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JPH05241041A - 光コネクタ用フェルールの製造方法 - Google Patents

光コネクタ用フェルールの製造方法

Info

Publication number
JPH05241041A
JPH05241041A JP4482292A JP4482292A JPH05241041A JP H05241041 A JPH05241041 A JP H05241041A JP 4482292 A JP4482292 A JP 4482292A JP 4482292 A JP4482292 A JP 4482292A JP H05241041 A JPH05241041 A JP H05241041A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cavity
runner
molten resin
pressure gas
ferrule
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4482292A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Isawa
正幸 石和
Kenji Iizuka
健児 飯塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP4482292A priority Critical patent/JPH05241041A/ja
Publication of JPH05241041A publication Critical patent/JPH05241041A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】変形を生じない光コネクタ用フェルールを安定
に製造することができる、光コネクタ用フェルールの製
造方法を提供する。 【構成】キャビティ(104)内に溶融樹脂を射出した
後、直ちに、バルブ(105)を用いて、ランナー(1
02)から前記キャビティに至る流路を遮断する。その
後、高圧気体の流路(106、107)を通して、キャ
ビティ(104)内に高圧気体を注入し、溶融樹脂を加
圧する方法である。バルブ(105)は、その移動方向
と直角に、貫通した流路(107)を有しており、流路
(107)は、バルブ(105)を移動させることによ
って、金型に設けられた流路(106)と連通する。高
圧気体を注入することにより、溶融樹脂は、一定の圧力
下で冷却固化され、得られる光コネクタ用フェルール
は、変形を生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光コネクタ用フェルー
ルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光コネクタ用フェルールの一例として、
図5に示すようなものがある。図5(a)は、その前面
図を表わし、図5(b)は、同フェルールのA−A′断
面図を表わす。
【0003】図5に示す光コネクタ用フェルール201
は、プラスチック製であり、直方体形状を有している。
図5(a)に示すように、フェルール201は、その前
端面202内の両側面側に、基準ピン挿入孔203を1
本ずつ有している。基準ピン挿入孔203は、前端面2
02から、これに垂直に、その対向する端面210に向
けて、一定の径を保って平行に貫通している。この基準
ピン挿入孔に、基準ピンを挿入することにより、ファイ
バを接続する際に位置を決定する。
【0004】基準ピン挿入孔203の内側に、所定の位
置関係を保って、光ファイバ挿入孔204が形成されて
いる。この光ファイバ挿入孔204も、基準ピン挿入孔
203と同様に、前端面202から、これに垂直に、そ
の対向する端面210に向けて、平行に貫通している。
その形状は、図5(b)に示すように、前端面202側
が細く、対向する端面210側が太い径を有している。
この光ファイバ挿入孔は、光ファイバを挿入して、接続
するために、所要本数、例えば2本、形成される。
【0005】前記光コネクタ用フェルールを製造する際
に、従来、使用されていた金型を図6(a)〜(c)に
示す。金型205は、上金型206と下金型207とを
含む、上下二つ割りの構造である。上金型206には、
溶融樹脂を注入するためのゲート221が設けられてい
る。なお、図6(b)は、前記金型のB−B′断面、す
なわち、ゲ−ト221と光ファイバ挿入孔204とを通
る断面図である。図6(b)における左側の端面に相当
する面が、図6(a)に示す面であり、他の端面が図6
(c)に示す面である。
【0006】図6(a)に示す面において、上金型20
6と下金型207には、それぞれ、第1ピン把持板20
8および209が、上下に対向するように嵌合されてい
る。両把持板208および209の対向する面には、位
置決めピン挿入孔形成用の基準ピン213を装着するた
めのV字状の溝214が設けられている。さらに、溝2
14の内側には、光ファイバ挿入孔形成用のコアピン2
11の細径部211bを装着するV字状の細径部用溝2
12が、設けられている。V字状の溝212および21
4は、それぞれ上下に対向するように形成されている。
【0007】また、図6(c)に示す他の端面におい
て、上金型206と下金型207には、第2ピン把持板
215および216が、上下に対向するように嵌合され
ている。両把持板215および216の対向する面に
は、前述のV字状溝214に相当する、基準ピン用溝2
18が、同様にして、上下に対向するように形成されて
いる。V字状溝218の内側には、コアピン211の太
径部211aを装着するV字状の溝217が、上下に対
向するように形成されている。
【0008】上述の上下二つ割りの金型205を用い
て、光コネクタ用フェルールを製造する際に前記金型を
組み立てた様子を、図6(b)に示す。下金型207の
第1ピン把持板209の細径部用溝212にコアピン2
11の細径部211bを設置し、第2ピン把持板216
の太径部用溝217にコアピン211の太径部211a
を設置する。さらに、基準ピン用V字状溝214および
218に基準ピン213を設置する(図示せず)。下金
型と上金型の第1ピン把持板209と208、および、
下金型と上金型の第2ピン把持板216と215とが、
それぞれ嵌合するように、上金型206および下金型2
07とを組み合わせる。これによって、金型205の内
部には、キャビティ222が形成される。
【0009】光コネクタ用フェルール201の製造に当
たっては、まず、前記上金型の上部に設けられたゲート
221から、前記キャビティ222内に、溶融樹脂22
0を注入する。溶融樹脂220が冷却固化した後、金型
205を解体し、固化した成形体から前記コアピン21
1および基準ピン213を抜き取ることにより、光コネ
クタ用フェルール201が得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
製造方法によって光コネクタ用フェルールを製造した場
合、キャビティ222内の溶融樹脂220は、その周囲
(表面)が先に冷却されて固化する。溶融樹脂の冷却速
度に分布が生じるので、溶融樹脂の中心部は、先に固化
した表面を内側に引張りながら固化する。したがって、
成形される光コネクタ用フェルールに、いわゆる「引
け」と称する変形が生じ、図7に示すように、得られる
光コネクタ用フェルール201の上面中央部201aお
よび側面中央部201bが、内側に湾曲する。図8に
は、フェルール201におけるC−C′断面を示す。図
7において、L1 ×L2 ×L3 の直方体は、所望の成形
品の形状を表わす。しかしながら、図8に示すように、
フェルールの中央部においては、高さL3 がL4 まで減
少しており、上底面中央部201aの湾曲は著しい。ま
た、両側面中央部201bも同様に、大きく湾曲してい
る。
【0011】特に、結晶性プラスチック材料を使用する
場合には、冷却速度の遅い内部には、大きな球晶が生じ
る。このため、結晶化度が上がって、成形収縮量が大き
くなり、さらに引けも顕著になる。
【0012】したがって、成形される光コネクタ用フェ
ルール201の基準ピン挿入孔203および光ファイバ
挿入孔204が変形し、光ファイバ挿入孔204に挿入
される光ファイバの接続時に接続ロスが増加する。
【0013】これを解決する手段として、溶融樹脂が金
型キャビティに充填された後に、同キャビティ内に高圧
気体を注入することが行われている。溶融樹脂を充填し
た後にキャビティ内を加圧することにより、溶融樹脂の
内部が固化するまで、樹脂は周囲から均一に圧力を受け
る。このため、得られる成形品には、引けが生じること
がなく、同フェルールに形成される基準ピン挿入孔20
3および光ファイバ挿入孔204が変形することがな
い。
【0014】しかしながら、この方法では、ランナー、
ゲート内に存在する溶融樹脂が固化していない状態で、
高圧気体をかけた場合には、溶融樹脂がキャビティから
ランナーに逆流することがある。溶融樹脂が逆流する
と、キャビティ内の樹脂が不足となり、完全な成形体が
得られない。逆流を防止するためには、ランナー部の樹
脂が十分に冷却されてから、高圧気体を注入する必要が
ある。このため、高圧気体を注入する時間を遅らせ、ラ
ンナーの設計に留意しなければならなかった。ランナー
の肉厚を薄くし、ランナー長を長くし、ランナー内に多
少の溶融部分が残っていても、ランナー部分での樹脂の
流動圧力損失を大きくとることで、ランナーの冷却を早
めることが可能である。この場合においても、樹脂の流
動圧力損失が、樹脂の粘度特性に依存するため、金型等
の設計および操作が、容易にできないという欠点があっ
た。
【0015】したがって本発明は、キャビティ内に溶融
樹脂を充填した直後に、高圧気体を注入しても、樹脂の
逆流が生じることなく、寸法安定性のよいフェルールを
製造することができる、光コネクタ用フェルールの製造
方法を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、キャビティに連通したランナーおよび高
圧気体の流路を有し、かつ、前記ランナー内において、
ランナーによって規定される樹脂の流路を機械的に遮断
する手段を有する金型を用い、前記ランナーを通して前
記キャビティに溶融樹脂を充填した後、前記ランナーに
おける樹脂の流路を前記手段を用いて遮断し、この遮断
部の後流側(樹脂の流れからみて)において、高圧気体
導入路を通して高圧気体を注入することにより前記キャ
ビティ内に圧力をかけ、前記溶融樹脂が冷却されるまで
加圧状態に保持することを特徴とする、光コネクタ用フ
ェルールの製造方法を提供する。
【0017】本発明の第1の態様においては、樹脂流路
遮断手段は、ランナーに連通して形成されたシリンダー
部内に摺動可能に設けられた摺動バルブからなり、この
バルブは、その摺動方向と交差する方向(例えば、ほぼ
直角方向)に貫通した第1の高圧気体流路を有してい
る。このバルブの先端面は、非遮断時には、溶融樹脂の
流路の内壁面の一部を構成する。また、この第1の態様
において、前記バルブで溶融樹脂の流路を遮断した際、
前記バルブに設けられた第1の高圧気体流路と連通する
第2の高圧気体流路を有する金型が用いられる。上記第
1および第2の高圧気体流路が連通することによって、
前記高圧気体導入路が形成される。本態様においては、
前記ランナーを通して溶融樹脂をキャビティ内に充填し
た後、溶融樹脂の流路をバルブで遮断すると同時に、高
圧気体導入路が形成され、高圧気体を、この高圧気体導
入路を通して、キャビティ内に注入することができる。
【0018】本発明の第2の態様においては、樹脂流路
遮断手段は、高圧気体流路を備えていない以外は、第1
の態様と同様の摺動バルブからなる。この第2の態様に
おいて、高圧気体導入路は、キャビティに連通して設け
られた円筒体の内壁面と、前記円筒体に挿入された加工
ピンとの間隙により形成される。この第2の態様におい
ては、ランナーを通して溶融樹脂をキャビティ内に充填
した後、溶融樹脂の流路を前記バルブで遮断するととも
に、高圧気体を、前記高圧気体導入路を通して、キャビ
ティ内に注入する。
【0019】
【作用】本発明の方法においては、溶融樹脂の供給流路
を機械的手段で遮断した後、キャビティ内の溶融樹脂を
加圧している。このため、キャビティ内に溶融樹脂を充
填した直後に高圧気体を注入しても、溶融樹脂が逆流す
ることがない。キャビティ内の溶融樹脂は、一定圧力の
もとで、充填された量を保って、冷却固化させることが
できる。すなわち、キャビティ内の溶融樹脂は、一定の
圧力下で冷却されるので、キャビティ内の溶融樹脂の表
面が固化した後に、内部の溶融樹脂が固化しても、表面
の固化層が内部に引張られることなく成形品を冷却する
ことができる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の光コネクタ
用フェルールの製造方法を詳細に説明する。
【0021】(実施例1)図1に、本発明の第1の態様
に使用する金型を示す。金型108は、内部にキャビテ
ィ104およびランナー102を有し、さらに、ランナ
ー102に連通して、金型108の外部までシリンダー
部109が設けられた構造である。
【0022】キャビティ104は、従来と同様に、実質
的に光コネクタ用フェルールを成形する機能を有する。
その内部も、同様に、位置決めピン挿入孔形成用の基準
ピンおよび光ファイバ挿入孔形成用のコアピンを設置で
きる構造となっている(図示せず)。
【0023】ランナー102は、キャビティ104を、
その一端面104aを除いて、周囲を取り囲んで、キャ
ビティから離間して配置されている。このランナー10
2は、キャビティ104の一端面104aに相当する位
置において、キャビティ104に向けて、内側にほぼ直
角に曲がっており、ランナー102の上流部102cの
内壁面と後流部102bの内壁面とは、傾斜面102a
を介して接合している。ランナー102の後流部102
bは、ゲート103を介してキャビティに連通してい
る。ゲート103の径は、ランナー102の後流部10
2bより小さいが、溶融樹脂を注入するためには十分な
大きさである。なお、ランナー102が内側に曲がって
いる部分において、ランナー102の上流部102c
は、シリンダー部109に連通している。
【0024】キャビティ104の対向する他端面104
bの中央に相当する位置において、ランナー102は、
ほぼ直角に(紙面に対して垂直)、スプルー101に連
通している。溶融樹脂は、このスプルー101を通して
供給される。
【0025】ランナー102の上流部102cと連通し
て設けられているシリンダー部109は、金型108の
外部まで延出しており、ランナー102より大きい径を
有する。シリンダー部109の内部には、摺動バルブ1
05が設置されている。バルブ105の端面105a
は、前述したランナー102の傾斜面102aに適合す
る斜面状である。この端面105aは、ランナー102
の上流部102cの外壁面と、後流部102bの外壁面
とをつないで、溶融樹脂の流路の内壁面の一部を構成す
る。バルブ105は、油圧によってシリンダー部109
内を、傾斜面102aに当接するまで移動することがで
きる。この際バルブ105は、ランナー102内を閉塞
することができる。
【0026】摺動バルブ105には、バルブの移動する
方向に対して直角に、高圧気体の流路107が、貫通し
て設けられている。流路107は、バルブ105の端面
105aが、傾斜面102aに当接した際に、ゲート1
03と一致する位置にあり、ゲートと同等の径を有して
いる。
【0027】さらに、金型108内には、前述のゲート
103と一致する位置に、高圧気体の流路106が設け
られている。流路106は、後流部102bと同等の径
を有している。バルブ105の端面105aを傾斜面1
02aに当接させた際には、流路106、バルブに貫通
して設けられた流路107、ランナーの後流側102b
およびゲート103が連通する。
【0028】前述の連通した流路を通して、金型108
の外側から、キャビティ104内に高圧気体を注入する
ことができる。
【0029】以下に、本金型を用いて光コネクタ用フェ
ルールを製造する際の製造方法を説明する。まず、従来
の方法と同様に、位置決めピン挿入孔形成用の基準ピン
および光ファイバ挿入孔形成用コアピンを、キャビティ
104内部に設置した後、金型108を組み立てる。次
に、スプルー101から溶融樹脂を注入する。溶融樹脂
は、ランナー102、102bおよびゲート103を経
て、キャビティ104内に充填される。充填直後、摺動
バルブ105を油圧により、バルブ105の端面105
aがランナー102の傾斜面102aに当接するまで移
動させる。バルブ105の端面105aが傾斜面102
aに当接することによって、ランナー102内が閉塞さ
れる。これと同時に、金型に設けられた高圧気体の流路
106と、バルブ105に設けられた流路107とが連
通する。
【0030】その後、流路106から、徐々に高圧気体
を注入し、キャビティ104内部を加圧する。気体とし
ては、例えば、窒素ガスを使用し、その圧力は、100
〜400kg/cm2 の範囲とする。この加圧状態は、
キャビティ104内の溶融樹脂が完全に冷却するまで保
持する。
【0031】樹脂が冷却固化した後、気体の圧力を落と
し、金型を開いて、製造された光コネクタ用フェルール
を取り出す。
【0032】以上説明したように、本発明の第1の態様
によれば、溶融樹脂をキャビティ内に充填した直後に、
バルブにより溶融樹脂の流路を遮断し、高圧気体を注入
する。したがって、キャビティ内に高圧気体を注入する
際に、ランナー内における溶融樹脂の逆流を防止するこ
とができる。また、キャビティとランナーとを連通する
ゲートの径は、ランナーの径より小さいため、キャビテ
ィ内の溶融樹脂は、ランナーに逆流しにくくなる。さら
に、溶融樹脂の注入直後に、高圧気体を注入するため、
キャビティ内の溶融樹脂を一定の圧力下で冷却固化させ
ることができる。このため、図2に示すように、得られ
る成形品301の表面が、内側に湾曲することがない。
したがって、基準ピン挿入孔302およびファイバ挿入
孔303に変形を生じない光コネクタ用フェルールを製
造することができる。
【0033】(実施例2)図3に、本発明の第2の態様
に使用する金型を示す。金型111においては、実施例
1の金型108における高圧気体の流路106および1
07の代わりに、他の流路によって、高圧気体をキャビ
ティ内に注入する。この流路は、金型111内に設けら
れた円筒体112に、加工を施したピン113を挿入す
ることによって、形成される。高圧気体の流路が異なる
こと以外は、実施例1の金型108と同様に、金型11
1は、内部にキャビティ110、およびランナー(図示
せず)を含む。ランナーは、実施例1におけるランナー
102と同様の形状を有しており、キャビティ110の
一端面に相当する位置において、キャビティに向けてほ
ぼ直角に曲がっている。ランナーの後流側は、同様に径
の小さいゲートを介してキャビティに連通している(図
示せず)。ランナーの上流側は、実施例1におけるシリ
ンダー部109と同様のシリンダー部に連通している
(図示せず)。このシリンダー部は、前述と同様に、金
型の外部まで延出している。また、シリンダー内にはバ
ルブが取り付けられている(図示せず)。このバルブ
は、実施例1におけるバルブ105とは異なり、貫通し
た高圧気体流路を有していないが、このバルブの端面
は、前述と同様に、溶融樹脂の流路の内壁面の一部を構
成する。また、バルブを移動させることにより、溶融樹
脂の流路を遮断することができる。なお、本図に示す面
は、図2に示す成形体301におけるDーD′断面に相
当する。
【0034】キャビティ110の内部は、実施例1にお
ける金型108のキャビティ104と同様に、位置決め
ピン挿入孔形成用の基準ピンおよび光ファイバ挿入孔形
成用のコアピンを設置できる構造となっている(図示せ
ず)。
【0035】円筒体112は、ランナーの全体を含む面
に対して直角に、金型111の表面から、キャビティ1
10に連通して、金型111内に設けられている。な
お、円筒体112は、キャビティ110の相互に対向す
る端面110aおよび110bに達するように、2カ所
に設ける。
【0036】円筒体112に挿入する加工ピン113の
形状を図4に示す。ピンは、図4(a)に示すように、
円柱形状のピンの側面を、平坦に加工したものを使用す
る。このピンの径は、金型の円筒体112の径に適合す
る大きさである。本図において、113aはキャビティ
110側であり、113bは、キャビティから遠い側を
表わす。平坦部分の幅は、113aでは狭く、113b
では広くなるように、かつ、113bのほうが長くなる
ように加工してある。
【0037】さらに、図4(b)に、前記加工ピンの側
面図を示す。本図(b)において、破線は、加工前のピ
ンの円柱形状を表わす。113bの平坦部分は、113
aの2倍程度の深さとなるように、ピンを加工する。
【0038】加工ピン113を、金型111に設けられ
た円筒体112に挿入することにより、高圧気体流路が
形成される。前述の図4(b)における破線と、実線と
で囲まれた部分114が、この高圧気体流路に相当す
る。すなわち、高圧気体は、加工ピン113の平坦に加
工した部分と、金型本体の円筒体112の内壁面とによ
って形成される間隙を通って、キャビティ110内に注
入される。高圧気体流路114において、加工ピンの1
13aと円筒体112により形成される間隙の寸法は、
高圧気体が通るためには十分であって、溶融樹脂が流れ
るためには狭すぎることが好ましい。この間隙の大きさ
は、樹脂の種類によって異なるが、通常は数十ミクロン
の大きさである。
【0039】本金型を使用して光コネクタ用フェルール
を製造する場合も、実施例1の場合と同様に、まず、位
置決めピン挿入孔形成用の基準ピンおよび光ファイバ挿
入孔形成用コアピンを設置し、金型を組み立てる。形成
されたキャビティ110内に、スプルーを通して、溶融
樹脂を注入する。溶融樹脂が、ランナーを経て、キャビ
ティ内に充填された後、直ちにランナー内のバルブを移
動させることによって、溶融樹脂の流路を遮断する。次
に、高圧気体流路114の外側から、徐々に同様の高圧
気体を注入する。キャビティ110内の溶融樹脂が完全
に冷却するまで、加圧状態を保持した後、気体の圧力を
落として、製造されたフェルールを取り出す。
【0040】本態様においても、実施例1と同様に、溶
融樹脂をキャビティ内に充填した直後に、バルブを用い
て溶融樹脂の流路を遮断する。したがって、キャビティ
内に高圧気体を注入する際に、ランナー内における溶融
樹脂の逆流を防止することができる。一方、高圧気体
は、金型内に設けられた独立した流路を通って、キャビ
ティ内に注入される。この高圧気体流路のキャビティに
達している部分の間隙は、前述のように、溶融樹脂が流
れるには、狭すぎる大きさであるので、溶融樹脂は、前
記高圧気体流路に流れ込むことがない。さらに、溶融樹
脂の注入直後に、高圧気体を注入するため、キャビティ
内の溶融樹脂を、一定の圧力下で冷却固化させることが
できる。このため、図2に示すように、得られる成形品
301の表面が、内側に湾曲することがない。したがっ
て、基準ピン挿入孔302およびファイバ挿入孔303
が変形を生じない光コネクタ用フェルールを製造するこ
とができる。
【0041】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の製造方
法によれば、溶融樹脂が一定の圧力下で冷却されるの
で、樹脂の収縮を従来の半分以下に押さえることができ
る。このため、成形される光コネクタ用フェルールに
は、引けが発生しない。したがって、基準ピン挿入孔お
よび光ファイバ挿入孔が変形することなく、光ファイバ
間の接続ロスが少ない光コネクタ用フェルールを製造す
ることができる。さらに、本方法によれば、溶融樹脂の
粘度特性を考慮する必要がないので、金型等の設計、調
整が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様を実施するために使用され
る金型をパーティング面で示す図。
【図2】本発明の製造方法により製造した成形品外観
図。
【図3】本発明の第2の態様を実施するために使用され
る金型の縦断面図。
【図4】(a)本発明の第2の態様において、高圧気体
流路を形成するために使用されるピンを示す外観図。 (b)図4(a)のピンの側面図。
【図5】(a)光コネクタ用フェルールを表わす正面
図。 (b)光コネクタ用フェルールを表わす側面断面図。
【図6】(a)従来の製造方法に使用されている金型を
示す正面図。 (b)従来の製造方法に使用されている金型を示す断面
図。 (c)従来の製造方法に使用されている金型を示す背面
図。
【図7】従来の製造方法により製造された光コネクタ用
フェルールを示す斜視図。
【図8】従来の製造方法により製造された光コネクタ用
フェルールのC−C′断面を示す図。
【符号の説明】
101…スプルー,102…ランナー,102a…ラン
ナー接合傾斜面 102b…ランナー後流部,102c…ランナー上流
部,103…ゲート 104…キャビティ,104a…キャビティの一端面 104b…キャビティの他の端面,105…摺動バルブ 105a…摺動バルブの端面,106…高圧気体流路,
107…高圧気体流路 108…金型,109…シリンダー部,110…キャビ
ティ 110a…キャビティの一端面,110b…キャビティ
の他の端面 111…金型,112…加工ピン挿入用円筒体 113…高圧気体流路形成用加工ピン 113a…高圧気体流路形成用加工ピンの細径部 113b…高圧気体流路形成用加工ピンの太径部 114…高圧気体流路,201…光コネクタ用フェルー
ル 201a…光コネクタ用フェルールの上底面中央部 201b…光コネクタ用フェルールの両側面中央部,2
02…前端面 203…基準ピン挿入孔,204…光ファイバ挿入孔,
205…金型 206…上金型,207…下金型,208…第1ピン把
持板 209…第1ピン把持板,210…後端面 211…光ファイバ挿入孔形成用コアピン 211a…光ファイバ挿入孔形成用コアピンの太径部 211b…光ファイバ挿入孔形成用コアピンの細径部 212…コアピンの細径部用V字状溝,213…基準ピ
ン 214…基準ピン用V字状溝,215…第2ピン把持板 216…第2ピン把持板,217…コアピンの太径部用
V字状溝 218…基準ピン用V字状溝,220…溶融樹脂,22
1…ゲート 222…キャビティ,301…光コネクタ用フェルール 302…基準ピン挿入孔,303…光ファイバ挿入孔。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティに連通したランナーおよび高
    圧気体の流路を有し、かつ、該ランナー内において、ラ
    ンナーによって規定される樹脂の流路を機械的に遮断す
    る手段を有する金型を用い、該ランナーを通して該キャ
    ビティに溶融樹脂を充填した後、該ランナーにおける樹
    脂の流路を前記手段を用いて遮断し、該遮断部の後流側
    において、高圧気体導入路を通して高圧気体を注入する
    ことにより該キャビティ内に圧力をかけ、該溶融樹脂が
    冷却されるまで加圧状態に保持することを特徴とする、
    光コネクタ用フェルールの製造方法。
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