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JPH05248601A - 加圧流動層ボイラおよびその制御装置 - Google Patents

加圧流動層ボイラおよびその制御装置

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Publication number
JPH05248601A
JPH05248601A JP4550292A JP4550292A JPH05248601A JP H05248601 A JPH05248601 A JP H05248601A JP 4550292 A JP4550292 A JP 4550292A JP 4550292 A JP4550292 A JP 4550292A JP H05248601 A JPH05248601 A JP H05248601A
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JP
Japan
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furnace
air
pressure vessel
reheater
evaporator
Prior art date
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Granted
Application number
JP4550292A
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English (en)
Other versions
JP3156227B2 (ja
Inventor
Akio Nishiyama
明雄 西山
Masataka Ogasawara
正孝 小笠原
Kenji Toukawa
謙示 東川
Kimihiro Nonaka
公大 野中
Taro Sakata
太郎 坂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP04550292A priority Critical patent/JP3156227B2/ja
Publication of JPH05248601A publication Critical patent/JPH05248601A/ja
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Publication of JP3156227B2 publication Critical patent/JP3156227B2/ja
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  • Fluidized-Bed Combustion And Resonant Combustion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性、保守性に優れ、圧力容器内の加圧も
兼用できる簡素かつ安価な設備による空気量調整機構を
持ち、それによる良好な空燃比制御が可能な加圧流動層
ボイラ装置の提供。 【構成】 蒸発器8、過熱器9及び再熱器10のうち、蒸発
器8を配置した火炉1aと再熱器10を配置した火炉1bとを
別体とする少なくとも二つに分割された各火炉1a、bを
別々の圧力容器2a、b内に収納する。そして、各圧力容
器2a、bに接続された空気配管4a、bから空気が供給さ
れ、圧力容器2の加圧のために用いられた後、各火炉1
a、b下部から炉内に供給されて燃焼用空気となる。火炉
出口の排ガス配管に酸素濃度計12の酸素濃度信号と燃料
供給モータ6の燃料供給量信号の少なくとも一方の信号
と共に圧力容器2外部にある各々の空気流量調整弁3の制
御により、より正確な空燃比の制御を各火炉1a、bごと
に独立して行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸気発生装置に関わり、
特に蒸気温度制御、空燃比制御に優れた制御装置を備え
た加圧流動層ボイラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の加圧流動層ボイラで、圧力容器内
に配置される火炉の下部、具体的には層内伝熱管を配置
している場所を二つに分割し、上部はガスが合流する構
造を有する火炉を備えた例はD.Bunthoffらが発表してい
る(「PRESURIZED FLUIDIZED BED COMBUSTION AND FIRS
T EXPERIENCE WITH THE BABCOCK 15MWth PFEBC PIOLOTP
LANT」1989,INTERNATIONAL CONFERENCE ON FLUIDIZED B
ED COMBUSTION(Vol.1,p219))。
【0003】また、前記国際会議レポートの例とは異な
るが、図3に示すように、伝熱管配置として片側の火炉
1aには蒸発器管8と過熱器管9aが配置され、もう一
方の火炉1bには再熱器管10と一部の過熱器管9bが
配置された構成が前記国際会議レポートの開示技術から
容易に考えられる。図3に示す例では、過熱器9の出口
の蒸気温度は、火炉1aの層内媒体をタンク7aへ出し
入れして、層高を変えることによって制御される。ま
た、再熱器10の出口の蒸気温度も火炉1bの層内媒体
をタンク7bへ出し入れすることで、火炉1bの層高を
変化させて制御され、再熱器スプレを使用することなく
プラント効率の低下を防止するものである。なお、再熱
器スプレは本プラントにおいて、再熱器出口蒸気温度が
異常上昇した非常時に使用されるものである。
【0004】火炉1a、1bで燃焼した燃料排ガスはそ
れらの上部で合流し、排ガスダクト13を経てガスター
ビン15に供給される。そして、ガスタービン15によ
り駆動される空気圧縮機16により空気ダクト4内の空
気は加圧され、圧力容器2に供給される。なお、ガスタ
ービン15から排出した排ガスは排ガスクーラ17で冷
却された後、煙突18から大気中に放出される。
【0005】図3に示す例では、それぞれの火炉1a、
1bの層高は過熱器9および再熱器10出口の蒸気温度
に支配されるため、両火炉1a、1bの層高は必ずしも
等しくはなく、起動停止、負荷変化等プラント運転状態
によって大きく異なる。したがって、両火炉1a、1b
の良好な燃焼を維持するに必要な適正な流動化速度およ
び空燃比を維持するために両火炉1a、1bへ供給され
る空気流量を常に監視し、制御する調整弁が必要であ
る。しかしながら、この場合の図3に示すように、燃焼
用空気ダクト4a、4bにそれぞれ設けられる空気流量
調整弁3a、3bは圧力容器2内に設置せざるを得ない
ため、空気流量調整弁3a、3bの信頼性、保守性に問
題があった。さらに、各火炉1a、1bの各流動層の出
口の酸素濃度を別々に測定することができないため、空
燃比制御の信頼性の点でも問題があった。
【0006】そこで、上記の問題を解決するために火炉
全体を分割した例を図4に示す(特開平3−15620
1号公報参照)。図4の場合は一つの圧力容器2内に収
納される火炉1を完全に火炉1a、1bの二つに分割す
ることにより、各火炉1a、1bの排ガス出口酸素濃度
を監視できるので信頼性ある空燃比制御が可能となる。
しかしながら、図4に示す従来技術では、それぞれの火
炉1a、1bの空気量の独立した制御という点では、そ
の解決方法について考慮されてなく前述の図3に示す従
来技術と同じ問題があった。もちろん図3の例と同様の
方法を採ることによって火炉1a、1bごとに独立の空
気流量調整は可能であるが、上記図3の例と同じ理由に
より、空気流量調整弁の信頼性、保守性の点で問題は残
される。
【0007】また、図5に示すように、圧力容器2の外
から圧力容器2を介さずに直接に圧力容器2内の分割火
炉1a、1bへそれぞれ空気配管4a、4bを導く方法
も考えられるが、この方法を採用した場合、圧力容器2
内を加圧するための加圧空気源が別に必要になる。加圧
空気源用に空気圧縮機16から導かれる空気配管設備1
9、それに付属する計測制御設備(弁20他)を設ける
ことで、全体に設備が複雑化、コスト増加をもたらす。
それだけでなく、一旦圧力容器2内を加圧した後は、こ
の加圧空気は不要となり、弁20を閉めて供給停止され
るので、圧力容器2内に空気が淀み、該空気が火炉1
a、1bの輻射熱を受けて徐々に圧力容器2内の雰囲気
温度を上昇させる。したがって、圧力容器2および圧力
容器2内の構造物の設計温度を上げなければならず、材
料の肉圧増加もしくは材料のグレードアップが必要とな
り、これもコスト増加を招くことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来技術の問題点を解決するため、信頼性、保守性に
優れ、圧力容器内の加圧も兼用できる簡素かつ安価な設
備による空気量調整機構を持ち、それによる良好な空燃
比制御が可能な加圧流動層ボイラ装置の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は次の
構成によって達成される。すなわち、火炉内に蒸発器、
過熱器および再熱器を配置し、層高を変化させることに
よって過熱器出口温度および再熱器出口蒸気温度を制御
する制御手段を持った加圧流動層ボイラにおいて、蒸発
器、過熱器および再熱器のうち、蒸発器を配置した分割
火炉と再熱器を配置した分割火炉とをそれぞれ別体とす
る少なくとも二つに分割された火炉と、該各分割火炉を
個別に収納する少なくとも二つの圧力容器と、各火炉へ
送られる燃焼用空気および各圧力容器の加圧用空気を導
くために各圧力容器に接続される空気配管とを設けた加
圧流動層ボイラである。このとき、各圧力容器は最大直
径を有する圧力容器と最小直径を有する圧力容器の直径
の比率が1:1〜1:1.2の範囲の大きさとし、各火
炉は各圧力容器内に収納できるサイズ、形状とすること
が望ましい。
【0010】また、本発明の上記目的は次の構成によっ
て達成される。すなわち、蒸発器、過熱器および再熱器
のうち、蒸発器を配置した分割火炉と再熱器を配置した
分割火炉とをそれぞれ別体とする少なくとも二つに分割
された火炉と、分割された各火炉を個別に収納する少な
くとも二つの圧力容器と、各火炉内の層高を変化させる
ことによって過熱器出口温度および再熱器出口蒸気温度
を制御する制御手段とを備えた加圧流動層ボイラに、各
火炉へ送られる燃焼用空気および各圧力容器の加圧用空
気を導くために各圧力容器に接続される空気配管に設け
られる、各火炉に導入される空気流量を各々独立して制
御できるようにした空気流量調整手段と、各火炉の出口
の排ガス中の酸素濃度を検出するために各火炉の排ガス
配管に設けられた酸素濃度検出手段と、各火炉の燃料供
給量を検出する燃料供給量検出手段と、前記酸素濃度検
出手段および燃料供給量検出手段の少なくとも一方の検
出値に基づき、前記各空気流量調整手段の空気流量制御
を行う空燃比制御手段とを設けた加圧流動層ボイラ制御
装置である。
【0011】
【作用】蒸発器、過熱器および再熱器のうち、蒸発器を
配置した分割火炉と再熱器を配置した分割火炉とはそれ
ぞれ別体とし、各火炉を別々の圧力容器内に収納してい
る。そして、各圧力容器に接続された空気配管から空気
が圧力容器内に供給され、この空気は各圧力容器の加圧
のために用いられた後、各火炉下部から炉内に供給され
て燃焼用空気となる。
【0012】また、それぞれの火炉出口の排ガス配管中
の酸素濃度と、各火炉の燃料供給量の少なくとも一方の
値に基づき、各空気配管中に接続される空気流量調整手
段の空気流量制御を行うことで、より正確な空燃比の制
御を各火炉ごとに独立して行うことができる。
【0013】さらに、蒸気温度変動が生じて、過熱器、
再熱器のそれぞれの出口温度が大きくアンバランスとな
った場合でも、空燃比のアンバランスによる各種ボイラ
性能の低下を心配する事なく各火炉ごとの流動層の層高
調整による各蒸気温度制御が行え、蒸気温度制御幅が大
きくなる。
【0014】また、再熱器10が蒸発器8と別体の火炉
に分離されて収納されているので、ボイラ起動初期であ
って、蒸気タービン通気前には再熱器収納火炉でなく、
蒸発器収納火炉を起動させ、再熱器の冷却蒸気を十分確
保した上で再熱器収納火炉を起動させることで、再熱器
伝熱管の焼損が防止できる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図面と共に説明する。 実施例1 本実施例の加圧流動層ボイラの概略図を図1に示す。図
1において、二つに分割された火炉1a、1bの各々は
圧力容器2a、2bにそれぞれ収納されている。各火炉
1a、1bには空気流量調整弁3a、3bを介して空気
ダクト4a、4bから空気が供給される。また、各火炉
1a、1bには燃料供給ポンプ電動機6a、6bで駆動
される燃料供給ポンプ5a、5bから燃料が供給され
る。火炉1a、1bの層内媒体はタンク7a、7bへ出
し入れすることで、媒体の層高を変えることができる。
【0016】また、火炉1aには蒸発器8と過熱器9の
一部9aを配置し、火炉1bには再熱器10と過熱器9
の残り部分9bを配置している。過熱器9を分割配置す
ることによって火炉1aと火炉1bは同じ大きさにして
いる。また、再熱器10は蒸発器8の火炉1aへは混在
させてない。そして、過熱器9の出口の蒸気温度は、火
炉1aの層内媒体をタンク7aへ出し入れすることで、
また、再熱器10の出口の蒸気温度は火炉1bの層内媒
体をタンク7bへ出し入れすることで制御され、再熱器
スプレは不要となっている。
【0017】火炉1a、1bで燃焼した燃料排ガスはそ
れぞれ排ガスダクト13a、13bを経て合流し、ガス
タービン15に供給される。そして、ガスタービン15
により駆動される空気圧縮機16により前記空気ダクト
4a、4b内の空気は加圧される。圧力容器2a、2b
内に空気ダクト4a、4bから加圧空気が供給される。
圧力容器2a、2b内に供給された加圧空気は各火炉1
a、1bの下部から炉内に導入され、燃焼用空気として
使用される。こうして、ボイラ運転中は圧力容器2a、
2b内の空気は常に流れているために、圧力容器2a、
2b内の雰囲気が過度に加熱されることはない。なお、
ガスタービン15から排出した排ガスは排ガスクーラ1
7で冷却された後、煙突18から大気中に放出される。
【0018】次に本実施例のボイラ運転制御装置の構成
を説明する。排ガスダクト13a、13bには火炉1
a、1bから排出される排ガス中の酸素濃度測定用の酸
素濃度計12a、12bがそれぞれ設けられている。各
圧力容器2a、2bに備え付けられている制御装置14
a、14bには燃料供給ポンプ電動機6a、6bの電流
値信号、酸素濃度計12a、12bからの酸素濃度信
号、空気流量調整弁3a、3bからの空気流量信号が送
信可能となっている。
【0019】そして制御装置14a、14bでは、燃料
供給ポンプ電動機6a、6bの電流値信号から計算され
た燃料供給量に対し、あらかじめ設定された空燃比運転
に必要な空気流量を計算し、それに必要な空気流量調整
弁3a、3bの弁開度計算し、空気流量が制御されるよ
うになっている。また、制御装置14a、14bは、酸
素濃度計12a、12bの酸素濃度信号に基づき、常に
圧力容器出口の酸素濃度が設定の値になるよう各々の火
炉1a、1bの空気流量を計算し、空気流量調整弁3
a、3bの弁開度計算し、適切な空燃比、すなわち適正
な火炉出口酸素濃度になるよう空気流量を制御してもよ
い。
【0020】さらに、前記燃料供給ポンプ電動機6a、
6bの電流値信号と酸素濃度計12a、12bの酸素濃
度信号との両方の検出信号に基づき空気流量調整弁3
a、3bの弁開度計算すると、より適切な空燃比を与え
る空気流量が制御できる。
【0021】なお、流動層の適正な燃焼を維持するた
め、あるいは伝熱管の摩耗を防止するためには、流動層
内のガス流速を0.8〜1.2m/sec程度の範囲で
運転する必要がある。この流速制御は空気流量の変化に
対して、上記流速になるように火炉1a、1b内の圧力
を制御することにより行われるようになっている。
【0022】また、再熱器10が蒸発器8とはそれぞれ
別体の火炉1a、1bに分離して収納されているので、
ボイラ起動初期であって、蒸気タービン通気前の伝熱管
焼損防止が図れる。なお、各火炉1a、1bで得られた
過熱蒸気、再熱蒸気は図示しない配管を介して、必要な
負荷装置に供給される。
【0023】実施例2 本実施例の加圧流動層ボイラは、二段再熱方式を採用
し、プラント効率の向上を図った例である。この場合、
過熱器出口、第一段再熱器出口、第二段再熱器出口の三
つの蒸気温度をそれぞれ独立に制御する必要がある。そ
こで、図2に示すように火炉1を三分割して、火炉1a
は過熱器9a出口の蒸気温度制御用、火炉1bは第一段
再熱器10出口蒸気温度制御用および火炉1cは第二段
再熱器11出口の蒸気温度制御用に用いる。ここで、過
熱器9を火炉1a〜1c内にそれぞれ分割配置すること
によって、三つの火炉1a、1b、1cは同じ大きさに
なるようにしている。
【0024】図2において、三分割された火炉1は、各
々が独立に圧力容器2a、2b、2c内に収納されてい
る。このとき、前述のように、過熱器9が三等分され、
かつ再熱器10が二等分される。すなわち、火炉1aに
は蒸発器8と過熱器9aが、火炉1bには過熱器9bと
第一段再熱器10が、火炉1cには過熱器9cと第二段
再熱器11がそれぞれ収納される。
【0025】各火炉1a、1b、1cの関連設備は実施
例1に記載したものと同一であるので説明は省略する
が、前記したように過熱器9a出口、第一段再熱器10
出口、第二段再熱器11出口の三つの蒸気温度をそれぞ
れ独立に制御する必要から制御装置14も三分割され
る。もちろん、制御装置14は単一のものとして、その
装置内部で三つの火炉1a、1b、1cの制御をそれぞ
れ行う構成とすることもできる。また、各火炉1a、1
b、1cからの排ガスは合流されてガスタービン15に
供給される。
【0026】また、第一段再熱器10、第二段再熱器1
1ともに、蒸発器8が収納される火炉1aは別の火炉1
b、1cに配置されているので、前述の通りボイラ起動
初期のタービン通気前の再熱器10、11伝熱管の焼損
防止ができる。
【0027】以上のように本発明の上記実施例によれ
ば、次のような効果がある。まず、各々の火炉1への空
気流量を制御するための空気調整弁3を圧力容器2の外
部に設置しているので、信頼性、保守性に優れた空気調
整弁を提供できる。また、複数に分割された火炉1への
燃焼空気は、圧力容器2内を通過した後、火炉1へ入る
ため圧力容器2の加圧だけに使用する空気設備は不要と
なり設備の簡素化が図れるとともに、圧力容器2内の空
気は常時流れているので、火炉1の輻射熱による温度上
昇がなく、圧力容器2内の機器および圧力容器2自身の
設計温度が従来よりも下げられ、材料費の低減が可能と
なる。
【0028】さらに、各々の火炉1の排ガス出口に別々
の酸素濃度計を持ち、その計測値信号と燃料供給量信号
の両者もしくはどちらか一方の信号を取り込んだ制御器
から発信される信号によって、空気調整弁3は開度制御
され、燃焼空気流量が適正に運転できるので、空燃比制
御の信頼性の点においても優れている。
【0029】また、通常運転においても蒸気温度偏差が
生じた場合など様々なプラントの運用を考えた場合、分
割された火炉1の層高は必ずしも互いに等しくはなく、
両者のシステムロスがアンバランスとなる可能性があ
る。さらに火炉内に設けられる空気分散板(図示せ
ず。)の目詰まりなどのトラブル時でもシステムロスは
アンバランスとなる。それによって燃焼空気流量もアン
バランスなことがしばしば発生するが、本発明の上記実
施例によれば、その様な場合でも燃料流量あるいは火炉
1の排ガス出口酸素信号により燃焼空気量が制御される
ので、常に適正な空燃比運転が可能となる。
【0030】また、燃料性状の変動、空気流量の誤差な
どが生じた場合でも火炉1の排ガス出口酸素濃度計で、
それを検知するという従来の空燃比制御法が採用できる
ので、信頼性の高い空燃比の運転が維持でき、常に火炉
内の燃焼条件は良好に維持される。それは、高い燃焼効
率、さらにはプラント効率の維持、環境性能の確保、伝
熱管の還元腐食による減肉防止効果がある。
【0031】したがって、蒸気温度変動があっても、過
熱器9、再熱器10、場合によっては二段式再熱器1
0、11のそれぞれの出口温度が大きくアンバランスと
なった場合でも、空燃比のアンバランスによる上記の各
種ボイラ性能の低下を心配する事なく火炉1ごとの流動
層の層高調整による各蒸気温度制御が行えるので、蒸気
温度制御幅も従来より大きく拡大できる。
【0032】また、上記実施例では再熱器10がある火
炉1を蒸発器8がある火炉1と分離することで、ボイラ
起動初期であって、タービン通気前は再熱器10の伝熱
管を焼損させることなく、しかも短時間での起動が可能
となり、起動燃料の節約、起動停止時の発電ロスの低減
となる。また、このような火炉1別に起動タイミングを
ずらすことができるのも火炉1別に空気流量制御を可能
にした効果である。
【0033】その他、火炉1を複数に分割し、小さくす
ることによって圧力容器2の直径も小さくできる。それ
によって、 (1)圧力容器2の肉圧減少 (2)圧力容器2の溶接部の検査時間の短縮 (3)圧力容器2の内機器の重量低減により、大容量ボ
イラにおいても圧力容器2のモジュール化しても輸送で
き、据付コスト低減となる。
【0034】この場合、複数の圧力容器2のうち、最大
直径を持つ火炉1と最小直径を持つ火炉1との直径比率
が1:1(即ち全ての圧力容器が同一直径)〜1:1.
2の範囲とするように、圧力容器2を構成し、その中に
収納可能なように複数の火炉1のサイズ、形状を選定す
ることによって、全ての圧力容器2の直径を最も小さく
でき、上記の三つのメリットを最も生かせることにな
る。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、各々の火炉への空気流
量調整弁を各圧力容器の外部に設置しているので、該調
整弁の信頼性、保守性の問題はない。また、複数に分割
された火炉への燃焼空気は、圧力容器内を通過した後、
各火炉へ入るため圧力容器の加圧用の設備が不要であ
り、その空気は常時流れているので火炉の輻射熱による
温度上昇がないことになる。
【0036】さらに、各々の火炉は出口の排ガス中の酸
素濃度信号と燃料供給量信号の両者もしくはどちらか一
方の信号を取り込んだ空燃比制御手段から発信させる信
号によって各圧力容器に接続する空気流量調整手段は制
御され、燃焼空気流量が適正に運転できる。
【0037】また、蒸気温度変動があっても、過熱器、
再熱器のそれぞれの出口温度が大きくアンバランスとな
った場合でも、空燃比のアンバランスによる各種ボイラ
性能の低下を心配する事なく各火炉ごとの流動層の層高
調整による各蒸気温度制御が行えるので、蒸気温度制御
幅も従来より大きく拡大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の加圧流動層ボイラを用い
る全体系統図である。
【図2】 本発明の実施例2の加圧流動層ボイラを用い
る全体系統図である。
【図3】 火炉の流動層の部分を分割した従来技術の加
圧流動層ボイラを用いる全体系統図である。
【図4】 火炉に完全に分割した従来技術の加圧流動層
ボイラを用いる全体系統図である。
【図5】 火炉へ直接空気配管を接続した従来技術の加
圧流動層ボイラを用いる全体系統図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c…火炉、2a,2b,2c…圧力容
器、3a,3b,3c…空気流量調整弁、4a,4b,
4c…空気ダクト、5a,5b,5c…燃料供給ポン
プ、6a,6b,6c…燃料供給ポンプ電動機、7a,
7b,7c…媒体貯蔵タンク、8…蒸発器、9a,9b
…過熱器管、10…第一段再熱器、11…第二段再熱
器、12a,12b,12c…酸素濃度計、13a,1
3b,13c…排ガスダクト、14a,14b,14c
…制御器、15…ガスタービン、16…空気圧縮機、1
7…排ガスクーラ、18…煙突、19…圧力容器加圧空
気配管、20…圧力容器加圧空気弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 公大 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 坂田 太郎 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火炉内に蒸発器、過熱器および再熱器を
    配置し、層高を変化させることによって過熱器出口温度
    および再熱器出口蒸気温度を制御する制御手段を持った
    加圧流動層ボイラにおいて、 蒸発器、過熱器および再熱器のうち、蒸発器を配置した
    分割火炉と再熱器を配置した分割火炉とをそれぞれ別体
    とする少なくとも二つに分割された火炉と、 分割された各火炉を個別に収納する少なくとも二つの圧
    力容器と、 各火炉へ送られる燃焼用空気および各圧力容器の加圧用
    空気を導くために各圧力容器に接続される空気配管と、
    を設けたことを特徴とする加圧流動層ボイラ。
  2. 【請求項2】 各圧力容器は最大直径を有する圧力容器
    と最小直径を有する圧力容器の直径の比率が1:1〜
    1:1.2の範囲の大きさとし、各火炉は各圧力容器内
    に収納できるサイズ、形状とすることを特徴とする請求
    項1記載の加圧流動層ボイラ。
  3. 【請求項3】 蒸発器、過熱器および再熱器のうち、蒸
    発器を配置した分割火炉と再熱器を配置した分割火炉と
    をそれぞれ別体とする少なくとも二つに分割された火炉
    と、分割された各火炉を個別に収納する少なくとも二つ
    の圧力容器と、各火炉内の層高を変化させることによっ
    て過熱器出口温度および再熱器出口蒸気温度を制御する
    制御手段とを備えた加圧流動層ボイラに、 各火炉へ送られる燃焼用空気および各圧力容器の加圧用
    空気を導くために各圧力容器に接続される空気配管に設
    けられる、各火炉に導入される空気流量を各々独立して
    制御できるようにした空気流量調整手段と、 各火炉の出口の排ガス中の酸素濃度を検出するために各
    火炉の排ガス配管に設けられた酸素濃度検出手段と、 各火炉の燃料供給量を検出する燃料供給量検出手段と、 前記酸素濃度検出手段および燃料供給量検出手段の少な
    くとも一方の検出値に基づき、前記各空気流量調整手段
    の空気流量制御を行う空燃比制御手段と、 を設けたことを特徴とする加圧流動層ボイラの制御装
    置。
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