに固着され、内部のガス室(図
示せず)内にエア等の加圧ガスを封入することにより、
比較的小さなばね定数をもって各凹部21B,26A間
で伸縮する。また、各振動規制リンク29は上端側が凹
部26A側のブラケット31に回動可能にピン結合さ
れ、下端側が凹部21B側のブラケット32にピン結合
されている。そして、該各リンク29はブラケット3
1,32間を斜めに伸長することにより、旋回フレーム
21上で運転室本体22が上下方向(Z軸方向)に変位
(振動)するのを許し、前後方向(Y軸方向)に変位
(振動)するのを規制している。
【0037】即ち、該各リンク29はブラケット31,
32間にピン33等を用いて連結され、旋回フレーム2
1上で運転室本体22の支持板26が振動するときには
図2中の矢示A方向に回動するので、Y軸となる前後方
向の振動を小さく規制し、Z軸となる上下方向の振動が
比較的大きくなるのを許すようになっている。一方、各
油圧緩衝器30はそのロッド30A側がリンク29と共
にブラケット31にピン33等を介して連結され、チュ
ーブ30Bのボトム側が凹部21B側のブラケット34
にピン33等を介して連結されている。そして、該各油
圧緩衝器30はリンク29と共に略三角形のリンク構造
をなし、チューブ30B内に封入した油液によりロッド
30Aの伸縮時に比較的大きな減衰力を発生させる。
【0038】35,35,…は支持板26上で運転室本
体22を弾性的に支持した弾性緩衝体としての防振ゴム
を示し、該各防振ゴム35は運転室本体22の前,後、
左,右に離間して底板25の各凹部25Aと支持板26
の各凹部26Aとの間に配設されている。そして、該各
防振ゴム35は比較的小さなばね定数(ガスばね28の
ばね定数よりも大きい)を有する合成ゴム等の弾性体か
らなり、支持板26上で運転室本体22が振動するのを
緩衝する。
【0039】36は前記底板25の凹陥部25B内に位
置し、支持板26の後端部26B上に立設された振動規
制体としての固定枠を示し、該固定枠36は図3に示す
如く、略コ字形状のフレーム構造をなして形成され、支
持板26の後端部26Bに左右方向に離間して固着さ
れ、上向きに伸長した一対の支柱部36A,36Aと、
該各支柱部36Aの上端側に位置し、左右方向に伸長し
た連結部36Bとから構成されている。そして、該固定
枠36の連結部36Bには左右方向に離間してブラケッ
ト37,38が固着され、該ブラケット37,38は後
述のリンク40,油圧緩衝器41を回動可能に支持する
ようになっている。
【0040】39は運転室本体22の左側寄りに位置し
て凹陥部25Bの上面に固着された他のブラケット、4
0は該ブラケット39と固定枠36のブラケット37と
の間にピン結合され、左右方向に斜めに伸長した他の振
動規制リンクを示し、該リンク40は図3中の矢示B方
向に回動することにより、運転室本体22がZ軸となる
上下方向に振動するのを許し、X軸となる左右方向に振
動するのを小さく規制する。
【0041】さらに、41はブラケット38,39間に
ピン結合され、振動規制リンク40と共に略三角形のリ
ンク構造をなす油圧緩衝器を示し、該油圧緩衝器41は
前記油圧緩衝器30とほぼ同様に構成され、リンク40
が矢示B方向に回動するときに伸縮して所要の減衰力を
発生させ、例えば運転室本体22の上下方向の振動を減
衰させる。
【0042】本実施例による油圧ショベルは上述の如き
構成を有するもので、その基本的作動については従来技
術によるものと格別差異はない。
【0043】然るに本実施例では、運転室本体22の床
板24を上,下の床板部となる底板25と支持板26と
から二重構造に形成し、該支持板26の各凹部26Aと
旋回フレーム21の各凹部21Bとの間には、ガスばね
28、振動規制リンク29および油圧緩衝器30からな
る各下部緩衝支持体27を前,後、左,右に離間させて
例えば4組配設し、前記床板24の底板25と支持板2
6との間には、各凹部25A,26A間に位置して各防
振ゴム35を配設すると共に、後端部26B上に設けた
固定枠36と凹陥部25Bとの間には運転室本体22の
後面部22C側に位置して、振動規制リンク40と油圧
緩衝器41とを配設したから、下記のような作用効果を
奏する。
【0044】即ち、当該油圧ショベルの走行時や作業時
に発生する振動が旋回フレーム21から運転室本体22
側に、例えば前後方向(Y軸方向)で伝わるときには、
各下部緩衝支持体27の振動規制リンク29が図2中の
矢示A方向に回動して運転室本体22が前後方向に変位
するのを小さく規制でき、運転室本体22が旋回フレー
ム21と支持板26との間で上下方向(Z軸方向)に変
位するのを許すようになる。そして、運転室本体22が
上下方向に振動するときには、ばね定数が小さい各ガス
ばね28によって上下方向(Z軸方向)の振動を緩衝で
き、運転室6全体の固有振動数を小さくすることができ
ると共に、各油圧緩衝器30によって振動減衰力を発生
でき、このときの振動を早期に減衰できる。
【0045】また、旋回フレーム21が左右方向(図3
中のX軸方向)に振動するときには、このときの振動が
各振動規制リンク29の両端側に位置する各ピン33等
を介して支持板26側に伝わる。しかし、該支持板26
と底板25との間には各防振ゴム35を設けると共に、
凹陥部25Bと固定枠36との間には他の振動規制リン
ク40と油圧緩衝器41とを設け、これらを運転室本体
22の高さ方向中間部で左右方向に斜めに伸長させてい
るので、支持板26側からの左右方向(X軸方向)の振
動が運転室本体22に伝わるときには、振動規制リンク
40が図3中の矢示B方向に回動して運転室本体22が
X軸方向(左右方向)に変位するのを小さく規制でき、
Z軸(上下方向)の振動に変換できると共に、この上下
方向の振動を各防振ゴム35によって緩衝できる。
【0046】従って、本実施例によれば、運転室本体2
2が前後方向に振動(ピッチング)するのを各下部緩衝
支持体27の振動規制リンク29で規制し、左右方向の
振動(ローリング)を他の振動規制リンク40で規制す
ることにより、運転室本体22のピッチングやローリン
グを確実に抑えることができ、運転室本体22が周囲部
材に衝突したりするのを防止できる。そして、運転室本
体22の上下方向の振動に対しては各ガスばね28によ
って運転室6全体の固有振動数を小さくでき、各油圧緩
衝器30でこのときの振動を減衰させることにより、車
両の乗り心地を効果的に向上できる。
【0047】特に、他の振動規制リンク40は運転室本
体22の高さ方向中間部で凹陥部25Bと固定枠36と
の間に設けているので、支持板26が旋回フレーム21
と共に左右方向に振動するときでも、運転室本体22が
左右方向に振動するのをリンク40によって確実に規制
でき、運転室本体22がブームシリンダ17D等の周囲
部材に衝突するのを防止でき、運転室本体22が破損さ
れる等の問題を解消できる。
【0048】なお、前記実施例では、旋回フレーム21
と床板24の一部をなす支持板26との間に、例えば4
組の下部緩衝支持体27,27,…を配設し、該各下部
緩衝支持体27をガスばね28、リンク29および油圧
緩衝器30によって構成するものとして述べたが、本発
明はこれに限らず、例えばリンク29は旋回フレーム2
1と支持板26との間に合計2本、3本または5本以上
設けるようにしてもよく、油圧緩衝器30の本数につい
ても同様に変更することが可能である。
【0049】また、前記実施例では、運転室本体22の
床板24を上,下に離間した底板25と支持板26とか
ら二重構造に形成するものとして述べたが、本発明はこ
れに限らず、例えば支持板26や各防振ゴム35等を省
略し、底板25と旋回フレーム21との間に各ガスばね
28、各リンク29等を配設し、固定枠36の各支柱部
36Aを旋回フレーム21上に設けるようにしてもよ
い。
【0050】一方、前記実施例では、運転室本体22の
後面部22C側に振動規制リンク40と油圧緩衝器41
とを組合せて設けるものとして述べたが、これに替え
て、運転室本体22の各側面部22Dに、例えば前後方
向で斜めに伸長するように振動規制リンクを設けるよう
にしてもよい。そして、この場合には、各下部緩衝支持
体27の振動規制リンク29を左右方向で斜めに伸長さ
せるようにすればよい。
【0051】さらに、前記各実施例では、油圧ショベル
を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例え
ば運転室を備えたホイール式油圧ショベルや油圧クレー
ン等の作業機にも適用できる。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、運
転室本体の床板と本体フレームとの間に設ける各下部緩
衝支持体を、ガスばねと振動規制リンクとから構成し、
該振動規制リンクにより運転室本体の水平方向の振動を
規制し、上下方向の振動を許すようにしたから、運転室
全体の固有振動数を確実に小さくでき、例えば油圧緩衝
器を併用することにより効果的な振動減衰作用を得るこ
とができる。
【0053】また、運転室本体の上,下の床板部間に、
前記各下部緩衝支持体の振動規制リンクとは異なる方向
で運転室本体が水平方向に振動するのを規制する他の振
動規制リンクを設けるようにすれば、運転室本体が前後
方向および左右方向に振動するのをより確実に規制で
き、運転室本体がローリングやピッチングを起こすのを
防止でき、車両の乗り心地を効果的に向上できる等、種
々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による運転室本体および旋回フ
レーム等を示す一部破断の外観図である。
【図2】図1中に示す下部緩衝支持体等の拡大断面図で
ある。
【図3】図1中の矢示III −III 方向拡大断面図であ
る。
【図4】従来技術による油圧ショベルを示す全体図であ
る。
【図5】図4中の旋回フレームおよび運転室本体等を拡
大して示す一部破断の外観図である。
【図6】図5中に示す下部緩衝支持体等の拡大断面図で
ある。
【図7】運転室の振動を解析するための説明図である。
【図8】運転室の固有振動数に対する強制振動の振動数
比と振動伝達率との関係を示す特性線図である。
【符号の説明】
21 旋回フレーム(本体フレーム) 21B,25A,26A 凹部 22 運転室本体 24 床板 25 底板(床板部) 26 支持板(床板部) 27 下部緩衝支持体 28 ガスばね 29,40 振動規制リンク 30,41 油圧緩衝器 35 防振ゴム(弾性緩衝体) 36 固定枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐京 剛 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業機の本体フレームと、該本体フレー
    ム上に配設され、下面側に床板が設けられた箱形状の運
    転室本体と、該運転室本体の床板と本体フレームとの間
    に複数個設けられ、前記本体フレームからの振動が該運
    転室本体に伝わるのを緩衝する下部緩衝支持体とからな
    る作業機の運転室において、前記各下部緩衝支持体は、
    前記運転室本体の床板と本体フレームとの間に設けら
    れ、前記運転室本体の振動を比較的小さなばね定数をも
    って緩衝するガスばねと、上,下両端側が前記運転室本
    体の床板と本体フレームとにそれぞれ回動可能に取付け
    られ、前記運転室本体の床板と本体フレームとの間を斜
    めに伸長することにより、 該本体フレーム上で運転室本体が上下方向に振動するの
    を許し、水平方向に振動するのを規制する振動規制リン
    クとから構成したことを特徴とする作業機の運転室。
  2. 【請求項2】 前記各下部緩衝支持体は、上,下両端側
    が前記運転室本体の床板と本体フレームとにそれぞれ回
    動可能に取付けられ、前記運転室本体が振動するときに
    減衰力を発生させる油圧緩衝器を含んで構成してなる請
    求項1に記載の作業機の運転室。
  3. 【請求項3】 前記運転室本体の床板は二重構造をなす
    上,下の床板部により構成し、該各床板部間には、前記
    運転室本体を下側の床板部上で弾性的に支持する弾性緩
    衝体と、前記運転室本体が上下方向に振動するのを許
    し、前記各下部緩衝支持体の振動規制リンクとは異なる
    方向で運転室本体が水平方向に振動するのを規制する他
    の振動規制リンクとを設けてなる請求項1または2に記
    載の作業機の運転室。
JP8785092A 1992-03-11 1992-03-11 作業機の運転室 Pending JPH05255950A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8785092A JPH05255950A (ja) 1992-03-11 1992-03-11 作業機の運転室

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8785092A JPH05255950A (ja) 1992-03-11 1992-03-11 作業機の運転室

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05255950A true JPH05255950A (ja) 1993-10-05

Family

ID=13926366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8785092A Pending JPH05255950A (ja) 1992-03-11 1992-03-11 作業機の運転室

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05255950A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012056477A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Sinfonia Technology Co Ltd 搬送台車
WO2012142560A3 (en) * 2011-04-14 2013-01-10 Vermeer Manufacturing Company Cab suspension for a machine adapted to surface excavate rock or like materials
US20130026795A1 (en) * 2011-07-27 2013-01-31 Kobelco Construction Machinery Co., Ltd. Method and apparatus for mounting device in construction machine
CN106381898A (zh) * 2016-11-02 2017-02-08 江苏柳工机械有限公司 一种滑移装载机减振器
EP4130386A1 (en) * 2021-08-05 2023-02-08 Wirtgen GmbH Shiftable cabin

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012056477A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Sinfonia Technology Co Ltd 搬送台車
WO2012142560A3 (en) * 2011-04-14 2013-01-10 Vermeer Manufacturing Company Cab suspension for a machine adapted to surface excavate rock or like materials
EP2697440A4 (en) * 2011-04-14 2015-05-27 Vermeer Mfg Co CABIN STORAGE FOR A MACHINE FOR SURFACE ABORTION OF ROCK OR THE SAME
US9238902B2 (en) 2011-04-14 2016-01-19 Vermeer Manufacturing Company Cab suspension system for a machine adapted to surface excavate rock or like materials
US20130026795A1 (en) * 2011-07-27 2013-01-31 Kobelco Construction Machinery Co., Ltd. Method and apparatus for mounting device in construction machine
US8678120B2 (en) * 2011-07-27 2014-03-25 Kobelco Construction Machinery Co., Ltd. Method and apparatus for mounting device in construction machine
CN106381898A (zh) * 2016-11-02 2017-02-08 江苏柳工机械有限公司 一种滑移装载机减振器
EP4130386A1 (en) * 2021-08-05 2023-02-08 Wirtgen GmbH Shiftable cabin
US12134867B2 (en) 2021-08-05 2024-11-05 Wirtgen Gmbh Shiftable cabin

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5984036A (en) Work machine with operator's cabin
US4451079A (en) Operator's cab in a construction vehicle
JP3357380B2 (ja) 運転室付き建設機械
JPH05255950A (ja) 作業機の運転室
JPH09109922A (ja) 運転室を有する作業機
JPH0642012A (ja) 作業機の運転室
JPH0598666A (ja) 作業機の運転室
JP2945207B2 (ja) 運転室付き作業機
JPH0858451A (ja) 運転室付き作業機
JP2987829B2 (ja) 運転室付き作業機
JP2902214B2 (ja) 作業機の運転室
JP3891514B2 (ja) 建設機械のキャブ支持装置
JP2691824B2 (ja) 作業機の運転室
JPH06136787A (ja) 運転室付き作業機
JP3213144B2 (ja) 運転室付き作業機
JPH0544232A (ja) 作業機の運転室
JP3245242B2 (ja) 運転室付き作業機
JPH11217849A (ja) 運転室付き建設機械
JP3301666B2 (ja) 油圧ショベルの運転室防振支持装置
JPH07113249A (ja) 運転室付き作業機
JPH0633483A (ja) 旋回式作業機の運転室
JPH0858618A (ja) 運転室付き作業機
JPH11140909A (ja) 運転室付き建設機械
JP2927969B2 (ja) 運転室付き作業機
JPH0742196A (ja) 運転室付き作業機