JPH05231309A - ピストン型圧縮機における潤滑構造 - Google Patents
ピストン型圧縮機における潤滑構造Info
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- JPH05231309A JPH05231309A JP4033646A JP3364692A JPH05231309A JP H05231309 A JPH05231309 A JP H05231309A JP 4033646 A JP4033646 A JP 4033646A JP 3364692 A JP3364692 A JP 3364692A JP H05231309 A JPH05231309 A JP H05231309A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotary
- passage
- piston
- gas
- chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Compressor (AREA)
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ピストン型圧縮機の体積効率を向上する。
【構成】 回転軸4によって回転する回転駆動体6上に
は揺動斜板9が相対回転可能に支持されており、回転軸
4の回転によって揺動斜板9が揺動する。シリンダブロ
ック1内のピストン10A1 ,10A4 はピストンロッ
ド10aによって揺動斜板9に連結されており、揺動斜
板9の揺動によってシリンダボア1a内を前後動する。
シリンダブロック1の収容凹部1bにはロータリバルブ
14が収容されており、カップリング16を介して回転
軸4に連結している。ロータリバルブ14には吸入通路
17が設けられており、収容凹部1bの内周面には吸入
ポート1c1 ,1c4 が圧縮室P1 ,P4 に連通するよ
うに形成されている。回転軸4にはガス抜き通路18
A,18Bが形成されており、クランク室2a内の冷媒
ガスがガス抜き通路18A,18B、空隙S1 ,S2 、
ガス抜き通路19を介して抜かれる。
は揺動斜板9が相対回転可能に支持されており、回転軸
4の回転によって揺動斜板9が揺動する。シリンダブロ
ック1内のピストン10A1 ,10A4 はピストンロッ
ド10aによって揺動斜板9に連結されており、揺動斜
板9の揺動によってシリンダボア1a内を前後動する。
シリンダブロック1の収容凹部1bにはロータリバルブ
14が収容されており、カップリング16を介して回転
軸4に連結している。ロータリバルブ14には吸入通路
17が設けられており、収容凹部1bの内周面には吸入
ポート1c1 ,1c4 が圧縮室P1 ,P4 に連通するよ
うに形成されている。回転軸4にはガス抜き通路18
A,18Bが形成されており、クランク室2a内の冷媒
ガスがガス抜き通路18A,18B、空隙S1 ,S2 、
ガス抜き通路19を介して抜かれる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転軸の周囲に配列さ
れた複数のシリンダボア内にピストンを収容し、回転軸
の回転をピストンの往復直線運動に変換する駆動機構の
収容されたクランク室に冷媒ガスを導入するとともに、
冷媒ガスの流入作用によって潤滑油をクランク室に導入
し、クランク室内の冷媒ガスを抜くためのガス抜き通路
を備えたピストン型圧縮機における潤滑構造に関するも
のである。
れた複数のシリンダボア内にピストンを収容し、回転軸
の回転をピストンの往復直線運動に変換する駆動機構の
収容されたクランク室に冷媒ガスを導入するとともに、
冷媒ガスの流入作用によって潤滑油をクランク室に導入
し、クランク室内の冷媒ガスを抜くためのガス抜き通路
を備えたピストン型圧縮機における潤滑構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のピストン型圧縮機では、ピストン
によってシリンダボア内に区画される圧縮室と吸入室と
の間の吸入ポートが圧縮室内のフラッパ弁によって開閉
されるようになっている。吸入室内の冷媒ガスは上死点
側から下死点側へ移動するピストンの吸入動作によって
フラッパ弁を押し開いて圧縮室へ流入する。ピストンが
下死点側から上死点側へ移動する吐出行程ではフラッパ
弁は吸入ポートを閉じ、圧縮室内の冷媒ガスが吐出ポー
トから吐出室へ吐出される。
によってシリンダボア内に区画される圧縮室と吸入室と
の間の吸入ポートが圧縮室内のフラッパ弁によって開閉
されるようになっている。吸入室内の冷媒ガスは上死点
側から下死点側へ移動するピストンの吸入動作によって
フラッパ弁を押し開いて圧縮室へ流入する。ピストンが
下死点側から上死点側へ移動する吐出行程ではフラッパ
弁は吸入ポートを閉じ、圧縮室内の冷媒ガスが吐出ポー
トから吐出室へ吐出される。
【0003】フラッパ弁の開閉動作は圧縮室と吸入室と
の間の圧力差に基づくものであり、吸入室の圧力が圧縮
室の圧力よりも高ければフラッパ弁は撓み変形して吸入
ポートを開く。吸入室の圧力が圧縮室の圧力よりも高く
なるのは、ピストンが上死点側から下死点側へ移動する
吸入行程時である。
の間の圧力差に基づくものであり、吸入室の圧力が圧縮
室の圧力よりも高ければフラッパ弁は撓み変形して吸入
ポートを開く。吸入室の圧力が圧縮室の圧力よりも高く
なるのは、ピストンが上死点側から下死点側へ移動する
吸入行程時である。
【0004】特開昭61−255285号公報及び特開
昭61−268877号公報に開示される揺動斜板型圧
縮機はピストン型圧縮機の一種である。シリンダボア内
に収容されたピストンを往復駆動する機構はフロントハ
ウジング内のクランク室に収容されている。この駆動機
構は、回転軸上に止着されたラグプレート、スリーブ、
スリーブ上に支持されたドライブプレート及びドライブ
プレート上に相対回転可能に支持された揺動斜板からな
る。ドライブプレートはガイドピン及び長孔の係合関係
をもってラグプレートに連結しており、回転軸の回転に
よって同方向へ回転する。ドライブプレートの回転によ
って揺動斜板が前後に揺動し、ピストンがシリンダボア
内を往復直線運動する。
昭61−268877号公報に開示される揺動斜板型圧
縮機はピストン型圧縮機の一種である。シリンダボア内
に収容されたピストンを往復駆動する機構はフロントハ
ウジング内のクランク室に収容されている。この駆動機
構は、回転軸上に止着されたラグプレート、スリーブ、
スリーブ上に支持されたドライブプレート及びドライブ
プレート上に相対回転可能に支持された揺動斜板からな
る。ドライブプレートはガイドピン及び長孔の係合関係
をもってラグプレートに連結しており、回転軸の回転に
よって同方向へ回転する。ドライブプレートの回転によ
って揺動斜板が前後に揺動し、ピストンがシリンダボア
内を往復直線運動する。
【0005】この従来の揺動斜板型圧縮機では吐出冷媒
ガスがクランク室に導入されるとともに、クランク室の
冷媒ガスが一定圧となるように抜かれるようになってい
る。クランク室内の一定圧とシリンダボア内の吸入圧と
の差圧にもとづいてピストンのストローク量が決まり、
冷房負荷を反映する吸入圧の変動によって圧縮容量が変
わる。
ガスがクランク室に導入されるとともに、クランク室の
冷媒ガスが一定圧となるように抜かれるようになってい
る。クランク室内の一定圧とシリンダボア内の吸入圧と
の差圧にもとづいてピストンのストローク量が決まり、
冷房負荷を反映する吸入圧の変動によって圧縮容量が変
わる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなピストン型
圧縮機に用いられるフラッパ弁の撓み変形は弾性抵抗と
して作用し、吸入室の圧力が圧縮室の圧力をある程度上
まわらなければ開かない。即ち、フラッパ弁の開放が遅
れる。圧縮機内の潤滑を行なうために冷媒ガス中には潤
滑油が混入されており、この潤滑油が冷媒ガスとともに
圧縮機内の必要な潤滑部位に送り込まれる。この潤滑油
は冷媒ガスの流通領域ならばどこへでも入り込み可能で
あり、吸入ポートを閉じているフラッパ弁とその密接面
との間にも潤滑油が付着する。この付着潤滑油は前記密
接面とフラッパ弁との間の密着力を高め、フラッパ弁の
撓み変形開始が一層遅れる。このような変形開始遅れは
圧縮室への冷媒ガス流入量の低下、即ち体積効率の低下
をもたらす。また、フラッパ弁が開いている場合にもフ
ラッパ弁の弾性抵抗が吸入抵抗として作用し、冷媒ガス
流入量が低下する。
圧縮機に用いられるフラッパ弁の撓み変形は弾性抵抗と
して作用し、吸入室の圧力が圧縮室の圧力をある程度上
まわらなければ開かない。即ち、フラッパ弁の開放が遅
れる。圧縮機内の潤滑を行なうために冷媒ガス中には潤
滑油が混入されており、この潤滑油が冷媒ガスとともに
圧縮機内の必要な潤滑部位に送り込まれる。この潤滑油
は冷媒ガスの流通領域ならばどこへでも入り込み可能で
あり、吸入ポートを閉じているフラッパ弁とその密接面
との間にも潤滑油が付着する。この付着潤滑油は前記密
接面とフラッパ弁との間の密着力を高め、フラッパ弁の
撓み変形開始が一層遅れる。このような変形開始遅れは
圧縮室への冷媒ガス流入量の低下、即ち体積効率の低下
をもたらす。また、フラッパ弁が開いている場合にもフ
ラッパ弁の弾性抵抗が吸入抵抗として作用し、冷媒ガス
流入量が低下する。
【0007】さらに外部冷媒回路から吸入室に流入した
冷媒ガスが圧縮機自体の発生熱によって膨張し、吸入室
内の冷媒ガスの密度が低下する。通常、吸入室は吐出室
と隣接しており、吸入室の冷媒ガスは高温ガスの存在領
域である吐出室の熱によって膨張する。圧縮室へ流入す
る前の冷媒ガスの密度低下は圧縮室における実質的な圧
縮容量の低下、即ち体積効率の低下につながる。
冷媒ガスが圧縮機自体の発生熱によって膨張し、吸入室
内の冷媒ガスの密度が低下する。通常、吸入室は吐出室
と隣接しており、吸入室の冷媒ガスは高温ガスの存在領
域である吐出室の熱によって膨張する。圧縮室へ流入す
る前の冷媒ガスの密度低下は圧縮室における実質的な圧
縮容量の低下、即ち体積効率の低下につながる。
【0008】フラッパ弁を吸入弁として用いる従来の揺
動斜板型圧縮機では、体積効率の問題以外にもクランク
室内の駆動機構の潤滑に関する問題もある。即ち、クラ
ンク室内の圧力を一定圧に保つためにクランク室内の冷
媒ガスが吸入圧領域へ抜かれていくが、このガス抜きに
伴ってクランク室内の潤滑油が連れ出され、クランク室
内の潤滑油量が不足するおそれがある。
動斜板型圧縮機では、体積効率の問題以外にもクランク
室内の駆動機構の潤滑に関する問題もある。即ち、クラ
ンク室内の圧力を一定圧に保つためにクランク室内の冷
媒ガスが吸入圧領域へ抜かれていくが、このガス抜きに
伴ってクランク室内の潤滑油が連れ出され、クランク室
内の潤滑油量が不足するおそれがある。
【0009】特開昭61−255285号公報及び特開
昭61−268877号公報に開示される揺動斜板型圧
縮機ではクランク室からガスを抜くための通路は回転軸
内に形成されており、その入口がクランク室内に開口し
ている。このようなガス抜き通路構成によれば回転軸内
のガス抜き通路で流入する冷媒ガス中の油が遠心作用に
よって分離される。従って、クランク室内の駆動機構の
潤滑が良好に行われる。
昭61−268877号公報に開示される揺動斜板型圧
縮機ではクランク室からガスを抜くための通路は回転軸
内に形成されており、その入口がクランク室内に開口し
ている。このようなガス抜き通路構成によれば回転軸内
のガス抜き通路で流入する冷媒ガス中の油が遠心作用に
よって分離される。従って、クランク室内の駆動機構の
潤滑が良好に行われる。
【0010】本発明はこのようなガス抜き通路を利用し
ながら体積効率を向上するピストン型圧縮機を提供する
ことを目的とする。
ながら体積効率を向上するピストン型圧縮機を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
ピストンによってシリンダボア内に区画される圧縮室に
冷媒ガスを導入するための吸入通路をロータリバルブ上
に形成し、ピストンの往復動に同期して前記圧縮室と前
記吸入通路とを順次連通するように前記ロータリバルブ
を設け、回転軸内を通って回転軸とロータリバルブとの
接続部位までガス抜き通路を導き、回転軸の回転をピス
トンの往復直線運動に変換する駆動機構の収容されたク
ランク室内に前記ガス抜き通路の入口を設けた。
ピストンによってシリンダボア内に区画される圧縮室に
冷媒ガスを導入するための吸入通路をロータリバルブ上
に形成し、ピストンの往復動に同期して前記圧縮室と前
記吸入通路とを順次連通するように前記ロータリバルブ
を設け、回転軸内を通って回転軸とロータリバルブとの
接続部位までガス抜き通路を導き、回転軸の回転をピス
トンの往復直線運動に変換する駆動機構の収容されたク
ランク室内に前記ガス抜き通路の入口を設けた。
【0012】
【作用】ロータリバルブ上の吸入通路はロータリバルブ
の回転に伴って複数の圧縮室に順次連通する。吸入通路
と圧縮室とが連通しているときにピストンが下死点側へ
向かい、圧縮室の圧力が吸入通路の圧力(吸入圧)以下
まで低下していく。この圧力低下により吸入通路の冷媒
ガスが圧縮室へ流入する。フラッパ弁の場合と異なり、
吸入通路は予め決められたタイミングで圧縮室に連通す
る。
の回転に伴って複数の圧縮室に順次連通する。吸入通路
と圧縮室とが連通しているときにピストンが下死点側へ
向かい、圧縮室の圧力が吸入通路の圧力(吸入圧)以下
まで低下していく。この圧力低下により吸入通路の冷媒
ガスが圧縮室へ流入する。フラッパ弁の場合と異なり、
吸入通路は予め決められたタイミングで圧縮室に連通す
る。
【0013】前記クランク室内の冷媒ガスは回転軸内の
ガス抜き通路へ入り、吸入圧領域へ抜けてゆく。冷媒ガ
スとともにガス抜き通路へ入った潤滑油は遠心作用によ
ってガス抜き通路の入口から前記クランク室に戻され
る。残りの潤滑油は冷媒ガスとともにロータリバルブと
回転軸との接続部位まで導かれる。この接続部位からロ
ータリバルブ収容室の内周面まで通路を設ければ、冷媒
ガス中の潤滑油が遠心作用によってロータリバルブ収容
室の周面まで効率よく供給される。この供給潤滑油によ
ってロータリバルブ周面と収容室周面との間のシール性
が高まり、圧縮室内の高圧冷媒ガスの漏洩が防止され
る。
ガス抜き通路へ入り、吸入圧領域へ抜けてゆく。冷媒ガ
スとともにガス抜き通路へ入った潤滑油は遠心作用によ
ってガス抜き通路の入口から前記クランク室に戻され
る。残りの潤滑油は冷媒ガスとともにロータリバルブと
回転軸との接続部位まで導かれる。この接続部位からロ
ータリバルブ収容室の内周面まで通路を設ければ、冷媒
ガス中の潤滑油が遠心作用によってロータリバルブ収容
室の周面まで効率よく供給される。この供給潤滑油によ
ってロータリバルブ周面と収容室周面との間のシール性
が高まり、圧縮室内の高圧冷媒ガスの漏洩が防止され
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明を可変容量型の揺動斜板式圧縮
機に具体化した一実施例を図1〜図3に基づいて説明す
る。
機に具体化した一実施例を図1〜図3に基づいて説明す
る。
【0015】シリンダブロック1の前後にはクランク室
2aの形成されたフロントハウジング2及びリヤハウジ
ング3が接合固定されており、シリンダブロック1及び
フロントハウジング2に回転可能に支持された回転軸4
には回転支持体5が止着されている。回転支持体5には
回転駆動体6がアーム5a上の長孔5bとピン7との係
合により傾斜角可変に連結支持されている。回転駆動体
6は回転軸4上のガイドスリーブ8の左右両側に突出さ
れた軸ピン8aにより揺動可能に支持されており、回転
駆動体6上には揺動斜板9が相対回転可能に支持されて
いる。そして、回転支持体5、回転駆動体6、揺動斜板
9等からなる駆動機構がクランク室2a内に収容されて
いる。
2aの形成されたフロントハウジング2及びリヤハウジ
ング3が接合固定されており、シリンダブロック1及び
フロントハウジング2に回転可能に支持された回転軸4
には回転支持体5が止着されている。回転支持体5には
回転駆動体6がアーム5a上の長孔5bとピン7との係
合により傾斜角可変に連結支持されている。回転駆動体
6は回転軸4上のガイドスリーブ8の左右両側に突出さ
れた軸ピン8aにより揺動可能に支持されており、回転
駆動体6上には揺動斜板9が相対回転可能に支持されて
いる。そして、回転支持体5、回転駆動体6、揺動斜板
9等からなる駆動機構がクランク室2a内に収容されて
いる。
【0016】シリンダブロック1には複数のシリンダボ
ア1a(本実施例では6つ)が回転軸4の軸方向に貫設
されており、回転軸4の周囲に等間隔角度位置に配列さ
れている。シリンダボア1a内にはピストン10A1 ,
10A2 ,10A3 ,10A 4 ,10A5 ,10A6 が
収容されている。各ピストン10Aj (j=1〜6)は
ピストンロッド10aを介して揺動斜板9に連結されて
いる。回転軸4の回転運動は回転支持体5及び回転駆動
体6を介して揺動斜板9の前後往復揺動に変換され、ピ
ストン10Aj がシリンダボア1a内を前後動する。
ア1a(本実施例では6つ)が回転軸4の軸方向に貫設
されており、回転軸4の周囲に等間隔角度位置に配列さ
れている。シリンダボア1a内にはピストン10A1 ,
10A2 ,10A3 ,10A 4 ,10A5 ,10A6 が
収容されている。各ピストン10Aj (j=1〜6)は
ピストンロッド10aを介して揺動斜板9に連結されて
いる。回転軸4の回転運動は回転支持体5及び回転駆動
体6を介して揺動斜板9の前後往復揺動に変換され、ピ
ストン10Aj がシリンダボア1a内を前後動する。
【0017】シリンダブロック1とリヤハウジング3と
の間にはバルブプレート11、弁形成プレート12及び
リテーナ形成プレート13が挟まれており、リヤハウジ
ング3内には吐出室3aが形成されている。ピストン1
0Aj によって各シリンダボア1a内に区画される圧縮
室P1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P5 ,P6 はバルブプレー
ト11によって吐出室3aから区画され、バルブプレー
ト11上には吐出ポート11aが圧縮室Pj に連通する
ように形成されている。弁形成プレート12上にはフラ
ッパ弁型の吐出弁12aが形成されており、リテーナ形
成プレート13上にはリテーナ13aが形成されてい
る。吐出弁12aは吐出室3a側で吐出ポート11aを
開閉し、リテーナ13aは吐出弁12aの撓み変形量を
規制する。
の間にはバルブプレート11、弁形成プレート12及び
リテーナ形成プレート13が挟まれており、リヤハウジ
ング3内には吐出室3aが形成されている。ピストン1
0Aj によって各シリンダボア1a内に区画される圧縮
室P1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P5 ,P6 はバルブプレー
ト11によって吐出室3aから区画され、バルブプレー
ト11上には吐出ポート11aが圧縮室Pj に連通する
ように形成されている。弁形成プレート12上にはフラ
ッパ弁型の吐出弁12aが形成されており、リテーナ形
成プレート13上にはリテーナ13aが形成されてい
る。吐出弁12aは吐出室3a側で吐出ポート11aを
開閉し、リテーナ13aは吐出弁12aの撓み変形量を
規制する。
【0018】シリンダブロック1及びリヤハウジング3
の対向端面中心部には収容凹部1b,3bが形成されて
おり、回転軸4の端部が収容凹部1b内に突出してい
る。両収容凹部1b,3bは回転軸4の軸方向に軸心を
持つ円柱形状の収容室を形成し、収容凹部1b,3b内
にはロータリバルブ14が回転可能に収容されている。
収容凹部3bの端面とロータリバルブ14の端面との間
にはスラストベアリング15が介在されており、収容凹
部1b側のロータリバルブ14の端面にはカップリング
16が嵌入固定されている。収容凹部1b内に突出する
回転軸4の突出端部4aとカップリング16とは相対回
転不能に嵌合しており、ロータリバルブ14は回転軸4
と一体的に収容室1b,3b内で図2の矢印R方向に回
転する。スラストベアリング15はロータリバルブ14
に対するスラスト荷重を受け止める。
の対向端面中心部には収容凹部1b,3bが形成されて
おり、回転軸4の端部が収容凹部1b内に突出してい
る。両収容凹部1b,3bは回転軸4の軸方向に軸心を
持つ円柱形状の収容室を形成し、収容凹部1b,3b内
にはロータリバルブ14が回転可能に収容されている。
収容凹部3bの端面とロータリバルブ14の端面との間
にはスラストベアリング15が介在されており、収容凹
部1b側のロータリバルブ14の端面にはカップリング
16が嵌入固定されている。収容凹部1b内に突出する
回転軸4の突出端部4aとカップリング16とは相対回
転不能に嵌合しており、ロータリバルブ14は回転軸4
と一体的に収容室1b,3b内で図2の矢印R方向に回
転する。スラストベアリング15はロータリバルブ14
に対するスラスト荷重を受け止める。
【0019】ロータリバルブ14には吸入通路17が収
容凹部3b側の端面からロータリバルブ14の周面にか
けて貫設されている。リヤハウジング3の中心部には導
入口3cが収容凹部3bに接続するように形成されてお
り、吸入通路17の入口17aが導入口3cに連通して
いる。
容凹部3b側の端面からロータリバルブ14の周面にか
けて貫設されている。リヤハウジング3の中心部には導
入口3cが収容凹部3bに接続するように形成されてお
り、吸入通路17の入口17aが導入口3cに連通して
いる。
【0020】収容凹部1bの周面には圧縮室P1 〜P6
と同数の吸入ポート1c1 ,1c2,1c3 ,1c4 ,
1c5 ,1c6 が等間隔角度位置に配列形成されてい
る。吸入ポート1cj と圧縮室Pj (j=1〜6)とは
1対1で常に連通しており、吸入工程にある各吸入ポー
ト1cj は吸入通路17の出口17bの周回領域に接続
している。図1及び図2に示す状態ではピストン10A
1 は上死点位置にあり、180°の回転対称位置にある
ピストン10A4 は下死点位置にある。このようなピス
トン配置状態のとき、出口17bは吸入ポート1c1 ,
1c4 に接続することなく両者間に配置される。即ち、
ピストン10A1 が上死点位置から下死点位置に向かう
吸入行程に入ったときには吸入通路17は圧縮室P1 に
連通し、導入口3cから供給される冷媒ガスがロータリ
バルブ14内の吸入通路17を経由して圧縮室P1 に吸
入される。一方、ピストン10A4 が下死点位置から上
死点位置に向かう吐出行程に入ったときには吸入通路1
7は圧縮室P4 との連通を遮断される。このような冷媒
ガス吸入は他の圧縮室P1 〜P3 ,P5 ,P6 において
も同様に行われる。
と同数の吸入ポート1c1 ,1c2,1c3 ,1c4 ,
1c5 ,1c6 が等間隔角度位置に配列形成されてい
る。吸入ポート1cj と圧縮室Pj (j=1〜6)とは
1対1で常に連通しており、吸入工程にある各吸入ポー
ト1cj は吸入通路17の出口17bの周回領域に接続
している。図1及び図2に示す状態ではピストン10A
1 は上死点位置にあり、180°の回転対称位置にある
ピストン10A4 は下死点位置にある。このようなピス
トン配置状態のとき、出口17bは吸入ポート1c1 ,
1c4 に接続することなく両者間に配置される。即ち、
ピストン10A1 が上死点位置から下死点位置に向かう
吸入行程に入ったときには吸入通路17は圧縮室P1 に
連通し、導入口3cから供給される冷媒ガスがロータリ
バルブ14内の吸入通路17を経由して圧縮室P1 に吸
入される。一方、ピストン10A4 が下死点位置から上
死点位置に向かう吐出行程に入ったときには吸入通路1
7は圧縮室P4 との連通を遮断される。このような冷媒
ガス吸入は他の圧縮室P1 〜P3 ,P5 ,P6 において
も同様に行われる。
【0021】圧縮室Pj 内へ吸入された冷媒ガスはピス
トンが下死点位置から上死点位置に向かう吐出動作にに
よって圧縮されつつ吐出室3aへ吐出されるが、クラン
ク室2a内の圧力と圧縮室Pj 内の吸入圧とのピストン
を介した差圧に応じてピストンのストロークが変わり、
圧縮容量を左右する揺動斜板9の傾斜角が変化する。ク
ランク室2a内の圧力は、吐出圧領域の冷媒ガスをクラ
ンク室2aへ供給すると共に、図示しない制御弁機構に
よってクランク室2a内の冷媒ガスを吸入圧領域へ放出
制御することによって行われる。
トンが下死点位置から上死点位置に向かう吐出動作にに
よって圧縮されつつ吐出室3aへ吐出されるが、クラン
ク室2a内の圧力と圧縮室Pj 内の吸入圧とのピストン
を介した差圧に応じてピストンのストロークが変わり、
圧縮容量を左右する揺動斜板9の傾斜角が変化する。ク
ランク室2a内の圧力は、吐出圧領域の冷媒ガスをクラ
ンク室2aへ供給すると共に、図示しない制御弁機構に
よってクランク室2a内の冷媒ガスを吸入圧領域へ放出
制御することによって行われる。
【0022】回転軸4内にはガス抜き通路18A,18
Bが回転軸4の周面から突出端部4aの端面にかけて貫
設されている。ガス抜き通路18Aは回転軸4の回転軸
線に対して直交し、ガス抜き通路18Bは回転軸線上に
設けられている。ガス抜き通路18Aの入口18aはク
ランク室2a内に開口している。
Bが回転軸4の周面から突出端部4aの端面にかけて貫
設されている。ガス抜き通路18Aは回転軸4の回転軸
線に対して直交し、ガス抜き通路18Bは回転軸線上に
設けられている。ガス抜き通路18Aの入口18aはク
ランク室2a内に開口している。
【0023】回転軸4の突出端部4aの端面とカップリ
ング16との間には空隙S1 が確保されており、ガス抜
き通路18Bの出口18bが空隙S1 に開口している。
突出端部4aとカップリング16とは角形嵌合してお
り、突出端部4aの嵌合角部の一つには通路形成面4a
1 が面取り形成されている。即ち、カップリング16の
内面と通路形成面4a1 との間には通路が形成される。
カップリング16には通口16aが通路形成面4a1 と
対応して切り欠き形成されており、通口16aと空隙S
1 とが連通している。
ング16との間には空隙S1 が確保されており、ガス抜
き通路18Bの出口18bが空隙S1 に開口している。
突出端部4aとカップリング16とは角形嵌合してお
り、突出端部4aの嵌合角部の一つには通路形成面4a
1 が面取り形成されている。即ち、カップリング16の
内面と通路形成面4a1 との間には通路が形成される。
カップリング16には通口16aが通路形成面4a1 と
対応して切り欠き形成されており、通口16aと空隙S
1 とが連通している。
【0024】収容凹部1bの底面とロータリバルブ14
の端面との間には空隙S2 が確保されており、通口16
aが空隙S2 に接続している。シリンダブロック1及び
リヤハウジング3にはガス抜き通路19が形成されてい
る。ガス抜き通路19の一端は空隙S2 に接続してお
り、他端は図示しない制御弁に接続している。従って、
クランク室2aはガス抜き通路18、空隙S1 、通口1
6a、空隙S2 、及びガス抜き通路19を経由して前記
制御弁に連通している。
の端面との間には空隙S2 が確保されており、通口16
aが空隙S2 に接続している。シリンダブロック1及び
リヤハウジング3にはガス抜き通路19が形成されてい
る。ガス抜き通路19の一端は空隙S2 に接続してお
り、他端は図示しない制御弁に接続している。従って、
クランク室2aはガス抜き通路18、空隙S1 、通口1
6a、空隙S2 、及びガス抜き通路19を経由して前記
制御弁に連通している。
【0025】クランク室2aは図示しないガス導入通路
を介して吐出室3aに連通しており、吐出室3a内の高
圧冷媒ガスが前記ガス導入通路を介してクランク室2a
内へ流入する。クランク室2a内の冷媒ガスはガス抜き
通路18、空隙S1 、通口16a、空隙S2 、及びガス
抜き通路19を経由して前記制御弁に至り、この制御弁
はクランク室2a内の圧力を一定圧とするようにクラン
ク室2a内のガス抜き量を制御する。
を介して吐出室3aに連通しており、吐出室3a内の高
圧冷媒ガスが前記ガス導入通路を介してクランク室2a
内へ流入する。クランク室2a内の冷媒ガスはガス抜き
通路18、空隙S1 、通口16a、空隙S2 、及びガス
抜き通路19を経由して前記制御弁に至り、この制御弁
はクランク室2a内の圧力を一定圧とするようにクラン
ク室2a内のガス抜き量を制御する。
【0026】フラッパ弁型の吸入弁の場合には潤滑油が
吸入弁とその密接面との間の吸着力を大きくしてしま
い、吸入弁の開放開始タイミングが前記吸着力によって
遅れる。この遅れ、吸入弁の弾性抵抗による吸入抵抗及
び吸入室内の冷媒ガスの熱膨張が体積効率を低下させ
る。しかしながら、強制回転されるロータリバルブ14
の採用では潤滑油に起因する吸着力及び吸入弁の弾性抵
抗による吸入抵抗の問題はなく、圧縮室Pj 内が吸入圧
をわずかに下回れば冷媒ガスが直ちに圧縮室Pj に流入
する。また、外部冷媒回路から圧縮室Pj へ流入する冷
媒ガスは吐出室3aから比較的隔たったロータリバルブ
14内の吸入通路17という経路を経由するため、冷媒
ガスの熱膨張も抑制される。従って、ロータリバルブ1
4採用の場合には体積効率がフラッパ弁型の吸入弁採用
の場合に比して大幅に向上する。
吸入弁とその密接面との間の吸着力を大きくしてしま
い、吸入弁の開放開始タイミングが前記吸着力によって
遅れる。この遅れ、吸入弁の弾性抵抗による吸入抵抗及
び吸入室内の冷媒ガスの熱膨張が体積効率を低下させ
る。しかしながら、強制回転されるロータリバルブ14
の採用では潤滑油に起因する吸着力及び吸入弁の弾性抵
抗による吸入抵抗の問題はなく、圧縮室Pj 内が吸入圧
をわずかに下回れば冷媒ガスが直ちに圧縮室Pj に流入
する。また、外部冷媒回路から圧縮室Pj へ流入する冷
媒ガスは吐出室3aから比較的隔たったロータリバルブ
14内の吸入通路17という経路を経由するため、冷媒
ガスの熱膨張も抑制される。従って、ロータリバルブ1
4採用の場合には体積効率がフラッパ弁型の吸入弁採用
の場合に比して大幅に向上する。
【0027】クランク室2a内の冷媒ガス中に混入する
潤滑油はガス抜き通路18の入口18aから流入する冷
媒ガス流とともにガス抜き通路18内に入り込む。ガス
抜き通路18内に入り込んだ潤滑油の一部は回転するガ
ス抜き通路18A内の遠心作用によって冷媒ガスから分
離し、入口18aからクランク室2aへ戻される。従っ
て、クランク室2a内における潤滑油の滞留効率がよ
く、回転支持体5、回転駆動体6、ガイドスリーブ8、
揺動斜板9等からなるピストン駆動機構の必要潤滑部位
が良好に潤滑される。
潤滑油はガス抜き通路18の入口18aから流入する冷
媒ガス流とともにガス抜き通路18内に入り込む。ガス
抜き通路18内に入り込んだ潤滑油の一部は回転するガ
ス抜き通路18A内の遠心作用によって冷媒ガスから分
離し、入口18aからクランク室2aへ戻される。従っ
て、クランク室2a内における潤滑油の滞留効率がよ
く、回転支持体5、回転駆動体6、ガイドスリーブ8、
揺動斜板9等からなるピストン駆動機構の必要潤滑部位
が良好に潤滑される。
【0028】冷媒ガスとともにガス抜き通路18Bまで
入り込んだ潤滑油は空隙S1 へ到達する。空隙S1 おけ
る通過断面積はガス抜き通路18Bにおける通過断面積
よりもかなり大きくなっており、ガス抜き通路18Bか
ら空隙S1 へ出た冷媒ガス流の流速が低下する。この流
速低下により冷媒ガス中の潤滑油が分離し、空隙S1の
周面に付着する。空隙S1 内で分離された潤滑油は冷媒
ガス流とともに通口16aを経て空隙S2 へ流出する。
又、通口16a内の冷媒ガス中の潤滑油も遠心作用によ
って分離される。カップリング16も回転軸4と一体的
に回転しているため、空隙S1 内及び通口16a内で分
離した潤滑油は遠心作用によって収容凹部1bの周面に
付着する。収容凹部1bの周面に付着した潤滑油はロー
タリバルブ14の周面と収容凹部1bの周面との間のク
リアランスへ入り込む。収容凹部1bの周面とロータリ
バルブ14の周面との間のクリアランスへ入り込んだ潤
滑油は圧縮室Pj 内の圧縮冷媒ガスの漏洩を防止する役
割を果たす。即ち、圧縮状態にある圧縮室Pj 内の冷媒
ガスがその高圧によって低圧領域である収容凹部1b,
3bへ漏れ易い。収容凹部1bへ漏れ出た冷媒ガスは再
び吸入通路17へ還流する。このような冷媒ガス還流は
外部冷媒回路から圧縮機内への冷媒ガス流入量を減らす
ことになり、体積効率の低下に繋がる。
入り込んだ潤滑油は空隙S1 へ到達する。空隙S1 おけ
る通過断面積はガス抜き通路18Bにおける通過断面積
よりもかなり大きくなっており、ガス抜き通路18Bか
ら空隙S1 へ出た冷媒ガス流の流速が低下する。この流
速低下により冷媒ガス中の潤滑油が分離し、空隙S1の
周面に付着する。空隙S1 内で分離された潤滑油は冷媒
ガス流とともに通口16aを経て空隙S2 へ流出する。
又、通口16a内の冷媒ガス中の潤滑油も遠心作用によ
って分離される。カップリング16も回転軸4と一体的
に回転しているため、空隙S1 内及び通口16a内で分
離した潤滑油は遠心作用によって収容凹部1bの周面に
付着する。収容凹部1bの周面に付着した潤滑油はロー
タリバルブ14の周面と収容凹部1bの周面との間のク
リアランスへ入り込む。収容凹部1bの周面とロータリ
バルブ14の周面との間のクリアランスへ入り込んだ潤
滑油は圧縮室Pj 内の圧縮冷媒ガスの漏洩を防止する役
割を果たす。即ち、圧縮状態にある圧縮室Pj 内の冷媒
ガスがその高圧によって低圧領域である収容凹部1b,
3bへ漏れ易い。収容凹部1bへ漏れ出た冷媒ガスは再
び吸入通路17へ還流する。このような冷媒ガス還流は
外部冷媒回路から圧縮機内への冷媒ガス流入量を減らす
ことになり、体積効率の低下に繋がる。
【0029】ロータリバルブ14の周面に沿った冷媒ガ
ス洩れは、遠心作用によって収容凹部1bの周面へ効率
良く分離付着された潤滑油によって防止され、冷媒ガス
洩れによる体積効率低下が防止される。
ス洩れは、遠心作用によって収容凹部1bの周面へ効率
良く分離付着された潤滑油によって防止され、冷媒ガス
洩れによる体積効率低下が防止される。
【0030】即ち、ガス抜き通路18Aはクランク室2
a内の潤滑油の流出を抑制してピストン駆動機構の潤滑
性を高めるとともに、クランク室2aから流出した潤滑
油は遠心分離作用によってロータリバルブ14と収容凹
部1b,3bとの間のガス洩れ防止に供される。
a内の潤滑油の流出を抑制してピストン駆動機構の潤滑
性を高めるとともに、クランク室2aから流出した潤滑
油は遠心分離作用によってロータリバルブ14と収容凹
部1b,3bとの間のガス洩れ防止に供される。
【0031】本発明は勿論前記実施例にのみ限定される
ものではなく、例えば図4に示すように筒状のカップリ
ング20を用い、空隙S1 の容積拡大を図った実施例も
可能である。空隙S1 の容積拡大を図ることによりガス
抜き通路18Bから空隙S1へ流出した冷媒ガスの流速
減が大きくなり、潤滑油分離が一層良くなる。
ものではなく、例えば図4に示すように筒状のカップリ
ング20を用い、空隙S1 の容積拡大を図った実施例も
可能である。空隙S1 の容積拡大を図ることによりガス
抜き通路18Bから空隙S1へ流出した冷媒ガスの流速
減が大きくなり、潤滑油分離が一層良くなる。
【0032】また、図5及び図6に示すようにガス抜き
通路18A,18Bを経由してクランク室2aから抜か
れた冷媒ガスをロータリバルブ14内のガス抜き通路2
1を介して吸入通路17へ取り出すようにした実施例も
可能である。ガス抜き通路21上には固定絞り21aが
形成されており、シリンダブロック1及びリヤハウジン
グ3にはガス供給通路22が形成されている。ガス供給
通路22の一端はクランク室2aに通じ、他端は図示し
ない制御弁に通じている。この制御弁はクランク室2a
内の圧力を一定圧に保つようにクランク室2aへの冷媒
ガス供給量を制御する。従って、クランク室2aからの
ガス抜きは固定絞り21aによって絞ることを要する。
通路18A,18Bを経由してクランク室2aから抜か
れた冷媒ガスをロータリバルブ14内のガス抜き通路2
1を介して吸入通路17へ取り出すようにした実施例も
可能である。ガス抜き通路21上には固定絞り21aが
形成されており、シリンダブロック1及びリヤハウジン
グ3にはガス供給通路22が形成されている。ガス供給
通路22の一端はクランク室2aに通じ、他端は図示し
ない制御弁に通じている。この制御弁はクランク室2a
内の圧力を一定圧に保つようにクランク室2aへの冷媒
ガス供給量を制御する。従って、クランク室2aからの
ガス抜きは固定絞り21aによって絞ることを要する。
【0033】図5の実施例の場合にはカップリング16
に通口16bが形成してあり、空隙S1 内で遠心分離し
た潤滑油が通口16bを通って収容凹部1b内へ入り込
む。図6の実施例ではカップリング16の端面とロータ
リバルブ14との間に空隙S3 が確保されており、固定
オリフィス21aが空隙S3 に直接接続している。ま
た、空隙S3 の形成周面には潤滑通路14aが形成され
ており、空隙S3 内で分離した潤滑油が遠心作用によっ
て潤滑通路14aからロータリバルブ14の周面に到達
する。
に通口16bが形成してあり、空隙S1 内で遠心分離し
た潤滑油が通口16bを通って収容凹部1b内へ入り込
む。図6の実施例ではカップリング16の端面とロータ
リバルブ14との間に空隙S3 が確保されており、固定
オリフィス21aが空隙S3 に直接接続している。ま
た、空隙S3 の形成周面には潤滑通路14aが形成され
ており、空隙S3 内で分離した潤滑油が遠心作用によっ
て潤滑通路14aからロータリバルブ14の周面に到達
する。
【0034】さらに本発明では図7に示すようにガス抜
き通路23の入口23aを回転支持体6上に設けてもよ
い。入口23aを回転軸4の回転中心から遠くへ離せば
潤滑油分離作用は一層良くなる。
き通路23の入口23aを回転支持体6上に設けてもよ
い。入口23aを回転軸4の回転中心から遠くへ離せば
潤滑油分離作用は一層良くなる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、圧縮室に
対する冷媒ガス供給のためのロータリバルブと回転軸と
の接続部位までガス抜き通路を導くとともに、ピストン
駆動機構の収容室にガス抜き通路の入口を設けたので、
ピストン駆動機構の潤滑を良好に行い得るとともに、体
積効率も向上し得るという優れた効果を奏する。
対する冷媒ガス供給のためのロータリバルブと回転軸と
の接続部位までガス抜き通路を導くとともに、ピストン
駆動機構の収容室にガス抜き通路の入口を設けたので、
ピストン駆動機構の潤滑を良好に行い得るとともに、体
積効率も向上し得るという優れた効果を奏する。
【図1】 本発明を具体化した一実施例を示す圧縮機全
体の側断面図である。
体の側断面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 図1のB−B線断面図である。
【図4】 別例を示す側断面図である。
【図5】 別例を示す側断面図である。
【図6】 別例を示す側断面図である。
【図7】 別例を示す側断面図である。
1a…シリンダボア、2a…ピストン駆動機構を収容す
るクランク室、4…回転軸、10A1 ,10A2 ,10
A3 ,10A4 ,10A5 ,10A6 …ピストン、14
…ロータリバルブ、17…吸入通路、18A,18B…
ガス抜き通路、18a…入口、P1 ,P2 ,P3 ,
P4 ,P5 ,P6 …圧縮室。
るクランク室、4…回転軸、10A1 ,10A2 ,10
A3 ,10A4 ,10A5 ,10A6 …ピストン、14
…ロータリバルブ、17…吸入通路、18A,18B…
ガス抜き通路、18a…入口、P1 ,P2 ,P3 ,
P4 ,P5 ,P6 …圧縮室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水谷 秀樹 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内
Claims (1)
- 【請求項1】 回転軸の周囲に配列された複数のシリン
ダボア内にピストンを収容し、回転軸の回転をピストン
の往復直線運動に変換する駆動機構の収容されたクラン
ク室に冷媒ガスを導入すると共に、冷媒ガスの流入作用
によって潤滑油をクランク室に導入し、クランク室内の
冷媒ガスを抜くためのガス抜き通路を備えたピストン型
圧縮機において、ピストンによってシリンダボア内に区
画される圧縮室に冷媒ガスを導入するための吸入通路を
ロータリバルブ上に形成し、ピストンの往復動に同期し
て前記圧縮室と前記吸入通路とを順次連通するように前
記ロータリバルブを設け、回転軸内を通って回転軸とロ
ータリバルブとの接続部位まで前記ガス抜き通路を導く
と共に、前記クランク室内に前記ガス抜き通路の入口を
設けたピストン型圧縮機における潤滑構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4033646A JPH05231309A (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | ピストン型圧縮機における潤滑構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4033646A JPH05231309A (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | ピストン型圧縮機における潤滑構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05231309A true JPH05231309A (ja) | 1993-09-07 |
Family
ID=12392212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4033646A Pending JPH05231309A (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | ピストン型圧縮機における潤滑構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05231309A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5486098A (en) * | 1992-12-28 | 1996-01-23 | Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho | Swash plate type variable displacement compressor |
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EP1447562A2 (en) * | 2003-02-04 | 2004-08-18 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Compressor with lubrication structure |
EP1314889A3 (en) * | 2001-11-22 | 2005-06-08 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Swash plate compressor valve |
US6988875B2 (en) | 2001-12-06 | 2006-01-24 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Lubricating structure in fixed displacement piston type compressor |
JP2006132423A (ja) * | 2004-11-05 | 2006-05-25 | Calsonic Kansei Corp | 圧縮機 |
US7374406B2 (en) | 2004-10-15 | 2008-05-20 | Bristol Compressors, Inc. | System and method for reducing noise in multi-capacity compressors |
KR100917449B1 (ko) * | 2007-06-01 | 2009-09-14 | 한라공조주식회사 | 압축기 |
JP2009542956A (ja) * | 2006-06-30 | 2009-12-03 | ダウォン テクニカル カレッジ | 容量可変型圧縮機のオイル分離構造 |
WO2020004165A1 (ja) * | 2018-06-27 | 2020-01-02 | サンデン・オートモーティブコンポーネント株式会社 | 可変容量圧縮機 |
WO2020004166A1 (ja) * | 2018-06-27 | 2020-01-02 | サンデン・オートモーティブコンポーネント株式会社 | 可変容量圧縮機 |
NO20211589A1 (en) * | 2021-12-23 | 2023-06-26 | Heaten As | A working fluid extraction system for a displacement machine and a method of operating the system |
-
1992
- 1992-02-20 JP JP4033646A patent/JPH05231309A/ja active Pending
Cited By (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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EP1347173A3 (en) * | 2002-03-20 | 2003-12-10 | Calsonic Kansei Corporation | Lubrication system for swash plate compressor |
US6942465B2 (en) | 2002-03-20 | 2005-09-13 | Calsonic Kansei Corporation | Compressor |
KR20030076352A (ko) * | 2002-03-20 | 2003-09-26 | 칼소닉 칸세이 가부시끼가이샤 | 압축기 |
EP1447562A3 (en) * | 2003-02-04 | 2004-09-01 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Compressor with lubrication structure |
EP1447562A2 (en) * | 2003-02-04 | 2004-08-18 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Compressor with lubrication structure |
US7458785B2 (en) | 2003-02-04 | 2008-12-02 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Compressor with lubrication structure |
CN1306164C (zh) * | 2003-02-04 | 2007-03-21 | 株式会社丰田自动织机 | 带有润滑结构的压缩机 |
US7374406B2 (en) | 2004-10-15 | 2008-05-20 | Bristol Compressors, Inc. | System and method for reducing noise in multi-capacity compressors |
JP2006132423A (ja) * | 2004-11-05 | 2006-05-25 | Calsonic Kansei Corp | 圧縮機 |
JP2009542956A (ja) * | 2006-06-30 | 2009-12-03 | ダウォン テクニカル カレッジ | 容量可変型圧縮機のオイル分離構造 |
KR100917449B1 (ko) * | 2007-06-01 | 2009-09-14 | 한라공조주식회사 | 압축기 |
WO2020004165A1 (ja) * | 2018-06-27 | 2020-01-02 | サンデン・オートモーティブコンポーネント株式会社 | 可変容量圧縮機 |
WO2020004166A1 (ja) * | 2018-06-27 | 2020-01-02 | サンデン・オートモーティブコンポーネント株式会社 | 可変容量圧縮機 |
JP2020002837A (ja) * | 2018-06-27 | 2020-01-09 | サンデン・オートモーティブコンポーネント株式会社 | 可変容量圧縮機 |
JP2020002836A (ja) * | 2018-06-27 | 2020-01-09 | サンデン・オートモーティブコンポーネント株式会社 | 可変容量圧縮機 |
NO20211589A1 (en) * | 2021-12-23 | 2023-06-26 | Heaten As | A working fluid extraction system for a displacement machine and a method of operating the system |
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