JPH05220648A - 機械の状態監視方法 - Google Patents
機械の状態監視方法Info
- Publication number
- JPH05220648A JPH05220648A JP5704792A JP5704792A JPH05220648A JP H05220648 A JPH05220648 A JP H05220648A JP 5704792 A JP5704792 A JP 5704792A JP 5704792 A JP5704792 A JP 5704792A JP H05220648 A JPH05220648 A JP H05220648A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- value
- spindle
- motor
- operating time
- measured
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
- Time Recorders, Dirve Recorders, Access Control (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 複数の可動要素を備えた工作機械等の全体を
総合的に監視し、かつ、寿命まで可動要素の作動異常を
自己修正する。 【構成】 主軸、主軸モータ、送り機構、刃物台等の複
数の可動要素を運転し、各可動要素の作動量をモータ電
流値、モータコイル温度、ロストモーション値、旋回時
間等で測定する。測定値に基づき各可動要素毎に残り稼
動時間を表示し、作動異常があればこれを報知する。送
り機構では、ロストモーション測定値を補正データとし
て送りねじのバックラッシュを自己修正する
総合的に監視し、かつ、寿命まで可動要素の作動異常を
自己修正する。 【構成】 主軸、主軸モータ、送り機構、刃物台等の複
数の可動要素を運転し、各可動要素の作動量をモータ電
流値、モータコイル温度、ロストモーション値、旋回時
間等で測定する。測定値に基づき各可動要素毎に残り稼
動時間を表示し、作動異常があればこれを報知する。送
り機構では、ロストモーション測定値を補正データとし
て送りねじのバックラッシュを自己修正する
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の可動要素を備
えた機械の状態を監視する方法、特に、各可動要素を高
精度に位置決めする必要がある工作機械等に好適な状態
監視方法に関するものである。
えた機械の状態を監視する方法、特に、各可動要素を高
精度に位置決めする必要がある工作機械等に好適な状態
監視方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の監視方法として、例え
ば、特開昭63−191553号公報には、送り機構の
ロストモーション測定値に基づいて残り稼動時間を報知
する技術が提案されている。
ば、特開昭63−191553号公報には、送り機構の
ロストモーション測定値に基づいて残り稼動時間を報知
する技術が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来方法に
よると、送り機構のみを監視しているため、機械全体を
総合的に監視することができず、特に、複数の可動要素
の複合運動によりワークを高精度に加工する工作機械の
場合には監視内容が不十分であった。しかも、現存する
ロストモーションを解消する対策が採られていないた
め、残り稼動期間中、送り機構のロストモーションを放
置した状態で機械が運転されるという不都合もあった。
よると、送り機構のみを監視しているため、機械全体を
総合的に監視することができず、特に、複数の可動要素
の複合運動によりワークを高精度に加工する工作機械の
場合には監視内容が不十分であった。しかも、現存する
ロストモーションを解消する対策が採られていないた
め、残り稼動期間中、送り機構のロストモーションを放
置した状態で機械が運転されるという不都合もあった。
【0004】そこで、この発明の課題は、機械全体を総
合的に監視でき、かつ、可動要素の作動異常を自己修正
できる機械の状態監視方法を提供することにある。
合的に監視でき、かつ、可動要素の作動異常を自己修正
できる機械の状態監視方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明の状態監視方法は、複数の可動要素を運
転し、各可動要素の作動量を測定し、その測定値に基づ
き各可動要素毎に残り稼動時間を報知するとともに、前
記測定値を補正データとして可動要素の作動異常を修正
することを特徴とする。
めに、この発明の状態監視方法は、複数の可動要素を運
転し、各可動要素の作動量を測定し、その測定値に基づ
き各可動要素毎に残り稼動時間を報知するとともに、前
記測定値を補正データとして可動要素の作動異常を修正
することを特徴とする。
【0006】
【作用】この発明の方法によれば、複数の可動要素毎に
残り稼動時間を報知することにより、機械全体が総合的
に監視される。また、作動量測定値を補正データとして
可動要素の作動異常を自己修正するので、機械は寿命に
達するまで最適な状態で運転される。
残り稼動時間を報知することにより、機械全体が総合的
に監視される。また、作動量測定値を補正データとして
可動要素の作動異常を自己修正するので、機械は寿命に
達するまで最適な状態で運転される。
【0007】
【実施例】以下、この発明を旋盤に具体化した一実施例
を図面に基づいて説明する。まず、次表に本実施例の状
態監視方法の概要を示す。
を図面に基づいて説明する。まず、次表に本実施例の状
態監視方法の概要を示す。
【0008】
【表1】
【0009】上記表1に示すように、本実施例では、可
動要素として、主軸、主軸モータ、送り機構、及び刃物
台が監視される。各可動要素の作動量測定方法は複数あ
るが、ここでは表1に◎印で示した方法が採用される。
作動異常発生時の自己修正は各可動要素ともに可能であ
るが、ここでは送り機構において実施される。また、作
動量の測定は旋盤の定常運転またはテストプログラム運
転いずれの場合も可能であるが、本実施例では後者の運
転モードで実施される。
動要素として、主軸、主軸モータ、送り機構、及び刃物
台が監視される。各可動要素の作動量測定方法は複数あ
るが、ここでは表1に◎印で示した方法が採用される。
作動異常発生時の自己修正は各可動要素ともに可能であ
るが、ここでは送り機構において実施される。また、作
動量の測定は旋盤の定常運転またはテストプログラム運
転いずれの場合も可能であるが、本実施例では後者の運
転モードで実施される。
【0010】図3は主軸機構を示す概略図であり、主軸
台1には主軸軸受2により主軸3が支持され、その主軸
3は動力伝達部材8を介して主軸モータ4に連結されて
いる。主軸モータ4はドライブユニット5を介してNC
装置18に接続されている。そして、主軸モータ4のモ
ータ電流値が電流検出器6により測定され、主軸モータ
4のモータコイル温度は温度計7によって測定され、こ
れらの測定値がNC装置18に入力されるようになって
いる。
台1には主軸軸受2により主軸3が支持され、その主軸
3は動力伝達部材8を介して主軸モータ4に連結されて
いる。主軸モータ4はドライブユニット5を介してNC
装置18に接続されている。そして、主軸モータ4のモ
ータ電流値が電流検出器6により測定され、主軸モータ
4のモータコイル温度は温度計7によって測定され、こ
れらの測定値がNC装置18に入力されるようになって
いる。
【0011】図4はモータ電流値Aと累積稼動時間Tと
の関係を示す特性図であり、図において、Anmax はモ
ータ電流の最大値、Anmin は最少値、Anavは平均
値、Auはモータ電流の許容値上限ライン、0.9Au
は安全許容値上限ライン(安全率10%)を示す。モー
タ電流値Aは前記電流検出器6により旋盤のテストプロ
グラム運転中に一定期間毎に例えば7回測定される。一
定の測定条件下のもとでは測定値のバラツキは図4の斜
線部分で示すように正規分布するので、その平均値An
av及び最大値Anmax は次式で求められる。
の関係を示す特性図であり、図において、Anmax はモ
ータ電流の最大値、Anmin は最少値、Anavは平均
値、Auはモータ電流の許容値上限ライン、0.9Au
は安全許容値上限ライン(安全率10%)を示す。モー
タ電流値Aは前記電流検出器6により旋盤のテストプロ
グラム運転中に一定期間毎に例えば7回測定される。一
定の測定条件下のもとでは測定値のバラツキは図4の斜
線部分で示すように正規分布するので、その平均値An
av及び最大値Anmax は次式で求められる。
【0012】
【数1】
【0013】ここで、σは標準偏差値である。この処理
により、最大値Anmax を超過する値の出る確率は0.
15%に減少する。
により、最大値Anmax を超過する値の出る確率は0.
15%に減少する。
【0014】そして、前回の平均値A(n−1)avと今
回の平均値Anavとを通る直線を算出することにより、
その直線が安全許容値0.9Auと交差する点から平均
残り稼動時間Tnavが求められる。また、前回の最大値
A(n−1)max と今回の最大値Anmax とを通る直線
を算出することにより、その直線が安全許容値0.9A
uと交差する点から最悪状態の最短残り稼動時間Tnmi
n が求められる。いま、残り稼動時間をTn、経験値ま
たは理論式より算出された寿命つまり最大稼動時間をT
lim とすると、Tn>Tlim 、Tn<0、Tn=∞であ
るとき、いずれの状態も明らかに異常であり、この異常
残り稼動時間が算出されたときには、Tn=0とみなさ
れて、主軸3の寿命が報知される。また、図4のn=6
にみられるように、最大測定値が安全許容値を越えた場
合(A6max >0.9Au)も異常が報知される。
回の平均値Anavとを通る直線を算出することにより、
その直線が安全許容値0.9Auと交差する点から平均
残り稼動時間Tnavが求められる。また、前回の最大値
A(n−1)max と今回の最大値Anmax とを通る直線
を算出することにより、その直線が安全許容値0.9A
uと交差する点から最悪状態の最短残り稼動時間Tnmi
n が求められる。いま、残り稼動時間をTn、経験値ま
たは理論式より算出された寿命つまり最大稼動時間をT
lim とすると、Tn>Tlim 、Tn<0、Tn=∞であ
るとき、いずれの状態も明らかに異常であり、この異常
残り稼動時間が算出されたときには、Tn=0とみなさ
れて、主軸3の寿命が報知される。また、図4のn=6
にみられるように、最大測定値が安全許容値を越えた場
合(A6max >0.9Au)も異常が報知される。
【0015】図5は送り機構を示す概略図であり、加工
部10を搭載した中台11はナット12を介して送りね
じ13によりベッド14上で摺動される。送りねじ13
は動力伝達部材15を介して送りモータ16に連結さ
れ、その送りモータ16には検出器17が設けられてい
る。検出器17により検出された送り位置データはNC
装置18に入力され、そのNC装置18によりドライブ
ユニット19を介して送りモータ16が制御される。そ
して、ベッド14には定位置検出器20が設置され、こ
の定位置検出器20及び前記検出器17の出力に基づ
き、NC装置18が中台11のロストモーションを測定
するようになっている。なお、ロストモーション測定方
法については前掲の特開昭63−191553号公報に
記載の公知の測定方法を用いる。
部10を搭載した中台11はナット12を介して送りね
じ13によりベッド14上で摺動される。送りねじ13
は動力伝達部材15を介して送りモータ16に連結さ
れ、その送りモータ16には検出器17が設けられてい
る。検出器17により検出された送り位置データはNC
装置18に入力され、そのNC装置18によりドライブ
ユニット19を介して送りモータ16が制御される。そ
して、ベッド14には定位置検出器20が設置され、こ
の定位置検出器20及び前記検出器17の出力に基づ
き、NC装置18が中台11のロストモーションを測定
するようになっている。なお、ロストモーション測定方
法については前掲の特開昭63−191553号公報に
記載の公知の測定方法を用いる。
【0016】図6はロストモーション値Lと累積稼動時
間Tとの関係を示す特性図であり、図において、Lnma
x はロストモーションの最大値、Lnmin は最少値、L
navは平均値、Luは許容値上限ライン、0.9Luは
安全許容値上限ライン(安全率10%)、Tnavは平均
残り稼動時間、Tnmin は最短残り稼動時間を示す。ロ
ストモーション値Lは前記モータ電流値Aの場合と同様
に測定され、その測定値に基づき、残り可動時間Tna
v,Tnmin が求められ、かつ、異常が報知される。そ
して、この送り機構においては、ロストモーション測定
値Lを補正データとしてNC装置18により送りねじ1
3等のバックラッシュが自己修正され、図6に×印で示
すように、修正後のロストモーション値Lは0となる。
バックラッシュの修正方法については、例えば、特開昭
59−59332号及び特開昭60−29259号公報
に開示された技術が知られている。
間Tとの関係を示す特性図であり、図において、Lnma
x はロストモーションの最大値、Lnmin は最少値、L
navは平均値、Luは許容値上限ライン、0.9Luは
安全許容値上限ライン(安全率10%)、Tnavは平均
残り稼動時間、Tnmin は最短残り稼動時間を示す。ロ
ストモーション値Lは前記モータ電流値Aの場合と同様
に測定され、その測定値に基づき、残り可動時間Tna
v,Tnmin が求められ、かつ、異常が報知される。そ
して、この送り機構においては、ロストモーション測定
値Lを補正データとしてNC装置18により送りねじ1
3等のバックラッシュが自己修正され、図6に×印で示
すように、修正後のロストモーション値Lは0となる。
バックラッシュの修正方法については、例えば、特開昭
59−59332号及び特開昭60−29259号公報
に開示された技術が知られている。
【0017】なお、表1に示したように、送り機構の作
動量を送りモータ16のモータ電流値に基づいて測定す
ることも可能である。この場合、モータ負荷が焼付また
は潤滑不足により増大したり、摩耗等のガタにより減少
したりし、その影響を受けてモータ電流の測定値が両方
向へ変動する。このため、累積動作量(時間または距
離)の一定期間毎に測定データを取り続ける必要があ
る。そして、精度を保障できるモータ負荷の上限値及び
下限値を設定し、測定値がその範囲内であれば正常と
し、そこから外れたときに異常を報知する。加えて、正
常な老朽化曲線を設定し、この曲線から測定値が大きく
外れたときに、測定値曲線の傾きに基づいて残り稼動時
間を求めかつ異常を報知する方法を採用することもでき
る。
動量を送りモータ16のモータ電流値に基づいて測定す
ることも可能である。この場合、モータ負荷が焼付また
は潤滑不足により増大したり、摩耗等のガタにより減少
したりし、その影響を受けてモータ電流の測定値が両方
向へ変動する。このため、累積動作量(時間または距
離)の一定期間毎に測定データを取り続ける必要があ
る。そして、精度を保障できるモータ負荷の上限値及び
下限値を設定し、測定値がその範囲内であれば正常と
し、そこから外れたときに異常を報知する。加えて、正
常な老朽化曲線を設定し、この曲線から測定値が大きく
外れたときに、測定値曲線の傾きに基づいて残り稼動時
間を求めかつ異常を報知する方法を採用することもでき
る。
【0018】以上では主軸機構及び送り機構における監
視方法の原理を説明したが、他の可動要素つまり主軸モ
ータ4及び刃物台(図示略)についても同様の原理が適
用される。主軸モータ4においては、温度計7により測
定されたモータコイル温度測定値に基づき主軸モータ4
の残り稼動時間が求められ、かつ、異常が報知される。
刃物台においては、刃物台旋回モータのモータ電流値に
基づいて刃物台の残り稼動時間が求められ、かつ、異常
が報知される。
視方法の原理を説明したが、他の可動要素つまり主軸モ
ータ4及び刃物台(図示略)についても同様の原理が適
用される。主軸モータ4においては、温度計7により測
定されたモータコイル温度測定値に基づき主軸モータ4
の残り稼動時間が求められ、かつ、異常が報知される。
刃物台においては、刃物台旋回モータのモータ電流値に
基づいて刃物台の残り稼動時間が求められ、かつ、異常
が報知される。
【0019】図7は主軸機構の制御回路を示すブロック
図であり、図において、21はモータ電流測定回路、2
2は測定データ記憶回路、23は測定値と安全許容値と
を比較する比較回路、24は測定データに基づいて前記
した演算を実行する演算回路、25はその演算結果を記
憶する記憶回路、26は残り稼動時間表示装置、27は
アラーム発生装置である。NC装置18には、この主軸
機構の制御回路、及び、それと同様に構成された送り機
構、主軸モータ4、及び刃物台の制御回路が内蔵されて
いる。
図であり、図において、21はモータ電流測定回路、2
2は測定データ記憶回路、23は測定値と安全許容値と
を比較する比較回路、24は測定データに基づいて前記
した演算を実行する演算回路、25はその演算結果を記
憶する記憶回路、26は残り稼動時間表示装置、27は
アラーム発生装置である。NC装置18には、この主軸
機構の制御回路、及び、それと同様に構成された送り機
構、主軸モータ4、及び刃物台の制御回路が内蔵されて
いる。
【0020】次に、主軸機構及び送り機構の状態監視方
法を図1及び図2のフローチャートに従って説明する。
主軸機構においては、図1に示すように、まず、所定の
測定インターバルが経過すると(ステップS1)、旋盤
のテストプログラム運転が開始される(ステップS
2)。次いで、主軸モータ4により主軸3が最高回転数
で回転され(ステップS3)、その主軸3の回転数が安
定した段階でモータ電流値が複数回測定される(ステッ
プS4)。次に、測定値が安全許容値と比較され(ステ
ップS5)、測定値が安全許容値を越えている場合には
アラームが発生される(ステップS14)。
法を図1及び図2のフローチャートに従って説明する。
主軸機構においては、図1に示すように、まず、所定の
測定インターバルが経過すると(ステップS1)、旋盤
のテストプログラム運転が開始される(ステップS
2)。次いで、主軸モータ4により主軸3が最高回転数
で回転され(ステップS3)、その主軸3の回転数が安
定した段階でモータ電流値が複数回測定される(ステッ
プS4)。次に、測定値が安全許容値と比較され(ステ
ップS5)、測定値が安全許容値を越えている場合には
アラームが発生される(ステップS14)。
【0021】測定値が安全許容値より小さい場合には、
測定データに基づき前記数1式を用いてモータ電流の平
均値及び最大値が算出されたのち(ステップS6)、前
回の測定データが読出される(ステップS7)。そし
て、前回の測定値と今回の測定値とを通る直線が演算さ
れ(ステップS8)、その直線に基づいて残り稼動時間
の平均値及び最短値が算出される(ステップS9)。続
いて、前記不等式を用いて残り稼動時間に異常があるか
否かが判断され(ステップS10)、異常なしの場合
は、前回の測定データにかえて今回の測定データが記憶
されたのち(ステップS11)、残り稼働時間が表示さ
れる(ステップS12)。残り稼動時間に異常がある場
合には、残り稼動時間が0にセットされ(ステップS1
3)、直ちにアラームが発生される(ステップS1
4)。
測定データに基づき前記数1式を用いてモータ電流の平
均値及び最大値が算出されたのち(ステップS6)、前
回の測定データが読出される(ステップS7)。そし
て、前回の測定値と今回の測定値とを通る直線が演算さ
れ(ステップS8)、その直線に基づいて残り稼動時間
の平均値及び最短値が算出される(ステップS9)。続
いて、前記不等式を用いて残り稼動時間に異常があるか
否かが判断され(ステップS10)、異常なしの場合
は、前回の測定データにかえて今回の測定データが記憶
されたのち(ステップS11)、残り稼働時間が表示さ
れる(ステップS12)。残り稼動時間に異常がある場
合には、残り稼動時間が0にセットされ(ステップS1
3)、直ちにアラームが発生される(ステップS1
4)。
【0022】送り機構においては、図2に示すように、
測定インターバルが経過したのち(ステップS21)、
テストプログラム運転が開始されると(ステップS2
2)、まずはバックラッシュ修正機能を停止した状態で
送りモータ16が最高回転数で回転され(ステップS2
3)、ロストモーション値が複数回測定される(ステッ
プS24)。そして、このロストモーション測定値に基
づき主軸機構の場合と同様のステップを介して残り稼働
時間が算出及び表示され、かつ、異常時にはアラームが
発生されたのち(ステップS25〜34)、測定値を補
正データとして送りねじ13等のバックラッシュが自己
修正される(ステップS35)。したがって、送り機構
を寿命に達するまで最適な状態で運転することができ
る。なお、主軸モータ及び刃物台については主軸機構と
同様のプログラムが適用される。
測定インターバルが経過したのち(ステップS21)、
テストプログラム運転が開始されると(ステップS2
2)、まずはバックラッシュ修正機能を停止した状態で
送りモータ16が最高回転数で回転され(ステップS2
3)、ロストモーション値が複数回測定される(ステッ
プS24)。そして、このロストモーション測定値に基
づき主軸機構の場合と同様のステップを介して残り稼働
時間が算出及び表示され、かつ、異常時にはアラームが
発生されたのち(ステップS25〜34)、測定値を補
正データとして送りねじ13等のバックラッシュが自己
修正される(ステップS35)。したがって、送り機構
を寿命に達するまで最適な状態で運転することができ
る。なお、主軸モータ及び刃物台については主軸機構と
同様のプログラムが適用される。
【0023】上記実施例ではテストプログラム運転にお
いて旋盤の状態が監視されるが、これを定常運転モード
で実施することもできる。この場合、測定インターバル
が経過したのち、切削動作を停止し、主軸を回転し、か
つ、送り機構を早送り行程で運転した状態で、測定値の
信頼度を上げるために、同一条件下で例えば7回の測定
を実行すればよい。その他、この発明は上記実施例に限
定されるものではなく、旋盤以外の工作機械、または、
各種の産業機械に応用するなど、本発明の趣旨を逸脱し
ない範囲で各部の形状並びに構成を適宜に変更して具体
化することも可能である。
いて旋盤の状態が監視されるが、これを定常運転モード
で実施することもできる。この場合、測定インターバル
が経過したのち、切削動作を停止し、主軸を回転し、か
つ、送り機構を早送り行程で運転した状態で、測定値の
信頼度を上げるために、同一条件下で例えば7回の測定
を実行すればよい。その他、この発明は上記実施例に限
定されるものではなく、旋盤以外の工作機械、または、
各種の産業機械に応用するなど、本発明の趣旨を逸脱し
ない範囲で各部の形状並びに構成を適宜に変更して具体
化することも可能である。
【0024】
【発明の効果】以上に詳述したように、この発明によれ
ば、複数の可動要素毎に残り稼動時間を報知して、機械
全体を総合的に監視できるとともに、作動量測定値を補
正データとして可動要素の作動異常を自己修正でき、こ
れにより機械を寿命に達するまで最適な状態で運転でき
るという優れた効果を奏する。
ば、複数の可動要素毎に残り稼動時間を報知して、機械
全体を総合的に監視できるとともに、作動量測定値を補
正データとして可動要素の作動異常を自己修正でき、こ
れにより機械を寿命に達するまで最適な状態で運転でき
るという優れた効果を奏する。
【図1】本発明による一実施例の主軸機構監視プログラ
ムを示すフローチャートである。
ムを示すフローチャートである。
【図2】本発明による一実施例の送り機構監視プログラ
ムを示すフローチャートである。
ムを示すフローチャートである。
【図3】主軸機構の概略図である。
【図4】主軸機構監視原理を説明する特性図である。
【図5】送り機構の概略図である。
【図6】送り機構監視原理を説明する特性図である。
【図7】主軸機構の制御回路を示すブロック図である。
1・・主軸台、2・・主軸軸受、3・・主軸、4・・主
軸モータ、5・・ドライブユニット、6・・電流検出
器、7・・温度計、8・・動力伝達部材、10・・加工
部、11・・中台、12・・ナット、13・・送りね
じ、14・・ベッド、15・・動力伝達部材、16・・
送りモータ、17・・検出器、18・・NC旋盤、19
・・ドライブユニット、20・・定位置検出器、21・
・モータ電流測定回路、22・・測定データ記憶回路、
23・・比較回路、24・・演算回路、25・・記憶回
路、26・・残り稼動時間表示装置、27・・アラーム
発生装置。
軸モータ、5・・ドライブユニット、6・・電流検出
器、7・・温度計、8・・動力伝達部材、10・・加工
部、11・・中台、12・・ナット、13・・送りね
じ、14・・ベッド、15・・動力伝達部材、16・・
送りモータ、17・・検出器、18・・NC旋盤、19
・・ドライブユニット、20・・定位置検出器、21・
・モータ電流測定回路、22・・測定データ記憶回路、
23・・比較回路、24・・演算回路、25・・記憶回
路、26・・残り稼動時間表示装置、27・・アラーム
発生装置。
Claims (1)
- 【請求項1】 複数の可動要素を運転し、各可動要素の
作動量を測定し、その測定値に基づき各可動要素毎に残
り稼動時間を報知するとともに、前記測定値を補正デー
タとして可動要素の作動異常を修正することを特徴とす
る機械の状態監視方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5704792A JPH05220648A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 機械の状態監視方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5704792A JPH05220648A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 機械の状態監視方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05220648A true JPH05220648A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=13044540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5704792A Pending JPH05220648A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 機械の状態監視方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05220648A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017185579A (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | 株式会社ディスコ | 加工装置 |
KR20190102793A (ko) * | 2018-02-27 | 2019-09-04 | 주식회사 콜러노비타 | 구동체의 회전 변위 보정 제어방법 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6195853A (ja) * | 1984-10-17 | 1986-05-14 | Niigata Eng Co Ltd | 数値制御工作機械の自動測定装置 |
JPS63191553A (ja) * | 1987-01-30 | 1988-08-09 | Okuma Mach Works Ltd | 機械の状態診断方法 |
JPH042455A (ja) * | 1990-04-18 | 1992-01-07 | Mitsubishi Electric Corp | 設備の異常状態把握方法及び装置 |
-
1992
- 1992-02-07 JP JP5704792A patent/JPH05220648A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20190102793A (ko) * | 2018-02-27 | 2019-09-04 | 주식회사 콜러노비타 | 구동체의 회전 변위 보정 제어방법 |
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