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JPH05227590A - ガラスを振動板とするスピーカー - Google Patents

ガラスを振動板とするスピーカー

Info

Publication number
JPH05227590A
JPH05227590A JP6993092A JP6993092A JPH05227590A JP H05227590 A JPH05227590 A JP H05227590A JP 6993092 A JP6993092 A JP 6993092A JP 6993092 A JP6993092 A JP 6993092A JP H05227590 A JPH05227590 A JP H05227590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
speaker
sound
glass
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6993092A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Takenaka
正明 竹中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP6993092A priority Critical patent/JPH05227590A/ja
Publication of JPH05227590A publication Critical patent/JPH05227590A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高ヤング率、高内部損失で良好な固有音を有
する材料を探索し、それをスピーカーの振動板として用
いることにより広い帯域で周波数特性の平坦性を確保す
る。 【構成】 振動板として厚さが0.2mm以上、20m
m以下のガラス板を用いると、1ウエイシステムであっ
ても良好な音質での再生が可能であることを見いだし
た。 大面積化が容易であるため、高い磁束密度を有す
る磁気回路と長いボイスコイルを合わせて採用すること
により、質量の増加に伴う能率の低下を抑制することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は特定の振動板を用いた
ハイファイスピーカーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】スピーカーには種々の方式のものがある
が、現在最も広く使われているのはムービングコイル型
ダイナミックスピーカー(以下単にスピーカーと呼ぶ)
である。
【0003】スピーカーの内で、高忠実度再生を目指す
ハイファイスピーカーにあっては、20Hz〜20KH
zにわたる人間の可聴帯域に対して歪みの少ない平坦な
周波数特性を示すことが求められる。 低音域を低歪
み、大音圧で再生しようとすると大口径の振動板が必要
になるが、従来用いられている振動板は振動系(ボイス
コイル、振動板、ダンパーおよびエッジなど)の質量を
できるだけ小さくするべきであるとの思想のもとに設計
されているため薄く作られており、十分な曲げ剛性を有
していない。 そのため大口径化すると高音域で分割振
動を起こし、周波数特性の平坦性が失われる。 これが
ハイファイスピーカーとしてマルチウエイシステムが多
く使われる理由である。 一般にヤング率が高い振動板
材料のほうが分割振動が始まる周波数が高くなるため望
ましい。 一方、振動板材料としては内部損失が大きい
という第2の要件を満たすことが望ましいが、ヤング率
が高い材料ほど内部損失は小さいという傾向がみられ、
上記2要件を同時に満足し、さらに振動板として良好な
音質(固有音)を有する材料は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明はヤング率が
高いと同時に、内部損失が大きく、良好な固有音を有す
る材料を見つけ出し、それを振動板として用いることに
よりスピーカーの音質を高めることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成するために鋭意研究を重ねた結果、ガラス板が高ヤン
グ率であると同時に、内部損失が大きく、かつ良好な固
有音を有する材料であって、スピーカーの振動板材料と
して好適であることを見いだし、この発明を完成させる
に至った。
【0006】すなわち、この発明は振動板として厚さ
0.2mm以上、20mm以下のガラス板を用いたスピ
ーカーから構成されている。
【0007】この発明において用いられるガラスの材質
は特に限定するものではない。 この発明において、ガ
ラスとはガラス転移現象を示す無機非晶質固休であると
定義する。 具体的には例えばホウケイ酸ガラス、ソー
ダ石灰ガラス、カリガラス、鉛ガラス、石英ガラスなど
の酸化物ガラス、パイレックスなどの商品名で知られる
特殊硬質ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウ酸塩ガ
ラス、リン酸塩ガラス、アルミン酸塩およびチタン酸塩
ガラス、フッ化物ガラス、カルコゲンガラス、金属ガラ
スなどである。 さらにパイロセラムなどの商品名で知
られる多結晶ガラスも含まれるものとする。 この発明
においては上記各種ガラスから選ばれた一種の板、また
は二種以上のガラスからなる多層板を採用することがで
きる。
【0008】この発明において用いられるガラス振動板
の厚さは、その面積および形状との関係において決めら
れるべきであって、一般的には、小面積の振動板に対し
ては薄いガラス板が、また大面積の振動板に対しては厚
いガラス板が好適である。厚さが0.2mm未満では破
損しやすく好ましくない。 また、厚さが20mmを越
えると、駆動に要するエネルギーが大きくなり能率が著
しく低下するため、通常のアンプの出力では音圧を十分
に大きくすることができず好ましくない。厚さは均一で
ある必要はなく、意識的に設定された、幅が20mm以
内で厚さが20mmを越える突起や、任意の幅の上記し
た範囲内での厚さの不均一が許容される。
【0009】この発明において用いられるガラス振動板
の形状については特に制限はなく、全体が平面であって
も、部分的な曲面を含む平面であっても、コーン状また
はドーム状などの曲面であってもよい。 また、振動板
の外周については、長方形、正方形、円形、楕円形、三
角形、五角形以上の多角形やその他の任意の形状が許容
される。
【0010】この発明において用いられるガラス振動板
に対して、種々の目的で各種物質を塗布すること、また
はフイルム状やシート状の物質を粘・接着することなど
の方法により振動板の全表面またはその一部を被覆する
ことができる。 さらに2枚以上のガラス板の間にフイ
ルム状やシート状の物質を挿入した多層ガラス板を振動
板とすることもできる。 このような被覆または挿入が
実施される目的としては、例えば、ガラスの破損防止ま
たは破損時の飛散防止がある。 さらに、別の目的とし
て内部損失を増大させることによる音質の向上や、着色
による外観向上などがある。
【0011】
【作用】この発明において用いられる振動板は、通常の
コーン・スピーカーで用いられる振動板のようにピスト
ン運動により音を出すのではなく、周辺が実質的に固定
された板の強制的な弾性振動により音波を送り出す。
上記のように構成されたスピーカーではガラス板の密度
が大きく、かつ厚いため振動系の質量は必然的に大きく
なる。 一般に振動系の質量が増加すると、他の条件が
一定なら能率は低下する。 しかしながら、質量が大き
くても、磁気回路の磁束密度を大きくする、磁気ギャッ
プ内にできるだけ多くのボイスコイルを巻く、振動板面
積を大きくするなどの対策により能率の低下を抑制する
ことかできる。 また、最近のアンプは大出力化してお
り、能率が低下したとしても大きな問題にはならない。
【0012】十分な厚さを有するガラスを振動板として
用いた場合、強度が大きいため、通常のコーン型スピー
カーで用いられるダンパーは不要になることがある。
また、能率を高めるためボイスコイルとして太くて長い
金属線を巻くことにより質量が増加しても、ボビンとと
もに容易に振動板上に固定し支持することができる。さ
らに、曲げ弾性率が大きいため、0.1mを越え、と
きには数mにも達する大面積の振動板であっても実質
的に変形することなしに自立することができる。 この
ため、従来一般的に行われているように、バッフルの一
部に穴を開けて振動板を取りつける方法が応用できるだ
けでなく、実質的にバッフルが存在せず、スピーカーの
前面の大部分が振動板であるような設計も可能である。
【0013】この発明のスピーカーはユニットとしてマ
ルチウエイシステムに組み込むこともできる。
【0014】
【実施例】図1はこの発明のガラス振動板を用いたスピ
ーカーの実施例である。 この発明は本実施例により限
定されるものではない。 振動板1としては、厚さ2.
8mm、縦43cm、横30cmの長方形で平面のガラ
ス板を用いた。 振動板1はボルトおよびナット11に
より上下左右の4ケ所で振動吸収材9を介して木製エン
クロージャー10に固定されている。
【0015】振動板の中央部には円筒型の丈夫なプラス
チック製ボビン3がエポキシ系接着剤により固定されて
いる。 ボビンにはボイスコイル2として直径0.32
mm、長さ30mのエナメル線が巻いてあり、エボキシ
系接着剤により固定されている。 ボイスコイル2の直
流抵抗はおよそ6Ωである。
【0016】磁気回路は外磁形であってフェライト系の
円筒型永久磁石4と鉄製のヨーク6およびポール5から
なる。 ポールの先端には銅製のショートリングが取り
つけてある。
【0017】振動板1とエンクロージャー10の間には
厚さ15mmの吸音材8により囲まれた空間がある。
吸音材8の端部は振動板に接しており、それにより振動
板の周辺部の振動が制限され、低音域における共振が防
止される。 アンプから供給される音響信号はターミナ
ル7からリード線を通ってボイスコイル2に伝達され
る。 上記スピーカー本体は支持台12に固定されてい
る。 このようにして製作したスピーカーは可聴帯域の
ほぼ全域をカバーすることができ、低音域の音圧レベル
も高く、良好な指向性を示し、1ウエイシステムとは思
えない自然で伸びのある音が出る。
【0018】
【発明の効果】この発明の、ガラスを振動板とするスピ
ーカーであれば、スピーカーユニットが一個だけの1ウ
エイシステムであっても可聴帯域のほぼ全域をカバーす
ることのできる高性能のハイファイスピーカーの製作が
可能になる。 さらに、振動板の大面積化が容易である
ため音質や外観の設計自由度が増し、広範なニーズに対
応することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】断面図この発明の実施例の、振動板としてガラ
スを用いたスピーカーの縦断面図である。
【符号の説明】
1 振動板 2 ボイスコイル 3 ボビン 4 永久磁石 5 ポール 6 ヨーク 7 ターミナル 8 吸音材 9 振動吸収材 10 エンクロージャー 11 ボルトおよびナット 12 支持台

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ムービングコイル型タイナミックスピーカ
    ーであって、振動板として厚さ0.2mm以上、20m
    m以下のガラス板を用いることを特徴とするスピーカ
    ー。
JP6993092A 1992-02-10 1992-02-10 ガラスを振動板とするスピーカー Pending JPH05227590A (ja)

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JP6993092A JPH05227590A (ja) 1992-02-10 1992-02-10 ガラスを振動板とするスピーカー

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