JPH05219767A - 原動機の動力伝達システム - Google Patents
原動機の動力伝達システムInfo
- Publication number
- JPH05219767A JPH05219767A JP4019167A JP1916792A JPH05219767A JP H05219767 A JPH05219767 A JP H05219767A JP 4019167 A JP4019167 A JP 4019167A JP 1916792 A JP1916792 A JP 1916792A JP H05219767 A JPH05219767 A JP H05219767A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- prime mover
- generator
- motor
- electric motor
- output
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Motor And Converter Starters (AREA)
- Control Of Ac Motors In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 原動機の燃費率を最小にでき、容量の小さな
サイクロコンバータやインバータを用いることが可能
で、交流発電機の容量も低減でき、大部分の運転速度範
囲を正弦波の電圧電流で運転可能な原動機の動力伝達シ
ステムを提供する。 【構成】 原動機1に結合された交流発電機2とその出
力により駆動される交流電動機8とを接続する遮断器3
と並列に、遮断器4とコンバータ5および/またはイン
バータ6と遮断器7との直列回路を接続し、速度が所定
値以下では、コンバータ5および/またはインバータ6
を介して、交流発電機2の電力を交流電動機8に供給
し、速度が所定値を超えたら、交流発電機2と交流電動
機8とを電気的に直結して、速度制御運転を実行する。
サイクロコンバータやインバータを用いることが可能
で、交流発電機の容量も低減でき、大部分の運転速度範
囲を正弦波の電圧電流で運転可能な原動機の動力伝達シ
ステムを提供する。 【構成】 原動機1に結合された交流発電機2とその出
力により駆動される交流電動機8とを接続する遮断器3
と並列に、遮断器4とコンバータ5および/またはイン
バータ6と遮断器7との直列回路を接続し、速度が所定
値以下では、コンバータ5および/またはインバータ6
を介して、交流発電機2の電力を交流電動機8に供給
し、速度が所定値を超えたら、交流発電機2と交流電動
機8とを電気的に直結して、速度制御運転を実行する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原動機の動力伝達シス
テムに係り、特に、艦船の電気推進系または内燃機を動
力源とする鉄道車両すなわちディーゼルカーの電気動力
系などのように、原動機と発電機と電動機とからなり可
変速/可逆運転を目的とするシステムにおいて、原動機
の動力を伝達する手段に関するものである。
テムに係り、特に、艦船の電気推進系または内燃機を動
力源とする鉄道車両すなわちディーゼルカーの電気動力
系などのように、原動機と発電機と電動機とからなり可
変速/可逆運転を目的とするシステムにおいて、原動機
の動力を伝達する手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の艦船の電気推進系の推進装置は、
例えば、『船舶用機関学会誌』第19巻第2号第23頁
の表1に分類されている。これらのシステムにおいて
は、一例を除き原動機は定速回転しており、小出力の部
分負荷をコンバータやインバータが負担するという考え
方はない。
例えば、『船舶用機関学会誌』第19巻第2号第23頁
の表1に分類されている。これらのシステムにおいて
は、一例を除き原動機は定速回転しており、小出力の部
分負荷をコンバータやインバータが負担するという考え
方はない。
【0003】『NAVAL ENGINEERS JO
URNAL April/82』の235頁は、発電機
の電圧,周波数を6300V,60Hzの一定とし、最
大出力では電動機と発電機とを電気的に直結する例を2
35頁に示している。この従来例では、最大出力に達す
るまでは、24MW,3600rpmの発電機3台をフ
ル運転し、周波数変換器によリ電動機の電圧,電流,周
波数を制御し、電動機の同期速度付近周波数60Hzに
なったときに電動機と発電機とを電気的に直結する。し
たがって、それぞれの周波数変換器は、34500Hp
の全出力とほぼ同じ容量を有することになり、小容量の
コンバータやインバータを採用することはできない。ま
た、原動機は、定速運転が基本である。
URNAL April/82』の235頁は、発電機
の電圧,周波数を6300V,60Hzの一定とし、最
大出力では電動機と発電機とを電気的に直結する例を2
35頁に示している。この従来例では、最大出力に達す
るまでは、24MW,3600rpmの発電機3台をフ
ル運転し、周波数変換器によリ電動機の電圧,電流,周
波数を制御し、電動機の同期速度付近周波数60Hzに
なったときに電動機と発電機とを電気的に直結する。し
たがって、それぞれの周波数変換器は、34500Hp
の全出力とほぼ同じ容量を有することになり、小容量の
コンバータやインバータを採用することはできない。ま
た、原動機は、定速運転が基本である。
【0004】さらに、前記『船舶用機関学会誌』第29
頁の図6の従来例は、プロペラ駆動電動機がタンデム型
であるものを示しているが、電動機は直流機のみであ
り、周波数制御は行われず、定電圧定周波数の電源を用
いている。
頁の図6の従来例は、プロペラ駆動電動機がタンデム型
であるものを示しているが、電動機は直流機のみであ
り、周波数制御は行われず、定電圧定周波数の電源を用
いている。
【0005】一方、特開昭54−140123号は、原
動機で駆動される発電機が複数あって、その内の1台の
発電機が定速回転で運転され、残りの発電機が低速運転
される例を示している。定格運転される発電機の出力
は、サイクロコンバータまたはインバータで起動する電
動機によって起動し、速度制御される。電動機の同期速
度と低速運転される発電機の同期速度とが一致すると、
電動機の電源を低速運転中の発電機電源に切り換え、そ
の後は、原動機の回転数を変えることで電動機の速度を
制御している。しかし、前記残りの発電機の低速運転時
の効率の悪さなどについての配慮は示されていない。
動機で駆動される発電機が複数あって、その内の1台の
発電機が定速回転で運転され、残りの発電機が低速運転
される例を示している。定格運転される発電機の出力
は、サイクロコンバータまたはインバータで起動する電
動機によって起動し、速度制御される。電動機の同期速
度と低速運転される発電機の同期速度とが一致すると、
電動機の電源を低速運転中の発電機電源に切り換え、そ
の後は、原動機の回転数を変えることで電動機の速度を
制御している。しかし、前記残りの発電機の低速運転時
の効率の悪さなどについての配慮は示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の原動機の動
力伝達システムでは、原動機の出力が変化しても、原動
機は定速回転され、燃費率を最小にできない。したがっ
て、通常時は最大速力で走ることの少ない艦船でも、常
に高速運転時の燃料消費を基礎として航海可能日数が決
まってしまう問題があった。
力伝達システムでは、原動機の出力が変化しても、原動
機は定速回転され、燃費率を最小にできない。したがっ
て、通常時は最大速力で走ることの少ない艦船でも、常
に高速運転時の燃料消費を基礎として航海可能日数が決
まってしまう問題があった。
【0007】それに伴って、容量が大きく高価なサイク
ロコンバータやインバータを採用することになり、コス
トダウンが困難であった。
ロコンバータやインバータを採用することになり、コス
トダウンが困難であった。
【0008】また、サイクロコンバータやインバータを
交流発電機に接続すると、リップル電流が交流発電機に
流れ、温度上昇対策が必要であった。
交流発電機に接続すると、リップル電流が交流発電機に
流れ、温度上昇対策が必要であった。
【0009】さらに、交流発電機の全負荷が、サイクロ
コンバータやインバータを介して電動機に供給されるの
で、運転速度範囲の大部分において発電機の力率が悪
く、発電機のkVA容量を大きくせざるを得ず、大型で
重いシステムとなっていた。
コンバータやインバータを介して電動機に供給されるの
で、運転速度範囲の大部分において発電機の力率が悪
く、発電機のkVA容量を大きくせざるを得ず、大型で
重いシステムとなっていた。
【0010】電動機や発電機は、サイクロコンバータや
インバータを介在させるため、大部分の運転速度範囲を
正弦波の電圧電流では運転できない。そのため、電動機
や発電機に電磁騒音が発生し、逆相分が生じ、内部損失
が大きかった。
インバータを介在させるため、大部分の運転速度範囲を
正弦波の電圧電流では運転できない。そのため、電動機
や発電機に電磁騒音が発生し、逆相分が生じ、内部損失
が大きかった。
【0011】本発明の目的は、原動機の燃費率を最小に
でき、容量の小さなサイクロコンバータやインバータを
用いることが可能で、交流発電機の容量も低減でき、大
部分の運転速度範囲を正弦波の電圧電流で運転可能な原
動機の動力伝達システムを提供することである。
でき、容量の小さなサイクロコンバータやインバータを
用いることが可能で、交流発電機の容量も低減でき、大
部分の運転速度範囲を正弦波の電圧電流で運転可能な原
動機の動力伝達システムを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、可変速の原動機に結合された発電機とそ
の電力により駆動される電動機と電動機の出力または回
転数を制御する手段とを含む原動機の動力伝達システム
において、交流発電機と交流電動機とを接続する第1遮
断器と並列に、第2遮断器とコンバータまたはインバー
タとの直列回路を設け、電動機の出力または回転数が所
定値以下では、前記直列回路を介して、交流発電機の電
力を交流電動機に供給し、電動機の出力または回転数が
所定値を超えたら、前記直列回路を切離し、交流発電機
と交流電動機とを第1遮断器により電気的に直結する原
動機の動力伝達システムを提案するものである。
成するために、可変速の原動機に結合された発電機とそ
の電力により駆動される電動機と電動機の出力または回
転数を制御する手段とを含む原動機の動力伝達システム
において、交流発電機と交流電動機とを接続する第1遮
断器と並列に、第2遮断器とコンバータまたはインバー
タとの直列回路を設け、電動機の出力または回転数が所
定値以下では、前記直列回路を介して、交流発電機の電
力を交流電動機に供給し、電動機の出力または回転数が
所定値を超えたら、前記直列回路を切離し、交流発電機
と交流電動機とを第1遮断器により電気的に直結する原
動機の動力伝達システムを提案するものである。
【0013】直列回路は、第2遮断器とコンバータおよ
びインバータと直列回路、または第2遮断器とサイクロ
コンバータとの直列回路とすることができる。
びインバータと直列回路、または第2遮断器とサイクロ
コンバータとの直列回路とすることができる。
【0014】いずれの場合も、前記電動機の巻線を、第
1遮断器を介して電力を供給される巻線と、直列回路を
介して電力を供給される巻線とに分けて巻いてもよい。
1遮断器を介して電力を供給される巻線と、直列回路を
介して電力を供給される巻線とに分けて巻いてもよい。
【0015】電動機は、第1遮断器を介して電力を供給
される主電動機と、直列回路を介して電力を供給される
低出力用交流電動機との組合せとすることも可能であ
る。その場合、発電機は、主電動機に電力を供給する発
電機と、前記低出力用交流電動機に電力を供給する発電
機との組合せとすることができる。さらに、原動機も、
前記2種類の発電機をそれぞれ駆動する2種類の原動機
としてもよい。
される主電動機と、直列回路を介して電力を供給される
低出力用交流電動機との組合せとすることも可能であ
る。その場合、発電機は、主電動機に電力を供給する発
電機と、前記低出力用交流電動機に電力を供給する発電
機との組合せとすることができる。さらに、原動機も、
前記2種類の発電機をそれぞれ駆動する2種類の原動機
としてもよい。
【0016】本発明はまた、上記目的を達成するため
に、可変速の原動機に結合された発電機とその電力によ
り駆動される電動機と電動機の出力または回転数を制御
する手段とを含む原動機の動力伝達システムにおいて、
交流発電機と交流電動機とを接続する第1遮断器と並列
に、第2遮断器とコンバータとの直列回路を設け、コン
バータの直流出力で駆動される低出力用直流電動機を交
流電動機に結合させて設け、電動機の出力または回転数
が所定値以下では、前記直列回路を介して、交流発電機
の電力を前記低出力用直流電動機に供給し、電動機の出
力または回転数が所定値を超えたら、前記直列回路を切
離し、交流発電機と交流電動機とを第1遮断器により電
気的に直結する原動機の動力伝達システムを提案するも
のである。
に、可変速の原動機に結合された発電機とその電力によ
り駆動される電動機と電動機の出力または回転数を制御
する手段とを含む原動機の動力伝達システムにおいて、
交流発電機と交流電動機とを接続する第1遮断器と並列
に、第2遮断器とコンバータとの直列回路を設け、コン
バータの直流出力で駆動される低出力用直流電動機を交
流電動機に結合させて設け、電動機の出力または回転数
が所定値以下では、前記直列回路を介して、交流発電機
の電力を前記低出力用直流電動機に供給し、電動機の出
力または回転数が所定値を超えたら、前記直列回路を切
離し、交流発電機と交流電動機とを第1遮断器により電
気的に直結する原動機の動力伝達システムを提案するも
のである。
【0017】電動機を主電動機と低出力用電動機とによ
り構成した場合は、両者を並列運転することも可能であ
る。
り構成した場合は、両者を並列運転することも可能であ
る。
【0018】
【作用】本発明においては、原動機の出力に応じて原動
機の回転数を変えるために、燃費率が最小となる運転点
を選定できる。原動機がガスタービンである場合、ガス
タービンのガス発電機を低速回転で使用し、回転数の3
乗に比例するガス発電機の圧縮器の吸収動力を低減でき
るので、特に省燃料の効果が顕著である。その結果、通
常時は最大速力で走ることの少ない艦船では、従来と同
容量の燃料でも航海可能日数を延長できることになる。
機の回転数を変えるために、燃費率が最小となる運転点
を選定できる。原動機がガスタービンである場合、ガス
タービンのガス発電機を低速回転で使用し、回転数の3
乗に比例するガス発電機の圧縮器の吸収動力を低減でき
るので、特に省燃料の効果が顕著である。その結果、通
常時は最大速力で走ることの少ない艦船では、従来と同
容量の燃料でも航海可能日数を延長できることになる。
【0019】また、高価なサイクロコンバータやインバ
ータの容量を小さくでき、大幅なコストダウンを達成で
きる。
ータの容量を小さくでき、大幅なコストダウンを達成で
きる。
【0020】さらに、サイクロコンバータやインバータ
を交流発電機に接続すると、リップル電流が交流発電機
に流れ、温度上昇対策が必要となるが、本発明では小部
分の負荷としてサイクロコンバータやインバータを併用
しているので、その影響はほとんどないといってよい。
を交流発電機に接続すると、リップル電流が交流発電機
に流れ、温度上昇対策が必要となるが、本発明では小部
分の負荷としてサイクロコンバータやインバータを併用
しているので、その影響はほとんどないといってよい。
【0021】運転速度範囲の大部分において、同期電動
機または誘導電動機が、サイクロコンバータやインバー
タを介さないで、直接に発電機の負荷となるから、発電
機の力率を良好に保ち、発電機のkVA容量を下げ、小
形/軽量化できる。
機または誘導電動機が、サイクロコンバータやインバー
タを介さないで、直接に発電機の負荷となるから、発電
機の力率を良好に保ち、発電機のkVA容量を下げ、小
形/軽量化できる。
【0022】電動機や発電機は、大部分の運転速度範囲
において、サイクロコンバータやインバータを介さない
で、正弦波の電圧電流により運転できる。そのため、電
動機や発電機の電磁騒音,逆相分,内部損失の低減が可
能である。
において、サイクロコンバータやインバータを介さない
で、正弦波の電圧電流により運転できる。そのため、電
動機や発電機の電磁騒音,逆相分,内部損失の低減が可
能である。
【0023】
【実施例】図1は、本発明による原動機の動力伝達シス
テムの一実施例の動力伝達系統構成を示す図である。ガ
スタービンやディーゼルエンジンなどの原動機1には、
交流発電機2が結合されている。交流発電機2の出力
は、遮断器3を介して、交流電動機8に供給され、スク
リューすなわちプロペラ9を回転させる。交流発電機の
出力側には、前記遮断器3と並列に、遮断器4とコンバ
ータ5および/またはインバータ6と遮断器7との直列
回路が接続されている。
テムの一実施例の動力伝達系統構成を示す図である。ガ
スタービンやディーゼルエンジンなどの原動機1には、
交流発電機2が結合されている。交流発電機2の出力
は、遮断器3を介して、交流電動機8に供給され、スク
リューすなわちプロペラ9を回転させる。交流発電機の
出力側には、前記遮断器3と並列に、遮断器4とコンバ
ータ5および/またはインバータ6と遮断器7との直列
回路が接続されている。
【0024】さて、図2は、艦船速度に対する所要電動
機動力の関係および艦船速度に対するスクリュー9の回
転数の関係を示す図である。所要動力は、スクリュー9
の回転数の3乗に比例する。すなわち、所要動力は、艦
船速度が低いうち小さいが、艦船速度の増加とともに飛
躍的に増大する。
機動力の関係および艦船速度に対するスクリュー9の回
転数の関係を示す図である。所要動力は、スクリュー9
の回転数の3乗に比例する。すなわち、所要動力は、艦
船速度が低いうち小さいが、艦船速度の増加とともに飛
躍的に増大する。
【0025】図3は、船速度と艦船用の原動機として用
いられるガスタービン1の出力およびスクリュー9の軸
入力との関係の一例を示す図である。ガスタービン1の
出力軸の回転数は、実用的には定格の25〜30%を下
限として、定格100%までの速度範囲で使用可能であ
る。ガスタービン1の下限回転数をNG1とし、最大回転
数をNGmaxとすると、その比は4〜3倍となる。なお、
フリータービンでは、出力軸の回転数は0〜100%ま
で使用可能であるが、実用的には、定格の1/3程度か
ら定格速度までが可変範囲である。
いられるガスタービン1の出力およびスクリュー9の軸
入力との関係の一例を示す図である。ガスタービン1の
出力軸の回転数は、実用的には定格の25〜30%を下
限として、定格100%までの速度範囲で使用可能であ
る。ガスタービン1の下限回転数をNG1とし、最大回転
数をNGmaxとすると、その比は4〜3倍となる。なお、
フリータービンでは、出力軸の回転数は0〜100%ま
で使用可能であるが、実用的には、定格の1/3程度か
ら定格速度までが可変範囲である。
【0026】ガスタービン1の最大出力P2において速
度がV2であるとき、スクリュー9の回転数が速度に比
例するとすれば、V1=1/3V2のとき、NP1=1/3
NPmaxである。したがって、この点の所要動力P1は、
P2の値の(1/3)3となる。
度がV2であるとき、スクリュー9の回転数が速度に比
例するとすれば、V1=1/3V2のとき、NP1=1/3
NPmaxである。したがって、この点の所要動力P1は、
P2の値の(1/3)3となる。
【0027】そこで、図1の基本的実施例においては、
速度がV1以下では、コンバータ5および/またはイン
バータ6を介して、交流発電機2の電力を交流電動機8
に供給し、速度がV1を超えたら、交流発電機2と交流
電動機8とを電気的に直結して、速度制御運転を実行す
るようにしてある。
速度がV1以下では、コンバータ5および/またはイン
バータ6を介して、交流発電機2の電力を交流電動機8
に供給し、速度がV1を超えたら、交流発電機2と交流
電動機8とを電気的に直結して、速度制御運転を実行す
るようにしてある。
【0028】本実施例においては、原動機1の出力に応
じて原動機1の回転数を変えるために、燃費率が最小と
なる運転点を選定できる。原動機1がガスタービンであ
る場合、ガスタービンのガス発電機2を低速回転で使用
し、回転数の3乗に比例するガス発電機2の圧縮器の吸
収動力を低減できるので、特に省燃料の効果が顕著であ
る。その結果、通常時は最大速力で走ることの少ない艦
船では、従来と同容量の燃料でも航海可能日数を延長で
きることになる。
じて原動機1の回転数を変えるために、燃費率が最小と
なる運転点を選定できる。原動機1がガスタービンであ
る場合、ガスタービンのガス発電機2を低速回転で使用
し、回転数の3乗に比例するガス発電機2の圧縮器の吸
収動力を低減できるので、特に省燃料の効果が顕著であ
る。その結果、通常時は最大速力で走ることの少ない艦
船では、従来と同容量の燃料でも航海可能日数を延長で
きることになる。
【0029】また、高価なサイクロコンバータ5やイン
バータ6の容量を小さくでき、大幅なコストダウンを達
成できる。
バータ6の容量を小さくでき、大幅なコストダウンを達
成できる。
【0030】さらに、サイクロコンバータ5やインバー
タ6を交流発電機2に接続すると、リップル電流が交流
発電機2に流れ、温度上昇対策が必要となるが、低出力
時の負荷としてサイクロコンバータ5やインバータ6を
併用しているので、その影響はほとんどない。
タ6を交流発電機2に接続すると、リップル電流が交流
発電機2に流れ、温度上昇対策が必要となるが、低出力
時の負荷としてサイクロコンバータ5やインバータ6を
併用しているので、その影響はほとんどない。
【0031】運転速度範囲の大部分において、電動機8
が、サイクロコンバータ5やインバータ6を介さない
で、直接に発電機2の負荷となるから、発電機2の力率
を良好に保ち、発電機2のkVA容量を下げ、小形/軽
量化できる。
が、サイクロコンバータ5やインバータ6を介さない
で、直接に発電機2の負荷となるから、発電機2の力率
を良好に保ち、発電機2のkVA容量を下げ、小形/軽
量化できる。
【0032】電動機8や発電機2は、大部分の運転速度
範囲において、サイクロコンバータ5やインバータ6を
介さないで、正弦波の電圧電流により運転できる。その
ため、電動機8や発電機2の電磁騒音,逆相分,内部損
失の低減が可能である。
範囲において、サイクロコンバータ5やインバータ6を
介さないで、正弦波の電圧電流により運転できる。その
ため、電動機8や発電機2の電磁騒音,逆相分,内部損
失の低減が可能である。
【0033】図4は、インバータを用いた本発明による
原動機の動力伝達システムのより具体的な実施例の系統
構成を示す図である。ガスタービン1は、交流発電機2
の動力源であり、ガスタービン1に設けられたガバナ
は、ガスタービン1の最小回転数を維持しつつ、回転数
を制御する。交流発電機2は、ガスタービン1の動力に
より、その回転数に対応する周波数の交流電力を発生さ
せ、AVRは、その交流電力の電圧を制御する。遮断器
3は、交流発電機と電動機とを直結させ、電動機を発電
機と同期した回転数となるようにする。遮断器4とコン
バータ5とインバータ6と遮断器7の直列回路は、電動
機8の低速域の制御,逆転制御,回生制御を行ない、遮
断器3の投入時にまたは高速度域から低速度域に戻る場
合の開放時に、交流発電機2の位相同期のための制御を
実行する。
原動機の動力伝達システムのより具体的な実施例の系統
構成を示す図である。ガスタービン1は、交流発電機2
の動力源であり、ガスタービン1に設けられたガバナ
は、ガスタービン1の最小回転数を維持しつつ、回転数
を制御する。交流発電機2は、ガスタービン1の動力に
より、その回転数に対応する周波数の交流電力を発生さ
せ、AVRは、その交流電力の電圧を制御する。遮断器
3は、交流発電機と電動機とを直結させ、電動機を発電
機と同期した回転数となるようにする。遮断器4とコン
バータ5とインバータ6と遮断器7の直列回路は、電動
機8の低速域の制御,逆転制御,回生制御を行ない、遮
断器3の投入時にまたは高速度域から低速度域に戻る場
合の開放時に、交流発電機2の位相同期のための制御を
実行する。
【0034】ガスタービンの最大回転数NGmax=360
0rpm,下限回転数NG1=1200rpmとし、交流
発電機を2極(2P)機とすると、交流発電機の出力周
波数は、60Hz〜20Hzの間で可変速運転できるこ
とになる。この方法は、ガスタービンの燃料注入量を変
え、タービン入口温度を変化させて、出力と回転数をガ
スタービンのガバナにより調整する。
0rpm,下限回転数NG1=1200rpmとし、交流
発電機を2極(2P)機とすると、交流発電機の出力周
波数は、60Hz〜20Hzの間で可変速運転できるこ
とになる。この方法は、ガスタービンの燃料注入量を変
え、タービン入口温度を変化させて、出力と回転数をガ
スタービンのガバナにより調整する。
【0035】艦船の速度を零からV1まで変える場合、
遮断器3を開く一方で、遮断器4,7を閉じ、交流発電
機2の電圧を一定とし、コンバータ5およびインバータ
6を運転し、インバータ6の周波数と電圧(電流)を調
節して電動機8のトルクおよび回転数を制御する。電動
機2の発生周波数がガスタービン1の1200rpm相
当の20Hzとなったとき、インバータ6の出力周波数
の位相を交流発電機2の位相と同期させるように運転
し、その後遮断器7を開いて遮断器3を投入する。この
ときの電動機8の回転数は約66rpmである。このと
きの電動機8の出力は、ほぼ25000ps×(1/
3)3=926psである。したがって、インバータ6
の容量は、効率を考慮しても、約900KVA程度の小
容量のもので十分である。
遮断器3を開く一方で、遮断器4,7を閉じ、交流発電
機2の電圧を一定とし、コンバータ5およびインバータ
6を運転し、インバータ6の周波数と電圧(電流)を調
節して電動機8のトルクおよび回転数を制御する。電動
機2の発生周波数がガスタービン1の1200rpm相
当の20Hzとなったとき、インバータ6の出力周波数
の位相を交流発電機2の位相と同期させるように運転
し、その後遮断器7を開いて遮断器3を投入する。この
ときの電動機8の回転数は約66rpmである。このと
きの電動機8の出力は、ほぼ25000ps×(1/
3)3=926psである。したがって、インバータ6
の容量は、効率を考慮しても、約900KVA程度の小
容量のもので十分である。
【0036】交流発電機2と電動機8を電気的に直結し
た後は、ガスタービン1の回転数を変えて交流発電機2
の周波数を変化させ、および/または交流発電機2の励
磁を変えて電圧を変化させ、電動機8の特性にマッチし
た電圧と周波数とにより、速度V1からV2までの間制御
する。なお、電動機8としては、目的に応じて、同期電
動機または誘導電動機が用いられる。
た後は、ガスタービン1の回転数を変えて交流発電機2
の周波数を変化させ、および/または交流発電機2の励
磁を変えて電圧を変化させ、電動機8の特性にマッチし
た電圧と周波数とにより、速度V1からV2までの間制御
する。なお、電動機8としては、目的に応じて、同期電
動機または誘導電動機が用いられる。
【0037】図5は、図4の実施例における船速度とス
クリュー入力馬力とをパラメータとして電動機の制御領
域の分担を示す図である。インバータ運転領域において
は、交流発電機2は、必ずしも定周波(定回転)や定電
圧の制御を行なわなくとも、コンバータ5とインバータ
6との組合せで、電動機8に必要な電圧,周波数,位
相,回転方向等を調整できる。
クリュー入力馬力とをパラメータとして電動機の制御領
域の分担を示す図である。インバータ運転領域において
は、交流発電機2は、必ずしも定周波(定回転)や定電
圧の制御を行なわなくとも、コンバータ5とインバータ
6との組合せで、電動機8に必要な電圧,周波数,位
相,回転方向等を調整できる。
【0038】このようにガスタービン等の原動機1を可
変速運転すると、低速度域での燃料消費を著しく削減で
きる。
変速運転すると、低速度域での燃料消費を著しく削減で
きる。
【0039】図6は、サイクロコンバータを用いた本発
明による原動機の動力伝達システムの実施例の系統構成
を示す図である。サイクロコンバータを用いた場合も、
変換器が異なるのみで、図4の実施例と作用は同じであ
る。
明による原動機の動力伝達システムの実施例の系統構成
を示す図である。サイクロコンバータを用いた場合も、
変換器が異なるのみで、図4の実施例と作用は同じであ
る。
【0040】図7は、2巻線電動機8Aを用いた本発明
による原動機の動力伝達システムの実施例の系統構成を
示す図である。基本的に図4の実施例と同じであるが、
実用的には、インバータ6の出力回路と発電機2の出力
回路とを絶縁してそれぞれの出力電圧を任意に選定でき
るようにするため、電動機8Aにインバータ用巻線と交
流発電機用巻線とを同一固定子内で分けて巻線してい
る。したがって、インバータ6を運転したままで遮断器
3を閉じ、電動機8Aに対して交流発電機2からインバ
ータ6側とは異なる電圧の電力を供給し、並列運転する
こともできる。その結果、駆動電力源切換時の電動機8
Aのショックを軽減できる。逆に、高速域から低速域へ
の移行も、遮断器3の開放のみで容易に実行できる。
による原動機の動力伝達システムの実施例の系統構成を
示す図である。基本的に図4の実施例と同じであるが、
実用的には、インバータ6の出力回路と発電機2の出力
回路とを絶縁してそれぞれの出力電圧を任意に選定でき
るようにするため、電動機8Aにインバータ用巻線と交
流発電機用巻線とを同一固定子内で分けて巻線してい
る。したがって、インバータ6を運転したままで遮断器
3を閉じ、電動機8Aに対して交流発電機2からインバ
ータ6側とは異なる電圧の電力を供給し、並列運転する
こともできる。その結果、駆動電力源切換時の電動機8
Aのショックを軽減できる。逆に、高速域から低速域へ
の移行も、遮断器3の開放のみで容易に実行できる。
【0041】図8は、図7の実施例における船速度と電
動機出力とをパラメータとして電動機の制御領域の分担
を示す図である。なお、図7の電動機8Aに独立した2
巻線を設ける方式に代えて、電動機8とインバータ6と
の間に変圧器を増設する方式を採用しても、ほぼ同様な
効果が得られる。この場合は、図8の特性も図5の特性
も実現できる。また、図7の系統構成において、インバ
ータ6に代えて、コンバータ5をサイクロコンバータと
してもよい。
動機出力とをパラメータとして電動機の制御領域の分担
を示す図である。なお、図7の電動機8Aに独立した2
巻線を設ける方式に代えて、電動機8とインバータ6と
の間に変圧器を増設する方式を採用しても、ほぼ同様な
効果が得られる。この場合は、図8の特性も図5の特性
も実現できる。また、図7の系統構成において、インバ
ータ6に代えて、コンバータ5をサイクロコンバータと
してもよい。
【0042】図9は、低出力用交流電動機として独立巻
線の小さな電動機10Aを併用した本発明による原動機
の動力伝達システムの実施例の系統構成を示す図であ
る。交流発電機2にインバータ回路用巻線と電動機を直
接運転する巻線とを設けて、インバータ用巻線付き交流
発電機2Aとし、インバータ6に加わる電圧を容量に見
合った電圧とする。このようにすると、コンバータ5や
インバータ6のコストダウンに有利である。また、大容
量の交流電動機8を極めて小出力で使用すると、力率と
効率が悪くなるため、小形の低出力用交流電動機10A
をインバータ6の出力で運転し、スクリュー9を駆動す
る。本実施例においては、電動機8の電源切換時に交流
電圧の位相を同期させて投入する必要がなくなり、制御
を簡略化できる。特性は基本的に図8と同じである。
線の小さな電動機10Aを併用した本発明による原動機
の動力伝達システムの実施例の系統構成を示す図であ
る。交流発電機2にインバータ回路用巻線と電動機を直
接運転する巻線とを設けて、インバータ用巻線付き交流
発電機2Aとし、インバータ6に加わる電圧を容量に見
合った電圧とする。このようにすると、コンバータ5や
インバータ6のコストダウンに有利である。また、大容
量の交流電動機8を極めて小出力で使用すると、力率と
効率が悪くなるため、小形の低出力用交流電動機10A
をインバータ6の出力で運転し、スクリュー9を駆動す
る。本実施例においては、電動機8の電源切換時に交流
電圧の位相を同期させて投入する必要がなくなり、制御
を簡略化できる。特性は基本的に図8と同じである。
【0043】図10は、低速度すなわち低出力領域を直
流電動機10Bで駆動する本発明による原動機の動力伝
達システムの実施例の系統構成を示す図である。艦船の
低速域をカバーする電動機10を直流電動機10Bとし
たものである。このようにすると、制御回路が極めて単
純になり、発電機2の出力をサイリスタを用いたコンバ
ータ5で整流し、これを可変直流電源として、直流電動
機10Bを制御ればよい。小形の直流電動機10Bは、
製作も容易であり、インバータ6などの複雑な機器が不
要となり、価格的には大きな利点がある。
流電動機10Bで駆動する本発明による原動機の動力伝
達システムの実施例の系統構成を示す図である。艦船の
低速域をカバーする電動機10を直流電動機10Bとし
たものである。このようにすると、制御回路が極めて単
純になり、発電機2の出力をサイリスタを用いたコンバ
ータ5で整流し、これを可変直流電源として、直流電動
機10Bを制御ればよい。小形の直流電動機10Bは、
製作も容易であり、インバータ6などの複雑な機器が不
要となり、価格的には大きな利点がある。
【0044】図11は、図9の実施例において、2系統
の独立した発電機を含む本発明による原動機の動力伝達
システムの実施例の系統構成を示す図である。発電機2
Bを2系統の独立した交流発電機とし、それぞれ電圧を
制御できる。電動機も、図9の実施例と同様に、大容量
の交流電動機8と小形の低出力用交流電動機10とを併
設してある。本実施例の特徴は、コンバータ5およびイ
ンバータ6において、原則的に電圧の制御機能を省略す
ることである。すなわち、これらの回路においては、高
調波成分が最小となる運転を実行し、周波数の制御のみ
を行なう。インバータの出力電圧は、交流発電機の電圧
制御回路AVR1に担当させる。この方式では、機器の
電磁雑音をより低減し、誘導障害を防止できる。
の独立した発電機を含む本発明による原動機の動力伝達
システムの実施例の系統構成を示す図である。発電機2
Bを2系統の独立した交流発電機とし、それぞれ電圧を
制御できる。電動機も、図9の実施例と同様に、大容量
の交流電動機8と小形の低出力用交流電動機10とを併
設してある。本実施例の特徴は、コンバータ5およびイ
ンバータ6において、原則的に電圧の制御機能を省略す
ることである。すなわち、これらの回路においては、高
調波成分が最小となる運転を実行し、周波数の制御のみ
を行なう。インバータの出力電圧は、交流発電機の電圧
制御回路AVR1に担当させる。この方式では、機器の
電磁雑音をより低減し、誘導障害を防止できる。
【0045】図12は、ブースタを備えた本発明による
原動機の動力伝達システムの実施例の系統構成を示す図
である。図13は、図12の実施例における船速度とス
クリュー入力馬力とをパラメータとして電動機の制御領
域の分担を示す図である。本実施例においては、巡航原
動機11を増設し、その最大出力を少なくとも主原動機
1の安定最小回転数で取り出し得る出力 P1以上とす
る。インバータ5や遮断器3,4,7の制御方法は、図
9または図11の実施例と同様である。速度V1からV2
の間は、図13の様に2台の原動機1,11を運転し、
最高出力を増加させることも、巡航原動機11を停止さ
せ、主原動機1のみで航行してもよい。
原動機の動力伝達システムの実施例の系統構成を示す図
である。図13は、図12の実施例における船速度とス
クリュー入力馬力とをパラメータとして電動機の制御領
域の分担を示す図である。本実施例においては、巡航原
動機11を増設し、その最大出力を少なくとも主原動機
1の安定最小回転数で取り出し得る出力 P1以上とす
る。インバータ5や遮断器3,4,7の制御方法は、図
9または図11の実施例と同様である。速度V1からV2
の間は、図13の様に2台の原動機1,11を運転し、
最高出力を増加させることも、巡航原動機11を停止さ
せ、主原動機1のみで航行してもよい。
【0046】本実施例の特徴は、他の実施例と比べて、
低速航行の機会の多い艦船の場合、燃料消費がより少な
くて済むことである。同じ出力を得るには、大形の原動
機1を小出力で使用するよりも、小形の原動機11を使
用した方が効率がよいからである。また、原動機1,1
1と交流発電機2,2Cがそれぞれ2台有るので、運航
中に原動機1,11のいずれかが故障しても、遮断器1
3,14により、交流発電機2,2Cを切換え使用がで
きる。
低速航行の機会の多い艦船の場合、燃料消費がより少な
くて済むことである。同じ出力を得るには、大形の原動
機1を小出力で使用するよりも、小形の原動機11を使
用した方が効率がよいからである。また、原動機1,1
1と交流発電機2,2Cがそれぞれ2台有るので、運航
中に原動機1,11のいずれかが故障しても、遮断器1
3,14により、交流発電機2,2Cを切換え使用がで
きる。
【0047】
【発明の効果】本発明の原動機の動力伝達システムによ
れば、以下の効果が得られる。 (1)原動機を定速度で高速回転させるシステムと比べ
て、燃料使用量を20〜30%低減できる。 (2)全速度範囲を制御するシステムと比較して、インバ
ータやサイクロコンバータの容量が20分の1〜30分
の1程度になる。 (3)出力の大きい速度範囲では、交流発電機の出力がそ
のまま電動機に供給される。そのため、インバータやサ
イクロコンバータにより大電力が制御されるシステムと
比べて、大電力領域では発電機に流れる高調波電流と電
動機に流れる高調波電流成分がほとんど零となる。した
がって、電磁音の発生と誘導障害の発生とを最小に抑制
できる。 (4)大電力領域では、交流発電機と電動機との間の電流
制御に種々の変換器が接続されないので、交流発電機か
らみた負荷の力率がよくなり、交流発電機の容量(KV
A)を約2/3に低減できる。
れば、以下の効果が得られる。 (1)原動機を定速度で高速回転させるシステムと比べ
て、燃料使用量を20〜30%低減できる。 (2)全速度範囲を制御するシステムと比較して、インバ
ータやサイクロコンバータの容量が20分の1〜30分
の1程度になる。 (3)出力の大きい速度範囲では、交流発電機の出力がそ
のまま電動機に供給される。そのため、インバータやサ
イクロコンバータにより大電力が制御されるシステムと
比べて、大電力領域では発電機に流れる高調波電流と電
動機に流れる高調波電流成分がほとんど零となる。した
がって、電磁音の発生と誘導障害の発生とを最小に抑制
できる。 (4)大電力領域では、交流発電機と電動機との間の電流
制御に種々の変換器が接続されないので、交流発電機か
らみた負荷の力率がよくなり、交流発電機の容量(KV
A)を約2/3に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による原動機の動力伝達システムの一実
施例の動力伝達系統構成を示す図である。
施例の動力伝達系統構成を示す図である。
【図2】艦船速度に対する所要電動機動力の関係とおよ
び艦船速度に対するスクリューすなわちスクリューの回
転数の関係を示す図である。
び艦船速度に対するスクリューすなわちスクリューの回
転数の関係を示す図である。
【図3】船速度と艦船用の原動機として用いられるガス
タービンの出力およびスクリュー軸入力との関係の一例
を示す図である。
タービンの出力およびスクリュー軸入力との関係の一例
を示す図である。
【図4】インバータを用いた本発明による原動機の動力
伝達システムの実施例の系統構成を示す図である。
伝達システムの実施例の系統構成を示す図である。
【図5】図4の実施例における船速度とスクリュー入力
馬力とをパラメータとして電動機の制御領域の分担を示
す図である。
馬力とをパラメータとして電動機の制御領域の分担を示
す図である。
【図6】サイクロコンバータを用いた本発明による原動
機の動力伝達システムの実施例の系統構成を示す図であ
る。
機の動力伝達システムの実施例の系統構成を示す図であ
る。
【図7】2巻線電動機を用いた本発明による原動機の動
力伝達システムの実施例の系統構成を示す図である。
力伝達システムの実施例の系統構成を示す図である。
【図8】図7の実施例における船速度と電動機出力とを
パラメータとして電動機の制御領域の分担を示す図であ
る。
パラメータとして電動機の制御領域の分担を示す図であ
る。
【図9】独立巻線の小さな電動機を併用した本発明によ
る原動機の動力伝達システムの実施例の系統構成を示す
図である。
る原動機の動力伝達システムの実施例の系統構成を示す
図である。
【図10】低速度領域を直流電動機で駆動する本発明に
よる原動機の動力伝達システムの実施例の系統構成を示
す図である。
よる原動機の動力伝達システムの実施例の系統構成を示
す図である。
【図11】図9の実施例において2系統の独立した発電
機を含む本発明による原動機の動力伝達システムの実施
例の系統構成を示す図である。
機を含む本発明による原動機の動力伝達システムの実施
例の系統構成を示す図である。
【図12】ブースタを備えた本発明による原動機の動力
伝達システムの実施例の系統構成を示す図である。
伝達システムの実施例の系統構成を示す図である。
【図13】図12の実施例における船速度とスクリュー
入力馬力とをパラメータとして電動機の制御領域の分担
を示す図である。
入力馬力とをパラメータとして電動機の制御領域の分担
を示す図である。
1 原動機 2 発電機 2A インバータ用巻線付き交流発電機 2B 2系統の独立した交流発電機 3 遮断器 4 遮断器 5 コンバータ 6 インバータ 7 遮断器 8 電動機 8A 2巻線電動機 9 スクリュー(プロペラ) 10A 低出力用交流電動機 10B 低出力用直流電動機 11 原動機 12 交流発電機 13 遮断器 14 遮断器
Claims (9)
- 【請求項1】 可変速の原動機に結合された発電機とそ
の電力により駆動される電動機と当該電動機の出力また
は回転数を制御する手段とを含む原動機の動力伝達シス
テムにおいて、 前記交流発電機と前記交流電動機とを接続する第1遮断
器と並列に、第2遮断器とコンバータまたはインバータ
との直列回路を設け、 前記電動機の出力または回転数が所定値以下では、前記
直列回路を介して、前記交流発電機の電力を前記交流電
動機に供給し、 前記電動機の出力または回転数が前記所定値を超えた
ら、前記直列回路を切離し、前記交流発電機と前記交流
電動機とを第1遮断器により電気的に直結することを特
徴とする原動機の動力伝達システム。 - 【請求項2】 可変速の原動機に結合された発電機とそ
の電力により駆動される電動機と当該電動機の出力また
は回転数を制御する手段とを含む原動機の動力伝達シス
テムにおいて、 前記交流発電機と前記交流電動機とを接続する第1遮断
器と並列に、第2遮断器とコンバータおよびインバータ
との直列回路を設け、 前記電動機の出力または回転数が所定値以下では、前記
直列回路を介して、前記交流発電機の電力を前記交流電
動機に供給し、 前記電動機の出力または回転数が前記所定値を超えた
ら、前記直列回路を切離し、前記交流発電機と前記交流
電動機とを第1遮断器により電気的に直結することを特
徴とする原動機の動力伝達システム。 - 【請求項3】 可変速の原動機に結合された発電機とそ
の電力により駆動される電動機と当該電動機の出力また
は回転数を制御する手段とを含む原動機の動力伝達シス
テムにおいて、 前記交流発電機と前記交流電動機とを接続する第1遮断
器と並列に、第2遮断器とサイクロコンバータとの直列
回路を設け、 前記電動機の出力または回転数が所定値以下では、前記
直列回路を介して、前記交流発電機の電力を前記交流電
動機に供給し、 前記電動機の出力または回転数が前記所定値を超えた
ら、前記直列回路を切離し、前記交流発電機と前記交流
電動機とを第1遮断器により電気的に直結することを特
徴とする原動機の動力伝達システム。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
の原動機の動力伝達システムにおいて、 前記電動機の巻線が、前記第1遮断器を介して電力を供
給される巻線と、前記直列回路を介して電力を供給され
る巻線とからなることを特徴とする原動機の動力伝達シ
ステム。 - 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
の原動機の動力伝達システムにおいて、 前記電動機が、前記第1遮断器を介して電力を供給され
る主電動機と、前記直列回路を介して電力を供給される
低出力用交流電動機からなることを特徴とする原動機の
動力伝達システム。 - 【請求項6】 請求項5に記載の原動機の動力伝達シス
テムにおいて、 前記発電機が、前記主電動機に電力を供給する発電機
と、前記低出力用交流電動機に電力を供給する発電機と
からなることを特徴とする原動機の動力伝達システム。 - 【請求項7】 請求項6に記載の原動機の動力伝達シス
テムにおいて、 前記原動機が、前記2種類の発電機をそれぞれ駆動する
2種類の原動機からなることを特徴とする原動機の動力
伝達システム。 - 【請求項8】 可変速の原動機に結合された発電機とそ
の電力により駆動される電動機と当該電動機の出力また
は回転数を制御する手段とを含む原動機の動力伝達シス
テムにおいて、 前記交流発電機と前記交流電動機とを接続する第1遮断
器と並列に、第2遮断器とコンバータとの直列回路を設
け、 前記コンバータの直流出力で駆動される低出力用直流電
動機を前記交流電動機に結合させて設け、 前記電動機の出力または回転数が所定値以下では、前記
直列回路を介して、前記交流発電機の電力を前記低出力
用直流電動機に供給し、 前記電動機の出力または回転数が前記所定値を超えた
ら、前記直列回路を切離し、前記交流発電機と前記交流
電動機とを第1遮断器により電気的に直結することを特
徴とする原動機の動力伝達システム。 - 【請求項9】 請求項5ないし8のいずれか一項に記載
の原動機の動力伝達システムの運転方法において、 前記主電動機と前記低出力用電動機とを並列運転するこ
とを特徴とする原動機の動力伝達システムの運転方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4019167A JPH05219767A (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | 原動機の動力伝達システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4019167A JPH05219767A (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | 原動機の動力伝達システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05219767A true JPH05219767A (ja) | 1993-08-27 |
Family
ID=11991815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4019167A Pending JPH05219767A (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | 原動機の動力伝達システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05219767A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1129890A3 (en) * | 2000-03-01 | 2002-11-27 | Hitachi, Ltd. | Electric generating system for automobiles and its control method |
JP2005522170A (ja) * | 2002-03-28 | 2005-07-21 | エービービー オイ | 推進ユニットのモーターにブレーキをかけるためのシステム及び方法 |
KR100821716B1 (ko) * | 2006-11-27 | 2008-04-14 | 주식회사 에스티에프 | 비상안전기능을 가지는 차량 전력공급 제어장치 |
JP2008154449A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-07-03 | General Electric Co <Ge> | 高速多極数発電機 |
WO2008136094A1 (ja) * | 2007-04-24 | 2008-11-13 | Mitsubishi Electric Corporation | 電気駆動システムおよびハイブリット駆動システム |
WO2012123984A1 (en) * | 2011-03-11 | 2012-09-20 | Three Eye Co., Ltd. | Electric propulsion system |
JP2014180942A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Daiichi Denki Kk | 船舶用電気推進システム |
JP2014210471A (ja) * | 2013-04-17 | 2014-11-13 | 独立行政法人海上技術安全研究所 | 電気推進船用周波数変換装置及び電気推進船 |
JP2018127224A (ja) * | 2018-05-10 | 2018-08-16 | 国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 | 電気推進船の制御装置、電気推進船の制御システム、及び電気推進船 |
-
1992
- 1992-02-04 JP JP4019167A patent/JPH05219767A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1129890A3 (en) * | 2000-03-01 | 2002-11-27 | Hitachi, Ltd. | Electric generating system for automobiles and its control method |
US6965173B2 (en) | 2000-03-01 | 2005-11-15 | Hitachi, Ltd. | Electric generating system for automobiles and its control method |
JP2005522170A (ja) * | 2002-03-28 | 2005-07-21 | エービービー オイ | 推進ユニットのモーターにブレーキをかけるためのシステム及び方法 |
KR100821716B1 (ko) * | 2006-11-27 | 2008-04-14 | 주식회사 에스티에프 | 비상안전기능을 가지는 차량 전력공급 제어장치 |
JP2008154449A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-07-03 | General Electric Co <Ge> | 高速多極数発電機 |
WO2008136094A1 (ja) * | 2007-04-24 | 2008-11-13 | Mitsubishi Electric Corporation | 電気駆動システムおよびハイブリット駆動システム |
JPWO2008136094A1 (ja) * | 2007-04-24 | 2010-07-29 | 三菱電機株式会社 | 電気駆動システムおよびハイブリット駆動システム |
WO2012123984A1 (en) * | 2011-03-11 | 2012-09-20 | Three Eye Co., Ltd. | Electric propulsion system |
JP2014180942A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Daiichi Denki Kk | 船舶用電気推進システム |
JP2014210471A (ja) * | 2013-04-17 | 2014-11-13 | 独立行政法人海上技術安全研究所 | 電気推進船用周波数変換装置及び電気推進船 |
JP2018127224A (ja) * | 2018-05-10 | 2018-08-16 | 国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 | 電気推進船の制御装置、電気推進船の制御システム、及び電気推進船 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4338525A (en) | Marine propulsion system | |
US5684690A (en) | Integrated electrical power supply system for propulsion and service control | |
US5493201A (en) | Starter/generator system and method utilizing a low voltage source | |
CN101304234B (zh) | 电源转换器 | |
US5029263A (en) | Electric start control of a VSCF system | |
US5587647A (en) | Dual output synchronous-induction starting/generating system | |
US6188139B1 (en) | Integrated marine power distribution arrangement | |
DK1960260T3 (en) | The hybrid drive system for a watercraft | |
CN101958674B (zh) | 绕组开路型永磁电机车载起动发电系统及控制方法 | |
US8436569B2 (en) | Alternating current machine with increased torque above and below rated speed for hybrid/electric propulsion systems | |
AU743548B2 (en) | System for supplying electromotive consumers with electric energy | |
US5365153A (en) | AC variable speed driving apparatus and electric vehicle using the same | |
US20100094490A1 (en) | Power generation system for marine vessel | |
US8076894B2 (en) | Superconductive rotating electric machine drive control system and superconductive rotating electric machine drive control method | |
JP2002051592A (ja) | 補助電力巻線及び可変周波数電力源を持つ同期発電機及びその使用方法 | |
WO2009070089A1 (en) | Method and system for controlling an electric ac motor | |
JPH05219767A (ja) | 原動機の動力伝達システム | |
RU197447U1 (ru) | Судовая электроэнергетическая система | |
JPS59190084A (ja) | 船内配電網連続給電装置 | |
JPS61124278A (ja) | 誘導電動機の始動方法 | |
Song et al. | A new topology and control scheme for 4WD HEV using a DFIM with a reduced size converter-inverter | |
RU197961U1 (ru) | Единая электроэнергетическая система судна | |
Kalsi et al. | Benefits of HTS technology to ship systems | |
Koczara et al. | Variable speed integrated generating set an emerging technology for distributed power generation | |
Peng et al. | A Narrowband Independent-Speed Variable-Frequency Aviation Generator |